JPH08332510A

JPH08332510A - 鋼板の圧延方法

Info

Publication number: JPH08332510A
Application number: JP7164580A
Authority: JP
Inventors: Toshitaka Anami; 敏隆穴見
Original assignee: Sumitomo Metal Industries Ltd
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1995-06-06
Filing date: 1995-06-06
Publication date: 1996-12-17

Abstract

(57)【要約】【目的】ワークロールの局部摩耗を分散させ、長期間
に亘り良好な板クラウンを得る。【構成】上ワークロール１と下ワークロール２それぞ
れに同一形状のイニシャルクラウンを互いに点対称とな
るよう付与し、圧延条件の変化に応じて上記ワークロー
ル１、２を軸方向に相対移動させ、上記上下ワークロー
ル１、２で圧延される板材３のクラウンを制御するに際
し、被圧延材の圧延中に上下ワークロール１、２をシフ
ト位置で軸方向に往復動させる。【効果】板形状の良好な熱延鋼板を高収率で得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、イニシャルクラウン
を有するワークロールを軸方向に相対移動させ、鋼板の
形状制御を行う鋼板の圧延方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】熱間圧延においては、圧延の進行につれ
てワークロールは摩耗する。特に板エッジ部が通る部分
の摩耗は、非常に著しく、同じ幅の板を多数圧延すると
板のエッジ部分に大きな突起が生ずる。このため、幅の
狭い板を多数圧延した後、幅広の板を圧延すると狭幅材
のエッジ部が通っていた部分に突起を有するプロフィル
の板が生じ、次工程再圧時のビルドアップとなり形状を
損なうこととなる。したがって、ならし材を除き、幅広
から幅狭への圧延順序を原則としてロールスケジュール
を構成する。

【０００３】近年、熱間圧延においては、熱延鋼板の高
寸法精度化、高品質化に対する要求から板クラウン、す
なわち、板厚の幅方向の変化および平坦度の制御が重要
視されている。一方、操業面からは、短納期、高能率を
達成するためにスケジュールフリー化が指向されてい
る。これらの目的を達成するためには、大きな板クラウ
ン制御能力を有する熱間圧延機が必要とされ、種々の板
クラウンの形状制御機能を有する新しい圧延機が開発さ
れている。例えば、ワークロールにイニシャルクラウン
を付与したり、ロールベンダーによりワークロールを橈
める方法等が採用されている。

【０００４】また、近年においては、図７、図８に示す
とおり、上ワークロール１と下ワークロール２それぞれ
にほぼ同一形状のイニシャルクラウンを互いに点対称と
なるべく付与し、圧延条件の変化に応じて、上記ワーク
ロール１、２を軸方向に黒矢印または白矢印で示すとお
り相対移動して、上記上下ワークロール１、２で圧延さ
れる板材３のクラウンを制御する方法および圧延機（特
開昭５７−９１８０７号公報、特開昭６３−２０１０６
号公報、特開昭６３−８４７１３号公報、特開昭５６−
３００１４号公報）等が提案されている。

【０００５】上記特開昭５７−９１８０７号公報、特開
昭６３−２０１０６号公報、特開昭６３−８４７１３号
公報に開示の方法は、ワークロール１、２のボトル形状
プロフィールを利用してワークロール１、２を軸方向に
互いに逆向きにシフトすることによりギャッププロフィ
ールを変化させ、板クラウンの形状制御を行おうとする
圧延法であるから、ワークロールプロフィールの変化は
板クラウン制御に対して大きな外乱となる。また、これ
らの方法では、目標板クラウンが得られるようにワーク
ロールのシフト位置を決めなければならないため、当然
ながら摩耗、熱分散のためのシフトができないだけでな
く、圧延本数の増加に伴って板幅を狭くする圧延スケジ
ュールを設定しても、目標板クラウン、圧延荷重等の圧
延条件によっては急激なプロフィール変化のある部分で
も圧延を実行せざるを得ないという欠点を有している。

【０００６】上記ワークロールの局部摩耗の影響を抑制
する方法としては、ボトル形状のプロフィールを有する
上、下ワークロールを軸方向に互いに逆向きにシフトさ
せて板クラウンを制御する方法において、後の圧延条件
が先の圧延条件と同じ場合に、先の圧延に際して設定し
たワークロールのシフト位置を許容範囲内で所定寸法だ
けずらして圧延を行い、それに伴う板クラウンの変化を
ロールベンダーやＣＶＣロール等の板クラウン制御アク
チュエータにより補正する方法（特開平５−２００４１
９号公報）が提案されている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上記特開平５−２００
４１９号公報に開示の方法によっても、１本の圧延中に
も１カ所に局部摩耗が生じてしまうため、次圧延材にロ
ール摩耗の影響が残存することとなる。

【０００８】この発明の目的は、上記従来技術の欠点で
あるワークロールの局部摩耗を分散させ、長期間に亘り
良好な板クラウンが得られる鋼板の圧延方法を提供する
ことにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を重ねた。その結果、図５に
示すとおり、上ワークロール１と下ワークロール２それ
ぞれに同一形状のイニシャルクラウンを互いに点対称と
なるよう付与し、圧延条件の変化に応じて上記ワークロ
ール１、２を軸方向に相対移動させ、上記上下ワークロ
ール１、２で圧延される板材３のクラウンを制御する方
法においては、上下ワークロール１、２に付与したイニ
シャルクラウンの維持が重要であること、圧延中に軸方
向にシフトされた上下ワークロール１、２をシフト位置
で所定距離往復動Ｓさせることによって、局部摩耗が分
散され、長期間に亘って良好な板クラウンが得られるこ
と、さらに、圧延の安定化には、往復速度を所定値以下
にしたり、他の板クラウン制御アクチュエータによって
黒矢印または白矢印で示すとおり、同一コイル内で板ク
ラウン量の変動を補正するのが有効であることを究明
し、この発明に到達した。

【００１０】すなわた本願の第１項の発明は、上ワーク
ロールと下ワークロールそれぞれに同一形状のイニシャ
ルクラウンを互いに点対称となるよう付与し、圧延条件
の変化に応じて上記ワークロールを軸方向に相対移動さ
せ、上記上下ワークロールで圧延される板材のクラウン
を制御する方法において、被圧延材の圧延中に上下ワー
クロールをシフト位置で軸方向に往復動させることを特
徴とする鋼板の圧延方法である。

【００１１】また、本願の第２項の発明は、上ワークロ
ールと下ワークロールそれぞれに同一形状のイニシャル
クラウンを互いに点対称となるよう付与し、圧延条件の
変化に応じて上記ワークロールを軸方向に相対移動さ
せ、上記上下ワークロールで圧延される板材のクラウン
を制御する方法において、被圧延材の圧延中に上下ワー
クロールをシフト位置で軸方向に往復動させると共に、
上下ワークロールのスラスト荷重を実測し、実測したス
ラスト荷重が予め定めた設定スラスト荷重以下となるよ
う上下ワークロールの往復速度を制御することを特徴と
する鋼板の圧延方法である。

【００１２】さらに、本願の第３項の発明は、上ワーク
ロールと下ワークロールそれぞれに同一形状のイニシャ
ルクラウンを互いに点対称となるよう付与し、圧延条件
の変化に応じて上記ワークロールを軸方向に相対移動さ
せ、上記上下ワークロールで圧延される板材のクラウン
を制御する方法において、被圧延材の圧延中に上下ワー
クロールをシフト位置で軸方向に往復動させると共に、
ロールベンダー等の板クラウン制御アクチュエータを、
目標板クラウン量と往復動する上下ワークロールの現在
位置に応じて制御することを特徴とする鋼板の圧延方法
である。

【００１３】さらにまた、本願の第４項の発明は、上ワ
ークロールと下ワークロールそれぞれに同一形状のイニ
シャルクラウンを互いに点対称となるよう付与し、圧延
条件の変化に応じて上記ワークロールを軸方向に相対移
動させ、上記上下ワークロールで圧延される板材のクラ
ウンを制御する方法において、被圧延材の圧延中に上下
ワークロールをシフト位置で軸方向に往復動させると共
に、上下ワークロールのスラスト荷重を実測し、実測し
たスラスト荷重が予め定めた設定スラスト荷重以下とな
るよう上下ワークロールの往復速度を制御し、かつロー
ルベンダー等の板クラウン制御アクチュエータを、目標
板クラウン量と往復動する上下ワークロールの現在位置
に応じて制御することを特徴とする鋼板の圧延方法であ
る。

【００１４】

【作用】本願の第１項の発明においては、被圧延材の圧
延中に上下ワークロールをシフト位置で軸方向に往復動
させることによって、上下ワークロールの局部的な摩耗
が往復移動する部分に均一に分散され、局部的な摩耗を
抑制することができ、長期間に亘って良好な板クラウン
を達成することができる。

【００１５】また、本願の第２項の発明においては、被
圧延材の圧延中に上下ワークロールをシフト位置で軸方
向に往復動させると共に、上下ワークロールのスラスト
荷重を実測し、実測したスラスト荷重が予め定めた設定
スラスト荷重以下となるよう上下ワークロールの往復速
度を制御することによって、上下ワークロールの局部的
な摩耗が往復移動する部分に均一に分散され、局部的な
摩耗を抑制することができ、長期間に亘って良好な板ク
ラウンを達成することができ、かつ上下ワークロールの
軸受部の設備保護が図られると共に、急激な板クラウン
変化を回避することができる。

【００１６】さらに、本願の第３項の発明においては、
被圧延材の圧延中に上下ワークロールをシフト位置で軸
方向に往復動させると共に、ロールベンダー等の板クラ
ウン制御アクチュエータを、目標板クラウン量と往復動
する上下ワークロールの現在位置に応じて制御すること
によって、上下ワークロールの局部的な摩耗が往復移動
する部分に均一に分散され、局部的な摩耗を抑制するこ
とができ、長期間に亘って良好な板クラウンを達成する
ことができると共に、往復動する上下ワークロール位置
に応じてロールギャップ変動の補正を行うことができ、
コイル長手方向の目標板クラウン量変動を抑制して目標
板クラウン量に近づけることができる。

【００１７】さらにまた、本願の第４項の発明において
は、被圧延材の圧延中に上下ワークロールをシフト位置
で軸方向に往復動させると共に、上下ワークロールのス
ラスト荷重を実測し、実測したスラスト荷重が予め定め
た設定スラスト荷重以下となるよう上下ワークロールの
往復速度を制御し、かつロールベンダー等の板クラウン
制御アクチュエータを、目標板クラウン量と往復動する
上下ワークロールの現在位置に応じて制御することによ
って、上下ワークロールの局部的な摩耗が往復移動する
部分に均一に分散され、局部的な摩耗を抑制することが
でき、長期間に亘って良好な板クラウンを達成すること
ができ、かつ上下ワークロールの軸受部の設備保護が図
られると共に、急激な板クラウン変化を回避することが
でき、しかも、往復動する上下ワークロール位置に応じ
てロールギャップ変動の補正を行うことができ、コイル
長手方向の目標板クラウン量変動を抑制して目標板クラ
ウン量に近づけることができる。

【００１８】この発明における圧延中に上下ワークロー
ルをシフト位置で軸方向に往復移動させる距離は、２０
ｍｍ程度で十分であり、図６に示すとおり、シフト位置
（初期設定）を基準にしてＡのように±２０ｍｍ往復移
動、Ｂのように＋２０ｍｍ往復移動あるいはＣのように
−２０ｍｍ往復移動させてもよい。また、この発明にお
ける上下ワークロールの往復移動速度の制御は、ワーク
ロール軸受部にロードセルを設けてスラスト荷重を測定
し、その値が予め定めた設定値以下となるようワークロ
ールを往復移動させる油圧シリンダのサーボ弁を調節し
て速度を制御する。ワークロールの往復移動速度の目安
としては、２００ｍｍ／ｍｉｎ程度で十分である。さら
に、この発明における目標板クラウン量と往復移動する
上下ワークロールの現在位置に応じたロールベンダー等
の板クラウン制御アクチュエータの制御は、予め上下ワ
ークロールの移動距離毎のインクリーズまたはデクリー
ズのベンダー荷重の関係を求めておき、上下ワークロー
ルの現在位置に応じてインクリーズまたはデクリーズの
ベンダー荷重を制御することによって実施できる。ある
いは、補正用のアクチュエータとしては、ワークロール
のイニシャルクラウンとほぼ同一形状で、かつ点対称と
なるべく付与したバックアップロールを用いても同様の
効果が得られる。

【００１９】

【実施例】

実施例１仕上板厚２．３〜３．２ｍｍ、板幅１０００〜１２００
ｍｍの被圧延材で構成された圧延スケジュールの熱間圧
延における７スタンドからなる仕上圧延において、第３
スタンドの上下ワークロールとしてそれぞれに同一形状
のイニシャルクラウンを互いに点対称となるよう付与
し、圧延条件の変化に応じて上記ワークロールを軸方向
に相対移動させ、上記上下ワークロールで圧延される板
材のクラウンを制御すると共に、上下ワークロールのシ
フト位置で移動速度２００ｍｍ／ｍｉｎで±２０ｍｍ往
復移動させつつ圧延した本発明法と、目標板クラウン量
に応じて上下ワークロールのシフト位置を設定した従来
法１の場合と、摩耗分散のため、同一寸法の圧延材料が
連続するときは１本毎に２０ｍｍずつ上下ワークロール
をシフト変更させた従来法２の場合のそれぞれについ
て、表１に示すとおり、延圧延本数、総圧延長さを仕上
げ圧延したのち、上下ワークロールの摩耗形状を実測し
た。その結果を図１に示す。

【００２０】

【表１】

【００２１】図１（ａ）に示すとおり、本発明法では、
上下ワークロール全体でほぼ均一な摩耗が見られたが、
従来法１では、被圧延材の代表的な板幅のエッジ部に接
触する部分に、図１（ｂ）に示すとおり相当な異常摩耗
が見られた。また、従来法２では、図１（ｃ）に示すと
おり、従来法１に比較して緩和されるものの、被圧延材
の代表的な板幅のエッジ部に接触する部分に凹凸が生じ
ていた。

【００２２】実施例２仕上板厚２．３ｍｍ、板幅９３０ｍｍの低炭素材を７ス
タンドからなる仕上圧延機による仕上圧延において、第
４スタンド（板厚５．２ｍｍ→３．７ｍｍ）のロール外
径７１６ｍｍ、バレル長さ２５００ｍｍの上下ワークロ
ールに、ロール最大外径差０．８ｍｍ、極値間距離１０
００ｍｍの同一形状のイニシャルクラウンを互いに点対
称となるよう付与し、上下ワークロールを軸方向に２２
０ｍｍシフトさせ、上記上下ワークロールで圧延される
板材のクラウンを制御すると共に、上下ワークロールの
シフト位置で移動速度２００ｍｍ／ｍｉｎで±２０ｍｍ
往復移動させつつ圧延した請求項１の発明の場合と、前
記上下ワークロールを軸方向に２２０ｍｍシフトさせ、
上記上下ワークロールで圧延される板材のクラウンを制
御すると共に、上下ワークロールのシフト位置で移動速
度２００ｍｍ／ｍｉｎで±２０ｍｍ往復移動させると共
に、目標板クラウン量に応じてワークロールベンダーの
出力を制御した請求項３の発明の場合のそれぞれについ
て、板幅中央部およびエッジ部の板厚偏差を測定した。
その結果を図２および図３に示す。また、この場合にお
ける往復移動量と平坦度とインクリーズベンダー荷重の
変化を図４（ａ）〜（ｃ）に示す。

【００２３】図２に示すとおり、請求項１の発明の場合
は、圧延中の板クラウン量変動によって、エッジ部板厚
が変動していることが観察できる。これに対し請求項３
の発明の場合は、図３に示すとおり、エッジ部板厚の変
動が抑制されていることが確認できる。また、図４
（ａ）〜（ｃ）に示すとおり、上下ワークロールのシフ
ト位置で移動速度ｍｍ／ｍｉｎで±２０ｍｍ往復移動
させつつ圧延した請求項１の発明の場合は、上下ワーク
ロールのシフト位置での往復移動によって、平坦度が崩
れているが、上下ワークロールの往復移動位置に応じ
て、ワークロールベンダーの出力を制御した請求項３の
発明の場合は、平坦度が大幅に改善されている。

【００２４】

【発明の効果】以上述べたとおり、この発明方法によれ
ば、上下ワークロールの局部摩耗が分散でき、長期間に
亘って良好な板クラウン量の変動を抑制することがで
き、板形状の良好な熱延鋼板を高収率で得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１におけるワークロールの摩耗状況を示
すもので、（ａ）図は本発明法、（ｂ）図は従来法１、
（ｃ）図は従来法２の場合である。

【図２】実施例２における請求項１の発明の板幅中央部
およびエッジ部の板厚偏差を示すチャート図である。

【図３】実施例２における請求項３の発明の板幅中央部
およびエッジ部の板厚偏差を示すチャート図である。

【図４】実施例２における往復移動量と平坦度とインク
リーズベンダー荷重の変化を示すもので、（ａ）図は圧
延時間と往復移動量との関係を示すグラフ、（ｂ）図は
圧延時間と平坦度との関係を示すグラフ、（ｃ）図は圧
延時間とインクリーズベンダー荷重との関係を示すグラ
フである。

【図５】圧延中におけるワークロールのシフト位置での
往復移動Ｓならびにロールベンダーの圧下方向の説明図
である。

【図６】圧延中におけるワークロールのシフト位置での
往復移動の説明図である。

【図７】従来のイニシャルクラウンを互いに点対称とな
るよう付与したワークロールの軸方向へのシフト前の説
明図である。

【図８】従来のイニシャルクラウンを互いに点対称とな
るよう付与したワークロールを軸方向にシフトした状態
の説明図である。

【符号の説明】

１上ワークロール２下ワークロール３板材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上ワークロールと下ワークロールそれぞ
れに同一形状のイニシャルクラウンを互いに点対称とな
るよう付与し、圧延条件の変化に応じて上記ワークロー
ルを軸方向に相対移動させ、上記上下ワークロールで圧
延される板材のクラウンを制御する方法において、被圧
延材の圧延中に上下ワークロールをシフト位置で軸方向
に往復動させることを特徴とする鋼板の圧延方法。
【請求項２】上ワークロールと下ワークロールそれぞ
れに同一形状のイニシャルクラウンを互いに点対称とな
るよう付与し、圧延条件の変化に応じて上記ワークロー
ルを軸方向に相対移動させ、上記上下ワークロールで圧
延される板材のクラウンを制御する方法において、被圧
延材の圧延中に上下ワークロールをシフト位置で軸方向
に往復動させると共に、上下ワークロールのスラスト荷
重を実測し、実測したスラスト荷重が予め定めた設定ス
ラスト荷重以下となるよう上下ワークロールの往復速度
を制御することを特徴とする鋼板の圧延方法。
【請求項３】上ワークロールと下ワークロールそれぞ
れに同一形状のイニシャルクラウンを互いに点対称とな
るよう付与し、圧延条件の変化に応じて上記ワークロー
ルを軸方向に相対移動させ、上記上下ワークロールで圧
延される板材のクラウンを制御する方法において、被圧
延材の圧延中に上下ワークロールをシフト位置で軸方向
に往復動させると共に、ロールベンダー等の板クラウン
制御アクチュエータを、目標板クラウン量と往復動する
上下ワークロールの現在位置に応じて制御することを特
徴とする鋼板の圧延方法。
【請求項４】上ワークロールと下ワークロールそれぞ
れに同一形状のイニシャルクラウンを互いに点対称とな
るよう付与し、圧延条件の変化に応じて上記ワークロー
ルを軸方向に相対移動させ、上記上下ワークロールで圧
延される板材のクラウンを制御する方法において、被圧
延材の圧延中に上下ワークロールをシフト位置で軸方向
に往復動させると共に、上下ワークロールのスラスト荷
重を実測し、実測したスラスト荷重が予め定めた設定ス
ラスト荷重以下となるよう上下ワークロールの往復速度
を制御し、かつロールベンダー等の板クラウン制御アク
チュエータを、目標板クラウン量と往復動する上下ワー
クロールの現在位置に応じて制御することを特徴とする
鋼板の圧延方法。