JPH0832728B2 - 懸濁重合方法および装置 - Google Patents
懸濁重合方法および装置Info
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Description
法及びその方法を実施するために使用する装置に関す
る。
法として、塔型反応器内で水性分散媒に重合性液体の液
滴群を懸濁させた後に、重合性液体の液滴群に強度な剪
断を与えずに重合性液体の液滴群の合一や分裂を少なく
して懸濁重合する方法が知られている。
22,255号には、重合性液体をオリフィスに通過させるこ
とにより寸法が比較的揃った小滴群を水成分散媒中に生
成させ、この滴群を搭型反応器へ供給して、水性分散媒
の下降流によって実質的に重合性液体の液滴に下向きの
速度を与えて、重合性液体の液滴を部分的に重合させ、
液滴がもはや緩やかな剪断では合一や分裂しなくなった
時点で反応器底部から部分的に重合した小滴群を水性分
散媒と共に取り出して塔型反応器に続く固液分離槽に導
入し、重合が部分的に進行した液滴群を水性分散媒との
比重差により浮上分離及び濃縮し、次に、後に位置する
撹拌型反応器で合一および分裂を起こさないようにして
懸濁重合を更に継続することにより比較的粒度の揃った
重合体粒子を得る方法が記載されている。
98号には、オリフィスから重合性液体を層流で水性分散
媒中に噴出させて重合性液体の均一な液滴群を生成さ
せ、これを塔型反応器に供給し、流動層状態で液滴群の
比重が水性分散媒の比重にほぼ近くなるまで重合し、分
散媒の比重に達した部分的に重合した液滴群と水性分散
媒とのスラリーを、塔型反応器と沈降分離器とを経由し
て循環させ、その循環の間に水性分散媒の比重より大き
くなった部分的に重合した液滴群だけを沈降分離器で分
離濃縮し、これを別に設けた第2塔型反応器で更に懸濁
重合を継続して連続的に比較的粒度の揃った重合体の粒
子を得ている。
な液滴群を生成させること、および塔型反応装置を使用
して水性分散媒の流れにより懸濁状態を形成することに
より比較的均一な液滴群の状態を保持しながら、反応器
において所定の滞留時間重合することにより粒径が比較
的均一な重合体を得ることである。
で重合性液体の液滴群を懸濁させながら重合性液体の懸
濁重合を行う必要があるので、水性分散媒中の懸濁保護
剤の選択は特に重要である。
護剤は全て使用できると記載されているが、実施例およ
び実施態様から判るように具体的にはポリアクリル酸ソ
ーダや加水分解した動物蛋白ゲルのような高分子保護コ
ロイドをホウ酸ナトリウムでpH6−pH12に緩衝して用い
る態様が示されているに過ぎない。
保護剤を用いることができると記載されているが、特許
請求の範囲の記載から判るように実際には有機系高分子
保護コロイドと水性重合禁止剤との組合せや水不溶性無
機物質が使用されているに過ぎない。
一な液滴を生成する方法として、水性分散相にモノマー
相を噴出させるに際し、モノマー噴出流れを振動的に励
起することにより均一な寸法を有する液滴群を生成さ
せ、その後、液滴が合着および分散しない条件において
重合させる方法が記載されている。この方法に関して、
液滴群を生成した後に液滴が合着および分散しない条件
に関する具体的例示としては、有機ポリマー物質または
水不溶性無機物質を懸濁剤としてを加える態様が記載さ
れているに過ぎない。
懸濁重合を実施する場合、空筒である円筒状の塔型反応
器内で下降流を形成する水性分散媒の作用で重合性液体
の液滴の懸濁状態を保持しながら懸濁重合を行うため、
液滴の合着および分散が実質的に生じない量の高分子保
護コロイドを主成分とする懸濁保護剤を用いる必要があ
る。
て用いる場合は、一般に知られているように重合体粒子
から分離した分散媒が排水として生成し、水質汚濁を防
止するために、この排水を高次の排水処理に付す必要が
あるという問題点がある。
ロイドに代えて常法的に用いられる微粉末状の水不溶性
無機物質を主成分とする懸濁保護剤を用いる方法がある
が、上記特開昭58−91701号公報のように、重合性液体
の液滴に緩やかな剪断力しか与えることのない空筒状の
塔型反応器内での懸濁重合の状態では、重合の進行に伴
って、水性分散媒中の主成分たる水不溶性無機物質が重
合性液体の液滴の表面に付着し尽くし、水性分散媒中の
水不溶性無機物質の濃度が著しく低下し、これを反応器
に再循環すると、塔型反応器に新たに供給される重合性
液体の液滴群の懸濁状態を保護する濃度に大幅に満たな
いという問題点がある。
る新たな懸濁重合方法およびそのための装置を提供しよ
うとすることである。
散媒中に、少なくとも1つの孔を有するオリフィスから
水性分散媒より比重が小さい重合性液体を噴出させるに
際し、噴出流に規則的な振動攪乱を与えて粒度が実質的
に均一な重合性液体の液滴群を生成させ、 水性分散媒を底部より抜き出して頂部へ供給する水性
分散媒循環手段および液滴を含む水性分散媒を撹拌する
ため撹拌手段を有し、水性分散媒およびその中に懸濁し
た液滴群を所定の重合温度で保持できるようになってい
る第1反応器に重合性液体の液滴を含む水性分散媒を導
入し、 第1反応器における重合中、液滴への懸濁剤の吸着量
を調節する撹拌の作用および液滴が第1反応記に滞留す
るような量の水性分散媒の循環流の作用の下、液滴の懸
濁状態を保持した状態で液滴の比重が水性分散媒の比重
を越えないように重合性液体を部分的に重合し、 第1反応器の下部から部分的に重合した液滴を含む水
性分散媒を抜き取って撹拌手段を有する第2反応器に導
入し、 部分的に重合した液滴の混合に十分な撹拌速度で撹拌
しながら、第2反応器において重合反応を継続する ことを特徴とする実質的に均一な粒度を有する重合体粒
子を製造する懸濁重合方法を提供する。
散媒より比重が小さい重合性液体が孔から噴出する際に
噴出流に振動攪乱を与える手段を有し、粒度が実質的に
均一な重合性液体の液滴群を生成する液滴生成装置、 生成した液滴を含む水性分散媒を液滴生成装置から受
け入れる手段、底部から頂部に水性分散媒を循環する手
段、液滴を含む水性分散媒を撹拌するための手段および
部分的に重合した液滴を含む水性分散媒を排出する手段
を有して成り、所定の重合温度下、液滴生成装置により
生成した液滴をその比重が水性分散媒の比重を越えない
ように部分滴に重合する第1反応器、ならびに 第1反応器から排出された部分的に重合した液滴を含
む水性分散媒を導入する手段および液滴を混合する撹拌
手段を設けて重合反応を継続する第2反応器 から構成されることを特徴とする懸濁重合装置を提供す
る。
粒子寸法が実質的に均一な重合性液体の液滴群を生成し
た後、反応器内で水性分散媒と重合性液体の液滴群との
流動層を形成して重合を実施する懸濁重合法において、
重合性液体の液滴の合着および分裂を抑制して懸濁重合
させるには、反応器中に撹拌手段を配置して液滴を含む
水性分散媒を撹拌することにより、反応器内で水性分散
媒と重合性液体の液滴との間で適当な剪断力を与えた撹
拌流動層を形成し、重合性液体の液滴の懸濁剤として、
高次の排水処理を必要とする高分子保護コロイドを主成
分として使用することなく、常法的に用いられる水不溶
性無機物質を主成分とし、界面活性剤および高分子保護
コロイドを補助的に組み合わせ懸濁剤を使用して懸濁状
態を安定して保持することが可能になる。
り、重合反応の進行に伴って重合性液体の液滴表面に付
着する水不溶性無機物質の量を調節し、重合性液体の液
滴の表面に付着した余分の水不溶性無機物質を分散媒中
に再懸濁させ、液滴の表面に付着した水不溶性無機物質
量と水性分散媒中に分散している水不溶性無機物質量を
バランスさせ、重合反応が進行している重合性液体の液
滴の懸濁状態を保持すると同時に、反応器の頂部に再循
環される水性分散媒中の水不溶性無機物質の濃度を所定
濃度以上に確保して反応器に新たに供給される重合性液
体の液滴を水性分散媒中に存在する水不溶性無機物質に
より懸濁保護することにより、反応器内の撹拌流動層の
全体にわたって重合性液体の液滴を懸濁保護することに
より従来技術の問題点が解決され、より安定的に粒度が
実質的に均一な重合体粒子を製造することが可能にな
る。
反応器(特に塔型反応器)において懸濁重合を行う際に
見られるような液滴群に働く浮場力、重力および分散媒
の流動作用による懸濁液滴の流動化現象に加えて、撹拌
作用による液滴の流動化現象も認められる流動層を意味
する。液滴は徐々に反応器内を降下していく。
応器において最終的に目的とする重合転化率まで重合さ
せなくてもよいこと、例えば第1反応器において反応を
完結させないことを意味する。第1反応器における重合
転化率は、重合する液体の種類、液滴の寸法、水性分散
媒の種類などの種々の条件により決定される。従って、
所望の転化率によっては第1反応器のみを使用する場合
も可能である。また、第2反応器における反応を、2段
階以上の更に工程に更に分割することも可能である。
状態を保持するために液滴を含む水性分散媒緩やかな撹
拌効果を付与し、液滴の合着および分散を生じさせない
ものであればいずれの手段であってもよく、一般的には
撹拌機を使用する態様、例えば撹拌ペラを反応器内に挿
入する態様を適用するのが好ましい。
撹拌の作用により重合性液体の液滴の流動層を保持でき
るような形態であるのが好ましく、一般的には槽型の反
応器が好ましい。
に説明する。
に導入され、少なくとも1つの孔を有するオリフィスを
介して水性分散媒供給管からの水性分散媒中に規則的な
振動撹乱の作用によって液滴化される。
有するノズルまたはオリフィスなどから噴出する重合性
液体の噴出流に規則的に振動を与える方法を採用でき
る。振動を与える方法としては、例えば振動を直接重合
性液体に与える方法およびオリフィスを介して振動を重
合性液体に与える方法がある。孔の寸法、形状および孔
の密度ならびに振動の種類および周波数、振幅などは噴
出する重合性液体の物性および所望の液滴の寸法などに
応じて試行錯誤により決定できる。
定されるものではなく、一般的には水性媒体に不溶性の
ものであり、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ジ
ビニルベンゼン、アクリロニトリル、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステルなどのビニル系単量体または
これらの混合物の懸濁重合に適用できる。
息香酸ブチルなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチル
ニトリルなどのアゾ化合物などのビニル系単量体のラジ
カル重合に一般的に用いられる重合開始剤を重合性液体
に溶解して用いることができる。
合性液体に可溶な物質および/または分散できる物質な
どを重合性液体に含有させることも可能である。
じて生成する重合性液体の液滴の寸法を更に均一にする
ことも可能であるが、その場合、重合性液体の重合体を
予め重合性液体に溶かしておく方法も利用できる。この
場合、粒度が均一な液滴群ができる操作範囲は、重合性
液体の粘度によって制限を受ける。重合性液体の粘度
は、単量体中に20重量%以下の重合体が溶解されている
場合の粘度であるのが好ましい。
懸濁保護剤)は、粒子寸法の揃った重合性液体の液滴を
生成する際に、液滴の合一や分裂を防止し、また、反応
器内で懸濁重合する際に重合性液体の液滴の合一や分裂
を防止することを目的として使用され、主成分は好まし
くは微粉末形態の水不溶性無機物質である。本明細書に
おいて、「水不溶性」とは実質的に水に溶解し難いこと
を意味し、ある程度は水に溶解するものであっても懸濁
剤としての作用を有するならば十分である。
的成分、例えば50重量%以上、好ましくは60重量%以
上、より好ましくは70重量%以上が水不溶性無機物質で
あることを意味し、補助的成分として高分子保護コロイ
ドおよび他の懸濁保護剤を含んでよい。懸濁剤の各成分
の割合に関しては、重合性液体の種類および懸濁重合の
条件などにより適当な数値を選択できる。
ム、炭酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウムなどの、
好ましくは微粉末形態の水不溶性無機物質を使用でき
る。
アルコール、メチルセルロース誘導体、ポリアクリル酸
ナトリウムなどを使用できる。
性剤、ノニオン界面活性剤などを使用できる。
性液体の液滴の合一を防止するだけでなく、重合性液体
の液滴の表面に吸着して重合性液滴の合一を防止する作
用を強化する。特に、リン酸カルシウム微粉末が効果的
であり、更に、リン酸カルシウム微粉末に炭酸酸カルシ
ウム微粉末を補助的に使用してもよい。
液体の液滴に吸着する量と吸着が完了するまでの間に重
合性液体の液滴の合一を防ぐ作用をするために分散媒中
に分散している必要がある水不溶性無機物質量の総和量
である。
合性液体の液滴を導入する以前に反応器に満たされてい
る水性分散媒中では0.03重量%以上、好ましくは0.04重
量%以上、より好ましくは0.05重量%以上、例えば0.1
重量%の濃度となるように使用するのが好ましい。
作用を強化する必要がある場合に用いられ、α−オレフ
ィンスルホン酸塩、アルキルジフェニルスルホン酸塩な
どを例示できる。アニオン界面活性剤の使用量は、水不
溶性無機化合物微粉末の量と高分子保護コロイドの量に
もよるが、水性分散媒中で0.001〜0.01重量%の濃度で
使用するのが好ましい。
作用を補助する必要がある場合に使用する。高分子保護
コロイドの使用量は、水不溶性無機物質の量とアニオン
界面活性剤の量にも影響される。例えば水性分散媒中の
濃度で0.001重量%以上であるのが好ましいが、排水処
理時に高次処理を必要としない濃度にする必要がある。
化する作用や水性分散媒を発泡する作用が強く、この点
からも、高分子保護コロイドの種類に応じてその使用量
には上限が有る。一般的には水性分散媒中の濃度で0.05
重量%を越える使用量は好ましくない。
に従って組み合せて用いることも可能である。
濃度で水不溶性無機物質(例えばリン酸カルシウム)0.
03〜0.6重量%、高分子保護コロイド(例えばポリビニ
ルアルコール)0.003〜0.05重量%およびその他の懸濁
剤(例えばα−オレフィンスルホン酸ソーダ)0.001〜
0.01重量%となるように組み合わせた保護懸濁剤を使用
できる。
置を更に詳細に説明する。
である。
程、第1重合反応工程および第2重合反応工程から成
る。また、本発明の懸濁重合装置は、液滴生成装置40、
第1反応器14および第2反応器24から構成される。
るオリフィス3から水性分散媒中に重合性液体を吐出さ
せることによる重合性液体の液柱の先端から液滴化させ
る公知の方法、例えば少なくとも1つの孔を有するオリ
フィスから水性分散媒中に水不溶性の重合性液体を層流
状態で液柱状に噴出させると同時に水性分散媒を重合性
液体の噴出流と平行的に重合性液体の液滴群の均一性を
乱さないように流し比較的均一な液滴を生成する方法も
採用できる。
ィスから水性分散媒中へ出る重合性液体の噴出流に規則
的な振動撹乱を与えて、粒径の揃った重合性液体の液滴
群を発生させる機構を持つ液滴生成装置を使用するのが
好ましい。このような装置を使用するのが好ましいのは
以下の理由による。
ル)から水性分散媒中に水不溶性の液体を噴出させて液
滴を生成する方法において、噴出流が層流状態の場合、
噴出流が層流以外の状態の場合と比較して、生成液滴の
粒度分布は相対的にシャープになるが、実際上は噴出流
と水性分散媒との摩擦による乱れや噴出流の不定周期的
振動によって、生成する液滴が相当広い粒度分布を持つ
ことは、例えば化学工学便覧(丸善(株)刊、昭和53年
発行、789頁、図10.8)および「液−液系における液滴
生成について」(藤縄、丸山、中池著、化学工学、第21
巻、第4号、1957年発行、194頁−200頁)などにより周
知である。
て、(撹拌流動層の場合も同様であるが、)重合性液体
の液滴は、液滴自体に働く浮力、重力および水性分散媒
の流れによる抵抗力のバランスによって反応器中で流動
層を形成するが、このバランスは液滴の粒径および液滴
の密度(密度は重合の添加率に依存する。)によって影
響される。従って、液滴の粒径が一定であれば、反応器
(第1反応器)中の液滴は、流動層の上部から下方に向
って、重合転化率の低い液滴から転化率の高い液滴へ順
に積層し、反応器の下部には転化率の高い液滴のみが集
り、反応器の下部より転化率が一定の液滴を順次取り出
せることになる。
の重合転化率との関係は一義的に決まらず、例えば、液
滴径の小さな液滴が流動層の上部に、液滴径の大きな液
滴が流動層の下部に集まる傾向にあり、反応器の下部か
ら取り出せる液滴の寸法と重合転化率との間の相関関係
は無くなる。
性分散媒中に重合性液体を吐出させて生成する重合性液
体の液柱の先端から液滴化させる公知の方法のように、
液滴の粒径が分布を持つ場合には、反応器(第1反応
器)での重合転化率を一定にすることが難しく、低転化
率の小粒径の液滴を撹拌式の第2反応器に送らざるを得
ないようになり、その結果、第2反応器で液滴の分裂を
引き起こす。また、高転化率の大粒径の液滴を分離槽で
分離できずに、再び、第1反応器へリサイクルし蓄積す
るなどの問題も生じる。従って、単に、少なくとも1つ
の孔を有するオリフィスから水性分散媒中に重合性液体
を吐出させて生成する重合性液体の液柱の先端から液滴
化させる方法は好ましくないことになる。
スから水性分散媒中へ出る重合性液体の噴出流に規則的
な振動撹乱を与えて重合性液体の液滴群を発生させる機
構を持つ液滴生成装置においては、「振動による均一径
液滴群の生成に関する研究」(吉田、永井著、日本機械
学会論文集、第46巻、第401号、B編、昭和55年発行、1
71頁−177頁)に記載されているように、小孔から水性
分散媒中へ出る重合性液体の噴出流に、噴出流と水性分
散媒との摩擦による乱れや噴出流の不定周期的振動より
も振動の大きな規則的な振動撹乱を与えると、重合性液
体の噴出流である液柱の表面に、与えた規則正しい振動
の周波数に応じた表面波が生じ、この表面波の振幅が増
幅されて、噴出流である液柱の先端から、次式で計算さ
れる均一な重合性液体の液滴群を発生させることがで
き、これを安定に保持できるなら、反応器中で安定した
懸濁重合が実施できる: Dp=(3Un・Dn2/2f)1/3 [式中、Dpは液滴の粒径(mm)、Unは噴流の流速(mm/
秒)、Dnは小孔の孔径(mm)、fは加える振動撹乱の周
波数(1/秒)である。] 従って、本発明の好ましい態様では、液滴生成装置40
は、少なくとも1つの孔を有するオリフィス板3および
加振装置9ならびに水性分散媒の導入口6および重合性
液体の液滴を含む水性分散媒の抜き取り口7を有するカ
ラム4から構成され、オリフィス板3がカラム内に挿入
されている。加振装置9は、オリフィス板3から水性分
散媒中に生成する重合性液体の液柱に規則的な振動撹乱
を与えて粒径の揃った液滴群を発生させるようになって
いる。
操作条件は前記「振動による均一液滴群の生成に関する
研究」を初めとする公知刊行物、例えば特公昭31−8296
号公報などの特許公報から推定し、その後の修正により
試行錯誤で決定できる。
体の噴流速度と振動撹乱の周波数だけでは不十分であ
る。例えば、特開昭57−120905号公報(または米国特許
4444961号)記載の条件、つまり、オリフィスから水性
分散媒中に出る重合性液体の噴出流の流れ特性(レイノ
ルズ数)の範囲とその噴出流に加える周波数特性(スト
ロハル数)の範囲を決めるだけでは、均一な大きさの液
滴ができない広い範囲を含み、多くの場合に不均一液滴
となる。
「振動による均一液滴群の生成に関する研究」記載の均
一液滴生成の原理に従い、オリフィスから水性分散媒中
に出る重合性液体の噴出流の流れ特性とその噴出流に加
える周波数特性だけでなく、その噴出流に加える振幅特
性を含んだ均一液滴生成領域図をそれぞれのオリフィス
孔径と周波数について試行錯誤により決定して、粒度が
実質的に均一な重合性液体の液滴群の生成の操作条件を
決定した。
する方法である場合の均一液滴生成領域図の一例を第2
図に示す。第2図の多角形で囲まれた内部の圧力パルス
の振幅と噴流速度の条件において均一な重合性液体の液
滴を生成できる。
機構としては、上述のように、大別して以下の2つの態
様を例示できる。即ち、オリフィス板から生成する重合
性液体の液柱に規則的な振動撹乱を与える機構が、加振
機の振動をオリフィス板に伝達する機構からなるもの
(第3図参照)、および加振機の振動を重合性液体に伝
達し圧力パルスを発生させる機構よりなるもの(第4図
参照)を例示できる。これらの機構について更に詳しく
説明する。
フィス板付近の模式拡大断面図であり、オリフィス板に
加振機の振動を伝達する機構を持つ態様の例である。
散媒中に重合性液体の液柱を生成させるめに少なくとも
1つの孔を有するオリフィス板102により頂部が構成さ
れ、底部は、孔より生成した液柱に規則正しい振動撹乱
を与えるために同軸的に加振機111の振動部103と接続さ
れ、重合性液体をオリフィスボックス内に導入するため
の導入口104を有する。カラム105は、生成した液滴群を
分散剤を含む水性分散媒と接触させ、安定性を保持する
ためのカラムであり、内部に水性分散媒を満たすように
オリフィスボックス101とダイヤフラム106により接続さ
れている。
態様のオリフィス板付近の拡大断面図であり、加振機の
振動を重合性液体に伝達し、圧力パルスを発生する機構
を持つ態様の例である。
水性分散媒107の中に重合性液体の液柱を生成させるた
めに少なくとも1つの孔を有するオリフィス板102より
構成され、底部が、オリフィス孔より生成した液柱に規
制正しい振動撹乱を与えるために、加振機111の振動部1
03に固定された振動板110と振動板に同心的に接続され
たダイヤフラム106とから構成され、重合性液体をオリ
フィスボックス101に導入するための導入口104を有して
成る。カラム105は、生成した液滴群を分散剤を含む水
性分散媒と接触させ、安定性を保持するためのカラムで
あり、内部に水性分散媒を満たすようにオリフィスボッ
クス101と接続されている。
度、第1図を参照して説明する。
体導入口2からオリフィスボックス内に供給され、オリ
フィス板3を通って水性分散媒を満たしたカラム4の中
に噴出されて上述の方法により液滴化される。
媒導入口6よりカラム4内に導入されている。液滴化さ
れた重合性液体は、カラム内で水性分散媒と接触し、水
性分散媒中に含まれている懸濁剤の作用により保護安定
化され、液滴群抜き取り口7から第1導管8を経由して
第1反応器14に供給される。
は、重合性液体の液滴群を保護安定化するためには上記
の方法に代えて、第5図を示すように、カラムの底部に
設けた抜き取り口10からカラム内の水性分散媒を抜き取
り、循環装置11により水性分散媒を循環してカラムの供
給口12から供給し、カラム内に水性分散媒の下向きの流
れを形成し、分散剤の沈積を防止すると共に、オリフィ
ス板3により生成して浮力によりカラム4内を上昇する
液滴と向流にて水性分散媒とを接触させ、液滴の安定性
の保持を促進するための循環ライン13を有するカラム4
を用いる態様がより好ましい。
給されるまで、または後述する水性分散媒の循環流と混
合されるまでは、重合性液体の液滴および水性分散媒
は、重合を開始しない温度以下に保持されている。例え
ば、重合性液体がスチレンを主成分とする場合には、重
合性液体の液滴および水性分散媒の重合前の温度は40℃
以下であるのが好ましい。
群の温度が重合を開始する温度以上であると、液滴生成
装置内においても一部重合が起こり、オリフィス孔にお
ける重合生成物による詰り、重合性液体の粘度の上昇に
よる液滴径の変化、分散剤の吸着量の減少および水不溶
性無機物質の凝集による液滴を保護する作用の低下など
の好ましくない現象がもたらされるためである。
分散媒より成るスラリーは、撹拌槽型の第1反応器14の
上部に設けられたスラリー導入口15を経由して第1反応
器14へ導入される。導入される重合性液体の液滴と水性
分散媒の比率は、液滴生成装置の上部で重合性液体の液
滴が滞留を起こさない比率が選ばれる。その比率は液滴
径に応じて決められるが、たとえば、液滴径が1mmの場
合では(水性分散媒の流量/重合性液体の流量)が0.7
以上が選ばれ、液滴径が0.6mmの場合では1以上が選ば
れる。
よく、また、第1反応器14の下部に設けてもよいが、図
示するように、第1反応器14の上部に設けるのが好まし
い。また、最も好ましい態様では、後述する水性分散媒
循環ライン19に接続したスラリー導入口15を経由し、水
性分散媒の流入口20を経て循環水性分散媒と共にスラリ
ーが第1反応管14に導入される。
面または下部にスラリー導入口を設ける場合には、部分
的に重合した液滴の内、その密度が水性分散媒より重い
液滴が生成した際に、生成装置40から第1反応器14に至
る導管を重い液滴が逆流して液滴生成装置40に逆流する
危険が有るためである。
反応器の下部、好ましくは底部付近に設けた水性分散媒
流出口16から送液装置17および加熱冷却器18を経由して
循環ライン19を介して水性分散媒を水性分散媒流入口20
へ循環させることにより、第1反応器14の中では所望の
重合温度と流量が制御された水性分散媒の降下流が形成
されている。この場合、重合温度としては一般の懸濁重
合の重合温度と同様の温度が用いられる。
第1反応器14内の空塔速度で決められるが、循環ライン
19の加熱冷却器18での所望の重合温度に効率的に制御す
るためには、第1導管8を経由して導入される重合性液
体の液滴群を含むスラリーの流量より多い量を循環させ
るのが好ましく、一般的には導入管8を経由して導入さ
れるスラリーの量の少なくとも10倍が好ましく、例えば
30倍にする。
ンプが一般的に用いられるが、循環ライン19にプロペラ
を挿入して液流を発生させてもよい。
で、一般的には熱交換器が用いられるが、水蒸気、熱水
または冷水を直接導入する方法なども適用できる。
成の安定性および重合の安定性の面から循環する水性分
散媒の流れに脈流や振動を発生させない方法を選択する
のが好ましい。脈流や振動が発生する場合には、クッシ
ョンタンクやアキュームレーターを循環ラインに設ける
ことにより、それらを減衰することができ、振動するオ
リフィスを利用して大きさの揃った重合性液体の液滴群
を生成させる液滴生成装置を用いる場合には特に効果が
ある。
い。
気は、液滴の温度を重合温度まで上げたり、あるいは重
合の進行により空気の溶解度が減少することによって反
応器中で気泡となるが、このような気泡は重合安定性の
面から好ましくない。この対策としては、水性分散媒及
び重合性液体中の溶存空気を予め脱気して用いる方法を
適用する。別法では、加圧して反応させることにより空
気の溶解度を高めて気泡の発生を防止することもでき
る。この場合、反応圧力は、その他の重合条件などによ
り適当に選択できるが、一般的にはゲージ圧で2Kg/cm2
以上であることが好ましい。例えばスチレンの懸濁重合
では少なくとも2Kg/cm2であるのが特に好ましい。更
に、万一の気泡の発生が懸念される場合には、第1反応
器14の上部より水性分散媒の流入口20を経由して気泡を
上昇させて抜き出すことができるように、ヘッドタンク
を第1反応器14の上部の循環ライン19より上に設けるこ
ともできる。
降下する水性分散媒の流速を、重合性液体の液滴と水性
分散媒との比重差から生じる浮力による液滴の上昇速度
より小さく制御することにより、液滴の降下を抑制し、
また、流入口における水性分散媒の流速を液滴の上昇速
度より大きくして液滴が循環ラインに戻らないようにし
て液滴を第1反応器内に滞留させ、導入された重合性液
体の液滴の浮力と第1反応器内の水性分散媒の流れの作
用および後述する撹拌ペラ21によって発生する緩やかな
撹拌流の作用により重合性液体の液滴群の撹拌流動層状
態が形成され、反応器内に液滴が充填された状態で液滴
群の重合が進行する。
の密度、液滴径および第1反応器内の水性分散媒の容量
と重合性液体の液滴の容量の比率などにもよるが、水性
分散媒の流速を第1反応器の直胴部における空塔速度で
表すと、重合性液体がスチレンを主成分とする場合は、
0.1〜1cm/秒であることが好ましく、流入口における水
性分散媒の流速は前記状態を満足するように流入口の径
を設定すればよい。また、このような水性分散媒の流速
においては、第1反応器内において重合性液体の液滴群
が流れにる剪断を受けて分裂をおこしたり、あるいは液
滴が不十分な滞留時間で第1反応器から流出したりする
ことはない。
着する水不溶性無機物質を主成分とする懸濁剤、特に水
不溶性無機物質の吸着量を調節する撹拌速度で回転され
る。
されて、しばらくの後に起こるが、撹拌を加えない場合
には、導入されてしばらくした液滴群に、存在する大半
の水不溶性無機物質が吸着する。その結果、第1反応器
14の水性分散媒の流出口16から流出する水性分散媒中の
水不溶性無機物質の濃度が著しく低下し、この水性分散
媒が循環ライン19を経由して循環されるので、重合性液
体の液滴と同時に第1導管8を経由して流入する新しい
水性分散媒中の水不溶性無機物質と混合したとしても、
第1反応器14の水性分散媒の流入口20から流入した直後
では水不溶性無機物質の濃度は著しく低くなり、新たに
導入された重合性液体の液滴の安定性を保持するのに十
分な濃度とはなり得ない。従って、余分に吸着した水不
溶性無機物質を撹拌により水中に再分散させる必要があ
る。
溶性無機物質の濃度の低下の防止と、撹拌ペラ21による
液滴の分裂の発生の防止の双方を考慮して決定され、撹
拌ペラの回転速度(=撹拌ペラの直径(cm)×撹拌ペラ
の回転数(rps))で一般的には13cm/秒以下であり、更
に、第1反応器内の液滴と水性分散媒の容積比を効率的
にするように各々の液滴の粒径に対して決定する。
1の反応器14の形状が第1反応器14の上部が重合体液体
の液滴の流動化状態を保持するために上方に向かって断
面積が小さくなるような形状、例えば円錐状あるいは上
方の方が径の小さい複数の円筒を軸方向に接続したよう
な形態で、更に分散剤の重合体液体の液滴への吸着量を
調節する撹拌装置を挿入した形の撹拌槽型の反応器であ
る。
み、反応器内の滞留時間に従って重合転化率が大きくな
ると、液滴の比重が大きくなって水性分散媒との比重差
が縮まり、好ましい状態の重合体液体の液滴の撹拌流動
層の状態が第1反応器14の大部分で形成される。重合性
液体の液滴が合一や分裂を起こさないで、寸法がほぼ揃
っている場合には重合転化率が大きくなった液滴が撹拌
流動層の下部に集り、第1反応器14に新たに導入された
重合体液体の液滴は撹拌流動層の上部に集まる。
重合性液体の液滴群の撹拌流動層は徐々に長くなり、そ
の一番下が第1反応器14の下部に設けたスラリー回収口
22付近に達する。
の滞留時間によって決まるので、スラリー回収口22を適
当な位置に設けておけば、その位置に至るまでの重合体
液体の液滴群の滞留時間で重合反応が進み、所定の重合
転化率になった重合性液体の液滴を含む水性分散媒のス
ラリーを取り出し、重合を継続(または完結)するため
に第2反応器24に送り込むことができる。
1反応器の直胴部の空塔速度で表して0.1〜1cm/秒に制
御しながら第1反応器中で撹拌流動層を形成するので、
第1反応器の中で液滴は撹拌流動層の上部から下方に向
って重合転化率の低い液滴から転化率の高い液滴へ順に
積層し、第1反応器の下部には転化率の高い液滴のみが
集まる。その結果、第1反応器の下部の重合性液体の液
滴を含むスラリーの取出口から回収される液滴の重合転
化率の分布は狭い。
に、反応器の直胴部での水性分散媒の流速を重合性液体
の液滴と水性分散媒との比重差から生じる液滴の上昇速
度より小さく制御せず、水性分散媒の下降流によって実
質的に重合性液体の液滴に下向きの速度を与えるような
速い水性分散媒の流速を用いる方法では、既に述べたよ
うに、液滴径に分布がある場合には、反応器から取り出
される液滴の重合転化率に分布を生じることはもちろん
であるが、仮に公知の振動による均一液滴の生成方法を
用いて、例えば、既に説明した特開昭57−120905号公報
に記載の方法、即ち、オリフィスから水性分散媒中に出
る層流特性を持つ重合性液体の噴出流を振動的に励起し
て、均一な大きさの液滴を作ったとしても、反応器中で
速い水性分散媒の流れの作用によって生じる、重合性液
体の液滴と水性分散媒との対流混合のために液滴の滞留
時間に分布を生じることは避けられず、反応器から取り
出される重合性液体の液滴の重合転化率には分布が生
じ、重合性液体の液滴の重合転化率の分布を狭くするこ
とはできない。
下向きの流れに同伴されて第1反応器14から流失し易い
場合には、第1反応器14の下部の水性分散媒の流速をそ
れより上部の水性分散媒の流速よりも小さくし、水性分
散媒の空塔降下速度を例えば0.3cm/秒以下にするのが好
ましい。
径がその上の径より大きくなるように配列された多段の
円筒または下部になるほど内径が大きい広がり管状にな
っていることが好ましい。
1反応器14の下部より抜き取られ、第3導管23を経由し
て第2反応器24に導入されるが、第1反応器14より回収
され第2反応器24へ導入されるスラリー中の重合性液体
の液滴群の重合転化率は一般的に45%以下であることが
好ましく、より好ましくは40%以下である。
の液滴の比重が水性分散媒の比重に著しく接近し、循環
する水性分散媒の流れに同伴して流失し易くなり、同伴
した重合性液体の液滴を回収するために特別に設計した
分離装置を必要とするようになり、複雑で困難な操作と
なるので好ましくないからである。
の重合転化率としては、重合性液体の種類、重合条件な
どにより適当な値を試行錯誤により容易に決定できる
が、一般的には20%以上が好ましく、より好ましくは25
%以上である。これは、重合転化率20%以下になると、
第2反応器24における重合操作において重合性液体の液
滴群の分裂が起こり易く、第2反応器24での重合操作が
困難となり好ましくないからである。
(または回収)方法は、水性分散媒を第1反応器14で循
環させるために水性分散媒を取り出す水性分散媒の流出
口16より上方に位置するスラリー取出口22から取り出す
のが好ましい。
と循環装置17の間に、重合性液体の液滴を同伴する水性
分散媒の流入口33、液滴を含む水性分散媒のスラリーの
回収口22および水性分散媒の流出口34を設けた液滴の回
収槽35を設けることも可能である(第10図参照)。回収
槽35は重合性液体の密度と水性分散媒の密度差により重
合性液体の液滴を浮上分離回収する槽で、一般に円錐形
をした槽上部から重合性液体の液滴を回収するように当
業者であれば容易に設計でき、回収槽内部で重合性液体
の液滴が水性分散媒の流れに同伴されることが無いよう
に水性分散媒の流速を0.3cm/秒以下にして操作できる。
た、液滴の粒径が一定であるので、第1反応器中の液滴
は、撹拌流動層の上部から下方に向って、重合転化率の
低い液滴から転化率の高い液滴の順に積層し、第1反応
器の下部には転化率の高い液滴のみが集まる。更に、本
発明では、第1反応器の直胴部での水性分散媒の流速は
空塔速度で表して0.1〜1cm/秒であり、重合性液体の液
滴と水性分散媒との比重差から生じる液滴の上昇速度よ
り小さく制御しているので、重合性液体の液滴を取り出
す取出口22を、第1反応器の下部で水性分散媒を循環す
るための水性分散媒の流出口16より上方に設けておく
と、重合性液体の液滴の取出口22より下方で水性分散媒
の流出口16より上方である第1反応器の部分で、重合性
液体の液滴を含まないで重合性液体の液滴から分離され
た水性分散媒だけが滞留した部分が形成でき、特別に分
離器を設けなくても、第1反応器中で効果的に重合性液
体の液滴を含むスラリーと循環する水性分散媒を分離し
て、重合性液体の液滴を含むスラリーのみを回収するこ
とができる特徴がある。
体の液滴と水性分散媒との比重差から生じる液滴の上昇
速度より小さく制御せず、特公昭53−36510号公報に記
載のように、水性分散媒の下降流によって実質的に重合
性液体の液滴に下向きの速度を与えるような速い水性分
散媒の流速を用いる方法では、常に、反応器内では重合
性液体の液滴は水性分散媒の流れに乗って流れるので、
反応器中で重合性液体の液滴を含むスラリーと循環する
水性分散媒を分離して、重合性液体の液滴を含むスラリ
ーを回収することができない。特公昭53−36510号公報
に記載の方法と同様の方法では、必ず重合性液体の液滴
を含むスラリーの回収装置を反応器に続いて必要とし、
装置が複雑になる欠点を有している。
た重合体液体の液滴は、所定の転化率まで重合反応が進
行するまで撹拌ペラ25によって撹拌混合され、その後、
重合体スラリー回収口26から粒径の揃った重合体スラリ
ーとして回収される。
拌槽型の反応器内で重合性液体の液滴群を生成するため
に撹拌ペラによる剪断を与える必要はなく、重合性液体
の液滴群の混合(または懸濁)状態を維持するだけでよ
い。
柔らかく、強い撹拌では分裂を起こすこともある。この
ことから、第2反応器24の撹拌ペラ25の撹拌速度は、重
合転化率60%までは撹拌ペラの先端速度で90cm/秒以下
にするのが好ましい。
が、いくつかの態様を例示できる。
は、第2反応器として少なくとも2つの撹拌槽型反応器
を交互に用いて操作できる(第6図参照)。
第2反応器は撹拌槽式の反応器を連続して接続し、順
次、重合性液体の液滴群を送りながら重合反応できる。
第7図に導管29により接続された3槽の撹拌槽列を例示
している。
を有する仕切板32を設けて、連続した撹拌槽と同じ機能
を持たせて第2反応器とすることもできる。例えば第8
図に示すように3室の混合室を有する撹拌槽を例示でき
る。
り小さい間、低速の撹拌ペラ31を撹拌槽の上部だけに設
けた撹拌槽で、重合性液体の液滴の重合反応を行わせ、
重合性液滴群の比重が水性分散媒の比重と同じとなって
沈降すると、水性分散媒の流れに乗せて重合性液体の液
滴群を流出させ、次に続く、撹拌槽式の反応器と組合わ
せ重合反応を完結させる撹拌槽を第2の反応器として用
いることもできる。第9図に3槽の撹拌槽を使用する例
を示している。
液滴生成装置が連続的に操作されるので、反応器も連続
操作をするのが好都合であるが、バッチ操作も可能であ
る。
の外は上述の連続重合の時と同様に準備された装置を用
いる。重合性液体の液滴と水性分散媒よりなるスラリー
は第1反応器内へ必要な量だけ導入される。次に、所望
の温度に制御されたスラリーは、重合性液体の液滴の比
重が水性分散媒の比重に近くなるまで、第1反応器内で
流動化状態を形成しながら重合反応が進行する。続い
て、重合性液体の液滴の比重が水性分散媒の比重に等し
くなり、第1反応器から流出する以前に、水性分散媒の
循環を止め、緩やかに撹拌を加えている撹拌装置の回転
数を、第2反応器の説明の際に述べた撹拌速度に高め
て、重合反応が完結するまで重合反応を継続することに
よりバッチ式重合法を行うこともできる。
する以前に、重合性液体の液滴群全体を、一度に第2反
応器に移液してバッチ式に重合反応を完結する方法も適
用できる。
び水性分散媒からなるスラリーは、スラリー回収口26か
ら回収されるが、このスラリーは通常の脱水法によって
重合性粒子ビーズとして回収でき、回収した重合体粒子
ビーズは更に処理できる。
合して製造した粒度の揃った重合体粒子ビーズを水中に
懸濁せしめ、これにスチレンまたはスチレンを主成分と
する重合性液体を連続的もしくは断続的に添加して更に
重合させ、粒径を肥大させて粒径の揃ったスチレン系重
合体粒子を得ることができる。
して製造した粒度の揃った重合体粒子ビーズを水中に懸
濁せしめ、これに発泡剤を添加して、粒径の揃った発泡
性スチレン系重合体粒子を得ることができる。
合性液体を懸濁重合して製造した粒度の揃った重合体粒
子を水中に懸濁せしめ、これにスチレンまたはスチレン
を主成分とする重合性液体を連続的もしくは断続的に添
加してさらに重合せしめ、かつ、重合系内に重合途中も
しくは重合後発泡剤を添加して、粒径を肥大させて粒径
の揃った発泡性スチレン系重合体粒子となすこともでき
る。
より比重が小さく粒度の揃った重合性液体の液滴群を生
成し、水性分散媒の流れと撹拌により撹拌流動層を水性
分散媒を循環している第1反応器内に形成して、その中
に挿入した撹拌ペラの作用により、重合性液体の小滴の
表面に付着する水不溶性無機物質(またはこれを主成分
とする懸濁剤)の量を調節して重合性液体の液滴の表面
に付着した水不溶性無機物質量と水性分散媒中に分散し
ている水不溶性無機物質量をバランスさせて撹拌流動層
の全体にわたって重合性液体の液滴を懸濁保護する。そ
の結果、重合性液体の液滴を合一および分裂を発生させ
ずに重合させる作用を持たせた撹拌槽式の第1の反応器
と、それに続く、重合性液体の液滴群の安定性を保持混
合するに足る撹拌速度で撹拌する撹拌槽式の第2反応器
により重合反応を行うことにより、従来の技術の重合方
法を適用する場合には必要であったような高次の排水処
理が必要な懸濁保護剤を用いずに、常法の水不溶性無機
物質を主成分とする分散剤を用いて、安定的に粒径の揃
った重合体粒子を作ることができる。
本発明はこれに限定されるものではない。
過酸化ベンゾイルを含むスチレンの液滴を生成した。
板3を有するオリフィスボックスをカラム4内に配置し
た。オリフィスボックスは、オリフィス孔より生成する
重合性液体の噴流に規則正しい機械的振動を噴流方向に
与えるように、加振器9と機械的に接続されている(本
実施例では第4図の態様を採用した)。加振機により60
0Hzの振動を与え、重合性液体の液滴を水性分散媒中で
液滴化した。
滴生成装置の下部10から水性分散媒を抜き取り、ポンプ
11によりカラム4の上部12に4.8l/時で循環させること
により、カラム内で水性分散媒の下降流れを形成し、懸
濁剤の沈降を防止した。
6l/時で装置に供給した。水性分散媒は、リン酸カルシ
ウム微粉末0.1重量%、α−オレフィンスルホン酸ソー
ダ0.0045重量%、ポリビニルアルコール0.013重量%お
よび亜硝酸ナトリウム0.006重量%を含むイオン交換水
であり、予め脱気しておいた。
た含むスチレンを脱気した後に導管1を経由してオリフ
ィスボックスに0.8l/時供給した。
の液滴のスラリーを、導管8を介して第1反応器14の水
性分散媒循環ライン19に第1反応器の上方(15)に導入
し、その後、第1反応器の上部にある水性分散媒流入口
20を経由して第1反応器に導入した。
の下部に内径127mm、高さ300mmの円筒部を有して成り、
双方の円筒部は円錐台部(高さ74mm)を介して接続され
ている。また、第1反応器の上部は円錐形部分を有し、
底部は平坦で下方から撹拌ペラ21(ペラ径50mm)が挿入
されている。本実施例においては、ペラの先端速度(=
π×撹拌ペラの直径(cm)×撹拌ペラの回転数(rp
s))が10cm/秒になるように撹拌した。
入される前に、上述の水性分散媒により満たされてお
り、遠心ポンプにより水性分散媒の循環流を予め形成し
ておいた。
流入口20から重合性液体の液滴を含むスラリーが逆流せ
ず、かつ、第1反応器で流動層を形成する量に制御にし
た。本実施例においては、第1反応器の上部の水性分散
媒の流入口における水性分散媒の下向きの空塔速度が6.
8cm/秒となり、85mmの円筒部における空塔速度が0.44cm
/秒となるように循環流を形成した。従って、この時の
循環流量は1.5l/分であり、循環流量は導入する重合性
液体の液滴を含むスラリーの流量の37.5倍であった。
19設けた熱交換器18により90℃に制御した。
1反応器の液滴の流動層の下端は、導入開始から2.5時
間後に第1反応器の重合性液体の液滴の抜き出し口22に
達した。この間、液滴の合一および分裂は発生せず、ま
た、循環する水性分散媒と共に流出して循環されること
無く、真球状の液滴群が安定に保持された。
に導入した。第1反応器から取り出した重合性液体の液
滴の重合転化率は36%であった。
で撹拌ペラ25とバッフルを備えており、撹拌ペラの先端
速度が75cm/秒になるように撹拌した。
重合性液体の液滴群の受け入れと止め、90℃、3時間で
重合反応を完結させた。
であり、第1表に示すように粒度の揃った粒子を得るこ
とができた。
の装置および条件で液滴を生成し、第1反応器へ導入し
てスチレンの重合を実施した。
には小さい液滴が存在するというように分級された流動
層状態が形成された。
る重合性液体の液滴が水性分散媒流入口から逆流しない
ような水性分散媒の流速で運転すると、液滴供給開始
後、2時間目頃から小さい液滴が水性分散媒と共に第1
反応器から第2反応器に流出し、重合性液体の液滴を第
1反応器内に所定の滞留時間までとどめることができな
かった。更に、液滴径もバラツキが大きかった。
る空筒速度1.3cm/秒)とした以外は、実施例1と同様に
スチレンの重合を実施した。
滴の浮上速度以上の空塔速度の下降流となり、第1反応
器の頂部で激しい混合が起こると共に、反応器内の液滴
の割合が低下し、大部分の液滴が第1反応器から流失
し、第1反応器内において撹拌流動層を維持できなかっ
た。
に、空気ボンベを用いて2Kg/cm2Gに第1反応器の操作圧
力を加圧した以外は実施例1と同様にしてスチレンの重
合を実施した。
した場合に問題となる気泡の発生は見られず、実施例1
と同様に粒度の揃った重合体粒子を得た。
様にスチレンの重合を実施した場合、重合を開始して2.
5時間後に気泡が発生し、撹拌流動層上部に気泡が溜ま
り、重合が不安定となった。
した以外は実施例1と同様にスチレンの重合を実施し
た。
るので、循環流量は第1反応器に導入される重合性液体
の液滴を含むスラリーの流量の5倍である。
ラリーの温度は30℃であったので、実施例1と同様に循
環流の温度を設定すると、第1反応器の内温は81℃まで
下がった。そこで、反応管の内温を90℃にするために、
以下の3つの方法を実施した。
より、第1反応器に導入される重合性液体の液滴群のス
ラリーの温度を81℃に上げた。その結果、液滴生成の分
散安定性が不安定になっただけでなく、オリフィスの付
近における重合性液体の重合反応が問題となった。
循環流の温度が95℃となったところで、気泡の発生が著
しくなり、流動層に気泡が充満して運転ができなくなっ
た。
応器の循環流の温度を上げる方法を試みた。
げて第1反応器の内温を90℃に制御でき、懸濁重合は可
能であった。しかしながら、第1反応器に導入される重
合性液体の液滴を含むスラリーの流量が15.8l/時(スラ
リー中の水性分散媒の流量は15l/時、重合性液体の流量
は0.8l/時)であるので、同様に第1反応器から第2反
応器に送る重合性液体の液滴を含むスラリーの流量も1
5.8l/時となる。その結果、単位時間当たりに重合すべ
き重合性液体の液滴の流量は実施例1と同様の0.8l/時
であるにもかかわらず、重合性液体の液滴を含むスラリ
ーの流量が実施例1(2.4l/時)の6.6倍の流量となるた
めに、実施例1の6.6倍の実効容積を有する第2反応器
が必要となり、経済性に欠ける結果となった。
うに撹拌した以外は実施例1と同様にスチレンの重合を
実施した。
中の液滴の容積率が低下するだけでなく、液滴の分裂が
発生した。
以外は実施例1と同様にスチレンの重合を実施した。
性分散媒の空塔速度は0.32cm/秒となった。重合性液体
の液滴を連続的に第1反応器に導入すると、液滴の流動
層は導入開始から3時間で第1反応器の重合性液体の液
滴の抜き出し口に達し、その後、重合性液体の液滴を第
1反応器の抜き出し口を経由して、第2の反応器に流入
させた。第1反応器を出る重合性液体の液滴の重合転化
率は46%であり、一部の液滴が循環流に乗って、循環ラ
インへ流出した。
先端速度が27cm/秒の低速の撹拌ペラを反応器の上部だ
けに設けた内径140mmの円筒型撹拌槽(液深:80mm、ペ
ラ:底から15mmの位置)、および直径4mmの開口を下部
に有する4枚の仕切板により1辺が125mm(水平断面が
正方形、液深140mm)のチャンバーを5つ有するように
区切られた長尺撹拌槽型反応器(第8図と同様のもの)
を組み合わせて使用した以外は実施例1と同様にスチレ
ンの重合を実施した。
ペラを有し、その撹拌速度は、第1室から第3室までは
16cm/秒、第4室および第5室は24cm/秒とした。
器の最後のチャンバーより重合を完了した重合体粒子を
連続的に得た。
示すように粒度分布が揃った粒子が得られた。
過酸化ベンゾイルを含むスチレンの液滴を生成した。
板3を有するオリフィスボックスをカラム4内に配置し
た。オリフィスボックスは、オリフィス孔より生成する
重合性液体の噴流に規則正しい機械的振動を噴流方向に
与えるように、加振器9と機械的に接続されている(本
実施例では第4図の態様を採用した)。加振器により95
0Hzの振動を与え、重合性液体の液滴を水性分散媒中に
噴出して液滴化した。
滴生成装置の下部10から水性分散媒を抜き取り、ポンプ
11によりカラム4の上部12に4l/時で循環させることに
より、カラム内で水性分散媒の下流流れを形成し、懸濁
剤の沈降を防止した。
して装置に供給した。水性分散媒は、リン酸カルシウム
微粉末0.1重量%、α−オレフィンスルホン酸ソーダ0.0
045重量%、ポリビニルアルコール0.013重量%および亜
硝酸ナトリウム0.006重量%を含むイオン交換水であ
り、予め脱気しておいた。
たスチレンを、脱気した後に導管1を経由してオリフィ
スボックスに0.66l/hrで供給した。
の液滴のスリラーを、導管8を介して第1反応器14の水
性分散媒循環ラインに第1反応器19の上方(15)に導入
し、その後、第1反応器の上部にある水性分散媒流入口
20を経由して第1反応器を導入した。
の下部に内径127mm、高さ300mmの円筒部を有して成り、
双方の円筒部は円錐台部(高さ74mm)を介して接続され
ている。また、第1反応器の上部は円錐形部分を有し、
底部は平坦で下方から撹拌ペラ21(ペラ径50mm)が挿入
されている。本実施例においては、撹拌ペラの先端速度
(=π×撹拌ペラの直径(cm)×撹拌ペラの回転数(rp
s))が12cm/秒になるように撹拌した。
入される前に、上述の水性分散媒により満たされてお
り、遠心ポンプにより水性分散媒の循環流を予め形成し
ておいた。
入口20から重合性液体の液滴を含むスラリーが逆流せ
ず、かつ、第1反応器で流動層を形成する量に制御し
た。本実施例においては、第1反応器の上部の水性分散
媒の流入口における水性分散媒の下向きの空塔速度が6.
8cm/秒となり、径が85mmの円筒部における空塔速度が0.
44cm/秒となるように循環流を形成した。従って、この
時の循環流量は1.5l/分であり、循環流量は導入する重
合性液体の液滴を含むスラリーの流量の46.9倍であっ
た。
19設けた熱交換器18により90℃に制御した。
1反応器の液滴の流動層の下端は導入開始から2時間20
分で第1反応器の重合性液体の液滴群の抜き出し口22に
達した。この間、液滴の合一および分裂は発生せず、ま
た、循環する水性分散媒と共に流出して循環されること
無く、真球状の液滴群が安定に保持された。
に導入した。第1反応器から取り出した重合性液体の液
滴の重合転化率は35%であった。
であり、径が4mmの開口を下部に有する9枚の仕切板に
より一辺が125mmの10のチャンバーに仕切られている。
各チャンバーには撹拌機が設置され、その撹拌速度は、
第1〜3チャンバーでは16cm/秒、第4チャンバー以降
は24cm/秒であった。
℃で重合反応を完結させた。
であり、第3表に示すように粒度の揃った粒子を得るこ
とができた。
分散媒1550cc(リン酸カルシウム微粉末0.5重量部、α
−オレフィンスルホン酸ソーダ35ppm)およびヤシ油1
重量部を5lオートクレーブに加え、90℃に昇温した後、
シクロヘキサン2重量部およびブタン9重量部を追加
し、110℃に昇温して、5時間ブタンガスの含浸をし
て、常温に冷却後、ビーズを回収した。
揮発分(約6.5%であった。)を測定した後、蒸し器で
3分間加熱し、発泡ポリスチレン粒子を得た。
た。
化状態を形成する反応器で粒径の揃った重合体粒子を懸
濁重合することにより得るに際し、従来、高次の排水処
理が必要な懸濁保護剤を使用する必要があったが、本発
明では撹拌槽型の反応器を用いて反応器内に撹拌流動層
を形成することにより、常法の水不溶性無機物質を主成
分とする分散剤を用いて粒径の揃った重合体粒子を安定
に作ることができる。
技術的範囲を逸脱せずに種々の修正が可能であることは
いうまでもない。
を挙げる: 1.水不溶性無機物質を主成分とする懸濁剤を含む水性分
散媒中に、少なくとも1つの孔を有するオリフィスから
水性分散媒より比重が小さい重合性液体を噴出させるに
際し、噴出流に規則的な振動撹乱を与えて粒度が実質的
に均一な重合性液体の液滴群を生成させ、 水性分散媒を底部より抜き出して頂部へ供給する水性
分散媒循環手段および液滴を含む水性分散媒を撹拌する
ため撹拌手段を有し、水性分散媒およびその中に懸濁し
た液滴群を所定の重合温度で保持できるようになってい
る第1反応器に重合性液体の液滴を含む水性分散媒を導
入し、 第1反応器における重合中、液滴への懸濁剤の吸着量
を調節する撹拌の作用および液滴が第1反応器に滞留す
るような量の水性分散媒の循環流の作用の下、液滴の懸
濁状態を保持した状態で液滴の比重が水性分散媒の比重
を越えないように重合性液体を部分的に重合し、 水性分散媒を第1反応器で循環させるために水性分散
媒を取り出す位置より上方から部分的に重合した液滴を
含む水性分散媒を抜き取って撹拌手段を有する第2反応
器に導入し、 部分的に重合した液滴の混合に十分な撹拌速度で撹拌
しながら、第2反応器において重合反応を継続する ことを特徴とする実質的に均一な粒度を有する重合体粒
子を製造する懸濁重合方法。
溶解している重合性液体の単量体である上記1記載の懸
濁重合方法。
乱を与える方法が、加振機の振動をオリフィスに伝達す
る方法よりなる上記1または2記載の懸濁重合方法。
乱を与える方法が、加振機の振動を重合性液体に伝達し
て圧力パルスを発生させる方法よりなる上記1または2
記載の懸濁重合方法。
分散媒の温度は、重合性液体が重合を開始する温度以下
である上記1〜4のいずれかに記載の懸濁重合方法。
基準で1cm/秒以下である上記1〜5のいずれかに記載の
懸濁重合方法。
の流量に対する、第1反応器を循環する水性分散媒の流
量の比が少なくとも10である上記1〜6のいずれかに記
載の懸濁重合方法。
の重合転化率が40%以下である上記1〜7のいずれかに
記載の懸濁重合方法。
度が、撹拌ペラの直径(cm)×撹拌ペラの回転数(rp
s)で表して、13cm/秒以下である上記1〜8のいずれか
に記載の懸濁重合方法。
速度が、重合転化率が60%に達するまでは90cm/秒以下
である上記1〜9のいずれかに記載の懸濁重合方法。
〜10のいずれかに記載の懸濁重合方法。
分とする上記1〜11のいずれかに記載の懸濁重合方法。
度調節される上記1〜12のいずれかに記載の懸濁重合方
法。
いずれかに記載の懸濁重合方法。
0℃以下である上記14記載の懸濁重合方法。
の揃った重合体粒子を水中に懸濁させ、これにスチレン
またはスチレンを主成分とする重合性液体を連続的もし
くは断続的に添加してさらに重合させ、粒度の揃ったス
チレン系重合体粒子を取得する工程を更に含んで成るス
チレンの懸濁重合方法。
の揃った重合体粒子を水中に懸濁し、これに発泡剤を添
加して、粒度の揃った発泡性ステレン系重合体粒子を取
得する工程を更に含んで成る発泡性スチレン系重合体の
懸濁上重合方法。
った重合体粒子を水中に懸濁し、これにスチレンまたは
スチレンを主成分とする重合性液体を連続的もしくは断
続的に添加して更に重合し、かつ、重合系内に重合途中
もしくは重合後発泡剤を添加して、粒度の揃ったスチレ
ン系発泡性重合体粒子を取得する工程を更に含んで成る
スチレン系重合体の懸濁重合方法。
分散媒より比重が小さい重合性液体が孔から噴出する際
に噴出流に振動撹乱を与える手段を有し、重合性液体の
実質的に均一な粒度を有する液滴群を生成する液滴生成
装置、 生成した液滴を含む水性分散媒を液滴生成装置から受
け入れる手段、底部から頂部に水性分散媒を循環する手
段、液滴を含む水性分散媒を撹拌するための手段および
部分的に重合した液滴を含む水性分散媒を排出する手段
を有して成り、循環のために水性分散媒を取り出す位置
は、部分的に重合した液滴を含む水性分散媒を排出する
位置より下方にあり、所定の重合温度下、液滴生成装置
により生成した液滴をその比重が水性分散媒の比重を越
えないように部分的に重合する第1反応器、ならびに 第1反応器から排出された部分的に重合した液滴を含
む水性分散媒を導入する手段および液滴を混合する撹拌
手段を設けて重合反応を継続する第2反応器 から構成されることを特徴とする懸濁重合装置。
撹乱を与える機構が、加振機の振動をオリフィスに伝達
する機構である上記19記載の懸濁重合装置。
撹乱を与える機構が、加振機の振動を重合性液体に伝達
し圧力パルスを発生させる機構である上記19記載の懸濁
重合装置。
置内で形成する循環ラインを更に有する上記19〜21のい
ずれかに記載の懸濁重合装置。
に維持する熱交換器を有する上記22記載の懸濁重合装
置。
錐状であり、底部より撹拌手段が挿入されている上記19
〜23のいずれかに記載の懸濁重合装置。
れる上記19〜24記載の懸濁重合装置。
くとも1つの仕切板により槽を区切ることにより形成さ
れた少なくとも1つの撹拌槽により構成されている上記
25記載の懸濁重合装置。
性液体の液滴群により満たされ、低速の撹拌ペラを有
し、重合性液体の液滴群の比重が水性分散媒の比重と同
じになるまで重合反応を行うようになっている撹拌槽で
ある上記25または26記載の懸濁重合装置。
は液滴生成条件の例を示す図、第3図および第4図は液
滴生成装置の部分模式断面図、第5図は液滴生成装置の
フローシート、第6図は本発明の分離槽の態様を示すフ
ローシート、第7図〜第10図は、本発明の第2反応器の
種々の態様を示すフローシートである。 1……重合性液体供給ライン、2……重合性液体供給
口、3……オリフィス板、4……カラム、5……水性分
散媒供給ライン、6……水性分散媒供給口、7……重合
性液滴抜取口、8……導管、9……加振装置、10……水
性分散媒抜取口、11……循環装置、12……水性分散媒供
給口、13……循環ライン、14……第1反応器、15……ス
ラリー導入口、16……水性分散媒流出口、17……循環装
置、18……加熱冷却装置、19……循環ライン、20……水
性分散媒流入口、21……撹拌ペラ、22……スラリー取出
口、23……導管、24……第2反応器、25……撹拌ペラ、
26……重合体回収口、27……スラリー導入口、28……切
換弁、29……導管、30……開口、31……撹拌ペラ、32…
…仕切り板、33……水性分散媒流入口、34……水性分散
媒流出口、35……回収槽、101……オリフィスボック
ス、102……オリフィス板、103……加振機の振動棒、10
4……重合性液体導入口、105……カラム、106……ダイ
ヤフラム、107……水性分散媒、108……重合性液体の液
滴、109……加振機の振動棒、110……振動板、111……
加振機、112……水性分散媒抜取口。
Claims (4)
- 【請求項1】水不溶性無機物質を主成分とする懸濁剤を
含む水性分散媒中に、少なくとも1つの孔を有するオリ
フィスから水性分散媒より比重が小さい重合性液体を噴
出させるに際し、噴出流に規則的な振動攪乱を与えて粒
度が実質的に均一な重合性液体の液滴群を生成させ、 水性分散媒を底部より抜き出して頂部へ供給する水性分
散媒循環手段および液滴を含む水性分散媒を撹拌するた
め撹拌手段を有し、水性分散媒およびその中に懸濁した
液滴群を所定の重合温度で保持できるようになっている
第1反応器に重合性液体の液滴を含む水性分散媒を導入
し、 第1反応器における重合中、液滴への懸濁剤の吸着量を
調節する撹拌の作用および液滴が第1反応器に滞留する
ような流量の水性分散媒の循環流の作用の下、液滴の懸
濁状態を保持した状態で液滴の比重が水性分散媒の比重
を越えないように重合性液体を部分的に重合し、第1反
応器の下部から部分的に重合した液滴を含む水性分散媒
を抜き取って撹拌手段を有する第2反応器に導入し、 部分的に重合した液滴の混合に十分な撹拌速度で撹拌し
ながら、第2反応器において重合反応を継続する ことを特徴とする実質的に均一な粒度を有する重合体粒
子を製造する懸濁重合方法。 - 【請求項2】懸濁剤を含む水性分散媒中に重合性液体の
液滴群を生成させるに際して、水性分散媒を重合性液体
の液滴群に向流に流す請求項1記載の懸濁重合方法。 - 【請求項3】少なくとも1つの孔を有するオリフィスお
よび水性分散媒より比重が小さい重合性液体が孔から噴
出する際に噴出流に振動攪乱を与える手段を有し、重合
性液体の実質的に均一粒度の液滴群を生成する液滴生成
装置、 生成した液滴を含む水性分散媒を液滴生成装置から受け
入れる手段、底部から頂部に水性分散媒を循環する手
段、液滴を含む水性分散媒を撹拌するための手段および
部分的に重合した液滴を含む水性分散媒を排出する手段
を有して成り、所定の重合温度下、液滴生成装置により
生成した液滴をその比重が水性分散媒の比重を越えない
ように部分的に重合する第1反応器、ならびに 第1反応器から排出された部分的に重合した液滴を含む
水性分散媒を導入する手段および液滴を混合する撹拌手
段を設けて重合反応を継続する第2反応器 から構成されることを特徴とする懸濁重合装置。 - 【請求項4】液滴生成装置が、水性分散媒と重合性液体
の液滴群とが向流で接触するように水性分散媒の循環流
を装置内で形成する循環ラインを更に有する請求項3記
載の懸濁重合装置。
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