JPH08327852A - 光ファイバカプラおよびその製造方法 - Google Patents

光ファイバカプラおよびその製造方法

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JPH08327852A
JPH08327852A JP13391595A JP13391595A JPH08327852A JP H08327852 A JPH08327852 A JP H08327852A JP 13391595 A JP13391595 A JP 13391595A JP 13391595 A JP13391595 A JP 13391595A JP H08327852 A JPH08327852 A JP H08327852A
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JP
Japan
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optical fiber
optical
optical fibers
bare
clamp
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Application number
JP13391595A
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English (en)
Inventor
Hideyori Sasaoka
英資 笹岡
Masaru Yui
大 油井
Tomomi Moriya
知巳 守屋
Yoichi Ishiguro
洋一 石黒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2本のテープ状光ファイバを用いて異なる特
性の光ファイバカプラを製造する。 【構成】 歪みを意図的に異ならせた2本の光ファイバ
をテープ状にした2本のテープ状光ファイバを用いる。
そのテープ被覆部5,6をセットクランプ9,10にセ
ットし、重り15,16で張力を印加する。この後、被
覆部3a,3b,4a,4b被覆クランプ8にセットし
て上下に重ねる。この状態で、裸クランプ7をセットし
て、裸ファイバ部1aと1b,2aと2bの中央部分を
ガスバーナー17で加熱融着する。さらに、分岐比をモ
ニタしながら、ガスバーナー17と重り14による加熱
延伸をする。融着時の張力が異なることによって、特性
の異なる光ファイバカプラを一括製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバカプラおよ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数の光ファイバが整列された第1の光
ファイバ群、および、複数の光ファイバが整列された第
2の光ファイバ群について、同一の長さ方向位置で所定
区間にわたって被覆を除去して裸ファイバ部を露出さ
せ、第1および第2の光ファイバ群の裸ファイバ部を相
互に密着させた状態でその部分を加熱融着し、さらに融
着部分を加熱延伸し、複数の光ファイバカプラを形成す
る光ファイバカプラの製造方法が提案されている。光フ
ァイバ群については、単心の光ファイバを複数本整列さ
せて光ファイバカプラを製造する方法と、複数本の光フ
ァイバ心線にテープ被覆を施したテープ状光ファイバ心
線を用いて光ファイバカプラを製造する方法がある。
【0003】この方法で、一括して特性の均一な複数の
光ファイバカプラを製造するためには、融着延伸後に延
伸により径の小さくなった裸ファイバ部の構造が均一に
形成されている必要がある。裸ファイバ部の構造を均一
化するため、従来は複数の光ファイバの加熱方法等に工
夫をして、加熱状態を制御する方法を特願平6−131
667号で提案した。
【0004】しかしながら、光ファイバカプラの用途に
よっては、複数の特性の異なる光ファイバカプラが必要
になる場合がある。この要求に応えるため、従来は製造
条件を変化させながら、複数の光ファイバカプラを製造
していた。
【0005】均一な光ファイバカプラを一括製造するよ
うに、複数本の光ファイバを用いて、特性の異なる複数
の光ファイバカプラを一括製造できれば、製造の効率向
上を図ることができるが、従来は、複数の光ファイバカ
プラの特性を均一化するための手段については、種々の
検討がなされていたが、特性を意図的に異ならせるよう
な検討はされていなかった。
【0006】複数の光ファイバカプラの特性を均一化す
るための手段を講じなければ、特性の異なる複数の光フ
ァイバカプラを一括製造できることになるが、これで
は、複数の光ファイバカプラの特性がばらついていると
いうだけであり、所望の特性の光ファイバカプラを再現
性よく製造することにはならない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、特性の異なる複数の光ファ
イバカプラを一括して製造できる光ファイバカプラの製
造方法、および、一括製造されが光ファイバカプラを提
供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、複数の光ファイバが整列された第
1の光ファイバ群、および、複数の光ファイバが整列さ
れた第2の光ファイバ群について、所定区間にわたって
被覆を除去して裸ファイバ部を露出させ、前記第1およ
び第2の光ファイバ群の裸ファイバ部をそれぞれ相互に
密着させた状態で加熱融着し、融着部分を加熱延伸し、
複数の光ファイバカプラを形成する光ファイバカプラの
製造方法において、前記第1の光ファイバ群および前記
第2の光ファイバ群の複数の光ファイバに加わる張力を
意図的に異ならせた状態で光ファイバを光ファイバクラ
ンプにセットした後に、裸ファイバ部を加熱融着するこ
とを特徴とするものである。
【0009】請求項2に記載の発明においては、請求項
1に記載の光ファイバカプラの製造方法において、各光
ファイバ群に属する複数の光ファイバが有する歪みが異
なっていることを特徴とするものである。
【0010】請求項3に記載の発明においては、請求項
1に記載の光ファイバカプラの製造方法において、加熱
融着を行なうために複数の光ファイバを光ファイバクラ
ンプにセットする前に、個々の光ファイバに対して個別
に張力をかけることを特徴とするものである。
【0011】請求項4に記載の発明においては、請求項
1に記載の光ファイバカプラの製造方法において、複数
の光ファイバに加わる歪みが異なるように光ファイバク
ランプにセットした後に、加熱融着を行なうことを特徴
とするものである。
【0012】請求項5に記載の発明においては、複数の
光ファイバが整列された第1の光ファイバ群、および、
複数の光ファイバが整列された第2の光ファイバ群につ
いて、所定区間にわたって被覆を除去して裸ファイバ部
を露出させ、前記第1および第2の光ファイバ群の裸フ
ァイバ部をそれぞれ相互に密着させた状態で加熱融着
し、融着部分を加熱延伸し、複数の光ファイバカプラを
一括して形成した光ファイバカプラにおいて、前記第1
の光ファイバ群および前記第2の光ファイバ群の複数の
光ファイバに加わる張力を意図的に異ならせた状態で光
ファイバを光ファイバクランプにセットした後に、裸フ
ァイバ部を加熱融着したことを特徴とするものである。
【0013】請求項6に記載の発明においては、請求項
5に記載の光ファイバカプラにおいて、一括して形成し
た複数の特性の異なる光ファイバカプラを同一ケース内
に収納したことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】図4は、本発明の作用を説明するための光ファ
イバカプラ製造装置の概略構成を示すもので、図4
(A)は平面図、図4(B)は側面図である。図中、
1,2は裸ファイバ部、3,4は被覆部、7は裸クラン
プ、8は被覆クランプ、9はセットクランプ、17はガ
スバーナーである。この光ファイバカプラ製造装置を用
いて、被覆を所定の長さにわたって除去した2本の光フ
ァイバの被覆部3,4をセットクランプ9にセットし
て、図示しない重りによる張力をセットクランプ9に与
えてセットクランプ9を外側に引っ張るようにした後、
被覆部3,4を被覆クランプ8にクランプした。つい
で、裸ファイバ部1,2を裸クランプ7でクランプし
て、ガスバーナー17で加熱融着した。延伸工程では、
裸クランプ7およびセットクランプ9を解除して、一定
量の加熱延伸を行なって光ファイバカプラを試作した。
【0015】このような試作工程において、光ファイバ
の被覆部3,4を被覆クランプ8にセットする前に、光
ファイバに加わる張力を、セットクランプ9に与える重
りの重さを変えることで変化させた。融着工程および延
伸工程では、同一の融着条件、延伸条件で、毎回一定量
の延伸を行なった後、延伸を停止して、光ファイバカプ
ラを試作した。光ファイバカプラの特性を評価した結
果、図5に示すように、光ファイバに加わる張力と製造
した光ファイバカプラの分岐比の間には相関が見られる
ことが判明した。すなわち、同一の延伸量でも、融着時
に加えられる張力によって、分岐比が変化し、光ファイ
バに加えられる張力が大きいほど分岐比が大きいことが
分かる。
【0016】複数本の光ファイバ心線や、複数本の光フ
ァイバ心線を一括被覆してテープ状にしたテープ状光フ
ァイバ等を用いて、複数の光ファイバカプラを一括製造
する場合には、複数の光ファイバカプラの延伸量は同一
となる。上述した考察によれば、融着時に各光ファイバ
に加わっている張力が異なるようにしておくと、張力に
応じて、特性の異なる光ファイバカプラを一括製造する
ことができる。
【0017】請求項1または5に記載の発明によれば、
第1の光ファイバ群および第2の光ファイバ群における
複数の光ファイバに加わる張力を意図的に異ならせた状
態で光ファイバを光ファイバクランプにセットした後
に、裸ファイバ部を加熱融着することにより、張力に応
じて特性の異なる光ファイバカプラを一括して製造する
ことができる。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、複数の光
ファイバを整列させた光ファイバ群において、その中の
複数の光ファイバが有する歪みに差異を持たせることに
より、複数の光ファイバに与える張力を異ならせて、特
性の異なる光ファイバカプラを一括して製造することが
できる。
【0019】請求項3に記載の発明によれば、複数の光
ファイバを光ファイバクランプにセットする前に、個々
の光ファイバに対して個別に一定の張力をかけることに
より、個々の光ファイバにかける張力の設定が容易であ
り、かけた張力に応じて特性の異なる光ファイバカプラ
を一括して製造することができる。
【0020】請求項4に記載の発明によれば、複数の光
ファイバに加わる歪みが異なるように光ファイバクラン
プにセットする際に、複数の光ファイバに加わる歪みが
異なるようにすることにより、複数の光ファイバに加わ
る張力を異ならせて、特性の異なる光ファイバカプラを
一括して製造することができる。
【0021】請求項6に記載の発明によれば、一括して
形成した複数の特性の異なる光ファイバカプラを同一ケ
ース内に収納したことにより、特性の変動が少ない光フ
ァイバカプラが実現できる。
【0022】
【実施例】図1は、本発明の光ファイバカプラの製造方
法の第1の実施例を説明するための光ファイバ製造装置
の一例の概略構成を示すもので、図1(A)は平面図、
図1(B)は側面図である。図中、1a,1b,2bは
裸ファイバ部、3a,3b,4bは被覆部、5,6はテ
ープ被覆部、7は裸クランプ、8は被覆クランプ、9,
10はセットクランプ、11,12,13はローラ、1
4,15,16は重り、17はガスバーナーである。な
お、図1(A)の平面図では、ローラーと重りの図示は
省略した。
【0023】この実施例では、2心のテープ状光ファイ
バを2本用いて、2組の光ファイバカプラの一括製造を
行なうものである。もちろん、テープ状光ファイバは2
心に限られるものではなく、3心以上の多心テープ状光
ファイバを用いて、3組以上の光ファイバカプラを製造
できるものである。
【0024】テープ状光ファイバにおける2本の光ファ
イバは、張力差が存在した状態でテープ被覆が施された
ものを用いる。この実施例の具体例では、光ファイバの
歪み測定結果から換算して、2本の光ファイバに30g
fの張力差が存在するものを用いた。この2本のテープ
状光ファイバのテープ被覆部5,6を、それぞれ両側か
らセットクランプ9,10にセットし、セットクランプ
9,10をローラ12,13にかけた糸に取り付けた重
り15,16で両側から外側に引っ張ることにより、各
テープ状光ファイバに対して張力を印加した。この後、
2本のテープ状光ファイバのテープ被覆材を除去した被
覆部3a,3b,4a,4b(4aは隠れていて図示さ
れていない。)を一緒に被覆クランプ8にセットし、2
本のテープ状光ファイバの被覆部3aと3bおよび4a
と4bをそれぞれ上下に重なった状態で密着させた。
【0025】この状態では、被覆クランプ8には張力を
かけず、その位置に固定状態としており、したがって、
両側の被覆クランプ間にある裸ファイバ部1a,1b,
2a,2b(2aは隠れていて図示されていない。)に
は、セットクランプ9,10に重り15,16で印加し
た張力が維持されている。もちろん、張力差も維持され
ている。
【0026】この後、2本のテープ状光ファイバの裸フ
ァイバ部1a,1b,2a,2bを裸クランプ7にセッ
トすることにより、裸ファイバ部1aと2aおよび1b
と2bとを、それぞれ上下に重なった状態で密着させ
た。続いて、裸ファイバ部1a,1b,2a,2bの中
央部分をガスバーナー17で加熱することで上下の裸フ
ァイバ部1aと2aおよび1bと2bをそれぞれ融着し
た。
【0027】さらに、ガスバーナー17による加熱を行
ないながら、被覆クランプ8を重り14により一定張力
で外側に引っ張ることにより、融着された2組の光ファ
イバカプラの裸ファイバ部1a,1b,2a,2bを一
括延伸した。延伸中には上側の光ファイバ2本に光を入
射し、出射側は上下計4本の光ファイバからの光パワー
をモニタした。モニタ結果をもとに2組の光ファイバカ
プラの分岐比を計算し、より分岐比の小さい光ファイバ
カプラの分岐比が50%を超えた時点でガスバーナー1
7による加熱を停止することにより延伸を停止した。
【0028】上述したように、光ファイバの歪み測定結
果から換算して、テープ状光ファイバにおける2本の光
ファイバの張力差が30gfと推測されるテープ状光フ
ァイバを用いて、上述した方法により一括製造した2個
の光ファイバカプラの分岐比は、それぞれ50.1%、
55.3%であり、意図的に分岐比を異ならせた光ファ
イバカプラの一括製造が可能であることが確認された。
【0029】図2は、本発明の光ファイバカプラの製造
方法の第2の実施例を説明するための光ファイバ製造装
置の一例の概略構成を示すもので、図2(A)は平面
図、図2(B)は側面図である。図中、図1と同様な部
分には同じ符号を付して説明を省略する。9a,9b,
10a,10bはセットクランプ、12b,13bはロ
ーラ、15b,16bは重り、17はガスバーナーであ
る。なお、図2(A)の平面図では、ローラーと重りの
図示は省略した。また、セットクランプ9a,10aに
も重り15a,16aがローラ12a,13aにかけた
糸に取り付けられているが、図示は省略した。
【0030】この実施例では、4本の光ファイバを用い
て、2組の光ファイバカプラの一括製造を行なうもので
ある。具体例では、用いた光ファイバ4本における張力
差は、歪み測定結果から換算して、最大で3gfであ
り、張力差は実質的には無視できる程度である。もちろ
ん、用いる光ファイバは4本に限られるものではなく、
6本以上の光ファイバを用いて、3組以上の光ファイバ
カプラを製造できるものである。また、光ファイバは単
心の光ファイバに限られるものではなく、テープ状光フ
ァイバを用いて、テープ被覆を所定長さにわたって除去
して露出した光ファイバ素線を、各素線ごとに被覆部を
セットクランプにセットするようにしてもよい。
【0031】4本の光ファイバの被覆部3a,3b,4
a,4b(4aは隠れていて図示されない。)を、それ
ぞれ個別に両側からセットクランプ9a,9b,10
a,10bにセットし、セットクランプ9a,9b,1
0a,10bをローラ12a,12b,13a,13b
にかけた糸に取り付けた重り15a,15b,16a,
16bで両側から外側に引っ張ることにより、光ファイ
バに対して張力を印加した。この際、セットクランプ9
a,10aの重り15a,16aの重さと、セットクラ
ンプ9b,10bの重り15b,16bの重さとを異な
るようにした。具体例では、重り15a,16aを20
gとし、重り15b,16bを50gとした。この後、
4本の光ファイバの被覆部3a,3b,4a,4b(4
aは隠れていて図示されていない。)を一緒に被覆クラ
ンプ8にセットし、被覆部3aと3bおよび4aと4b
をそれぞれ上下に重なった状態で密着させた。
【0032】この状態で、2組各2本の光ファイバの裸
ファイバ部1a,1b,2a,2bを裸クランプ7にセ
ットすることにより、裸ファイバ部1aと2aおよび1
bと2bとを、それぞれ上下に重なった状態で密着させ
た。続いて、裸ファイバ部の中央をガスバーナー8で加
熱することで上下の裸ファイバ部を融着した。
【0033】さらに、ガスバーナー17による加熱を行
ないながら、被覆クランプ8を重り14により一定張力
で外側に引っ張ることにより、融着された2組の光ファ
イバカプラの裸ファイバ部1a,1b,2a,2bを一
括延伸した。延伸中には上側の光ファイバ2本に光を入
射し、出射側は上下計4本の光ファイバからの光パワー
をモニタした。モニタ結果をもとに2組の光ファイバカ
プラの分岐比を計算し、より分岐比の小さい光ファイバ
カプラの分岐比が50%を超えた時点でガスバーナー1
7による加熱を停止することにより延伸を停止した。
【0034】具体例では、上述したように、使用した光
ファイバは、光ファイバの歪み測定結果から換算して、
4本の光ファイバの張力差は、最大3gfと推測された
が、重りを20gと50gとして、張力を意図的に異な
らせて、融着したことにより一括製造した2個の光ファ
イバカプラの分岐比は、それぞれ50.1%、55.3
%であり、意図的に分岐比を異ならせた光ファイバカプ
ラの一括製造が可能であることが確認された。
【0035】図3は、本発明の光ファイバカプラの製造
方法の第3の実施例を説明するための光ファイバ製造装
置の一例の要部の概略構成を示す平面図である。図中、
図1と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略す
る。全体構成の概略は、図1で説明した第1の実施例と
同様であるが、被覆クランプ8に工夫をした。図1と図
3を参照して説明する。
【0036】この実施例でも、2心のテープ状光ファイ
バを2本用いて、光ファイバカプラの一括製造を行なう
方法を説明する。用いるテープ状光ファイバにおける2
本の光ファイバは、張力差が大きくないものがよい。具
体例では、光ファイバの歪み測定結果から換算して、2
本の光ファイバに3gfの張力差が存在するものを用い
た。
【0037】この2本のテープ状光ファイバのテープ被
覆部5,6を、それぞれ両側からセットクランプ9,1
0にセットし、セットクランプ9,10をローラ12,
13にかけた糸に取り付けた重り15,16で両側から
外側に引っ張ることにより、各テープ状光ファイバに対
して張力を印加した。この後、2本のテープ状光ファイ
バのテープ被覆材を除去した被覆部3a,3b,4a,
4b(4aは隠れていて図示されていない。)を一緒に
被覆クランプ8にセットし、2本のテープ状光ファイバ
の被覆部3aと3bおよび4aと4bをそれぞれ上下に
重なった状態で密着させた。
【0038】この状態では、被覆クランプ8には張力を
かけず、その位置に固定状態としており、したがって、
両側の被覆クランプ間にある裸ファイバ部1a,1b,
2a,2b(2aは隠れていて図示されていない。)に
は、セットクランプ9,10に重り15,16で印加し
た張力が維持されている。
【0039】この後、図3の被覆クランプ8に示すよう
に、右側の被覆クランプ8は右回りに、左側の被覆クラ
ンプ8は左回りに回転させることにより、裸ファイバ部
1a,2aには、引っ張り歪みを加え、裸ファイバ部1
b,2bには、圧縮歪みを加えた。この状態で、裸ファ
イバ部1a,1b,2a,2bを裸クランプ7にセット
することにより、裸ファイバ部1aと2aおよび1bと
2bとを、それぞれ上下に重なった状態で密着させた。
続いて、裸ファイバ部1a,1b,2a,2bの中央部
分をガスバーナー17で加熱することで上下の裸ファイ
バ部1aと2aおよび1bと2bをそれぞれ融着した。
【0040】さらに、ガスバーナー17による加熱を行
ないながら、被覆クランプ8を重り14により一定張力
で外側に引っ張ることにより、融着された2組の光ファ
イバカプラの裸ファイバ部1a,1b,2a,2bを一
括延伸した。延伸中には上側の光ファイバ2本に光を入
射し、出射側は上下計4本の光ファイバからの光パワー
をモニタした。モニタ結果をもとに2組の光ファイバカ
プラの分岐比を計算し、より分岐比の小さい光ファイバ
カプラの分岐比が50%を超えた時点でガスバーナー1
7による加熱を停止することにより延伸を停止した。
【0041】具体例では、上述したように、使用した光
ファイバは、光ファイバの歪み測定結果から換算して、
4本の光ファイバの張力差は、最大3gfと推測された
が、被覆クランプを回転させて、テープ状光ファイバに
おける光ファイバの張力を意図的に異ならせて、融着し
たことにより一括製造した2個の光ファイバカプラの分
岐比は、それぞれ50.1%、55.3%であり、意図
的に分岐比を異ならせた光ファイバカプラの一括製造が
可能であることが確認された。
【0042】なお、上述した実施例で一括製造した複数
組の光ファイバカプラは、同一の保護ケースに収納する
のがよい。延伸工程が終了した後、被覆クランプでクラ
ンプされている状態で、保護ケースをカプラ部に位置さ
せ、接着剤で一緒に固定することによって、製造された
ときの分岐比の状態での光ファイバカプラを得ることが
できる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、2組の複数の光ファイバ群を用いて、特性の
異なる光ファイバカプラを一括製造することができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバカプラの製造方法の第1の
実施例を説明するための光ファイバ製造装置の一例の概
略構成を示すもので、図1(A)は平面図、図1(B)
は側面図である。
【図2】本発明の光ファイバカプラの製造方法の第2の
実施例を説明するための光ファイバ製造装置の一例の概
略構成を示すもので、図2(A)は平面図、図2(B)
は側面図である。
【図3】本発明の光ファイバカプラの製造方法の第3の
実施例を説明するための光ファイバ製造装置の一例の要
部の概略構成を示す平面図である。
【図4】本発明の作用を説明するための光ファイバカプ
ラ製造装置の概略構成を示すもので、図4(A)は平面
図、図4(B)は側面図である。
【図5】試作した光ファイバカプラの特性を示す線図で
ある。
【符号の説明】
1,1a,1b,2,2b…裸ファイバ部 3,3a,3b,4,4b…被覆部 5,6…テープ被覆部 7…裸クランプ 8…被覆クランプ 9,9a,9b,10,10a,10b…セットクラン
プ 11,12,12b,13,13b…ローラ 14,15,15b,16,16b…重り 17…ガスバーナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石黒 洋一 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光ファイバが整列された第1の光
    ファイバ群、および、複数の光ファイバが整列された第
    2の光ファイバ群について、所定区間にわたって被覆を
    除去して裸ファイバ部を露出させ、前記第1および第2
    の光ファイバ群の裸ファイバ部をそれぞれ相互に密着さ
    せた状態で加熱融着し、融着部分を加熱延伸し、複数の
    光ファイバカプラを形成する光ファイバカプラの製造方
    法において、前記第1の光ファイバ群および前記第2の
    光ファイバ群の複数の光ファイバに加わる張力を意図的
    に異ならせた状態で光ファイバを光ファイバクランプに
    セットした後に、裸ファイバ部を加熱融着することを特
    徴とする光ファイバカプラの製造方法。
  2. 【請求項2】 各光ファイバ群に属する複数の光ファイ
    バが有する歪みが異なっていることを特徴とする請求項
    1に記載の光ファイバカプラの製造方法。
  3. 【請求項3】 加熱融着を行なうために複数の光ファイ
    バを光ファイバクランプにセットする前に、個々の光フ
    ァイバに対して個別に張力をかけることを特徴とする請
    求項1に記載の光ファイバカプラの製造方法。
  4. 【請求項4】 複数の光ファイバに加わる歪みが異なる
    ように光ファイバクランプにセットした後に、加熱融着
    を行なうことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ
    カプラの製造方法。
  5. 【請求項5】 複数の光ファイバが整列された第1の光
    ファイバ群、および、複数の光ファイバが整列された第
    2の光ファイバ群について、所定区間にわたって被覆を
    除去して裸ファイバ部を露出させ、前記第1および第2
    の光ファイバ群の裸ファイバ部をそれぞれ相互に密着さ
    せた状態で加熱融着し、融着部分を加熱延伸し、複数の
    光ファイバカプラを一括して形成した光ファイバカプラ
    において、前記第1の光ファイバ群および前記第2の光
    ファイバ群の複数の光ファイバに加わる張力を意図的に
    異ならせた状態で光ファイバを光ファイバクランプにセ
    ットした後に、裸ファイバ部を加熱融着したことを特徴
    とする光ファイバカプラ。
  6. 【請求項6】 一括して形成した複数の特性の異なる光
    ファイバカプラを同一ケース内に収納したことを特徴と
    する請求項5に記載の光ファイバカプラ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7585400B2 (en) 2006-07-13 2009-09-08 Panasonic Corporation Chip for electrochemical immunoassay

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