JPH08330907A - 無線通信機用局部発振回路 - Google Patents

無線通信機用局部発振回路

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JPH08330907A
JPH08330907A JP16284995A JP16284995A JPH08330907A JP H08330907 A JPH08330907 A JP H08330907A JP 16284995 A JP16284995 A JP 16284995A JP 16284995 A JP16284995 A JP 16284995A JP H08330907 A JPH08330907 A JP H08330907A
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JP
Japan
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frequency
circuit
oscillation
voltage
local
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JP16284995A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Sekido
哲也 関戸
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Casio Computer Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 送信用発振回路のフリーランニング発振によ
る受信回路への悪影響を防止することが可能な無線通信
機用局部発振回路を提供することを目的とする。 【構成】 TX VCO27は、NPNトランジスタQ
1 と、TX VCO4の制御入力端子4aとNPNトラ
ンジスタQ1 のゲートとの間にコイルLとコンデンサC
4 とが直列に接続され、コイルLとコンデンサC4 との
接続部とグラウンドとの間に可変容量ダイオードVC の
両端部を接続し、さらに、制御入力端子27aとコイル
Lとの接続部とグラウンドとの間には、スイッチS1 と
所定の起電力(V2 )を持ったバッテリ(BATT)が
直列に接続されている。スイッチ45がT側からR側に
切り替わる時は、スイッチS1 を閉じてバッテリから電
源を供給し、可変容量ダイオードVC の保持電位をV1
→V2 に変更すると、フリーランニング発振で発生する
周波数がシフトして、受信チャネルを妨害しなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル通信システ
ムのアクセス方式であるTDMA−TDD方式で直接変
調方式を用いた無線通信機用局部発振回路に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、TDMA(Time Divisio
n Multiple Access: 時分割多元接続)−TDD(Time
Division Duplex)方式を用いた直接変調方式による携
帯通信端末機では、ディジタルコードレス電話などに割
当てられた複数の無線キャリアの各々のチャネルを利用
して受信情報と送信情報とを交互に通信するとともに、
多重伝送を行っている。
【0003】そこで、通信相手から情報を受信する場
合、アンテナより受信された周波数f1 の受信信号(例
えば、1,895.15MHz)は、受信回路と送信回
路とを切換えるアンテナスイッチを経て、受信回路側の
低雑音増幅器(LNA)でその受信信号を所定の増幅率
で増幅した後、ファーストミキサ(1st.MIX)に
おいてローカル信号生成回路から入力される周波数(f
1 −f2 )の受信用ローカル信号(例えば、1,64
6.7MHz)により、周波数f2 の中間周波数信号I
F(例えば、248.45MHz)に周波数変換され
る。そして、この周波数変換された受信信号は、受信デ
ータ処理回路で処理される。
【0004】また、情報を通信相手に送信する場合、送
信データ処理回路から送信回路に入力されるベースバン
ド信号I/Qは、変調回路(MOD)においてローカル
信号生成回路から入力される周波数f1 の送信用ローカ
ル信号(例えば、1,895.15MHz)により変調
され、その変調信号がパワーアンプ(PA)で所定増幅
率で増幅されて、アンテナスイッチを介してアンテナか
ら搬送波周波数帯に応じた無線信号として送信される。
【0005】このように、TDMA−TDD方式による
携帯通信端末機では、上記したローカル信号生成回路で
生成される受信用ローカル信号(f1 −f2 :1,64
6.7MHz)と、送信用ローカル信号(f1 :1,8
95.15MHz)とが異なる場合に、ローカル信号生
成回路の構成を2種類の発振回路(例えば、電圧制御発
振回路VCO:Voltage Controled Oscilator )を使っ
てスイッチ等で切換えながら出力することが行われてい
る。
【0006】図5は、従来のローカル信号生成回路1内
の構成を示す図であり、PLL(Phase Locked Loop)
回路を用いたローカル信号生成回路である。図5に示す
ローカル信号生成回路1は、PLL回路2と、PLL回
路2からの出力を切換えるスイッチ(S/W)3と、ス
イッチ3を切換えてPLL回路2に接続される送信用電
圧制御発振回路TX VCO4と、受信用電圧制御発振
回路RX VCO5とで構成されている。そして、上記
PLL回路2は、図示しない位相検波器とチャージポン
プ6と、ローパスフィルタLPF7とで構成されてい
る。
【0007】上記したローカル信号生成回路1では、図
5に示すスイッチ3を送信側Tに切換えると、(f1 )
の周波数でロックするようにループが動作し、また、ス
イッチ3を送信側Tから受信側Rに切換えると、(f1
−f2 )の周波数でロックするようにループが動作す
る。
【0008】このように、従来のローカル信号生成回路
1では、周波数の異なる2つのローカル信号を生成する
ために、固有の周波数を持った受信用/送信用の発振回
路をそれぞれ持っていて、スイッチ3で切換えが行われ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の無線通信機用局部発振回路にあっては、図5
に示すように、スイッチ(S/W)3が送信側Tから受
信側Rに切換わった場合、上記したように、(f1 −f
2 )の周波数でロックするようにループが動作するが、
スイッチ3により切り離されたTX VCO4のバリキ
ャップ(可変容量ダイオード)VC に保持されている電
位V1 は、リーク電流だけでは低下せずに、そのままフ
リーランニングの状態で周波数f1 の近傍で発振しつづ
ける。このため、スイッチ3を切換えた後のRX VC
O5の受信チャネルは、TX VCO4のフリーランニ
ング発振の影響により妨害を受けるという問題がある。
【0010】この場合、スイッチ3を切換える際に使用
しない側の発振回路、ここでは、TXVCO4の電源を
切ることによって、フリーランニング発振を防止するこ
とも考えられるが、TDMA−TDD方式を用いたPH
S(パーソナル・ハンディホン・システム)などの携帯
通信端末機では、上記スイッチ3による切換えがフレー
ム周期のように短時間で行われるため、ロックアップに
長く時間がかかってしまい、実用的でないという問題が
ある。
【0011】そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなさ
れたものであり、送信状態から受信状態に切り換わっ
て、スイッチによる送信用発振回路から受信用発振回路
に切り換わって受信用ローカル信号を復調回路に供給す
る際に、送信用発振回路の発振周波数を変更することに
よって、送信用発振回路のフリーランニング発振による
受信回路への悪影響を防止することが可能な無線通信機
用局部発振回路を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の無線通信
機用局部発振回路は、送受信信号を周波数変換するため
に所定周波数のローカル信号を出力する無線通信機用局
部発振回路において、送信用の第1の周波数のローカル
信号を出力する送信用発振手段と、受信用の第2の周波
数のローカル信号を出力する受信用発振手段と、前記送
信用発振手段と前記受信用発振手段の出力を送信あるい
は受信タイミングで切換える切換手段と、この切換手段
により受信用発振手段に切換えられているとき、前記送
信用発振手段のローカル信号の発振周波数を第3の周波
数にシフトする発振周波数シフト手段と、を有すること
により、上記目的を達成する。
【0013】また、請求項1記載の無線通信機用局部発
振回路の送信用発振手段および受信用発振手段は、例え
ば、請求項2に記載されるように、それぞれ電圧により
発振周波数を制御する電圧制御発振回路を有し、該送信
用発振手段の電圧制御発振回路は、第1の電圧により第
1の周波数のローカル信号を発信し、該受信用発振手段
の電圧制御発振回路は、第2の電圧により第2の周波数
のローカル信号を発信し、前記発振周波数シフト手段
は、前記送信用発振手段の発振周波数を第1の周波数か
ら第3の周波数にシフトするために、前記第1の電圧を
第3の電圧に切換えるようにしてもよい。
【0014】また、請求項2記載の無線通信機用局部発
振回路は、例えば、請求項3に記載されるように、前記
第3の電圧を前記第1の電圧に基づいて発生する電圧シ
フト手段を有するようにしてもよい。
【0015】
【作用】請求項1記載の無線通信機用局部発振回路で
は、送信用発振手段で送信用の第1の周波数のローカル
信号を出力し、受信用発振手段で受信用の第2の周波数
のローカル信号を出力して、切換手段で前記送信用発振
手段と前記受信用発振手段の出力を送信あるいは受信タ
イミングで切換えて、その切換手段で受信用発振手段に
切換えられているときに、発振周波数シフト手段で前記
送信用発振手段のローカル信号の発振周波数を第3の周
波数にシフトされる。従って、切換手段により送信用発
振手段から受信用発振手段に切り換えた後、送信用発振
手段側で生ずるフリーランニング発振による受信回路へ
の悪影響が排除される。
【0016】請求項2記載の無線通信機用局部発振回路
では、前記送信用発振手段および前記受信用発振手段が
それぞれ電圧によって発振周波数を制御する電圧制御発
振回路であって、その送信用発振手段の電圧制御発振回
路が第1の電圧により第1の周波数のローカル信号を発
信し、その受信用発振手段の電圧制御発振回路が第2の
電圧により第2の周波数のローカル信号を発信する。そ
して、前記発振周波数シフト手段は、送信用発振手段の
発振周波数を第1の周波数から第3の周波数にシフトす
るため、前記第1の電圧を第3の電圧に切換える。従っ
て、切換手段により送信用発振手段から受信用発振手段
に切り換えた後に、送信用発振手段に生ずるフリーラン
ニング発振による受信回路への悪影響を、電圧制御発振
回路の制御電圧を切り換えることにより排除することが
できる。
【0017】また、請求項3記載の無線通信機用局部発
振回路では、第3の電圧を第1の電圧に基づいて発生す
る電圧シフト手段を有する。従って、切換手段により送
信用発振手段から受信用発振手段に切り換えた後に送信
用発振手段に生ずるフリーランニング発振による受信回
路への悪影響を排除することができるとともに、第3の
電圧を元の第1の電圧に戻すことによって、ロックアッ
プタイムの差を生じなくすることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の無線通信機用局部発振回路の
実施例を図面に基づいて説明する。図1〜図4は、本発
明の無線通信機用局部発振回路の一実施例を示す図であ
り、本実施例では、TDMA(Time Division Multiple
Access :時分割多元接続)−TDD(Time Division
Duplex)方式を用いた直接変調方式による簡易型携帯電
話システムを例にあげて説明する。まず、構成を説明す
る。図1は、送受信回路11の回路ブロック図である。
【0019】図1において、送受信回路11は、アンテ
ナ12と、アンテナスイッチ13と、誘電体バンドパス
フィルタ14、ローノイズアンプ15、誘電体バンドパ
スフィルタ16、ファーストミキサ17、バンドパスフ
ィルタ18、セカンドアンプ19、セカンドミキサ2
0、バンドパスフィルタ21、リミッタ22及びRSS
I23により構成された受信回路と、IQ変調回路24
及びハイパワーアンプ25により構成された送信回路
と、RX VCO26、TX VCO27、スイッチ2
8及びPLL29により構成されたローカル信号生成回
路30と、TCXO31、セカンドVCO32、セカン
ドPLL33とにより構成されている。
【0020】アンテナスイッチ13は、アンテナ12を
受信回路側と送信回路側の何れか一方に切り換えて接続
する。誘電体バンドパスフィルタ(誘−BPF)14
は、搬送波周波数帯(1.9GHz帯)を含む所定周波
数帯の信号(ここでは、1チャンネルの1895.15
MHz)を抽出する。
【0021】ローノイズアンプ(LNA)15は、誘電
体バンドパスフィルタ14から入力される1.9GHz
帯の信号(f1 )を所定の増幅率で増幅して誘電体バン
ドパスフィルタ16に出力する。誘電体バンドパスフィ
ルタ(誘−BPF)16は、ローノイズアンプ(LN
A)15から入力される増幅された信号(f1 )から搬
送波周波数帯近傍の周波数帯信号を抽出してファースト
ミキサ17に出力する。
【0022】ファーストミキサ(1st.MIX)17
は、誘電体バンドパスフィルタ16から入力される周波
数帯信号を、ローカル信号生成回路30から入力される
1,646.7MHzの受信用ローカル信号(f1 −f
2 )により248.45MHzの中間周波数信号(f2
)を生成してバンドパスフィルタ18に出力する。
【0023】バンドパスフィルタ(BPF)18は、フ
ァーストミキサ17から入力される中間周波数信号(f
2 )から不要周波数帯の信号を除去してセカンドアンプ
19に出力する。セカンドアンプ(2nd.AMP)1
9は、バンドパスフィルタ18から入力される中間周波
数信号(f2 )を所定増幅率で増幅してセカンドミキサ
20に出力する。
【0024】セカンドミキサ(2nd.MIX)20
は、セカンドアンプ19で増幅された中間周波数信号に
対して、セカンドVCO32より入力される229.2
5MHzのセカンドローカル信号により19.2MHz
のベースバンド信号を復調してバンドパスフィルタ21
に出力する。
【0025】バンドパスフィルタ(BPF)21は、セ
カンドミキサ20から入力されるベースバンド信号から
不要周波数帯の信号を除去してリミッタ22及びRSS
I23に出力する。リミッタ(LIM)22は、バンド
パスフィルタ21から入力されるベースバンド信号の振
幅の上下を所定レベルでカットして後段の図示しない受
信データ処理回路に出力する。
【0026】RSSI23は、バンドパスフィルタ21
から入力される復調信号の受信レベルを検出して後段の
図示しない受信データ処理回路に出力する。IQ変調回
路(IQ MOD)24は、図示しない送信データ処理
回路から送信回路に入力されるベースバンド信号I,Q
を直交変換するとともに、ローカル信号生成回路30の
スイッチ28をTX VCO27側に切換えて入力され
る搬送周波数(例えば、1895.15MHz)の送信
用ローカル信号によって、直交変換されたベースバンド
信号I,Qを変調し、その変調信号をハイパワーアンプ
25に出力する。
【0027】ハイパワーアンプ(HPA)25は、IQ
変調回路24から入力される変調信号を所定増幅率で増
幅して、アンテナスイッチ13を介してアンテナ12か
ら搬送波周波数帯に応じた1.9GHz帯の無線信号と
して送信する。RX VCO26は、電圧を制御して所
定の周波数からなる受信用ローカル信号を発生させる電
圧制御発振回路(VCO: Voltage Controled Oscilat
or)であって、ここでは、ファーストミキサ17に出力
する1,646.7MHzの受信用ローカル信号(f1
−f2 )を発生させる。
【0028】TX VCO27は、電圧制御によって所
定の周波数の送信用ローカル信号を発生させる電圧制御
発振回路(VCO)であって、ここでは、IQ変調回路
24に出力する1,895.15MHzの送信用ローカ
ル信号(f1 )を発生させる。スイッチ(S/W)28
は、後述するPLL29に対して受信時にはRX VC
O26を接続し、送信時にはTX VCO27を接続す
るように切換えて、受信用/送信用のローカル信号をそ
れぞれファーストミキサ17、あるいは、IQ変調回路
24に出力するものである。
【0029】PLL29は、後述するTCXO31から
入力される基準発振信号(ここでは、19.2MHz)
の位相をRX VCO26、あるいは、TX VCO2
7の出力段からフィードバックされる出力信号によって
固定するように制御して、それぞれRX VCO26、
あるいは、TX VCO27に出力する。
【0030】ローカル信号生成回路30は、上記したR
X VCO26、TX VCO27、スイッチ28、及
びPLL29などから構成されている。TCXO回路3
1は、所定の基準発振信号(ここでは、19.2MH
z)を発振する発振回路であり、その基準発振信号をP
LL29とセカンドPLL33に出力する。
【0031】セカンドVCO32は、所定の周波数から
なるセカンドローカル信号(ここでは、229.25M
Hz)を電圧制御によって生成するセカンドローカル信
号生成回路である。セカンドPLL33は、TCXO回
路31から入力される基準発振信号の位相をセカンドV
CO32の出力段からフィードバックされる出力信号に
より固定するように制御してセカンドVCO32に出力
する。
【0032】図2は、図1のローカル信号生成回路30
の各部の具体的な構成を示すブロック図である。図2に
おいて、PLL29は、位相比較器41、チャージポン
プ42、及びローパスフィルタ43などで構成されてお
り、また、スイッチ28は、スイッチ44,45で構成
されている。位相比較器41は、図示しないTCXO回
路から入力される所定の基準発振信号と、RX VCO
26、あるいは、TX VCO27の出力段からフィー
ドバックされる出力信号との位相を比較する。
【0033】チャージポンプ42は、位相比較器41で
基準発振信号と、フィードバックされた出力信号との位
相を比較して、その位相差に比例した電圧を取り出す充
電回路である。ローパスフィルタ(LPF)43は、チ
ャージポンプ42から出力される位相差に比例した電圧
から制御電圧を生成して、受信時ならばRX VCO2
6の制御入力端子に入力し、送信時ならばTX VCO
27の制御入力端子に入力する。
【0034】スイッチ44は、RX VCO26、ある
いは、TX VCO27の出力段からフィードバックさ
れる出力信号を選択的にPLL29の位相比較器41に
入力させる。受信時にはR側、送信時にはT側に切換え
られる。スイッチ45は、PLL29のローパスフィル
タ43から出力される制御電圧をRX VCO26、あ
るいは、TX VCO27の制御入力端子に選択に入力
させる。受信時にはR側、送信時にはT側に切換えられ
る。
【0035】図3は、本発明の実施例に係るTX VC
O27の回路とその周辺の回路構成を示す図である。こ
れに対する比較例として、従来のTX VCO4の回路
構成は、図5に示すように、NPNトランジスタQ1
と、TX VCO4の制御入力端子4aとNPNトラン
ジスタQ1 のゲートとの間にコイルLとコンデンサC4
とが直列に接続されており、コイルLとコンデンサC4
との接続部とグラウンドとの間に可変容量ダイオード
(バリキャップ)VC の両端部が接続されている。
【0036】これに対して、本実施例のTX VCO2
7の回路構成は、図3に示すように、上記従来のTX
VCO4の構成(図5参照)に加えて、TX VCO2
7の制御入力端子27aとコイルLの接続部とグラウン
ドとの間にスイッチS1 と所定の起電力(V2 )を持っ
たバッテリ(BATT)とが直列に接続されている点に
特徴がある。
【0037】上記構成は、スイッチ45が送信用のT側
から受信用のR側に切り換わる際に、可変容量ダイオー
ドVC に電位V1 が保持され、その保持された電位V1
に基づいてフリーランニング発振が生ずる。これによ
り、電位V1 に基づく発振周波数は、受信回路のRX
VCO26が発するローカル信号の周波数の近傍である
ことから、受信チャネルに妨害を与えることになる。
【0038】ところが、本実施例では、スイッチ45が
送信用のT側から受信用のR側に切り換わる際に、スイ
ッチS1 を閉じてバッテリから電源が供給されることに
より、TX VCO27の保持電位がV1 →V2 に変更
され、フリーランニング発振で発生する周波数が受信回
路側のローカル信号と大きく異なることから、受信チャ
ネルへの妨害がなくなる。
【0039】次に、本実施例の動作を説明する。まず、
図1に示すように、アンテナ12に無線信号を受信した
場合は、アンテナスイッチ13が受信回路側に切り換え
られ、誘電体バンドパスフィルタ14により1895.
15MHz帯の信号(f1 )が抽出されてローノイズア
ンプ15に出力され、ローノイズアンプ15により所定
増幅率で増幅されて、誘電体バンドパスフィルタ16に
出力される。
【0040】そして、増幅された1895.15MHz
帯の信号(f1 )は、誘電体バンドパスフィルタ16に
より、さらに搬送波周波数帯近傍の周波数帯信号が抽出
されてファーストミキサ17に出力される。ファースト
ミキサ17では、誘電体バンドパスフィルタ16から入
力される周波数帯信号を、ローカル信号生成回路30よ
り入力される1,646.7MHzの受信用ローカル信
号(f1 −f2 )によって248.45MHzの中間周
波数信号(f2 )を生成して、バンドパスフィルタ18
に出力される。
【0041】次いで、バンドパスフィルタ18では、フ
ァーストミキサ17から入力される中間周波数信号(f
2 )から不要周波数帯の信号を除去してセカンドアンプ
19に出力し、所定増幅率で増幅した後、セカンドミキ
サ20に出力する。セカンドミキサ20では、セカンド
アンプ19で増幅された中間周波数信号(f2 )に対し
て、セカンドVCO32より入力される229.25M
Hzのセカンドローカル信号により19.2MHzのベ
ースバンド信号を復調してバンドパスフィルタ21に出
力される。
【0042】そして、そのベースバンド信号は、バンド
パスフィルタ21により不要周波数帯の信号が除去され
てリミッタ22とRSSI23に出力される。リミッタ
22では、ベースバンド信号の振幅の上下が所定レベル
でカットされて、後段の図示しない受信データ処理回路
に出力され、RSSI23では、ベースバンド信号の受
信レベルが検出されて、後段の図示しない受信データ処
理回路に出力される。
【0043】また、図示しない送信データ処理回路から
送信回路に入力されるベースバンド信号I,Qは、IQ
変調回路24により直交変換されるとともに、ローカル
信号生成回路30のスイッチ28をTX VCO27側
に切換えて入力される1895.15MHz帯の送信用
ローカル信号で変調された変調信号が生成され、ハイパ
ワーアンプ25に出力される。
【0044】ハイパワーアンプ25では、IQ変調回路
24から入力される変調信号が所定増幅率で増幅され
て、アンテナスイッチ13が送信回路側に切り換えられ
てアンテナ12から搬送波周波数帯に応じた1895.
15MHz帯の無線信号として送信される。
【0045】本実施例の無線通信機用局部発振回路は、
TDMA−TDD方式を用いているため、上記のように
複数の無線キャリアの各々のチャネルを利用して受信情
報と送信情報とが交互に通信される。この場合、ローカ
ル信号生成回路30のスイッチ28は、受信時と送信時
とで交互に切り換えられて、PLL29に対してRXV
CO26、あるいはTX VCO27を接続して、受信
用ローカル信号をファーストミキサ17へ出力したり、
送信用ローカル信号をIQ変調回路24に出力して、復
調処理や変調処理が行われる。
【0046】図2に示すように、スイッチ44とスイッ
チ45とで構成されたスイッチ28は、受信時にR側、
送信時にT側に切り換わることにより、PLL29がR
XVCO26、あるいは、TX VCO27に対してル
ープが形成される。
【0047】本実施例のTX VCO27は、図3に示
すように、TX VCO27の制御入力端子27aとN
PNトランジスタQ1 のゲートとの間にコイルLとコン
デンサC4 とが直列に接続され、コイルLとコンデンサ
C4 との接続部とグラウンドとの間に可変容量ダイオー
ド(バリキャップ)VC の両端部が接続されており、さ
らに、TX VCO27の制御入力端子27aとコイル
Lの接続部と、グラウンドとの間にスイッチS1 と所定
の起電力(V2 )を持ったバッテリ(BATT)とが直
列に接続されている。このため、スイッチ45が送信用
のT側から受信用のR側に切り換わる際に、従来は可変
容量ダイオードVC に電位V1 が保持されていたが、本
実施例では、スイッチ45が送信用のT側から受信用の
R側に切り換わる際に、スイッチS1 を閉じてバッテリ
からの電源を供給し、TX VCO27の保持電位がV
1 →V2 に変更される。これにより、V2 の電位に基づ
くフリーランニング発振は、受信回路側のローカル信号
の周波数と大きく異なることから、受信チャネルへ悪影
響を与えるの防止することができる。
【0048】しかし、TX VCO27の発振周波数に
基づいてV1 は変化するので、V1とV2 の電位差が大
きくなると、PLL29のロックアップタイムが長くな
ることが考えられる。当然、このロックアップタイムが
短くなるようにV2 を選択するだが、発振周波数(電位
に対応している)によっては、V1 とV2 の電位差が大
きくなることが考えられる。
【0049】この問題点を解決する他の実施例を以下に
示す。図4は、本発明の他の実施例に係るTX VCO
27の回路とその周辺の回路構成を示す図である。図4
に示す実施例の特徴的な構成は、上記図3の実施例で付
加したスイッチS1 とバッテリ(BATT)の構成に代
えて、TX VCO27の制御入力端子27aとコイル
Lの接続部とグラウンドとの間にスイッチS1 とコンデ
ンサC5 とが直列に接続されるとともに、ダイオードD
の入力側が前記制御入力端子27aとコイルLとの接続
部27bに接続され、ダイオードDの出力側が前記スイ
ッチS1 と前記コンデンサC5 との接続部27cとの間
に接続され、また、前記接続部27cとグラウンドとの
間に抵抗R3 が接続されている。
【0050】図4に示すTX VCO27は、上記のよ
うに構成されているため、スイッチ45が送信用のT側
に接続されている送信時には、スイッチS1 を開くこと
により、可変容量ダイオードVC に電位V1 が保持さ
れ、この電位V1 に基づいて発振される送信用のローカ
ル信号の搬送周波数によって、直交変換されたベースバ
ンド信号I,Qを図1に示すIQ変調回路24で変調し
た変調信号をハイパワーアンプ25に出力される。これ
と同時に、接続部27bの電位V1 は、ダイオードDに
より電圧降下され、接続部27cの電位V3 になり、コ
ンデンサC5に保持される。
【0051】次に、図4のスイッチ45を送信用のT側
から受信用のR側に切り換える受信時には、スイッチS
1 を閉じるようにする。すると、TX VCO27で
は、可変容量ダイオードVC に保持される電位V1 が接
続部27cに保持されている電位V3 にシフトされ、こ
れに基づいてフリーランニング発振が起る。
【0052】このように、可変容量ダイオードVC に保
持される電位をV1 とは異なった電位(ここでは、V3
とする)にシフトさせることができる。そして、この可
変容量ダイオードVC に保持される電位は、V1 からV
3 にシフトされると、TXVCO27で生ずるフリーラ
ンニング発振の発振周波数が変化することによって、受
信回路へ悪影響が及ぶのを防止することができる。さら
に、TX VCO27の発振周波数を変えるために電位
V1 を変化しても、必ずV3 は、ダイオードDによる電
圧降下分だけの差しか発生しない。このため、常に一定
のロックアップタイムが得られる。
【0053】以上述べたように、本実施例の無線通信機
用局部発振回路は、送信用の電圧制御発振回路であるT
X VCO27内のスイッチS1 を開閉することによっ
て、可変容量ダイオードVC に保持される電位V1 をV
2 あるいはV3 にシフトさせることができる。このた
め、送信時から受信時に切り換わる際には、スイッチ4
5によりVCOを切り換えた後に、送信回路のTX V
CO27側で生じるフリーランニング発振の周波数を送
信時の発振周波数とは異なった周波数にすることが可能
となり、受信回路側に悪影響を与えることを防止するこ
とができる。
【0054】また、他の実施例において、相互に悪影響
を与え合うこと無く適正なローカル信号が生成できると
ともに、送信時と受信時との切り換えに伴うロックアッ
プタイム差を無くすことができるため、確実かつスムー
スな無線信号の授受を行うことができるようになった。
特に、近年ではPHS(パーソナル・ハンディホン・シ
ステム)などの携帯通信端末の普及に伴って、確実に無
線信号を授受することが可能な信頼性の高い無線通信機
用局部発振回路とすることができる。
【0055】なお、上記実施例では、可変容量ダイオー
ドVC に保持される電位V1 からV2 、あるいはV3 の
ように電位を下げるようにシフトさせたが、逆に、電位
を上げるようにシフトさせる回路構成を採用することも
できる。
【0056】
【発明の効果】請求項1記載の無線通信機用局部発振回
路によれば、送信用発振手段で送信用の第1の周波数の
ローカル信号を出力し、受信用発振手段で受信用の第2
の周波数のローカル信号を出力して、切換手段で前記送
信用発振手段と前記受信用発振手段の出力を送信あるい
は受信タイミングで切換えて、切換手段で受信用発振手
段に切換えられているときに、発振周波数シフト手段で
前記送信用発振手段のローカル信号の発振周波数を第3
の周波数にシフトする。このため、切換手段により送信
用発振手段から受信用発振手段に切り換えた後、送信用
発振手段側で生ずるフリーランニング発振による受信回
路への悪影響を排除することができる。
【0057】また、請求項2記載の無線通信機用局部発
振回路によれば、前記送信用発振手段および前記受信用
発振手段がそれぞれ電圧によって発振周波数を制御する
電圧制御発振回路を有し、その送信用発振手段の電圧制
御発振回路が第1の電圧により第1の周波数のローカル
信号を発信し、その受信用発振手段の電圧制御発振回路
が第2の電圧により第2の周波数のローカル信号を発信
する。そして、前記発振周波数シフト手段は、前記送信
用発振手段の発振周波数を第1の周波数から第3の周波
数にシフトするために、前記第1の電圧を第3の電圧に
切換える。このため、切換手段により送信用発振手段か
ら受信用発振手段に切り換えた後、送信用発振手段に生
ずるフリーランニング発振による受信回路への悪影響
を、電圧制御発振回路の制御電圧を切り換えることによ
り排除することができる。
【0058】また、請求項3記載の無線通信機用局部発
振回路によれば、第3の電圧を第1の電圧に基づいて発
生する電圧シフト手段を有する。このため、切換手段に
より送信用発振手段から受信用発振手段に切り換えた後
に送信用発振手段に生ずるフリーランニング発振による
受信回路への悪影響が排除できるとともに、ロックアッ
プタイムの差を生じなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無線通信機用局部発振回路のブロ
ック図。
【図2】図1のローカル信号生成回路の各部の具体的な
構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施例に係るTX VCOの回路とそ
の周辺の回路構成を示す図。
【図4】本発明の他の実施例に係るTX VCOの回路
とその周辺の回路構成を示す図。
【図5】従来のローカル信号生成回路内の構成を示す
図。
【符号の説明】
11 送受信回路 12 アンテナ 13 アンテナスイッチ 14 誘電体バンドパスフィルタ 15 ローノイズアンプ 16 誘電体バンドパスフィルタ 17 ファーストミキサ 18 バンドパスフィルタ 19 セカンドアンプ 20 セカンドミキサ 21 バンドパスフィルタ 22 リミッタ 23 RSSI 24 IQ変調回路 25 ハイパワーアンプ 26 RX VCO 27 TX VCO 28 スイッチ 29 PLL 30 ローカル信号生成回路 31 TCXO 32 セカンドVCO 33 セカンドPLL 41 位相比較器 42 チャージポンプ 43 ローパスフィルタ 44,45 スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送受信信号を周波数変換するために所定周
    波数のローカル信号を出力する無線通信機用局部発振回
    路において、 送信用の第1の周波数のローカル信号を出力する送信用
    発振手段と、 受信用の第2の周波数のローカル信号を出力する受信用
    発振手段と、 前記送信用発振手段と前記受信用発振手段の出力を送信
    あるいは受信タイミングで切換える切換手段と、 この切換手段により受信用発振手段に切換えられている
    とき、前記送信用発振手段のローカル信号の発振周波数
    を第3の周波数にシフトする発振周波数シフト手段と、 を有することを特徴とする無線通信機用局部発振回路。
  2. 【請求項2】前記送信用発振手段および前記受信用発振
    手段は、 それぞれ電圧により発振周波数を制御する電圧制御発振
    回路を有し、該送信用発振手段の電圧制御発振回路は、
    第1の電圧により第1の周波数のローカル信号を発信
    し、該受信用発振手段の電圧制御発振回路は、第2の電
    圧により第2の周波数のローカル信号を発信し、 前記発振周波数シフト手段は、 前記送信用発振手段の発振周波数を第1の周波数から第
    3の周波数にシフトするために、前記第1の電圧を第3
    の電圧に切換えることを特徴とする請求項1記載の無線
    通信機用局部発振回路。
  3. 【請求項3】前記第3の電圧を前記第1の電圧に基づい
    て発生する電圧シフト手段を有することを特徴とする請
    求項2記載の無線通信機用局部発振回路。
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