JPH08333544A - プレコート用耐熱性コーティング材料 - Google Patents

プレコート用耐熱性コーティング材料

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JPH08333544A
JPH08333544A JP13972195A JP13972195A JPH08333544A JP H08333544 A JPH08333544 A JP H08333544A JP 13972195 A JP13972195 A JP 13972195A JP 13972195 A JP13972195 A JP 13972195A JP H08333544 A JPH08333544 A JP H08333544A
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Japan
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organic group
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resin
coating material
resistant coating
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JP13972195A
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English (en)
Inventor
Shunei Itahara
俊英 板原
Nobuyuki Furukawa
信之 古川
Masatoshi Yuasa
正敏 湯浅
Yukihiro Wada
幸裕 和田
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 200℃以上の長期耐熱性を有しており、し
かも、耐汚染性、基材密着性、曲げ加工性に優れた新規
な塗料用樹脂を主成分とする耐熱性コーティング材料を
提供すると共に、300℃以下の低温で焼き付けが可能
で塗工性能にも優れており、プレコート用として有用な
耐熱性コーティング材料を提供する。 【構成】 下記一般式(1) 【化1】 で表される繰返し単位1〜80モル%と、下記一般式
(2) 【化2】 で表される繰り返し単位99〜20モル%と、下記一般
式(3) 【化3】 で表される末端官能基とからなり、有機溶剤可溶性で還
元粘度が0.2〜0.7dl/gの範囲である樹脂を主
成分とするプレコート用耐熱性コーティング材料であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性コーティング材
料に係り、特に、200℃以上の常用耐熱性、耐汚染
性、表面硬度、密着性ともに優れ、曲げ加工性において
も良好な特性を有するプレコート用耐熱性コーティング
材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性コーティング材料として
は、シリコーン樹脂あるいはポリシラザン、ポリシラ
ン、シリケート/シリカ等の無機系材料が提案されてい
る(特開昭56−49302号公報、特開昭60−15
5214号公報)。しかしながら、シリコーン樹脂は良
好な耐熱性を有しているが、表面硬度が低く、プレコー
ト塗料用の材料としては、耐汚染性及び曲げ加工性にお
いて特性の大幅な向上が求められている。また、シリケ
ート/シリカ、ポリシラザン、ポリシラン等の無機系材
料は、表面硬度は良好であるが、表面汚染性が十分では
なく、曲げ加工性にも劣るためプレコート塗料用樹脂と
しては用いられていない。
【0003】また、ポリエステル系樹脂あるいはポリエ
ステル/メラミン系樹脂も提案されている(特開昭60
−18986号公報)。しかしながら、これらは、耐熱
性に劣るため、200℃以上の目的には使用できない。
【0004】更に、芳香族ポリアミドイミド(特開昭6
2−22859号公報)や芳香族ポリイミドを用いるこ
とも提案されており(特開昭50−20098号公
報)、また近年、ポリエーテルスルホン(PES)等の
芳香族系耐熱性樹脂も用いられている(特開昭62−2
2859号公報、特開平4−59079号公報、特開平
4−66173号公報)。
【0005】しかしながら、これらは、耐汚染性が十分
ではなく、その特性向上のためにポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)等のフッ素系樹脂の添加を必要とし
ている。また、これらの耐熱性コーティング材料は、鋼
(アルミメッキ鋼、亜鉛メッキ鋼)、ステンレス、銅、
アルミ等の金属板への密着性が十分でなく、密着性を向
上させるためにはプライマー処理が必要である。更に、
これらは、その機能を十分に発揮させるため、300℃
以上で長時間の熱処理温度を必要とし、エネルギーコス
トが高く、塗工速度が早くできないという欠点も有して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、これら従来の耐熱性コーティング材料が有する問題
点を解消することについて鋭意検討を行った結果、繰り
返し単位としてある特定のポリイミド構造とポリシロキ
サン構造とを特定の割合で有すると共に特定の末端官能
基を有し、還元粘度が0.2〜0.7dl/gの範囲で
ある新規な塗料用樹脂を使用することにより、目的を達
成できることを見出し、本発明を完成した。
【0007】従って、本発明の目的は、200℃以上の
長期耐熱性を有しており、しかも、耐汚染性、基材密着
性、曲げ加工性に優れた新規な塗料用樹脂を主成分とす
る耐熱性コーティング材料を提供すると共に、300℃
以下の低温で焼き付けが可能で塗工性能にも優れてお
り、プレコート用として有用な耐熱性コーティング材料
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式(1)
【0009】
【化7】 (但し、式中Ar1 は4価の有機基を示し、R1 は炭素
数1〜6の有機基を示し、Qは炭素数1〜10の2価の
有機基を示し、nは1〜50の整数である)で表される
繰返し単位1〜80モル%と、下記一般式(2)
【0010】
【化8】 (但し、式中Ar2 は4価の有機基を示し、Ar3 は2
価の有機基を示す)で表される繰り返し単位99〜20
モル%と、下記一般式(3)
【0011】
【化9】 (但し、式中R2 及びR3 は水素又は炭素数1〜6の有
機基を示す)で表される末端官能基とからなり、有機溶
剤可溶性で還元粘度が0.2〜0.7dl/gの範囲で
ある樹脂を主成分とするプレコート用耐熱性コーティン
グ材料である。
【0012】本発明のコーティング材料として用いる樹
脂において、一般式(1)で表される繰り返し単位を構
成するためのモノマー成分のうち、シロキサン系ジアミ
ン化合物としては、ビス(3−アミノプロピル)−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ビス(3−メ
チル−4−アミノフェニル)−1,1,3,3−テトラ
メチルジシロキサン、ビス(4−アミノフェニル)−
1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、あるい
は、下記一般式(7)
【0013】
【化10】 (但し、式中R1 は炭素数1〜6の有機基を示し、Qは
炭素数1〜10の2価の有機基を示し、nは1〜50の
整数である)で表されるジアミノポリシロキサン化合物
を用いることができる。
【0014】また、本発明のコーティング材料として用
いる樹脂において、一般式(2)で表される繰り返し単
位中の残基Ar3 を構成するためのモノマー成分である
有機ジアミン成分としては、2,2−ビス(3−アミノ
フェノキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ア
ミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス−3,3’−
(3−アミノフェノキシフェニル)スルフォン、ビス−
4,4’−(3−アミノフェノキシフェニル)スルフォ
ン、ビス−3,3’−(4−アミノフェノキシフェニ
ル)スルフォン、ビス−4,4’−(3−アミノフェノ
キシフェニル)スルフォン、2,2−ビス(3−アミノ
フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2
−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、1,4−ビス(アミノフェニルイソプロピ
ル)ベンゼン、1,3−ビス(アミノフェニルイソプロ
ピル)ベンゼン、1,3−ビス(アミノフェノキシフェ
ニル)ベンゼン、1,4−ビス(アミノフェノキシフェ
ニル)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、3,3’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ビフェニル等の少なくとも3個の芳香環を有するジ
アミノ化合物や、m−フェニレンジアミン、p−フェニ
レンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフ
ェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルスル
フィド、3,3’−ジアミノジフェニルプロパン、3,
3’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノ
ジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、
3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,5−ジ
アミノフェノール、4,4’−(3,3’−ジヒドロキ
シ)ジフェニルアミン等の2個の芳香環を有するジアミ
ン化合物を単独又は2種以上組み合わせて用いることも
できるが、有機溶剤可溶性及び可撓性を向上させるため
に、下記一般式(8)及び/又は(9)
【0015】
【化11】 (但し、式中X2 は−O−又は−C(CH3 2 −を示
す)
【0016】
【化12】 (但し、式中X3 は存在しないか又は−O−を示し、Y
は存在しないか、あるいは、−O−、−SO2 −、−C
(CH3 2 −又は−C(CF3 2 −を示す)で表さ
れる3個及び/又は4個の芳香環を有するジアミン化合
物を芳香族ジアミンの一部として用いることが好まし
い。
【0017】また、本発明のコーティング材料として用
いる樹脂の前記繰り返し単位(1)及び(2)の残基A
1 及びAr2 を構成するためのモノマー成分のうちテ
トラカルボン酸無水物としては、ピロメリット酸二無水
物(PMDA)3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−
ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸
二無水物、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、2,3’,3,4’−スルフォンテト
ラカルボン酸二無水物、2,3’,3,4’−ジフェニ
ルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、ピ
ロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物
等が挙げられ、単独又は2種以上を組み合わせて用いる
こともできるが、有機溶剤可溶性を付与するために、下
記一般式(10)
【0018】
【化13】 (但し、Xは存在しないか、あるいは、−O−、−S
−、−SO2 −又は−C(CF3 2 −を示す)で表わ
される2つの芳香環を有するテトラカルボン酸二無水物
を用いることが好ましい。
【0019】本発明の耐熱性コーティング材料に用いる
塗料用樹脂は、この樹脂を構成する全繰り返し単位が、
一般式(1)で表される繰り返し単位1〜80モル%
と、一般式(2)で表される繰り返し単位91〜20モ
ル%からなることが必要であり、一般式(1)で表され
る繰り返し単位が1モル%未満では鋼板ステンレス、ア
ルミニウム等の金属基材に対する密着性が十分でなく、
表面汚染性に劣る。また、一般式(1)で表される繰り
返し単位が80モル%を超えると、耐熱性が不十分で、
表面汚染性、表面硬度に劣る。
【0020】本発明の耐熱性コーティング材料に用いる
樹脂は、一般式(3)で示される末端官能基を有してい
ることが必要である。この末端官能基を導入するための
末端封止剤であるジカルボン酸無水物は、下記一般式
(11)
【0021】
【化14】 (但し、式中R2 及びR3 は水素及び/又はメチル基を
示す)で表される無水マレイン酸誘導体であり、一般に
樹脂の製造時に添加する方法により、一般式(3)の末
端官能基として導入される。
【0022】この末端官能基を導入するための末端封止
剤の使用量は、樹脂製造の際に使用する全テトラカルボ
ン酸二無水物の量に対して、0.1〜10モル%の範囲
であり、コーティング材料から形成される塗膜の強度向
上、表面特性の向上あるいは耐熱性の向上等に効果があ
る。0.1モル%未満の使用量では架橋密度が低く塗膜
強度向上及び表面特性向上の効果が少なく、また、10
モル%を超える使用量では架橋密度が高くなりすぎて塗
膜が脆くなりやすい。
【0023】本発明のコーティング材料に用いる樹脂は
有機溶剤可溶性であり、この樹脂を溶解するのに用いら
れる溶媒として代表的なものは、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルメトキシアセト
アミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチ
ルイミダゾリジノン等のアミド系溶媒、あるいは、テト
ラヒドロフラン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジオキサ
ン、γ−ブチロラクトン、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテ
ート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブ
アセテート、イソプロパノール等のエーテル系溶剤、ア
ルコール系溶剤、更に、トルエン、キシレン、フェノー
ル、キシレノール、クロロフェノール、等の芳香族系溶
剤、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、
シクロヘキサノン、イソホロン、イソプロパノール、酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のケトン系溶剤、
エステル系溶剤を挙げることができ、これらは、単独あ
るいは2成分以上の混合溶媒として用いることができ
る。
【0024】更に、本発明のプレコート用耐熱性コーテ
ィング材料に用いる樹脂については、塗装性と塗膜性能
の観点から、下記式(A)により計算される還元粘度が
0.2〜0.7dl/gの範囲であることが好ましい。
還元粘度が0.2dl/g未満では、塗料化後の塗膜の
加工性が不十分であり、還元粘度0.7dl/gを超え
るものは、塗料化後の塗料の塗布性が悪く、ムラ、ヒ
ケ、ブリスター等が生じ易い。
【0025】 還元粘度(ηred )=(η−η0 )/η0 /C = ηsp/C ……(A) (式中、ηは樹脂5gをN−メチル−2−ピロリドン1
00ml中に溶解させた溶液をウベローデ粘度計で測定
した粘度(測定温度は30℃)であり、η0 はN−メチ
ル−2−ピロリドンをウベローデ粘度計で測定した粘度
(測定温度は30℃)であり、Cは樹脂溶液の濃度(5
g/dl)である)
【0026】本発明の耐熱性コーティング材料に用いる
樹脂を製造する方法としては、通常の低温重縮合法によ
るポリアミック酸合成、それに続く加熱イミド化法、を
用いることができる。また、閉環イミド化触媒として、
ピリジン、キノリン、イソキノリン等の含窒素化合物及
び無水酢酸を添加して反応を行うこともできる。
【0027】また、本発明の耐熱性コーティング材料
は、必要に応じ通常使用される種々の消泡剤、増粘剤、
カップリング剤、分散剤等の各種添加剤あるいは各種有
機願料、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化第二鉄、
酸化クロム、酸化コバルト、酸化第一銅、カーボンブラ
ック等の無機願料、更には体質願料、光沢調整剤等を適
当量用い塗料化することができる。
【0028】本発明により得られるプレコート用耐熱性
コーティング材料は、ポリイミド構造を有しているため
に200℃以上の耐熱性を有し、また、ポリシロキサン
構造を有しているために基材密着性、曲げ加工性、耐汚
染性に優れており、有機溶剤可溶性の樹脂であるため、
300℃以下の温度で溶剤を蒸発除去することにより焼
き付けが可能である。
【0029】また、本発明の樹脂を用いた塗料は、スプ
レー、ロールコート、フローコート、スクリーン印刷等
の工業的方法により塗装することができる。更に、乾燥
後の塗布膜厚は、通常、耐食性、隠蔽性、加工性等の観
点から5〜50μmの範囲が適当である。
【0030】
【実施例】以下に製造例、実施例及び比較例を挙げて本
発明を詳しく説明する。なお、実施例で用いたテトラカ
ルボン酸無水物、芳香族ジアミン及びジアミノシロキサ
ンは下記の通りである。
【0031】〔テトラカルボン酸無水物〕 PMDA:ピロメリット酸二無水物(ダイセル化学
(株)製) BTDA:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物(ダイセル化学(株)製) BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物(宇部興産(株)製) DSDA:3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテ
トラカルボン酸二無水物(新日本理化(株)製) ODPA:3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテ
トラカルボン酸二無水物(オキシデンタルケミカル
(株)製)
【0032】〔芳香族ジアミン〕 BAPP:2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニ
ル)プロパン(和歌山精化(株)製) BAPS:ビス−4,4’−(4−アミノフェノキシフ
ェニル)スルフォン(和歌山精化(株)製) BAPSM:ビス−4,4’−(3−アミノフェノキシ
フェニル)スルフォン(和歌山精化(株)製) BISAP:1,4−ビス(アミノフェニルイソプロピ
ル)ベンゼン(三井石油化学(株)製) BISAM:1,3−ビス(アミノフェニルイソプロピ
ル)ベンゼン(三井石油化学(株)製) DADP:4,4’−ジアミノジフェニルプロパン(三
井石油化学(株)製)
【0033】〔ジアミノシロキサン〕 APTS:ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,
3−テトラメチルジシロキサン(信越化学(株)製) PSX750:平均分子量750の下記一般式(12)
のジアミノポリシロキサン(東レ・ダウコーニング・シ
リコーン(株)製) PSX1000:平均分子量1,000の下記一般式
(12)のジアミノポリシロキサン(チッソ(株)製) PSX1200:平均分子量1,200の下記一般式
(12)のジアミノポリシロキサン(東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン(株)製)
【0034】
【化15】
【0035】また、以下に本発明に用いた評価方法を示
す。 (1)樹脂フィルムの引張試験は、ASTM D−88
2−64−Tに従って行った。 (2)熱分解温度は、熱重量分析(TGA)による測定
値で5%重量減少時の温度(昇温速度10℃/分、窒素
雰囲気下)である。 (3)ガラス転移温度は、熱機械分析(TMA)による
測定値(昇温速度10℃/分、窒素雰囲気下)である。 (4)吸湿率は、樹脂フィルム1gを恒湿条件下(23
℃、78%RH、24時間)で処理した後の重量増加率
(重量%)の測定値である。
【0036】(5)表面硬度は、鉛筆硬度法(JIS
K5400)により(三菱ユニ鉛筆を用いて45°角、
1kg荷重で線を引いて塗膜が傷つく寸前の鉛筆固さを
表示)評価した値である。 (6)密着性は、碁盤目試験(JIS K5400/N
Tカッターにて、試料表面に100個の碁盤目をカット
した後、テーピングし残膜数(X)を評価した値であ
る。 (7)塗膜の長期耐熱性は、色差と光沢保持率で評価。
色差は、ガラス基板に10μmの膜厚となるように樹脂
塗膜を形成し、初期塗膜と250℃、200時間処理後
の塗膜の色差(ΔE)を色差計にて測定した値である。
【0037】(8)光沢保持率は、光沢計を用い、入射
角60℃、反射角60℃の塗面反射率を測定した値であ
る。 (9)屈曲性は、亜鉛メッキ鋼板(厚み:4mm)上に
膜厚10μmの樹脂塗膜を形成したサンプルを作成し、
サンプルと同じ膜厚の板を挟み、クラック(亀裂)を発
生せずに曲げが可能な板の枚数(T値)で表示した。 (10)耐汚染性は、黒の油性マジックで線を引き20
℃、24時間後エタノールで拭き取り後の線痕の程度を
評価(◎:非常に良好、○:良好、△:やや不良、×:
不良)した。
【0038】実施例1 撹拌機、温度計、還流冷却器、N2 導入管、マントルヒ
ーター及び滴下ロートを備えた1リットルの反応容器
に、N−メチル−2−ピロリドン(NMP:三菱化学
(株)製)500gと3,3’,4,4’−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA:ダイセル化
学(株)製)32.2g(0.099モル)を仕込み、
2 ガスを導入しながら30℃以下に冷却し、平均分子
量750のジアミノシロキサン(PSX750:東レ・
ダウコーニング・シリコーン(株)製)7.50g
(0.01モル)とキシレン100gを加えた。1時間
撹拌して反応させた後、更に、有機ジアミンとして2,
2−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルフォン
(BAPSM:和歌山精化(株)製)36.9g(0.
09モル)を加え、その後1時間反応させた後に無水マ
レイン酸0.10g(0.002モル)を添加し、更に
3時間反応を継続させた。脱水冷却管を装備し、内温が
190℃になるまで加熱し、キシレンを還流させ、ポリ
イミド生成の際発生する水分を完全に留去させた。キシ
レン還流開始後5時間加熱還流を行ったのち冷却し樹脂
溶液を得た。この樹脂溶液を撹拌下、メタノール500
ml中に投入し沈殿させた後、乾燥し樹脂72.5gを
得た。得られた樹脂溶液の還元粘度は、0.45であっ
た。
【0039】このようにして得られた樹脂を25重量%
の濃度になるようにNMPに溶解し、その樹脂溶液をバ
ーコーターを用いてガラス基板上にキャストし、100
℃/60分で予備乾燥した後ガラス基板上から剥離し、
そのフィルムを金属枠に固定した後、150℃/30
分、250℃/30分にて乾燥し樹脂フィルムを作成し
た。このようにして得た樹脂フィルムを用いて樹脂特性
を測定した。結果を表2に示す。
【0040】また、同様に上で得られた樹脂を25重量
%の濃度になるようにNMPに溶解し、その樹脂溶液を
バーコーターを用いて鋼板上に塗膜を形成し、100℃
/10分、250℃/10分で乾燥、焼き付けを行っ
た。このようにして得られた塗膜の耐熱性、曲げ特性、
耐表面汚染性等について評価を行った。この塗膜の長期
耐熱性について試験を行ったところ、250℃/200
時間の熱処理後に於いても、色差(ΔE)が小さく、光
沢保持率に優れていた。また、曲げ特性(T曲げ)、耐
表面汚染性(マジック汚染性)においても良好な特性を
有していた。結果を表2に示す。
【0041】実施例2〜7 実施例1と同様の方法を用い、樹脂原料を添加した後、
キシレン還流を行い、開始後5時間加熱還流を行ったの
ち冷却し、表1に示す樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を
撹拌下、メタノール500ml中に投入し沈殿させた
後、乾燥し樹脂を得た。得られた樹脂の特性を表2及び
表3に示す。
【0042】また、このようにして得た樹脂を用いて、
25重量%の濃度になるようにNMPに溶解し、その樹
脂溶液をバーコーターを用いてガラス基板上にキャスト
し、100℃/60分で予備乾燥した後、ガラス基板上
から剥離したフィルムを金属枠に固定した後、150℃
/30分、250℃/30分にて乾燥し作成した樹脂フ
ィルムを用いて樹脂特性の測定を行った。また、実施例
1と同様に、バーコーターを用いて、鋼板上に塗膜を形
成し、100℃/10分、250℃/10分で乾燥、焼
き付けを行った。このようにして得られた塗膜の耐熱
性、曲げ特性、耐表面汚染性等について評価を行った。
この塗膜は、耐熱性(色差、光沢保持率)に優れ、曲げ
特性(T曲げ)、耐表面汚染性(マジック汚染性)にお
いても良好であった。結果を表2及び表3に示す。
【0043】比較例1 ポリエーテルスルフォン(住友化学(株)製)50gを
混合溶媒(NMP/キシレン=60g/140g)に溶
解し、バーコーターを用いてガラス基板上にキャスト
し、100℃/60分で予備乾燥した後、ガラス基板上
から剥離したフィルムを金属枠に固定した後、150℃
/30分、250℃/30分にて乾燥し作成した樹脂フ
ィルムを用いて樹脂特性の測定を行った。また、実施例
1と同様にバーコーターを用いて、鋼板上に塗膜を形成
させ、100℃/10分、250℃/10分で乾燥、焼
き付けを行った。この鋼板を用いて、実施例1と同様、
耐熱性、曲げ特性、耐表面汚染性等の評価を行った。こ
のようにして得られた塗膜は、基材密着性に劣り、曲げ
特性、耐表面汚染性に於いても良好な結果が得られなか
った。結果を表3に示す。
【0044】比較例2 ポリエーテルスルフォン40gを混合溶媒(NMP/キ
シレン=60g/140g)に溶解した後、ポリテトラ
フルオロエチレンの微粉末10g(旭ガラス(株)製)
を分散し、比較例1と同様の方法を用いて鋼板上に塗膜
を形成させ、100℃/10分、250℃/10分で乾
燥、焼き付けを行った。このようにして得た塗装鋼板を
用いて、比較例1と同様にして、耐熱性、曲げ特性、耐
表面汚染性等の評価を行った。このようにして得られた
塗膜は、加工性に劣り、曲げ特性、耐表面汚染性に於い
ても良好な結果が得られなかった。結果を表3に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【発明の効果】本発明のプレコート用耐熱性コーティン
グ材料は、新規なコーティング材料であり、かつ、金属
に対する密着性、耐汚染性、加工性に優れた材料であ
る。本発明のプレコート用耐熱性コーティング材料は、
200℃以上の長期耐熱性を有しており、しかも、耐汚
染性、基材密着性、曲げ加工性に優れ、300℃以下の
温度での焼き付けが可能である。
【0049】このため、本発明のプレコート用耐熱性コ
ーティング材料によれば、従来困難とされてきた耐熱を
必要とする領域のプレコート化を可能にすることができ
る。利用分野としては、電子レンジ内装、ガスレンジ周
辺、オーブン内装、ファンヒーター吹き出しグリル等の
家庭電器製品分野、又は、自動車エンジン周辺部、自動
車マフラー周辺部等の自動車分野、更には、産業機械用
の各種金属基材への応用等が挙げられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯浅 正敏 神奈川県川崎市中原区井田1618番地、新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内 (72)発明者 和田 幸裕 福岡県北九州市八幡西区鷹見台1丁目4− 1

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (但し、式中Ar1 は4価の有機基を示し、R1 は炭素
    数1〜6の有機基を示し、Qは炭素数1〜10の2価の
    有機基を示し、nは1〜50の整数である)で表される
    繰返し単位1〜80モル%と、下記一般式(2) 【化2】 (但し、式中Ar2 は4価の有機基を示し、Ar3 は2
    価の有機基を示す)で表される繰り返し単位99〜20
    モル%と、下記一般式(3) 【化3】 (但し、式中R2 及びR3 は水素又は炭素数1〜6の有
    機基を示す)で表される末端官能基とからなり、有機溶
    剤可溶性で還元粘度が0.2〜0.7dl/gの範囲で
    ある樹脂を主成分とすることを特徴とするプレコート用
    耐熱性コーティング材料。
  2. 【請求項2】 一般式(1)及び(2)で表される繰り
    返し単位において、Ar1 及びAr2 が下記一般式
    (4) 【化4】 (但し、式中X1 は存在しないか、あるいは、−O−、
    −S−、−SO2 −又は−C(CF3 2 −を示す)で
    表される有機基であり、Ar3 が下記一般式(5)及び
    /又は一般式(6) 【化5】 (但し、式中X2 は−O−又は−C(CH3 2 −を示
    す) 【化6】 (但し、式中X3 は存在しないか又は−O−を示し、Y
    は存在しないか、あるいは、−O−、−SO2 −、−C
    (CH3 2 −又は−C(CF3 2 −を示す)で表さ
    れる有機基である請求項1記載のプレコート用耐熱性コ
    ーティング材料。
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