JPH0833413A - 植付部の不等速伝動機構 - Google Patents

植付部の不等速伝動機構

Info

Publication number
JPH0833413A
JPH0833413A JP17269794A JP17269794A JPH0833413A JP H0833413 A JPH0833413 A JP H0833413A JP 17269794 A JP17269794 A JP 17269794A JP 17269794 A JP17269794 A JP 17269794A JP H0833413 A JPH0833413 A JP H0833413A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaft
planting
transmission
input shaft
constant speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17269794A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunio Doi
邦夫 土井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd filed Critical Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
Priority to JP17269794A priority Critical patent/JPH0833413A/ja
Publication of JPH0833413A publication Critical patent/JPH0833413A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transplanting Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 乗用田植機の植付部における苗載台の横送り
速度を不等速にするための伝動機構を、コンパクトかつ
低コストの構成にする。 【構成】 植付部Bの入力軸3を側面視傾斜し、走行車
体AのPTO軸1との間をユニバーサルジョイント4を
介して伝動軸2にて連結し、入力軸3の不等速回転を横
送り軸6・縦送り軸7に伝動するとともに、入力軸3後
端にユニバーサルジョイント4にてPTO軸と平行状の
植付爪伝動軸14前端を連結し、ロータリーケース16
の回転駆動軸15に伝動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、苗載台の横送り速度を
加減速させるための植付部の不等速伝動機構の構成に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、乗用田植機の植付部において、苗
載台は等速回転(以下角速度において等速・不等速をい
う)する入力軸より伝動されて横送り軸に左右往復動可
能に連結されており、等速にて横送りしていたが、植付
爪が苗取りする際に苗載台の横送り速度が速いと苗取り
姿勢を悪くすることが起こりやすいので、該苗取り時に
苗載台の横送り速度を遅くするよう、昨今では、等速回
転する植付部の入力軸より非円形ギアを介して横送り軸
及び縦送り軸に伝動し、該横送り軸及び縦送り軸を不等
速駆動する技術が普及している。また、植付部の入力軸
より植付爪を具備するロータリーケースの回転駆動軸を
チェーン伝動してロータリーケースを等速回転する技術
も公知となっている。
【0003】この植付部の駆動系について図10の従来
の植付部の部分正面一部断面図、及び図11の従来の植
付部の部分側面図にて説明する。図10の如く、植付ミ
ッションケースM2’内にて、等速回転する入力軸23
にカウンター軸24がベベルギア噛合しており、該カウ
ンター軸24よりチェーン伝動にて植付爪への出力用ス
プロケット軸33を等速伝動し、更に、図11の如く、
該スプロケット軸33より伝動軸を連設して植付爪伝動
用チェーンケース34内のスプロケット入力軸35に入
力し、該スプロケット入力軸35より植付爪伝動用チェ
ーンケース34の後部に軸支されたロータリーケース3
7の駆動軸36に付設したスプロケット36aにチェー
ンを巻回して該駆動軸36に伝動し、植付爪38を具備
するロータリーケース37を等速回転駆動するよう構成
されている。
【0004】一方、植付ミッションケースM2’内にお
いて、カウンター軸24と横送り変速軸25とを非円形
ギア24a・25aにて噛合し、カウンター軸24の等
速回転を、横送り変速軸25の不等速回転に変換してい
る。この横送り変速軸25に選択嵌合される変速ギア2
5bに、ギアチェンジ可能に横送り軸26付設の変速ギ
ア26aを噛合して、ネジ杆である該横送り軸26上に
往復摺動可能に環設したスベリ子受け28に苗載台29
の連結アーム29aを連結し、図10の如くにガイドレ
ール30上に横摺動自在に載置された苗載台29を不等
速に横往復動させる。また、植付ミッションケースM
2’内にて横送り軸26よりチェーン伝動にて縦送り軸
27を同調回転させ、縦送り軸27より突設する縦送り
カム27aを、苗載台29の横送り終端位置にて、苗載
台29下部の縦送りベルト31の搬送軸32に介設する
従動カム32aに当接し、縦送りベルト31を搬送駆動
するよう構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上のような
構成では、まず、苗載台29の横送りにおける位置に対
して加減速タイミングを取る関係上、植付ミッションケ
ース内における非円形ギア24a・25aの組立が困難
である。一方、苗載台の横送り位置に基づいて加減速タ
イミングを正しく取っても、ロータリーケース36がチ
ェーン伝動にて回転駆動するため、チェーンの撓みによ
って、植付爪38の動きとのタイミングがずれ、苗載台
の横送りが最低速となる時に植付爪の苗取りが行われな
いという事態も生じる虞がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の不具合
を解消するため、次のように構成するものである。即
ち、乗用田植機の植付部側入力軸を側面視傾斜させ、走
行車体側出力軸を後方へ水平方向に突出し、該走行車体
側出力軸と前記植付部側入力軸との間を、ユニバーサル
ジョイントを介して連結した。
【0007】また、前記の植付部の不等速伝動機構にお
いて、前記植付部側入力軸の不等速回転を横送り軸と縦
送り軸に伝動し、一方、植付爪を具備するロータリーケ
ースの回転駆動軸に対して、前記走行車体側出力軸と平
行状の伝動軸を連結し、該連結軸前端を、該入力軸後端
にユニバーサルジョイントを介して連結した。
【0008】
【作用】走行車体側出力軸と側面視傾斜状に配設した伝
動軸との間をユニバーサルジョイントにて連結すること
より、該走行車体側出力軸の等速回転が、不等速伝動さ
れて、伝動軸及び植付部側入力軸が不等速回転する。
【0009】植付部においては、植付部側入力軸の不等
速回転をそのまま伝動することによって横送り軸及び縦
送り軸を不等速回転することができ、苗載台の横送りを
不等速運動させることができる。更に、植付爪への伝動
は、該植付部側入力軸の不等速回転が、走行車体側出力
軸と平行状の伝動軸にユニバーサルジョイントを介して
伝動することによって、不等速回転が打ち消されて該伝
動軸が等速回転し、植付爪を具備するロータリーケース
を等速回転することができる。
【0010】
【実施例】本発明の解決すべき課題及び構成は以上の如
くであり、次に添付の図面に示した本発明の実施例を説
明する。図1は乗用田植機の全体側面図、図2は本発明
の不等速伝動機構を採用した植付部Bの側面略図、図3
は植付部Bの駆動系のスケルトン図、図4は他の不等速
伝動機構を採用した植付部Bの部分側面略図、図5はユ
ニバーサルジョイントの斜視図、図6は偏角αを有して
ユニバーサルジョイントにて連結した場合の、等速回転
する駆動軸側の回転角度と、被駆動軸側の対駆動軸側角
速度比との相関を示すグラフ、図7はホイールベースを
変更可能とした走行車体Aのフレーム及び車輪懸架構造
を示す側面略図、図8は同じく他の実施例を示す側面略
図、図9は同じく他の実施例を示す側面略図である。
【0011】まず、乗用田植機の全体構成について図1
より説明する。走行車体Aは、センターフレームF上に
搭載したエンジンEの動力を走行ミッションケースM1
に伝えて、該センターフレームFより懸架した前輪F
W、後輪RWを走行駆動するものであり、後部に昇降可
能に駆動される昇降リンクであるトップリンクTL・ロ
アリンクLLの平行リンクが配設され、該昇降リンクT
L・LL後端に植付部Bの植付ミッションケースM2の
前部を装着して、植付部Bを昇降可能に連結している。
更に、走行車体Aの走行ミッションケースM1より突設
するPTO軸1より伝動軸2を介して植付ミッションケ
ースMの入力軸3に入力し、苗載台9の横送り駆動や、
苗載台9下部の縦送りベルト11の搬送駆動、及び植付
爪17を付設したロータリーケース16の回転駆動が行
われる。該ロータリーケース16は、前後方向に平行状
に配設された複数の植付爪伝動用チェーンケース13に
(本実施例では、図3の如く3つの植付伝動用チェーン
ケース13L・13M・13Rに)軸支されて、該植付
爪17を植付条に沿って配置している。
【0012】走行車体A側のPTO軸1より植付部B側
の入力軸3までの伝動系について図2より説明する。P
TO軸1と伝動軸2、また、伝動軸2と入力軸3との間
は、それぞれ図5図示のユニバーサルジョイント4にて
連結されており、水平状のPTO軸1に対して伝動軸2
を下方に偏角αにて屈曲させて連結している。駆動側の
PTO軸1は、等速回転、即ち、一定角速度ωにて回転
しているが、該ユニバーサルジョイント4を介して偏角
αにて連結される被駆動側の伝動軸2の角速度ω’は、
該PTO軸1の回転角変位に伴って、ω・cosα〜ω
/cosαと変位する。即ち、被駆動側である伝動軸2
のPTO軸1(駆動側)に対する角速度比ω’/ωは、
等速回転する駆動側のPTO軸1の回転とともに図6の
ように変位する。なお、変位幅は、偏角αの値に比例し
て大きくなる。
【0013】次に、植付部Bを降下させた植付作業状態
において、伝動軸2から入力軸3は直線状に伝動される
ので、PTO軸1と伝動軸2との偏角αにて形成される
伝動軸2の不等速回転がそのまま入力軸3に伝動され
る。PTO軸から傾斜角αの入力軸3を直接ユニバーサ
ルジョイント4にて連結しても、同一の効果が得られる
が、植付部Bは、平行リンクである昇降リンクTL・L
Lの上昇にて水平状のまま上昇し、入力軸3の側面視傾
斜角度も一定に保持されたままであって、PTO軸1よ
り直接入力軸3を連結したのでは、ユニバーサルジョイ
ント4の連結部が屈曲できず、植付部Bを水平状にて上
昇させることも不可能になる。そこで、図2に示す如
く、伝動軸2前後のユニバーサルジョイント4・4位置
が、該昇降リンクTL・LLの前後端の枢支点を通る上
下方向の直線上にあるようにして、PTO軸1と入力軸
3との間に伝動軸2を連結することによって、入力軸3
の傾斜角度を一定にしたまま、伝動軸2が屈曲すること
で、昇降リンクTL・LLの回動を妨げることなく、植
付部昇降ができるのである。なお、植付部上昇によっ
て、PTO軸に対する伝動軸2及び入力軸3の偏角αが
変動し、入力軸3の不等速回転の変位幅が変動するが、
植付作業時ではないので、作業に支障をきたすことはな
い。
【0014】図2及び図3より、植付ミッションケース
M2内における伝動系について説明する。前記の如く、
伝動軸2から入力軸3へは、直線状に伝動されるので、
伝動軸2の不等速回転がそのまま入力軸3に伝動され
る。従って、植付ミッションケースM2内において、入
力軸3にベベルギア3aを付設して、横送り変速軸5付
設のベベルギア5aに噛合することにより、横送り変速
軸5が不等速回転駆動される。この横送り変速軸5に選
択嵌合される変速ギア5b・5b・・・に、横送り軸6
固設の変速ギア6a・6a・・・を噛合させて、横送り
軸6を変速可能に伝動するものであり、横送り変速軸5
の不等速回転に同調して、横送り軸6が不等速に回転す
る。更に、植付ミッションケースM2内において、横送
り軸6より縦送り軸7をチェーン伝動し、該縦送り軸7
を該横送り軸6に同調させて不等速回転させている。
【0015】苗載台9は、ガイドレール10に横摺動自
在に載置されて、植付ミッションケースM2より突設し
た横送り軸6に環設螺装されたスベリ子受け8に連結ア
ーム9aを介して連結されており、該横送り軸6の回転
に伴って該スベリ子受け8が往復摺動するのに追従して
苗載台9が横往復動し、載置する苗マットを移動させ
て、植付爪17が通過するガイドレール10の苗取口に
苗を送り込むのである。ここで、植付爪17の苗取時に
は、苗載台9の横移動速度が速いと、載置する苗マット
に苗取り中の苗が横に押されて、植付爪17に正確に把
持されなくなるおそれがあるので、この時に苗載台9の
横送り速度を減速する必要がある。そこで前記の如き伝
動構造にて不等速回転する横送り軸6を、苗取時に回転
速度が遅くなるようにタイミング調節するのである。
【0016】また、縦送り軸7が横送り軸6と平行して
植付ミッションケースM2より突設しており、この突設
部分に縦送りカム7a・7aが突設されている。一方、
苗載台9下部には、植付条数分の縦送りベルト11が配
設されていて、該縦送りベルト11の搬送軸12に従動
カム12aが介設されており、横送り終端部にて縦送り
カム7aが該従動カム12aを押当し一定量回動させ
て、該縦送りベルト11を一定量搬送駆動し、苗マット
を下方に搬送するのである。
【0017】次に、入力軸3より植付爪17までの伝動
構成について説明する。図2の如く植付ミッションケー
スM2後部に、植付爪伝動軸14を回転自在に軸支する
中央の植付爪伝動ケース13Mを連設し、該植付ミッシ
ョンケースM2内において、入力軸3後端と植付爪伝動
軸14をユニバーサルジョイント4にて連結している
が、植付爪伝動軸14は、前記PTO軸1に平行して配
設しており、即ち、入力軸3に対して、上方に偏角αに
て屈曲している。伝動軸2・入力軸3は、PTO軸1に
対して下方に偏角αを有していたから、該伝動軸2・入
力軸3の不等速回転が打ち消されて、植付爪伝動軸14
は、PTO軸1と同じく、一定角速度ωの等速回転をす
る。
【0018】該植付爪伝動ケース13M後部には、図2
及び図3の如く、ロータリーケース16の回転駆動軸1
5を軸支して、植付爪伝動軸14後端のベベルギア14
aと回転駆動軸15のベベルギア15aを噛合させて、
ロータリーケース16を等速回転駆動するものである。
こうして、苗載台9の不等速横送り駆動に関わらず、植
付爪17を付設したロータリーケース16を等速回転さ
せるのである。
【0019】また、図3に示す如く、左右に配設した植
付爪伝動ケース13L・13Rに対しては、植付爪伝動
軸14にベベルギア14bを付設し、ベベルギア18a
に噛合して、左右に配設した伝動軸18に伝動し、左右
各植付爪伝動ケース13内にて前後方向に回転可能に軸
支した植付爪伝動軸14’の前端にベベルギア噛合させ
て伝動し、同様の伝動構成にて、各植付爪伝動ケース1
3L・13Rに軸支されたロータリーケース16を回転
駆動させている。
【0020】以上の走行車体側のPTO軸1より入力軸
3、更に植付爪伝動軸14に至るまでの不等速伝動機
構、また、等速伝動機構について、図4にて別の実施例
を説明する。まず、入力軸への不等速伝動構造は、植付
部B側の入力軸3を水平状としておき、走行車体A側の
PTO軸1を、ベベルギア噛合にて下方に偏角αのベベ
ルギア軸1’に伝動し、該ベベルギア軸1’よりユニバ
ーサルジョイント4・4を介して伝動軸2を入力軸3前
端に連結したものとなっている。これは、水平状より下
方に偏角αを有してPTO軸1より等速伝動されるベベ
ルギア軸1’と一直線状に伝動軸2が回転するので、ユ
ニバーサルジョイント4を介する伝動軸2後端と入力軸
3前端との連結部における上方への偏角αにより、入力
軸3が不等速伝動される構成である。
【0021】また、不等速回転する入力軸3より上方に
偏角αでベベルギア噛合するベベルギア軸3’に伝動
し、更に該ベベルギア軸3’後端と、下方に偏角αでユ
ニバーサルジョイント4で水平状の植付爪伝動軸14前
端を連結すると、ベベルギア軸3’の不等速回転が打ち
消されて、植付爪伝動軸14が等速回転する。以上のよ
うに、図2の構成と同様の効果を有する不等速伝動及び
等速伝動機構となっているのである。
【0022】従来の植付ミッションケースM内において
は、入力軸もPTO軸と平行状にして、入力軸を等速伝
動し、等速回転する入力軸にカウンター軸をベベルギア
噛合させ、該カウンター軸よりロータリーケースの駆動
軸にチェーン伝動して、植付爪を具備するロータリーケ
ースを等速回転させ、一方、該カウンター軸と横送り変
速軸とを、非円形ギアにて噛合して、等速回転するカウ
ンター軸から横送り変速軸を不等速伝動して、横送り軸
及び縦送り軸を不等速回転させていたのであるが、本実
施例においては、入力軸自体が不等速回転しており、カ
ウンター軸を設けずに、入力軸に横送り変速軸を直接ベ
ベルギア噛合させて横送り変速軸を不等速伝動すること
ができ、非円形ギアやカウンター軸の配設が削減され
る。また、不等速回転する入力軸に、偏角をつけたユニ
バーサルジョイントにて植付爪伝動軸を連結する構成に
より、従来、ロータリーケースの回転駆動軸にチェーン
伝動していたことによって生じるタイムラグが解消さ
れ、植付爪の動軌跡中における苗載台の横送りの加減速
タイミングの調節が容易となる。
【0023】次に、走行車体Aにおける、前輪FWと後
輪RW間のホイールベースの調節機構について説明す
る。従来、固定状のセンターフレームFに対して、前輪
FW及び後輪RWは、位置固定されていて、前後輪間の
ホイールベースは変動しない。ところで、ホイールベー
スが短いと、枕地旋回が容易で、植えた苗を踏まずに旋
回することができ、また、枕地の幅が小さくなるので、
植付作業最後の枕地への廻り植えも、畦際に未植付面を
残すことなく仕上げることができるが、反面、植付時の
直進性や前後方向の安定性が損なわれ、湿田においては
ヘッドアップがひどくなる。逆に、ホイールベースが長
いと、植付作業時の直進性がよく、湿田でもヘッドアッ
プが軽減され、前後の安定性がよいので、トラック積込
み時や畦越え時の安定性も良くなるが、反面、枕地旋回
が困難になり、枕地も大きく取らなければならなくな
る。即ち、総じて、枕地旋回時にはホイールベースが短
い方が都合よく、植付作業における直進時にはホイール
ベースが長い方がよいが、従来は、折り合いをつけてホ
イールベースを一定に設定していたのである。
【0024】ホイールベースを旋回時に短く、また、直
進時に長くするというように、変更可能とすれば、作業
効率や安全性の向上を図ることができる。そこで、図7
乃至図9において、ホイールベース変更可能とした走行
車体Aの構成の実施例を説明する。まず、走行車体Aの
フレームFにおける前輪FW・後輪RWの懸架構成は、
基本的にフレームF後部に走行ミッションケースM1を
配設し、該走行ミッションケースM1に軸支した後輪車
軸18Rより後部ファイナルギアケース19Rを介して
後輪RWを懸架しており、また、フレームF前部に前輪
車軸18Fを配設し、前部ファイナルギアケース19F
を介して前輪FWを懸架して、該走行ミッションケース
M1より前輪伝動軸20を該前輪車軸18Fに入軸させ
るというものである。
【0025】図7の実施例では、フレームF及び前輪伝
動軸20を摺動可能にしている。即ち、フレームFを、
前部フレームF1及び後部フレームF2の二つに分割し
て、該後部フレームF2の前端は、該前部フレームF1
後部内に摺動自在に嵌入し、一方、前輪伝動軸20の途
中に、摺動自在のジョイント21を介設して、前輪伝動
軸20を摺動自在とし、フレームF1・F2の摺動アク
チュエーターとして、後部フレームF2より前部フレー
ムF1に、(電動、油圧、空圧、水圧等の)摺動用シリ
ンダー22を配設している。該摺動用シリンダー22の
伸縮駆動は、運転席付近にスイッチを設けて、作業者に
よるスイッチ操作によるものとしてもよいし、また、前
輪FWの旋回角度が一定以上になると、自動的に摺動用
シリンダー22が収縮して、ホイールベースが短くなる
構成としてもよい。
【0026】次に、図8の実施例は、後部ファイナルギ
アケース19Rを回動させて後輪RWを回動し、ホイー
ルベースを変更する構成となっている。即ち、該後部フ
ァイナルギアケース19Rは後輪車軸18Rに対して回
動可能に連設し、前部ファイナルギアケース19Fより
後部ファイナルギアケース19Rに摺動シリンダー22
を連結して、該摺動シリンダー22の伸縮駆動にて後部
ファイナルギアケース19R及び後輪RWを回動させる
のである。
【0027】最後に、図9の実施例は、フレームFを屈
曲させる構造である。まず、フレームFは前部フレーム
F3及び後部フレームF4に分割し、前部フレームF3
後端と後部フレームF4前端を屈曲可能に枢結する。屈
曲方向は、下部の前輪伝動軸20等に干渉しないよう、
上方とする。前輪車軸18F及び後輪車軸18Rは、そ
れぞれ前部フレームF3・後部フレームF4に対して回
動可能に枢結して、各車軸18F・18R、前後ファイ
ナルギアケース19F・19Rが一定姿勢のままでフレ
ームF3・F4を屈曲できるようにしている。また、前
輪伝動軸20には、図6の場合と同様にジョイント21
を介設して摺動自在とする。そして、前部ファイナルギ
アケース19Fより走行ミッションケースM1に摺動用
シリンダー22を連結し、該摺動用シリンダー22の伸
縮駆動にて、前後フレームF3・F4を屈曲し、前輪伝
動軸20を摺動させて、ホイールベースを変更するので
ある。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成することに
より、次のような効果を奏する。即ち請求項1及び請求
項2の如く、入力軸自体を不等速回転駆動させるよう構
成することにより、従来、等速回転していた入力軸を植
付ミッションケース内にて不等速伝動して横送り軸等に
伝動する伝動部材を不要とし、植付ミッションケースを
コンパクト化でき、低コスト化も実現できる。また、入
力軸の不等速伝動機構自体も、ユニバーサルジョイント
を介して入力軸を傾斜させるだけの容易な構成であり、
部材点数を増加することなく、コスト高を生じない。
【0029】更に、請求項2の如く、不等速回転する入
力軸を、PTO軸に平行する植付爪伝動軸にユニバーサ
ルジョイントで伝動することで、該植付爪伝動軸は、等
速回転し、該植付爪伝動軸を直接ロータリーケースの回
転駆動軸に連結して、植付爪を具備するロータリーケー
スを等速回転できるが、従来の等速回転する入力軸より
チェーン伝動にてロータリーケースを回転駆動する場合
に生じていた、チェーンの撓みによる苗載台の横送りタ
イミングとのタイムラグが生じず、横送りタイミングの
調節作業が容易になるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の全体側面図である。
【図2】本発明の不等速伝動機構を採用した植付部Bの
側面略図である。
【図3】植付部Bの駆動系のスケルトン図である。
【図4】他の不等速伝動機構を採用した植付部Bの部分
側面略図、図5はユニバーサルジョイントの斜視図であ
る。
【図5】ユニバーサルジョイントの斜視図である。
【図6】偏角を有してユニバーサルジョイントにて連結
した場合の、等速回転する駆動軸側の回転角度と、被駆
動軸側の対駆動軸側角速度比との相関を示すグラフであ
る。
【図7】ホイールベースを変更可能とした走行車体Aの
フレーム及び車輪懸架構造を示す側面略図である。
【図8】同じく他の実施例を示す側面略図である。
【図9】同じく他の実施例を示す側面略図である。
【図10】従来の植付部の部分正面一部断面図である。
【図11】従来の植付部の部分側面図である。
【符号の説明】
A 走行車体 B 植付部 M1 走行ミッションケース M2 植付ミッションケース 1 PTO軸 2 伝動軸 3 入力軸 4 ユニバーサルジョイント 5 横送り変速軸 6 横送り軸 7 縦送り軸 7a 縦送りカム 8 スベリ子受け 9 苗載台 11 縦送りベルト 12a 従動カム 13 植付爪伝動ケース 14 植付爪伝動軸 14’ 植付爪伝動軸 15 回転駆動軸 16 ロータリーケース 17 植付爪

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗用田植機の植付部側入力軸を側面視傾
    斜させ、走行車体側出力軸を後方へ水平方向に突出し、
    該走行車体側出力軸と前記植付部側入力軸との間を、ユ
    ニバーサルジョイントを介して連結したことを特徴とす
    る植付部の不等速伝動機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の植付部の不等速伝動機構
    において、前記植付部側入力軸の不等速回転を横送り軸
    と縦送り軸に伝動し、一方、植付爪を具備するロータリ
    ーケースの回転駆動軸に対して、前記走行車体側出力軸
    と平行状の伝動軸を連結し、該連結軸前端を、ユニバー
    サルジョイントを介して前記植付部側入力軸後端に連結
    したことを特徴とする植付部の不等速伝動機構。
JP17269794A 1994-07-25 1994-07-25 植付部の不等速伝動機構 Pending JPH0833413A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17269794A JPH0833413A (ja) 1994-07-25 1994-07-25 植付部の不等速伝動機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17269794A JPH0833413A (ja) 1994-07-25 1994-07-25 植付部の不等速伝動機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0833413A true JPH0833413A (ja) 1996-02-06

Family

ID=15946682

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17269794A Pending JPH0833413A (ja) 1994-07-25 1994-07-25 植付部の不等速伝動機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0833413A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012196199A (ja) * 2011-03-10 2012-10-18 Yanmar Co Ltd 苗移植機
CN105072885A (zh) * 2013-03-29 2015-11-18 洋马株式会社 插秧机

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012196199A (ja) * 2011-03-10 2012-10-18 Yanmar Co Ltd 苗移植機
CN105072885A (zh) * 2013-03-29 2015-11-18 洋马株式会社 插秧机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0833413A (ja) 植付部の不等速伝動機構
JP3394361B2 (ja) 苗載台の送り軸の支持構造
JP4360042B2 (ja) 奇数条植え苗移植機
JPH0620348Y2 (ja) 田植機の植付装置
JP3452962B2 (ja) 乗用田植機の植付部
JP3430471B2 (ja) 苗載台の駆動軸受の支持構造
KR890004602Y1 (ko) 보행형 이앙기
JPH0516839A (ja) 4輪型乗用管理機
JP3553139B2 (ja) 乗用田植機のヒッチ取付構造
JPH1042641A (ja) 植付装置
JPH0728807Y2 (ja) 田植機の植付装置
JP2008022860A (ja) 奇数条植え苗移植機
JP3103350B2 (ja) 乗用田植機の植付部
JP2530354Y2 (ja) 歩行型移植機における植付部動力の伝動構造
JPH0645729Y2 (ja) 変速装置
JPH07170831A (ja) 田植機の施肥ホース配置構造
JP2979836B2 (ja) 苗植機
JP2522975Y2 (ja) 田植機の苗載装置
JP3106431B2 (ja) 乗用田植機の植付部
JP2000342024A (ja) 乗用田植機の機体フレーム構造
JP2538504Y2 (ja) 歩行型水田作業機
JPH0548616U (ja) 歩行田植機
JP2002191203A (ja) 移動車両のヒッチ昇降装置
JPH0556712A (ja) 施肥装置
JPH0548617U (ja) 歩行田植機