JPH08333448A - 色相の優れたポリエーテル重合体の製造方法 - Google Patents

色相の優れたポリエーテル重合体の製造方法

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JPH08333448A
JPH08333448A JP14160495A JP14160495A JPH08333448A JP H08333448 A JPH08333448 A JP H08333448A JP 14160495 A JP14160495 A JP 14160495A JP 14160495 A JP14160495 A JP 14160495A JP H08333448 A JPH08333448 A JP H08333448A
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polyether
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Hiroshi Kawamuki
裕志 川向
Taku Oda
卓 織田
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 色相の良好なポリエーテル重合体の製造方法
の提供。 【構成】 ポリエピハロヒドリンに窒素含有基を導入
し、一般式(II)で表される繰り返し単位を有するポリ
エーテル重合体を得、このポリエーテル重合体と水素化
ホウ素化合物とを接触させて色相の優れたポリエーテル
重合体を得る。 【化1】 R1, R2は水酸基を有していてもよい、炭素数1〜20のア
ルキル基等、Z は水酸基を有していてもよい炭素数1〜
20のアルキレン基、m は平均値が10〜1500の数を示
す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化粧品原料等に有用な
ポリエーテル重合体の製造方法に関し、詳しくは色相の
優れたポリエーテル重合体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】種々の
側鎖官能基を有するポリエーテル重合体が、ポリエピハ
ロヒドリンより合成されている。特に、原料ポリマーで
あるポリエピハロヒドリンの耐熱、耐寒、耐油性、耐劣
化性という性能に注目し、これらの性能の向上のため
に、ポリエピハロヒドリンから誘導される種々のポリエ
ーテル重合体が開発されてきた。かかる発明として、例
えば、特開平5−214090号「耐油、耐熱、耐寒性
のバランスの優れたゴム材料」、特開平4−10082
5号「側鎖に酸化防止基を有するポリエーテル共重合
体」等が開示され、また特願平7−81112号「親水
性ポリエーテル重合体」が出願されている。
【0003】これらのポリエーテル重合体の合成方法は
大きく2つに大別され、1つは原料ポリエピハロヒドリ
ンの側鎖ハロメチル基への求核剤の求核置換反応、必要
ならば求核付加反応をさらに行い側鎖に種々の官能基を
導入する方法で、かかる発明としては、例えば、特開昭
52−42481号「固結防止剤」等が挙げられる。他
の1つは末端にハロゲン類を有するエポキシ化合物のハ
ロゲン部位への求核剤の求核置換反応後、エポキシ化合
物を重合する方法で、かかる発明としては、例えば、特
開平4−100825号「側鎖に酸化防止基を有するポ
リエーテル共重合体」等が挙げられる。これらのうち、
前者のポリエピハロヒドリンを原料とする方法は、ポリ
エピハロヒドリンの溶解性・反応性の問題から、反応溶
媒、反応温度、反応機器等の条件が制限され、その製造
には多くの困難が伴うのも事実である。そのためにポリ
エピハロヒドリンから誘導されるポリエーテル重合体は
一部過酷な反応条件下で反応を行うために着色し、著し
い外観の変化を伴う場合がある。特に実際の商品にこれ
らポリエーテル重合体を配合するにあたり、何ら問題の
ない色相レベルを有するポリエーテル重合体を得るため
には、ポリエーテル重合体を脱色・精製することが不可
欠となる場合がある。
【0004】しかしながら、かかるポリエーテル重合体
を脱色・精製するにあたり、ポリエーテル重合体の分子
量の低下をきたさずに、かつ精製工程によるポリエーテ
ル重合体の収率低下を起こさずに、精製工程が容易であ
り、かつポリエーテル重合体を効率よく脱色・精製する
方法は、ほとんど知られていなかった。ただポリエーテ
ル重合体の製造時の着色防止方法として、特開昭50−
33271号「変性樹脂の製法」において、還元性スル
ホキシ化合物を使用する、着色性の防止された優れた品
質のポリエーテル重合体を提供する製造方法が公開され
ている。しかしこの方法では、ポリエーテル重合体の製
造時における反応溶媒が制限されることが挙げられ、ポ
リエーテル重合体の製造に関する条件を狭くしてしまう
問題点があった。また、この特開昭50−33271号
公報記載の方法では着色防止を目的として、反応添加剤
として還元性スルホキシ化合物を添加することを特徴と
している。この還元性スルホキシ化合物は一般に脱色剤
として広く使用されており、着色したポリエーテル重合
体への応用も可能である。しかしながら着色したポリエ
ーテル重合体へ応用した場合、その脱色効果は満足すべ
きものではなかった。
【0005】従って、本発明の課題は、上記した全ての
条件が満足された色相の良好なポリエーテル重合体の製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意検討を行った結果、水素化ホウ素化合物
を用いると、ポリエピハロヒドリンより誘導されるポリ
エーテル重合体に何ら物理化学的変化をもたらさず効果
的に脱色を行えることを見出し、本発明を完成した。す
なわち本発明は、一般式(I)で表される繰り返し単位
を有するポリエピハロヒドリンに窒素含有基を導入し、
一般式(II)で表される繰り返し単位を有するポリエー
テル重合体(以下、ポリエーテル重合体(II)と言う)
を得、ポリエーテル重合体(II)と水素化ホウ素化合物
とを接触させることを特徴とする、色相の優れたポリエ
ーテル重合体(II)の製造方法を提供するものである。
【0007】
【化4】
【0008】〔式中、 X :ハロゲン原子を示す。 m :平均値が10〜1500の数を示す。〕
【0009】
【化5】
【0010】〔式中、
【0011】
【化6】
【0012】ここで、R1, R2は水酸基を有していてもよ
い直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜20のアルキル基又はアル
ケニル基を示す。 Zは水酸基を有していてもよい直鎖又
は分岐鎖の炭素数1〜20のアルキレン基を示す。 m:前記の意味を示す。〕 以下にこれらについて詳しく記述する。
【0013】一般式(I)において、X で示されるハロ
ゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等
が挙げられ、塩素原子が好ましい。また、一般式(II)
において、Y で示される基中のR1, R2は水酸基を有して
いてもよい直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜20のアルキル基
又はアルケニル基を示すが、これらは同一でも異なって
いてもよい。かかるR1, R2の具体例としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラ
デシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシ
ル基、オレイル基、イソプロピル基、イソブチル基、2
−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、4
−ヒドロキシペンチル基、2,3−ジヒドロキシプロピ
ル基等が挙げられる。特にR1が炭素数1〜10のアルキル
基、R2がω−位に水酸基を有する炭素数2〜6のω−ヒ
ドロキシアルキル基が好ましい。また、Z は水酸基を有
していてもよい直鎖又は分岐鎖の炭素数1〜20のアルキ
レン基を示すが、具体例として、メチレン基、エチレン
基、プロピレン基、ヒドロキシエチレン基、ヒドロキシ
メチルメチレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチ
レン基、デシレン基、ドデシレン基、テトラデシレン
基、ヘキサデシレン基、オクタデシレン基、エイコシレ
ン基等が挙げられ、炭素数1〜10のものが好ましく、特
に炭素数1〜6のものが好ましい。
【0014】一般式(II)で表される繰り返し単位の具体
例としては、例えば以下の式(III)〜(VIII)で表される
ものが挙げられる。
【0015】
【化7】
【0016】〔式中、 A, B:水素原子もしくは水酸基を示し、同一でも異なっ
ていてもよい。 a, b:1〜20の整数を示す。 c:1〜10の整数を示す。 m:前記の意味を示す。〕 これらのうち、式(III) 、 (IV) 、(V)又は(VIII)で
表される繰り返し単位が好ましく、特に式(V)中のa
=1,b=2,c=1で、 Aが水素原子、 Bが水酸基の
ものが好ましい。
【0017】上記ポリエーテル重合体(II)のうち、Y
が式
【0018】
【化8】
【0019】で表される基であるアミノ化されたポリエ
ーテル重合体は、市販2級アミン、又は合成を行った2
級アミンによるポリエピハロヒドリンのアミノ化を行う
ことで得られる。2級アミンの具体例としては、例えば
市販品としてジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチ
ルアミン、ジイソプロピルアミン、メチルエチルアミ
ン、メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン等が
挙げられ、また、例えば合成アミンとして、エピクロロ
ヒドリンのようなクロロオキシラン類とメチルアミンの
ような1級アミン類との反応によって合成される2級ア
ミン等が挙げられる。アミノ化反応は、例えばドイツ特
許「DE2540310」に記載されている方法に準じ
て行うことができる。
【0020】また、上記ポリエーテル重合体(II)のう
ち、Y が式
【0021】
【化9】
【0022】で表される基であるベタイン化されたポリ
エーテル重合体は、上記方法に準じて合成したアミノ化
されたポリエーテル重合体に、ω−位にハロゲン類を有
するω−ハロカルボン酸もしくはω−ハロカルボン酸
塩、又は環状ラクトンを反応させてベタイン化すること
で得られる。ω−ハロカルボン酸もしくはω−ハロカル
ボン酸塩、又は環状ラクトンの具体例として、クロロ酢
酸、クロロ酢酸ナトリウム、クロロ酢酸カリウム、3−
ブロモプロピオン酸、3−ブロモプロピオン酸ナトリウ
ム、3−ブロモプロピオン酸カリウム、6−ブロモヘキ
サン酸、6−ブロモヘキサン酸ナトリウム、6−ブロモ
ヘキサン酸カリウム、11−ブロモウンデカン酸、11−ブ
ロモウンデカン酸ナトリウム、11−ブロモウンデカン酸
カリウム、β−プロピオラクトン等が挙げられる。アミ
ノ化されたポリエーテル重合体のベタイン化反応は、例
えば「界面活性剤の合成とその応用」(小村良平、寺村
一宏共著、槙書店出版、1957年発行)に記載されている
方法に準じて行うことができる。
【0023】このようにして得られた本発明のポリエー
テル重合体(II)の水素化ホウ素化合物による脱色反応
は、溶液の形で行われる。溶媒としては、本発明のポリ
エーテル重合体(II)を溶解する溶剤であれば使用可能
であるが、メタノール、エタノール等のアルコール類及
び水が好ましく、特に水が好ましい。本発明において、
脱色反応に使用される水素化ホウ素化合物としては、水
素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化
ホウ素カリウム、水素化ホウ素カルシウム、水素化ホウ
素亜鉛、水素化ホウ素テトラメチルアンモニウム等が挙
げられるが、水素化ホウ素ナトリウムが特に好ましい。
脱色に用いられる水素化ホウ素化合物は、粉末あるいは
水溶液あるいはアルカリ性溶液の形態で使用される。
【0024】本発明において、水素化ホウ素化合物によ
る脱色反応は、pHをアルカリ性に維持した系において
効率的に行われる。そのため脱色反応を行っている間、
ポリエーテル重合体(II)の溶液のpHは7以上、好ま
しくはpH8〜10に維持しておくことが好ましい。pH
は水素化ホウ素化合物の添加に先立ち、適当な塩基、例
えば水酸化ナトリウムを添加することによって調整する
ことができる。脱色反応に使用する水素化ホウ素化合物
の量は、ポリエーテル重合体(II)の乾燥固形分に対し
て0.05〜10重量%の範囲が好ましい。脱色反応の温度は
10〜80℃、望ましくは20〜50℃である。
【0025】本発明において、高分子側鎖にベタイン基
を有するポリエーテル重合体を得る場合には、水素化ホ
ウ素化合物による脱色反応は、ベタイン化反応を行った
後、あるいはその前工程のアミノ化反応を行った後のど
ちらかの工程で行えば良いが、両方の工程の後に行って
も良い。脱色反応の後、反応系内に残留する過剰の水素
化ホウ素化合物を酸によって分解して処理は完結する。
酸による処理は過剰量の水素化ホウ素化合物を含有する
ポリエーテル重合体溶液に、系のpHが6〜7になるま
で攪拌下に酸を徐々に添加することにより行う。酸とし
ては、塩酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸等を用いる
ことができる。水素化ホウ素化合物の分解に要する時間
は約30分である。酸の添加により系のpHが酸性側にな
った場合には、適当な塩基、例えば水酸化ナトリウムを
添加することによってpHを中性に戻す。
【0026】
【実施例】以下に実施例を用いて更に詳しく本発明を説
明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるもの
ではない。
【0027】実施例1 窒素雰囲気下、ポリエピクロロヒドリンゴム(「ゼクロ
ン1000」日本ゼオン社製)15gを、N−メチルエタノー
ルアミン 135gに80℃で攪拌しながら溶解させた。N−
メチルエタノールアミン 60.84gを添加した後、 120℃
で6時間反応させた。減圧、加熱下に留出物を留去し、
粘稠物を得た。得られた粘稠物をイオン交換水に溶解
し、強塩基型イオン交換樹脂(「IRA-402」オルガノ
社製)で脱塩処理を行った後、水を留去してポリ(オキ
シ−(1−(N−ヒドロキシエチル−N−メチルアミ
ノ)メチル)エチレン)21gを得た。続いて還流装置を
備えた反応容器中で、水 200gにモノクロロ酢酸ナトリ
ウム28.3g、ポリ(オキシ−(1−(N−ヒドロキシエ
チル−N−メチルアミノ)メチル)エチレン)21gを溶
解させた。80℃で24時間反応させた後、反応溶液を20倍
量のアセトン/エタノール(2/1(v/v))混合溶媒に再
沈澱させた。得られた沈澱物をイオン交換水に溶解した
後、陽イオン/陰イオン混合型イオン交換樹脂(「IR
A 120B」/「IRA 402」オルガノ社製)によって脱
塩処理を行った。得られた水溶液を凍結乾燥に付し、ポ
リ(オキシ−(1−(N−カルボキシメチル−N−ヒド
ロキシエチル−N−メチルアンモニオ)メチル)エチレ
ン)21.9gを得た。
【0028】500ml セパラブルフラスコ中、固形分濃度
30%に調整したポリ(オキシ−(1−(N−カルボキシ
メチル−N−ヒドロキシエチル−N−メチルアンモニ
オ)メチル)エチレン)水溶液 100gに、攪拌下に室温
で系のpHが10になるまで48%水酸化ナトリウム水溶液
を徐々に滴下した。反応系を50℃に昇温し、水素化ホウ
素ナトリウム1gを加えて3時間攪拌した。反応系を水
冷下に置き、35%塩酸を系のpHが7になるまで徐々に
添加した。陽イオン/陰イオン混合型イオン交換樹脂
(「IRA 120B」/「IRA 402」オルガノ社製)に
よって脱塩処理を行った。得られた水溶液を濃縮し、固
形分濃度30%のポリマー水溶液97gを得た。
【0029】実施例2 窒素気流下、ポリエピクロロヒドリンゴム(「ゼクロン
1000」日本ゼオン社製)15gを、N−メチルエタノール
アミン 135gに80℃で攪拌しながら溶解させた。N−メ
チルエタノールアミン 60.84gを添加した後、 120℃で
6時間反応させた。減圧、加熱下に留出物を留去し、粘
稠物を得た。得られた粘稠物をイオン交換水に溶解し、
強塩基型イオン交換樹脂(「IRA-402」オルガノ社
製)で脱塩処理を行った後、水を留去して、ポリ(オキ
シ−(1−(N−ヒドロキシエチル−N−メチルアミ
ノ)メチル)エチレン)21gを得た。
【0030】500ml セパラブルフラスコ中、固形分濃度
30%に調整したポリ(オキシ−(1−(N−ヒドロキシ
エチル−N−メチルアミノ)メチル)エチレン)水溶液
100gに、攪拌下に室温で系のpHが10になるまで、48
%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に滴下した。反応系を
50℃に昇温し、水素化ホウ素ナトリウム1gを加えて3
時間攪拌した。反応系を水冷下に置き、35%塩酸を系の
pHが7になるまで徐々に添加した。陽イオン/陰イオ
ン混合型イオン交換樹脂(「IRA 120B」/「IRA
402」オルガノ社製)によって脱塩処理を行った。得ら
れた水溶液を濃縮し、固形分濃度30%のポリマー水溶液
95gを得た。
【0031】比較例1 500ml セパラブルフラスコ中、実施例1と同様に合成を
行い、固形分濃度30%に調整したポリ(オキシ−(1−
(N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル−N−
メチルアンモニオ)メチル)エチレン)水溶液 100g
に、攪拌下に室温で系のpHが10になるまで48.9%水酸
化ナトリウム水溶液を徐々に滴下した。反応系を80℃に
昇温し、35%過酸化水素水1gを加えて2時間攪拌し
た。反応系を水冷下に置き、過酸化水素水分解酵素(ア
スクスーパー:三菱ガス化学(株)製)を過酸化水素水
が検出されなくなるまで(過酸化水素水検出紙を用い
る)徐々に添加した。系のpHが10になるまで48%水酸
化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、90℃で15分攪拌し
た。沈澱物を濾別した後、陽イオン/陰イオン混合型イ
オン交換樹脂(「IRA 120B」/「IRA 402」オル
ガノ社製)によって脱塩処理を行った。得られた水溶液
を濃縮し、固形分濃度30%のポリマー水溶液90gを得
た。
【0032】比較例2 500ml セパラブルフラスコ中、実施例1と同様に合成を
行い、固形分濃度30%に調整したポリ(オキシ−(1−
(N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル−N−
メチルアンモニオ)メチル)エチレン)水溶液 100gを
50℃に昇温し、活性炭(カルボラフィン:武田薬品
(株)製)4gを加えて3時間攪拌した。活性炭を分離
(遠心分離・濾過)した後、得られた水溶液を濃縮し、
固形分濃度30%のポリマー水溶液90gを得た。
【0033】試験例1 実施例1, 2、及び比較例1, 2で得られた固形分濃度
30%のポリマー水溶液のガードナー色相を測定した。ま
た、空気中、室温で3ケ月放置したサンプルの色相も測
定した。結果を表1に示す。表1において、ガードナー
値の低い方が色相が良好であることを示す。
【0034】
【表1】
【0035】試験例2 実施例1, 2、及び比較例1, 2で得られた固形分濃度
30%のポリマー水溶液を凍結乾燥し、ポリマーのNMR
及びGPCを測定した。NMRは、JOEL社製200MHz核磁
気共鳴測定装置を使用し、D2Oを測定溶媒として測定
した。GPCは、実施例1、比較例1, 2では、カラム
に東ソー製G6000pwXL+G3000pwXL、溶離液に
0.2Mリン酸緩衝溶液、検出器に昭和電工製SE−51型
示差屈折計の条件の下、UV検出にて測定を行い、ポリ
エチレングリコール換算分子量として算出した。実施例
2ではカラムに昭和電工製KD−806 2本、溶離液に
N,N−ジメチルホルムアミド、検出器に昭和電工製S
E−51型示差屈折計の条件の下、UV検出にて測定を行
い、ポリエチレングリコール換算分子量として算出し
た。
【0036】
【表2】
【0037】表1から明らかなように、実施例1, 2及
び比較例1で高い脱色効果が現れた。しかし3ケ月後の
色相を測定したところ、実施例1, 2では色相の変化が
ほとんどないにもかかわらず、酸化型脱色剤を使用した
比較例1では、一般的に酸化型脱色剤の欠点と言われて
いることであるが、3ケ月後の色相は劣化していた。ま
た、表2から明らかなように、実施例1, 2では脱色後
の分子量の低下は起こらなかったにもかかわらず、比較
例1では脱色後の分子量の低下が起こることが判明し、
エーテル結合を切断してしまうことが判明した。よっ
て、表1、2の結果より、本発明の方法により、ポリエ
ピハロヒドリンを原料として、何ら物理化学的に変化の
ない、色相の優れたポリエーテル重合体を得ることが可
能であることがわかる。
【0038】
【発明の効果】本発明は水素化ホウ素化合物を用いて、
高分子側鎖にベタイン基を有するポリエーテル重合体溶
液、あるいは高分子側鎖にアミノ基を有するポリエーテ
ル重合体溶液を処理することに特徴を有するものであ
り、この処理によって、何ら物理化学的に変化のない、
色相の優れたポリエーテル重合体を得ることが可能であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表される繰り返し単位を
    有するポリエピハロヒドリンに窒素含有基を導入し、一
    般式(II)で表される繰り返し単位を有するポリエーテ
    ル重合体(以下、ポリエーテル重合体(II)と言う)を
    得、ポリエーテル重合体(II)と水素化ホウ素化合物と
    を接触させることを特徴とする、色相の優れたポリエー
    テル重合体(II)の製造方法。 【化1】 〔式中、 X :ハロゲン原子を示す。 m :平均値が10〜1500の数を示す。〕 【化2】 〔式中、 【化3】 ここで、R1, R2は水酸基を有していてもよい、直鎖又は
    分岐鎖の炭素数1〜20のアルキル基又はアルケニル基を
    示す。 Zは水酸基を有していてもよい直鎖又は分岐鎖の
    炭素数1〜20のアルキレン基を示す。 m:前記の意味を示す。〕
  2. 【請求項2】 水素化ホウ素化合物が水素化ホウ素ナト
    リウムである請求項1記載のポリエーテル重合体(II)の
    製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007503522A (ja) * 2003-05-06 2007-02-22 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー ポリトリメチレンエーテルグリコールの水素化

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JP2007503522A (ja) * 2003-05-06 2007-02-22 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー ポリトリメチレンエーテルグリコールの水素化

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