JPH08335709A - 半導体装置及びその製造方法あるいはその半導体装置を使用した電子機器 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法あるいはその半導体装置を使用した電子機器

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JPH08335709A
JPH08335709A JP21561595A JP21561595A JPH08335709A JP H08335709 A JPH08335709 A JP H08335709A JP 21561595 A JP21561595 A JP 21561595A JP 21561595 A JP21561595 A JP 21561595A JP H08335709 A JPH08335709 A JP H08335709A
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正隆 新荻
Keiji Sato
恵二 佐藤
Yoshikazu Kojima
芳和 小島
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潤 小山内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコン基板上のショットキーバリアダイオ
ードをブリッジ型に4つ組み合わせた半導体装置の各シ
ョットキーバリアダイオードの電圧−電流特性における
順方向の立ち上がり電圧が大きく、低電圧低消費電力に
ならず、生産コスが高い。 【解決手段】 各ショットキーバリアダイオードをメサ
状に形成し、各ショットキーバリアダイオードのショッ
トキー接合部に高抵抗ポリシリコンや10Å以下の酸化
膜や複数の中間遷移準位を形成し、ショットキーバリア
ダイオードに代わってMOSトランジスタを形成した構
成とする。半導体装置とアンテナと電源回路とセンサま
たはインジゲータまたはメモリからなる装置を構成する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高周波で使用する半
導体装置、特にショットキーバリアダイオードおよび、
4個組のブリッジ型ダイオードとその製造方法または低
電圧で高速動作が要求される半導体装置に関する。
【0002】また、この発明は移動する物に記憶媒体で
あるメモリを含んだタグをつけておき、必要なときに電
波あるいは電磁誘導あるいは光通信によって移動する物
に記憶した情報を非接触で随時読み出すことが可能で移
動体において通信可能な電子機器に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、VHF、UHFの高周波帯さらに
SHFの超高周波帯においては、ミキサー、変調器、位
相検出器などに、ショットキーバリアダイオードが広い
範囲で利用されている。ショットキーバリアダイオード
とは、金属と半導体を接触させるときに真空準位からフ
ェルミ準位の差(仕事関数)が接触させる金属と半導体
で異なると、フェルミ準位を同レベルにするための電荷
の再分配がおこなわれる結果、空間電荷層(障壁層)が
形成されて整流性の特性をもつようになる。この特性を
利用したものがショットキーバリアダイオードである。
ショットキーバリアダイオードは高周波帯において応答
速度の点でPN接合ダイオードよりも優れているので、
高速スイッチング回路に適しており、また、立ち上がり
電圧もPN接合ダイオードに比べて比較的小さな値とな
るので、PN接合ダイオードほどの入力電圧を必要とし
ない。
【0004】図22に従来のショットキーバリアダイオ
ードの模式断面図を示す。低不純物濃度な高抵抗のシリ
コン基板(201)にショットキー金属(203)と高
不純物領域(202)を介してオーミック金属(20
4)が形成されている。通常、シリコン基板にはn型シ
リコンが使われており、シリコンエピタキシャル層に不
純物を注入して高不純物領域(202)を作製する。不
純物は0.8×1017〜2×1018cm-3の範囲で高濃度
にドーピングされている。
【0005】しかしこの型のショットキーバリアダイオ
ードはウェハ上面と下面に電極が存在しているので集積
回路として使用し難い。またシリコン基板の抵抗値が高
いので消費電力が大きくなる。そこで図23は従来の同
一面上にアノード・カソードの電極をもつショットキー
ダイオードが複数構成された半導体装置を示す模式断面
図である。比抵抗1000Ωcm程度のp型のシリコン基板
(205)にn型シリコンエピタキシャル層(206)
を形成させる。ここで各ダイオードを電気的に分離する
ためにn型シリコンエピタキシャル層(206)上の部
分を残して他の部分を多孔質化反応を利用して多孔質化
させた後、酸化性雰囲気中でこの多孔質化部分を多孔質
酸化膜に変換し、p+絶縁膜層(207)として機能さ
せる。このp+絶縁分離層(207)によりn型シリコ
ンエピタキシャル層(206)を個々の動作領域に分離
させている。そしてこの動作領域の表面にショットキー
金属(203)とオーミック金属(204)を形成させ
ている。またこの動作領域内のオーミック金属接触部に
低抵抗部の高不純物領域(202)を形成してある。
【0006】また図26は従来のショットキーバリアダ
イオードを4個組み合わせた半導体装置の平面図であ
る。従来の各ショットキーバリアダイオード間は寄生に
もつNPNによって余計な電流がながれてしまうので最
低でも200μmはなさないといけなくなり、各接続端
子につないだパッドを100μm2とるとすると、ショ
ットキーバリアダイオードを4個組み合わせた半導体装
置では1チップ約600μm平方の面積が必要となる。
【0007】ここでショットキーバリアダイオードを4
個組み合わせた半導体装置をスイッチング装置としてし
ようする場合、各ショットキーバリアダイオードの電圧
−電流特性における順方向の立ち上がり電圧(以下VF
という)の小さい方が入力する電圧を抑えることができ
るため、消費電力を小さくすることができる。そのため
に上記のようなショットキーバリアダイオードではVF
はできるだけ小さい方が望ましい。
【0008】従来はこのショットキーバリアダイオード
のVF をさげるためにショットキー金属を選びだして、
Fの小さなショットキーバリアダイオードを作製して
いた。よって従来のショットキーバリアダイオードを4
個組み合わせた半導体装置は上記ようにVFの小さなシ
ョットキー金属を選択し、ショットキー金属側をアノー
ド、オーミック金属側をカソードとする単位のショット
キーバリアダイオードを形成し、p+絶縁分離層によっ
て個々のショットキーバリアダイオード絶縁させて、図
24または図25に模式結線図として示すようにショッ
トキーバリアダイオードをワイヤーボンディングや金属
配線などを用いてブリッジ型に4個組み合わせた1チッ
プ約600μm平方の半導体装置であった。
【0009】図24と図25のように結線されると、こ
のように組まれた回路は整流器として動作し、図41と
図42のように結線されると、変調器として動作する。
なお、図24と図25または図41と図42は全くの等
価回路図である。また従来は、図25に示されるように
ダイオードブリッジ回路の配線をクロスに組むと、どこ
か必ず1ヶ所は配線が交差するので、配線と配線を絶縁
させるために、配線−絶縁膜−配線というような3層構
造をとらねばならなかった。
【0010】また従来の過電流検出回路は図62に示す
ように、負荷6207に直列に接続された電流検出抵抗
6205の電圧を検出するMOSトランジスタ6203
の出力電圧に応じて制御回路6208でスイッチ620
6を制御し電流を遮断したり、制限する回路において、
MOSトランジスタ6203の基板はソースに接続され
ていた。
【0011】低電圧及び高速動作として適した半導体装
置として図70に示すようなMOSトランジスタが知ら
れている。図70はMOSトランジスタの構造断面図で
あり、例えばN型MOSトランジスタの場合には、P型
シリコン基板7201の表面にソース領域としてN+
拡散領域7202及びドレイン領域としてN+型拡散領
域7203が設けられ、さらに、それら拡散領域の間の
基板表面の上にはゲート絶縁膜7204を介してゲート
電極7205が設けられた構造になっている。
【0012】MOSトランジスタの動作は、基板720
1及びソース領域7202を基準にしてドレイン領域7
203にキャリヤ加速用の正のドレイン電圧を印加し、
さらに、ゲート電極7205に正のゲート電圧を印加す
ることにより、ソース領域7202とドレイン領域72
03との間のインピーダンスを制御することにより行っ
ている。ゲート電圧を印加することにより電界効果によ
り、飽和レベルまでは近似的に(1)式のようにチャネ
ル領域(ソース領域7202とドレイン領域7203と
の間の基板表面部分)の表面電位φsが制御される。
【0013】
【数1】 OXはゲート絶縁膜容量、CSはチャネル領域に形成さ
れる空乏層容量、VGはゲート電圧である。電界効果に
よりφSが増加するとソース領域7202とチャネル領
域との電位障壁が低下することによりソース・ドレイン
領域間にチャネル電流IDが流れる。IDはゲート電圧に
対して(2)式ように指数関数的に増加する。
【0014】
【数2】 ただし、Tは絶対温度、Kはボルツマン定数、qは単位
電荷である。ゲート電圧が閾値電圧VTHと呼ばれる値ま
でほぼ(2)式に従ってIDは増加する。閾値電圧以上
にゲート電圧が高くなると表面電位はほぼ飽和レベルに
なり充分低インピーダンス状態になる。充分低インピー
ダンス状態になるためのゲート電圧である閾値電圧は
(3)式で求められる。
【0015】
【数3】 ただし、φMSは基板とゲート電極間の仕事関数差、Q0
はゲート絶縁膜内の実効的固定電界、φfは基準のエネ
ルギーフェルミレベル、QBは基板表面の空乏電荷であ
る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の上記の
ようなショットキーバリアダイオードではVFを小さく
するためにショットキー金属を選択することがおこなわ
れていたが、例えばTi,Cr,Au,Wなどは蒸着時
に真空度を超真空にする必要があるなど製造上の制限が
ありいままででは十分に低いVFを得ることはできなか
った。また硫化ガリウムの場合には表面準位密度がシリ
コンに比べて一層高く順方向立ち上がり電圧を低くする
ことが困難である。このようにショットキー金属の選択
によってV Fを十分に低くすることは一般にはできなか
った。
【0017】また4個組のショットキーバリアダイオー
ド半導体装置においては各素子間の完全な絶縁分離が困
難であり、各素子間の絶縁分離のために1チップあたり
の面積を小さくすることが困難であった。また、ショッ
トキーバリアダイオード半導体装置のダイオードブリッ
ジ回路の配線をクロスに組むことで、製造工程が増え、
コストがその分高くついてしまっていた。
【0018】そこで、この発明の目的は、従来のこのよ
うな課題を解決するためのショットキーバリアダイオー
ド半導体装置の構造、及び製造方法を得ることである。
また従来の過電流検出回路において、低電圧で動作させ
る場合、MOSトランジスタのしきい電圧の絶対値を下
げなくてはならないが、しきい値電圧の絶対値を下げる
とMOSトランジスタのオフリーク電流が増加し、結果
として回路の消費電流の増加を招いてしまう。逆にMO
Sトランジスタのオフリーク電流を抑えるために、しき
い値電圧の絶対値を上げるとMOSトランジスタの感度
が下がるという課題を有していた。
【0019】本発明は上記課題を解消して低電圧で動作
し、感度のよい過電流検出回路を提供することを目的と
する。また従来のMOSトランジスタの場合、高インピ
ーダンス状態と低インピーダンス状態を例えば6桁以上
に設定しようとすると閾値電圧を0.5Vより高くせざ
るをえなくなる。その結果、電源電圧が1V以下での高
速動作が困難であった。また、電流通路が基板表面の非
常に薄いチャネル領域に限定されていたために単位面積
当たりの大電流化もバイポーラトランジスタに比べて悪
かった。
【0020】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので低電圧高速動作及び高駆動能力を有す
る半導体装置を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明では以下の手段をとった。第1の手段とし
て、支持基板上に設けられた半導体基板を電気的に分離
された複数の半導体基板で構成した。
【0022】第2の手段として、支持基板上に絶縁膜を
有し、その絶縁膜上に半導体層を形成した半導体基板
(以下SOIという、Silicon on Insulatorの略)を使
用した。第3の手段として、高抵抗ポリシリコンを介し
てシリコン基板がショットキー接合を形成した。
【0023】第4の手段として、複数レベルの中間遷移
の複数の準位を形成したシリコン基板にショットキー接
合を形成した。第5の手段として、シリコン基板とした
高抵抗ポリシリコンにショットキー接合を形成した。
【0024】第6の手段として、シリコン基板と高抵抗
ポリシリコンとの間に極めて薄いSiO2層を形成し
た。第7の手段として、高抵抗ポリシリコンの表面を研
磨して平滑化してショットキー接合をした。
【0025】第8の手段として、ダイオードにかわって
MOSトランジスタを用いてブリッジを形成した。第9
の手段として、ダイオードブリッジ回路の配線の一部を
電極パッドの外を通すような構造とした。
【0026】第10の手段として、ダイオードにかわっ
てゲートとサブストレートとを接続したMOSトランジ
スタを用いてブリッジを形成した。第11の手段とし
て、アンテナとVFの低いダイオードまたはVTの低いM
OSトランジスタで構成された整流回路と低電圧で動作
する電源回路とメモリとそのメモリの読み出し書き込み
を制御する制御回路とで構成されたデータキャリアにし
た。
【0027】第12の手段として、アンテナとVFの低
いダイオードまたはVTの低いMOSトランジスタで構
成された整流回路と低電圧で動作する電源回路と加速度
の検出が可能な加速度センサとで構成されたデータキャ
リアにした。第13の手段として、アンテナとVFの低
いダイオードまたはVTの低いMOSトランジスタで構
成された整流回路と低電圧で動作する電源回路と温度の
検出が可能な温度センサとで構成されたデータキャリア
にした。
【0028】第14の手段として、加速度の検出が可能
な面に対して水平な1辺の長さが1mmまたはそれ以下
であるような加速度センサを使用した。第15の手段と
して、イオン注入していないポリシリコンを介してシリ
コン基板がショットキー接合を形成した。
【0029】第16の手段として、ソースを高電圧供給
端子に、ドレインを、他端を低電圧供給端子に接続され
た第1の抵抗に、ゲートを、他端を高電圧供給端子に接
続された第2の抵抗にそれぞれ接続されたMOSトラン
ジスタと、MOSトランジスタと第1の抵抗の接続点に
入力を接続された制御回路と、MOSトランジスタのゲ
ートと第2の抵抗の接続点と、他端を前記低電圧供給端
子に接続された負荷の間に接続さえ、制御回路の出力を
入力に接続されたスイッチからなる過電流検出回路にお
いて、MOSトランジスタの基板とゲートを接続した。
【0030】第17の手段として以下のような構成をし
た。第一または第二導電型の半導体領域から成る第1の
半導体領域と、第1の半導体領域と接続して両側に互い
に間隔を置いて設けられた第一導電型の第二及び第三の
半導体領域と、第1の半導体領域の上にゲート絶縁膜を
介して設けられたゲート電極から成る半導体装置の動作
方法において、第二の半導体領域の電圧を基準にして第
三の半導体領域にキャリア加速のためのキャリア加速電
圧を印加するとともに、ゲート電極に第1の半導体領域
の表面電位を制御するための第1のキャリア制御電圧を
印加、さらに、第一の半導体領域に第一の半導体領域全
体の電位を制御するための第2のキャリア制御電圧を第
1のキャリア制御電圧と同じ極性で同期して印加するこ
とにより、第二の半導体領域と第三の半導体領域との間
のインピーダンスを制御する半導体装置の動作方法とし
た。
【0031】第一または第二導電型の半導体領域から成
るチャネル形成領域と、チャネル形成領域と接続して両
側に互いに間隔を置いて設けられた第一導電型のソース
・ドレイン領域と、チャネル形成領域の上にゲート絶縁
膜を介して設けられたゲート電極とから成る半導体装置
の動作方法において、ソース領域の電圧を基準にして前
記ドレイン領域にキャリア加速用の電圧を印加するとと
もに、ゲート電極及びチャネル形成領域へ各々同一極性
を有する第1のゲート電極と第2のゲート電圧を同期し
て変化することにより、チャネル形成領域のインピーダ
ンスを制御する半導体装置の動作方法とした。
【0032】MOSトランジスタのソース・ドレイン、
ゲートの各領域の電圧、およびソース電圧に対する半導
体基板のバイアス電圧を独立に制御可能なMOS型半導
体装置において、MOSトランジスタの動作時にはソー
ス、ドレイン間のチャネルインピーダンスが小さくなる
ようし、MOSトランジスタの非動作時にはチャネルイ
ンピーダンスが大きくなるように、ゲートに印加される
電圧の変化に同期してバイアス電圧を同一極性で、か
つ、同相に変化させるバイアス電圧制御手段を備えた。
【0033】さらに、バイアス電圧制御手段がゲート電
圧に対する分圧回路である半導体装置とした。
【0034】
【作用】上記の手段により以下の作用が得られる。第1
と第2の手段により高抵抗シリコン基板が薄くても物理
的強度は強く、優れたエアーアイソレーションが容易に
得られる。
【0035】第3から第7の手段によりショットキー金
属を変えなくてもVFを下げることが可能となる。また
第4の手段により製造コストを削減できる。第8の手段
によりショットキーバリアダイオード半導体装置の機能
をもち、V Fの小さなリングミキサーなどの高周波で使
用する半導体装置が得られる。
【0036】第9の手段によりダイオードブリッジ回路
の配線をクロスに組んでも配線の一部を電極パッドの外
に通すことによって、配線−絶縁膜−配線の3層構造に
する必要がないので製造工程が減り、低コストでクロス
に組んだダイオードブリッジ回路をもつ半導体装置が得
られる。
【0037】第10の手段によりより小さなVF をも
ち、かつよりサイズの小さいダイオードブリッジ回路を
もつ半導体装置が得られる。第11の手段より整流回路
での電圧損失を少なくし、質問器での負荷を軽くし、質
問器と応答器との通信距離を長くすることが可能なデー
タキャリアが得られる。
【0038】第12と第13の手段より非接触で移動す
る物の温度や加速度といった刻々と変化する環境や状況
をえることが可能となる。第14の手段より円筒状の物
体の側面にかかる加速度または力または振動の大きさの
検出の感度を向上させることが可能となる。
【0039】第15の手段によりショットキー金属を変
えなくてもVFをさげることが可能となる。第16の手
段によりMOSトランジスタのチャネル形成領域の表面
ポテンシャルはゲート電圧と基板印加電圧の両方によっ
て制御しているため、効率よく変化させることが可能と
なり、オフリーク電流を低く抑えつつ高感度に過電流検
出が行える。
【0040】第17の手段によりチャネル形成領域の表
面ポテンシャルがゲート電圧及びチャネル形成領域への
印加電位の両方によって制御しているので効率が高くな
る。さらに、表面ポテンシャルが低ゲート電圧で大きく
変化することができるために高インピーダンンスから低
いゲート電圧で低インピーダンスに制御できる。即ち、
低電圧動作が可能になる。さらに、同一ゲート電圧にお
いては大きな表面ポテンシャル変化をもたらすことがで
きるために大電流を流すことができる。さらに、チャネ
ル形成領域をより大きな順にバイアスに印加することに
よりバイポーラ動作を含めた高電流化が可能になる。
【0041】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図に基づいて説
明する。 (実施例1)図1において本発明の第1の実施例である
4個組ショットキーバリアダイオードをもつ半導体装置
を示す模式断面図で示す。
【0042】石英あるいは、絶縁膜を形成したシリコン
などからなる支持基板1上に同一支持基板上に電気的に
分離された複数の半導体基板の高抵抗のシリコン基板と
して、例えばn型シリコン基板2を設け、このn型シリ
コン基板2にショットキー金属3と高不純物領域として
+型不純物領域5を介してオーミック金属4を形成し
た。
【0043】ショットキー接合を形成した面の反対側の
面にはn+型不純物領域6を形成する。このn+型不純物
領域6を形成することにより直列抵抗を減少させること
ができる。支持基板1に同一支持基板上に電気的に分離
された複数の半導体基板のn型シリコン基板2を形成さ
せるには図1に模式断面図として示すように石英あるい
は、絶縁膜を形成したシリコンなどからなる支持基板1
にn+型不純物領域6を形成したn型シリコン基板2を
静電圧着あるいは熱圧着により接合してからn型シリコ
ン基板2を研磨して適当な厚みにしてから化学エッチン
グにより同一支持基板上に電気的に分離された複数の半
導体基板にした。
【0044】図14は本発明の第1の実施例である4個
組ショットキーバリアダイオードをもつ半導体装置を示
す製造工程の模式断面図である。n型シリコン基板2
(図14(a))の裏面にn+型高不純物領域6を形成
して(図14(b))、n型シリコン基板2の表面にn
+型不純物領域5を部分的に形成する(図14
(c))。ここで石英あるいは、絶縁膜を形成したシリ
コンなどからなる支持基板1をn型シリコン基板2の裏
面に静電圧着あるいは熱圧着により接合して(図14
(d))、全体の基板をつくる。ここでエッチングに耐
えうる絶縁膜7をマスクとして表面に形成し(図14
(e))、異方性の化学エッチングでメサの形状を形成
する(図14(f))。そして保護または絶縁分離のた
めの絶縁膜7でメサの周りを覆い(図14(g))、電
気のリークを防止する。そのあとにn+型不純物領域5
の上とn型シリコン基板2の上の絶縁膜のコンタクトエ
ッチングを行い(図14(f))、それぞれn+型不純
物領域5の上にオーミック金属4とn型シリコン基板2
の上にショットキー金属3を電極として形成する(図1
4(i))。
【0045】(実施例2)図2に、本発明の第2の実施
例である4個組ショットキーバリアダイオードをもつ半
導体装置を示す模式断面図を示す。SOI基板10に高
不純物領域としてn+型高不純物領域5を形成し、化学
エッチングしてエッチストップがかかるSiO2膜9ま
でエッチングして同一支持基板上に電気的に分離された
複数の半導体基板の高抵抗のn型シリコン基板2を設け
る。その上に絶縁膜7やショットキー金属3とオーミッ
ク金属4を形成して各ショットキーバリアダイオードを
完成させる。
【0046】図17は本発明の第2の実施例である4個
組ショットキーバリアダイオードをもつ半導体装置に用
いられるSOI基板を示す模式断面図である。図17の
SOIは絶縁膜7の上部に張り合わせるn型シリコン基
板の下面側にn+型不純物領域6を形成しておき、その
+型不純物領域側の面と酸化膜側の面を張り合わせて
図のようなn型シリコン基板2,n+型不純物領域6,
絶縁膜7,n型シリコン基板2の4層構造を形成したS
OIである。このようなSOI基板を用いることによっ
て、図2に示すようなメサ型のショットキーバリアダイ
オードを形成する際に、メサの底面部にn+不純物領域
6を形成でき、直列抵抗を軽減させることができる。
【0047】図15は本発明の第2の実施例である4個
組ショットキーバリアダイオードをもつ半導体装置を示
す製造工程の模式断面図である。図17で示すようなS
OI基板8の上面に図15(a)n+型不純物領域5を
設け(図15(b))、その上面に絶縁膜7を形成する
(図15(c))。その後に異方性の化学エッチングを
用いてエッチストップのかかる絶縁膜までエッチングを
して、メサの形状を形成する(図15(d))。そして
保護または絶縁分離のための絶縁膜7でメサの周りを覆
い(図15(e))、電気のリークを防止する。そのあ
とにn+型不純物領域5の上とn型シリコン基板2の上
の絶縁膜のコンタクトエッチングを行い(図15
(f))、それぞれn+型不純物領域5の上にオーミッ
ク金属4とn型シリコン基板2の上にショットキー金属
3を電極として形成する(図15(g))。
【0048】このようにして従来のように半導体基板内
に多孔質反応を利用した多孔質膜のp+絶縁膜によるア
イソレーション(電気的分離)に比べて優れたエアーア
イソレーションの4個組ショットキーバリアダイオード
が容易に得られる。図16は本発明のショットキーバリ
アダイオードを4個組み合わせた半導体装置を示す平面
図である。図1または図2に示すように各ショットキー
バリアダイオード間はエアーアイソレーションにより優
れた絶縁分離をなしているので従来のように200μm
も離す必要もなく、50μmで十分な絶縁分離が可能と
なる。こうしてつくられたショットキーバリアダイオー
ドを4個組み合わせた半導体装置では1チップ約300
μm平方の面積で十分に絶縁分離された半導体装置の製
造が可能となり、低コストな半導体装置となった。
【0049】(実施例3)図3は、本発明の第3の実施
例であるショットキーバリアダイオードを示す模式断面
図である。n型シリコン基板1に例えばPを1×1014
atoms /cm2以下の濃度でイオン注入した高抵抗ポリシ
リコン10を形成し、その上にショットキー金属3を形
成している。
【0050】図55に本発明の第3の実施例であるショ
ットキーバリアダイオードを示す模式断面図を示す。n
型シリコン基板1にイオン注入していないポリシリコン
を介してショットキー金属である電極を形成した。図5
6に本発明の第3の実施例であるショットキーバリアダ
イオードを示す模式断面図を示す。n型の高抵抗ポリシ
リコン10上にイオン注入していないポリシリコンを介
してショットキー金属である電極を形成した。
【0051】(実施例4)図4に、本発明の第4の実施
例であるショットキーバリアダイオードを示す模式断面
図である。n型シリコン基板1にショットキー金属3を
形成するコンタクトエッチングに際して、CHF3のよ
うなふっ素原子を含んだガス中でのプラズマエッチング
である反応性イオンエッチング(RIE)によりダメー
ジをあたえることで複数レベルの中間遷移の複数の準位
をもつ領域をショットキー金属3とn型シリコン基板1
とのコンタクト部に形成した。
【0052】上記のようにすることでもVFを下げるこ
とが可能となった。 (実施例5)図5に、本発明の第5の実施例であるショ
ットキーバリアダイオードを示す模式断面図である。例
えばPを1×1014atoms /cm2以下の濃度でイオン注
入した高抵抗ポリシリコン10に直接ショットキー金属
3を形成し、オーミック金属4はn+高不純物領域5を
介して形成した。このことによる効果は単結晶のシリコ
ン基板にかわってポリシリコンを用いることによって製
造コストを削減できる点である。またこのようにしてV
Fの小さいショットキーバリアダイオードを得ることが
できた。
【0053】(実施例6)図6に、本発明の第6の実施
例である10Å以下のSiO2膜をもつダイオードを示
す模式断面図である。n型シリコン基板2に熱酸化膜を
形成したあと、例えば塩酸と過酸化水素水の混合液で8
0℃の処理を行うことなどにより10Å以下のSiO2
層9を形成し更にその上に高抵抗ポリシリコン10及び
電極11を形成した。
【0054】この場合電極11に正の電位がかかった場
合SiO2膜9の下に負の電荷による蓄積層が形成され
Fが低くなるのと同じになり、電極11に負の電位が
かかった場合SiO2膜9の下に正の電荷により反転層
が形成されて、空乏層が形成され、特にこの空乏層は高
周波で伸び易く従ってVFの小さいダイオードが得られ
た。
【0055】ポリシリコンは減圧下でのCVD(化学的
気相成長法)によって形成されるが、この表面は凹凸が
ある。そこで表面を研磨し平滑化することで更にVF
下げ、リーク電流も減少させることができる。なお以上
では高抵抗シリコン基板としてn型シリコン基板を例に
してのべたがp型シリコン基板でも本発明は同様の効果
が得られる。
【0056】また本発明の第2の実施例からから第6実
施例によるダイオードはいずれも4個組ショットキーバ
リアダイオード半導体装置としても利用できる。 (実施例7)図9は本発明の第7の実施例であるNMO
Sトランジスタを4個組み合わせた半導体装置を示す模
式断面図でn型シリコン基板2にp型ウェル15を形成
しソース領域12とドレイン領域13を形成し更に優れ
た半導体装置が得られた。
【0057】(実施例8)図10は本発明の第8の実施
例であるNMOSトランジスタを4個組み合わせた半導
体装置を示す模式断面図である。まず支持基板1の上に
n型シリコン基板2をエピタキシャル成長させて、その
エピタキシャル成長させたn型シリコン基板2の上面に
ソース領域12とドレイン領域13を形成した。そして
n型シリコン基板2の上に絶縁膜を介してゲート電極を
形成した。
【0058】(実施例9)また図11は本発明の第9の
実施例であるNMOSトランジスタを4個組み合わせた
半導体装置を示す模式断面図である。支持基板1に高抵
抗ポリシリコン10を形成しそれぞれソース領域12と
ドレイン領域13を形成した。図10と図11のいずれ
も優れたNMOSトランジスタを4個組み合わせた半導
体装置がえられた。ポリシリコンは減圧下でのCVD
(化学的気相成長法)によって形成されるが、この表面
は凹凸がある。そこで表面を研磨し平滑化することで更
に優れた結果が得られた。
【0059】図10または図11で示した第8または第
9に実施例であるNMOSトランジスタを4個組み合わ
せた半導体装置は各NMOSトランジスタが同一支持基
板上に電気的に分離された複数の半導体基板をしている
ので、エアーダンピングにより優れた絶縁分離が可能と
なる。
【0060】(実施例10)図12は本発明の第10の
実施例であるNMOSトランジスタを4個組み合わせた
半導体装置でのしきい値がディプレションのNMOSト
ランジスタを示す特性図である。ここではMOSトラン
ジスタではソース・ドレイン間に流れる電流(ID)が
1nAのときのゲート・ソース間の電位差(VGS)をし
きい値電圧(VT)とするが、しきい値がディプレショ
ンのNMOSトランジスタではしきい値電圧が負となる
のでVGSがOVのときにはID電流は流れる。VGS=0
VのときのIDの値が小さければVGSが0V付近でのO
N,OFFのスイッチングが可能となった。またID
値が小さいときのVTの値はVGSの0V近郊に集約され
た。そこで、ID=0Vで検出できるだけの電流をなが
したときのしきい値電圧VTをもったしきい値がディプ
レションのNMOSトランジスタをもちいればVGSの0
VをさかいにしたON,OFFの制御が可能となり、理
想的な半導体装置となった。
【0061】(実施例11)図13は本発明の第11の
実施例であるNMOSトランジスタを4個組み合わせた
半導体装置でのしきい値がエンハンスメントのNMOS
トランジスタを示す特性図である。しきい値がエンハン
スメントのNMOSトランジスタではしきい値電圧が正
となるのでVGSがOVのときにはID電流は流れない。
そこで検出できるだけの電流が流れたときのVGSの値が
小さい方がスイッチング素子として優位なものとなっ
た。しきい値がエンハンスメントのNMOSトランジス
タの場合はVTの小さなものがスイッチング素子として
理想的な半導体装置となった。
【0062】図7と図8または図43と図44は本発明
の第7から第11の実施例で示したMOSトランジスタ
を4個組み合わせた半導体装置の模式結線図で、このよ
うにしてVFの小さく、リーク電流の少ない4個組ショ
ットキーバリアダイオード半導体装置に相当する半導体
装置が得られる。
【0063】なお、図7と図8は全くの等価回路であ
り、このような結線とすると、このように組まれた回路
は整流器として動作する。また図43と図44も全くの
等価回路であり、このような結線とすると、変調器とし
て動作する。 (実施例12)また図18は本発明の第12の実施例で
あるショットキーバリアダイオードを4個交差させて組
み合わせた半導体装置を示す平面図である。図8や図2
5に示すように、対角にある電極パッドを結線するよう
な配線パターンを設計すると、2本の対角線が交わらな
いようにするための対策が必要となるが、絶縁膜を介し
て配線を上下2層に分けて形成させると製造過程が増
え、製造コストが上がってしまう。そこで図18に示す
ように対角線の1本を電極パッド1801の外を通すよ
うな結線にすることによって2層構造にする必要がなく
なり、製造コストの点では有利になる。しかし、配線の
内の対角線の1本を電極パッド1801の外に通すと、
その1本だけ配線部が他の3本に比べて長くなり、個々
の特性にばらつきが生じてしまう。特に本発明の半導体
装置は高周波で使われるのでばらつきを抑える必要があ
る。そこで短い3本の配線を電極パッドの外に通す長い
配線の長さに合わせるために、適当に折り返しをつけな
がら、4本の配線の長さが等しくなるように設計すると
個々の特性のばらつきを抑制させることができるように
なる。従って、図18に示すような配線パターンにする
ことによって、図25または図8に示すような対角にあ
る電極パッドを結線した半導体装置の低コスト化が可能
となった。
【0064】また本発明の半導体装置は図19、図2
0、図21に示すような実施例にも適用される。 (実施例13)図19は本発明の第13の実施例である
2重平衡型周波数混合変調器(Frequency Double-Balan
ced Mixer :略して以下DBMと呼ぶ)の回路図であ
る。図19の破線部分に本発明の半導体装置が適用され
る。DBMでは特性の不揃いなダイオードを使用すると
キャリア漏れが多くなり満足な性能が得られないので、
特性の揃った4個のダイオードを使うことがポイントと
なる。また図19から分かるようにDBMではコイルが
使用され、図19に示すように配線をクロスさせた半導
体装置を使用することによって入力側と出力側での接続
が容易となった。
【0065】(実施例14)図20は本発明の第14の
実施例である電源として働くデータキャリア回路図であ
る。この回路は送られ信号をアンテナで受信し、そのデ
ータはキャパシタで一時蓄えられる。そしてこのキャパ
シタに蓄えられたエネルギーを電源として逆に信号を発
信する。本発明の半導体装置はこの回路の整流部で使用
され、この本発明の半導体装置の各素子をしきい値電圧
Fの小さいMOSトランジスタやショットキーバリア
ダイオードを用いることで高速でかつ低電圧駆動な回路
が可能となった。
【0066】(実施例15)図21は本発明の第15の
実施例である信号処理回路を含む受信回路である。この
回路ではアンテナ2101で受け取った信号は整流され
て、CMOSでつくられた信号処理回路へと電送され
る。この破線で示した整流部2102に本発明の半導体
装置が使われ、高速で低電圧駆動の回路が可能となる。
また外付けのインダクタは図21に示すような配線をク
ロスさせたダイオードブリッジ半導体装置により、安易
に接続が可能となる。また高周波動作可能なマイクロイ
ンダクタを用いれば、インダクタ、ショトキーバリアダ
イオード半導体装置、CMOSの信号処理回路を1つの
チップにのせることが可能となり、IC基板上に直接作
製できる。同様に図19の回路や図20の回路でもイン
ダクタ部をマイクロインダクタを用いれば、IC基板上
にオンチップタイプの回路が作製できた。
【0067】(実施例16)図38は第16の実施例で
あるMOSトランジスタのゲートとサブストレートとの
電位を等電位であるように配線した半導体装置の模式断
面図である。この半導体装置の構造を説明すると、p型
Si基板3801にn-well拡散層またはサブスト
レート3802を形成し、その拡散層の内にソース38
06とドレイン3807とn+拡散層3808を形成し
た。そのp型Si基板3801の上面には酸化膜380
3を形成し、それぞれソース3806とドレイン380
7とn +拡散層3808を介したサブストレート380
2の電位が電極3804によりとった。また、ソース3
806とドレイン3807の間はチャネル領域3809
が形成され、その上方に存在する酸化膜3803を介し
て形成されたゲート3805の電位により、極性が反転
される。本発明の半導体装置ではこのゲート3805と
サブストレート3802の電位が等電位であるように配
線した。
【0068】従来のMOSトランジスタではゲート38
05の電位とサブストレート3802の電位を別々にと
って、通常サブストレート3802の電位を一定にとっ
てゲート3805の電位を変化させてソース3806・
ドレイン3807間に流れる電流を制御していた。しか
し図38に示す本発明のゲート3805とサブストレー
ト3802の電位を等電位に配線する方法によってMO
Sトランジスタにおけるソース3806・ドレイン38
07間立ち上がり電圧であるしきい値電圧VTを前述し
た従来の配線におけるMOSトランジスタのしきい値電
圧VTよりも低いしきい値電圧VTでMOSトランジスタ
をオンにしてソース3806・ドレイン3807間に電
流を流すことが可能となる。前述した従来の配線におけ
るMOSトランジスタではのゲート3805の電位の方
向に対してサブストレート3802の電位が相対的に逆
の方向にかかっている逆基板効果によってしきい値電圧
Tが大きくなる方向に働く。しかし、図38に示すよ
うな本発明のゲート3805とサブストレート3802
を等電位であるように配線した方法を用いると、ゲート
3805の電位の方向に対してサブストレート3802
の電位が相対的に同じ方向にかかっている順方向基板効
果によってMOSトランジスタのしきい値電圧VTは小
さくなる方向に働くことになる。つまり、本発明のゲー
ト3805とサブストレート3802の電位が等電位で
あるように配線した方法により、ゲート3805とサブ
ストレート3802の電位方向が相対的に別々の方向で
あるように配線された従来の方法によるしきい値電圧V
Tよりもさらに小さいしきい値電圧VTができる。
【0069】このようにゲート3805とサブストレー
ト3802の電位を等電位であるように電気的に配線す
ることによりMOSトランジスタのしきい値電圧をさら
に小さくすることによって、このMOSトランジスタに
より構成されたダイオードブリッジ回路では損出電圧が
小さくなり、さらに低電圧で動作可能となる。
【0070】図45は本発明の第16の実施例であるゲ
ートの電位とサブストレートの電位が等電位であるよう
に接続したMOSトランジスタの模式断面図である。図
45は図38と同様の配線をしており、SOI基板45
01上に形成されたMOSトランジスタのゲート450
5とn+拡散領域4508を経由してとられているサブ
ストレート4502との電位が等電位であるように接続
した。このSOI基板4501上に形成されている複数
の半導体基板であるMOSトランジスタは化学エッチン
グしてエッチストップのかかるSiO2膜4511まで
エッチングして同一支持基板上に電気的に分離された。
図45では支持基板であるSOI基板4501上に形成
された複数の半導体基板はアイランド状に分離されて形
成されている。そのため優れたエアーアイソレーション
をもったMOSトランジスタが形成された。
【0071】図46は図45のようにして作られたアイ
ランド状のMOSトランジスタの平面図の一例である。
図46の点線内に示すように4角形にシリコンのアイラ
ンド4601を形成し、ソース4605とドレイン46
04の間にゲート4603を形成した。サブストレート
4602はSiアイランド4601全面に形成するが、
その電極はゲート4603の電位とともに変化するため
図46のようにその上面にとった。
【0072】(実施例17)図47と図48は本発明の
第17の実施例である。それぞれ図38と図45におい
てゲート・サブストレートの電位とドレインの電位を等
電位であるように接続した配線のMOSトランジスタの
模式断面図である。図47と図48のように接続された
MOSトランジスタはダイオードと同様に整流性の特性
を示すようになる。この配線と同等の回路図を図49ま
たは図50に示す。図49はnチャネルのMOSトラン
ジスタの配線図であり、ドレインからソースの方向に整
流性を持つ。また、図50はpチャネルのMOSトラン
ジスタの配線図であり、nチャネルのMOSトランジス
タとは逆にソースからドレインの方向に整流性を持つ。
このようにゲートとサブストレートとを同電位に接続し
たことでゲートの電位の方向とサブストレートの電位の
方向が同じ方向に働く順方向基板効果によってMOSト
ランジスタのしきい値電圧VTは小さくなる方向に働
く。このような図49または図50のように配線された
MOSトランジスタを図43、図44または図7、図8
のように接続することにより、より低電圧で動作するダ
イオードブリッジまたはミキサが作製可能となる。そこ
で図57は図49にしめしたゲート・サブストレートの
電位をドレインの電位を等電位であるように接続した配
線のnチャネルMOSトランジスタを図7のように接続
したダイオードブリッジである。
【0073】図53はMOSトランジスタをSOI(S
ilicon On Insulator)基板上に作
製する本発明における第2の実施例の半導体装置の製造
方法を示す製造工程順の断面図である。SOI基板上の
単結晶Si層(5301)上図53(a)に形成された
SiN層(5305)はホトレジスト(5304)にて
領域パターニングされる(図53(b))。次に、ホト
レジスト(5304)にて領域パラーニングされた単結
晶Si層(5305)は部分的下地SiO2絶縁層(5
302)に到着しない範囲でエッチング除去される(図
53C)。次に、酸化工程を経ることでロコス酸化膜
(5307)が形成されて個々分離されたSi層(53
08)が形成される(図53(d))。分離されたSi
層(5308)に拡散領域(5310)が形成されて、
コンタクトエッチングされて配線や保護膜がつけられる
(図53(e))。このようにしてSOI基板より誘電
体分離されたアイランド状のMOSトランジスタ半導体
装置が形成される。
【0074】図54に図53に示された本発明における
第2の実施例の半導体装置の製造方法に使用されるSO
I基板の断面図を示す。SOI基板は単結晶Si540
1とSi基板5404との間にSiO2絶縁膜が形成さ
れており、そのため単結晶Si5401上に形成された
パターニングに沿ってエッチングを行ってもSiO2
縁膜5403によって必ずエッチングが止まるような構
造をしている。本発明の半導体装置に使用されるSOI
基板では単結晶Si5401のSiO2絶縁膜側に拡散
層5402を形成した。例えばSOI基板によりpチャ
ネルのMOSトランジスタを形成するときはそのサブス
トレートはn型の基板となるため、この拡散層5402
にPまたはASを1〜5×1015/cm2の濃度でイオン注
入する。その結果形成されたPMOSのサブストレート
の底面には低抵抗領域のn基板が形成されるためMOS
トランジスタをONしたときの抵抗値を抑えることが可
能となった。
【0075】図38に示したようなMOSトランジスタ
のゲートとサブストレートとの電位を等電位であるよう
に接続した半導体装置の使用例として低電圧で動作する
半導体の過電流検出回路がある。図61は本発明の過電
流検出回路の回路図である。PMOSトランジスタ61
03と抵抗6104を直列に接続し、PMOSトランジ
スタ6103のソースを高電圧供給端子6101に接続
し、PMOSトランジスタ6103のソースを高電圧供
給端子6101に接続し、抵抗6104の他端を低電圧
供給端子6102に接続する。また抵抗6105、スイ
ッチ6106及び負荷6107を直列に接続し、抵抗6
105の他端は高圧供給端子6101に接続され、負荷
6107の他端は低電圧供給端子6102に接続されて
おり、抵抗6105とスイッチ6106の接続点610
9はPMOSトランジスタのゲートと基板に接続されて
いる。さらにPMOSトランジスタ6103と抵抗61
04の接続点6110は制御回路6108の入力とな
り、制御回路6108の出力はスイッチ6106の入力
となっている。
【0076】つぎに、上記構成における動作を説明す
る。抵抗6105の抵抗値は約50mΩであるが、この
抵抗に通常約1A程度の電流が流れる。従って高電圧供
給端子6101から接続点6109の間での電圧降下は
約0.05V程度であり、また接続点6109はPMO
Sトランジスタのゲートに接続されているのでPMOS
トランジスタのゲート電圧は約0.05Vとなる。これ
は通常0.2Vから0.7V程度に設定されるしきい値
電圧に比べ十分低いため、この状態ではPMOSトラン
ジスタ6103は高インピーダンスとなっており、接続
点6110の電位は低電圧供給端子6102の電位に十
分近くなっている。この状態から何らかの原因により抵
抗6105を流れる電流値が1Aより大きく、例えば3
Aから4Aになると接続点6109の高電圧供給端子6
101の電位からの電圧降下は約0.15Vから0.2
Vとなる。この時、PMOSトランジスタのゲート電圧
はしきい値電圧に近づき、PMOSトランジスタのイン
ピーダンスは低下する。そこで制御回路6108の入力
でもある接続点6110の電位が上昇し、制御回路61
08の出力がスイッチ6106を切るように作動し、結
果として過電流が流れるのを防ぐ。
【0077】このような動作は、従来のMOSトランジ
スタの基板をソースに接続した場合にはチャネルの表面
ポテンシャルは基板電位とゲート電位の間になっている
のに対し、本発明の様にゲートと基板を接続するとチャ
ネルの表面ポテンシャルはゲート電圧ならびに基板電位
と等価となるため、効率よくチャネル形成ができる。つ
ぎに、本発明の効果を図60により説明する。図60は
本発明によるMOSトランジスタと従来のMOSトラン
ジスタを比較した動作特性図である。本発明による動作
特性6001と従来の動作特性6002を比較すると、
ゲート電圧30mV以下(オフリーク範囲)ではあまり
差はないが、実際の動作点であるゲート電圧が0.15
〜0.25Vにおいては、ドレイン電流値が約1桁向上
している。この向上により本発明の過電流検出回路にお
いて、接続点6109の電圧降下が小さい時から制御回
路6108が作動開始することが可能となり、従って低
電圧動作並びに高感度化が達成できる。
【0078】まずここでデータキャリアについて説明す
る。このデータキャリア技術とは、移動する物に情報を
記憶したカードまたはタグを付けておき、電波あるいは
電磁結合あるいは光通信によって情報を非接触で読み出
す技術である。そのために命令を出す質問器と、物と一
体化した命令を受取り情報を送り出す応答器とがある。
質問器と応答器とでは空間的に離れた場所に存在してお
り、その間の伝送手段はおもに電波が使われる。そこ
で、電波あるいは光を伝送手段として、非接触で情報の
読み書きが可能な持ち運び携帯ができるこういった情報
媒体をデータキャリアと呼んでいる。そのためにデータ
キャリアは離れたところから人や物の個別認識や属性情
報の読み書きが可能なので、人や物の移動個体の識別が
できるという計り知れないメリットをもちあわせてい
る。この質問器と応答器との間の伝送媒体として、一般
に電磁誘導方式、光方式、マイクロ波方式の3つに分か
れる。
【0079】電磁誘導方式の場合は送受信回路にコイル
が用いられ、電流路と交差する磁束が変化すると起電力
が誘電される現象で、質問器側のコイルに流す電流を変
化させると応答器側のコイルは変化した電流に応じて誘
導されると同時に電気を引き出すことができる。この電
磁誘導を使って電力の供給をおこなったり、データの送
受信を行う。この方式では近接に対向されたコイルによ
って数ミリから数十ミリ隔てて通信されるが、周波数は
数100kHz から数MHz となっている。
【0080】この電磁誘導方式でのデータの信号伝送方
式について説明する。情報の送受信は質問器からシリア
ル送信信号を送信回路で所定の周波数に変調し、送信コ
イルに送り込む。変調の方法は周波数発信器の信号を情
報に応じてON/OFFするASK方式や2つの異なっ
た周波信号の情報を論理0の1つの周波数と、論理1の
異なって周波数に与え対応させて切り換えるFSK方式
がある。質問器の情報は変調されて送信コイルから送り
出され、受信コイルで受信した誘導信号は受信回路の復
調器でもとのデジタル信号に復調される。復調されたシ
リアル信号はシリアル/パラレル変換部でパラレル信号
に変換されてメモリの制御部ではメモリの中の書き込み
読み出しを制御すると同時にメモリに情報を記憶する。
【0081】光方式は、質問器・応答器ともに発光素子
・受光素子が備えるつけられており、発光素子はおもに
LED、受光素子はフォトダイオードが使用されるた
め、光は近赤外線となる。質問器側では入力されたパル
ス波形に対して駆動回路で発光素子を駆動させ、光を発
する。その発せられた光は応答器側の受光素子で検出さ
れ、増幅器で大きな信号となり、検波回路、波形整形回
路などを通してもとの波形は復元される。応答器側から
信号を返すときも同じく、応答器側の発光素子から発せ
られた光を質問器側の受光素子で受け取って、増幅器を
かいして信号を復元させる。光方式は電磁ノイズに強い
反面、水や油などの汚れや外乱光の影響を受けやすく光
が遮断されると通信が不能となり、また無電池化がほぼ
不可能という短所がある。
【0082】マイクロ波方式は構内無線設備のうち移動
体識別用として割り当てられた2.45GHzの準マイ
クロ波による放射電磁界(いわゆる電波)を情報伝送媒
体としている。この方式は質問器側のアンテナと応答器
側のアンテナ間の通信距離が2から3mで、かつシャー
プな指向性が得られるため比較的遠距離での通信や位置
関係がラフな場合の通信に適している。質問器と応答器
は取り付けられたそれぞれ1つのアンテナを送信と受信
で偏波面を変えて使用される。また2.45GHz 帯の
周波数は移動体識別用として特に設定された通信帯であ
り、法的保護されており安定した通信が期待できる。し
かし、導体の反射を受けやすく、人体で遮断されるとい
う短所がある。
【0083】図39は本発明の第14の実施例であるデ
ータキャリアのブロック図である。このシステムはデー
タキャリアまたはRF−IDと言われるシステムで命令
信号を発する質問器とその受け取った命令信号に応えて
データを送り返す応答器から構成されている。本発明の
半導体装置はこの回路の整流部で使用され、この本発明
の半導体装置の各素子をしきい値電圧VFの小さいMO
Sトランジスタやショットキーバリアダイオードを用い
ることで高速でかつ低電圧駆動な回路が可能となり、整
流回路部での電流のロスも少なくなる。また、このデー
タキャリアに使用される電源回路において低電圧での動
作が可能となると、低電圧駆動が可能な整流回路と合わ
せてデータキャリア自体が低電圧で動作が可能となる。
その結果、以前のデータキャリアより長距離での通信が
可能となり、また質問器での消費電力を抑えることが可
能となり、電力の伝送効率が向上する。
【0084】また、図39の部分Aにおいて1チップ化
した半導体装置を示してある。図の部分Aのように低電
圧で動作する整流回路または変調器と低電圧で動作する
電源回路とメモリに出す信号を制御する制御回路とを1
チップに形成することにより、コストが削減されチップ
面積も格段に縮小するため、携帯機器あるいはデータキ
ャリアのタグといったところに応用される。
【0085】図63はデータキャリアのタグ部のシステ
ム構成についのブロック図である。図39の部分Aに示
す整流回路と制御回路と電源回路は図63の破線で示し
た部分Aに相当する。図63に示すデータキャリアタグ
は電源生成から信号の変復調を行い、通信ロジックとE
EPROMを内蔵している。アンテナ部としてコイルL
が用いられ、電磁誘導方式により無電池で通信が可能と
なっている。内部の回路構成は全波整流回路、定電圧回
路、ASKデータ復調回路、キャリアパルス抽出回路、
通信ロジック、EEPROMを含めたメモリブロック、
最低動作電圧検出回路、データ送信機能である残留振動
吸収回路を内蔵している。
【0086】このデータキャリアタグの送受信の方法を
説明する。アンテナ部であるコイルLにより発生した電
流、またはコンデンサC1により蓄えられた電荷により
生成された電流を全波整流回路であるダイオードブリッ
ジと平滑コンデンサC2により全波整流を行い、定電圧
回路により一定のDC電源を生成する。このDC電源に
より通信ロジックまたはEEPROMを作動させる。
【0087】次に図64と図65を用いてデータの送受
信方式について説明する。図64はデータ受信時の各部
の波形である。図64(a)のようにリードライトヘッ
ドよりASK方式にて、パルス幅変調(Duty 70%:H ,Du
ty 30%:L)をかけた信号を送出すると、図64(b)の
ような共振信号をダイオード検波によるASKデータ復
調回路を通して図64(c)のようなパルス幅変調のデ
ータクロックを復調する。また図64(d)のキャリア
パルスは、半波抽出によるキャリアパルス抽出回路より
出力される。このデータクロックとキャリアパルスがC
MOSICへ入力され、通信ロジックにてNRZ符号へ
復調され、コマンド処理、メモリアクセスが行われる。
通信ロジックの動作は、データクロックを基本クロック
として行われる。図65はデータ送信時の各部の波形で
ある。図65(a)のようにリードライトヘッドよりD
uty50%の発信を行う。データキャリア側では、図
65(e)のようにコイルの両端に共振波形が誘起され
る。この共振波形はデータ受信時と同様にASKデータ
復調回路にて、図65(b)のデータクロック(Duty 5
0%)として出力される。このクロックを基本クロックと
して通信ロジックは動作しており、メモリアクセス後の
データ、あるいは処理結果等を、通信ロジック内で図6
5(c)の送信データとして生成し、図65(d)のシ
ャントパルス(残響振動吸収パルス)へ符号化を行い、
残響吸収用のMOS−FETにて残響振動の有り/無し
を、送信データによって制御する。リードライトヘッド
側では、この残響の有り/無しを検知することで、送信
データをデータキャリア側より受信する。
【0088】この図63中の全波整流回路6301にお
いて、VFの小さいショットキーバリアダイオードやゲ
ートとサブストレートを接続するといったVTの小さい
MOSトランジスタに代表される本発明の立ち上がり電
圧の低い整流特性をもった半導体装置を使用することに
よって、全波整流回路6301での消費電流が従来のも
のよりも小さくできるので、データキャリアタグ自体の
消費電力を抑えることが可能となり、その結果従来のも
のに比べて通信距離が長くなり、同じ通信距離であるな
らばコントローラ部を含んだ質問器の消費電力を小さく
することが可能となる。
【0089】図40は本発明の第14の実施例である超
小型のデータキャリアのイメージ図である。図40のカ
プセル4001の中に図39のブロック図で示したアン
テナ4002や電源回路4003やEEPROMといっ
たメモリ4004や整流回路や制御回路が搭載されてい
る。この細長いチップの円筒の半径は約0.5mmぐら
いとなり、アンテナ4001には超小型の巻線バーのア
ンテナが使用されれば、円筒の半径が0.5mm以下の
細長いチップのなかに実装が可能となる。
【0090】このようにして作られた超小型の無電池化
したデータキャリアは動物の飼育管理はもちろんのこと
人の埋め込みIDとしても十分活用される可能性があ
る。つまり、人間のIDとして現在でいうパスポートや
運転免許証やその人のもっている資格あるいは経歴とい
ったデータをこの超小型のデータキャリアに盛り込んで
そのデータキャリアを人間の体内に埋め込んで使用する
ということが可能となる。
【0091】またこの超小型のデータキャリアは人間の
体内あるいは血管内で動作するといった医療機器の分野
で活躍が期待されているマイクロマシンの電源としても
活用される可能性があり、この超小型のデータキャリア
を競技する人間の体内に埋め込むことにより、より正確
な競技での計測・計時が可能となる。
【0092】上記のようなデータキャリアでは移動する
物にとりつけられたメモリの情報を読み出すこと書き込
むことが可能であったが、応答器周辺の刻々と変化する
移動する物のおかれている環境あるいは状況についてを
引き出すことはできなかった。そこでセンサやインジケ
ータといったリアルタイムなデータを非接触で読み出す
情報の伝達システムについて以下説明する。
【0093】(実施例18)図27は本発明の第18の
実施例である加速度センサを搭載したデータキャリアの
ブロック図である。左側に書かれたコントローラとアン
テナが命令信号を発する質問器である。質問器はさらに
上位のインターフェースによって命令を受け取って、そ
の命令信号をアンテナより応答器に向かって発する。右
側に書かれたアンテナと整流回路と電源回路と加速度セ
ンサが移動体に取り付けられた応答器である。応答器の
中に描かれている整流回路に本発明の半導体装置が適用
される。この本発明の半導体装置の各素子をしきい値電
圧VFの小さいMOSトランジスタやショットキーバリ
アダイオードを用いることで高速でかつ低電圧駆動な回
路が可能となり、整流回路におけるしきい値電圧VF
の電力損失が小さくなる。応答器は質問器より発せられ
た命令信号をアンテナで受信し、本発明の半導体装置が
利用される整流回路で整流されて、電源回路に入って基
準電圧Vccが作られる。電源回路で作られた基準電圧V
ccは加速度センサの入力電圧となる。加速度センサの出
力は図30に示すようにアナログ信号となる場合には、
A/D変換されてデジタル信号出力に変換される。セン
サの出力回路のところにコンパレータが含まれている場
合はその出力がそのままデジタル信号となる。またアン
テナで受け取った信号はいったんキャパシタに蓄えられ
る。質問器より完全に信号が送り終わると、今度はいっ
たんキャパシタに蓄えられたエネルギーを電源として、
応答器から質問器へ加速度センサの出力信号を送り返
す。そしてその信号を受け取った質問器はそのデータを
上位のインターフェースへ伝達する。このような構成と
することで非接触で応答器に電池を搭載することなく移
動体にかかっている加速度または力の大きさを検出する
ことが可能となる。
【0094】図28は本発明の第18の実施例である加
速度センサを搭載したデータキャリアの加速度センサ部
の斜視図である。この加速度センサは拡散抵抗2802
を形成したSi基板2806と、カンチレバーの重りと
なる重り部2801と、支持基板2805により構成さ
れている。Si基板2806は加速度を受けると重り部
2801がカンチレバー状となっているため、加速度を
受けた方向にしなる。そのためにカンチレバーの梁部に
埋め込まれた拡散抵抗2802が加速度に比例した応力
をうけ、拡散抵抗2802の抵抗値が加わった応力に対
して変化する。この電気的な変化はパッド2803、ワ
イヤーボンディング2804を通して、支持基板280
5に伝わっていく。Si基板2806は梁部をさかいに
してセンサ部と支持部とに分けられるが、加速度センサ
の支持部は支持基板2805に付着され完全に固定され
る。
【0095】図34は本発明の第18の実施例である加
速度センサを搭載したデータキャリアの加速度センサ部
の斜視図である。図34の加速度センサは拡散抵抗34
04を形成したSi基板3401と支持基板上部340
2と支持基板下部3403とにより構成されている。こ
の加速度センサにおいて、Si基板3401は拡散抵抗
3404を形成したパターニング面を横にして置かれ、
その横向きのSi基板3401は支持基板上部3402
と支持基板下部3403とではさんで固定させている。
そのために、支持基板上部3402または支持基板下部
3403とSi基板3401との接着面に対して、垂直
方向の加速度が加わるとSi基板3401が加速度が加
わった方向にひずみ、拡散抵抗3404には加速度に比
例した応力がかかる。その結果、拡散抵抗3404の抵
抗値が加わった応力に対して変化して、出力電圧が加速
度に比例して変化する。なお、Si基板3401はSi
ウェハを長さL、幅Wに切断したチップを横向きに置い
たものであるので、図中のtはSiウェハの厚みそのも
のとなるが、研磨などを行ってtをSiウェハの厚みよ
りも小さくすることも可能である。Wを小さくすればセ
ンサの感度を向上させることができるが、ダイシングの
加工精度の限界があるので、Wは100μm程度が限界
である。
【0096】図29は本発明の第18の実施例である加
速度センサを搭載したデータキャリアの加速度センサ部
の回路図である。図28の加速度センサに描かれた拡散
抵抗2802は図29に描かれたブリッジ回路2901
の可変抵抗である。加速度センサに加速度が加わるとブ
リッジ回路2901の可変抵抗の抵抗値がかわるため、
ブリッジ回路2901の出力電圧も加速度センサに加わ
った加速度の大きさに比例して変化する。ブリッジ回路
2901の出力電圧は前置増幅器2902によってある
程度増幅される。増幅された信号は温度補償回路290
3を通して、最終増幅器2904により所望の感度の大
きさまで増幅される。
【0097】図35は本発明の第18の実施例である加
速度センサを搭載したデータキャリアの加速度センサ部
の回路図である。この回路図は図34に描かれる加速度
センサのように一定方向に加速度が加わるとその加わっ
た加速度に対して引張応力と圧縮応力とをうける拡散抵
抗をもつ加速度センサに対して組まれた回路である。引
張応力をうけて抵抗値が上がる拡散抵抗は圧縮応力をう
けると抵抗値が下がり、圧縮応力をうけて抵抗値が上が
る拡散抵抗は引張応力をうけると抵抗値が下がる。図3
4に描かれた加速度センサのSi基板3401におい
て、紙面上から紙面下に加速度が加わるとSi基板34
01の上側に付いた拡散抵抗3404は引張応力をう
け、Si基板3401の下側に付いた拡散抵抗3404
は圧縮応力をうける。また紙面下から紙面上に加速度が
加わるとそれぞれ逆の応力をうける。こうして抵抗値変
化が逆向きの拡散抵抗を組み合わせて、図35に示した
ようにブリッジ回路3501は組まれる。こうして、加
速度センサに加速度が加わるとブリッジ回路3501の
可変抵抗の抵抗値がかわり、ブリッジ回路3501の出
力電圧も加速度センサに加わった加速度の大きさに比例
して変化する。ブリッジ回路3501の出力電圧は前置
増幅器3502によってある程度増幅される。増幅され
た信号は温度補償回路3503を通して、最終増幅器3
504により所望の感度の大きさまで増幅される。
【0098】図30は本発明の第18の実施例である加
速度センサを搭載したデータキャリアの加速度センサ部
の出力特性図である。この出力電圧は図29に示した回
路を通した出力電圧である。加速度が係っていないとき
の出力電圧を0Vに設定してあり、+1G係っていると
きの出力電圧を2V、−1G係っているときの出力電圧
を−2Vの感度にしている。このように理想的な特性図
では加速度センサにかかっている加速度に比例した出力
電圧が得られる。
【0099】(実施例19)図31は本発明の第19の
実施例である温度センサを搭載したデータキャリアのブ
ロック図である。この第19の実施例は第18の実施例
と同様に加速度センサに変わって温度センサを搭載した
例である。左側に書かれたコントローラとアンテナが命
令信号を発する質問器である。質問器はさらに上位のイ
ンターフェースによって命令を受け取って、その命令信
号をアンテナより応答器に向かって発する。右側に書か
れたアンテナと整流回路と電源回路と温度センサが移動
体に取り付けられた応答器である。応答器の中に描かれ
ている整流回路に本発明の半導体装置が適用される。
【0100】この本発明の半導体装置の各素子をしきい
値電圧VFの小さいMOSトランジスタやショットキー
バリアダイオードを用いることで高速でかつ低電圧駆動
な回路が可能となり、整流回路におけるしきい値電圧V
F分の電力損失が小さくなる。応答器は質問器より発せ
られた命令信号をアンテナで受信し、本発明の半導体装
置が利用される整流回路で整流されて、電源回路に入っ
て基準電圧Vccが作られる。電源回路で作られた基準電
圧Vccは温度センサの入力電圧となる。温度センサの出
力は図33に示すようにアナログ信号となるが、A/D
変換されるとデジタル信号となる。センサの出力回路の
ところにコンパレータが含まれている場合はその出力が
デジタル信号となる。またアンテナで受け取った信号は
いったんキャパシタに蓄えられる。質問器より完全に信
号が送り終わると、今度はいったんキャパシタに蓄えら
れたエネルギーを電源として、応答器から質問器へ温度
センサの出力信号を送り返す。そしてその信号を受け取
った質問器はそのデータを上位のインターフェースへ伝
達する。このような構成とすることで非接触で応答器に
電池を搭載することなく移動体自体の表面温度またはそ
の周辺温度をを検出することが可能となる。
【0101】図32は本発明の第19の実施例である温
度センサを搭載したデータキャリアの温度センサ部の回
路図である。ノレータ3201のところに定電流回路が
置かれる。温度センサは図33に示すように温度の変化
に対して直線的な出力特性をしめす。この定電流回路で
発生する定電流が温度センサを流れて、温度の変化に対
して温度センサの両端の電位差が変化する。その温度セ
ンサの電位差はバッファまたはコンパレータなどの出力
回路3202を通して出力電圧として出力される。また
帰還抵抗などを接続して出力回路3202を増幅器とし
て使用し、所望の出力電圧を得ることも可能となる。
【0102】図33は本発明の第19の実施例である温
度センサを搭載したデータキャリアの温度センサ部の出
力特性図である。温度センサとしてはサーミスタや測温
抵抗体、またはバイポーラトランジスタのベース・エミ
ッタ間順方向電圧降下の温度係数を利用したIC温度セ
ンサといった温度センサがあるが、図33はICを形成
する際に便利で、温度に対する直線性がよく感度の大き
いIC温度センサの温度出力電圧特性を示した。
【0103】以上ではメモリとそのメモリの制御を行う
制御回路に代わって加速度センサや温度センサといった
センサデバイスの搭載について記述してきたが、その他
にもブザーやLEDといったインジゲータを搭載して、
信号を受け取ると音がなったり、光を発したりする機能
を付加することも可能である。 (実施例20)図37は本発明の第20の実施例である
円筒系の振動測定を行う際の断面図である。図37のよ
うに円筒系の物体の側面に加速度が検出可能な面を円筒
系の軸に向かって加速度センサをとりつけると、円筒の
軸から側面方向への振動を検出することが可能となり、
一定方向の振動の大きさがリアルタイムに検出できる。
ここで加速度センサの幅が広いとその振動の検出範囲は
図37で示した角βの範囲の大きさとなる。検出範囲が
広いと目的とする方向の振動の大きさ以外にその他の方
向の振動の大きさもひろってしまうため、目的とする方
向の振動の大きさの感度がおちてしまい誤差が大きくな
る。従来の加速度センサを用いた円筒系の振動の測定で
はその加速度センサの幅の大きさが1mm以上を要した
ために、その幅の大きさに相当する角βの範囲の振動の
検出をしていた。
【0104】図36は本発明の第20の実施例である加
速度センサを用いて、円筒系の側面方向の振動の測定を
行う際の断面図である。図36に示すように円筒系の側
面方向の振動の測定を行う際に、円筒系の物体の側面に
加速度が検出可能な面を円筒系の軸に向かって加速度セ
ンサを取り付けるとその測定範囲は加速度センサの幅に
相当する角αの大きさに相当する範囲の振動の大きさを
検出する。そのため振動測定の範囲を決定する加速度セ
ンサの幅を小さくすると振動測定範囲角αも小さくな
り、目的とする方向の振動の大きさの感度を向上させる
ことが可能となり、誤差を小さくできる。本発明で使用
される加速度センサの幅は1mm以下のチップで形成さ
れているため、従来のように幅の大きい加速度センサを
用いて振動系の測定を行うのに比べてその測定範囲が狭
く絞られるので、目的とする方向の振動の感度を向上さ
せることが可能となる。
【0105】また、このようにして振動系の測定を際に
図27で示すようなシステムの加速度センサにこうした
測定範囲の狭い加速度センサを搭載することにより、振
動系にかかっている目的とする方向の力あるいは加速度
あるいは振動を高感度で非接触により随時読みとること
が可能となる。
【0106】こうした加速度センサを用いて非接触で振
動系の測定を行うシステムはいろいろな分野で応用され
る。たとえば、日用品だと洗濯機の振動を制御するのに
もちいられたり、車の部品としてABSの制御やモータ
あるいはエンジンの制御も非接触で行えるので有効的な
測定・制御が可能となる。また、圧力センサを用いると
車のタイヤ圧の測定も非接触で測定可能となる。
【0107】(実施例21)図58は本発明の第21の
実施例であるDC−DCコンバータの回路図である。D
C−DCコンバータは直流電圧を別の直流電圧に変換す
る回路で、降圧型、昇圧型、反転型の3種類がある。こ
のDC−DCコンバータに本発明の半導体装置が使用さ
れる。これらのタイプはスイッチやコイルやコンデンサ
や整流ダイオードの構成の仕様でことなり、この整流ダ
イオードの部分5801から5803に本発明の半導体
装置が使用される。
【0108】図58(a)は降圧型のDC−DCコンバ
ータである。まず、スイッチをONして入力側の電源か
らコイルに電流を流す。このとき流れる電流値が変化す
ると、コイルには逆起電力VLが発生する。DC−DC
コンバータの出力電圧はVi−VLとなる。コンデンサC
にはVi−VLの電圧がかかっている。このときには、O
N時とは逆方向の起電力がコイルに発生する。電流は接
地から整流特性をもつ本発明の半導体装置5801を経
由して供給され、コンデンサに蓄えられる。出力電圧は
i−VLよりも上がる。ただし、コンデンサに蓄えられ
た電荷が負荷抵抗Rを介して放電してしまう。出力電圧
がさがったら再びスイッチをONして、上記の動作を繰
り返す。従って、スイッチのデューティ比を制御するこ
とによって所望の出力電圧に設定できる。
【0109】図58(b)は昇圧型のDC−DCコンバ
ータである。初期状態ではコンデンサCにVi−VDの電
圧がかかっている。VDは整流特性をもつ本発明の半導
体装置5802の順方向電圧である。この状態からスイ
ッチをONすると、コイルからスイッチへと電流が流
れ、コイルの両端には入力電圧と逆方向の電圧Viが発
生する。本発明の半導体装置5802には逆方向に電圧
がかかるため、入力側と負荷側が遮断される。次のスイ
ッチをOFFすると、コイルには入力電圧と同方向の電
圧VLが発生する。コンデンサCにはVi+VL−VDの電
圧がかかり、出力電圧はVL−VDだけ昇圧される。VL
>VDに設定する。
【0110】図58(c)は反転型のDC−DCコンバ
ータである。スイッチをONすると、コイルに電流が流
れ、コイルの両端には入力電圧と逆方向の電圧VLが発
生する。整流特性をもつ本発明の半導体装置5803は
逆バイアスとなり、入力側と負荷側が遮断する。スイッ
チをOFFすると、コイルには入力電圧と順方向の電圧
−VLが発生する。半導体装置5803を介して、コン
デンサには−(VL−V D)の電圧がかかるため、出力電
圧はマイナスとなる。
【0111】こういったDC−DCコンバータの整流素
子部分に本発明の半導体装置5801〜5803を使用
すると、本発明の半導体装置は従来の整流素子に比べて
順方向の立ち上がり電圧が低いため、整流素子での電力
の損失量を低減することが可能となる。つまりは、整流
素子での電力損失量の低減によりDC−DCコンバータ
の変換効率が上昇することになる。
【0112】図66は本発明の第21の実施例である同
期整流方式を採用した降圧型のDC−DCコンバータの
ブロック図である。この型のコンバータの特徴は整流ダ
イオード6601と並列に同期整流用のnチャネルMO
SFET6603を挿入している点にある。このMOS
FET6603はスイッチ用のMOSFET6602に
同期させて動かす。この動作方法について以下説明す
る。制御ICによってスイッチ用MOSFET6602
をONさせる。するとコイルに電流が流れ、起電力が発
生する。次に制御ICはスイッチ用MOSFET660
2をOFFさせる。それに伴い、コイルに蓄えられたエ
ネルギーは出力側に引き出される。スイッチ用MOSF
ET6602をOFFさせるのと同時に、制御ICは整
流用のMOSFET6603をONさせ、コイルに電流
を供給する。制御ICは出力電圧を監視しており、出力
電圧の変化を検知して、スイッチングのデューティ比を
変える。出力電圧はスイッチング周波数のデューティ比
と入力電圧の積で決まる。図67は本発明の第21の実
施例である降圧型のDC−DCコンバータのブロック図
である。このコンバータは同期整流用のMOSFETま
たは同期整流用スイッチ制御回路がないため、スイッチ
がOFFしたとき、整流ダイオード6701だけでコイ
ルに電流を供給する。
【0113】図67に示した同期整流方式のDC−DC
コンバータは図67に示したDC−DCコンバータに比
べ整流用にMOSFET6603を使用することにより
整流ダイオード6604での電力損失をさげることがで
きる。図67に示したDC−DCコンバータでコイルに
つなぐ電流供給用の素子は整流ダイオード6701だけ
であったが、図66に示す同期整流方式のDC−DCコ
ンバータはこの整流ダイオード6601と並列にnチャ
ネルMOSFET6603を挿入してあり、nチャネル
MOSFET6603のゲート電極にはスイッチ用nチ
ャネルMOSFET6602のゲートに入れる信号と逆
相の信号が入力する。例えば出力電流が1Aの場合は、
順方向電圧0.5Vの整流ダイオードだけなら、ダイオ
ードの消費電力は500mWとなる。整流ダイオードと
並列にON抵抗50mΩのnチャネルMOSFETを挿
入すれば、消費電力を50mWに低減できる。通常pチ
ャネルMOSFETよりもnチャネルMOSFETの方
がON抵抗が小さいためnチャネルのMOSFETが使
用されている。また、同期整流方式のDC−DCコンバ
ータはスイッチ用と整流用のMOSFETを同期させて
動かす駆動回路を備えているのに加え、MOSFETが
ともにOFFする期間を設けることにより、スイッチン
グ時に2つのMOSFETを介して流れる電流を防いで
いる。こうして同期整流方式のDC−DCコンバータで
は整流ダイオード部6604での電力損失を低減するこ
とが可能となる。
【0114】ここで低電圧で動作する整流特性をもつ本
発明のショットキーダイオードやMOSトランジスタと
いった半導体装置を図66または図67に示されている
整流素子6601、6603、6701のところに使用
することにより整流素子での電力損失をより小さくする
ことが可能となり、変換効率の高いDC−DCコンバー
タが作製できる。また、第16の実施例であるゲートの
電位とサブストレートの電位が等電位であるように接続
したMOSトランジスタを図68のように配線すること
によっても変換効率の高いDC−DCコンバータが作製
できる。図68のようにゲートとサブストレートとを接
続したMOSトランジスタは図66で示す整流特性をも
った整流ダイオード部6604と同様の効果をもつこと
ができる。
【0115】図59は本発明の第22の実施例であるバ
ッテリーバックアップ切り換え用ICのブロック図であ
る。図中のダイオード素子5901、5902の箇所に
本発明の整流特性をもった半導体装置が使用される。V
SW検出回路はVRO電圧を監視し、検出結果をスイッチ制
御回路へ送信する。スイッチ制御回路はVSW検出回路か
らの信号を受信して、M1及びM2を制御する。VIN
ある一定の基準電圧V REFを越えるまではスイッチ制御
回路はVSW検出回路の状態にかかわらずM1をON、M
2をOFFにする。従って、VOUTから出力されるの
は、VROからM1による電圧降下分を差し引いた電圧と
なる。VINがいったんVREFを越えるとスイッチ制御回
路はVSW検出回路からの信号を受信してある電圧以上で
はM1をON、M2をOFFにして、ある電圧以下では
M1をOFF、M2をONにするようになる。そこで本
発明の半導体装置は図中のダイオード素子5901、5
902の箇所に使用される。図中のダイオードは逆流を
防ぐための整流素子であるが、それに加え本発明の半導
体装置は立ち上がり電圧は従来のものよりも小さいの
で、その特性を利用して、半発明の半導体装置を使用す
ることにより、スイッチ部の入出力電圧差を小さくでき
るため電池をぎりぎりまで使用し続けることが可能とな
る。また、SOI基板によって作製されるCMOSまた
は誘電体分離されたショットキーダイオードで整流素子
を形成すると各素子間の絶縁分離が完全にできるので、
本発明の半導体装置を使用することにより図59の回路
を含め本発明の半導体装置を同一基板上に作製すること
が可能となる。
【0116】図69は本発明の半導体装置の一実施例の
断面図である。チャネル形成領域となる第2ゲート領域
7101がP型単結晶シリコンで形成されており、ソー
ス領域7102及びドレイン領域7103がN+型のシ
リコン半導体で形成されている場合について説明する。
ソース・ドレイン領域間の第2ゲート領域7101の表
面にはゲート絶縁膜7104を介して第1ゲート電極7
105が設けられている。ソース・ドレイン領域間の第
2ゲート領域7101の表面ポテンシャルφsは第1の
ゲート電極への印加電圧VG1及び第2のゲート領域71
01の表面ポテンシャルφsは第1のゲート電極への印
加電圧VG2によって制御される。
【0117】
【数4】 oxはゲート絶縁膜容量、Csはチャネル形成領域内容
量である。従って、ソース・ドレイン領域間に流れるチ
ャネル電流IDは(5)式のようになる。
【0118】
【数5】 例えば、VG=VG1=VG2≧0で本発明の半導体装置を
動作するとチャネル電流は(6)式のようになる。
【0119】
【数6】 図71は、ゲート電圧VGに対するチャネル電流IDS
変化を示した特性図である。VG=VG1=VG2にするこ
とにより実線の特性が破線の特性のようになる。チャネ
ル電流IDSが一桁変化するのに必要なゲート電圧変化で
あるS値と呼ばれる値は(7)式のようになる。
【0120】
【数7】 例えば、温度Tが温度の場合にはS=60mV/桁と従
来のMOSトランジスタ動作の理想値を実現できる。S
値を(7)式のように小さな値にできることから、6桁
の電流比で動作させる場合、本発明の半導体装置のゲー
ト電圧を0.35V以下で動作することが可能になる。
従って、負荷と本発明の半導体装置とを直列接続した回
路においては、0.6V以下の電源電圧での動作が可能
になる。0.6Vより高い電源電圧においては従来より
速い動作が可能になる。
【0121】本発明の半導体装置においては、複数のト
ランジスタを同一基板上に形成する場合、第2ゲート領
域の電圧が各トランジスタ間で異なる。従って、各々の
トランジスタの第2ゲート領域が電気的に分離されてい
る必要がある。PN接合分離または誘電体分離によって
分離できる。
【0122】図72は、本発明の半導体装置を複数同一
基板上に形成され、さらに、各々のトランジスタが誘電
体分離された場合の実施例の断面図である。絶縁基板7
400の上にトランジスタTr1及びトランジスタTr
2が各々ソース領域7402、7407、ドレイン領域
7403、7408、チャネル形成領域(第2ゲート領
域)7401、7406、ゲート絶縁膜7404、74
09及びゲート電極7405、7410の構成で設けら
れている。
【0123】基板7400はガラスのような全体の絶縁
材料の基板でもよいし、表面に酸化膜が形成された半導
体基板でもよい。各々の領域には、S1、S2、D1、
D2、G11、G21、G12及びG22の電極が設け
られて、各々の領域に電圧を印加できるようにしてあ
る。
【0124】一般に、トランジスタTr1のソース領域
7402、チャネル形成領域7401及びドレイン領域
7403は同一の膜内に形成されている。同様に、トラ
ンジスタTr2のソース領域7407、チャネル形成領
域7406及びドレイン領域7408も同一膜内に形成
されている。
【0125】本発明の半導体装置をSOI(Silic
on On Insulator)等の技術を用いて誘
電体分離した場合チャネル形成領域に電極を小面積で設
ける必要がある。図73はチャネル形成領域とゲート電
極へのコンタクトを兼ねた場合の本発明の実施例の平面
図と断面図である。図73(a)は平面図、図73
(b)は図73(a)のA−A’線に沿った断面図、図
73(c)は図73(a)のB−B’線に沿った断面図
である。ゲート電極7505及びチャネル形成領域75
01のオーミック接触用に設けられたP+型拡散層に共
通のコンタクトホール7505bが形成され共通配線7
506と接続している。
【0126】図74は、ゲート電極7605がオーミッ
クコンタクト用拡散層7607と直接接続した構造の実
施例の断面図である。ゲート電極7605への配線との
コンタクトホールは別の場所に設けられている。ここ
で、VG=VG1=VG2として本発明のトランジスタを動
作した場合、VG>VB(VBはソース・ドレイン領域と
チャネル形成領域とのビルトインポテンシャル)になる
とチャネル形成領域からソース・ドレイン領域へと順方
向電流が流れる。
【0127】図75は、その順方向電流の注入を防止す
るためにチャネル形成領域と第2のゲート電極G2との
間のリミット抵抗Rを設けた本発明の実施例である。順
方向電流を1μA以下に設定するためには、VG≦1V
の動作において、R≧106Ω程度の抵抗の形成を必要
とする。
【0128】図76は、チャネル形成領域の電位を制御
するためのバイアス制御手段を抵抗とは別の方法で設け
た実施例である。図76(a)は等価回路図であり、図
76(b)は第1のゲート電極への印加電圧VG及びチ
ャネル形成領域への印加電圧Vsubの信号変化を示し
た波形図である。
【0129】バイアス制御手段として、VGに対して電
圧を半分に分圧する分割回路を用いた例である。図76
(b)のようにVsub=VG/2で印加される。例え
ば、VG≦1Vで動作する場合には、Vsub≦0.5
Vであるためにほとんど順方向電流を流さずにトランジ
スタ動作することができる。
【0130】このようにMOSトランジスタのゲートと
サブストレートの電位を等電位にしたり、図76のよう
に配線することでサブストレートにゲートと同じ特性を
持った電圧を同期して印加することにより、低電圧でM
OSトランジスタをONすることができ、図49または
図50のようにドレインに接続することにより、立ち上
がり電圧の低いダイオード特性が得られる。また図76
のように配線すると、MOSトランジスタのチャネル領
域の電位を制御できるので、同一支持基板上にPN接合
分離または誘電体分離によって分離された複数のMOS
トランジスタを形成する際に個々のMOSトランジスタ
の特性を制御するのに便利である。
【0131】図51は本発明の第17の実施例であるゲ
ートの電位とサブストレートの電位とドレインの電位を
等電位であるように接続したMOSトランジスタ510
2〜5104とキャパシタ5109〜5112を用いて
構成した電荷輸送法(以降チャージポンプと称する)の
回路図である。ここで図52に示すがごとく、発信回路
で作成した繰り返し信号(Ck)とちょうど位相の反対
の信号を(Cb)を入力することで、出力電圧Vout は Vout =Vin+nVin−(n+1)VT で与えられる。ここでnはMOSトランジスタ5102
〜5104とキャパシタの5109〜5112のペアの
段数である。VTはゲートとサブストレートとドレイン
とを接続したときのMOSトランジスタの立ち上がり電
圧である。ゲートとサブストレートとドレインとを接続
したときのMOSトランジスタの立ち上がり電圧は従来
のダイオードやゲートとドレインとを接続したときのM
OSトランジスタの立ち上がり電圧よりも低い電圧で立
ち上がることができるため、上式で示したように同じV
inでも従来のものよりも大きなVout5105をえるこ
とが可能となる。
【0132】
【発明の効果】しきい値電圧の小さいショットキーバリ
アダイオード及び優れた絶縁分離が可能となることによ
って低電圧低消費電力低コストの4個組ショットキーバ
リアダイオード半導体装置を得る効果がある。
【0133】また、移動体にかかっている加速度または
その周辺温度といった刻々と変化する状況を非接触で随
時読みだしが可能となる。また、MOSトランジスタの
チャネル形成領域の表面ポテンシャルはゲート電圧及び
基板印加電圧の両方によって制御するため、高感度で低
電圧動作が可能な過電流検出回路が得られる。
【0134】また、チャネル形成領域にゲート電圧と同
じ特性の電圧を同期して印加することにより高速で、か
つ、低電圧で動作する半導体装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である4個組ショットキ
ーバリアダイオードをもつ半導体装置を示す模式断面図
である。
【図2】本発明の第2の実施例である4個組ショットキ
ーバリアダイオードをもつ半導体装置を示す模式断面図
である。
【図3】本発明の第3の実施例であるショットキーバリ
アダイオードを示す模式断面図である。
【図4】本発明の第4の実施例であるショットキーバリ
アダイオードを示す模式断面図である。
【図5】本発明の第5の実施例であるショットキーバリ
アダイオードを示す模式断面図である。
【図6】本発明の第6の実施例である10Å以下のSi
2膜をもつダイオードを示す模式断面図である。
【図7】本発明のMOSトランジスタを4個組み合わせ
た半導体装置を示す模式結線図である。
【図8】本発明のMOSトランジスタを4個組み合わせ
た半導体装置を示す模式結線図である。
【図9】本発明の第7の実施例であるNMOSトランジ
スタを4個組み合わせた半導体装置を示す模式断面図で
ある。
【図10】本発明の第8の実施例であるNMOSトラン
ジスタを4個組み合わせた半導体装置を示す模式断面図
である。
【図11】本発明の第9の実施例であるNMOSトラン
ジスタを4個組み合わせた半導体装置を示す模式断面図
である。
【図12】本発明の第10の実施例であるNMOSトラ
ンジスタを4個組み合わせた半導体装置でのしきい値が
ディプレションのNMOSトランジスタを示す特性図で
ある。
【図13】本発明の第11の実施例であるNMOSトラ
ンジスタを4個組み合わせた半導体装置でのしきい値が
エンハンスメントのNMOSトランジスタを示す特性図
である。
【図14】本発明の第1の実施例である4個組ショット
キーバリアダイオードをもつ半導体装置を示す製造工程
の模式断面図である。
【図15】本発明の第2の実施例である4個組ショット
キーバリアダイオードをもつ半導体装置を示す製造工程
の模式断面図である。
【図16】本発明のショットキーバリアダイオードを4
個組み合わせた半導体装置を示す平面図である。
【図17】本発明の第2の実施例である4個組ショット
キーバリアダイオードをもつ半導体装置に用いられるS
OI基板を示す模式断面図である。
【図18】本発明の第12の実施例であるショットキー
バリアダイオードを4個交差させて組み合わせた半導体
装置を示す平面図である。
【図19】本発明の第13の実施例である2重平衡型周
波数混合変調器の回路図である。
【図20】本発明の第14の実施例である電源として働
くデータキャリア回路図である。
【図21】本発明の第15の実施例である信号処理回路
を含む受信回路である。
【図22】従来のショットキーバリアダイオードを示す
模式断面図である。
【図23】従来の4個組ショットキーバリアダイオード
をもつ半導体装置を示す模式断面図である。
【図24】従来のショットキーバリアダイオードを4個
組み合わせた半導体装置を示す模式結線図である。
【図25】従来のショットキーバリアダイオードを4個
組み合わせた半導体装置を示す模式結線図である。
【図26】従来のショットキーバリアダイオードを4個
組み合わせた半導体装置を示す平面図である。
【図27】本発明の第18の実施例である加速度センサ
を搭載したデータキャリアのブロック図である。
【図28】本発明の第18の実施例である加速度センサ
を搭載したデータキャリアの加速度センサ部の斜視図で
ある。
【図29】本発明の第18の実施例である加速度センサ
を搭載したデータキャリアの加速度センサ部の回路図で
ある。
【図30】本発明の第18の実施例である加速度センサ
を搭載したデータキャリアの加速度センサの出力特性図
である。
【図31】本発明の第19の実施例である加速度センサ
を搭載したデータキャリアの加速度センサ部の斜視図で
ある。
【図32】本発明の第19の実施例である加速度センサ
を搭載したデータキャリアの加速度センサ部の回路図で
ある。
【図33】本発明の第19の実施例である温度センサを
搭載したデータキャリアのブロック図である。
【図34】本発明の第18の実施例である温度センサを
搭載したデータキャリアの温度センサ部の回路図であ
る。
【図35】本発明の第18の実施例である温度センサを
搭載したデータキャリアの温度センサの出力特性図であ
る。
【図36】本発明の第20の実施例であるデータキャリ
アのブロック図である。
【図37】本発明の第20の実施例である円筒系に加速
度センサを搭載し、振動測定を行う際の断面図である。
【図38】本発明の第16の実施例である円筒系の振動
測定を行う際の断面図である。
【図39】本発明の第14の実施例であるMOSトラン
ジスタにおけるゲートとサブストレートとを同電位であ
るように電気的に配線した半導体装置の模式断面図であ
る。
【図40】本発明の第11の実施例である超小型のデー
タキャリアのイメージ図である。
【図41】従来のショットキーバリアダイオードを4個
組み合わせた半導体装置を示す模式結線図である。
【図42】従来のショットキーバリアダイオードを4個
組み合わせた半導体装置を示す模式結線図である。
【図43】本発明のMOSトランジスタを4個組み合わ
せた半導体装置を示す模式結線図である。
【図44】本発明のMOSトランジスタを4個組み合わ
せた半導体装置を示す模式結線図である。
【図45】本発明の第16の実施例であるゲートの電位
とサブストレートの電位を等電位であるよに接続したM
OSトランジスタの模式断面図である。
【図46】本発明の第16の実施例であるゲートの電位
とサブストレートの電位を等電位であるよに接続したM
OSトランジスタの模式平面図である。
【図47】本発明の第17の実施例であるゲートの電位
とサブストレートの電位とドレインの電位を等電位であ
るよに接続したMOSトランジスタの模式平面図であ
る。
【図48】本発明の第17の実施例であるゲートの電位
とサブストレートの電位とドレインの電位を等電位であ
るように接続したMOSトランジスタの模式平面図であ
る。
【図49】整流特性をもったnチャネルMOSトランジ
スタの配線図である。
【図50】整流特性をもったPチャネルMOSトランジ
スタの配線図である。
【図51】本発明の第17の実施例であるゲートの電位
とサブストレートの電位とドレインの電位を等電位であ
るように接続したMOSトランジスタを用いて構成した
チャージポンプの回路図である。
【図52】本発明の第17の実施例であるゲートの電位
とサブストレートの電位とドレインの電位を等電位であ
るように接続したMOSトランジスタを用いて構成した
チャージポンプを動作させる発信回路で作成した繰り返
し信号である。
【図53】本発明の第2の実施例の半導体装置の製造方
法を示す製造工程順の断面図である。
【図54】本発明の第2の実施例の半導体装置に使用さ
れるSOI基板の断面図である。
【図55】本発明の第13の実施例であるショットキー
バリアダイオードを示す模式断面図である。
【図56】本発明の第13の実施例であるショットキー
バリアダイオードを示す模式断面図である。
【図57】本発明のMOSトランジスタを4個組み合わ
せた半導体装置を示す模式的決戦図である。
【図58】本発明の第21の実施例であるDC−DCコ
ンバータの回路図である。
【図59】本発明の第22の実施例であるバッテリーバ
ックアップ切り換えICのブロック図である。
【図60】本発明によるMOSトランジスタと従来のM
OSトランジスタを比較した動作特性図である。
【図61】本発明の過電流検出回路の回路図である。
【図62】従来の過電流検出回路の回路図である。
【図63】データキャリアのタグ部のシステム構成につ
いてのブロック図である。
【図64】データキャリアのタグ部のデータ受信時の各
部の波形図である。
【図65】データキャリアのタグ部のデータ送信時の各
部の波形図である。
【図66】本発明の第21の実施例である同期整流方式
を採用した降圧型のDC−DCコンバータのブロック図
である。
【図67】本発明の第21の実施例である降圧型のDC
−DCコンバータのブロック図である。
【図68】本発明の第21の実施例である同期整流方式
を採用した降圧型のDC−DCコンバータのブロック図
である。
【図69】本発明の半導体装置の断面図である。
【図70】従来の半導体装置の断面図である。
【図71】本発明の半導体装置のゲート電圧とチャネル
電流との関係を示すグラフである。
【図72】本発明の別の実施例の断面図である。
【図73】図73(a)は本発明の別の実施例の平面
図、図73(b)は図73(a)のA−A’線に沿った
断面図、図73(c)は図73(a)のB−B’線に沿
った断面図である。
【図74】本発明の別の実施例の断面図である。
【図75】本発明の別の実施例の断面図である。
【図76】図76(a)は本発明の半導体装置の電気的
等価回路図であり、図76(b)は図76(a)の各端
子の波形図である。
【符号の説明】
1 支持基板 2 n型シリコン基板 3 ショットキー金属 4 オーミック金属 5 n+型高不純物領域 6 n+型不純物領域 7 絶縁膜 8 SOI基板 9 SiO2膜 10 高抵抗ポリシリコン 11 電極 12 ソース領域 13 ドレイン領域 14 ゲート電極 15 p型ウェル 201 シリコン基板 202 高不純物領域 203 ショットキー金属 204 オーミック金属 205 シリコン基板 206 n型シリコンエピタキシャル層 207 p+絶縁膜 1801 パッド 2101 アンテナ 2110 信号処理回路 2801 重り部 2802 拡散抵抗 2803 パッド 2804 ワイヤーボンディング 2805 支持基板 2806 Si基板 2901 ブリッジ回路 2902 前置増幅器 2903 温度補償回路 2904 最終増幅器 3201 ノレータ 3202 出力回路 3401 Si基板 3402 支持基板上部 3403 支持基板下部 3404 拡散抵抗 3501 ブリッジ回路 3502 前置増幅器 3503 温度補償回路 3504 最終増幅器 3801 p+基板 3802 サブストレート 3803 酸化膜 3804 電極 3805 ゲート 3806 ソース 3807 ドレイン 3808 n+拡散層3809 チャネル領域 4001 カプセル 4002 アンテナ 4003 電源回路 4004 メモリ 4501 SOI基板 4502 サブストレート 4503 酸化膜 4504 電極 4505 ゲート 4506 ソース 4507 ドレイン 4508 n+拡散領域 4509 チャネル領域 4510 n+高濃度領域 4511 SiO2膜 4601 Siアイランド 4602 サブストレート 4603 ゲート 4604 ドレイン 4605 ソース 5102〜5104 MOSトランジスタ 5105 出力電圧 5109〜5112 キャパシタ 5301 単結晶Si 5302 SiO2絶縁膜 5303 Si基板 5304 レジスト 5305 SiN膜 5306 SiO2膜 5307 ロコス酸化膜 5308 分離されたSi層 5309 配線 5310 拡散領域 5311 保護膜 5401 単結晶Si 5402 拡散層 5403 SiO2絶縁膜 5404 Si基板 5501 ノンドープpolySi 5601 ノンドープpolySi 5901 ダイオード素子 5902 ダイオード素子 6101 高電圧供給端子 6102 低電圧供給端子 6103 PMOSトランジスタ 6104 抵抗 6105 抵抗 6106 スイッチ 6107 負荷 6108 制御回路 6109 接続点 6110 接続点 6203 MOSトランジスタ 6204 抵抗 6205 抵抗 6206 スイッチ 6207 負荷 6208 制御回路 6301 全波整流回路 6601 整流ダイオード 6602 スイッチ用MOSFET 6603 同期整流用nチャネルMOSFET 6604 整流ダイオード部 6701 整流ダイオード 6702 スイッチ用MOSFET 7101 第2ゲート領域 7102 ソース領域 7103 ドレイン領域 7104 ゲート絶縁膜 7105 第1ゲート電極 7801 バイアス電圧制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平7−14738 (32)優先日 平7(1995)1月31日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平7−79176 (32)優先日 平7(1995)4月4日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 佐藤 恵二 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコー電子工業株式会社内 (72)発明者 小島 芳和 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコー電子工業株式会社内 (72)発明者 小山内 潤 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコー電子工業株式会社内

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板上に電気的に分離した複数の半
    導体基板を有し、前記半導体基板にショットキー接合と
    前記ショットキー接合と電気的に接続したオーミック接
    合を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記半導体基板が高抵抗ポリシリコンを
    介して前記ショットキー接合を有することを特徴とする
    請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体基板がシリコンからなり、シ
    ョットキー電極と前記シリコンとの間に複数レベルの中
    間遷移の複数の準位を有することを特徴とする請求項1
    記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記半導体基板が高抵抗ポリシリコンで
    あることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記支持基板上に電気的分離した複数の
    シリコン基板を有し、前記シリコン基板にショットキー
    接合と前記ショットキー接合と電気的に接続した膜厚が
    10A以下のSiO2層と前記SiO2に電気的に接続し
    た高抵抗ポリシリコンと前記高抵抗ポリシリコンに電気
    的に接続した電極を有することを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 支持基板上に電気的に分離した複数の半
    導体基板を有し、前記半導体基板上にMOSトランジス
    タからなる整流ブリッジを有することを特徴とする半導
    体装置。
  7. 【請求項7】 前記MOSトランジスタがNMOSトラ
    ンジスタであることを特徴とする請求項6記載の半導体
    装置。
  8. 【請求項8】 前記NMOSトランジスタのしきい値が
    ディプレションであることを特徴とする請求項7記載の
    半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記NMOSトランジスタのしきい値電
    圧が−0.5〜0Vであることを特徴とする請求項8記
    載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記NMOSトランジスタのしきい値
    がエンハンスメントであることを特徴とする請求項7記
    載の半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記NMOSトランジスタのしきい値
    電圧が0〜0.5Vであることを特徴とする請求項10
    記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 支持基板上に絶縁膜を有し、前記絶縁
    膜上に半導体層を有する半導体基板での絶縁基板上のシ
    リコンの絶縁基板側に不純物を有する上記半導体基板を
    有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置
  13. 【請求項13】 前記半導体基板に整流素子からなるブ
    リッジを有し、前記整流素子間の配線の少なくとも一部
    を電極の外に有することを特徴とする請求項1記載の半
    導体装置。
  14. 【請求項14】 前記整流素子間の4本の配線の長さが
    等しいことを特徴とする請求項13記載の半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記MOSトランジスタのゲートの電
    位とサブストレートの電位が同電位であることを特徴と
    する請求項6記載の半導体装置。
  16. 【請求項16】 質問信号を発信する質問器と前記質問
    信号を受信し移動体に取り付けられた応答器と前記応答
    器が前記質問器から発する信号を受けるアンテナ部と前
    記半導体装置と電源回路と記憶媒体と前記記憶媒体の書
    き込みと読みだしを行う制御回路を有することを特徴と
    する請求項1または請求項6記載の半導体装置。
  17. 【請求項17】 質問信号を発信する質問器と前記質問
    信号を受信し移動体に取り付けられた応答器と前記応答
    器が前記質問器より発する信号を受けるアンテナ部と前
    記半導体装置と電源回路と加速度センサを有することを
    特徴とする請求項1または請求項6記載の半導体装置。
  18. 【請求項18】 質問信号を発信する質問器と前記質問
    信号を受信し移動体に取り付けられた応答器と前記応答
    器が前記質問器より発する信号を受けるアンテナ部と前
    記半導体装置と電源回路と温度センサを有することを特
    徴とする請求項1または請求項6記載の半導体装置。
  19. 【請求項19】 加速度の検出が可能な面に対して水平
    な1辺の長さが1mm及びそれ以下であることを特徴と
    する請求項17記載の半導体装置。
  20. 【請求項20】 整流要素を整流結線で構成された半導
    体装置と電源回路とメモリなどへの命令を制御する制御
    回路からなることを特徴とする請求項1または請求項6
    記載の半導体装置。
  21. 【請求項21】 整流要素をミキサ結線で構成された半
    導体装置と低電圧で駆動する電源回路とメモリなどへの
    命令を制御する制御回路とで構成されたことを特徴とす
    る請求項1または請求項6記載の半導体装置。
  22. 【請求項22】 ゲートの電位とサブストレートの電位
    が同電位であるように電気的に接続されたMOSトラン
    ジスタを支持基板上に電気的に分離された複数の半導体
    基板に形成したことを特徴とする請求項15記載の半導
    体装置。
  23. 【請求項23】 イオン注入していないポリシリコンを
    介して半導体基板がショットキー接合をもつことを特徴
    とする請求項1記載の半導体装置。
  24. 【請求項24】 MOSトランジスタのソース、ドレイ
    ン、ゲートの各領域の電圧、および前記ソース電圧に対
    する半導体基板のバイアス電圧を独立に制御可能なMO
    S型半導体装置において、前記MOSトランジスタの動
    作時には前記ソース、ドレイン間のチャネルインピーダ
    ンスが小さくなるように、前記MOSトランジスタの非
    動作時には前記チャネルインピーダンスが大きくなるよ
    うに、前記ゲートに印加される電圧の変化に同期して前
    記バイアス電圧を同一極性で、かつ、同相に変化させる
    バイアス電圧制御手段を備えたことを特徴とする半導体
    装置。
  25. 【請求項25】 前記バイアス電圧制御手段が前記ゲー
    ト電圧に対する分圧回路であることを特徴とする請求項
    24記載の半導体装置。
  26. 【請求項26】 第一または第二導電型の半導体領域か
    ら成るチャネル形成領域と、前記チャネル形成領域と接
    続して両側に互いに間隔を置いて設けられた第一導電型
    のソース・ドレイン領域と、前記チャネル形成領域の上
    にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極とから成
    る半導体装置の動作方法において、前記ソース領域の電
    圧を基準にして前記ドレイン領域にキャリア加速用の電
    圧を印加するとともに、前記ゲート電極及び前記チャネ
    ル形成領域へ各々同一極性を有する第1のゲート電圧と
    第2のゲート電圧を同期して変化することにより、前記
    チャネル形成領域のインピーダンスを制御する半導体装
    置の動作方法。
  27. 【請求項27】 第一または第二導電型の半導体領域か
    ら成る第1の半導体領域と、前記第1の半導体領域と接
    続して両側に互いに間隔を置いて設けられた第一導電型
    の第二及び第三の半導体領域と、前記第1の半導体領域
    の上にゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極から
    成る半導体装置の動作方法において、前記第二の半導体
    領域の電圧を基準にして前記第三の半導体領域にキャリ
    ア加速のためのキャリア加速電圧を印加するともに、前
    記ゲート電極に前記第1の半導体領域の表面電位を制御
    するための第1キャリア制御電圧を印加、さらに、前記
    第一の半導体領域に前記第一の半導体領域全体の電位を
    制御するための第2のキャリア制御電圧を前記第1のキ
    ャリア制御電圧と同じ極性で同期して印加することによ
    り、前記第二の半導体領域と前記第三の半導体領域との
    間のインピーダンスを制御する半導体装置の動作方法。
  28. 【請求項28】 コイルと前記コイルに電気的に接続す
    るコンデンサと前記コンデンサに電気的に接続するスイ
    ッチング素子と前記スイッチング素子に電気的に接続す
    る前記半導体装置からなることを特徴とする請求項1又
    は請求項6又は請求項24又は請求項26記載の半導体
    装置。
  29. 【請求項29】 ソースを高電圧供給端子に、ドレイン
    を、他端を低電圧供給端子に接続された第1の抵抗に、
    ゲートを、他端を高電圧供給端子に接続された第2の抵
    抗にそれぞれ接続されたMOSトランジスタと、 前記MOSトランジスタと前記第1の抵抗の接続点に入
    力を接続された制御回路と、 前記MOSトランジスタのゲートと前記第2の抵抗の接
    続点と、他端を前記低電圧供給端子に接続された負荷の
    間に接続され、前記制御回路の出力を入力に接続された
    スイッチからなる過電流検出回路において、 前記MOSトランジスタの基板とゲートを電気的に接続
    することを特徴とする半導体集積回路装置。
  30. 【請求項30】 支持基板上に絶縁膜を形成する工程
    と、前記絶縁膜上に半導体基板を接合する工程と、前記
    半導体基板を化学的にエッチングし電気的に分離した複
    数の半導体基板を作製する工程と、前記半導体基板にシ
    ョットキー接合を形成する工程と、前記半導体基板にオ
    ーミック接合を形成する工程を有することを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記半導体基板に高抵抗ポリシリコン
    を形成し、前記高抵抗ポリシリコンの表面を平滑化する
    工程を有することを特徴とする請求項30記載の半導体
    装置。
  32. 【請求項32】 前記半導体基板がポリシリコンからな
    り、前記ポリシリコンの表面を研磨し平滑化することを
    特徴とする請求項30記載の半導体装置。
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