JPH08335571A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JPH08335571A
JPH08335571A JP1272496A JP1272496A JPH08335571A JP H08335571 A JPH08335571 A JP H08335571A JP 1272496 A JP1272496 A JP 1272496A JP 1272496 A JP1272496 A JP 1272496A JP H08335571 A JPH08335571 A JP H08335571A
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博宣 川原
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仁昭 佐藤
Ryoji Fukuyama
良次 福山
Kazuo Nojiri
一男 野尻
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Abstract

(57)【要約】 【課題】イオン化傾向が異なる金属材料の積層物からな
る試料について、エッチング処理後の試料の腐食を十分
に防止できるエッチング処理装置を提供する。 【解決手段】エッチング処理装置として、1ユニットの
装置内に、エッチング手段10、アッシング手段20、
リンス手段30及び乾燥手段40を設けるとともに、カ
セットから一枚毎取り出した試料を前記各手段を用いて
順次処理し、該処理が終わった前記試料をカセット内に
収納する制御手段を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマ処理装置
に係り、特に半導体素子基板等の試料を処理するのに好
適なプラズマ処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子基板等の試料は、化学溶液を
用いてエッチング処理されたり、例えば、プラズマを利
用してエッチング処理される。このような試料のエッチ
ング処理においては、エッチング処理後の試料の腐食に
対して充分な注意を払う必要がある。
【0003】このようなエッチング処理後の試料の防食
技術としては、従来、例えば、特開昭59−18632
6号公報に記載のような、エッチング室と真空を保って
エッチング室に接続されたプラズマ処理室でレジスト膜
をプラズマを利用してアッシング(灰化)処理してレジ
スト膜中等に残存する腐食性物である塩素化合物を除去
するものが知られている。また、エッチング処理後の試
料の温度を200℃以上とすることで残存する腐食性物
である塩化物の気化を助長し、それによって、エッチン
グ処理後の試料の腐食を防止することが可能とされてい
る。また、例えば、特開昭61−133388号公報に
記載のような、エッチング処理後の試料である被処理物
をエッチング処理室から取り出して熱処理室に搬送し、
ここで加熱空気を被処理物に吹き付け乾燥させ、その
後、該被処理物を熱処理室外に取り出して水洗,乾燥さ
せることで、エッチング処理後の被処理物の大気との反
応による腐食を防止しようとするものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術、つま
り、エッチング処理後の試料をプラズマを利用してアッ
シング処理する技術や、エッチング処理後の試料を残存
腐食性物の気化を助長させる温度に加温する技術や、エ
ッチング処理後の試料を乾燥させた後に水洗,乾燥処理
する技術では、試料の種類によっては充分な防食性能が
得られないといった問題を有している。
【0005】例えば、配線膜がアルミニウム(Al)等
の単一金属膜のエッチング処理後の防食は、上記従来技
術でも有効と考えられる。しかしながら、イオン化傾向
が異なる金属を有する試料、例えば、Al−銅(Cu)
合金膜や、該合金膜と高融点金属又はこれらのシリサイ
ド膜との積層膜等のエッチング処理後の防食効果は十分
に得られない。
【0006】即ち、近年の目覚しい微細化の進展に伴っ
て配線膜も増々微細化し、エレクトロマイグレーション
やストレスマイグレーション等による断線を防止する目
的で、配線膜として、従来のAl−シリコン(Si)か
らCu含有率が数%以下のAl−Cu−Si合金膜や、
これらに加えてコンタクト抵抗を小さくする目的を加味
して、Al−Cu−Si合金膜と高融点金属、例えば、
チタン・タングステン(TiW)やチタンナイトライド
(TiN)およびモリブデン・シリコン(MoSi)膜
を積層構造にしたものが用いられるようになってきてい
る。このような配線膜構造の場合、AlとCu,W,T
i,Mo等の金属のイオン化傾向が異なるため、水成分
を媒体として一種の電池作用が働き、いわゆる電蝕によ
って配線膜の腐食が加速され、エッチング処理によって
生じた腐食性物を200℃以上の高温でプラズマを利用
してアッシング処理して除去したとしても、大気中に試
料を取り出してから数10分〜数時間以内にわずかに残
る腐食性イオンによって腐食が発生するようになる。
【0007】本発明の目的は、イオン化傾向が異なる金
属材料の積層物を有する試料について、エッチング処理
後の試料の腐食を十分に防止できるエッチング処理装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、カセットか
ら取り出した試料を処理し、処理後の試料をカセット内
に収納する1ユニットの装置内に、エッチング手段、ア
ッシング手段、リンス手段及び乾燥手段を設けるととも
に、カセットから一枚毎取り出した試料を前記各手段を
用いて順次処理し、該処理が終わった前記試料をカセッ
ト内に収納する制御手段を設けたものとすることにより
達成される。
【0009】試料は、1ユニットの装置内において、エ
ッチング手段で減圧下でプラズマを利用してエッチング
処理される。エッチング手段でエッチング処理された試
料は、アッシング手段で減圧下でプラズマを利用して、
レジストの除去およびエッチング処理に生じた腐食性物
の除去を行う後処理がなされる。後処理された試料は、
リンス手段でリンス処理される。リンス処理された試料
は、乾燥処理手段で乾燥処理される。これにより、エッ
チング処理によって生じた腐食性物は、同じユニット内
において、プラズマを利用しての後処理及び引き続きリ
ンス処理を実施することでエッチング処理済み試料から
充分に除去される。このように、本発明の装置は、1ユ
ニットの装置内で試料を順次、エッチング処理、後処
理、リンス処理、乾燥処理できるように構成されている
ため、エッチング処理によって生じた腐食性物は、同じ
ユニット内において、試料から完全に除去される。従っ
て、イオン化傾向が異なる金属材料の積層物からなる試
料を、一連の処理をした後、大気中に取り出してもその
腐食を十分に防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1〜
図6により説明する。図1で、試料処理装置は、試料を
エッチング処理する処理装置10,プラズマ後処理装置
20,湿式処理装置30及び乾燥処理装置40で構成さ
れ、各処理装置間で試料を搬送する手段50〜70を少
なくとも有している。
【0011】図1で、処理装置10としては、試料を減
圧下でプラズマを利用して処理、例えば、エッチング処
理する装置が用いられる。尚、プラズマエッチング処理
装置としては、プラズマエッチング装置,反応性スパッ
タエッチング装置,無磁場型のマイクロ波プラズマエッ
チング装置,有磁場型のマイクロ波プラズマエッチング
装置,電子サイクロトロン共鳴(ECR)型のマイクロ
波プラズマエッチング装置,光励起プラズマエッチング
装置,中性粒子エッチング装置等が採用される。また、
処理装置10としては、この他に、試料を湿式にしてエ
ッチング処理する装置や腐食性ガスを用いてエッチング
処理する装置等の採用も可能である。
【0012】図1で、プラズマ後処理装置20として
は、処理装置10での処理済み試料を減圧下でプラズマ
を利用して後処理、例えば、アッシング処理する装置が
用いられる。尚、アッシング処理装置としては、プラズ
マアッシング装置,無磁場型及び無磁場型のマイクロ波
プラズマエッチング装置,ECR型のマイクロ波プラズ
マアッシング装置,光励起プラズマアッシング装置等が
採用される。
【0013】図1で、湿式処理装置30としては、プラ
ズマ後処理装置20での後処理済み試料を湿式処理、例
えば、スピーニング湿式処理装置が用いられる。尚、ス
ピーニング湿式処理装置では、後処理済み試料は、水に
より、例えば、スピーニング洗浄処理されたり、薬液,
水により順次、例えば、スピーニング洗浄処理される。
この場合、薬液は、後処理済み試料から除去される物質
によって適宜、選択される。また、処理雰囲気として
は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気や大気雰囲気が採用
される。また、湿式処理後、該状態で水切り等の乾燥処
理が実施される場合がある。
【0014】図1で、乾燥処理装置40としては、湿式
処理装置30での湿式処理済み試料を乾燥処理、例え
ば、湿式処理済み試料を加温して乾燥処理する装置や、
湿式処理済み試料に乾燥ガスを吹き付けて乾燥処理する
装置等が用いられる。また、処理雰囲気としては、窒素
ガス雰囲気や大気雰囲気が採用される。
【0015】図1で、試料搬送手段50は、処理装置1
0の処理ステーション(図示省略)とプラズマ後処理装
置20の処理ステーション(図示省略)との間で処理済
み試料を搬送する機能を有する。試料搬送手段60は、
プラズマ後処理装置20の処理ステーションと湿式処理
装置30の処理ステーション(図示省略)との間で後処
理済み試料を搬送する機能を有する。
【0016】試料搬送手段70は、湿式処理装置30の
処理ステーションと乾燥処理装置40の処理ステーショ
ン(図示省略)との間で湿式処理済み試料を搬送する機
能を有している。試料搬送手段50は、処理装置10及
びプラズマ後処理装置20の各処理ステーションとの間
で試料を受け渡し可能である。試料搬送手段60は、プ
ラズマ後処理装置20及び湿式処理装置30の各処理ス
テーションとの間で試料を受け渡し可能である。試料搬
送手段70は、湿式処理装置30及び乾燥処理装置40
の各処理ステーションとの間で試料を受け渡し可能であ
る。試料搬送手段50〜70としては、公知の搬送手
段、例えば、機械的に、または、電気的に、または、磁
気的に回動または往復動させられるアームに試料をその
裏面からすくい保持する試料すくい具や試料をその外周
縁でつかみ保持する試料つかみ具や試料を吸着、例え
ば、電磁吸着,真空吸着する試料吸着具が設けられたア
ーム搬送装置や、駆動ローラと従動ローラとに無端ベル
トが巻き掛けけられたベルト搬送装置や、気体の吹出し
力により試料を搬送する装置等が採用される。試料搬送
手段50は、処理装置10が試料を減圧下でプラズマを
利用して処理する装置である場合、処理済み試料を大気
に露呈させることなく減圧空間で搬送可能に設けられて
いる。
【0017】図1で、この場合、処理装置10で処理さ
れる試料を処理装置10に搬送する試料搬送手段80と
乾燥処理装置40で乾燥処理された試料を、例えば、回
収用のカセット(図示省略)に搬送する試料搬送手段9
0とが設けられている。試料搬送手段80,90として
は、試料搬送手段50〜60と同様のものが採用され
る。
【0018】図1で、処理装置10が、例えば、試料を
減圧下でプラズマを利用して処理する装置である場合、
処理装置10の試料処理雰囲気と処理装置10で処理さ
れる試料が処理装置10に搬送される空間並びに処理済
み試料が搬送される空間とは、連通及び遮断可能になっ
ている。また、プラズマ後処理装置20の試料後処理雰
囲気と処理済み試料が搬送される空間並びに後処理済み
試料が搬送される空間とは、連通及び遮断可能になって
いる。また、後処理済み試料が搬送される空間,湿式処
理装置30の試料湿式処理雰囲気,湿式処理済み試料が
搬送される空間,乾燥処理装置40の試料乾燥処理雰囲
気及び乾燥処理済み試料が搬送される空間は、連通を保
持された状態であっても良いし、各々連通及び遮断可能
であっても良い。
【0019】図1で、処理装置10の試料処理雰囲気に
は、処理ステーションが設けられている。処理装置10
が試料を減圧下でプラズマを利用して処理する装置であ
る場合、処理ステーションは、試料台(図示省略)であ
る。プラズマ後処理装置20,湿式処理装置30及び乾
燥処理装置40の各処理雰囲気にも処理ステーションと
して試料台(図示省略)が各々設けられている。各試料
台には、試料が1個または複数個設置可能である。尚、
処理装置10及びプラズマ後処理装置20では、各試料
台が試料処理雰囲気を形成する構成要素の1つとして使
用される場合もある。
【0020】図2,図3で、処理装置について更に具体
的に、かつ、詳細に説明する。尚、図2,図3で、処理
装置としては、この場合、試料を減圧下でプラズマを利
用して処理する装置が用いられている。
【0021】図2,図3で、バッファ室100の頂壁に
は、この場合、4個の開口部101a〜101bが形成さ
れている。バッファ室100の底壁には、排気ノズル10
2aが設けられている。排気ノズル102aには、排気
管(図示省略)の一端が連結され、排気管の他端は、真
空ポンプ等の減圧排気装置(図示省略)の吸気口に連結
されている。バッファ室100の平面形状は、略L字形
状である。バッファ室100は、この場合、ステンレス
鋼で形成されている。バッファ室100を平面視した場
合、L字の長辺端から短辺側に向って順に開口部101
a〜101cが形成され、開口部101dは、L字の短
辺に形成されている。開口部101a〜101dは、相
隣り合う開口部と所定間隔を有している。
【0022】アーム81がバッファ室10内で回動可能
に設けられている。アーム81は、バッファ室10内に
おいて同一平面内で回動可能である。アーム81の回動
端には、試料すくい具82が設けられている。試料すく
い具82の平面形状は、略コの字形状である。アーム8
1は、試料すくい具82の略中心の回動軌跡が開口部1
01a,101bそれぞれの中心部と略対応するように
設けられている。つまり、試料すくい具82の略中心が
上記の回動軌跡を描くような位置でアーム81の回動支
点は位置付けられている。アーム81の回動支点は、そ
の位置で上端部がバッファ室100内に突出させられ、
また、下端部がバッファ室100外に突出させられてバ
ッファ室100の底壁に該バッファ室100内の気密を
保持して回動自在に設けられた回動軸83の上端に設け
られている。回動軸83の下端は、バッファ室100外
で該バッファ室100の底壁に対応して配置された回動
駆動手段(図示省略)に連接されている。
【0023】アーム51が、アーム81と異なる位置で
バッファ室100内で回動可能に設けられている。アー
ム51は、バッファ室100内において同一平面内、か
つ、この場合、アーム81の回動平面と同一平面内で回
動可能である。アーム51の回動端には、試料すくい具
52が設けられている。試料すくい具52の平面形状
は、試料すくい具82のそれと略同一である。アーム5
1は、試料すくい具52の略中心の回動軌跡が開口部1
01b〜101dそれぞれの中心部と略対応するように
設けられている。つまり、試料すくい具52の略中心が
上記の回動軌跡を描くような位置でアーム51の回動支
点は位置付けられている。アーム51の回動支点は、そ
の位置で上端部がバッファ室100内に突出させられ、
また、下端部がバッファ室100外に突出させられてバ
ッファ室100の底壁に該バッファ室100内の気密を
保持して回動自在に設けられた回動軸53の上端に設け
られている。回動軸53の下端は、バッファ室100外
で該バッファ室100の底壁に対応して配置された回動
駆動手段、例えば、モータ54の駆動軸に連接されてい
る。
【0024】図3で、試料台110,蓋部材111が開
口部101aをはさみ設けられている。試料台110
は、その表面に試料設置面を有する。試料台110の平
面形状,寸法は、開口部101aを塞ぐに十分な形状,
寸法である。試料台110は、開口部101aを開閉可
能にバッファ室100内に、この場合、昇降動可能に設
けられている。昇降軸112は、この場合、開口部10
1aの中心を略軸心とし、その上端部をバッファ室10
0内に突出させ、また、下端部をバッファ室100外に突
出させてバッファ室100の底壁に該バッファ室100
内の気密を保持して昇降動自在に設けられている。
【0025】試料台110は、その試料設置面を上面と
して昇降軸112の上端に略水平に設けられている。昇
降軸112の下端は、バッファ室100外で該バッファ
室100の底壁に対応して配置された昇降駆動手段、例
えば、シリンダ113のシリンダロッドに連接されてい
る。試料台110の上面外周縁または該外周縁に対応す
るバッファ室100の頂壁内面つまり開口部101aの
周りのバッファ室100の頂壁内面には、気密シールリ
ング(図示省略)が設けられている。試料台110に
は、試料受渡具(図示省略)が設けられている。つまり
試料受渡具は、試料台110の試料設置面より下方の位
置と開口部101aが試料台110で閉止された状態
で、開口部101aより外側に突出した位置との間で昇
降動可能に設けられている。蓋部材111の平面形状,
寸法は、開口部101aを塞ぐに十分な形状,寸法であ
る。蓋部材111は、開口部101aを開閉可能にバッ
ファ室100外に、この場合、昇降動可能に設けられて
いる。昇降軸114は、この場合、昇降軸112の軸心
と軸心を略一致させバッファ室100外に昇降動自在に
設けられている。蓋部材111は、昇降軸114の下端に
略水平に設けられている。昇降軸114の上端は、バッ
ファ室100外で蓋部材111の上方位置に配置された
昇降駆動手段、例えば、シリンダ115のシリンダロッ
ドに連接されている。蓋部材111の下面外周縁または
該外周縁に対向するバッファ室100の頂壁外面つまり
開口部101aの周りのバッファ室100の頂壁外面に
は、気密シールリング(図示省略)が設けられている。
【0026】図3で、形状が、この場合、略半球状の放
電管11がバッファ室100の頂壁に気密に構設されて
いる。放電管11の開放部形状,寸法は、開口部101
bのそれと略同一であり、放電管11の開放部は、開口
部101bに略一致させられている。放電管11は、石
英等の電気的絶縁材料で形成されている。放電管11の
外側には、該放電管11を内部に含み導波管12aが配
設されている。マイクロ波発振手段であるマグネトロン
13と導波管12aとは、導波管12bで連結されてい
る。導波管12a,12bは、電気的導電材料で形成さ
れている。導波管12bは、アイソレータ12c,パワ
ーモニタ12dを有している。導波管12dの外側に
は、磁界発生手段であるソレノイドコイル14が環装さ
れている。バッファ室100内と放電管11内とでなる
空間には、試料台15が昇降動可能に設けられている。
昇降軸16は、この場合は、放電管11の軸心を略軸心
とし、その上端部をバッファ室100内に突出させ、ま
た、下端部をバッファ室100外に突出させてバッフア
室100の底壁に該バッファ室100内の気密を保持し
て昇降動自在に設けられている。
【0027】試料台15は、その表面に試料設置面を有
する。試料台15の平面形状,寸法は、開口部101b
を挿通可能な形状,寸法である。試料台15は、その試
料設置面を上面として昇降軸16の上端に略水平に設け
られている。昇降軸16の下端は、バッファ室100外
で該バッファ室100の底壁に対応して配置された昇降
駆動手段、例えば、シリンダ(図示省略)のシリンダロッ
ドに連接されている。昇降軸16の下端部は、この場合
バイアス電源である。例えば、高周波電源18に接続さ
れている。高周波電源18は、バッファ室100外に設
置され、そして、接地されている。この場合、試料台1
5と昇降軸16は、電気的導通状態にあり、バッファ室
100と昇降軸16は、電気的に絶縁されている。試料
台15には、試料受渡具(図示省略)が設けられてい
る。つまり、試料受渡具は、試料台15の試料設置面よ
り下方の位置と、試料台15bの試料設置面がアーム8
1の試料すくい具82及びアーム51の試料すくい具5
2より降下した状態で、これら試料すくい具82,52
より上方及び下方に昇降動可能に設けられている。
【0028】また、試料台15は、温度調節可能な構造
となっている。例えば、試料台15の内部には、熱媒体
流路が形成され、該流路には、熱媒体である冷却媒体、
例えば、冷却水や液体アンモニウムや液体窒素等の冷却
媒体や温水,加温ガス等の加温媒体が供給される。ま
た、例えば、試料台15には、ヒータ等の発熱手段が設
けられる。
【0029】試料台15及び昇降軸16の外側には、バ
ッファ室100内でフランジ120,121が設けられ
ている。フランジ120,121の内径及びその形状
は、開口部101bのそれらと略一致している。フラン
ジ120は、放電管11,試料台15,昇降軸16の軸
心を略中心としてバッファ室100の底壁内面に気密に
設けられている。フランシ121は、フランジ120と
対向して配置されている。伸縮遮へい手段である金属ベ
ローズ122がフランジ120,121に跨設されてい
る。昇降軸(図示省略)が、その上端部をバッファ室1
00内に突出させ、また、その下端部をバッファ室10
0外に突出させてバッファ室100の底壁に該バッファ
室100内の気密を保持して昇降動自在に設けられてい
る。フランジ121は、該昇降軸の上端に連結されてい
る。昇降軸の下端は、バッファ室100外で該バッファ
室100の底壁に対応して配置された昇降駆動手段、例
えば、シリンダ(図示省略)のシリンダロッドに連接さ
れている。フランジ121の上面または、該面と対向す
るバッファ室100の頂壁内面つまり開口部101bの
周りのバッファ室100の頂壁内面には、気密シールリ
ング(図示省略)が設けられている。フランジ120よ
り内側のバッファ室100の底壁には、排気ノズル10
2bが設けられている。排気ノズル102bには、排気
管(図示省略)の一端が連結され、排気管の他端は、真
空ポンプ等の減圧排気装置(図示省略)の吸気口に連結
されている。排気管には、開閉弁(図示省略)や圧力調
節弁、例えば、可変抵抗弁(図示省略)が設けられてい
る。処理ガス源(図示省略)には、ガス導入管(図示省
略)の一端が連結され、その他端は、放電管11内等に
開口させられている。ガス導入管には、開閉弁やガス流
量調節器(図示省略)が設けられている。
【0030】図3で、プラズマ後処理室21がバッファ
室100の頂壁に気密に構設されている。プラズマ熱処
理室21の開放部形状,寸法は、開口部101cのそれ
と略同一であり、プラズマ後処理室21の開放部は、開
口部101cに略一致させられている。バッファ室10
0内とプラズマ後処理室21内とでなる空間には、試料
台22が設けられている。支持軸23は、この場合、プ
ラズマ後処理室21の軸心を略軸心とし、その上端部を
バッファ室100内に突出させ、また、下端部をバッフ
ァ室100外に突出させてバッファ室100の底壁に該
バッファ室100内の気密を保持して設けられている。
【0031】試料台22は、その表面に試料設置面を有
する。試料台22の平面形状,寸法は、開口部101c
より、この場合、小さい形状,寸法である。試料台22
は、その試料設置面を上面として支持軸23の上端に略
水平に設けられている。試料台22の試料設置面は、ア
ーム51の試料すくい具52より下方に位置させられて
いる。試料台22には、試料受渡具(図示省略)が設け
られている。つまり、試料受渡具は、試料台22の試料
設置面より下方の位置とアーム51の試料すくい具52
より上方の位置との間で昇降動可能に設けられている。
試料台22及び支持軸23の外側には、バッファ室10
0内でフランジ125,126が設けられている。フラ
ンジ125,126の内径及びその形状は、開口部10
1cのそれらと略一致している。フランジ125は、プ
ラズマ後処理室21,試料台22,支持軸23の軸心を
略中心としてバッファ室100の底壁内面に気密に設け
られている。フランジ126は、フランジ125と対向し
て配置されている。伸縮遮へい手段である金属ベローズ
127がフランジ125,126に跨設されている。昇
降軸(図示省略)が、その上端部をバッファ室100内
に突出させ、また、その下端部をバッファ室100外に
突出させてバッファ室100の底壁に該バッファ室10
0内の気密を保持して昇降動自在に設けられている。フ
ランジ126は、該昇降軸の上端に連結されている。昇
降軸の下端は、バッファ室100外で該バッファ室10
0の底壁に対応して配置された昇降駆動手段、例えば、
シリンダ(図示省略)のシリンダロッドに連接されてい
る。フランジ126の上面または該面と対向するバッフ
ァ室100の頂壁内面つまり開口部101cの周りのバ
ッファ室100の頂壁内面には、気密シールリング(図
示省略)が設けられている。フランジ125より内側の
バッファ室100の底壁には、排気ノズル102cが設
けられている。排気ノズル102cには、排気管(図示
省略)の一端が連結され、排気管の他端は、真空ポンプ
等の減圧排気装置(図示省略)の吸気口に連結されてい
る。
【0032】図3で、試料台130,蓋部材131が開
口部101dをはさみ設けられている。試料台130
は、その表面に試料設置面を有する。試料台130の平
面形状,寸法は、開口部101dを塞ぐに十分な形状,
寸法である。試料台130は、開口部101dを開閉可
能にバッファ室100内に、この場合、昇降動可能に設
けられている。昇降軸132は、この場合、開口部10
1dの中心を略軸心とし、その上端部をバッファ室10
0内に突出させ、また、下端部をバッファ室100外に突
出させてバッファ室100の底壁に該バッファ室100
内の気密を保持して昇降動自在に設けられている。試料
台130は、その試料設置面を上面として昇降軸132
の上端に略水平に設けられている。昇降軸132の下端
は、バッファ室100外で該バッファ室100の底壁に
対応して配置された昇降駆動手段、例えば、シリンダ1
33のシリンダロッドに連接されている。試料台130
の上面外周縁または該外周縁に対向するバッファ室10
0の頂壁内側つまり開口部101dの周りのバッファ室
100の頂壁内面には、気密シールリング(図示省略)
が設けられている。
【0033】試料台130には、試料受渡具(図示省
略)が設けられている。つまり、試料受渡具は、試料台
130の試料設置面より下方の位置と開口部101dが
試料台130で閉止された状態で開口部101dより外
側に突出した位置との間で昇降動可能に設けられてい
る。蓋部材131の平面形状,寸法は、開口部101d
を開閉可能にバッファ室100外に、この場合、昇降動
可能に設けられている。昇降軸134は、この場合、昇
降軸132の軸心と軸心を略一致させバッファ室100
外に昇降動自在に設けられている。蓋部材131は、昇
降軸134の下端に略水平に設けられている。昇降軸1
34の上端は、バッファ室100外で蓋部材131の上
方位置に配置された昇降駆動手段、例えば、シリンダ1
35のシリンダロッドに連接されている。蓋部材131
の下面外周縁または該外周縁に対向するバッファ室10
0の頂壁外面つまり開口部101dの周りのバッファ室
100の頂壁外面には、気密シールリング(図示省略)
が設けられている。
【0034】図2,図3で、バッファ室100外でバッ
ファ室100のL字長辺の長手方向の側面に対応してカ
セット台140が昇降動可能に設けられている。バッフ
ァ室100外でバッファ室100のL字長辺の幅方向の
側面に沿って直線状にガイド141が設けられている。
ガイド141のカセット台140側端は、この場合、カ
セット台140の中心部に対応するように延ばされてい
る。アーム142は、この場合、直線状部材であり、そ
の一端は、ガイド141に該ガイド141でガイドされ
て往復動可能に設けられている。アーム142の他端部
には、試料すくい具143が設けられている。カセット
台140は、カセット設置面を上面として昇降軸144
の上端に略水平に設けられている。昇降軸144の下端
は、昇降駆動手段145に設けられている。
【0035】図2,図3で、バッアァ室100外には、
この場合、湿式処理室31,乾燥処理室41及び試料回
収室150が配設されている。湿式処理室31,乾燥処
理室41,試料回収室150は、この場合、バッファ室
100の開口部101c,101d側の側壁に沿って順
次直列に配設されている。この内、湿式処理室31は、
開口部101dに最も近い位置に設けられている。
【0036】図2,図3で、湿式処理室31内には、試
料台32が設けられている。支持軸33は、この場合、
その上端部を湿式処理室31内に突出させ、また、下端
部を湿式処理室31外に突出させて湿式処理室31の底
壁に、この場合、該湿式処理室31内の気密,水密を保
持して回動可能に設けられている。支持軸33の下端は
回動駆動手段、例えば、モータ(図示省略)の回動軸に
連接されている。試料台32は、その表面に試料設置面
を有する。試料台32は、その試料設置面を上面として
支持軸33の上端に略水平に設けられている。試料台3
2の試料設置面は、アーム61の試料すくい具62より
下方に位置させられている。試料台32には、試料受渡
具(図示省略)が設けられている。つまり、試料受渡具
は、試料台32の試料設置面の下方の位置とアーム61
の試料すくい具52より上方の位置との間で昇降動可能
に設けられている。湿式処理室31内には、処理液供給
管(図示省略)が試料台32の試料設置面に向って処理
液を供給可能に設けられている。処理液供給装置(図示
省略)が、湿式処理室31外に設置されている。処理液
供給管は、処理液供給装置に連結されている。湿式処理
室31には、廃液排出管(図示省略)が連結されてい
る。また、この場合、窒素ガス等の不活性ガスを湿式処
理室31内に導入する不活性ガス導入手段(図示省略)
が設けられている。
【0037】図2,図3で、アーム61が、試料台13
0と試料台32とに対応可能で回動可能に設けられてい
る。アーム61は、バッファ室100外において同一平
面内で回動可能である。アーム61の回動端には、試料
すくい具62が設けられている。試料すくい具62の平
面形状は、試料すくい具52,82のそれらと略同一で
ある。アーム61は、試料すくい具62の略中心の回動
軌跡が試料台130,32それぞれの中心部と略対応す
るように設けられている。つまり、試料すくい具62の
略中心が上記の回動軌跡を描くような位置でアーム61
の回動支点は位置付けられている。アーム61の回動支
点は、この場合、バッファ室100外及び湿式処理室3
1外で回動自在に設けられた回動軸63の上端に設けら
れている。回動軸63の下端は、回動駆動手段、例え
ば、モータ64の駆動軸に連結されている。アーム6
1,試料すくい具62の回動域と対応する湿式処理室3
1の側壁には、開口部34が形成されている。開口部3
4の大きさ,位置は、湿式処理室31内へのアーム6
1,試料すくい具62の進入及び退避を阻害しないよう
になっている。また、開口部34は、この場合、開閉手
段(図示省略)により開閉可能である。
【0038】図2,図3で、乾燥処理室41内には、試
料台42が設けられている。試料台42は、その表面に
試料設置面を有する。試料台42は、その試料設置面を
上面として乾燥処理室41の底壁に略水平に設けられて
いる。加温手段としては、この場合、ヒータ43が用い
られる。ヒータ43は、試料台42の裏面に該試料台4
2を加温可能に設けられている。ヒータ43は、電源
(図示省略)に接続されている。試料台42の試料設置
面は、アーム71の試料すくい具72より下方に位置さ
せられている。試料台42には、試料受渡具(図示省
略)が設けられている。つまり、試料受渡具は、試料台
42の試料設置面の下方の位置とアーム71の試料すく
い具72の上方の位置との間で昇降動可能に設けられて
いる。この場合、試料台32の試料受渡具も、試料台3
2の試料設置面の下方の位置とアーム71の試料すくい
具72の上方の位置との間で昇降動可能である。また、
この場合、窒素ガス等の不活性ガスを乾燥処理室41内
に導入する不活性ガス導入手段(図示省略)が設けられ
ている。
【0039】図2,図3で、試料回収室150内には、
カセット台151が設けられている。昇降軸152は、
その上端部を試料回収室150内に突出させ、またその
下端部を試料回収室150外に突出させて試料回収室1
50の底壁に昇降動可能に設けられている。カセット台
151は、カセット設置面を上面として昇降軸152の
上端に略水平に設けられている。昇降軸152の下端
は、昇降駆動手段153に設けられている。また、この
場合、窒素ガス等の不活性ガスを試料回収室150内に導
入する不活性ガス導入手段(図示省略)が設けられてい
る。
【0040】図2で、ガイド73が、湿式処理室31,
乾燥処理室41,試料回収室150の内側壁面に沿って
設けられている。ガイド73は、直線状の形状である。
つまり、この場合、試料台32,42及びカセット台1
51のそれぞれ中心を通る線は直線であり、該直線に沿
って略平行にガイド73は設けられている。アーム71
は、この場合、直線状部材であり、その一端は、ガイド
73に該ガイド73でガイドされて往復動可能に設けら
れている。アーム71の他端部には、試料すくい具72
が設けられている。尚、図2,図3で、アーム71,試
料すくい具72の湿式処理室31内,乾燥処理室41内
及び試料回収室150内への進入及び退避を阻害しない
ように、アーム71,試料すくい具72の往復動域と対
応する各室の側壁にはそれぞれ開口部(図示省略)が形
成されている。また、これら開口部は、開閉手段(図示
省略)によりそれぞれ開閉可能である。また、試料回収
室150には、カセット搬入出用の開口部や扉(いずれ
も図示省略)が設けられている。
【0041】図2,図3で、カセット台140には、カ
セット160が設置される。カセット160は、この場
合、複数個の試料170を1個毎高さ方向に積層し収納
可能なものであり、カセット160から試料170を取
り出すために側面の1つが開放されている。カセット1
60は、試料取り出し開放側面を開口部101aに向け
てカセット台140に設置される。カセット160が設
置されたカセット台140は、この状態で、例えば、下
降させられる。カセット160の最上段に収納されてい
る試料170を試料すくい具143ですくい可能な位置
でカセット台140の下降は停止される。一方、開口部
101a,101dは、試料台110,130によりそ
れぞれ閉止され、この状態で、減圧排気装置を作動させ
ることでバッファ室100内は、所定圧力に減圧排気さ
れる。その後、蓋部材111は、上昇させられ、該上昇
は、試料170をすくい有する試料すくい具143が開
口部101aに至るのを阻害しない位置で停止される。
【0042】この状態で、アーム142は、カセット16
0に向って移動させられ、該移動は、試料すくい具14
3がカセット160の、例えば、最下段に収納されてい
る試料170の裏面と対応する位置となった時点で停止
される。その後、カセット160は、試料すくい具143
で試料170をすくい可能なだけカセット台140を上
昇させることで上昇させられる。これにより試料170
は、試料すくい具143でその裏面をすくわれて試料す
くい具143に渡される。試料すくい具143が試料1
70を受け取った状態で、アーム142は、開口部10
1aに向って移動させられる。アーム142のこのような
移動は、試料170を有する試料すくい具143が開口
部101aと対応する位置に至った時点で停止される。
この状態で、試料110の試料受渡具が上昇させられ、
これにより試料170は、試料すくい具143から試料
受渡具に渡される。
【0043】その後、試料すくい具143は、試料17
0を受け渡った試料受渡具の下降を阻害しない位置にア
ーム142の移動により退避させられる。その後、試料
を有する試料受渡具は下降させられる。これにより、試
料170は、試料受渡具から試料台110に渡されてそ
の試料設置面に設置される。その後、蓋部材111は、
下降させられる。これにより開口部101aは、蓋部材
111によっても閉止され、外部との連通が遮断され
る。その後、試料170を有する試料台110は、下降
させられ、該下降は、試料台110の試料受渡具とアー
ム81の試料すくい具82との間で試料170を受け渡
し可能な位置に試料台110が至った時点で停止される。
一方、フランジ120,121,金属ベローズ122は、
アーム81及び試料すくい具82の回動を阻害しないよ
うに下降させられ、また、試料台15は、その試料受渡
具とアーム81の試料すくい具82との間で試料170
を受け渡し可能な位置に下降させられる。この状態で、
試料台110の試料受渡具はアーム81の試料すくい具
82との間で試料170を受け渡し可能に上昇させられ
る。
【0044】その後、アーム81を試料台110方向に
回動させることで、試料すくい具82は、試料台110
の試料受渡具が有している試料170の裏面に対応し該
試料170をすくい可能に位置付けられる。この状態
で、試料台110の試料受渡具は下降させられ、これに
より試料170は、試料台110の試料受渡具からアー
ム81の試料すくい具82に渡される。試料170をす
くい受け取った試料すくい具82は、アーム81を試料
台15方向に回動させることでフランジ121とバッフ
ァ室100の頂壁内面との間を通過し試料台15方向に
回動させられる。尚、試料台110は、再び上昇させら
れ、これにより、開口部101aは、試料台110によ
り閉止される。上記のような試料すくい具82の回動
は、該試料すくい具82と試料台15の試料受渡具との
間で試料170を受け渡し可能な位置に試料すくい具8
2が至った時点で停止される。この状態で、試料台15
の試料受渡具を上昇させることで、試料170は、試料
すくい具82から試料台15の試料受渡具に渡される。
【0045】その後、試料すくい具82は、アーム81
を開口部101a,101b間の位置まで回動させるこ
とで、試料台110,15との間での次の試料の受け渡
しに備えて待機させられる。その後、フランジ121,
金属ベローズ122は、上昇させられ、これにより金属
ベローズ122内部のバッファ室100内及び放電管1
1内は、金属ベローズ122外部のバッファ室100内
との連通を遮断される。また、試料170を受け取った
試料台15の試料受渡具を下降させることで、試料17
0は、試料台15の試料受渡具から試料台15に渡され
て該試料台15の試料設置面に設置される。
【0046】試料170が試料設置面に設置された試料
台15は、金属ベローズ122外部のバッファ室100
内と連通を遮断された空間を所定位置まで上昇させられ
る。金属ベローズ122外部のバッファ室100内と連
通を遮断された空間には、処理ガス源から所定の処理ガ
スが所定流量で導入される。該空間に導入された処理ガ
スの一部は、減圧排気装置,可変抵抗弁の作動により該
空間外へ排出される。これにより、該空間の圧力は、所
定のエッチング処理圧力に調節される。
【0047】一方、マグネトロン13から、この場合、
2.45GHz のマイクロ波が発振される。該発振され
たマイクロ波は、アイソレータ12c,パワーモニタ1
2dを介し導波管12b,12aを伝播して放電管11
に吸収され、これにより、マイクロ波を含む高周波電界
が発生させられる。これと共に、ソレノイドコイル14
を作動させることで、磁界が発生させられる。金属ベロ
ーズ122外部のバッファ室100内と連通を遮断され
た空間にある処理ガスは、これらマイクロ波を含む高周
波電界と磁界との相乗作用によりプラズマ化される。試
料台15に設置されている試料170は、このプラズマ
を利用してエッチング処理される。このような試料すく
い具52の回動は、該試料すくい具52と試料台15の
試料受渡具との間でエッチング処理済みの試料170を
受け渡し可能な位置に試料すくい具52が至った時点で
停止される。この状態で、試料台15の試料受取具は下
降させられ、これによりエッチング処理済みの試料17
0は、試料15の試料受取具からアーム51の試料すく
い具52に渡される。
【0048】エッチング処理済みの試料170をすくい
受け取った試料すくい具52は、アーム51を試料台2
2方向に回動させることで、フランジ121とバッファ
室100頂壁内面との間を通過し試料台22方向に回動
させられる。尚、エッチング処理済みの試料170が除
去された試料台15には、カセット160にある新規な
試料が上記操作の実施により設置される。試料台15に
設置された新規な試料は、上記操作の実施により引続き
エッチング処理される。一方、エッチング処理済みの試
料170を有する試料すくい具52の上記のような回動
前またはその間にフランジ126,金属ベローズ127
は、アーム51及び試料すくい具52の回動を阻害しな
いように下降させらされる。試料170のエッチング処
理時に高周波電源18が作動させられ、所定の高周波パ
ワーが昇降軸16を介して試料台15に印加され、試料
170には、所定の高周波バイアスが印加される。ま
た、試料170は、試料台15を介して所定温度に調節
される。
【0049】試料170のエッチング処理が終了した時
点で、マグネトロン13,ソレノイドコイル14,高周
波電源18等の作動が停止され、また、金属ベローズ1
22外部のバッファ室100内と連通を遮断された空間
への処理ガスの導入が停止される。また、その後、該空
間の排気が十分に行われた後に、該空間の減圧排気手段
を構成する開閉弁が閉止される。その後、フランジ12
1,金属ベローズ122は、アーム51及び試料すくい
具52の回動を阻害しないように下降させられ、また、
試料台15は、その試料受渡具とアーム51の試料すく
い具52との間でエッチング処理済み試料170を受け
渡し可能な位置に下降させられる。その後、試料台15
の試料受渡具は、アーム51の試料すくい具52との間
でエッチング処理済みの試料170を受け渡し可能に上
昇させられる。この状態で、試料すくい具52は、アー
ム51を試料台15方向に回動させることで、フランジ
121とバッファ室100の頂壁内面との間を通過し試
料台15方向に回動させられ、更に、エッチング処理済
みの試料170を有する試料すくい具52は、アーム5
1を試料台22方向に更に回動させることで、フランジ
126とバッファ室100頂壁内面との間を通過し試料
台22方向に更に回動させられる。このような試料すく
い具52の回動は、該試料すくい具52と試料台22の
試料受渡具との間でエッチング処理済みの試料170を
受け渡し可能な位置に試料すくい具52が至った時点で
停止される。この状態で、試料台22の試料受取具は上
昇させられ、これによりエッチング処理済みの試料17
0は、試料すくい具52から試料台22の試料受取具に
渡される。
【0050】その後、試料すくい具52は、アーム51
を開口部101c,101d間の位置まで回動させるこ
とで、該位置に待機させられる。その後、フランジ12
6,金属ベローズ127は、上昇させられ、これにより
金属ベローズ127内部のバッファ室100内及びプラ
ズマ後処理室21内は、金属ベローズ127外部のバッ
ファ室100内との連通を遮断される。
【0051】また、エッチング処理済みの試料170を
受け取った試料台22の試料受渡具を下降させること
で、エッチング処理済みの試料170は、試料台22の
試料受渡具から試料台22に渡されて該試料台22の試
料設置面に設置される。金属ベローズ127外部のバッ
ファ室100内と連通を遮断された空間には、後処理ガ
スが所定流量で導入されると共に、該後処理ガスの一部
は該空間より排気される。これにより該空間の圧力は、
所定の後処理圧力に調節される。その後、該空間にある
後処理ガスは、この場合、マイクロ波を含む高周波電界
の作用によりプラズマ化される。試料台22に設置され
たエッチング処理済みの試料170は、このプラズマを
利用して後処理される。このようなエッチング処理済み
の試料の後処理が終了した時点で、金属ベローズ127
外部のバッファ室100内と連通を遮断された空間への
後処理ガスの導入、該後処理ガスのプラズマ化が停止さ
れる。その後、フランジ126,金属ベローズ127
は、アーム51及び試料すくい具52の回動を阻害しな
いように下降させられる。開口部101c,101d間
に待機させられている試料すくい具52は、試料台22
の試料受渡具による後処理済みの試料170の上昇を阻
害しない位置で、かつ、試料台22を通過した位置まで
回動させられる。この状態で、試料台22の試料受渡具
が上昇させられ、これにより試料台22に設置されてい
る後処理済みの試料170は、試料台22の試料受渡具
に渡される。
【0052】その後、アーム51を試料台22方向に回
動させることで、試料すくい具52は、試料台22の試
料受渡具が有している後処理済みの試料170の裏面に
対応し、該試料170をすくい可能に位置付けられる。
この状態で、試料台22の試料受渡具は下降させられ、
これにより後処理済みの試料170は、試料台22の試
料受渡具からアーム51の試料すくい具52に渡され
る。後処理済みの試料170をすくい受け取った試料す
くい具52は、アーム51を試料台130方向に回動さ
せることで、フランジ126とバッファ室100の頂壁
内面との間を通過し試料台130方向に回動させられ
る。尚、後処理済みの試料170が除去された試料台2
2には、次のエッチング処理された試料が設置され、該
試料はプラズマを利用して引続き後処理される。
【0053】一方、後処理済みの試料170を有する試
料すくい具52の上記のような回動前またはその間に試
料台130は、この試料受渡具はアーム51の試料すく
い具52との間で後処理済みの試料170を受け渡し可
能な位置に下降させられる。上記のような試料すくい具
52の回動は、該試料すくい具52の試料台130 の試料
受渡具との間で後処理済みの試料170を受け渡し可能
な位置に試料すくい具52が至った時点で停止される。
この状態で、試料台130の試料受取具は上昇させら
れ、これにより後処理済みの試料170は、試料すくい
具52から試料台130の試料受渡具に渡される。その
後、試料すくい具52は、アーム51を開口部101
b,101c間の位置まで回動させることで、次のエッ
チング処理済み試料を試料台22へ搬送するために該位
置で待機させられる。
【0054】その後、後処理済みの試料170が除去さ
れた試料台22には、次のエッチング処理済み試料が設
置され、該試料はプラズマを利用して引続き後処理され
る。一方、後処理済みの試料170を受け取った試料台
130の試料受渡具は、下降させられる。これにより、
後処理済みの試料170は、試料台130の試料受渡具
から試料台130に渡されてその試料設置面に設置され
る。その後、後処理済みの試料170 を有する試料台13
0は、上昇させられ、これにより、開口部101dは、
試料台130により気密に閉止される。この状態で、蓋
部材131は上昇させられる。この蓋部材131の上昇
は、試料台130の試料受渡具の上昇を阻害せず、か
つ、アーム61の試料すくい具62が試料台130の試
料受渡具との間で後処理済みの試料170の受け取り可
能な位置に至るのを阻害しない位置に蓋部材131 が上昇
した時点で停止される。
【0055】この状態で、まず、試料台130の試料受
渡具が上昇させられる。これにより、後処理済みの試料
170は、試料台130から該試料台130の試料受渡
具に渡される。その後、試料すくい具62は、アーム6
1を試料台130方向に回動させられることで試料台1
30に向って回動させられる。このような試料すくい具
62の回動は、該試料すくい具62と試料台130の試
料受渡具との間で後処理済みの試料170を受け渡し可
能な位置つまり試料台130の試料受渡具が有する後処
理済みの試料170の裏面と対応する位置に試料すくい
具62が至った時点で停止される。その後、試料台13
0の試料受渡具は下降させられる。これにより、後処理
済みの試料170は、試料台130の試料受渡具から試
料すくい具62に渡される。
【0056】後処理済みの試料170をすくい受け取っ
た試料すくい具62は、アーム61を湿式処理室31方
向に回動させることで、湿式処理室31内の試料台32
に向って回動させられる。一方、試料すくい具62に後
処理済みの試料170を渡した試料台130の試料受渡
具は、試料台130の試料設置面以下となる位置まで更
に下降させられる。その後、蓋部材131は、下降させ
られる。これにより、開口部101dは、蓋部材131
により気密に閉止される。尚、この状態で、試料台13
0は、再び下降させられ、該下降させられた試料台13
0には、次の後処理済みの試料が渡されて設置される。
一方、後処理済みの試料170を有する試料すくい具6
2の回動は、該試料すくい具62と試料台32の試料受
渡具との間で後処理済みの試料170 を受け渡し可能な位
置に試料すくい具62が至った時点で停止される。この
状態で、試料台32の試料受渡具は上昇させられる。こ
れにより後処理済みの試料170は、試料すくい具62
から試料台32の試料受渡具に渡される。後処理済みの
試料170を渡した試料すくい具62は、次の後処理済
み試料の受け取りに備えて湿式処理室31外に退避させ
られる。その後、開口部34は閉止される。
【0057】一方、後処理済みの試料170を受け取っ
た試料台32の試料受渡具は下降させられる。これによ
り、後処理済みの試料170は、試料台32の試料受渡
具から試料台32に渡されてその試料設置面に設置され
る。その後、処理液供給装置から処理液供給管を介して
所定流量で処理液が、試料台32に設置された後処理済
みの試料170の被処理面に向って供給される。これと
共に、モータの作動により後処理済みの試料170は回
転させられる。このような操作により後処理済みの試料
170の湿式処理が実施される。
【0058】尚、湿式処理室31内には、不活性ガス導
入手段により、例えば、窒素ガスが導入され、これによ
り、湿式処理は窒素ガス雰囲気下で実施される。また、
該湿式処理により生じた廃液は、廃液排出管を介して湿
式処理室31外へ排出される。このような湿式処理が終
了した時点で、処理液の供給、試料170の回転等は停
止される。その後、試料台32の試料受渡具は上昇させ
られる。湿式処理済みの試料170は、この上昇途中で
試料台 32からその試料受渡具に渡される。湿式処理
済みの試料170を受け取った試料台32の試料受渡具
の上昇は、試料すくい具72との間で湿式処理済みの試
料170を受け渡し可能な位置に至った時点で停止され
る。この状態で、試料すくい具72は、アーム71を介
して試料台32に向って移動させられる。該移動は、試
料すくい具72と試料台32の試料受渡具との間で湿式
処理済みの試料170 を受け渡し可能な位置に試料すくい
具72に至った時点で停止される。その後、試料台32
の試料受渡具は下降させられる。これにより、湿式処理
済みの試料170は、試料すくい具72に渡される。
尚、湿式処理済みの試料170を除去された試料台32
の試料受渡具は、次の後処理済み試料の受け取りに備え
られる。湿式処理済みの試料170を有する試料すくい
具72は、アーム71を介して試料台42に向って開口
部を通り湿式処理室31から乾燥処理室41へと更に移
動させられる。該移動は、試料すくい具72と試料台4
2の試料受渡具との間で湿式処理済みの試料170を受
け渡し可能な位置に試料すくい具72が至った時点で停
止される。その後、試料台42の試料受渡具は上昇させ
られる。これにより、湿式処理済みの試料170は、試
料台42の試料受渡具に渡される。尚、湿式処理済みの
試料170が除去された試料すくい具72は、一旦、後
退させられる。試料台42の試料受渡具は下降させられ
る。
【0059】これにより、湿式処理済みの試料170
は、試料台42の試料受渡具から試料台42に渡されて
その試料設置面に設置される。試料台42は、ヒータ4
3への通電による発熱により加温され、湿式処理済みの
試料170は、試料台42を介して加温される。湿式処
理済みの試料170の温度は、ヒータ43への通電量調
節により所定温度に調節される。これにより、湿式処理
済みの試料170は、乾燥処理される。尚、乾燥処理室
41内には、不活性ガス導入手段により、例えば、窒素
ガスが導入され、これにより、乾燥処理は窒素ガス雰囲
気下で実施される。このような乾燥処理が終了した時点
で、試料台42の試料受渡具は上昇させられる。乾燥処
理済みの試料170 は、この上昇途中で試料台42からそ
の試料受渡具に渡される。乾燥処理済みの試料170を
受け取った試料台42の試料受渡具の上昇は、試料すく
い具72との間で乾燥処理済みの試料170を受け渡し
可能な位置に至った時点で停止される。この状態で、試
料すくい具72は、アーム72を介して試料台42に再
び向って移動させられる。該移動は、試料すくい具72
と試料台42の試料受渡具との間で乾燥処理済みの試料
170 を受け渡し可能な位置に試料すくい具72が至った
時点で停止される。その後、試料台42の試料受渡具は
下降させられる。これにより、乾燥処理済みの試料17
0は、試料すくい具72に渡される。尚、乾燥処理済み
の試料170を除去された試料台42の試料受渡具は、
次の湿式処理済み試料の受け取りに備えられる。乾燥処
理済みの試料170を有する試料すくい具72は、アー
ム71を介してカセット台151に向って開口部を通り
乾燥処理室41から試料回収室150へと更に移動させ
られる。該移動は、試料すくい具72とカセット台15
1に設置されたカセット161との間で乾燥処理済みの
試料170を受け渡し可能な位置に試料すくい具72に
至った時点で停止される。
【0060】カセット161は、例えば、収納用の溝が
複数条高さ方向に形成されたものであり、該カセット1
61は、最上部の溝で試料を受け取り可能な位置させら
れている。この状態で、カセット161が所定量間欠的
に下降させられる。これにより、乾燥処理済みの試料1
70は、カセット161の最上部の溝に支持されてカセ
ット161に回収,収納される。また、試料回収室15
0内には、不活性ガス導入手段により、例えば、窒素ガ
スが導入され、これにより、乾燥処理済みの試料170
は、窒素ガス雰囲気下でカセット161に収納されて試
料回収室150で一担、保管される。カセット161へ
の乾燥処理済み試料の回収が順次、実施され、これによ
り、該回収が完了した時点でカセット161は試料回収
室150外へ搬出される。カセット161に収納された
状態で試料回収室150外へ搬出された試料は、次工程
へと運ばれる。
【0061】試料として、図4に示すようなSi基板1
71上に厚さ3000Åのシリコン酸化膜172を作
り、この上にTiW層173とAl−Cu−Si膜17
4との積層配線を形成し、フォトレジスト175をマス
クとした試料を用い、該試料を図2,図3に示した装置
を用いて処理した。
【0062】エッチング処理条件として、処理ガス種B
Cl3+Cl2、処理ガス流量150sccm、処理圧力16
mTorr、マイクロ波出力600W、RFバイアス60W
の条件を選択した。
【0063】エッチング処理を行った後、その後の工程
を全て無処理で通過させたもの(A)、エッチング処理
後、プラズマ後処理を行い、その後の湿式処理を乾燥処
理とを省略したもの(B)及び全工程で所定の処理を行
ったもの(D)、更に、エッチング処理後のプラズマ後
処理を省略し湿式処理と乾燥処理とを行ったもの(C)
とで、防食に対する効果を比較してみた。
【0064】尚、プラズマ後処理室での処理条件は、処
理ガス種O2+CF4、処理ガス流量400sccm
(O2),35sccm(CF4),処理圧力1.5Torr と
し、プラズマは、2.45GHz のマイクロ波を用いて
発生させた。この場合、プラズマ後処理は、主としてフ
ォトレジストの灰化とパターン側壁保護膜やパターン底
部に残存する塩化物の除去が目的であり、灰化処理に約
30秒、そのままのプラズマ条件で約1分の追加処理を
行った。また、湿式処理では、1分間の純水によるスピ
ーニング水洗処理と30秒間のスピーニング乾燥を行っ
た。更に、窒素ガス雰囲気下でヒータにて試料台を15
0℃に加温し、この上に湿式処理済み試料を1分間放置
して乾燥処理を行った。
【0065】その結果、エッチング処理を行った後にプ
ラズマ後処理して湿式処理、つまり、水洗処理と乾燥処
理とを省略したものを光学顕微鏡を用いて観察したとこ
ろ、処理後、約1時間で腐食らしきはん点状のものが認
められた。そこで、これを更にSEMを用いて詳細を観
察したところ、図5に示すように、TiW層とAl−C
u−Si層の境界を起点として扇形状の腐食による生成
物180が認められた。このため、プラズマ後処理条件
として、O2 に対するCF4 の混合比を5〜20%、処
理圧力を0.6 〜2Torrとし、また、試料温度を処理中
に250℃まで上昇させてみたが、いずれにおいても処
理後、数時間以内に上記と同様の腐食が認められた。
【0066】上記のような腐食は、Al−Si単層配線
膜では認められない。つまり、このことから、イオン化
傾向の異なる異種金属の積層配線では、いわゆる電池作
用による電触によって腐食が発生,加速されているもの
と考えられる。
【0067】このような腐食の発生を十分に防止するた
めには、エッチング処理後のプラズマ後処理では除去し
きれないわずかな塩素成分をも徹底して除去する必要の
あることが解った。
【0068】そこで、前述の如く、各種条件にて処理を
行い、処理後腐食が発生するまでの時間を調べたとこ
ろ、図6に示す結果が得られた。
【0069】図6から明らかなように、積層配線等の腐
食が激しい配線材については、エッチング処理後、レジ
スト灰化等のプラズマ後処理や、あるいは、エッチング
処理後、レジスト灰化等のプラズマ後処理を行わずに、
水洗処理と乾燥処理とを行ったものでは防食効果が十分
ではなく、エッチング処理,レジスト灰化等のプラズマ
後処理,水洗処理,乾燥処理を一貫して実施すること
で、初めて30時間以上の高い防食効果が得られる。
【0070】尚、以上の他に、エッチング後の残渣の除
去を兼ねて水洗処理の前にフッ硝酸で処理しても同様の
効果が得られる。更に、エッチング処理後、プラズマア
ッシング処理を行った後に、当該処理でも除去しきれな
いパターン側壁保護膜を除去する目的で、弱アルカリ液
や弱酸性液(例えば、酢酸)で処理後、水洗処理,乾燥
処理を行うことにより、塩素成分をより完全に除去でき
更に防食効果を向上させることができる。
【0071】上記実施例においては、エッチング処理→
プラズマ後処理→湿式処理→乾燥処理であるが、エッチ
ング処理→湿式処理→乾燥処理→プラズマ後処理でも良
い。この場合、湿式処理においては、例えば、エッチン
グ後の残渣等の予備除去及びレジストの除去が実施され
る。また、例えば、エッチング後の残渣等の予備除去が
実施される。このような場合、プラズマ後処理において
は、例えば、残留残渣等の除去が実施され、また、例え
ば、残留残渣等の除去及びレジストの除去が実施され
る。
【0072】また、上記一実施例において、プラズマ後
処理済み試料を湿式処理完了するまでの時間は、例え
ば、図4のような試料の場合、図6に示すように約1時
間で腐食が発生するようになるため、長くとも該時間内
に限定される。但し、できる限り短時間内で湿式処理を
完了するのが望ましい。つまり、プラズマ後処理が完了
した試料をプラズマ後処理装置から湿式処理装置へ直ち
に搬送して湿式処理するようにするのが望ましい。ま
た、プラズマ後処理済み試料を、上記一実施例では、大
気中で搬送しているが、この他に、真空下若しくは不活
性ガス雰囲気下で搬送するようにしても良い。このよう
な雰囲気下での搬送は、プラズマ後処理から湿式処理着
手までの時間が、例えば、大気中における腐食発生時間
よりも長くなる場合に極めて有効である。また、このよ
うな場合、プラズマ後処理装置と湿式処理装置との間に
プラズマ後処理済み試料を真空下若しくは不活性ガス雰
囲気下で一旦保管する手段を設けるようにしても良い。
【0073】図7は、本発明の第2の実施例を説明する
もので、本発明の一実施例を説明する図1と異なる点
は、不動態化処理装置190が、乾燥処理装置装置40
の後段側に付設された点である。この場合、試料搬送手
段90は、乾燥処理装置40の乾燥処理室(図示省略)
から乾燥処理済み試料を不動態化処理装置190の不動
態化処理室(図示省略)へ搬送する機能を有する。ま
た、不動態化処理済み試料を、例えば、回収用のカセッ
ト(図示省略)に搬送する試料搬送手段200が設けら
れている。尚、図7で、その他図1と同一装置等は同一
符号で示し説明を省略する。
【0074】図7で、エッチング処理されプラズマ後処
理された試料(図示省略)は、試料搬送手段60により
湿式処理装置30の湿式処理室(図示省略)に搬入さ
れ、該湿式処理室内の湿式処理ステーションである試料
台(図示省略)の試料設置面に設置される。湿式処理室
内の試料台に設置されたプラズマ後処理済み試料は、例
えば、現象液処理(TMAH)される。このような湿式
処理によりエッチング後の残渣等は充分に除去される。
これと共に、試料が、例えば、図4に示すようにAlを
成分として有するものにおいては、該Alも一部溶解さ
れる。このような試料を、その後、乾燥処理して、例え
ば、大気中に取り出した場合、腐食の一形態である酸化
が生じ不都合である。そこで、TMAHされ乾燥処理装
置40の乾燥処理室で乾燥処理された試料は、試料搬送
手段90により不動態化処理装置190の不動態化処理
室に搬入され、該不動態化処理室内の処理ステーション
である試料台(図示省略)の試料設置面に設置される。
一方、不動態化処理室内では、不動態化処理用のガスプ
ラズマ、この場合、酸素ガスプラズマが生成若しくは移
送される。不動態化処理室内の試料台に設置された乾燥
処理済み試料は、該酸素ガスプラズマにより不動態化処
理される。不動態化処理済み試料は、不動態化処理室か
ら試料搬送手段200により回収用のカセットに搬送さ
れて回収,収納される。
【0075】尚、不動態化処理は、上記の他に、例え
ば、硝酸を用いて行っても良い。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、試料のエッチング処理
によって生じた腐食性物を充分に除去できるので、イオ
ン化傾向が異なる金属材料の積層物からなる試料につい
て、エッチング処理後の試料の腐食を十分に防止できる
エッチング処理装置を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の試料処理装置のブロック構
成図。
【図2】図1の装置の具体的な詳細平面視断面図。
【図3】図2の装置の縦断面図。
【図4】試料の一例を示す縦断面図。
【図5】腐食発生例を示す斜視外観図。
【図6】エッチング処理後の処理態様と腐食発生までの
時間との関係図。
【図7】本発明の第2の実施例の試料処理装置のブロッ
ク構成図。
【符号の説明】
10…エッチング処理装置、20…プラズマ後処理装
置、30…湿式処理装置、40…乾燥処理装置、50,
90,200…試料搬送手段、190…不動態化処理装
置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/302 N (72)発明者 福山 良次 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 野尻 一男 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所武蔵工場内 (72)発明者 鳥居 善三 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所武蔵工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1ユニットの装置内に、エッチング手段、
    アッシング手段、リンス手段及び乾燥手段を設けるとと
    もに、 カセットから一枚毎取り出した試料を前記各手段を用い
    て順次処理し、該処理が終わった前記試料をカセット内
    に収納する制御手段を設けたことを特徴とするプラズマ
    処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記エッチング手段及
    び前記アッシング手段を真空雰囲気に配置し、前記リン
    ス手段及び前記乾燥手段を大気雰囲気に配置したことを
    特徴とするプラズマ処理装置。
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