JPH08327310A - 静電容量式角度センサおよびそれを用いた角度検出デバイス - Google Patents

静電容量式角度センサおよびそれを用いた角度検出デバイス

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JPH08327310A
JPH08327310A JP13531695A JP13531695A JPH08327310A JP H08327310 A JPH08327310 A JP H08327310A JP 13531695 A JP13531695 A JP 13531695A JP 13531695 A JP13531695 A JP 13531695A JP H08327310 A JPH08327310 A JP H08327310A
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electrode
divided
fixed
angle sensor
electrodes
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JP13531695A
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Inventor
Motosuke Kinoshita
元祐 木下
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】可動電極の回転角の変化に対して静電容量の変
化が略正比例である電気的に無接触の静電容量式角度セ
ンサを提供することにある。さらに、検出された静電容
量を角度に変換する変換手段を一体的に備えた角度検出
デバイス提供することにある。 【構成】静電容量式角度センサは、固定電極と、固定電
極と接触しないように所定の間隔をおいて配設されると
ともに、シャフトにより回転可能に絶縁支軸される可動
電極とから構成され、固定電極は、中心角がα°である
略扇形の分割電極がN個、互いにβ°((α°+β°)
×N=360°、Nは2以上の整数)の間隔をあけて配
置されるとともに、この固定電極を構成するN個の分割
電極が互いに絶縁されており、可動電極は、中心角がγ
°(γ°≦β°)である略扇形の分割電極がN個、互い
にδ°((γ°+δ°)×N=360°)の間隔をあけ
て配置されるとともに、この可動電極を構成するN個の
分割電極が扇形の中心近傍で互いに導通されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気的接触部を有する
ことなく回転角度が検出できる静電容量式角度センサお
よびそれを用いた角度検出デバイスに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の無接触式の静電容量式角
度センサについて、図13〜図15を用いて説明する。
図13において、静電容量式角度センサは第1の固定電
極1,第2の固定電極2と可動電極3とから構成され
る。
【0003】互いに対向するように配設された第1の固
定電極1及び第2の固定電極2の間に、絶縁シャフト
(図示せず)により回転可能に支持された可動電極3が
挿入、配置される。
【0004】第1の固定電極1は、互いに絶縁された第
1の分割電極1a,第2の分割電極1bから構成された
一対の電極構造を有しており、第2の固定電極2も、互
いに絶縁された第1の分割電極2a,第2の分割電極2
bから構成される。また、可動電極3も、互いに絶縁さ
れた第1の分割電極3a,第2の分割電極3bから構成
される。なお、これらの電極は、金属などの導電材料か
ら形成される。
【0005】この様に構成される第1の固定電極1,第
2の固定電極2は、静電容量式角度センサ枠体(図示せ
ず)に所定の間隔をおいて絶縁固定される。また、可動
電極3は、互いに接触しないように第1の固定電極1及
び第2の固定電極2から所定の間隔をおいて絶縁シャフ
トに固定されるとともに、この絶縁シャフトによって回
動可能に静電容量式角度センサ枠体に支軸される。
【0006】出力端子4a,4bは第2の固定電極2を
構成する第1の分割電極2aと第2の分割電極2bにそ
れぞれ接続され、各第1の分割電極1a,2aと、各第
2の分割電極1b,2bとは、それぞれ導体5a,5b
を介して導通される。
【0007】なお、図13は可動電極3を構成する第1
の分割電極3a,第2の分割電極3bの間のギャップ3
cが、第1の固定電極1及び第2の固定電極2を構成す
る第1の分割電極1a,第2の分割電極1b、及び第1
の分割電極2a,第2の分割電極2bの間のギャップ1
c,2cと直交する位置関係にある場合を示し、静電容
量式角度センサに最大の静電容量が形成される。
【0008】この静電容量式角度センサの等価回路図は
図14に示すようになる。つまり、C1 は第1の固定電
極1を構成する第1の分割電極1a,第2の分割電極1
bの間に形成される浮遊容量である。同様に、C2 は第
2の固定電極2を構成する第1の分割電極2a,第2の
分割電極2bの間に形成される浮遊容量である。
【0009】また、C3 〜C6 は、可動電極3を構成す
る第1の分割電極3aと、固定電極1を構成する第1の
分割電極1a(C3 に対応),固定電極2を構成する第
1の分割電極2a(C4 に対応)および固定電極1を構
成する第2の分割電極1b(C5 に対応),固定電極2
を構成する第2の分割電極2b(C6 に対応)との対向
面間において、対向するそれぞれの面積分で形成される
静電容量である。
【0010】上述と同様に、C31〜C61は、可動電極3
を構成する第2の分割電極3bと、固定電極1を構成す
る第1の分割電極1a(C31に対応),固定電極2を構
成する第1の分割電極2a(C41に対応)および固定電
極1を構成する第2の分割電極1b(C51に対応),固
定電極2を構成する第2の分割電極2b(C61に対応)
との対向面間において、対向するそれぞれの面積分で形
成される静電容量である。
【0011】一方、図13に示した最大静電容量状態か
ら可動電極3を90°回転した位置(図示せず)、即
ち、可動電極3を構成する第1の分割電極3a,第2の
分割電極3bの間のギャップ3cが、固定電極1,2を
構成する第1の分割電極1a,第2の分割電極1b、及
び、第1の分割電極2a,第2の分割電極2bの間のギ
ャップ1c,2cと平行になる位置関係にある場合、静
電容量式角度センサに最小の静電容量が形成される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
構成の静電容量式角度センサにおいて、可動電極の回転
角と形成される静電容量の関係は、図15に示すよう
に、略サインカーブのようになり、最大静電容量と最小
静電容量との間の静電容量の増減が直線的でない、とい
う問題点を有していた。また、検出された静電容量を、
静電容量式角度センサとは別体である角度に変換する変
換手段まで配線路で接続すると、その配線路に生じる浮
遊容量によって、検出誤差が大きくなるという問題点を
有していた。
【0013】本発明の目的は、上述の問題点を解消すべ
くなされたもので、可動電極の回転角の変化に対して静
電容量の変化が略正比例である電気的に無接触の静電容
量式角度センサを提供することにある。さらに、検出さ
れた静電容量を角度に変換する変換手段を一体的に備え
た角度検出デバイス提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の静電容量式角度センサにおいては、固定電
極と、該固定電極と接触しないように前記固定電極から
所定の間隔をおいて配設されるとともに、シャフトによ
り回転可能に絶縁支持される可動電極とから構成され、
前記固定電極は、中心角がα°である略扇形の分割電極
がN個、互いにβ°(ただし、(α°+β°)×N=3
60°、かつ、Nは2以上の整数)の間隔をあけて配置
されるとともに、この固定電極を構成するN個の分割電
極が互いに絶縁されており、前記可動電極は、中心角が
γ°(ただし、γ°≦β°)である略扇形の分割電極が
N個、互いにδ°(ただし、(γ°+δ°)×N=36
0°)の間隔をあけて配置されるとともに、この可動電
極を構成するN個の分割電極が前記扇形の中心近傍で互
いに導通されており、前記固定電極と前記可動電極との
間に形成される静電容量が、互いに異なる少なくとも二
つの前記固定電極を構成する分割電極を介して検出され
ることを特徴とする。
【0015】また、前記Nが2であり、前記固定電極と
前記可動電極との間に形成される静電容量が、互いに異
なる前記固定電極を構成する分割電極を介して検出され
ることを特徴とする。
【0016】さらにまた、前記α°,β°,γ°,δ°
がそれぞれ略90°であることを特徴とする。
【0017】さらにまた、前記固定電極および/または
可動電極が2枚以上からなり、これら固定電極および/
または可動電極が交互に複数枚積み重ねられていること
を特徴とする。
【0018】また、本発明による角度検出デバイスは、
静電容量式角度センサに、この静電容量式角度センサか
ら検出された静電容量を角度に変換する変換手段を一体
的に備えたことを特徴とする。
【0019】
【作用】本発明では、上述のように構成することによ
り、固定電極を構成するN個の分割電極間のギャップが
大きくなり、この分割電極間に発生する浮遊容量が無視
できるほど小さくなり、可動電極の回転角と静電容量式
角度センサに形成される静電容量の変化が略正比例の関
係になる。
【0020】また、静電容量式角度センサから検出され
た静電容量を角度に変換する変換手段を静電容量式角度
センサに一体に構成しているため、配線路の引き回しが
短くなり、配線路に発生する浮遊容量が小さくなる。
【0021】
【実施例】本発明による静電容量式角度センサの第1実
施例について、図1,図2に基づいて詳細に説明する。
なお、本実施例は請求項3に対応する。
【0022】図1において、静電容量式角度センサは、
固定電極11,可動電極12及びシャフト13から構成
される。
【0023】固定電極11は、一対の電極構造を有して
おり、中心角が90°の略扇形である第1の分割電極1
1a,第2の分割電極11bが、90°の間隔をあけて
互いに絶縁されて、静電容量角度センサの枠体(図示せ
ず)に絶縁固定される。
【0024】可動電極12は、一対の電極構造を有して
おり、中心角が90°の略扇形である第1の分割電極1
2a,第2の分割電極12bが、90°の間隔をあけて
配置されるとともに、扇形の中心近傍で一体に固定さ
れ、第1の分割電極12a,第2の分割電極12bが互
いに導通している。なお、これらの固定電極11,可動
電極12は、金属などの導電材料または表面に導電被膜
が被覆された絶縁材料から形成される。
【0025】シャフト13は、少なくとも一部が絶縁体
で形成されており、可動電極12がその回転中心で固定
されるとともに、固定電極11とは接触しないように固
定電極11と所定の間隔をあけて、回転可能に絶縁支軸
されている。そして、固定電極11を構成する第1の分
割電極11a,第2の分割電極11bは出力端子14
a,14bにそれぞれ接続されている。
【0026】このように構成された静電容量式角度セン
サは、シャフト13の回転とともに、可動電極12が固
定電極11に接触することなく固定電極11と所定の間
隔をあけて回転する。そして、可動電極12を構成する
第1の分割電極12a,第2の分割電極12bと固定電
極11を構成する第1の分割電極11a,第2の分割電
極11bとが対向する対向面積は、最小である図1の位
置から可動電極が90°回転して最大(図示せず)にな
るまで略正比例に増加し、さらに90°回転して最小に
なるまで略正比例に減少する。
【0027】なお、図1は可動電極12を構成する第1
の分割電極12a,第2の分割電極12bが、固定電極
11を構成する第1の分割電極11a,第2の分割電極
11bと全く重ならない位置関係にある場合を示し、静
電容量式角度センサに最小の静電容量が形成される。一
方、図1から、可動電極12が90°回転した位置(図
示せず)、即ち、可動電極12を構成する第1の分割電
極12a,第2の分割電極12bが、固定電極11を構
成する第1の分割電極11a,第2の分割電極11bと
略重なる位置関係にある場合、静電容量式角度センサに
最大の静電容量が形成される。
【0028】この静電容量式角度センサの等価回路図は
図2に示すようになる。つまり、固定電極11を構成す
る第1の分割電極11a,第2の分割電極11bの間に
形成される浮遊容量は、第1の分割電極12a,第2の
分割電極12bの間が広いため無視できる程の静電容量
である。
【0029】また、C11,C12は、固定電極11を構成
する第1の分割電極11a(C11に対応),第2の分割
電極11b(C12に対応)と、可動電極12を構成する
第1の分割電極12a,第2の分割電極12bとが対向
する対向面積で形成される静電容量である。なお、可動
電極12を構成する第1の分割電極12a,第2の分割
電極12bのそれぞれは、少なくとも固定電極11を構
成する第1の分割電極11a,第2の分割電極11bの
いずれか一方としか対向しない。
【0030】そして、固定電極11及び可動電極12の
構成はともに回転中心に対して対称形状であり、可動電
極の回転位置にかかわらずC11=C12となり、静電容量
式角度センサに形成される静電容量C10は、 C10=C11×C12/(C11+C12) =C11×C11/(C11+C11)=C11/2 となる。つまり、可動電極12の回転角に対する対向面
積の増減が正比例するため、静電容量C11(=C12)の
増減も略正比例し、静電容量式角度センサに形成される
静電容量C10の増減が略正比例することになる。そし
て、第1の分割電極11a,第2の分割電極11bに接
続される出力端子14a,14b間に、静電容量式角度
センサに形成される静電容量C10が出力される。
【0031】したがって、可動電極12の回転角と静電
容量式角度センサーの静電容量C10の関係は、図3に示
すように、可動電極12が90°回転する毎に、最小静
電容量CMIN と最大静電容量CMAX との間を略正比例に
増減する。
【0032】次に、本発明による静電容量式角度センサ
の第2実施例について、図4,図5に基づいて説明す
る。但し、前述の第1実施例と同一部分については、同
一の符号を付し、詳細な説明を省略する。なお、本実施
例は、請求項2に対応し、略扇形の中心角α°,β°を
それぞれ90°にし、γ°を80°,δ°を100°に
設定した場合である。
【0033】図4において、静電容量式角度センサは、
固定電極11,可動電極22及びシャフト13から構成
される。
【0034】シャフト13は、少なくとも一部が絶縁体
で形成されており、可動電極22とその回転中心で固定
されるとともに、可動電極22が固定電極11に接触し
ないように可動電極22と所定の間隔をあけて、可動電
極22を回転可能に絶縁支軸されている。
【0035】可動電極22は、一対の電極構造を有して
おり、中心角が80°の略扇形の第1の分割電極22
a,第2の分割電極22bが、100°の間隔をあけて
2個が回転中心近傍で一体に連なり、第1の分割電極2
2a,第2の分割電極22bが互いに導通している。な
お、可動電極22は、金属などの導電材料から形成され
る。
【0036】かかる構成の静電容量式角度センサーは、
固定電極11を構成する第1の分割電極11a,第2の
分割電極11bの扇形の中心角が90°であるのに対し
て可動電極22を構成する第1の分割電極22a,第2
の分割電極22bの扇形の中心角が80°であるため、
可動電極22の面積が固定電極11の面積より扇形の中
心角の差である10°分小さい。つまり、固定電極11
と可動電極22とが対向する対向面積は第1実施例に比
較してに8/9に減少する。したがって、図5に示すよ
うに、可動電極22の回転角に対する静電容量式角度セ
ンサに形成される静電容量は、最小静電容量CMIN と最
大静電容量CMAX との間を略正比例に増減するが、最小
静電容量CMIN 位置および最大静電容量CMAX 位置にお
いて、回転角にして10°分、静電容量が増減しない領
域が存在する。そして、第1実施例に比べて可変容量範
囲が略8/9に小さくなる。なお、可動電極22の回転
角90°に対して10°静電容量が変化しない領域が存
在すること、および、可変容量範囲が8/9に減少する
ことを除いて、第1実施例と同様であるため、詳細な説
明は省略する。
【0037】なお、固定電極を構成する分割電極の中心
角α°が80°,β°が100°であって、可動電極を
構成する分割電極の中心角γ°,δ°がそれぞれ90°
の場合も、本実施例と全く同一の静電容量変化を示す。
【0038】次に、本発明による静電容量式角度センサ
の第3実施例について、図6,図7に基づいて説明す
る。但し、前述の第1実施例と同一部分については、同
一の符号を付し、詳細な説明を省略する。なお、本実施
例は、請求項1に対応し、略扇形の中心角α°,β°,
γ°,δ°をそれぞれ45°、Nを4に設定したもので
ある。
【0039】図6において、静電容量式角度センサは、
固定電極31,可動電極32及びシャフト13から構成
される。
【0040】固定電極31は、中心角が45°の略扇形
である第1の分割電極31a,第2の分割電極31b,
第3の分割電極31c,第4の分割電極31dが4個、
互いに45°の間隔をあけて絶縁されて静電容量角度セ
ンサ枠体(図示せず)に固定される。
【0041】可動電極32は、中心角が45°の略扇形
である第1の分割電極32a,第2の分割電極32b,
第3の分割電極32c,第4の分割電極32dが4個、
互いに45°の間隔をあけてそれぞれの扇形の中心近傍
で一体に固定され、第1の分割電極32a,第2の分割
電極32b,第3の分割電極32c,第4の分割電極3
2dが互いに導通している。なお、これらの固定電極3
1,可動電極32は、金属などの導電材料または表面に
導電被膜が被覆された絶縁材料から形成される。
【0042】シャフト13は、可動電極32の回転中心
を保持するとともに、可動電極32が固定電極31に接
触しないように固定電極31と所定の間隔をあけて、回
転可能に絶縁支軸されている。
【0043】出力端子34a,34b,34c,34d
は固定電極電極31を構成する第1の分割電極31a,
第2の分割電極31b,第3の分割電極31c,第4の
分割電極31dにそれぞれ電気的に接続される。
【0044】このように構成された静電容量式角度セン
サは、シャフト13の回転とともに、可動電極32が固
定電極31に接触することなく所定の間隔をあけて回転
する。そして、可動電極32を構成する第1の分割電極
32a,第2の分割電極32b,第3の分割電極32
c,第4の分割電極32dと、固定電極31を構成する
第1の分割電極31a,第2の分割電極31b,第3の
分割電極31c,第4の分割電極31dとが対向する対
向面積は、最小である図6の位置から可動電極32が4
5°回転するまでは正比例に増加し、さらに次の45°
までは正比例に減少する。
【0045】本実施例における固定電極31と、可動電
極32とのそれぞれの分割電極が対向して形成される静
電容量をC31〜C34とすると、静電容量式角度センサに
形成される静電容量の等価回路図は、図7に示すように
なる。
【0046】そこで、可動電極32が回転すると、第1
の分割電極31a,第2の分割電極31b,第3の分割
電極31c,第4の分割電極31dに接続される出力端
子34a,34b,34c,34d間で静電容量式角度
センサに形成される静電容量の変化として検出すること
ができる。例えば、出力端子34a−34b間,34a
−34c間,34a−34d間等のいずれか二つの出力
端子間で、回転の変化量を静電容量の変化量として複数
同時に検出することができる。
【0047】次に、本発明による静電容量式角度センサ
の第4実施例について、図8,図9に基づいて説明す
る。但し、前述の第1実施例と同一部分については、同
一の符号を付し、詳細な説明を省略する。なお、本実施
例は、請求項4に対応し、第1実施例に第2の固定電極
41を増設したものである。
【0048】図8において、静電容量式角度センサは、
固定電極11,第2の固定電極41と、可動電極12
と、シャフト13及び導体45a,45bとから構成さ
れる。
【0049】第2の固定電極41は、一対の電極構造を
有しており、中心角が90°の略扇形である第1の分割
電極41a,第2の分割電極41bが、90°の間隔を
あけて互いに絶縁されている。なお、第2の固定電極4
1は、金属などの導電材料または表面に導電被膜が被覆
された絶縁材料から形成される。
【0050】固定電極11,第2の固定電極41は、互
いに対向して所定の間隔をあけて静電容量角度センサの
枠体(図示せず)に絶縁固定される。これらの分割電極
のうち第1の分割電極11aと第1の分割電極41aは
互いに導体45aで導通される。また、第2の分割電極
11bと第2の分割電極41bは互いに導体45bで導
通される。
【0051】可動電極12は、固定電極11,第2の固
定電極41の間に配設され、シャフト13によって回転
可能に絶縁支軸される。
【0052】このように構成された静電容量式角度セン
サは、シャフト13の回転とともに、可動電極12が固
定電極11,第2の固定電極41に接触することなく、
固定電極11,第2の固定電極41から所定の間隔をあ
けて回転する。そして、可動電極12と固定電極11と
が対向して形成される静電容量は、可動電極12の回転
角に対して略正比例に増減する。同様に、可動電極12
と第2の固定電極41とが対向して形成される静電容量
は、可動電極12の回転角に対して略正比例に増減す
る。つまり、第4実施例の静電容量式角度センサーは第
1実施例の静電容量式角度センサーを並列に2つ接続し
たものに相当する。
【0053】したがって、静電容量式角度センサに形成
される静電容量C40は、図9に示す等価回路図になり、
その静電容量C40は、 1/C40=1/(C41+C42)+1/(C41+C42) =2/(C41+C41)=1/C41 となる。つまり、可動電極12の回転角に対する対向面
積の増減が正比例するため、静電容量C41(=C42)の
増減も略正比例し、静電容量式角度センサに形成される
静電容量C40の増減が略正比例することになる。そし
て、固定電極11を構成する第1の分割電極11a,第
2の分割電極11bに接続される出力端子14a,14
b間で静電容量式角度センサに形成される静電容量C40
を取り出すことができる。
【0054】したがって、可動電極12の回転角と静電
容量式角度センサに形成される静電容量C40の関係は、
図3と同様に、可動電極12が90°回転することによ
り、最小静電容量CMIN と最大静電容量CMAX との間を
略正比例に増減する。また、固定電極11および第2の
固定電極41が並列に接続されることによって、第1実
施例に比べて2倍の可変容量範囲を得ることができる。
【0055】なお、本実施例では、固定電極11及び第
2の固定電極41と固定電極が2枚配設される場合につ
いて説明したが、さらに可動電極及び固定電極を交互に
配設して、任意に電極の枚数を増加させることが可能で
ある。
【0056】さらに、固定電極11,第2の固定電極4
1および可動電極12,22,32の形状については上
述の第1〜第4実施例に限定されるものでなく、その要
旨の範囲内で種々に変形することができる。
【0057】例えば、図10に示すように、固定電極お
よび可動電極を構成する第1の分割電極及び第2の分割
電極を形成する略扇形の2辺が曲線の場合について説明
する。
【0058】図10において、静電容量式角度センサ
は、固定電極51,可動電極52及びシャフト13から
構成される。固定電極51は、略扇形の2辺51c,5
1dが曲線であることを除いて図1に示した固定電極1
1と同じである。同様に、可動電極52は、略扇形の2
辺52c,52dが曲線であることを除いて図1に示し
た固定電極12と同じである。但し、曲線51c,51
d,52c,52dはシャフト13が回転することによ
り、対向して重なる形状である。
【0059】このように構成された静電容量式角度セン
サは、前述の第1実施例の図3と全く同一の回転角対静
電容量変化する静電容量式角度センサーとして機能す
る。
【0060】次に、本発明による角度検出デバイスの一
実施例について、図11,図12に基づいて説明する。
なお、本実施例は、請求項5に対応し、前述した第1実
施例の静電容量式角度センサ61に、静電容量から角度
に変化する変換手段62を設けたものである。
【0061】図11において、角度検出デバイスは静電
容量式角度センサ61および変換手段62から構成され
る。静電容量式角度センサ61は上述の静電容量式角度
センサであって、可動電極の回転に対応して静電容量の
変化を検出するものである。
【0062】変換手段62は、静電容量式角度センサ6
1で検出された静電容量に基づいて、可動電極が回転し
た角度に相当して変換できる静電容量対角度変換回路を
構成するものである。
【0063】角度検出デバイスは、静電容量式角度セン
サ61の外周部に変換手段62を一体に取り付けて構成
される。
【0064】なお、変換手段62は、例えば円板状の回
路基板63に静電容量対角度変換回路(図示せず)を構
成し、この回路基板63を静電容量式角度センサ61の
可動電極12が対向しない固定電極11の面に対向して
配設して、静電容量式角度センサ61と一体に構成でき
る形状が好ましい。この場合、固定電極11からの出力
端子14a,14bと変換手段62との距離が最短にな
り、配線路に発生する浮遊容量が小さくできる。また、
可動電極12と変換手段62との間には固定電極11が
介在するため、可動電極12と変換手段62との間に発
生する浮遊容量を防止することができる。
【0065】なお、静電容量式角度センサ61は上述し
た第1実施例に限定されるものでなく、本発明に係る静
電容量式角度センサであればよい。
【0066】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による静電容
量式角度センサでは、次のような効果がある。 1.固定電極を構成する分割電極の間隙を大きくして、
固定電極に発生する浮遊容量を小さくしたために、可動
電極の回転角に対して静電容量が略正比例に変化するよ
うになるとともに、電気的接触部を設けることなく構成
できる。
【0067】2.固定電極及び可動電極を交互に複数枚
配置することにより、最大静電容量値すなわち可変容量
範囲を大きくすることができる。 3.固定電極及び可動電極をそれぞれ3以上に分割する
ことにより、複数回路分の静電容量の信号を取り出すこ
とができる。
【0068】4.静電容量式角度センサから検出された
静電容量を角度に変換する変換手段を静電容量式角度セ
ンサに一体に構成しているため、配線路の引き回しが短
くなり、配線路に発生する浮遊容量を小さくすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静電容量式角度センサの第1実施
例の要部斜視図である。
【図2】図1に示す静電容量式角度センサの等価回路図
である。
【図3】図1に示す静電容量式角度センサの回転角に対
する静電容量を示す図である。
【図4】本発明に係る静電容量式角度センサの第2実施
例の要部斜視図である。
【図5】図4に示す静電容量式角度センサの回転角に対
する静電容量を示す図である。
【図6】本発明に係る静電容量式角度センサの第3実施
例の要部斜視図である。
【図7】図6に示す静電容量式角度センサの等価回路図
である。
【図8】本発明に係る静電容量式角度センサの第4実施
例の要部斜視図である。
【図9】図8に示す静電容量式角度センサの等価回路図
である。
【図10】本発明に係る静電容量式角度センサの他の実
施例の要部斜視図である。
【図11】本発明に係る角度検出デバイスの一実施例を
示すブロック図である。
【図12】本発明に係る角度検出デバイスの一実施例の
要部斜視図である。
【図13】従来の静電容量式角度センサの要部を示す概
念図である。
【図14】従来の静電容量式角度センサの等価回路図で
ある。
【図15】従来の静電容量式角度センサの回転角に対す
る静電容量を示す図である。
【符号の説明】
11 固定電極 11a 第1の分割電極 11b 第2の分割電極 12 可動電極 12a 第1の分割電極 12b 第2の分割電極 13 シャフト 61 静電容量式角度センサ 62 変換手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定電極と、前記固定電極と接触しない
    ように前記固定電極から所定の間隔をおいて配設される
    とともに、シャフトにより回転可能に絶縁支持される可
    動電極とから構成され、 前記固定電極は、中心角がα°である略扇形の分割電極
    がN個、互いにβ°(ただし、(α°+β°)×N=3
    60°、かつ、Nは2以上の整数)の間隔をあけて配置
    されるとともに、この固定電極を構成するN個の分割電
    極が互いに絶縁されており、 前記可動電極は、中心角がγ°(ただし、γ°≦β°)
    である略扇形の分割電極がN個、互いにδ°(ただし、
    (γ°+δ°)×N=360°)の間隔をあけて配置さ
    れるとともに、この可動電極を構成するN個の分割電極
    が前記扇形の中心近傍で互いに導通されており、 前記固定電極と前記可動電極との間に形成される静電容
    量が、互いに異なる少なくとも二つの前記固定電極を構
    成する分割電極を介して検出されることを特徴とする静
    電容量式角度センサ。
  2. 【請求項2】 前記Nが2であり、前記固定電極と前記
    可動電極との間に形成される静電容量が、互いに異なる
    前記固定電極を構成する分割電極を介して検出されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の静電容量式角度セン
    サ。
  3. 【請求項3】 前記α°,β°,γ°,δ°がそれぞれ
    略90°であることを特徴とする請求項2に記載の静電
    容量式角度センサ。
  4. 【請求項4】 前記固定電極および/または可動電極が
    2枚以上からなり、これら固定電極および/または可動
    電極が交互に複数枚積み重ねられていることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の静電容量式角度セン
    サ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の静電容
    量式角度センサに、この静電容量式角度センサから検出
    された静電容量を角度に変換する変換手段を一体的に備
    えたことを特徴とする角度検出デバイス。
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