JPH08327368A - 圧電振動子 - Google Patents
圧電振動子Info
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- JPH08327368A JPH08327368A JP7157081A JP15708195A JPH08327368A JP H08327368 A JPH08327368 A JP H08327368A JP 7157081 A JP7157081 A JP 7157081A JP 15708195 A JP15708195 A JP 15708195A JP H08327368 A JPH08327368 A JP H08327368A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 雰囲気温度の変化などによるドリフトを改善
し、高感度化を図ることができる圧電振動子を提供す
る。 【構成】 圧電振動子10は振動子12を含み、振動子
12はたとえば短冊状の振動体14含む。振動体14の
長さ方向の中央部には、その幅方向に間隔を隔てて切欠
き部16,18が形成される。切欠き部16,18は、
振動体14の長手方向の中心線を境にして左右対称に配
置される。一方の切欠き部16上には、振動体14の長
手方向に延びて、切欠き部16を跨がるように圧電素子
20aが形成される。同様に、他方の切欠き部18上を
跨がるように圧電素子20bが形成される。圧電素子2
0a,20bは、その厚み方向に分極処理が施されてい
る。この圧電振動子10では、圧電素子20a,20b
に駆動電圧が印加されることによって振動体14が厚み
方向に屈曲振動する。振動体14に回転角速度や加速度
などが作用したとき、振動体14はその幅方向に変位
し、その変位量は圧電素子20a,20bにより検出さ
れる。
し、高感度化を図ることができる圧電振動子を提供す
る。 【構成】 圧電振動子10は振動子12を含み、振動子
12はたとえば短冊状の振動体14含む。振動体14の
長さ方向の中央部には、その幅方向に間隔を隔てて切欠
き部16,18が形成される。切欠き部16,18は、
振動体14の長手方向の中心線を境にして左右対称に配
置される。一方の切欠き部16上には、振動体14の長
手方向に延びて、切欠き部16を跨がるように圧電素子
20aが形成される。同様に、他方の切欠き部18上を
跨がるように圧電素子20bが形成される。圧電素子2
0a,20bは、その厚み方向に分極処理が施されてい
る。この圧電振動子10では、圧電素子20a,20b
に駆動電圧が印加されることによって振動体14が厚み
方向に屈曲振動する。振動体14に回転角速度や加速度
などが作用したとき、振動体14はその幅方向に変位
し、その変位量は圧電素子20a,20bにより検出さ
れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は圧電振動子に関し、特
にたとえば、振動ジャイロおよび加速度センサなどに用
いられる圧電振動子に関する。
にたとえば、振動ジャイロおよび加速度センサなどに用
いられる圧電振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】図12はこの発明の背景となる従来の振
動ジャイロの一例を示す斜視図であり、図13は図12
の線XIII−XIIIにおける断面図である。振動ジ
ャイロ1は振動子1aを含み、振動子1aはたとえば正
3角柱状の振動体2を含む。振動体2の3つの側面に
は、それぞれ、圧電素子3a,3b,3cが接着され
る。圧電素子3a,3bと圧電素子3cとの間には、発
振回路(図示せず)が接続される。また、圧電素子3
a,3bは、差動回路(図示せず)に接続される。さら
に、差動回路は検波回路(図示せず)に接続され、検波
回路は平滑回路(図示せず)に接続される。
動ジャイロの一例を示す斜視図であり、図13は図12
の線XIII−XIIIにおける断面図である。振動ジ
ャイロ1は振動子1aを含み、振動子1aはたとえば正
3角柱状の振動体2を含む。振動体2の3つの側面に
は、それぞれ、圧電素子3a,3b,3cが接着され
る。圧電素子3a,3bと圧電素子3cとの間には、発
振回路(図示せず)が接続される。また、圧電素子3
a,3bは、差動回路(図示せず)に接続される。さら
に、差動回路は検波回路(図示せず)に接続され、検波
回路は平滑回路(図示せず)に接続される。
【0003】この発振回路の信号によって、振動体2
は、圧電素子3c形成面に直交する方向に屈曲振動す
る。振動ジャイロ1に回転角速度が加わっていないと
き、圧電素子3a,3bの屈曲状態は同じであり、差動
回路には同じ信号が入力される。そのため、入力された
信号は差動回路で相殺され、差動回路からは信号が出力
されない。振動ジャイロ1が振動体2の軸を中心として
回転すると、コリオリ力によって、振動体2の方向が変
わる。そのため、圧電素子3a,3bの屈曲状態が変わ
り、差動回路に接続された圧電素子3a,3bに異なる
電圧が発生する。そのため、差動回路から信号が出力さ
れ、この信号が検波回路で検波された後、平滑回路で平
滑される。平滑された信号は、回転角速度に対応した信
号であるため、これを測定することによって、振動ジャ
イロ1に加わった回転角速度を検出することができる。
は、圧電素子3c形成面に直交する方向に屈曲振動す
る。振動ジャイロ1に回転角速度が加わっていないと
き、圧電素子3a,3bの屈曲状態は同じであり、差動
回路には同じ信号が入力される。そのため、入力された
信号は差動回路で相殺され、差動回路からは信号が出力
されない。振動ジャイロ1が振動体2の軸を中心として
回転すると、コリオリ力によって、振動体2の方向が変
わる。そのため、圧電素子3a,3bの屈曲状態が変わ
り、差動回路に接続された圧電素子3a,3bに異なる
電圧が発生する。そのため、差動回路から信号が出力さ
れ、この信号が検波回路で検波された後、平滑回路で平
滑される。平滑された信号は、回転角速度に対応した信
号であるため、これを測定することによって、振動ジャ
イロ1に加わった回転角速度を検出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、振動子
1aを構成する振動体2,圧電素子3a,3b,3cお
よび接着剤など各部材の線膨張係数のわずかな違いによ
り、雰囲気温度の変化に伴って、振動体2に反りが生じ
る。この振動体2の反りが2つの検出用の圧電素子3
a,3bの位置する方向に生じると、圧電素子3a,3
bにコリオリ力による電圧以外の電圧が発生し、正確な
回転角速度を検出できない。すなわち、振動体2の反り
方向と、回転角速度に伴う振動体2の変位方向とが同じ
になった場合、誤信号が発生する原因となり、検出効率
が悪くなる。
1aを構成する振動体2,圧電素子3a,3b,3cお
よび接着剤など各部材の線膨張係数のわずかな違いによ
り、雰囲気温度の変化に伴って、振動体2に反りが生じ
る。この振動体2の反りが2つの検出用の圧電素子3
a,3bの位置する方向に生じると、圧電素子3a,3
bにコリオリ力による電圧以外の電圧が発生し、正確な
回転角速度を検出できない。すなわち、振動体2の反り
方向と、回転角速度に伴う振動体2の変位方向とが同じ
になった場合、誤信号が発生する原因となり、検出効率
が悪くなる。
【0005】それゆえに、この発明の主たる目的は、雰
囲気温度の変化などによるドリフトを改善し、高感度化
を図ることができる、圧電振動子を提供することであ
る。
囲気温度の変化などによるドリフトを改善し、高感度化
を図ることができる、圧電振動子を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、振動体と、振動体に形成され、振動体の中心線を軸
として対称に配置される切欠き部と、切欠き部に跨がる
ように形成され、駆動信号が印加されることによって振
動する圧電素子とを含み、温度の変化により振動体が変
位する方向と振動体の振動方向とを同じにし、さらに、
振動体に加わる角速度,加速度等の外力により振動体が
変位する方向とを異なるようにしたことを特徴とする、
圧電振動子である。
は、振動体と、振動体に形成され、振動体の中心線を軸
として対称に配置される切欠き部と、切欠き部に跨がる
ように形成され、駆動信号が印加されることによって振
動する圧電素子とを含み、温度の変化により振動体が変
位する方向と振動体の振動方向とを同じにし、さらに、
振動体に加わる角速度,加速度等の外力により振動体が
変位する方向とを異なるようにしたことを特徴とする、
圧電振動子である。
【0007】請求項2に記載の発明は、短冊状の振動体
と、振動体の長手方向の中心線を軸として対称に、振動
体の幅方向に間隔を隔てて形成される切欠き部と、振動
体の少なくとも一方主面で切欠き部に跨がるように形成
される圧電素子とを含み、圧電素子は、駆動信号が印加
されることによって、振動体の厚み方向に振動する、請
求項1に記載の圧電振動子である。
と、振動体の長手方向の中心線を軸として対称に、振動
体の幅方向に間隔を隔てて形成される切欠き部と、振動
体の少なくとも一方主面で切欠き部に跨がるように形成
される圧電素子とを含み、圧電素子は、駆動信号が印加
されることによって、振動体の厚み方向に振動する、請
求項1に記載の圧電振動子である。
【0008】請求項3に記載の発明は、柱状の振動体
と、振動体の幅方向の両側で振動体の長手方向に間隔を
隔てて配置される複数の支持片と、複数の支持片を跨が
るように形成され、振動体を軸として対称に配置される
圧電素子とを含み、圧電素子は、駆動信号が印加される
ことによって、支持片の厚み方向に振動する、圧電振動
子である。
と、振動体の幅方向の両側で振動体の長手方向に間隔を
隔てて配置される複数の支持片と、複数の支持片を跨が
るように形成され、振動体を軸として対称に配置される
圧電素子とを含み、圧電素子は、駆動信号が印加される
ことによって、支持片の厚み方向に振動する、圧電振動
子である。
【0009】請求項4に記載の発明は、薄板状の支持板
と、支持板の一方主面に形成される柱状の振動体と、支
持板の少なくとも一方主面に形成され、振動体を軸とし
て対称に配置される圧電素子とを含み、振動体は、振動
体の側面の一部が支持板の中心線上に配置され、圧電素
子は、駆動信号が印加されることによって、支持板の厚
み方向に振動する、圧電振動子である。
と、支持板の一方主面に形成される柱状の振動体と、支
持板の少なくとも一方主面に形成され、振動体を軸とし
て対称に配置される圧電素子とを含み、振動体は、振動
体の側面の一部が支持板の中心線上に配置され、圧電素
子は、駆動信号が印加されることによって、支持板の厚
み方向に振動する、圧電振動子である。
【0010】請求項5に記載の発明は、薄板状の支持板
と、支持板の一方主面に形成される角柱状の振動体と、
支持板の一方主面に形成され、振動体を軸として対称に
配置される圧電素子とを含み、振動体は、振動体の稜線
の一部が支持板の中心線上に配置され、圧電素子は、駆
動信号が印加されることによって、支持板の厚み方向に
振動する、圧電振動子である。
と、支持板の一方主面に形成される角柱状の振動体と、
支持板の一方主面に形成され、振動体を軸として対称に
配置される圧電素子とを含み、振動体は、振動体の稜線
の一部が支持板の中心線上に配置され、圧電素子は、駆
動信号が印加されることによって、支持板の厚み方向に
振動する、圧電振動子である。
【0011】
【作用】請求項1に記載の発明では、たとえば振動体,
圧電素子などの部材のわずかな線膨張係数の違いから生
じる温度変化に伴う振動体の反り方向と、振動体の屈曲
振動の方向とが同じ方向になる。また、振動体の反りの
変位方向と、回転角速度ないし加速度等の外力が振動体
に加わったときの振動体の変位方向とが異なるため、振
動体の反りによる誤信号の発生が防止される。
圧電素子などの部材のわずかな線膨張係数の違いから生
じる温度変化に伴う振動体の反り方向と、振動体の屈曲
振動の方向とが同じ方向になる。また、振動体の反りの
変位方向と、回転角速度ないし加速度等の外力が振動体
に加わったときの振動体の変位方向とが異なるため、振
動体の反りによる誤信号の発生が防止される。
【0012】請求項2に記載の発明では、振動体の少な
くとも一方主面に形成された圧電素子に駆動信号を印加
することにより、振動体がその厚み方向に屈曲振動し、
振動体に慣性が与えられる。この状態で、振動体の振動
方向と直交する向きにたとえば回転角速度や加速度が加
わったとき、振動体にはコリオリ力や撓みによる変位が
生じる。そのため、振動体の長手方向の中心線を軸とし
て対称に配置された切欠き部を跨がるように形成された
一方および他方の圧電素子には、その変位量に応じた電
圧が発生する。この場合、振動体は短冊状に形成される
ため、たとえば振動体,圧電素子などの部材のわずかな
線膨張係数の違いから生じる温度変化に伴う振動体の反
りが、振動体の厚み方向に発生する。この振動体の反り
方向は、振動体の振動方向と同じになる。さらに、振動
体には、振動体の長手方向の中心線を軸として対称に切
欠き部が形成されているので、振動体の中心部が細くな
り、振動体が屈曲しやすくなる。そのため、切欠き部を
跨ぐ圧電素子の屈曲が大きくなり、大きい出力信号が得
られる。
くとも一方主面に形成された圧電素子に駆動信号を印加
することにより、振動体がその厚み方向に屈曲振動し、
振動体に慣性が与えられる。この状態で、振動体の振動
方向と直交する向きにたとえば回転角速度や加速度が加
わったとき、振動体にはコリオリ力や撓みによる変位が
生じる。そのため、振動体の長手方向の中心線を軸とし
て対称に配置された切欠き部を跨がるように形成された
一方および他方の圧電素子には、その変位量に応じた電
圧が発生する。この場合、振動体は短冊状に形成される
ため、たとえば振動体,圧電素子などの部材のわずかな
線膨張係数の違いから生じる温度変化に伴う振動体の反
りが、振動体の厚み方向に発生する。この振動体の反り
方向は、振動体の振動方向と同じになる。さらに、振動
体には、振動体の長手方向の中心線を軸として対称に切
欠き部が形成されているので、振動体の中心部が細くな
り、振動体が屈曲しやすくなる。そのため、切欠き部を
跨ぐ圧電素子の屈曲が大きくなり、大きい出力信号が得
られる。
【0013】請求項3に記載の発明では、振動体を軸と
して対称に配置された複数の支持片に跨がる圧電素子に
駆動信号を印加することにより、振動体が支持片の厚み
方向に屈曲振動し、振動体に慣性が与えられる。この状
態で、振動体の振動方向と直交する向きにたとえば回転
角速度や加速度が加わったとき、振動体にはコリオリ力
や撓みによる変位が生じる。そのため、振動体を軸とし
て対称に配置された一方および他方の圧電素子には、そ
の変位量に応じた電圧が発生する。
して対称に配置された複数の支持片に跨がる圧電素子に
駆動信号を印加することにより、振動体が支持片の厚み
方向に屈曲振動し、振動体に慣性が与えられる。この状
態で、振動体の振動方向と直交する向きにたとえば回転
角速度や加速度が加わったとき、振動体にはコリオリ力
や撓みによる変位が生じる。そのため、振動体を軸とし
て対称に配置された一方および他方の圧電素子には、そ
の変位量に応じた電圧が発生する。
【0014】請求項4および請求項5に記載の発明で
は、振動体を軸にして対称に支持板に配置された圧電素
子に駆動信号を印加することにより、振動体が支持板の
厚み方向に屈曲振動し、振動体に慣性が与えられる。こ
の状態で、振動体の振動方向と直交する向きにたとえば
回転角速度や加速度が加わったとき、振動体にはコリオ
リ力や撓みによる変位が生じる。そのため、振動体を軸
として対称に配置された一方および他方の圧電素子に
は、その変位量に応じた電圧が発生する。
は、振動体を軸にして対称に支持板に配置された圧電素
子に駆動信号を印加することにより、振動体が支持板の
厚み方向に屈曲振動し、振動体に慣性が与えられる。こ
の状態で、振動体の振動方向と直交する向きにたとえば
回転角速度や加速度が加わったとき、振動体にはコリオ
リ力や撓みによる変位が生じる。そのため、振動体を軸
として対称に配置された一方および他方の圧電素子に
は、その変位量に応じた電圧が発生する。
【0015】
【発明の効果】この発明によれば、振動子を構成する振
動体,圧電素子,接着剤などの各部材の線膨張係数の違
いから生じる雰囲気温度の変化に伴うドリフトを改善
し、高感度化を図ることができる、圧電振動子が得られ
る。しかも、特に、振動体を短冊状に形成し、その振動
体の長手方向の中心線を軸として対称に、振動体に切欠
き部を形成した場合、切欠き部により振動体の中心部が
細くなり、切欠き部を跨ぐ圧電素子が屈曲しやすくな
る。そのため、振動体に回転加速度や加速度が加わった
ときの圧電素子の屈曲量が大きくなり、大きい出力信号
が得られる。
動体,圧電素子,接着剤などの各部材の線膨張係数の違
いから生じる雰囲気温度の変化に伴うドリフトを改善
し、高感度化を図ることができる、圧電振動子が得られ
る。しかも、特に、振動体を短冊状に形成し、その振動
体の長手方向の中心線を軸として対称に、振動体に切欠
き部を形成した場合、切欠き部により振動体の中心部が
細くなり、切欠き部を跨ぐ圧電素子が屈曲しやすくな
る。そのため、振動体に回転加速度や加速度が加わった
ときの圧電素子の屈曲量が大きくなり、大きい出力信号
が得られる。
【0016】したがって、この発明の圧電振動子では、
雰囲気温度が変化してもドリフトの少ない出力信号を得
ることができ、しかも、圧電素子から大きい出力信号を
得ることができる。そのため、S/N比を大きくするこ
とができ、検出感度を高くすることができる。
雰囲気温度が変化してもドリフトの少ない出力信号を得
ることができ、しかも、圧電素子から大きい出力信号を
得ることができる。そのため、S/N比を大きくするこ
とができ、検出感度を高くすることができる。
【0017】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0018】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す斜視図であ
り、図2は図1の線II−IIにおける断面図解図であ
る。圧電振動子10は、振動子12を含む。振動子12
は、たとえば短冊状の振動体14を含む。振動体14
は、たとえばエリンバ等の恒弾性金属材料、鉄−ニッケ
ル合金、石英、ガラス、水晶、セラミックスなど、一般
的に機械的な振動を生じる材料で形成される。そして、
振動体14の振動モードに応じ、適宜、支持される。
り、図2は図1の線II−IIにおける断面図解図であ
る。圧電振動子10は、振動子12を含む。振動子12
は、たとえば短冊状の振動体14を含む。振動体14
は、たとえばエリンバ等の恒弾性金属材料、鉄−ニッケ
ル合金、石英、ガラス、水晶、セラミックスなど、一般
的に機械的な振動を生じる材料で形成される。そして、
振動体14の振動モードに応じ、適宜、支持される。
【0019】振動体12には、その長手方向の中央部で
且つその幅方向に間隔を隔てて、たとえば2つの切欠き
部16および18が形成される。2つの切欠き部16お
よび18は、それぞれ、たとえば半円形等の円弧状に形
成され、振動体14の幅方向の一端側および他端側を切
欠くことによって形成される。この場合、2つの切欠き
部16および18は、振動体14の長さ方向の中心線A
−A、つまり、振動体14の中心軸A−Aを境として左
右対称に形成される。また、切欠き部16および18と
の間隔、つまり、振動体14の中央部の幅は、振動体1
4の厚み方向の弾性とほぼ同じになるように形成され
る。
且つその幅方向に間隔を隔てて、たとえば2つの切欠き
部16および18が形成される。2つの切欠き部16お
よび18は、それぞれ、たとえば半円形等の円弧状に形
成され、振動体14の幅方向の一端側および他端側を切
欠くことによって形成される。この場合、2つの切欠き
部16および18は、振動体14の長さ方向の中心線A
−A、つまり、振動体14の中心軸A−Aを境として左
右対称に形成される。また、切欠き部16および18と
の間隔、つまり、振動体14の中央部の幅は、振動体1
4の厚み方向の弾性とほぼ同じになるように形成され
る。
【0020】さらに、振動体14の一方主面には、その
幅方向に間隔を隔てて、たとえば2つの圧電素子20a
および20bが形成される。圧電素子20aおよび20
bは、それぞれ、切欠き部16および18を跨がるよう
に、振動体14の長手方向に延びて形成される。この場
合、圧電素子20aおよび20bは、振動体14の長さ
方向の中心線A−Aを対称軸にして、振動体14の幅方
向に左右対称に形成される。
幅方向に間隔を隔てて、たとえば2つの圧電素子20a
および20bが形成される。圧電素子20aおよび20
bは、それぞれ、切欠き部16および18を跨がるよう
に、振動体14の長手方向に延びて形成される。この場
合、圧電素子20aおよび20bは、振動体14の長さ
方向の中心線A−Aを対称軸にして、振動体14の幅方
向に左右対称に形成される。
【0021】圧電素子20aは、たとえば圧電セラミッ
クスなどで形成された圧電板22aを含む。圧電板22
aの表面および裏面には、電極24aおよび26aが形
成される。そして、一方の電極26aが振動体14に接
着される。同様に、圧電素子20bは、圧電板22bを
含む。圧電板22bの両面には、電極24bおよび26
bが形成される。そして、一方の電極26bが振動体1
4に接着される。この実施例では、圧電板22aおよび
22bは、それぞれ、その厚み方向に分極処理が施され
ている。
クスなどで形成された圧電板22aを含む。圧電板22
aの表面および裏面には、電極24aおよび26aが形
成される。そして、一方の電極26aが振動体14に接
着される。同様に、圧電素子20bは、圧電板22bを
含む。圧電板22bの両面には、電極24bおよび26
bが形成される。そして、一方の電極26bが振動体1
4に接着される。この実施例では、圧電板22aおよび
22bは、それぞれ、その厚み方向に分極処理が施され
ている。
【0022】この圧電振動子10を振動させるには、た
とえば図3に示すように、圧電素子20aよび20bに
発振回路30が接続される。この発振回路30から、圧
電素子20aおよび20bに、駆動信号として、たとえ
ば同位相の駆動電圧が印加される。圧電素子20aおよ
び20bは、その圧電板22aおよび22bが厚み方向
に分極されているため、駆動電圧が印加されることによ
って、その厚み方向に振動する。したがって、振動体1
4は、図4に示すように、振動体14の厚み方向に屈曲
振動する。
とえば図3に示すように、圧電素子20aよび20bに
発振回路30が接続される。この発振回路30から、圧
電素子20aおよび20bに、駆動信号として、たとえ
ば同位相の駆動電圧が印加される。圧電素子20aおよ
び20bは、その圧電板22aおよび22bが厚み方向
に分極されているため、駆動電圧が印加されることによ
って、その厚み方向に振動する。したがって、振動体1
4は、図4に示すように、振動体14の厚み方向に屈曲
振動する。
【0023】さらに、圧電素子20a,20bは、差動
回路32の入力端に接続される。差動回路の出力端は検
波回路に接続され、検波回路34で検波された信号は平
滑回路36で平滑される。振動体14にたとえば回転角
速度ないし角速度が加わっていないとき、振動体14
は、圧電素子20a,20bの形成面に直交する方向、
つまり、振動体14の厚み方向に屈曲振動しているた
め、圧電素子20a,20bの屈曲状態は同じであり、
差動回路32には同じ信号が入力される。そのため、差
動回路32から信号が出力されず、振動体14に回転角
速度ないし加速度が加わっていないことがわかる。
回路32の入力端に接続される。差動回路の出力端は検
波回路に接続され、検波回路34で検波された信号は平
滑回路36で平滑される。振動体14にたとえば回転角
速度ないし角速度が加わっていないとき、振動体14
は、圧電素子20a,20bの形成面に直交する方向、
つまり、振動体14の厚み方向に屈曲振動しているた
め、圧電素子20a,20bの屈曲状態は同じであり、
差動回路32には同じ信号が入力される。そのため、差
動回路32から信号が出力されず、振動体14に回転角
速度ないし加速度が加わっていないことがわかる。
【0024】この状態で、振動体14の長手方向の中心
線A−Aを軸として、圧電振動子10に、たとえば回転
角速度が加わるとコリオリ力が生じ、たとえば加速度が
加わると撓みが生じる。そのコリオリ力や撓みによっ
て、たとえば図5に示すように、振動体14の振動方向
が変わる。振動体14の振動方向が変わると、圧電素子
20a,20bの屈曲状態が変わり、2つの圧電素子2
0a,20bから異なる信号が出力される。
線A−Aを軸として、圧電振動子10に、たとえば回転
角速度が加わるとコリオリ力が生じ、たとえば加速度が
加わると撓みが生じる。そのコリオリ力や撓みによっ
て、たとえば図5に示すように、振動体14の振動方向
が変わる。振動体14の振動方向が変わると、圧電素子
20a,20bの屈曲状態が変わり、2つの圧電素子2
0a,20bから異なる信号が出力される。
【0025】すなわち、回転角速度ないし加速度は、振
動体14の幅方向に加わり、振動体14の長手方向の中
心線A−Aを対称軸にして、たとえば振動体14の幅方
向の一方の圧電素子20aが伸び、幅方向の他方の圧電
素子20bが縮む。そのため、2つの圧電素子20aお
よび20bには、異なる信号が出力される。これらの信
号が差動回路32に入力されるため、差動回路32から
は2つの入力信号の差が出力される。
動体14の幅方向に加わり、振動体14の長手方向の中
心線A−Aを対称軸にして、たとえば振動体14の幅方
向の一方の圧電素子20aが伸び、幅方向の他方の圧電
素子20bが縮む。そのため、2つの圧電素子20aお
よび20bには、異なる信号が出力される。これらの信
号が差動回路32に入力されるため、差動回路32から
は2つの入力信号の差が出力される。
【0026】そして、差動回路32の出力信号が検波回
路34で検波され、さらに、平滑回路36で平滑され
る。平滑回路36から出力される信号は、振動体14の
振動状態の変化に対応した信号であり、すなわち、コリ
オリ力や撓みに対応した信号である。したがって、平滑
回路36の出力信号を測定することにより、たとえば圧
電振動子10に加わった回転角速度や加速度を検出する
ことができる。
路34で検波され、さらに、平滑回路36で平滑され
る。平滑回路36から出力される信号は、振動体14の
振動状態の変化に対応した信号であり、すなわち、コリ
オリ力や撓みに対応した信号である。したがって、平滑
回路36の出力信号を測定することにより、たとえば圧
電振動子10に加わった回転角速度や加速度を検出する
ことができる。
【0027】この実施例の圧電振動子10では、振動体
14が短冊状に形成され、振動体14の一方主面上に
は、圧電素子20a,20bが振動体14の長さ方向の
中心線A−Aを対称軸にして振動体14の幅方向に対称
に形成され、また、圧電素子20a,20bの圧電板2
2a,22bが厚み方向に分極されているため、圧電素
子20a,20bに駆動電圧を印加させることによっ
て、振動体14をその厚み方向に屈曲振動させることが
できる。
14が短冊状に形成され、振動体14の一方主面上に
は、圧電素子20a,20bが振動体14の長さ方向の
中心線A−Aを対称軸にして振動体14の幅方向に対称
に形成され、また、圧電素子20a,20bの圧電板2
2a,22bが厚み方向に分極されているため、圧電素
子20a,20bに駆動電圧を印加させることによっ
て、振動体14をその厚み方向に屈曲振動させることが
できる。
【0028】この実施例の圧電振動子10では、振動体
14,圧電素子20a,20bおよび接着剤などの各部
材の線膨張係数のわずかな違いから生じる雰囲気温度の
変化に伴う振動子14の反りが、その振動子14の厚み
方向に発生するため、振動体14の屈曲振動の変位方向
と同じとなり、反りなどによる誤信号は差動回路で相殺
され検出されない。この場合、圧電振動子10に回転角
速度や加速度が加わったときのコリオリ力や撓みによる
振動体14の変位は、振動体14の幅方向に発生するた
め、振動体14の反り方向と相違する。
14,圧電素子20a,20bおよび接着剤などの各部
材の線膨張係数のわずかな違いから生じる雰囲気温度の
変化に伴う振動子14の反りが、その振動子14の厚み
方向に発生するため、振動体14の屈曲振動の変位方向
と同じとなり、反りなどによる誤信号は差動回路で相殺
され検出されない。この場合、圧電振動子10に回転角
速度や加速度が加わったときのコリオリ力や撓みによる
振動体14の変位は、振動体14の幅方向に発生するた
め、振動体14の反り方向と相違する。
【0029】したがって、この圧電振動子10では、振
動子12を構成する振動体14,圧電素子20a,20
bおよび接着剤などの各部材の線膨張係数の違いにより
生じる温度変化に伴う振動体14の反りの影響を受け
ず、反りによる誤信号の発生が防止される。そのため、
この圧電振動子10では、温度ドリフトが改善され、検
出効率が高くなり、高感度化が図れる。
動子12を構成する振動体14,圧電素子20a,20
bおよび接着剤などの各部材の線膨張係数の違いにより
生じる温度変化に伴う振動体14の反りの影響を受け
ず、反りによる誤信号の発生が防止される。そのため、
この圧電振動子10では、温度ドリフトが改善され、検
出効率が高くなり、高感度化が図れる。
【0030】さらに、この圧電振動子10では、切欠き
部16および18が設けられることにより、振動体14
の中心部の幅が小さくなるので、小さいコリオリ力ない
し加速度が振動子12に作用した場合でも、振動子12
を幅方向に変位させやすい。すなわち、振動体14が屈
曲する際、その中央部分が細いため、振動体14の中央
部における曲率半径が小さくなり、そのため、圧電素子
20a,20bが大きく屈曲し、大きい出力信号を得る
ことができる。また、切欠き部16および18が形成さ
れた振動体14部分が重心を中心として形成されること
により、振動体14はより安定した屈曲振動を得ること
ができる。このように、この圧電振動子10では、大き
い出力信号を得ることができ、しかも、温度ドリフトが
小さいため、S/N比を大きくすることができ、さらに
高感度化がさらに可能となる。
部16および18が設けられることにより、振動体14
の中心部の幅が小さくなるので、小さいコリオリ力ない
し加速度が振動子12に作用した場合でも、振動子12
を幅方向に変位させやすい。すなわち、振動体14が屈
曲する際、その中央部分が細いため、振動体14の中央
部における曲率半径が小さくなり、そのため、圧電素子
20a,20bが大きく屈曲し、大きい出力信号を得る
ことができる。また、切欠き部16および18が形成さ
れた振動体14部分が重心を中心として形成されること
により、振動体14はより安定した屈曲振動を得ること
ができる。このように、この圧電振動子10では、大き
い出力信号を得ることができ、しかも、温度ドリフトが
小さいため、S/N比を大きくすることができ、さらに
高感度化がさらに可能となる。
【0031】この圧電振動子10では、振動体14の中
央部の幅、言い換えれば、切欠き部16および18の切
欠き長さを調整することによって、振動体14の幅およ
び厚みにより影響される共振特性を調整することがで
き、圧電振動子10の高感度化がさらに図れる。
央部の幅、言い換えれば、切欠き部16および18の切
欠き長さを調整することによって、振動体14の幅およ
び厚みにより影響される共振特性を調整することがで
き、圧電振動子10の高感度化がさらに図れる。
【0032】なお、切欠き部16および18の形状は、
円弧状に限定されるものではなく、矩形,V字形,櫛歯
状など任意の形状に適宜変更可能である。また、切欠き
部の数は、2つに限定されるものではなく、2つ以上の
切欠き部が振動体14の長手方向の中心線A−Aを対称
軸にして、対称に配置されるようにしてもよい。
円弧状に限定されるものではなく、矩形,V字形,櫛歯
状など任意の形状に適宜変更可能である。また、切欠き
部の数は、2つに限定されるものではなく、2つ以上の
切欠き部が振動体14の長手方向の中心線A−Aを対称
軸にして、対称に配置されるようにしてもよい。
【0033】図6は、図1および図2に示す圧電振動子
の変形例を示す断面図解図である。この実施例の圧電振
動子10は、図1および図2に示す圧電振動子10と比
べて、特に、圧電素子20a,20bが振動体14の他
方主面にも、切欠き部16および18を跨ぐようにして
形成されている。すなわち、振動体14の長手方向の中
心線A−Aを対称軸として、振動体14の幅方向の一方
には、切欠き部16を跨いで、圧電素子20a,20a
が振動体14の一方主面および他方主面にそれぞれ形成
され、振動体14の幅方向の他方には、切欠き部18を
跨いで、圧電素子20b,20bが振動体14の一方主
面および他方主面にそれぞれ形成される。
の変形例を示す断面図解図である。この実施例の圧電振
動子10は、図1および図2に示す圧電振動子10と比
べて、特に、圧電素子20a,20bが振動体14の他
方主面にも、切欠き部16および18を跨ぐようにして
形成されている。すなわち、振動体14の長手方向の中
心線A−Aを対称軸として、振動体14の幅方向の一方
には、切欠き部16を跨いで、圧電素子20a,20a
が振動体14の一方主面および他方主面にそれぞれ形成
され、振動体14の幅方向の他方には、切欠き部18を
跨いで、圧電素子20b,20bが振動体14の一方主
面および他方主面にそれぞれ形成される。
【0034】図7はこの発明の他の実施例を示す斜視図
であり、図8は図7の線VIII−VIIIにおける断
面図解図である。この実施例の圧電振動子10は、図1
および図2に示す圧電振動子10と比べて、特に、振動
体14がたとえば正4角柱状に形成され、振動体14の
長手方向の中心線A−A、すなわち、振動体14の中心
軸A−Aを対称軸にして、振動体14の幅方向の両側に
棒状の複数の支持片40aおよび40bが形成される。
支持片40aおよび40bは、振動体14と同様の材料
で形成される。
であり、図8は図7の線VIII−VIIIにおける断
面図解図である。この実施例の圧電振動子10は、図1
および図2に示す圧電振動子10と比べて、特に、振動
体14がたとえば正4角柱状に形成され、振動体14の
長手方向の中心線A−A、すなわち、振動体14の中心
軸A−Aを対称軸にして、振動体14の幅方向の両側に
棒状の複数の支持片40aおよび40bが形成される。
支持片40aおよび40bは、振動体14と同様の材料
で形成される。
【0035】すなわち、振動体14の幅方向の対向する
一方の側面には、その長手方向に同じ間隔を隔てて、た
とえば円柱形の3つの支持片40a,40a,40aが
形成され、同様に、その他方の側面には、3つの円柱形
の支持片40b,40b,40bが形成される。この実
施例では、支持片40aおよび40bとなる3つの断面
円形の棒状部材(図示せず)が、振動体14の長手方向
に間隔を隔てて、振動体14の対向する2つの側面のほ
ぼ中央に直交するように貫通されることによって、各支
持片40aおよび40bが形成される。
一方の側面には、その長手方向に同じ間隔を隔てて、た
とえば円柱形の3つの支持片40a,40a,40aが
形成され、同様に、その他方の側面には、3つの円柱形
の支持片40b,40b,40bが形成される。この実
施例では、支持片40aおよび40bとなる3つの断面
円形の棒状部材(図示せず)が、振動体14の長手方向
に間隔を隔てて、振動体14の対向する2つの側面のほ
ぼ中央に直交するように貫通されることによって、各支
持片40aおよび40bが形成される。
【0036】そして、一方側の3つの支持片40aの上
を跨がるように圧電素子20aが形成され、他方側の3
つの支持片40bの上を跨がるように圧電素子20bが
形成される。そのため、この実施例の圧電振動子10で
は、振動子12を構成する振動体14,支持片40a,
40b,圧電振動子20a,20bおよび接着剤などの
各部材の線膨張係数の違いから生じる温度変化に伴う振
動体14の反りは、圧電素子20a,20bの主面と直
交する方向に発生する。
を跨がるように圧電素子20aが形成され、他方側の3
つの支持片40bの上を跨がるように圧電素子20bが
形成される。そのため、この実施例の圧電振動子10で
は、振動子12を構成する振動体14,支持片40a,
40b,圧電振動子20a,20bおよび接着剤などの
各部材の線膨張係数の違いから生じる温度変化に伴う振
動体14の反りは、圧電素子20a,20bの主面と直
交する方向に発生する。
【0037】したがって、図7および図8に示す実施例
の圧電振動子10でも、図1および図2に示す実施例と
同様の作用効果を有する。すなわち、圧電素子20a,
20bに駆動電圧を印加すると、振動体14が圧電素子
20a,20bの主面と直交する方向に屈曲振動する。
また、圧電振動子10に回転角速度や加速度が加わった
ときのコリオリ力や撓みによる振動体14の変位は、振
動体14の幅方向に発生するため、振動体14の反り方
向と相違する。
の圧電振動子10でも、図1および図2に示す実施例と
同様の作用効果を有する。すなわち、圧電素子20a,
20bに駆動電圧を印加すると、振動体14が圧電素子
20a,20bの主面と直交する方向に屈曲振動する。
また、圧電振動子10に回転角速度や加速度が加わった
ときのコリオリ力や撓みによる振動体14の変位は、振
動体14の幅方向に発生するため、振動体14の反り方
向と相違する。
【0038】なお、これらの支持片40aおよび40b
は、棒状に限定されるものでなく、図9に示すように、
たとえば板状に形成されてもよい。この場合、たとえば
短冊状の板状部材(図示せず)を振動体14の対向する
2つの側面に貫通させることにより、支持片40aおよ
び40bが形成される。また、これらの支持片40aお
よび40bは、振動体14に棒状部材ないし板状部材を
貫通させて形成する以外にも、たとえば別途準備した断
面円形,矩形などの棒状部材あるいは短冊状の板状部材
を振動体14の中心軸A−Aを対称軸として、対向する
2つの側面に、別々に、接着剤などで取り付けるように
してもよい。
は、棒状に限定されるものでなく、図9に示すように、
たとえば板状に形成されてもよい。この場合、たとえば
短冊状の板状部材(図示せず)を振動体14の対向する
2つの側面に貫通させることにより、支持片40aおよ
び40bが形成される。また、これらの支持片40aお
よび40bは、振動体14に棒状部材ないし板状部材を
貫通させて形成する以外にも、たとえば別途準備した断
面円形,矩形などの棒状部材あるいは短冊状の板状部材
を振動体14の中心軸A−Aを対称軸として、対向する
2つの側面に、別々に、接着剤などで取り付けるように
してもよい。
【0039】図10はこの発明のさらに他の実施例を示
す斜視図であり、図11は図10の線XI−XIにおけ
る断面図解図である。この実施例の圧電振動子10は、
図1および図2に示す圧電振動子10と比べて、特に、
振動体14がたとえば4角柱状に形成され、その振動体
14は、たとえば矩形薄板状の支持板50の上に形成さ
れる。支持板50は、振動体14と同様の材料で形成さ
れる。この場合、振動体14は、その1つの側面が支持
板50の長手方向の中心線A−A上に配置される。
す斜視図であり、図11は図10の線XI−XIにおけ
る断面図解図である。この実施例の圧電振動子10は、
図1および図2に示す圧電振動子10と比べて、特に、
振動体14がたとえば4角柱状に形成され、その振動体
14は、たとえば矩形薄板状の支持板50の上に形成さ
れる。支持板50は、振動体14と同様の材料で形成さ
れる。この場合、振動体14は、その1つの側面が支持
板50の長手方向の中心線A−A上に配置される。
【0040】また、支持板50には、その幅方向の一端
側および他端側に、たとえば半円形等の円弧状の切欠き
部52および54がそれぞれ形成される。切欠き部52
および54は、支持板50の長手方向の中心線A−Aを
対称軸にして、支持板50の幅方向に対称に形成され
る。さらに、支持板50の表面には、その中心線A−A
を対称軸にして、2つの圧電素子20aおよび20bが
対称に配置される。圧電素子20aおよび20bは、そ
れぞれ、切欠き部52および54を跨ぐようにして、支
持板50上に形成される。
側および他端側に、たとえば半円形等の円弧状の切欠き
部52および54がそれぞれ形成される。切欠き部52
および54は、支持板50の長手方向の中心線A−Aを
対称軸にして、支持板50の幅方向に対称に形成され
る。さらに、支持板50の表面には、その中心線A−A
を対称軸にして、2つの圧電素子20aおよび20bが
対称に配置される。圧電素子20aおよび20bは、そ
れぞれ、切欠き部52および54を跨ぐようにして、支
持板50上に形成される。
【0041】図10および図11に示す実施例でも、上
述の各実施例と同様の作用および効果を有する。すなわ
ち、圧電素子20a,20bに駆動電圧を印加すると、
振動体14が圧電素子20a,20bの主面と直交する
方向に屈曲振動する。また、圧電振動子10に回転角速
度や加速度が加わったときのコリオリ力や撓みによる振
動体14の変位は、支持板50の幅方向に発生するた
め、振動体14の反り方向と相違する。
述の各実施例と同様の作用および効果を有する。すなわ
ち、圧電素子20a,20bに駆動電圧を印加すると、
振動体14が圧電素子20a,20bの主面と直交する
方向に屈曲振動する。また、圧電振動子10に回転角速
度や加速度が加わったときのコリオリ力や撓みによる振
動体14の変位は、支持板50の幅方向に発生するた
め、振動体14の反り方向と相違する。
【0042】なお、振動体14の長さをL1 、圧電素子
20a,20bの長さをL2 、支持板50の長さをLと
したとき、支持片Lの長さは、L1 ≧L>L2 を満足す
る長さに、適宜、変更可能である。また、図10および
図11に示す実施例の圧電振動子10では、支持板50
に切欠き部52および54を形成したが、これらの切欠
き部は形成しないようにしてもよい。
20a,20bの長さをL2 、支持板50の長さをLと
したとき、支持片Lの長さは、L1 ≧L>L2 を満足す
る長さに、適宜、変更可能である。また、図10および
図11に示す実施例の圧電振動子10では、支持板50
に切欠き部52および54を形成したが、これらの切欠
き部は形成しないようにしてもよい。
【図1】この発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の線II−IIにおける断面図解図であ
る。
る。
【図3】図1および図2に示す圧電振動子の駆動検出回
路を示すブロック図である。
路を示すブロック図である。
【図4】図1および図2に示す圧電振動子の屈曲振動の
状態を示す側面図解図である。
状態を示す側面図解図である。
【図5】図1および図2に示す圧電振動子に回転角速度
ないし加速度が加わった際の圧電振動子の変位状態を示
す平面図解図である。
ないし加速度が加わった際の圧電振動子の変位状態を示
す平面図解図である。
【図6】図1および図2に示す圧電振動子の変形例を示
す断面図解図である。
す断面図解図である。
【図7】この発明の他の実施例を示す斜視図である。
【図8】図7の線VIII−VIIIにおける断面図解
図である。
図である。
【図9】図7および図8に示す圧電振動子の変形例を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図10】この発明のさらに他の実施例を示す斜視図で
ある。
ある。
【図11】図10の線XI−XIにおける断面図解図で
ある。
ある。
【図12】この発明の背景となる従来の振動ジャイロの
一例を示す斜視図である。
一例を示す斜視図である。
【図13】図12の線XIII−XIIIにおける断面
図である。
図である。
10 圧電振動子 12 振動子 14 振動体 16,18,52,54 切欠き部 20a,20b 圧電素子 22a,22b 圧電板 24a,24b,26a,26b 電極 30 発振回路 32 差動回路 34 検波回路 36 平滑回路 40a,40b 支持片 50 支持板
Claims (5)
- 【請求項1】 振動体、 前記振動体に形成され、前記振動体の中心線を軸として
対称に配置される切欠き部、および前記切欠き部に跨が
るように形成され、駆動信号が印加されることによって
振動する圧電素子を含み、 温度の変化により前記振動体が変位する方向と前記振動
体の振動方向とを同じにし、さらに、前記振動体に加わ
る角速度,加速度等の外力により前記振動体が変位する
方向とを異なるようにしたことを特徴とする、圧電振動
子。 - 【請求項2】 短冊状の振動体、 前記振動体の長手方向の中心線を軸として対称に、前記
振動体の幅方向に間隔を隔てて形成される切欠き部、お
よび前記振動体の少なくとも一方主面で前記切欠き部に
跨がるように形成される圧電素子を含み、 前記圧電素子は、駆動信号が印加されることによって、
前記振動体の厚み方向に振動する、請求項1に記載の圧
電振動子。 - 【請求項3】 柱状の振動体、 前記振動体の幅方向の両側で前記振動体の長手方向に間
隔を隔てて配置される複数の支持片、および前記複数の
支持片を跨がるように形成され、前記振動体を軸として
対称に配置される圧電素子を含み、 前記圧電素子は、駆動信号が印加されることによって、
前記支持片の厚み方向に振動する、圧電振動子。 - 【請求項4】 薄板状の支持板、 前記支持板の一方主面に形成される柱状の振動体、およ
び前記支持板の少なくとも一方主面に形成され、前記振
動体を軸として対称に配置される圧電素子を含み、 前記振動体は、前記振動体の側面の一部が前記支持板の
中心線上に配置され、前記圧電素子は、駆動信号が印加
されることによって、前記支持板の厚み方向に振動す
る、圧電振動子。 - 【請求項5】 薄板状の支持板、 前記支持板の一方主面に形成される角柱状の振動体、お
よび前記支持板の一方主面に形成され、前記振動体を軸
として対称に配置される圧電素子を含み、 前記振動体は、前記振動体の稜線の一部が前記支持板の
中心線上に配置され、前記圧電素子は、駆動信号が印加
されることによって、前記支持板の厚み方向に振動す
る、圧電振動子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7157081A JPH08327368A (ja) | 1995-05-30 | 1995-05-30 | 圧電振動子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7157081A JPH08327368A (ja) | 1995-05-30 | 1995-05-30 | 圧電振動子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08327368A true JPH08327368A (ja) | 1996-12-13 |
Family
ID=15641838
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7157081A Pending JPH08327368A (ja) | 1995-05-30 | 1995-05-30 | 圧電振動子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08327368A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008249490A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Tdk Corp | 角速度センサ素子および角速度センサ装置 |
JP2008268227A (ja) * | 1998-12-08 | 2008-11-06 | Emerson Electric Co | コリオリ質量流量センサ |
-
1995
- 1995-05-30 JP JP7157081A patent/JPH08327368A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008268227A (ja) * | 1998-12-08 | 2008-11-06 | Emerson Electric Co | コリオリ質量流量センサ |
JP2008249490A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Tdk Corp | 角速度センサ素子および角速度センサ装置 |
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