JPH08328355A - 転写・搬送装置 - Google Patents

転写・搬送装置

Info

Publication number
JPH08328355A
JPH08328355A JP13653095A JP13653095A JPH08328355A JP H08328355 A JPH08328355 A JP H08328355A JP 13653095 A JP13653095 A JP 13653095A JP 13653095 A JP13653095 A JP 13653095A JP H08328355 A JPH08328355 A JP H08328355A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
transfer belt
charging
charging roller
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13653095A
Other languages
English (en)
Inventor
Itaru Matsuda
格 松田
Yuko Harasawa
祐子 原沢
Koichi Ishii
宏一 石井
Satoshi Takano
聡 高野
Akio Kutsuwada
昭夫 轡田
Haruji Mizuishi
治司 水石
Noriyuki Itou
伯志 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP13653095A priority Critical patent/JPH08328355A/ja
Publication of JPH08328355A publication Critical patent/JPH08328355A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電ローラと転写ベルトにおける抵抗変動を
共通化することにより、補正条件を容易に設定すること
ができて、安定した帯電・転写性能を有する簡単な構成
の転写・搬送装置を提供すること。 【構成】 トナー像を担持する像担持体3と、この像担
持体3を均一に帯電する帯電部材21と、この像担持体
3の表面に対して接離自在に設けられ、接触により前記
像担持体3のトナー像を転写紙へ転写させる無端状の転
写ベルト6とを備えた転写・搬送装置1において、前記
帯電部材21は、帯電ローラであって、この帯電ローラ
21と前記転写ベルト6の各々の基材は、同一材料を用
いている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複写機、プリンタ、
ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる転写・搬送
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、転写ベルトに転写バイアス電
圧を印加して、感光体上のトナー画像に転写紙を直接接
触させて転写する接触方式の転写・搬送装置は公知であ
る。
【0003】この接触タイプの転写・搬送装置は、従来
の他の転写方式に比べて、オゾンの発生が少なく、電源
容量が小さくて済み、転写紙の分離搬送性能が良好で、
紙搬送性に優れ、感光体ドラム径も30cm以上のもので
も安定した紙搬送が可能である等の利点がある。このよ
うな接触タイプの転写・搬送装置で用いる無端状の転写
ベルトは、体積固有抵抗が106〜1012Ω・cmの中抵抗
の領域のものが使用されるが、感光体との密着性を確保
するために弾性体であるゴム材料が広く一般に使われ、
抵抗値をコントロールするために導電剤を添加すること
が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の転写・搬送装置においては、導電剤の分散性の問題
から、抵抗値を均一にコントロールすることが難しく、
全周に渡って均一な抵抗を有するようにするのは困難で
ある。このような転写ベルトにおいて、その周長内に抵
抗のバラツキが生じると、上述したような転写不良が発
生し易いため、材料としては抵抗変化の少ない材質のも
のが選択されるが、それでも、べルトの放置条件(時
間、温度)、取付け状態(伸長の有無・周囲温度)で抵
抗変化を生じ易く、このような変化によって、やはり転
写不良が発生するという問題点があった。また、用いる
ゴム材料や導電剤の種類によっても抵抗値変化に差が生
じる。感光体の帯電において、抵抗ムラや抵抗変化があ
ると、感光体の帯電電位のムラや帯電電位変動となって
表れる。
【0005】また、転写動作においては、転写ベルトの
抵抗が低い場合、転写紙と感光体との放電による画像白
抜けが発生したり、あるいは電流が流れ過ぎて高圧電源
の容量を越えしまうため、所定の転写出力が得られず、
転写不良になり易い等の問題点がある。逆に、転写ベル
トの抵抗が高くなっても、電源の応答性が間に合わず、
転写不良になり易い。転写ベルト方式(接触方式)のも
のは、特にベルト一周内の抵抗ムラを抑える必要があ
る。転写ベルトの抵抗値をコントロールするための導電
剤には、カーボンブラックや酸化亜鉛、酸化スズ等の電
子導電剤や、ヨウ化銀等の銀イオン導電体やナトリウム
イオン導電体、ハロゲン化物イオン導電体、酸化物イオ
ン導電体等のイオン導電剤を添加している。前者の電子
導電剤は、温湿度の環境変動による抵抗変動は少ない
が、分散性を均一化するのが難しく、帯電ローラや転写
ベルトに用いた場合に、抵抗ムラが生じ易い。後者のイ
オン導電剤は、逆に抵抗ムラは生じにくいという利点が
あるが、環境変動による抵抗の変動を受けやすいという
弱点がある。
【0006】また、前記帯電ローラや転写ベルトの基材
そのものも一般にゴム材料が用いられ、それにはEDP
Mゴム、クロロプレン(CR)ゴム、ウレタン(U)ゴ
ム、シリコーン(Si)ゴム、エピクロル(ECO)ヒ
ドリンゴム等があげられるが、これらゴム材料の種類に
よって環境変動による抵抗変化に差が生じ、帯電におけ
る抵抗変化は、帯電電位の変動をもたらし、転写におけ
る抵抗変化は、適正な転写性能を得られなくしてしま
う。したがって、帯電ローラや転写ベルト等のそれぞれ
の基材に別のゴム材料を用いると、各々の材料に適した
条件設定を独立して行なうことになり、それら各々の抵
抗変動に応じて、電源出力の補正や制御を行わなければ
ならないため、装置が複雑化し、高コストにつながると
いう問題点があった。
【0007】このため、例えば、特開平3−11372
号公報に開示されているように、帯電ローラもベルト方
式として、転写ベルトとの共通化をねらったもので、感
光体の帯電手段として帯電ベルトを用いたものもある
が、帯電ベルトは感光体のレイアウトの制約を受けやす
く、帯電ローラに比べて一般的ではなく、転写ベルト程
の利点は期待できない。そこで、この発明は、上述した
従来の問題点を解消して、帯電と転写における抵抗値変
動を共通化することにより、補正条件を容易に設定する
ことができて、安定した帯電・転写性能を有する簡単な
構成の転写・搬送装置を提供することを課題としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の要旨とすると
ころは、請求項1では、トナー像を担持する像担持体
と、この像担持体を均一に帯電する帯電部材と、この像
担持体の表面に対して接離自在に設けられ、接触により
前記像担持体のトナー像を転写紙へ転写させる無端状の
転写ベルトとを備えた転写・搬送装置において、前記帯
電部材は、帯電ローラであって、この帯電ローラと前記
転写ベルトの各々の基材は、同一材料を用いているこ
と、また、請求項2、3、及び4では、前記基材は、エ
ピクロルヒドリンゴムであり、それに添加する導電剤
は、同一種類であってイオン導電系のものを用いたこ
と、また、請求項5では、前記帯電ローラと前記転写ベ
ルトの少なくとも一方に接触、又は近接して温度検知手
段を設け、且つそれらの少なくとも一方の近傍に加熱ヒ
ータを設け、前記温度検知手段による検知結果が所定の
温度範囲となるように前記加熱ヒータのオン・オフを制
御すること、また、請求項6では、前記帯電ローラと前
記転写ベルトの少なくとも一方に接触、又は近接して温
度検知手段、あるいは温湿度検知手段を設け、その検知
結果に応じて、帯電ローラの出力値と転写ベルトに印加
する転写バイアス電圧を制御すること、さらに、請求項
7では、前記像担持体に電位検知手段を設け、その検知
結果に応じて、前記帯電ローラの出力値と前記転写ベル
ト印加する転写バイアス電圧を制御することである。
【0009】
【作用】したがって、請求項1、2、3、及び4では、
帯電ローラと転写ベルトの各々の基材にエピクロルヒド
リンゴムを用い、この基材にイオン導電系の導電剤を添
加することにより、各々の部材で同様の抵抗変動が生じ
るため、環境変動等に対しても帯電部と転写部を同一の
管理方法で、補正や制御を行える。また、請求項5で
は、温度検知手段により前記帯電ローラと前記転写ベル
トの少なくとも一方の近傍の温度を検知し、この検知結
果が所定の温度範囲内に入るように前記加熱ヒータのオ
ン・オフを制御することにより、帯電ローラと転写ベル
トの温度変動が同様に抑えられる。また、請求項6で
は、温度検知手段、あるいは温湿度検知手段により、前
記帯電ローラと前記転写ベルトの少なくとも一方の近傍
の温度あるいは温湿度を検知し、その検知結果に応じ
て、帯電ローラの出力値と転写ベルトに印加する転写バ
イアス電圧を制御することにより、請求項5と同様の作
用がある。また、請求項7では、電位検知手段により、
前記像担持体の電位を検知し、その検知結果(から温度
を推測し、この温度)に応じて、前記帯電ローラの出力
値と前記転写ベルトに印加する転写バイアス電圧を制御
することにより、請求項5と同様の作用がある。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1及び図10において、像担持体である感光
体ドラム3に近接あるいは接触して、転写紙Pの分離爪
18、クリーニング装置19、除電ランプ(QL)2
0、帯電部材である帯電ローラ21、露光手段である光
学ユニット22、現像装置23、そして転写前除電ラン
プ(PTL)15、転写ベルトユニット2が配置されて
いる。この帯電ローラ21は、図2に示すように、芯金
21aを軸として、中抵抗弾性層21bと表面層21c
の2層から成り、基材である中抵抗弾性層21bは10
5〜109Ω・cmの体積固有抵抗を有する中抵抗の弾性体
であり、帯電ローラ21と感光体ドラム3との確実な接
触のための弾性と、感光体ドラム3のピンホールや傷等
への過電流(リーク)を防止するための抵抗を必要とす
る。表面層21cは、トナー粒子の付着を防止するため
の平滑性、低摩擦の特性を有し、弾性層21bと同様、
リーク防止のための抵抗(109〜1014Ω・cm)が必要
である。
【0011】転写ベルトユニット2の転写ベルト6は、
無端状のベルトで、図3に示すように、基材である内側
層6aと表面層6bとから成る2層構造で構成されてい
る。そして、図4にも示すように、当該転写ベルト6
は、駆動ローラ5と、ベルト6の片寄りを防止するため
に両端部4aがテーパ状に先細に形成された従動ローラ
4によって支張され、その内面側に転写バイアス電圧を
印加する転写バイアスローラ11、及び電流をアースに
流す接触板であるアース板13が接触配置されている。
転写バイアスローラ11には高圧電源12が、アース板
13には転写制御板14がそれぞれ接続され、高圧電源
12と転写制御板14も電気的に接続されている。ま
た、転写ベルト6には、JISK6911に準拠した測
定による電気抵抗がDC100V印加時において、表面
層6bの表面抵抗が1×109〜1×1012Ωで、内側
層6aの電気抵抗が1×107〜1×109Ω、その体積
抵抗率が5×108〜5×1010Ω・cmのものを使用す
る。
【0012】駆動ローラ5は、駆動の際の転写ベルト6
に対するグリップ力を高める機能からEDPMゴム、ク
ロロプレンゴム、あるいはシリコーンゴム等の材質が選
択されている。また、転写ベルト6は、制御板8aから
の信号により作動するDCソレノイド8に連結された押
し上げレバー9によって支持体7が押されることによ
り、駆動ローラ5の支持軸5aを支点として回動し、感
光体ドラム3に当接するようになっている。さらに、駆
動ローラ5に転写ベルト6を介して当接し、転写ベルト
6の清掃を行うクリーニングブレード16aが配置さ
れ、その下側に回収コイル16bを内蔵したトナー受け
16が配置されている。
【0013】これら転写ベルト6、駆動ローラ5、従動
ローラ4、支持体7、転写バイアスローラ11、アース
板13、クリーニングブレード16a等により、転写ベ
ルトユニット2が構成され、図5に示すように、当該転
写ベルトユニット2は、転写・搬送装置1の本体1aに
対して着脱自在に支持されている。さらに、転写紙Pの
搬送方向Aの搬送路上、転写ベルト6の上流側にレジス
トローラ10が、転写ベルト6の後流側に、加熱ローラ
17aと加圧ローラ17bから成る定着装置17が配置
されている。
【0014】上記構成において、図示しないハロゲンラ
ンプにより照射された原稿は、前記露光手段により感光
体ドラム3に投影される。この際、光の強弱により感光
体ドラム3上のマイナス電荷が消え、静電潜像が形成さ
れる。次に、前記現像装置によって感光体ドラム3上の
静電潜像にトナーを付着させ可視像(トナー像)を形成
する。現像装置の現像スリーブには感光体ドラム3の帯
電電位より低いマイナスのバイアス電圧が印加されてお
り、現像キャリアの撹拌によってプラスに正帯電したト
ナーを、感光体ドラム3上の潜像に付着させ像を形成し
ている。その後、PTL15によって転写前の感光体ド
ラム3を全面露光し、表面電位を低下させて転写効率を
向上させている。
【0015】転写工程においては、レジストローラ10
まで搬送され、待機していた転写紙Pは、感光体ドラム
3上のトナー像とタイミングを合わせてレジストローラ
10より矢印A方向に送り出される。それと共に、図6
に示すように、転写ベルト6も、転写紙Pの先端が感光
体ドラム3と転写ベルト6の当接部の近傍まで来たと同
時に、押し上げレバー9により押し上げられて、感光体
ドラム3に当接する。この時、当接部には幅4mm〜8
mmのニップ部Bが形成される。転写紙Pがニップ幅B
に進入すると転写バイアス電圧が転写バイアスローラ1
1に印加され、転写ベルト6上には感光体ドラム3上の
トナーの極性と逆の極性の電荷が付与されて転写が行わ
れる。
【0016】この実施例では、図7に示すように、表面
が−800Vに帯電した感光体ドラム3にプラスのトナ
ーを現像させ、PTL15により感光体ドラム3上の表
面電位を低下させてから、転写バイアスローラ11に−
1.5Kv〜−6.5Kvの電圧をかけてトナーを転写紙
Pに転写する。同図において、帯電電荷の大きさを丸印
の大きさによって表してあり、PTL15によって帯電
電荷が少なくなっている状態は、除電前を示す丸印より
小さく示されている。
【0017】転写条件としては、図1及び図6に示すよ
うに、高圧電源12から出力された出力電流値をI1
し、転写ベルト6を介してアース板13よりアース側へ
流れる帰還電流値をI2とした時、I1−I2=Iout(I
outは定数)となるようにI1の値を制御する差分定電流
制御を行う。この実施例の場合のIoutは、搬送速度3
30mm/sec、有効バイアスローラ長310mmにお
いて、Iout=−35μA±5μAに設定した場合に良
好な転写が得られた。尚、感光体ドラム3側に流れる電
流Ioutの値は、一義的なものではなく、搬送速度が遅
い場合には減らし、反対に搬送速度が早い時やPTL1
5を用いない場合には増やすことになる。
【0018】転写バイアスローラ11により転写バイア
ス電圧が印加されると転写紙Pが帯電し、感光体ドラム
3のトナー像が転写紙Pに転写されると同時に、転写ベ
ルト6上の真電荷と転写紙Pの分極電荷とにより静電気
力を発生して、転写紙Pは転写ベルト6上に吸着され、
感光体ドラム3より離れる。転写搬送される転写紙P
は、アース板13から転写ベルト6を介して徐々に除電
され、帯電量が緩和される。そして、静電吸着力が弱ま
った転写紙Pは、駆動ローラ5の位置で転写ベルト6か
ら分離する。これら一連の動作が終了すると、押し上げ
レバー9が解除され、転写ベルト6は感光体ドラム3か
ら離れる。これは、転写ベルト6と感光体ドラム3との
長期接触による感光体ドラム3の汚染を防止するためで
ある。この際、搬送中の転写ベルト6は、転写紙P上に
転写されずに飛散したトナーや、直接転写ベルト6上に
付着した残留トナー及び転写紙Pから出る紙粉も存在し
ている。これらは駆動ローラ5に当接しているクリーニ
ングブレード16aによって掻き取られ、トナー受け1
6に落下する。トナー受け16に捕集された紙粉やトナ
ーは、回収コイル16bによって転写ベルトユニット2
からコピー機本体の図示しない廃トナー回収ボトルに搬
送される。
【0019】一方、転写後において、感光体ドラム3上
に残留しているトナーは前記クリーニング装置で掻き落
とされる。最後に、クリーニング後の感光体ドラム3上
の残留電荷を消去するため、前記除電ランプによって全
面露光を行い、次のコピーに備える。以下、上記のよう
な転写・搬送装置1において、帯電ローラ21と転写ベ
ルト6の抵抗値の変動を補正するいくつかの実施例につ
いて説明する。先ず、第1の実施例について説明する。
上記帯電ローラ21の基材である中抵抗弾性層21b、
及び転写ベルト6の基材である内側層6aをエピクロル
ヒドリンゴム(以後、ECOゴムと言う)で形成してい
る。
【0020】ECOゴムはそれ自体が導電性官能基を持
つ材質(いわゆる極性ゴム)であるため、抵抗調整のた
めの導電剤を必要とせず、帯電ローラ21、転写ベルト
6の要求抵抗値を満たすことができる。抵抗調整が必要
ないため、抵抗バラツキも生じにくい。しかし、このE
COゴムは、電気抵抗の温湿度依存性があり、図8に示
すように、特に、30℃以下での温度依存性が大きく、
低温になるほど印加電圧補正バイアスが高くなることか
ら、抵抗値が大きくなることが分かる。したがって、必
要とする帯電電位(例えば、900V)を得るために
は、温度40℃の時に比べて、30℃以下の時には帯電
ローラ21の印加バイアス電圧が高くなるように補正す
る必要がある。
【0021】転写ベルト6にECOゴムを使用した場合
も同様に、30℃以下の低温時にベルト抵抗が高くなる
と、転写電界が不足するようになり、転写不良となる。
上述したような、差分定電流制御時においても、差分制
御の応答性が悪くなり、実質的に転写電流が不足し、適
正な転写性能が得られなくなる。したがって、帯電ロー
ラ21や転写ベルト6にECOゴムを使用する場合に
は、厳密には機内温度が30℃に保たれるように構成す
るのが望ましく、これによって上記帯電ローラ21の印
加バイアス電圧を補正する必要がなくなる。機内温度を
30℃に保つために、機内の定着装置17の定着ヒータ
(図示しない)、給紙ユニットの除湿ヒータ(図示しな
い)、光学ユニット22や転写ベルトユニット2近傍の
結露防止ヒータ(図示しない)等の熱を有効に利用して
これらを制御する。このように、帯電ローラ21と転写
ベルト6の両方を同一基材とすることで、両方の加温が
同時に達成される。
【0022】次に、第2の実施例について説明する。帯
電ローラ21、及び転写ベルト6の両方の基材(中抵抗
弾性層21b、及び内側層6a)にEPDMゴム、クロ
ロプレンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等の何れ
かを用いる。しかし、EPDMやその他のゴム材だけで
は、帯電、転写に必要な抵抗が得られないため、抵抗調
整のために導電剤が必要となる。この導電剤として、イ
オン導電剤を使用し、イオン導電剤としては、銀イオン
導電体、ナトリウムイオン導電体、ハロゲン化物イオン
導電体、酸化物イオン導電体等を用いる。イオン導電剤
は前述したように、電気抵抗の温湿度依存性があり、図
9に示すように、特に、温度が30℃以下に低くなる
と、体積固有抵抗が大きくなることが分かる。したがっ
て、ここでも第1の実施例のECOゴム同様、機内の種
々のヒータを有効に利用して、機内温度を、常に30℃
以上の温度範囲に安定させて使用する。なお、この第2
の実施例では、導電剤としてイオン導電剤を使用した
が、カーボンブラック等の電子導電剤を帯電ローラ2
1、転写ベルト6に共通して使用しても有効である。こ
の場合、分散性の抵抗バラツキが出やすいが、製造上の
管理条件等を厳密に行えば、バラツキを抑えることがで
き、イオン導電系を用いた場合より温湿度変動は小さく
なる。
【0023】次に、第3の実施例について図10を参照
して説明する。帯電ローラ6、転写ベルトユニット2の
少なくとも一方に(同図では両方に)温度検知手段であ
るサーミスタ30を設け、さらに光学ユニット22の近
傍と転写ベルトユニット2の下部に加熱ヒータであるヒ
ータ31を設けている。この構成において、夜間の機械
停止時も含め、サーミスタ30の検知温度が30℃以上
になるまでヒータ31の加熱制御を行う。ヒータ31は
1箇所であっても良い。動作手順については、図11に
示すように、サーミスタ30で温度t検知を行って(ス
テップ1)、tが30℃以下であれば、ヒータ31をオ
ンし、既にオンしていればそれを維持する(ステップ
2、3)。温度tが30℃以上であれば、ヒータ31を
オフする(ステップ2、4)ものである。
【0024】次に、第4の実施例について説明する。図
10に示すように、帯電ローラ6に近接して、サーミス
タ30を設け、図8に示すように、サーミスタ30の検
知温度に応じて、帯電ローラ6の印加バイアス電圧を補
正すると同時に、その検知温度に応じて、転写出力も制
御する。したがって、この実施例ではヒータ31による
加熱制御は行わない。具体的には、予め、サーミスタ3
0の検知温度に対応する補正バイアス値の表を図8のグ
ラフに基づいて作成して、機内に内臓されている図示し
ないROMに記憶させておき、帯電ローラ6の印加バイ
アス電圧は、この表に基づいて補正制御する。また、転
写出力は、差分定電流制御であるため、表1に示すよう
な、前記検知温度に対応する転写電流補正値の表を作成
して、同じく前記ROMに記憶させておいて、この表に
基づいて補正制御する。
【0025】
【表1】
【0026】なお、サーミスタ30は、帯電と転写の中
間位置として、クリーニング装置19部、あるいはQL
20部に設けても良い。又は、帯電ローラ21と転写ベ
ルトユニット2の両方に、独立して設けても良い。さら
に、この実施例ではサーミスタ30を用いたが、これに
限らず、温湿度検知手段である温湿度センサ(図示しな
い)を設け、湿度をも検知する、よりきめの細かい制御
を行うようにしても良い。さらに、第5の実施例につい
て説明する。図12に示すように、感光体ドラム3に対
向して、現像装置23の近傍に電位検知手段である電位
センサ32を設けている。この構成において、電位セン
サ32により感光体ドラム3上の任意のパターンの帯電
電位を測定して、その帯電電位と目標値とのズレを検知
し、この検知結果に基づいて帯電ローラ6のバイアス電
圧を補正して出力する。これと同時に、図8に示す関係
に基づいて、前記目標値とのズレからその時の温度を推
定し、その結果から表1に基づいて、転写ベルト6への
転写バイアス電圧を制御する。したがって、温度検知の
ためのサーミスタ30は必要としない。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、2、
3、及び4によれば、帯電部材は、帯電ローラであっ
て、この帯電ローラと前記転写ベルトの各々の基材は、
同一材料を用いてエピクロルヒドリンゴムとし、前記基
材に添加する導電剤は、同一種類でイオン導電系のもの
であるので、環境変動等に対しても帯電部と転写部を同
一の管理、制御方法で扱うことができ、装置が複雑化す
るのを避けることができる。
【0028】また、イオン導電剤は、分散系の電子導電
剤に比べて、抵抗ムラが生じにくいため、製造バラツキ
も小さくすることができる。さらに、導電剤を共通化す
ることにより、帯電ローラや転写ベルトの製造において
も工程を共通化して利用でき、工程を簡素化することが
でき、その管理が容易になる。また、請求項5によれ
ば、前記帯電ローラと前記転写ベルトの少なくとも一方
に接触、又は近接して温度検知手段を設け、且つそれら
の少なくとも一方の近傍に加熱ヒータを設け、前記温度
検知手段による検知結果が所定の温度範囲となるように
前記加熱ヒータのオン・オフを制御するので、帯電ロー
ラと転写ベルトの温度変動が同様に抑えられ、常に安定
した帯電性能、転写性能を得ることができる。
【0029】また、請求項6によれば、前記帯電ローラ
と前記転写ベルトの少なくとも一方に接触、又は近接し
て温度検知手段、あるいは温湿度検知手段を設け、その
検知結果に応じて、帯電ローラの出力値と転写ベルトに
印加する転写バイアス電圧を制御するので、常に安定し
た帯電性能、転写性能を得ることができる。また、請求
項7では、前記像担持体に電位検知手段を設け、その検
知結果に応じて、前記帯電ローラの出力値と前記転写ベ
ルト印加する転写バイアス電圧を制御するので、請求項
6と同様の効果を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の転写・搬送装置を示す全体
概略構成図である。
【図2】帯電ローラの構成を示す断面図である。
【図3】転写ベルトの構成を示す断面図である。
【図4】転写ベルトユニットの構成を示す説明図であ
る。
【図5】着脱自在の転写ベルトユニットの配置構成を示
す斜視図である。
【図6】図1の転写・搬送装置の動作を示す全体概略構
成図である。
【図7】転写・搬送装置の転写時の電荷状態を示す説明
図である。
【図8】エピクロルヒドリンゴム(帯電ローラ)の抵抗
値の温度依存性を示す特性線図である。
【図9】イオン導電剤の抵抗値の温度依存性を示すを示
す特性線図である。
【図10】加熱ヒータを配置した転写・搬送装置を示す
概略構成図である。
【図11】図10の実施例の動作手順を示すフローチャ
ートである。
【図12】電位検知手段を配置した転写・搬送装置を示
す概略構成図である。
【符号の説明】
1 転写・搬送装置 3 像担持体 6 転写ベルト 21 帯電部材(帯電ローラ) 6a,21b 基材 30 温度検知手段 31 加熱ヒータ 32 電位検知手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高野 聡 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 轡田 昭夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 水石 治司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 伊藤 伯志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナー像を担持する像担持体と、この像担
    持体を均一に帯電する帯電部材と、この像担持体の表面
    に対して接離自在に設けられ、接触により前記像担持体
    のトナー像を転写紙へ転写させる無端状の転写ベルトと
    を備えた転写・搬送装置において、 前記帯電部材は、帯電ローラであって、この帯電ローラ
    と前記転写ベルトの各々の基材は、同一材料を用いてい
    ることを特徴とする転写・搬送装置。
  2. 【請求項2】前記基材は、エピクロルヒドリンゴムであ
    ることを特徴とする請求項1記載の転写・搬送装置。
  3. 【請求項3】前記基材に添加する導電剤は、同一種類で
    あることを特徴とする請求項1記載の転写・搬送装置。
  4. 【請求項4】前記導電剤は、イオン導電系のものである
    ことを特徴とする請求項3記載の転写・搬送装置。
  5. 【請求項5】前記帯電ローラと前記転写ベルトの少なく
    とも一方に接触、又は近接して温度検知手段を設け、且
    つそれらの少なくとも一方の近傍に加熱ヒータを設け、
    前記温度検知手段による検知結果が所定の温度範囲とな
    るように前記加熱ヒータのオン・オフを制御することを
    特徴とする請求項1記載の転写・搬送装置。
  6. 【請求項6】前記帯電ローラと前記転写ベルトの少なく
    とも一方に接触、又は近接して温度検知手段、あるいは
    温湿度検知手段を設け、その検知結果に応じて、帯電ロ
    ーラの出力値と転写ベルトに印加する転写バイアス電圧
    を制御することを特徴とする請求項1記載の転写・搬送
    装置。
  7. 【請求項7】前記像担持体に電位検知手段を設け、その
    検知結果に応じて、前記帯電ローラの出力値と前記転写
    ベルト印加する転写バイアス電圧を制御することを特徴
    とする請求項1記載の転写・搬送装置。
JP13653095A 1995-06-02 1995-06-02 転写・搬送装置 Pending JPH08328355A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13653095A JPH08328355A (ja) 1995-06-02 1995-06-02 転写・搬送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13653095A JPH08328355A (ja) 1995-06-02 1995-06-02 転写・搬送装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08328355A true JPH08328355A (ja) 1996-12-13

Family

ID=15177348

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13653095A Pending JPH08328355A (ja) 1995-06-02 1995-06-02 転写・搬送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08328355A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7184678B2 (en) 2003-12-19 2007-02-27 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus with improved separatability of transfer material

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7184678B2 (en) 2003-12-19 2007-02-27 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus with improved separatability of transfer material
US7769310B2 (en) 2003-12-19 2010-08-03 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus with improved separability of transfer material

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05341627A (ja) 帯電ローラ及びその製造方法,及び帯電ローラを用いた画像形成装置及びその帯電装置
JP3268751B2 (ja) 画像形成装置
JP2004310060A (ja) クリーニング装置及び画像形成装置
JP4227446B2 (ja) 画像形成装置
JP5473291B2 (ja) 画像形成装置
JP3363807B2 (ja) 転写装置
JPH08328355A (ja) 転写・搬送装置
JPH0619276A (ja) 画像形成装置
JP2004163475A (ja) 画像形成装置
JP3452287B2 (ja) 転写・搬送装置
JP2004334017A (ja) 画像形成装置
JPH11174871A (ja) 画像形成装置
JPH0990781A (ja) 転写ベルトを有する静電複写装置
JP2023098240A (ja) 画像形成装置
JP3562741B2 (ja) 画像形成装置
JPH08227238A (ja) 転写・搬送装置
JPH0540418A (ja) 画像形成装置
JPH03264975A (ja) 画像形成装置の転写装置
JPH08146781A (ja) 転写搬送ベルト及びその製造方法及び転写搬送装置
JPH0511645A (ja) 画像形成装置
JP2937698B2 (ja) 画像形成装置
JP2003057973A (ja) 画像形成装置
JPH08314285A (ja) 転写・搬送装置
JP2002162844A (ja) 画像形成装置及びその転写バイアス制御方法
JP2001331047A (ja) 転写装置及びその転写装置を有する画像形成装置