JPH08329582A - ディスクカートリッジ交換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐久性，信頼性，カートリッジ交換時間の短
縮化，構成の簡素化，省スペース化を図る。 【構成】 複数のディスクカートリッジ１を、それぞれ
ストッカ15内のパレット17において開閉レバーによって
シャッタ３が開き、かつ光磁気ディスク２が露出した状
態で保持する。そして、使用されるディスクカートリッ
ジ１が保持されているパレット17を、前記シャッタ３の
開状態でパレット移動体によりストッカ15から移動して
キャリッジ10に保持させる。この状態でディスクカート
リッジ１とパレット17とを保持した前記キャリッジ10
は、記録ディスクドライブ５，９のスピンドルモータ６
部分まで移動し、ディスクカートリッジ１内の光磁気デ
ィスク２を、前記スピンドルモータ６の所定の位置にロ
ーディング装置を介さずに直接装着してローディング状
態にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク，光磁気デ
ィスク等の光学的に記録，再生がなされる記録ディスク
を収納したディスクカートリッジに対して、そのストッ
カ部と駆動部との間で自動交換することが可能なディス
クカートリッジ交換装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、複数のディスクカートリッジ
を収納することが可能なストッカ部を有し、このストッ
カ部から使用対象のディスクカートリッジを取り出し、
ディスク駆動装置の前面まで搬送してディスク駆動装置
のローディング機構により所定位置に装着した後、記録
ディスクを回転させて光ディスクによって記録，再生，
消去を行うディスクカートリッジ交換装置が知られてい
る(特開平4-69854号公報参照)。

【０００３】前記ディスクカートリッジには、光ヘッド
のアクセス用の開口部を開閉するためのシャッタが設け
られており、少なくともディスク駆動装置に装着したと
きには前記シャッタを開いておく必要がある。

【０００４】また、通常のディスクカートリッジ交換装
置では、ディスクカートリッジの搬送時あるいはディス
ク駆動装置への装着時、何等かの異常により電源が切れ
てしまった場合には、当該ディスクカートリッジの識別
が困難となる。そこで、従来では、ディスクカートリッ
ジのハンドリングの来歴をバックアップメモリ等によっ
て管理していた。

【０００５】また、両面に記録面がある記録ディスクに
対して記録，再生等を行うものでは、ディスクカートリ
ッジをディスク駆動装置に対して、その面を反転できる
ようにするための反転機構が必要であった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ディスクカートリッジ
交換装置に対する要求特性の中で、重要なことはカート
リッジ交換時間の短縮化，信頼性，耐久性である。通常
のディスク駆動装置の装着寿命は２〜３万回であり、ま
た近年のディスクカートリッジ交換装置に要求される寿
命は60万回以上となっている。このためディスク駆動装
置のローディング機構には高寿命であることが要求さ
れ、構成部材の材質等に特別な配慮が必要となり、コス
トアップの原因となっていた。それでも、市場要求の高
耐久性を満足しえないのが現状である。

【０００７】また、従来のように、ディスクカートリッ
ジのディスク駆動装置への装着時に、ディスクカートリ
ッジのシャッタを開く構成であると、その開くための時
間が交換時間に加わって交換時間を長くする１つの原因
となっていた。さらにディスクカートリッジにおいて、
その交換のたびにシャッタが摺動するため、特に交換頻
度の高いディスクカートリッジの耐久性に問題が生じ
る。

【０００８】また、シャッタの開閉機構は、ディスクカ
ートリッジのシャッタが１つしか設けられていないの
に、記録ディスクの両側の記録面に対応できるように２
つの機構が設置されていた。

【０００９】また、ディスクカートリッジの搬送時ある
いはディスク駆動装置への装着時、何等かの異常により
電源が切れてしまった場合には、従来では、ディスクカ
ートリッジのハンドリングの来歴をバックアップメモリ
等によって管理していたが、ハンドリングのタイミング
やバックアップの不良が発生した場合には、作業者がデ
ィスクカートリッジを識別し、元のストッカの所定位置
に戻す必要があり、その復元の信頼性に問題が生じる。

【００１０】また、ディスクカートリッジの側面をディ
スク駆動装置に対して反転するための反転機構を具備し
たものでは、反転動作のため交換時間が増加し、さらに
反転機構の設置スペースが必要であり、しかも機構が複
雑になるため耐久性，信頼性に問題が生じる。

【００１１】本発明の目的は、前記諸問題を解決し、耐
久性，信頼性，カートリッジ交換時間の短縮化，構成の
簡素化，省スペース化が図れるディスクカートリッジ交
換装置を提供することにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、記録ディスクが収納されたディスクカー
トリッジを複数枚保持できるストッカと、記録ディスク
を回転駆動するスピンドルモータおよび光ヘッドを有
し、ローディング機構を具備していない記録ディスク駆
動部と、前記ストッカと記録ディスク駆動部との間で記
録ディスクを搬送するためのキャリッジとを備えたディ
スクカートリッジ交換装置において、前記ストッカに移
動可能に設けられて、ディスクカートリッジを保持する
複数の搬送パレットと、これらの各搬送パレットに設け
られて、保持されたディスクカートリッジのシャッタを
開状態に維持するシャッタ開閉体と、前記ストッカと搬
送パレットを保持することが可能な前記キャリッジとの
間で前記搬送パレットを移動させる移動体と、シャッタ
が開状態に維持されたディスクカートリッジに収納され
ている記録ディスクのハブが前記スピンドルモータのハ
ブ受け部に嵌着するように前記キャリッジを移動させる
キャリッジ駆動部とを備えたことを特徴とする。

【００１３】また前記ディスクカートリッジが所定の挿
入側から挿入されたときのみに、ディスクカートリッジ
のシャッタにおける係合部と係合するように前記シャッ
タ開閉体を設置したことを特徴とする。

【００１４】また前記搬送パレットに、搬送パレットの
個々を識別することが可能に識別部を設けたことを特徴
とする請求項１記載のディスクカートリッジ交換装置。

【００１５】またディスクカートリッジ交換時に前記搬
送パレットの前記ストッカに対する着脱を阻止する手段
を備えたことを特徴とする。

【００１６】また前記ストッカにディスクカートリッジ
の取り外しを可能にする開口を形成し、この開口に開閉
可能にドアを設けたことを特徴とする。

【００１７】また前記ドアにドアの開閉動作をロックす
るロック機構を設け、このロック機構の前記ロックを機
械的手段または電気的手段によって解除可能にしたこと
を特徴とする。

【００１８】また前記ストッカ内のディスクカートリッ
ジあるいは搬送パレットに設けられた表示用ラベルを外
部から目視可能にする透明部を前記ドアに設けたことを
特徴とする。

【００１９】また前記ストッカおよび搬送パレットの開
口部において、各搬送パレットに固有の符号を、前記ド
アを透してあるいはドアの近傍で目視することが可能に
設けたことを特徴とする。

【００２０】また前記記録ディスク駆動部を、各記録デ
ィスク駆動部に設けられた各スピンドルモータのハブ受
け部が相対向するように前記キャリッジにおける移動の
両終端にそれぞれ設置したことを特徴とする。

【００２１】また前記キャリッジにより前記搬送パレッ
トを前記記録ディスク駆動部へ搬送した後、キャリッジ
から搬送パレットを分離する手段を設けたことを特徴と
する。

【００２２】また２台の前記キャリッジを記録ディスク
駆動部間に設けたことを特徴とする。

【００２３】また前記２台のキャリッジを共通のガイド
レールにて移動案内することを特徴とする。

【００２４】また前記記録ディスク駆動部が光磁気ディ
スク駆動装置からなり、光磁気ディスクに対して記録あ
るいは記録消去時に磁界を与える磁気ヘッドを、前記キ
ャリッジあるいは搬送パレットあるいはディスクカート
リッジの移動に干渉しない位置に退避可能にしたことを
特徴とする。

【００２５】

【作用】前記構成の本発明に係るディスクカートリッジ
交換装置では、複数のディスクカートリッジは、それぞ
れストッカ内の搬送パレットにおいてシャッタ開閉体に
よってシャッタが開いた状態で保持されており、このシ
ャッタの開状態で搬送パレットは、移動体によりストッ
カから移動してキャリッジに保持され、このキャリッジ
によりスピンドルモータ部分まで移動する。そして、搬
送パレットとキャリッジとの保持状態で、ディスクカー
トリッジ内の記録ディスクは記録ディスク駆動部におけ
るスピンドルモータの所定の位置に装着されてローディ
ング状態になる。

【００２６】したがって、ディスクカートリッジの交換
のたびにシャッタ開閉を行う必要がなく、さらに特別な
ローディング機構を介さずに直接的に記録ディスク駆動
部に対してディスクカートリッジをローディング状態に
することができ、耐久性の向上と交換時間の短縮化が図
れる。

【００２７】前記搬送パレットに対してディスクカート
リッジの側面が逆に挿入されることの防止、搬送パレッ
トを識別するための手段の設置、搬送パレットの不適当
な移動の防止等の機能を設けることによって、ディスク
カートリッジ，搬送パレット等を適正に所定の位置まで
移動させることが可能になる。

【００２８】２台の前記キャリッジを一対の記録ディス
ク駆動装置間に設置することにより、同時に２つの記録
ディスクのアクセスが可能になり、さらに交換時間の短
縮化が図れる。

【００２９】前記ストッカに外部からディスクカートリ
ッジの取り出し，交換を可能にするため、開口とこの開
口を開閉するドアを設け、しかも、不用意にドアが開か
ないようにしたり、各ディスクカートリッジ，搬送パレ
ットを容易に識別できるように、ドアを透明にしたり、
識別用の符号を設けることによって、各種の事故の発生
を防げる。

【００３０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００３１】図１は本発明の第１実施例における概略構
成を説明するための斜視図、図２は第１実施例の平面
図、図３は第１実施例の図２における縦断面図であり、
１は光磁気ディスク２が収納されたディスクカートリッ
ジ、３は、ディスクカートリッジ１に摺動可能に設けら
れて、アクセス用窓４を開閉するシャッタ、５は、光磁
気ディスク２を回転駆動するスピンドルモータ６と、光
磁気ディスク２に対してレーザ光を集束させ情報の記
録，再生を行う光ヘッド７と、光ヘッド７を光磁気ディ
スク２の半径方向に移動させるシークモータ８と、図示
しない磁気ヘッド等からなり、公知のローディング機構
を備えず側方が開放されている第１ドライブ(記録ディ
スク駆動装置)、９は、第１ドライブ５と同一構成の第
２ドライブであり、両ドライブ５，９は開放されている
側が相対向し、かつ相対向するそれぞれのスピンドルモ
ータ６の回転軸の延長線が、同一線上にあるように配設
されている。

【００３２】10は、第１ドライブ５と第２ドライブ９と
の間に設置され、一対のガイドレール11によって案内さ
れて両ドライブ５，９間を移動するキャリッジ、12は、
複数の駆動ベルト13，プーリ14等を介してキャリッジ10
を駆動するキャリッジモータである。

【００３３】15は、装置筐体16に形成された開口16aに
一方の開口側15aが向き、他方の開口側15bがキャリッジ
10側に向くように設置されたストッカ、17は、12本の稜
からなって内部に保持したディスクカートリッジ１の各
側面が露出され、ストッカ15内に取り出すことが可能に
複数個収納されたパレット、18は、各パレット17の下部
に設けられたラック19と、このラック19と噛合してパレ
ット17を前記ガイドレール11の延在方向に対して直交す
る方向へ移動させるピニオン20とからなるパレット移動
体である。このパレット移動体18は、従来のように、ゴ
ムローラを用いてディスクカートリッジ１をゴムローラ
の摩擦抵抗にて搬送するものに比べると、接触がないた
め静電気の発生を防ぐことができ、しかもギアの噛合に
よる搬送が行われるので搬送が確実となる等、有利であ
る。

【００３４】21は、前記装置筐体16の開口16aを開閉す
るため、開口16a近傍に回動可能に軸支された透明な材
料からなるドア、22は電源スイッチ、23は各種設定を行
うためのキー入力部、24は表示部である。さらに、図示
しないが、装置筐体16に形成された開口16a方向に向く
ストッカ15における一方の開口側15a部分、あるいは各
パレット17には、それぞれのパレット17，ディスクカー
トリッジ１に対応した固有の番号，符号等の識別子が印
刷，ラベル等で設けられており、透明なドア21を介して
それらの識別子を外部から目視でき、ディスクカートリ
ッジ１の種類等を確認できて検索が容易にできるように
してある。

【００３５】図４(a)〜(c)は前記パレットの構成とディ
スクカートリッジの挿入動作を説明するための側面断面
図であり、30は、一端30aがパレット17の右上部に回動
可能に軸支され、他端30bにディスクカートリッジ１の
シャッタ３に形成された係合凹部3aと係脱する係合凸部
が形成された開閉レバー、31は開閉レバー30を上方へ付
勢しているスプリング、32は、パレット17の左上部に回
動可能に軸支され、ディスクカートリッジ１の側面に形
成された凹部1aと係合してディスクカートリッジ１の脱
落を防止する爪部32aを有するロックレバーである。

【００３６】図５(a)，(b)は前記キャリッジにおけるパ
レットの保持手段とその動作を示す正面図であり、キャ
リッジ10の上部にはパレット17を挾持するチャッキング
部材35が上下動可能に設けられ、パレット17をチャッキ
ング部材35によって挾持した状態でキャリッジ10は移動
可能であり、キャリッジ10の停止状態でチャッキング部
材35が下降してパレット17の挾持を開放することができ
る。

【００３７】前記構成の第１実施例では、ドア21を開い
て装置筐体16の開口16aを開放し、ディスクカートリッ
ジ１を開口16aからストッカ15における一方の開口側15a
を通して空いているパレット17に挿入する。すると、図
４(a)に示すように、シャッタ３の係合凹部3aと開閉レ
バー30の係合凸部30bとが係合し、開閉レバー30はディ
スクカートリッジ１の挿入に従って下方に移動(反時計
方向へ回動)し、この移動にともなってシャッタ３を下
方へ移動させ、挿入が完了した時点では、図４(b)に示
すように、アクセス用窓４が開らかれ、しかも、ディス
クカートリッジ１のの凹部1aとロックレバー32の爪部32
aとが係合する。したがって、ディスクカートリッジ１
はパレット17に挿入されると、シャッタ３が開放されて
いる状態で保持されることになる。

【００３８】また、ディスクカートリッジ１は、ストッ
カ15内で奥側にシャッタ３が存在する向きで収納され、
通常のディスクドライブにおいてカートリッジを抜き差
しする向きと同じであるので、作業者に違和感を与える
ことはない。

【００３９】図４(c)に示すように、ディスクカートリ
ッジ１のＡ面あるいはＢ面を間違えて挿入しようとして
も(この場合、Ｂ面が手前になるように挿入することが
誤挿入)、開閉レバー30の係合凸部30bは、シャッタ３の
側部と当接して係合凹部3aとは係合しないので、シャッ
タ３が開かれないためディスクカートリッジ１がパレッ
ト17に装着されないことになり、ディスクカートリッジ
１のＡ面あるいはＢ面を間違えて挿入することが防止さ
れる。

【００４０】本実施例の交換装置に接続されたホストコ
ンピュータから指令信号によって、キャリッジ10は使用
されるディスクカートリッジ１の保持されているパレッ
ト17の前まで移動され(図５(ｂ)参照)、そのパレット17
がパレット移動体18によってストッカ15からキャリッジ
10に移動される。キャリッジ10は移動時にはチャッキン
グ部材35が下降位置にあり、ストッカ15から移動してき
たパレット17をチャッキング部材35の上昇によってディ
スクカートリッジ１を保持することができる(図５(ａ)
参照)。そして、前記指令信号によって指示された光磁
気ディスク２のアクセス面に対向するいずれかのドライ
ブ５，９方向へキャリッジ10が移動される。このキャリ
ッジ10によって光磁気ディスク２の中心ハブが、ドライ
ブ５，９におけるスピンドルモータ６のハブ受け部に向
けて移動して、パレット17とともに光磁気ディスク２が
スピンドルモータ６に装着されて回転駆動可能状態にな
る。この装着完了後、キャリッジ10のチャッキング部材
35は再び下降し、パレット17から離れる。

【００４１】このように、本実施例では、ディスクカー
トリッジ１がパレット17にシャッタ３が開状態で、かつ
側面がパレット17から露出している状態で保持されてい
るため、光磁気ディスク２の回転中心部および半径方向
がアクセス用窓４から露出しており、キャリッジ10がド
ライブ５，９の所定の位置に達すれば、上述したよう
に、スピンドルモータ６にチャッキングされて、光ヘッ
ド７によるアクセスが可能になる。

【００４２】使用後のディスクカートリッジ１をストッ
カ15の所定の位置に戻すには、ドライブ５，９を停止さ
せた後、キャリッジ10のチャッキング部材35を上昇させ
ることによってパレット17を保持し、キャリッジ10をス
トッカ15の所定の位置まで移動させ、この位置において
パレット移動体18によってパレット17がキャリッジ10か
らストッカ15に移動される。

【００４３】本実施例において、ストッカ15に着脱防止
用のストッパを設けることによって、ディスクカートリ
ッジ１の交換時には、パレット17をストッカ15に対して
出し入れできないようにすることによって、パレット17
のストッカ15に対する収納位置の乱れを防ぐことができ
る。

【００４４】前記着脱防止用のストッパとしては、図６
に示すように、各パレット17の下部に設けられたラック
19と、このラック19と噛合してパレット17を前記ガイド
レール11の延在方向に対して直交する方向へ移動させる
ピニオン20とからなる前記パレット移動体18部分におけ
るパレット移動終端部Ａに、パレット17の存在を検知す
るパレット検知センサ40を設け、このパレット検知セン
サ40でパレット17を検知した状態ではピニオン20の駆動
を停止することで、パレット移動をロック状態にし、パ
レット17のストッカ15に対する出し入れができないよう
にする構成も考えられる。

【００４５】また、キャリッジ10によってパレット17を
ドライブ５，９まで搬送した後、パレット17をキャリッ
ジ10から分離するが、この分離機構としては図７，図８
に示すような構成が採用できる。すなわち、図７(ａ)，
(ｂ)の構成では、キャリッジ10の移動案内をするガイド
レール11を、キャリッジ10とともに上下動可能に設置
し、パレット17をドライブ５，９まで搬送した後(図７
(ａ)参照)、ガイドレール11の下降によりキャリッジ10
からパレット17を離すことができるようにしている(図
７(ｂ)参照)。

【００４６】図８(ａ)，(ｂ)の構成では、キャリッジ10
におけるパレット17を挾持する一対の挾持突起41a，41b
の一方を上下動駆動するようにし、パレット17をドライ
ブ５，９まで搬送した後(図８(ａ)参照)、一方の挾持突
起41aを下降させてキャリッジ10からパレット17を離す
ことができるようにしている(図８(ｂ)参照)。

【００４７】また、本実施例では、装置筐体16の開口16
aを開閉する前記ドア21は装置の動作中に開かれると種
々の安全性の上で問題であるため、不用意にドア21が開
けないように、図９に示すようなドアロック手段を設
け、安全性，信頼性，保管性の向上を図っている。すな
わち、ドア21近傍の装置筐体16の上部に操作杆50が出没
可能な電磁ソレノイド装置51を設け、ドア21に固定され
た受け部52と前記操作杆50とを係脱可能にし、ディスク
カートリッジ１の搬送，交換動作中、あるいは接続され
ているホストコンピュータからドア開放禁止指令信号が
出力されているときには、受け部52と前記操作杆50とを
係合させ、ドア21が開放できないようにし、非動作時あ
るいは前記ドア開放禁止指令信号が出力されていないと
きには、電磁ソレノイド装置51をオン状態にして操作杆
50を引き、受け部52と前記操作杆50との係合を解除さ
せ、ドア21の開放を可能にしている。

【００４８】前記電磁ソレノイド装置51は、装置筐体16
の前面に設けられた前記キー入力部23からの設定によっ
て行うことができる。また、ドアロック手段としては他
の機械的，電気的な手段によってロック解除される構成
が採用可能である。

【００４９】図10は本発明の第２実施例の構成を説明す
るための平面図であり、図２に示した第１実施例の構成
部材と同一部材には同一符号を付して詳しい説明を省略
する。 図10において、60，61は、第１ドライブ５と第
２ドライブ９との間に設置され、それぞれ一対のガイド
レール11によって案内されて両ドライブ５，９間を移動
するキャリッジ、62，63は、複数の駆動ベルト64，プー
リ65等を介して各キャリッジ60，61を駆動するキャリッ
ジモータ、66，67はキャリッジ60，61に保持されている
パレット17に設けられた識別用コード(例えば識別孔，
バーコード)等を読み取るパレット識別用センサであ
る。

【００５０】第２実施例では２台のキャリッジ60，61に
よって同時に両ドライブ５，９へのアクセスができるの
で、キャリッジ60，61の一方がドライブ５，９において
ディスクチャッキング状態で固定されていてもよく、既
述した図５のようなチャッキング部材を設ける必要はな
くなる。前記パレット識別センサ66，67は、電源が切れ
てしまうこと等によって、交換，搬送中のパレット17の
識別記憶が失われても、センサ検知によって復旧が可能
になる。

【００５１】図11は本発明の第３実施例の構成を説明す
るための平面図であり、図２に示した第１実施例の構成
部材と同一部材には同一符号を付して詳しい説明を省略
する。 本実施例のように、両ドライブ５，９が光磁気
ディスク駆動装置であると、公知のように光磁気ディス
ク２に対する情報の記録，消去時には、光磁気ディスク
２にレーザ光を照射するとともに磁気ヘッドによって磁
界を加える。図11において、その磁気ヘッドを備えた磁
気印加体70，71を各ドライブ５，９の近傍に回動可能に
支持しており、キャリッジ10の移動に磁気印加体70，71
が支障を与えないように、キャリッジ10の一点鎖線にて
示す移動領域外に磁気印加体70，71が退避することを可
能にしている。

【００５２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のディスク
カートリッジ交換装置は、複数のディスクカートリッジ
を、それぞれストッカ内の搬送パレットにおいてシャッ
タの開いた状態で保持でき、このシャッタの開状態で搬
送パレットを保持するキャリッジによって搬送パレット
を移動できて、ディスクカートリッジ内の記録ディスク
を記録ディスク駆動部における所定の位置にて直接的に
ローディング状態にすることができるので、交換時のデ
ィスクカートリッジにおける部材間の摺動あるいは装置
とディスクカートリッジとの摺動による摩擦が少なくな
り、耐久性の向上が図れ、さらに交換のための動作工程
数が少ないので交換時間が短縮化され、また、ディスク
カートリッジの種別の確認が容易で、しかも、装置の安
全性，信頼性，保安性を向上させる各種の手段を備たも
のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のディスクカートリッジ交換装置の第１
実施例における概略構成を説明するための斜視図であ
る。

【図２】本発明の第１実施例の平面図である。

【図３】本発明の第１実施例の図２における縦断面図で
ある。

【図４】本発明の第１実施例のパレットの構成とディス
クカートリッジの挿入動作を説明するための側面断面図
である。

【図５】本発明の第１実施例のキャリッジにおけるパレ
ットの保持手段とその動作を示す正面図である。

【図６】本発明の第１実施例のパレットの着脱防止用の
ストッパを示す構成図である。

【図７】本発明の第１実施例のパレット分離手段を説明
するための構成図である。

【図８】本発明の第１実施例のパレット分離手段を説明
するための構成図である。

【図９】本発明の第１実施例のドアロック手段を説明す
るための構成図である。

【図１０】本発明の第２実施例の構成を説明するための
平面図である。

【図１１】本発明の第３実施例の構成を説明するための
平面図である。

【符号の説明】 １…ディスクカートリッジ、 ２…光磁気ディスク、
３…シャッタ、 ５…第１ドライブ、 ６…スピンドル
モータ、 ７…光ヘッド、 ８…シークモータ、９…第
２ドライブ、 10…第２ドライブ、 11…ガイドレー
ル、 15…ストッカ、 16…装置筐体、 17…パレッ
ト、 18…パレット移動体、 19…ラック、20…ピニオ
ン、 21…ドア、 23…キー入力部、 24…表示部、
30…開閉カバー、 32…ロックレバー、 35…チャッキ
ング部材、 41a，41b…挾持突起、50…操作杆、 51…
電磁ソレノイド装置、 52…受け部、 66，67…パレッ
ト識別用センサ、 70，71…磁気印加体。

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録ディスクが収納されたディスクカー
   トリッジを複数枚保持できるストッカと、記録ディスク
   を回転駆動するスピンドルモータおよび光ヘッドを有
   し、ローディング機構を具備していない記録ディスク駆
   動部と、前記ストッカと記録ディスク駆動部との間で記
   録ディスクを搬送するためのキャリッジとを備えたディ
   スクカートリッジ交換装置において、前記ストッカに移
   動可能に設けられて、ディスクカートリッジを保持する
   複数の搬送パレットと、これらの各搬送パレットに設け
   られて、保持されたディスクカートリッジのシャッタを
   開状態に維持するシャッタ開閉体と、前記ストッカと搬
   送パレットを保持することが可能な前記キャリッジとの
   間で前記搬送パレットを移動させる移動体と、シャッタ
   が開状態に維持されたディスクカートリッジに収納され
   ている記録ディスクのハブが前記スピンドルモータのハ
   ブ受け部に嵌着するように前記キャリッジを移動させる
   キャリッジ駆動部とを備えたことを特徴とするディスク
   カートリッジ交換装置。
2. 【請求項２】 前記ディスクカートリッジが所定の挿入
   側から挿入されたときのみに、ディスクカートリッジの
   シャッタにおける係合部と係合するように前記シャッタ
   開閉体を設置したことを特徴とする請求項１記載のディ
   スクカートリッジ交換装置。
3. 【請求項３】 前記搬送パレットに、搬送パレットの個
   々を識別することが可能に識別部を設けたことを特徴と
   する請求項１記載のディスクカートリッジ交換装置。
4. 【請求項４】 ディスクカートリッジ交換時に前記搬送
   パレットの前記ストッカに対する着脱を阻止する手段を
   備えたことを特徴とする請求項１記載のディスクカート
   リッジ交換装置。
5. 【請求項５】 前記ストッカにディスクカートリッジの
   取り外しを可能にする開口を形成し、この開口に開閉可
   能にドアを設けたことを特徴とする請求項１記載のディ
   スクカートリッジ交換装置。
6. 【請求項６】 前記ドアにドアの開閉動作をロックする
   ロック機構を設け、このロック機構の前記ロックを機械
   的手段または電気的手段によって解除可能にしたことを
   特徴とする請求項５記載のディスクカートリッジ交換装
   置。
7. 【請求項７】 前記ストッカ内のディスクカートリッジ
   あるいは搬送パレットに設けられた表示用ラベルを外部
   から目視可能にする透明部を前記ドアに設けたことを特
   徴とする請求項５または６記載のディスクカートリッジ
   交換装置。
8. 【請求項８】 前記ストッカおよび搬送パレットの開口
   部において、各搬送パレットに固有の符号を、前記ドア
   を透してあるいはドアの近傍で目視することが可能に設
   けたことを特徴とする請求項５または６記載のディスク
   カートリッジ交換装置。
9. 【請求項９】 前記記録ディスク駆動部を、各記録ディ
   スク駆動部に設けられた各スピンドルモータのハブ受け
   部が相対向するように前記キャリッジにおける移動の両
   終端にそれぞれ設置したことを特徴とする請求項１記載
   のディスクカートリッジ交換装置。
10. 【請求項１０】 前記キャリッジにより前記搬送パレッ
    トを前記記録ディスク駆動部へ搬送した後、キャリッジ
    から搬送パレットを分離する手段を設けたことを特徴と
    する請求項９記載のディスクカートリッジ交換装置。
11. 【請求項１１】 ２台の前記キャリッジを記録ディスク
    駆動部間に設けたことを特徴とする請求項９記載のディ
    スクカートリッジ交換装置。
12. 【請求項１２】 前記２台のキャリッジを共通のガイド
    レールにて移動案内することを特徴とする請求項11記載
    のディスクカートリッジ交換装置。
13. 【請求項１３】 前記記録ディスク駆動部が光磁気ディ
    スク駆動装置からなり、光磁気ディスクに対して記録あ
    るいは記録消去時に磁界を与える磁気ヘッドを、前記キ
    ャリッジあるいは搬送パレットあるいはディスクカート
    リッジの移動に干渉しない位置に退避可能にしたことを
    特徴とする請求項１記載のディスクカートリッジ交換装
    置。