JPH0832926B2 - 熱処理方法 - Google Patents
熱処理方法Info
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- JPH0832926B2 JPH0832926B2 JP21406287A JP21406287A JPH0832926B2 JP H0832926 B2 JPH0832926 B2 JP H0832926B2 JP 21406287 A JP21406287 A JP 21406287A JP 21406287 A JP21406287 A JP 21406287A JP H0832926 B2 JPH0832926 B2 JP H0832926B2
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- heat treatment
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はワークを通電加熱する熱処理方法に関する。
従来の技術 通電加熱による熱処理方法は、周知のように、ワーク
に電流を流し、このワークに供給された電気エネルギー
をワークの電気抵抗によって熱エネルギに変換して、ワ
ークに焼なまし，焼ならし，焼もどし，焼入れ等各種の
熱処理を行う方法である。
に電流を流し、このワークに供給された電気エネルギー
をワークの電気抵抗によって熱エネルギに変換して、ワ
ークに焼なまし，焼ならし，焼もどし，焼入れ等各種の
熱処理を行う方法である。
ところで、この通電加熱による熱処理を行うワークの
中には、高温局部を有するものがある。このワークを自
動車部品の一つであるリングギヤを例として第６図に図
示して説明すると、同図（Ａ）に示すように１ケ所が切
れているリング状のギヤ母材１の両端部それぞれを左右
を溶接用上下電極2,3で挟持する。そして同図（Ｂ）に
示すようにギヤ母材１の両端面を互いに突き合わせて電
流を流し、突き合わせ部４が適当な溶接温度に達したと
き、突き合わせ圧力を強めて両端面同士を押し突けて圧
接し、切れ目の無いリング状のワーク５に形成してあ
る。
中には、高温局部を有するものがある。このワークを自
動車部品の一つであるリングギヤを例として第６図に図
示して説明すると、同図（Ａ）に示すように１ケ所が切
れているリング状のギヤ母材１の両端部それぞれを左右
を溶接用上下電極2,3で挟持する。そして同図（Ｂ）に
示すようにギヤ母材１の両端面を互いに突き合わせて電
流を流し、突き合わせ部４が適当な溶接温度に達したと
き、突き合わせ圧力を強めて両端面同士を押し突けて圧
接し、切れ目の無いリング状のワーク５に形成してあ
る。
発明が解決しようとする問題点 前述したリングギヤのようなワーク５の突き合わせ部
４は加熱圧接によって数百度の高温になっているため、
電気抵抗値が高温局部（突き合わせ部）以外の部分の電
気抵抗値よりも大きくなっている。このため、ワーク５
に加熱圧接後直ちに通電加熱による熱処理を行うと、高
温局部４がますます高温となって溶断してしまう。した
がって、熱処理を行う前に、高温局部４をそれ以外の部
分と略同じ電気抵抗値にする冷却工程を必要とする。し
かし冷却工程ではワーク５を徐冷するので、溶接や熱処
理よりも長い時間を要し、ワーク５が冷却工程に停滞
し、溶接，冷却，熱処理からなるラインの処理能力が低
い。しかも溶接，冷却，熱処理というように、加熱，冷
却，加熱を行うので、エネルギロスも多いものである。
４は加熱圧接によって数百度の高温になっているため、
電気抵抗値が高温局部（突き合わせ部）以外の部分の電
気抵抗値よりも大きくなっている。このため、ワーク５
に加熱圧接後直ちに通電加熱による熱処理を行うと、高
温局部４がますます高温となって溶断してしまう。した
がって、熱処理を行う前に、高温局部４をそれ以外の部
分と略同じ電気抵抗値にする冷却工程を必要とする。し
かし冷却工程ではワーク５を徐冷するので、溶接や熱処
理よりも長い時間を要し、ワーク５が冷却工程に停滞
し、溶接，冷却，熱処理からなるラインの処理能力が低
い。しかも溶接，冷却，熱処理というように、加熱，冷
却，加熱を行うので、エネルギロスも多いものである。
そこで本発明は冷却工程を省略して前記問題点を克服
することができる通電加熱による熱処理方法を提供する
ものである。
することができる通電加熱による熱処理方法を提供する
ものである。
問題点を解決するための手段 高温局部を有するワークに熱処理を施すにあたり、ワ
ークに前記高温局部を迂回するバイパス通電路を形成し
て通電加熱し、ワークの高温局部以外の部分が高温局部
と略同一の温度になったとき、前記バイパス通電路を解
除してワーク全体を通電加熱する。
ークに前記高温局部を迂回するバイパス通電路を形成し
て通電加熱し、ワークの高温局部以外の部分が高温局部
と略同一の温度になったとき、前記バイパス通電路を解
除してワーク全体を通電加熱する。
実施例 以下、本発明の実施例を図面とともに従来の構造と同
一部分には同一符号を付して詳述する。
一部分には同一符号を付して詳述する。
第1,2図に示すように、この実施例では自動車部品の
リングギヤをワーク５として使用しているから、ワーク
５はそのギヤ母材１の突き合わせ部４が電気抵抗溶接法
によって溶接して高温局部になって、切れ目の無いリン
グ状になっている。
リングギヤをワーク５として使用しているから、ワーク
５はそのギヤ母材１の突き合わせ部４が電気抵抗溶接法
によって溶接して高温局部になって、切れ目の無いリン
グ状になっている。
ここで、ワーク５に熱処理を行うのであるが、先ず、
第１図に示すようにワーク５高温局部４近傍をクランパ
ー６で挟持し、このクランパー６に設けられた導電部材
７を高温局部４を跨いでワーク５に接続させ、ワーク５
にその高温局部４を迂回する一点鎖線示のバイパス通電
路８を形成すると共に、左右の熱処理用上下電極9,10で
ワーク５を挟持する。この熱処理用上下電極9,10は同図
（Ａ）に示すように高温局部４を通る中心線l1と直交す
る中心線l2上の部分を挟持することによって、点線l3で
示すように一方の熱処理用上下電極９からワーク５の一
半部を通って他方の熱処理用上下電極10に至る通電路の
電気抵抗値と、点線l4で示すように一方の熱処理用上下
電極９からバイパス通電路８を含むワーク５の他半部を
通って他方の熱処理用上下電極10に至る通電路の電気抵
抗値とが略同じとなるようにしてある。そして、左右の
熱処理用上下電極9,10間に図外の熱処理用電源から電流
を供給して、ワーク５を通電加熱する。次いで、第２図
に示すようにワーク５の高温局部４以外の部分が高温局
部４と略同一の温度、即ち高温局部４とそれ以外の部分
とが略同一の電気抵抗値になったとき、前述のクランパ
ー６の挟持を解いて導電部材７をワーク５から離して、
前記バイパス通電路８を解除し、前述と同様に左右の熱
処理用上下電極9,10間に電流を供給し、ワーク５の高温
局部４とそれ以外の部分とを含む全体を、焼なまし，焼
ならし，焼もどし，焼入れ等各種の熱処理の好適な温度
まで通電加熱する。
第１図に示すようにワーク５高温局部４近傍をクランパ
ー６で挟持し、このクランパー６に設けられた導電部材
７を高温局部４を跨いでワーク５に接続させ、ワーク５
にその高温局部４を迂回する一点鎖線示のバイパス通電
路８を形成すると共に、左右の熱処理用上下電極9,10で
ワーク５を挟持する。この熱処理用上下電極9,10は同図
（Ａ）に示すように高温局部４を通る中心線l1と直交す
る中心線l2上の部分を挟持することによって、点線l3で
示すように一方の熱処理用上下電極９からワーク５の一
半部を通って他方の熱処理用上下電極10に至る通電路の
電気抵抗値と、点線l4で示すように一方の熱処理用上下
電極９からバイパス通電路８を含むワーク５の他半部を
通って他方の熱処理用上下電極10に至る通電路の電気抵
抗値とが略同じとなるようにしてある。そして、左右の
熱処理用上下電極9,10間に図外の熱処理用電源から電流
を供給して、ワーク５を通電加熱する。次いで、第２図
に示すようにワーク５の高温局部４以外の部分が高温局
部４と略同一の温度、即ち高温局部４とそれ以外の部分
とが略同一の電気抵抗値になったとき、前述のクランパ
ー６の挟持を解いて導電部材７をワーク５から離して、
前記バイパス通電路８を解除し、前述と同様に左右の熱
処理用上下電極9,10間に電流を供給し、ワーク５の高温
局部４とそれ以外の部分とを含む全体を、焼なまし，焼
ならし，焼もどし，焼入れ等各種の熱処理の好適な温度
まで通電加熱する。
前記実施例では導電部材７を高温局部４に無接触に跨
ぐようにした構造を図示して説明したが、第３図に示す
ようにクランパー６の導電部材7Aを高温局部４にも接触
させ、高温局部４の熱を導電部材7Aやクランパー６で奪
うことによって、高温局部４とそれ以外の部分との温度
差を少なくし、高温局部以外の部分の通電加熱時間を短
くすることができる。この場合、導電部材7Aの材質を、
温度に対する電気抵抗値の変化率が小さいものか、ある
いは負の特性を有するものを選ぶことによって、導電部
材7Aの温度上昇による電気抵抗値の増加を抑えることも
できる。
ぐようにした構造を図示して説明したが、第３図に示す
ようにクランパー６の導電部材7Aを高温局部４にも接触
させ、高温局部４の熱を導電部材7Aやクランパー６で奪
うことによって、高温局部４とそれ以外の部分との温度
差を少なくし、高温局部以外の部分の通電加熱時間を短
くすることができる。この場合、導電部材7Aの材質を、
温度に対する電気抵抗値の変化率が小さいものか、ある
いは負の特性を有するものを選ぶことによって、導電部
材7Aの温度上昇による電気抵抗値の増加を抑えることも
できる。
また第４図に示すようにクランパーに導電部材7Bを組
み込むことなく、この導電部材7Bを高温局部４に無接触
に跨ってワーク５の片面に接触させたり、第５図に示す
ようにクランパーに組み込まない導電部材7Cを高温局部
４にも接触させたりしても、前記各実施例と同様の効果
がある。
み込むことなく、この導電部材7Bを高温局部４に無接触
に跨ってワーク５の片面に接触させたり、第５図に示す
ようにクランパーに組み込まない導電部材7Cを高温局部
４にも接触させたりしても、前記各実施例と同様の効果
がある。
なお図示は省略するけれども、導電部材や熱処理用上
下電極のワークへの接触，ワークからな離脱に際して
は、通電を一旦停止させることによってスパークを阻止
したり、その接離の動作をワークの温度を感知するセン
サからの検出信号、あるいはタイマで制御したりするこ
ともできる。
下電極のワークへの接触，ワークからな離脱に際して
は、通電を一旦停止させることによってスパークを阻止
したり、その接離の動作をワークの温度を感知するセン
サからの検出信号、あるいはタイマで制御したりするこ
ともできる。
発明の効果 以上のように本発明によれば、高温局部を有するワー
クに熱処理を施すにあたり、ワークに高温局部を迂回す
るバイパス通電路を形成して通電加熱し、高温局部以外
の部分がその高温局部と略同一の温度になったとき、前
記バイパス通電路を解除してワーク全体を通電加熱する
ようにしたことにより、予め高温局部を冷却するために
従来は必須とされた冷却工程を省略することができる。
この結果、ラインのサイクルタイムを短くしてラインの
処理能力を向上させることができる。しかも、熱処理の
対象となるワークがその直前に溶接されたものである場
合には、溶接時の余熱を冷却することなく熱処理に利用
できるので、ライン全体のエネルギロスを低減すること
もでき、もってコストダウンを図ることができるという
等の新規な効果がある。
クに熱処理を施すにあたり、ワークに高温局部を迂回す
るバイパス通電路を形成して通電加熱し、高温局部以外
の部分がその高温局部と略同一の温度になったとき、前
記バイパス通電路を解除してワーク全体を通電加熱する
ようにしたことにより、予め高温局部を冷却するために
従来は必須とされた冷却工程を省略することができる。
この結果、ラインのサイクルタイムを短くしてラインの
処理能力を向上させることができる。しかも、熱処理の
対象となるワークがその直前に溶接されたものである場
合には、溶接時の余熱を冷却することなく熱処理に利用
できるので、ライン全体のエネルギロスを低減すること
もでき、もってコストダウンを図ることができるという
等の新規な効果がある。
第１図（Ａ）は本発明の一実施例のバイパス通電路を形
成した状態を示す平面図、第１図（Ｂ）は第１図（Ａ）
のＢ−Ｂ線に沿う断面図、第２図は同実施例のバイパス
通電路を解除した状態を示す断面図、第３〜５図は本発
明の異なる例を示す断面図、第６図は従来のワークの製
造過程を示すものであって、（Ａ）はギヤ母材の切れ目
を接合する前の平面図、（Ｂ）はギヤ母材の切れ目を接
合した後の平面図である。 ４……高温局部（突き合わせ部）、５……ワーク、８…
…バイパス通電路。
成した状態を示す平面図、第１図（Ｂ）は第１図（Ａ）
のＢ−Ｂ線に沿う断面図、第２図は同実施例のバイパス
通電路を解除した状態を示す断面図、第３〜５図は本発
明の異なる例を示す断面図、第６図は従来のワークの製
造過程を示すものであって、（Ａ）はギヤ母材の切れ目
を接合する前の平面図、（Ｂ）はギヤ母材の切れ目を接
合した後の平面図である。 ４……高温局部（突き合わせ部）、５……ワーク、８…
…バイパス通電路。
Claims (1)
- 【請求項１】高温局部を有するワークに熱処理を施すに
あたり、ワークに前記高温局部を迂回するバイパス通電
路を形成して通電加熱し、ワークの高温局部以外の部分
が高温局部と略同一の温度になったとき、前記バイパス
通電路を解除してワーク全体を通電加熱することを特徴
とする熱処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21406287A JPH0832926B2 (ja) | 1987-08-27 | 1987-08-27 | 熱処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21406287A JPH0832926B2 (ja) | 1987-08-27 | 1987-08-27 | 熱処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6456817A JPS6456817A (en) | 1989-03-03 |
| JPH0832926B2 true JPH0832926B2 (ja) | 1996-03-29 |
Family
ID=16649625
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21406287A Expired - Fee Related JPH0832926B2 (ja) | 1987-08-27 | 1987-08-27 | 熱処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0832926B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2018179865A1 (ja) * | 2017-03-30 | 2018-10-04 | 住友重機械工業株式会社 | 通電加熱装置 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3921839B2 (ja) | 1998-01-12 | 2007-05-30 | マツダ株式会社 | 通電加熱処理方法及びその装置並びに通電加熱処理用電極 |
| JP2008001135A (ja) * | 2006-06-20 | 2008-01-10 | Asteer Co Ltd | 自動車用部材 |
-
1987
- 1987-08-27 JP JP21406287A patent/JPH0832926B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2018179865A1 (ja) * | 2017-03-30 | 2018-10-04 | 住友重機械工業株式会社 | 通電加熱装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6456817A (en) | 1989-03-03 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |