JPH08325840A - 高弾性率ポリパラフエニレンベンゾビスオキサゾール繊維及びその製造法 - Google Patents

高弾性率ポリパラフエニレンベンゾビスオキサゾール繊維及びその製造法

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JPH08325840A
JPH08325840A JP7158313A JP15831395A JPH08325840A JP H08325840 A JPH08325840 A JP H08325840A JP 7158313 A JP7158313 A JP 7158313A JP 15831395 A JP15831395 A JP 15831395A JP H08325840 A JPH08325840 A JP H08325840A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 産業用資材として好適な高強度、高弾性率の
ポリベンザゾール繊維を提供する。 【構成】 実質的にポリパラフエニレンベンゾビスオキ
サゾールからなる紡糸ドープを紡糸口金から非凝固性の
気体中に押し出し、該気体中で高延伸倍率を短時間に与
え、凝固,水洗、乾燥後、張力下で熱処理する方法なら
びに該方法により得られる小角X線散乱に特異な二点干
渉像を示し、密度が1.55以上で強度5.0 GPa以上、弾
性率290GPa以上の物性を有するポリベンザゾール
繊維である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は産業資材として供する強
度及び弾性率が著しく優れた高強度、高弾性率のポリペ
ンザゾール繊維及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリベンザゾール繊維は現在市販されて
いるスーパー繊維の代表であるポリパラフエニレンテレ
フタルアミド繊維の2倍以上の強度と弾性率を持ち、次
世代のスーパー繊維として期待されている。
【0003】ところで従来、ポリベンザゾール重合体の
ポリリン酸溶液から繊維を製造することは公知である。
例えば、紡糸方法については米国特許5296185
号、米国特許5385702号があり、水洗乾燥方法に
ついてはW094/04726号、熱処理方法について
は米国特許5296185号に夫々提案がなされてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来の製造
法による高強度のポリベンザゾール繊維の弾性率は、米
国特許5296185号に記載されたような350℃以
上の熱処理をしてもおおむね290GPaどまりであ
る。実験室では極めて高い弾性率が報告されているが、
5.0 GPa以上の強度を有しながら弾性率が290GP
a以上のヤーン(フイラメントの集合体)は未だ工業的
な生産技術は得られていない。
【0005】そこで、本発明者らは、有機繊維材料とし
て究極の弾性率を有するポリベンザゾール繊維を開発す
べく説意研究に努め、その解決に乗り出した。
【0006】弾性率の究極を実現する手段としては、い
わゆるラダーポリマーなどの剛直ポリマーが考えられて
きたが、こうした剛直なポリマーは可撓性がなく、有機
繊維としてのしなやかさや加工性をもつためには、直線
状のポリマーであることが必須である。
【0007】S.G.Wierschke らがMaterial Research So
ciety Symposium Proceedings Vol.134,p.313(1989年)
に示したように、直線状のポリマーで最も高い理論弾性
率を持つのはシス型のポリパラフエニレンベンゾビスオ
キサゾールである。この結果は田代らによっても確認さ
れ(Macromolecules.vol.24,p.3706(1991年) ) 、ポリベ
ンザゾールのなかでも、シス型のポリパラフエニレンベ
ンゾビスオキサゾールが475GPaの結晶弾性率を持
ち(P.Galen らMaterial Research Society Symposium
Proceedings Vol.134,p.329(1989年) ) 、究極の一次構
造をもつと考えられた。したがって究極の弾性率を得る
ためには、ポリマーとしてポリパラフエニレンベンゾビ
スオキサゾールを素材とするのが理論的な帰着であっ
た。
【0008】該ポリマーの繊維化は米国特許52961
85号、米国特許5385702号に記載された方法で
行われ、熱処理方法は米国特許5296185号に提案
がなされている方法で行われるが、かかる方法で得られ
るヤーンの弾性率は高々290GPaであり、結晶弾性
率の61%を実現しているに過ぎない。従ってこれらの
方法の改良について研究の必要を痛感し、次に示す方法
により所期の物性を達成できることが見出された。
【0009】即ち、ポリパラフエニレンベンゾビスオキ
サゾール(PBO)とポリリン酸から成る紡糸ドープ
を、紡糸口金から紡出する。いわゆるエアーギャップ
(ドローゾーン)へ吐出された糸条は極めて伸長粘度が
高く紡糸といった概念より、延伸と呼ぶ方が実態を表し
ている。しかしながら、紡出ドープのPBO分子鎖は極
めて長い分子緩和時間を持つが、ポリリン酸分子は比較
的短い緩和時間を有することから、ドープの分子鎖の緩
和と無関係という訳ではない。このため分子緩和をドロ
ーゾーンで制御することにより構造を制御して紡出し、
さらに該繊維を熱処理することで高強度を持ちかつこれ
までに得られなかったような高い弾性率を有するポリベ
ンザゾール繊維を得ることができ、かつ該高強度/高弾
性率ポリベンザゾール繊維はこれまでの技術で得られな
かった微細構造的特徴を有する事を見い出した。
【0010】かくして本発明は、これまでの技術的困難
を克服し、結晶弾性率に近づいた高強度高弾性率ポリパ
ラフエニレンベンゾビスオキサゾール繊維を提供しその
工業的生産を可能ならしめることを目的とするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的に適合す
るための本発明は小角X線散乱が二点干渉像を示し、密
度が1.55以上のポリパラフエニレンベンゾビスオキサゾ
ール繊維をその特徴とする。上記ポリパラフエニレンベ
ンゾビスオキサゾール繊維は強度が5.0 Gpa以上で、
弾性率が290GPa以上であり、好ましくは強度が5.
0 Gpa以上で弾性率が350GPa以上、又は強度が
6.2 Gpa以上で弾性率が290GPa以上である。ま
た、請求項5記載の発明は上記繊維を製造するための方
法に係り、実質的にポリパラフエニレンベンゾビスオキ
サゾールからなるポリマーのドープを下記(1)〜
(3)式
【0012】
【数2】(0.000167/C ×V) 0 . 5≦Q ≦0.00022/C × V
(1)(S×V)/Q≧0.3 (2)40×Q 0 . 5 ≦L ≦80
×Q 0 . 5 (3)(但し、式中Q は単孔吐出量(g/
分)、V は紡糸速度(m/分)、C はポリマー濃度(重
量比)、S はオリフイス出口断面積(cm2 )、L はドロ
ーゾーンの長さ(cm)である。)に示される条件を満足す
るように紡糸口金から非凝固性の気体中に押し出して得
られた紡出糸を抽出浴中に導入して糸条が含有するリン
酸を抽出した後、乾燥、巻取りを行ない次いで600℃
以上の温度で、張力下に熱処理することを特徴とする。
【0013】以下、更に本発明を詳述する。本発明にお
けるポリパラフエニレンベンゾビスオキサゾール繊維と
は、PBOホモポリマー、および実質的に85%以上の
PBO成分を含みポリベンザゾール(PBZ)類とのラ
ンダム、シーケンシャルあるいはブロック共重合ポリマ
ーをいう。ここでポリベンザゾール(PBZ)ポリマー
は、例えばWolfe 等の「Liquid Crystalline Polymer C
ompositions , Process and Products 」米国特許第4
703103号(1987年10月27日)、「Liquid
Crystalline PolymerCompositions, Process and Prod
ucts 」米国特許第4533692号(1985年8月
6日)、「Liquid Crystalline Poly(2.6-Benzothiazol
e)Compositions, Process and Products 」米国特許第
4533724号(1985年8月6日)、「Liquid C
rystalline Polymer Compositions, Process and Produ
cts 」米国特許第4533693号(1985年8月6
日)、Evers の「Thermooxidative-ly Stable Articula
ted p-Benzobisoxazole and p-Benzobisoxazole Polyme
rs」米国特許第4539567号(1982年11月1
6日)、Tasi等の「Methodfor making Heterocyclic Bl
ock Copolymer」米国特許第4578432号(198
6年3月25日)、等に記載されている。
【0014】PBZポリマーに含まれる構造単位として
は、好ましくはライオトロピック液晶ポリマーから選択
される。モノマー単位は構造式(a)〜(h)に記載さ
れているモノマー単位からなり、さらに好ましくは、本
質的に構造式(a)〜(c)から選択されたモノマー単
位からなる。以下余白
【0015】
【化1】
【0016】
【化2】 以下余白
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】実質的にPBOからなるポリマーのドープ
を形成するための好適な溶媒としては、クレゾールやそ
のポリマーを溶解し得る非酸化性の酸が含まれる。好適
な酸溶媒の例としては、ポリリン酸、メタンスルホン酸
および高濃度の硫酸あるいはそれらの混合物が挙げられ
る。さらに適する溶媒はポリリン酸及びメタンスルホン
酸である。また最も適する溶媒は、ポリリン酸である。
【0024】溶媒中のポリマー濃度は好ましくは少なく
とも約7重量%であり、さらに好ましくは少なくとも1
0重量%、最も好ましくは少なくとも14重量%であ
る。最大濃度は、例えばポリノーの溶解性やドープ粘度
といった実際上の取扱い性により限定される。それらの
限界要因のために、ポリマー濃度は通常では20重量%
を超えることはない。
【0025】好適なポリマーやコポリマーあるいはドー
プは公知の手法により合成される。例えばWolfe 等の米
国特許第4533693号(1985年8月6日)、Sy
bert等の米国特許第4772678号(1988年9月
20日)、Harrisの米国特許第4847350号(19
89年7月11日)に記載される方法で合成される。実
質適にPBOからなるポリマーは、Gregory 等の米国特
許第5089591号(1992年2月18日)による
と、脱水性の酸溶媒中での比較的高温、高剪断条件下に
おいて高い反応速度での高分子量化が可能である。
【0026】このようにして重合されるドープは紡糸部
に供給され、紡糸口金から通常100℃以上の温度で吐
出される。口金細孔の配列は通常円周状、格子状に複数
個配列されるが、その他の配列であってもよい。口金細
孔数は特に限定されるが、紡糸口金面における紡糸細孔
の配列は、吐出糸条間の融着などが発生しないような孔
密度を保つ必要がある。
【0027】紡出糸条は十分な延伸比(SDR)を得る
ため、米国特許5296185号に記載されたように十
分な長さのドローゾーン長が必要で、かつ比較的高温度
(ドープの固化温度以上で紡糸温度以下)の整流された
冷却風で均一に冷却されることが望ましい。ドローゾー
ンの長さ(L)は非凝固性の気体中で固化が完了する長
さが必要であり大雑把には単孔吐出量(Q)によって決
定される。良好な繊維物性を得るにはドローゾーンの取
り出し応力がポリマー換算で(ポリマーのみに応力が掛
かるとして)2g/d以上が必要である。
【0028】一方ドローゾーンでの糸条の滞留時間が長
くなると、ポリベンザゾール分子鎖は極めて長い緩和時
間をもつがポリリン酸は比較的短い緩和時間を有するこ
とから、ドローゾーンでの分子鎖の緩和が僅かに進。極
めて分子配向が高くかつ弾性率が高い糸であるので、僅
かな緩和が弾性率の低下として現れる。これを防ぐこと
が物性改良の決め手であることを見出した。即ち以下の
式を満足することにより得られる紡出糸を、熱処理した
とき従来にない物性と構造を持つ繊維が得られる。
【0029】
【数3】(0.000167/C ×V) 0 . 5≦Q ≦0.00022/C × V
(1)(S×V)/Q≧0.3 (2)40×Q 0 . 5 ≦L ≦80
×Q 0 . 5 (3)
【0030】ここにQは単孔吐出量(g/分)、Vは紡
糸速度(m/分)、Cはポリマー濃度(重量比)、Sは
オリフイス出口断面積(cm2 )、Lはドローゾーンの
長さ(cm)である。
【0031】ドローゾーンで延伸された糸条は次に凝固
浴(抽出浴)に導かれる。紡糸張力が高いため、抽出浴
の乱れなどに対する配慮は必要でなく以下なる形式の抽
出浴でも良い。例えばファンネル型、水槽型、アスピレ
ータ型あるいは滝型などが使用できる。抽出液はリン酸
水溶液や水が望ましい。最終的に抽出浴中において糸条
が含有するリン酸を99.0%以上、好ましくは99.5%以上
抽出する。本発明における抽出媒体として用いられる液
体に特に限定はないが好ましくはポリベンゾオキサゾー
ルに対して実質的に相溶性を有しない水、メタノール、
等である。また抽出浴を多段に分離しリン酸水溶液の濃
度を順次薄くし最終的に水で水洗してもよい。さらに該
繊維束を水酸化ナトリウム水溶液などで中和し、水洗す
ることが望ましい。
【0032】抽出された糸条は直ちにもしくは別途乾燥
し巻き取られる。得られた乾燥繊維をさらに600℃以
上の温度で張力下に熱処理することによりこれまで得ら
れなかったような弾性率(290GPa以上)が得られ
る。この繊維の密度は1.55以上であり、驚くべきこと
に、この様な高弾性率を有する繊維は小角X線散乱像に
おいて図1に示すような二点干渉像が得られる。
【0033】これまでPBO繊維の紡出糸は赤道ストリ
ークを示すのみで子午線方向には規制性を示さないこと
およびPBOの高弾性率を示す繊維(熱処理糸)の小角
X線散乱像は図2に示すように四点干渉像になることが
報告されており(S.J.Bai らPolymer,vol.33, p.2136(1
992 年) あるいはS.Kumar らPolymer,vol.35, p.5408(1
991 年))、本発明で得られる微細構造が新規な微細構造
であることが学術的にも明らかである。
【0034】なお、上記小角X線散乱の測定方法及び密
度の測定方法は下記の方法に拠った。<小角X線散乱の
測定方法>小角X線散乱像は下記の方法で記録した。測
定に供するX線はリガク電機株式会社製ローターフレッ
クスRU−200を銅対陰極を用い、出力40kV×1
00mAで運転して発生せしめた。光学系は、3スリッ
トピンホール小角カメラを用いた。この時、ニッケル箔
をカメラとX線発生機の間に置いてX線を単色化した。
試料は3m乃至10mのヤーンを幅3.8 cmの枷に巻き
とったものをゴニオメーターの中心にx線に対して垂直
方向に立てた。検出器はフジ写真フイルム株式会社製イ
メージングプレート(DLUR−lll)を用いた。試
料と検出器の距離は300mm乃至400mmの間の適
当な距離であった。測定中、入射および散乱X線の空気
による散乱並びに吸収を押さえるために試料と検出器の
間をヘリウムガスで充填した。露光時間は、30分乃至
2時間とした。イメージングプレート上に記録された強
度信号の読みとりは、日本電子株式会社製高精度画像記
録システムを用いて行った。この時読みとりモードはH
S50を指定した。得られた像に対してはバックグラウ
ンド散乱の補正を施した。以上の様な測定法を用いるこ
とにより、鮮明な小角散乱像を撮影することが出来た。
【0035】<密度の測定方法>マイクロメリテックス
製乾式自動密度計アキュピック(ヘリウムガスを用いた
ピクノメータ)を用いて計測した。
【0036】
【実施例】以下、更に実施例を示すが本発明はこれらの
実施例に限定されるものではない。
【0037】<実施例1>米国特許4533693号示
す方法により得られた、30℃のメタンスルホン酸溶液
で測定した固有粘度が24.4dL/gのポリベンゾオキサ
ゾール14.0(重量)%と五酸化リン含量率83.17 %のポ
リリン酸からなる紡糸ドープを紡糸に用いた。ドープは
金属網状の濾材を通過させ、次いで2軸からなる混練装
置で混練と脱泡を行った後、昇圧させ、重合体溶液温度
を170℃に保ち、孔数167を有する紡糸口金から1
70℃で紡出し、温度60℃の冷却風を用いて吐出糸条
を冷却した後、ゴデットロールに巻き付け紡糸条速度を
与え、温度22±2℃に保った10%のリン酸水溶液か
らなる抽出浴中に導入した。引き続いて第二の抽出浴中
でイオン交換水で糸条を洗浄した後、0.1 規定の水酸化
ナトリウム溶液浸漬し中和処理した。さらに水洗浴で洗
浄した後、巻取り、80℃の乾燥オーブン中で乾燥し、
さらに熱処理を行った。結果を表1に示す。本発明の繊
維は従来繊維に比べ際だった弾性率の向上と特異な微細
構造を持つことが認められる。
【0038】
【表1】
【0039】<実施例2>実施例1の繊維を水洗浴で水
洗後、巻き取ることなく乾燥工程を通過せしめた。乾燥
条件を次の通り。第一乾燥オーブン温度190℃乾燥時
間60秒、第二乾燥オーブン温度220℃乾燥時間60
秒、第三乾燥オーブン温度240℃乾燥時間60秒。そ
して乾燥繊維は水分率が0.4 重量%であった。乾燥繊維
はさらに熱処理された。該熱処理繊維の測定結果を表2
に示す。
【0040】
【表2】
【0041】上記表1及び表2より本発明の繊維は従来
の繊維に比し強度と共に著しい弾性率の向上がみられ、
物性上、極めて優れていることが理解される。
【0042】
【発明の効果】本発明は以上、述べたようにこれまで得
られなかった高強度と高弾性率を合わせ持ちかつ特異な
繊維微細構造をもつポリベンザゾール繊維を製造するこ
とができ、その工業的生産を推進して産業用資材として
実用性を高め利用分野を拡大する効果が絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPBO繊維の特異な小角X線散乱像で
ある。
【図2】従来のPBO繊維に認められる小角X線散乱像
である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小角X線散乱が二点干渉像を示し、密度
    が1.55以上であることを特徴とする高弾性率ポリパラフ
    エニレンベンゾビスオキサゾール繊維。
  2. 【請求項2】 強度が5.0 Gpa以上で弾性率が290
    GPa以上であることを特徴とする請求項1記載の高弾
    性率ポリパラフエニレンベンゾビスオキサゾール繊維。
  3. 【請求項3】 強度が5.0 Gpa以上で弾性率が350
    GPa以上であることを特徴とする請求項1記載の高弾
    性率ポリパラフエニレンベンゾビスオキサゾール繊維。
  4. 【請求項4】 強度が6.2 Gpa以上で弾性率が290
    GPa以上であることを特徴とする請求項1記載の高弾
    性率ポリパラフエニレンベンゾビスオキサゾール繊維。
  5. 【請求項5】 実質的にポリパラフエニレンベンゾビス
    オキサゾールからなるポリマーのドープを下記(1)〜
    (3)式 【数1】(0.000167/C ×V) 0 . 5≦Q ≦0.00022/C × V
    (1)(S×V)/Q≧0.3 (2)40×Q 0 . 5 ≦L ≦80
    ×Q 0 . 5 (3)(但し、式中Q は単孔吐出量(g/
    分)、V は紡糸速度(m/分)、C はポリマー濃度(重
    量比)、S はオリフイス出口断面積(cm2 )、L はドロ
    ーゾーンの長さ(cm)である。)を満足するように紡糸口
    金から非凝固性の気体中に押し出して得られた紡出糸を
    抽出浴中に導入して糸条が含有するリン酸を抽出した
    後、乾燥、巻取りを行ない次いで600℃以上の温度
    で、張力下に熱処理することを特徴とする高弾性率ポリ
    パラフエニレンベンゾビスオキサゾール繊維及びその製
    造法。
JP15831395A 1994-07-27 1995-05-31 高弾性率ポリパラフエニレンベンゾビスオキサゾールマルチフィラメントの製造法 Expired - Lifetime JP3480128B2 (ja)

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