JPH08337558A - 2−ヒドロキシメチルアミノ酸誘導体 - Google Patents

2−ヒドロキシメチルアミノ酸誘導体

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JPH08337558A
JPH08337558A JP17786995A JP17786995A JPH08337558A JP H08337558 A JPH08337558 A JP H08337558A JP 17786995 A JP17786995 A JP 17786995A JP 17786995 A JP17786995 A JP 17786995A JP H08337558 A JPH08337558 A JP H08337558A
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JP
Japan
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formula
compound
acid
group
peptide
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JP17786995A
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Manabu Horikawa
学 堀川
Yasushi Oofuna
泰史 大船
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Suntory Ltd
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Suntory Ltd
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Abstract

(57)【要約】 2−ヒドロキシメチルアミノ酸誘導体 【目的】 ペプチドや蛋白質に導入する、修飾アミノ酸
の提供。 【構成】 次の一般式(1): 【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、R
炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基,フェニル
基もしくはカルボキシル基を示す)で示される2−ヒド
ロキシメチルアミノ酸誘導体およびその光学活性体。 【効果】 本発明の2−ヒドロキシメチルアミノ酸誘導
体は、ペプチドや蛋白質中に導入することにより、その
立体配座を固定することができるので、ペプチド化学や
蛋白質化学における有用な試薬である。また、これらの
化合物の導入により、ペプチダーゼに対する安定化、立
体配座の安定化が期待され、これらのアミノ酸誘導体を
導入した化合物の活性相関を研究することにより、新し
い酵素阻害剤などをはじめとする新たな医薬品の開発に
もつながるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアミノ酸誘導体に関す
る。さらに詳細には、通常のアミノ酸に代えてペプチド
や蛋白に導入することにより、その立体配座を固定する
ことができ、ペプチド・蛋白化学において重要な役割を
果たすと共に、神経伝達物質であるグルタミン酸のアゴ
ニストあるいはアンタゴニストとして、神経薬理の研究
に貢献することが期待される2−ヒドロキシメチルアミ
ノ酸誘導体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2位に置換基を導入したアミノ酸を含む
ペプチドは、ペプチド結合部位の立体障害によるペプチ
ダーゼ抵抗性、ペプチドの立体配座のα−ヘリックスへ
の安定化等により、酵素阻害活性を示すことなどから興
味を集めて来ている。例えば、ペプチドを構成するセリ
ン、フェニルアラニンまたはアスパラギン酸の代わりに
2−置換アミノ酸を導入することは、ペプチダーゼによ
るペプチド結合の加水分解の抑制、ペプチド類の立体配
座の安定化、酵素阻害剤の開発などの見地から興味が持
たれている。
【0003】これらの2−置換アミノ酸のうち、置換基
がヒドロキシメチル基である2−ヒドロキシメチルアミ
ノ酸誘導体としては、セリンの誘導体である2−メチル
セリン(2−ヒドロキシメチルアラニン)および2−フ
ェニルセリン(2−ヒドロキシメチル−2−フェニルグ
リシン)の2種類が報告されているが(D.Seeba
chら:Tetrahedoron Letters.
24巻 3311頁1983年.,伊藤ら,同書 29
巻 235頁 1988年)、その他の2−ヒドロキシ
メチルアミノ酸誘導体については何ら報告されていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、2−ヒドロキシ
メチルアミノ酸誘導体は、2位が不斉炭素であるため、
2R体および2S体の2種の異性体が存在する。従っ
て、単に2−ヒドロキシメチルアミノ酸誘導体をラセミ
体として合成するのではなく、これらの異性体を立体選
択的に提供することが、本発明が解決しようとする課題
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
光学活性2−ヒドロキシメチルアミノ酸誘導体の合成を
鋭意研究した結果、式(1):
【0005】
【化2】
【0006】で示される、2−ヒドロキシメチルアミノ
酸誘導体のうち、Rが水素原子であり、Rがフェニ
ル基である2−ヒドロキシメチルフェニルアラニンにつ
いて、2種類の光学活性体の合成法を開発し、次いで、
このRおよびRを組み合わせることにより、種々の
光学活性2−ヒドロキシメチルアミノ酸誘導体を合成で
きることを見出した。本発明者らは、この成果を基にさ
らに研究を続けた結果、得られた2−ヒドロキシメチル
フェニルアラニンのフェニル基を酸化することにより、
対応する光学活性2−ヒドロキシメチルアスパラギン酸
を与えることを見出して、本発明を完成した。即ち、本
発明によれば、式(1)で示される2−ヒドロキシメチ
ルアミノ酸誘導体を、(R)体または(S)体として立
体選択的に提供することができる。本発明の化合物のう
ち、式(1a):
【0007】
【化3】
【0008】(式中、Rは前記と同じ基を示し、R
はカルボキシル基以外の前記と同じ基を示す)で示され
る(R)−2−ヒドロキシメチルアミノ酸誘導体を合成
するには、式(2):
【0009】
【化4】
【0010】(式中、Rは前記と同じ基を示し、R
はカルボキシル基以外の前記と同じ基を示す)で示され
る2−オキソ−3−置換−プロパノールと、式(3):
【0011】
【化5】
【0012】(式中、Bocはt−ブトキシカルボニル
基を示す)で示されるN−t−ブトキシカルボニル−L
−バリンを縮合させ、式(4):
【0013】
【化6】
【0014】(式中、RおよびBocは前記と同じ基
を示し、Rはカルボキシル基以外の前記と同じ基を示
す)で示される、L−バリンのエステルとする。次い
で、トリフルオロ酢酸あるいは塩酸などの酸で処理する
ことによりt−ブトキシカルボニル基を除去し、無水イ
ソプロパノール中、シアン化ナトリウム等のシアン化合
物で処理すれば、式(5):
【0015】
【化7】
【0016】(式中、Rは前記と同じ基を示し、R
はカルボキシル基以外の前記と同じ基を示す)で示され
る、(3S,5S)−1,4−オキサジンと、式
(6):
【0017】
【化8】
【0018】(式中、Rは前記と同じ基を示し、R
はカルボキシル基以外の前記と同じ基を示す)で示され
る、(3S,5R)−1,4−オキサジンとの混合物が
得られる。この反応に用いられる溶媒は、反応の妨げに
ならない溶媒であれば特に限定されず、メタノール、エ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール等の低
級アルコールやN,N−ジメチルホルムアミド等が例示
されるが、閉環脱水反応であるので、無水溶媒を用いる
ことが望ましい。
【0019】反応終了後、この反応混合物から、式
(5)の化合物をカラムクロマトグラフィー等によって
単離する。次いで、式(5)の化合物を、例えばt−ブ
チルハイポクロライト等の酸化剤で処理し、次いでトリ
エチルアミンで処理し、得られた生成物を濃塩酸で加熱
すれば、式(1a):
【0020】
【化9】
【0021】(式中、Rは前記と同じ基を示し、R
はカルボキシル基以外の前記と同じ基を示す)で示され
る(R)−2−ヒドロキシメチルアミノ酸誘導体が得ら
れる。また、式(1a)において、Rが水素原子であ
り、Rがカルボキシル基である化合物、(R)−2−
ヒドロキシメチルアスパラギン酸は、式(1a)におい
て、Rが水素原子であり、Rがフェニル基である化
合物、(R)−2−ヒドロキシメチルフェニルアラニン
のアミノ基を、例えば、t−ブトキシカルボニル基で保
護し、酢酸中で、オゾンによってフェニル基をカルボン
酸へ酸化した後、保護基を除去することにより得られ
る。
【0022】本発明の化合物のうち、式(1b):
【0023】
【化10】
【0024】(式中、Rは前記と同じ基を示し、R
はカルボキシル基以外の前記と同じ基を示す)で示され
る(S)−2−ヒドロキシメチルアミノ酸誘導体を合成
するには、同様にして、式(2):
【0025】
【化11】
【0026】(式中、Rは前記と同じ基を示し、R
はカルボキシル基以外の前記と同じ基を示す)で示され
る2−オキソ−3−置換−プロパノールと、式(7):
【0027】
【化12】
【0028】(式中、Bocはt−ブトキシカルボニル
基を示す)で示されるN−t−ブトキシカルボニル−D
−バリンを縮合させ、式(8):
【0029】
【化13】
【0030】(式中、RおよびBocは前記と同じ基
を示し、Rはカルボキシル基以外の前記と同じ基を示
す)で示される、D−バリンのエステルとする。次い
で、トリフルオロ酢酸あるいは塩酸などの酸で処理する
ことによりt−ブトキシカルボニル基を除去し、無水イ
ソプロパノール中、シアン化ナトリウム等のシアン化合
物で処理すれば、式(9):
【0031】
【化14】
【0032】(式中、Rは前記と同じ基を示し、R
はカルボキシル基以外の前記と同じ基を示す)で示され
る、(3R,5R)−1,4−オキサジンと、式(1
0):
【0033】
【化15】
【0034】(式中、Rは前記と同じ基を示し、R
はカルボキシル基以外の前記と同じ基を示す)で示され
る、(3R,5S)−1,4−オキサジンとの混合物が
得られる。反応終了後、この反応混合物から、式(9)
の化合物をカラムクロマトグラフィー等よって単離す
る。
【0035】次いで、式(9)の化合物を、同様に、例
えばt−ブチルハイポクロライト等の酸化剤で処理し、
次いでトリエチルアミンで処理し、得られた生成物を濃
塩酸で加熱すれば、式(1b):
【0036】
【化16】
【0037】(式中、Rは前記と同じ基を示し、R
はカルボキシル基以外の前記と同じ基を示す)で示され
る(S)−2−ヒドロキシメチルアミノ酸誘導体が得ら
れる。また、式(1b)において、Rが水素原子であ
り、Rがカルボキシル基である化合物、(S)−2−
ヒドロキシメチルアスパラギン酸は、同様に、(1b)
において、Rが水素原子であり、Rがフェニル基で
ある、化合物(S)−2−ヒドロキシメチルフェニルア
ラニンのアミノ基を、例えば、t−ブトキシカルボニル
基で保護し、酢酸中で、オゾンによってフェニル基をカ
ルボン酸へ酸化した後、保護基を除去することにより得
られる。
【0038】
【作用】本発明の光学活性2−ヒドロキシメチルアミノ
酸誘導体は、ペプチドや蛋白質に導入することにより、
ペプチドや蛋白質の立体配座を固定し、ペプチダーゼに
よる反応あるいは化学的反応に際してペプチドや蛋白質
の加水分解を抑え、ペプチドや蛋白質の構造の安定化に
寄与することが期待できる。また、本発明の化合物のう
ち、2−ヒドロキシメチルアスパラギン酸は、分子構造
上、神経伝達物質であるグルタミン酸のアゴニストある
いはアンタゴニストである可能性があり、生化学試薬と
して有用であるばかりでなく、医薬、農薬等にも繋がる
新規な化合物である。
【0039】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明の範囲は、これらに限定されるもので
はない。
【0040】実施例1.(R)−2−ヒドロキシメチル
フェニルアラニンの合成: ステップ1.N−t−ブトキシカルボニル−L−バリン
2−オキソ−3−フェニルプロピルエステルの合成:
N−t−ブトキシカルボニル−L−バリン(3.44
g,15.9mmol),2−オキソ−3−フェニルプ
ロパノール(2.50g,16.7mmol),1−エ
チル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミド塩酸塩(4.56g,23.8mmol)をジクロ
ロメタン(70ml)に溶かし、窒素気流下に、0℃で
撹拌し、N,N−ジメチルアミノピリジン(388m
g,3.17mmol)を加え、0℃で5時間撹拌し
た。水を加えエーテルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、カ
ラムクロマトグラフィー(エーテル/n−ヘキサン:1
/1)により精製し、標題化合物を得た(5.07g,
14.5mmol,92%)。
【0041】
【表1】
【0042】ステップ2.(3S,5S)−5−ベンジ
ル−5−シアノ−3(2−プロピル)テトラヒドロ−
1,4−オキサジン−2−オンの合成:ステップ1で得
たエステル体(3.0g,8.59mmol)をジクロ
ロメタン(30ml)に溶かし、0℃に冷却後トリフル
オロ酢酸(30ml)を加え1時間撹拌した。溶媒を減
圧留去し、残渣を2−プロパノール(150ml)に溶
かし、シアン化ナトリウム(840mg,17.2mm
ol)を加え室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧留去
し、残渣を少量の酢酸エチルで分液ロートに移し、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液を加えエーテルで抽出した。
有機層を飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、溶媒を減圧留去した。このステップでの、標題化
合物とその(3S,5R)−異性体の生成比は、H−
NMRより、16:1と計算された。反応混合物をカラ
ムクロマトグラフィー(エーテル/n−ヘキサン:3/
2)により精製し、標題化合物を得た(1.70g,
6.59mmol,76.7%)。
【0043】
【表2】
【0044】ステップ3.(R)−α−ヒドロキシメチ
ルフェニルアラニンの合成:ステップ2で得たオキサジ
ン体(1.90g,7.36mmol)をエーテル(9
5ml)に溶かし、窒素気流下、0℃で次亜塩素酸t−
ブチル(2.08ml,18.4mmol)を加え2時
間撹拌した。トリエチルアミン(3.08ml,22.
1mmol)を加え、さらに0℃で2時間撹拌した。沈
殿物をエーテルで濾過後、溶媒を減圧留去し、メタノー
ル/濃塩酸混液(1:1,50ml)に溶かし、0℃で
4時間、室温で24時間反応させた。反応溶液を減圧濃
縮し、残渣を濃塩酸(20ml)に溶解し、封管中10
0℃で6時間反応させた。反応液を水にあけエーテルで
抽出し、水層を減圧で濃縮して得られた残渣を水に溶解
し、イオン交換樹脂(Dowex50W×4)に吸着さ
せた後、1Nアンモニア水で溶出し、標題化合物の粗結
晶を得た。これを水/メタノール/エーテルから再結晶
して、標題化合物を得た(1.12g,78%)。
【0045】
【表3】
【0046】実施例2.(R)−2−ヒドロキシメチル
アスパラギン酸の合成:実施例1で得られた(R)−2
−ヒドロキシメチルフェニルアラニン(169mg,
0.87mmol)を、1N水酸化ナトリウム水溶液
(1.73ml,1.73mmol)に溶かし、ジ−t
−ブチルジカーボネート(0.24ml,2.08mm
ol)のジオキサン(0.9ml)溶液を加え撹拌し
た。5時間後さらに同量のジ−t−ブチルジカーボネー
トを加え20時間撹拌した。反応液に水を加えエーテル
で抽出し、水層は2N硫酸水素ナトリウム水溶液を加え
てpH2に調製し、酢酸エチルで抽出した。抽出液は、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を減圧留去した。残
渣を酢酸(5ml)と水(0.1ml)に溶かし、室温
で8時間オゾンを吹き込んだ。減圧下に溶媒を留去し、
残渣を濃塩酸(10ml)に溶解し、封管中100℃で
2時間反応させた。溶媒を減圧留去し、残渣を1N水酸
化ナトリウム水溶液(5ml)に溶解し、50℃で5分
間放置した後、1N塩酸水溶液でpH7に調整して溶媒
を留去した。残渣を水に溶解し、イオン交換樹脂(Do
wex50W×4)に吸着させた後、1Nアンモニア水
で溶出し、活性炭で精製の後凍結乾燥して標題化合物を
得た(24mg,17%)。
【0047】
【表4】
【0048】実施例3.(S)−2−ヒドロキシメチル
フェニルアラニンの合成: ステップ1.N−t−ブトキシカルボニル−D−バリン
2−オキソ−3−フェニルプロピルエステルの合成:
N−t−ブトキシカルボニル−D−バリン(3.30
g,15.2mmol),2−オキソ−3−フェニルプ
ロパノール(2.40g,16.0mmol),1−エ
チル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミド塩酸塩(4.38g,22.8mmol)をジクロ
ロメタン(70ml)に溶解し、実施例1ステップ1と
同様にして標題化合物を得た(4.17g,11.9m
mol,78%)。
【0049】
【表5】
【0050】ステップ2.(3R,5R)−5−ベンジ
ル−5−シアノ−3(2−プロピル)テトラヒドロ−
1,4−オキサジン−2−オンの合成:ステップ1で得
られたエステル体(3.8g,10.9mmol)をジ
クロロメタン(40ml)に溶解し、実施例1ステップ
2と同様にして標題化合物を得た(1.75g,6.7
8mmol,62%)。標題化合物とその(3R,5
S)−異性体の生成比は、H−NMRより、16:1
と計算された。
【0051】
【表6】
【0052】ステップ3.(S)−α−ヒドロキシメチ
ルフェニルアラニンの合成:ステップ2で得たオキサジ
ン体(1.70g,6.59mmol)をエーテル(8
5ml)に溶解し、実施例1ステップ3と同様に処理し
て、標題化合物を得た(0.94g,83%)。
【0053】
【表7】
【0054】実施例4.(S)−2−ヒドロキシメチル
アスパラギン酸の合成:実施例2で得られた(S)−2
−ヒドロキシメチルフェニルアラニン(123mg,
0.63mmol)を、 実施例2と同様に処理して表
題化合物を得た。(26mg,25%)。
【0055】
【表8】
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、光学活性な2−ヒドロ
キシメチルアミノ酸誘導体を提供することができる。こ
れらのアミノ酸誘導体は、ペプチドや蛋白質中に導入す
ることにより、その立体配座を固定することができるの
で、ペプチド化学や蛋白質化学における有用な試薬であ
る。また、これらの化合物の導入により、ペプチダーゼ
に対する安定化、立体配座の安定化が期待され、これら
のアミノ酸誘導体を導入した化合物の活性相関を研究す
ることにより、新しい酵素阻害剤などをはじめとする新
たな医薬品の開発にもつながるものである。さらに、本
発明のアミノ酸誘導体の内、特に2−ヒドロキシメチル
アスパラギン酸は、その立体配座から、神経伝達物質で
あるグルタミン酸のアゴニストあるいはアンタゴニスト
であることが期待され、神経薬理の研究に貢献するもの
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1): 【化1】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、R
    炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基,フェニル
    基もしくはカルボキシル基を示す)で示される2−ヒド
    ロキシメチルアミノ酸誘導体。
JP17786995A 1995-06-12 1995-06-12 2−ヒドロキシメチルアミノ酸誘導体 Pending JPH08337558A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112521296A (zh) * 2021-02-05 2021-03-19 武汉柔显科技股份有限公司 二胺化合物、使用其的耐热性树脂或耐热性树脂前体、感光树脂组合物、固化膜及显示装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112521296A (zh) * 2021-02-05 2021-03-19 武汉柔显科技股份有限公司 二胺化合物、使用其的耐热性树脂或耐热性树脂前体、感光树脂组合物、固化膜及显示装置

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