JPH08333519A - 固体微粒子分散状のシアニン染料 - Google Patents

固体微粒子分散状のシアニン染料

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JPH08333519A
JPH08333519A JP7135118A JP13511895A JPH08333519A JP H08333519 A JPH08333519 A JP H08333519A JP 7135118 A JP7135118 A JP 7135118A JP 13511895 A JP13511895 A JP 13511895A JP H08333519 A JPH08333519 A JP H08333519A
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group
dye
represent
alkyl group
general formula
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JP7135118A
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Yoshiharu Yabuki
嘉治 矢吹
Toru Harada
徹 原田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】写真用(ハロゲン化銀写真感光材料の位置検出
用、フィルター用)の染料、インク、光学的情報記載媒
体の記録用化合物等として有用な化合物を提供する。 【構成】下記一般式〔1〕で表される固体微粒子分散状
のレーキ化されたシアニン染料。(式中、Dはシアニン
染料骨格を表し、Zは解離性基(m個のうち少なくとも
2つは解離状態にある)を表し、Xは染料をレーキ化し
うる陽イオンを表し、mは2から6の整数を表し、nは
1から5の整数を表し、nとmは一般式〔1〕の化合物
の電荷が分子全体で過不足を生じないような関係を持
つ。) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体微粒子分散状のレー
キ化されたシアニン染料に関するものである。本発明は
染料、顔料、写真用染料、フィルター用染料、インク、
光学情報記録媒体の記録用化合物または細胞等生体試料
染色剤として用いることが出来る。
【0002】
【従来の技術】近年、感光材料を簡便に明室下で取り扱
う目的から、そのような明室用感光材料用の撮影装置や
自動現像機などには、感光材料の有無を識別するために
搬送系に光学式センサーが用いられている。特に、Xレ
イなどの白黒感光材料におけるこれらの装置の多くは、
700nm以上の波長に光を発する発光ダイオードや半
導体レーザーを光源に、900nm付近に受光感度ピー
クを持ち、約700nm〜1200nmに感度域をもつ
受光素子を組み合わせて使用されている。従って、透過
光による検出のためには、感光材料に少なくとも700
nm以上の光吸収性があることが望まれている。一方、
感光材料(特に、Xレイなどの白黒感光材料)は迅速処
理のニーズが高い。また、処理液の補充を低減させると
いったニーズも高くなっている。このため塗布銀量を減
少させる傾向は大きな流れとなっている。しかしなが
ら、この時、塗布銀量を減少させたがために撮影装置や
自動現像機等の搬送系に設置されている赤外センサーの
遮光性が減少し、感光材料の位置検出が不能となり搬送
不良の原因となってしまう。
【0003】このセンサー検知のために、染料で感光材
料を染色する技術が提案されている。センサー検知用染
料は、下記の条件を満足する必要がある。 (1)赤外センサーに応じた適正な分光吸収を有するこ
と。 (2)写真化学的に不活性なこと。つまりハロゲン化銀
写真乳剤の性能に感度、潜像退行あるいはカブリ等の悪
影響を与えないこと。 (3)処理後の写真感光材料上に有害な着色を残さない
こと。 (4)溶液中あるいは写真感光材料中での経時安定性に
優れること。 (5)処理液への負担が少ないこと。
【0004】このような染料として、例えば、特開平3
−138640号にはインドトリカルボシアニン染料の
固体分散染料が開示されているが、処理時に処理液中へ
溶出させるために処理液への負担が大きくなり、処理液
の補充の低減には適さない。さらに、特願平6−227
983号には処理液へ溶出しない(以降、非溶出性と記
述する)インドトリカルボシアニンの固体微粒子分散物
が開示されているが更に経時安定性の改良が望まれてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、1)可視域の吸収が少なく、2)非溶出性で、
3)経時安定性に優れた固体微粒子分散状のシアニン染
料を提供することである。本発明の別の目的は、上記で
説明した感光材料の他、顔料、赤外光源や赤外センサー
を用いる種々の記録材料、赤外フィルター、赤外インキ
及びそれを用いた印刷物に適した固体微粒子分散状のシ
アニン染料を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、下記一
般式〔1〕で表される固体微粒子分散状のレーキ化され
たシアニン染料によって達成された。
【0007】
【化5】
【0008】式中、Dは下記一般式〔2〕のシアニン染
料骨格を表し、Zは解離性基(m個のうち少なくとも2
つは解離状態にある)を表し、Xは染料をレーキ化しう
る陽イオンを表し、mは2から6の整数を表し、nは1
から5の整数を表し、nとmは一般式〔1〕の化合物の
電荷が分子全体で過不足を生じないような関係を持つ。
【0009】
【化6】
【0010】Y1 及びY2 は各々縮環してもよい5また
は6員の含窒素複素環を形成するに必要な非金属原子群
を表し、R1 及びR2 は各々アルキル基、アルケニル基
またはアラルキル基を表し、Lは5,7,ないし9個の
メチン基が共役二重結合により連結されて生じる連結基
を表し、l1 ,l2 は各々0または1を表す。
【0011】一般式〔1〕を詳述する。Zで表される解
離性基としては、カルボキシル基、スルホ基、フェノー
ル性水酸基、スルホンアミド基、スルファモイル基、フ
ォスフォノ基などを挙げることができる。中でもカルボ
キシル基、スルホ基、スルホンアミド基が好ましい。特
にカルボキシル基が好ましい。Xで表される、染料をレ
ーキ化しうる陽イオンとしては、無機のものとしては、
例えばアルカリ土類金属カチオン(Mg2+、Ca2+、B
2+、Sr2+)、遷移金属カチオン(Ag+ 、Z
2+)、Al3+等を挙げることができ、有機のものとし
ては、例えば炭素数4個以上のアンモニウム、アミジニ
ウム、グアニジニウムカチオン等を挙げることができ
る。これらの有機、無機のカチオンの中で、特に2価お
よび3価のカチオンが好ましい。mは2から6の整数を
表すが、とくに2から4が好ましい。nは1から5の整
数を表わすが、特に1から3が好ましい。nとmは一般
式〔1〕の化合物の電荷が分子全体で過不足が生じない
ような関係を持つ。さらに一般式〔1〕のシアニン染料
は複塩としてレーキ化されていても良い。
【0012】Dで表される一般式〔2〕のシアニン染料
骨格について詳細に説明する。式中、Y1 及びY2 で表
される縮環してもよい5または6員の含窒素複素環は、
オキサゾール環、イソオキサゾール環、ベンゾオキサゾ
ール環、ナフトオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾ
チアゾール環、ナフトチアゾール環、インドレニン環、
ベンゾインドレニン環、イミダゾール環、ベンゾイミダ
ゾール環、ナフトイミダゾール環、キノリン環、ピリジ
ン環、ピロロピリジン環、フロピロール環等を挙げるこ
とができる。好ましくは、ベンゼン環あるいはナフタレ
ン環が縮環した5員の含窒素複素環であり、最も好まし
くはインドレニン環である。これらの環は置換されてい
てもよい。置換基としては、低級アルキル基(例えば、
メチル、エチル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、
エトキシ)、アリールオキシ基(例えば、無置換のフェ
ノキシ、p−クロロフェノキシ)、ハロゲン原子(C
l,Br,F)、アルコキシカルボニル基(例えば、エ
トキシカルボニル)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ
基等を挙げることが出来る。さらに好ましくは、無置
換、クロル原子、メトキシ基あるいはメチル基で置換し
たインドレニン環である。
【0013】R1 及びR2 で表されるアルキル基は、炭
素数1から10、より好ましくは1から6のアルキル基
(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブ
チル、ペンチル、ヘキシル)である。また、ヒドロキシ
基またはハロゲン原子(F,Cl,Br)等で置換され
ていてもよい。R1 及びR2 で表されるアルケニル基
は、2〜6の炭素数を有しているアルケニル基が好まし
く、例えば、2−ペンテニル基、ビニル基、アリル基、
2−ブテニル基、1−プロペニル基を挙げることができ
る。R1 及びR2 で表されるされるアラルキル基は、7
〜12の炭素数を有するアラルキル基が好ましく(例え
ば、ベンジル、フェニルエチル)アリール部は置換基
(例えば、メチル、アルコキシ、クロル原子)を有して
いてもよい。Lは5,7,ないし9個のメチン基が共役
二重結合により連結されて生じる連結基を表すが特に一
般式〔5〕または〔6〕で表されるものが好ましい。
【0014】
【化7】
【0015】一般式〔5〕において、R5 及びR7 は各
々水素原子または互いに連結して5または6員環を形成
するに必要な原子群を表し、R6 は水素原子、ハロゲン
原子、アルキル基、アリール基、NR8 9 、SR10
たはOR11を表し、R8 、R 9 は水素原子、アルキル基
またはアリール基を表し、R8 とR9 は互いに連結して
5または6員環を形成してもよい。R10及びR11はアル
キル基またはアリール基を表す。一般式〔6〕における
5 ,R6 ,R7 は一般式〔5〕と同義である。R18
19は水素原子又はアルキル基を表す。
【0016】本発明においてさらに好ましくは、Dが下
記一般式〔3〕で表される一般式〔1〕の固体微粒子分
散状のレーキ化されたシアニン染料である。
【0017】
【化8】
【0018】式中、Y3 及びY4 は各々ベンゾまたはナ
フト縮合環を形成するに必要な原子を表し、R3 及びR
4 は各々アルキル基、アラルキル基またはアルケニル基
を表し、R5 及びR7 は各々水素原子または互いに連結
して5または6員環を形成するに必要な原子群を表し、
6 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、NR8 9 、SR10またはOR11を表し、R8 、R
9 は水素原子、アルキル基またはアリール基を表し、R
8 とR9 は互いに連結して5または6員環を形成しても
よい。R10及びR11はアルキル基またはアリール基を表
し、R12、R13,R14,及びR15は各々アルキル基を表
し、R12とR13またはR14とR15が連結して環を形成し
てもよい。
【0019】一般式〔3〕について詳細に説明する。Y
3 及びY4 で形成されるベンゾまたはナフト縮合環は、
1 及びY2 で述べた置換基で置換されていてもよい。
3 ,R4 ,R6 ,R8 ,R9 ,R10,R11,R12,R
13,R14,及びR15で表されるアルキル基は、一般式
〔2〕で述べたR1 及びR2 におけるアルキル基と同義
である。R12とR13,R14とR15がお互いに連結して環
(例えばシクロヘキサン等)を形成してもよい。R3
びR4 で表されるアルケニル基及びアラルキル基は、R
1 及びR2 のアルケニル基及びアラルキル基と同義であ
る。R6 ,R8 ,R9 ,R10及びR11で表されるアリー
ル基は、6〜12の炭素数のものが好ましく、フェニル
基またはナフチルが挙げられる。アリール基は置換され
ていてもよく、置換基としては、Y1 等で述べた置換基
を挙げることが出来る。R6 のハロゲン原子としては
F,Cl,Brが挙げられる。R5 及びR7 は互いに連
結して5または6員環(例えば、シクロペンテン、シク
ロヘキセン)を形成してもよく、置換基(例えば、メチ
ル、t−ブチル、フェニル)を有していてもよい。R8
とR9 は、互いに連結してヘテロ環を形成してもよい。
ヘテロ環としては、ピペリジン、モルホリン、ピペラジ
ン等を挙げることができ、置換基(例えば、メチル、フ
ェニル、エトキシカルボニル等)を有していてもよい。
好ましくは、R3 及びR4 が無置換のアルキル基であ
り、R5 とR7 が連結して5または6員環を形成し、R
6 がNR8 9 で表される化合物である。特に好ましく
は、R8 またはR9 の少なくとも一方にフェニル基を有
する化合物である。
【0020】本発明において、特に好ましくは一般式
〔4〕で表される固体微粒子分散状のレーキ化されたシ
アニン染料である。
【0021】
【化9】
【0022】式中、Y3 及びY4 は、各々ベンゾまたは
ナフト縮合環を形成するに必要な原子を表し、R3 およ
びR4 は各々アルキル基、アラルキル基またはアルケニ
ル基を表し、R16及びR17は各々アルキル基またはアリ
ール基を表し、R12,R13,R14およびR15はアルキル
基を表し、R12とR13またはR14とR15が連結して環を
形成してもよい。
【0023】一般式〔4〕について詳説する。Y3 及び
4 で形成されるベンゾまたはナフト縮合環は、Y1
で述べた置換基で置換されていてもよい。R3 、R4
12,R13,R14及びR15で表されるアルキル基は、一
般式〔2〕のR1 及びR2 のアルキル基と同義である。
12とR13、R14とR15がお互いに連結して環(例えば
シクロヘキサン等)を形成してもよい。R16及びR17
表されるアルキル基は、一般式〔3〕で述べたR8 及び
9 におけるアルキル基と同義である。R3 及びR4
表されるアルケニル基及びアラルキル基は、R1 及びR
2 のアルケニル基及びアラルキル基と同義である。R16
及びR17で表されるアリール基は、一般式〔3〕のR6
のアリール基と同義である。R16とR17による環形成
は、R8 とR9 の環形成と同義である。さらに好ましく
は、R3 およびR4 が無置換のアルキル基であり、R16
及びR 17がフェニル基である。本発明の具体例を以下に
示すが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。
【0024】
【化10】
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】
【化13】
【0028】
【化14】
【0029】
【化15】
【0030】
【化16】
【0031】
【化17】
【0032】
【化18】
【0033】本発明の染料は、固体微粒子分散状で用い
られる。固体微粒子分散状にするには、特開昭52−9
2716号、国際公開88/074794号に記載のボ
ールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、サンドミ
ル、コロイドミル、ジェットミル、ローラーミル等の分
散機を用いて行うことができるが、縦型あるいは横型の
媒体分散機が好ましい。いずれの場合も溶媒(例えば、
水、アルコール等)を共存させてもよく、さらに分散用
界面活性剤を用いるのが好ましい。分散用界面活性剤と
しては、特開昭52−92716号、国際公開88/0
4794号記載のアニオン性界面活性剤が主に用いられ
ている。そのほかに必要に応じてアニオン性ポリマー、
ノニオン性あるいはカチオン性界面活性剤を使用するこ
とができる。好ましくは、アニオン性界面活性剤であ
る。
【0034】また、pHをコントロールさせることによ
ってまず染料(D)Zmを溶解し、その後陽イオンXの
水溶性塩を加えて微結晶として析出させてもよい。分散
物中の本発明の染料の微粒子分散粒子は平均粒径0.0
05〜10μm、好ましくは0. 01〜1μm、さらに
好ましくは0. 01〜0. 5μmであり、場合によって
は0. 01〜0. 1μmであることが好ましい。本発明
の固体微粒子分散状のレーキ化された染料は、特願平6
−227983号の記載の方法で用いることが出来る。
また、写真用染料(イラジェーション防止、ハレーショ
ン防止、フィルター染料)としても有用である。その場
合には、特開昭62−121354号及び特開平3−1
71136号記載の方法を用いることが出来る。さら
に、本発明の固体分散状の染料は、染色用の染料、イン
ク、フィルター用染料、光学情報記録媒体の記録用化合
物、細胞等生体試料染色剤または医薬用としても用いる
ことが出来る。
【0035】
【実施例】以下にこれらの固体分散状の染料の実施例を
示す。 実施例1 (染料の合成)1,2,3,3−テトラメチル−5−カ
ルボキシインドレニウム p−トルエンスルフォナート
9.8g、1−〔2、5ービス(アニリノメチレン)
シクロペンチリデン〕−ジフェニルアニリニウム テト
ラフルオロボラート 6g、エチルアルコール 100
ml、無水酢酸5ml、トリエチルアミン10mlを外
温100℃で1時間攪拌し、析出した結晶を濾別した。
メチルアルコール100mlで再結晶を行い7.3gの
結晶を得た。 融点:270℃以上、λmax:789.8nm ε:
1.86×105 (メタノール)
【0036】(レーキ化1:化合物1の合成)上記結晶
4g、水50ml,トリエチルアミン2.6mlの溶液
に塩化カルシウム2gの水溶液20mlを加えて1時間
攪拌した。析出した沈殿をろ別し、乾燥重量3.4gに
相当する化合物1のウエットケーキ11.5gを得た。 (レーキ化2:化合物2、レーキ化3:化合物11の合
成)塩化カルシウムの代わりに塩化バリウム、アルミニ
ウムハイドロクロライド−P Al134 (OH)
24(H2 O)12Cl7 (ヘキスト社製)をそれぞれ加え
る以外は同様な操作を行い、レーキ化された化合物2,
11のウエットケーキを得た。 バリウムレーキ ウエットケーキ10.6g(乾燥重量3.4g) アルミニウムレーキ ウエットケーキ12.0g(乾燥重量1.7g)
【0037】(レーキ化4:化合物8の合成)上記結晶
4g,メタノール30ml、トリエチルアミン1.7m
lの溶液に下記構造のグアニジン化合物3.3gをメタ
ノール20mlに溶かした溶液を加えた。室温にて3時
間攪拌後析出した沈殿をろ別し、乾燥重量2.1gに相
当する化合物8のウエットケーキ3.9gを得た。
【0038】
【化19】
【0039】(レーキ化された染料の固体分散)染料
は、できる限り乾燥させないでウェットケーキとして取
り扱い、乾燥固形分2.5gに対し、5%のカルボキシ
メチルセルロース水溶液15gを加えて全量を63.3
gとしてよく混合しスラリーとした。直径0.8〜1.
2mmのガラスビーズ100ccを用意し、このスラリ
ーを分散機(1/16Gサンドグラインダーミル;アイ
メックス製)に入れて12時間分散した後、染料濃度が
2%になるように水を加えて染料分散物を得た。
【0040】(塗布膜の作成)下塗をほどこしたポリエ
ステルテレフタレートフィルムに下記の塗布量で塗布し
た。 ・ゼラチン 3g/m2 ・化合物2の固体微粒子分散物 25mg/m2 ・硬膜剤は1、2ービス(スルホールアセトアミド)エタンを片面当り56 mg/m2 となるように塗布した。 ・化合物A 20mg/m2
【0041】
【化20】
【0042】(評価)得られた塗布膜を分光光度計(U
−2000:日立(株)製)にて分光吸収を測定し濃度
及びλmax の値を得た。次に塗布膜を亜硫酸ナトリウム
10g/リットルを溶解したpH10.0の緩衝液(炭
酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウム)に35℃にて45
秒間浸漬 したのち、吸収を測定し、浸漬後の濃度から
残存率を求めた。結果を表1に示す。いずれの分散物も
溶液吸収よりも長波化しており、しかも可視域の吸収が
少ない特徴を有しており、感光材料の感光領域に影響が
なく、赤外領域におけるセンサー検出用染料として用い
るのに適していることがわかった。また、現像処理によ
って本発明の染料の固体分散物は全く変化なく、処理液
の補充を低減させる目的にも適していることがわかっ
た。
【0043】
【表1】
【0044】実施例2 実施例1と同様に、染料のレーキ化、及び分散を行い、
表2の固体分散物を得た。染料の溶液中におけるλmax
、膜吸収のλmax 、および実施例1と同様にして得ら
れた浸漬後の残存率を表2に示す。いずれも実施例1と
同様な効果があった。
【0045】
【表2】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔1〕で表される固体微粒子
    分散状のレーキ化されたシアニン染料。 【化1】 式中、Dは下記一般式〔2〕のシアニン染料骨格を表
    し、Zは解離性基(m個のうち少なくとも2つは解離状
    態にある)を表し、Xは染料をレーキ化しうる陽イオン
    を表し、mは2から6の整数を表し、nは1から5の整
    数を表し、nとmは一般式〔1〕の化合物の電荷が分子
    全体で過不足を生じないような関係を持つ。 【化2】 1 及びY2 は各々縮環してもよい5または6員の含窒
    素複素環を形成するに必要な非金属原子群を表し、R1
    及びR2 は各々アルキル基、アルケニル基またはアラル
    キル基を表し、Lは5,7,ないし9個のメチン基が共
    役二重結合により連結されて生じる連結基を表し、
    1 ,l2 は各々0または1を表す。
  2. 【請求項2】 一般式〔1〕においてDが下記一般式
    〔3〕で表されるシアニン染料骨格であることを特徴と
    する請求項1に記載の固体微粒子分散状のレーキ化され
    たシアニン染料。 【化3】 式中、Y3 及びY4 は各々ベンゾまたはナフト縮合環を
    形成するに必要な原子を表し、R3 及びR4 は各々アル
    キル基、アラルキル基またはアルケニル基を表し、R5
    及びR7 は各々水素原子または互いに連結して5または
    6員環を形成するに必要な原子群を表し、R6 は水素原
    子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、NR8
    9 、SR10またはOR11を表し、R8 、R9 は水素原
    子、アルキル基またはアリール基を表し、R8 とR9
    互いに連結して5または6員環を形成してもよい。R10
    及びR11はアルキル基またはアリール基を表し、R12
    13,R14及びR15は各々アルキル基を表し、R12とR
    13またはR14とR15が連結して環を形成してもよい。
  3. 【請求項3】 一般式〔1〕においてDが下記一般式
    〔4〕で表されるシアニン染料骨格であることを特徴と
    する請求項1に記載の固体微粒子分散状のレーキ化され
    たシアニン染料。 【化4】 式中、Y3 及びY4 は、各々ベンゾまたはナフト縮合環
    を形成するに必要な原子を表し、R3 及びR4 は各々ア
    ルキル基、アラルキル基またはアルケニル基を表し、R
    16、R17は各々アルキル基またはアリール基を表し、R
    12,R13,R14およびR15はアルキル基を表し、R12
    13またはR14とR15が連結して環を形成してもよい。
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JP7135118A Pending JPH08333519A (ja) 1995-04-07 1995-06-01 固体微粒子分散状のシアニン染料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007114196A1 (ja) 2006-03-28 2007-10-11 Fujifilm Corporation 導電膜及びその製造方法、並びに透光性電磁波シールド膜
WO2008038764A1 (en) 2006-09-28 2008-04-03 Fujifilm Corporation Spontaneous emission display, spontaneous emission display manufacturing method, transparent conductive film, electroluminescence device, solar cell transparent electrode, and electronic paper transparent electrode
WO2008075771A1 (ja) 2006-12-21 2008-06-26 Fujifilm Corporation 導電膜およびその製造方法
EP1975698A1 (en) 2007-03-23 2008-10-01 FUJIFILM Corporation Method and apparatus for producing conductive material
EP2009977A2 (en) 2007-05-09 2008-12-31 FUJIFILM Corporation Electromagnetic shielding film and optical filter
US7820254B2 (en) 2006-03-30 2010-10-26 Fujifilm Corporation Near infrared-absorbing dye-containing curable composition

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