JPH08325558A - 複合砥粒及びその製造方法 - Google Patents

複合砥粒及びその製造方法

Info

Publication number
JPH08325558A
JPH08325558A JP7112383A JP11238395A JPH08325558A JP H08325558 A JPH08325558 A JP H08325558A JP 7112383 A JP7112383 A JP 7112383A JP 11238395 A JP11238395 A JP 11238395A JP H08325558 A JPH08325558 A JP H08325558A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
abrasive grain
main
abrasive grains
group
periodic table
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7112383A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3814311B2 (ja
Inventor
Akira Suzuki
旭 鈴木
Hiroaki Asano
浩明 浅野
Noboru Hiraiwa
昇 平岩
Takayuki Moroto
隆幸 諸戸
Hajime Fukami
肇 深見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Van Moppes Ltd
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Van Moppes Ltd
Toyoda Koki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Van Moppes Ltd, Toyoda Koki KK filed Critical Toyoda Van Moppes Ltd
Priority to JP11238395A priority Critical patent/JP3814311B2/ja
Publication of JPH08325558A publication Critical patent/JPH08325558A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3814311B2 publication Critical patent/JP3814311B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 砥粒の保持力を強化する。 【構成】 ダイヤモンドあるいは立方晶窒化ホウ素(C
BN)からなるものであって、比較的大粒のものからな
る主砥粒1と、当該主砥粒1よりも小粒のものからなる
補助砥粒2と、を用意する。これら両砥粒1、2を、チ
タン(周期律表第4A族)、バナジウム(周期律表第5
A族)、クロム(周期律表第6A族)のうちのいずれか
一つのものからなる金属と、銅、銀、金等の周期律表第
1B族の金属とからなる合金(ロー材)にて形成される
結合材3にて結合させる。これによって、主砥粒1を中
心にして、その周りに、上記結合材3を介して結合され
た複数個の補助砥粒2を有する複合砥粒が形成される。 【効果】 補助砥粒2の部分がボンド材内にてアンカー
の役目を果たし、砥粒の早期脱落が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、研削砥石に用いられる
砥粒に関するものであり、特に、ダイヤモンドあるいは
立方晶窒化ホウ素(CBN)からなる主砥粒の周りに、
複数個の小粒の補助砥粒を取り付けるようにした複合砥
粒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ダイヤモンド砥粒あるいは立方
晶窒化ホウ素(CBN)等の超砥粒を用いる研削砥石に
おいては、硬度の高い上記超砥粒を強固に保持するた
め、ボンド材としても強力なものが要請されている。そ
して、このように、強力な保持力(グリップ力)を発揮
させるために、ボンド材としては、レジンボンド、ある
いはメタルボンド、またはビトリファイドボンド等が採
用されており、しかも、これらボンド材の強度を上げる
ために種々の工夫が施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、ボ
ンド材の強度を上げると、砥粒の早期脱落は防げること
となるが、一方、ツルーイング及びドレッシング等によ
って正常な切れ刃を形成することが難しくなるという問
題点がある。すなわち、砥粒と砥粒との間に存在するボ
ンド材が、あまりにも強過ぎたり、あるいは硬過ぎたり
すると、ツルーイングあるいはドレッシング等によって
も、上記ボンド材の部分が正常に削られず、本来、各砥
粒間に形成されるべきポケット部が十分には形成されな
いという問題点が生ずる。このポケット部は、研削油の
油溜り部や研削屑の溜り場を提供するものであるので、
このポケット部が正常に形成されないと、研削砥石の研
削面あるいはワークの加工面の冷却が不十分になるとい
う問題点が生ずることとなる。このような問題点を解決
するために、ボンド材本来の特性を活かした状態で、か
つ、砥粒の早期脱落等を防止するようにした、研削砥石
用砥粒を提供しようとするのが、本発明の目的(課題)
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては次のような手段を講ずることとし
た。すなわち、研削砥石に用いられるものであって、比
較的大粒の砥粒からなる主砥粒と、当該主砥粒の周りに
取り付けられるものであって、小粒のものからなる補助
砥粒とからなる複合砥粒に関して、これら主砥粒及び補
助砥粒を、ダイヤモンドあるいは立方晶窒化ホウ素(C
BN)にて形成するとともに、上記主砥粒と補助砥粒と
を結合する結合材を、チタン(Ti )を含む周期律表第
4A族の金属、バナジウム(V)を含む周期律表第5A
族の金属、及びクロム(Cr )を含む周期律表第6A族
の金属のうちのいずれか一つの族の金属と、銅(Cu
)、銀(Ag )、金(Au )等からなる周期律表第1
B族のなかの少なくとも1つの金属との合金からなるよ
うにした構成を採ることとした。
【0005】また、上記構成からなる複合砥粒の製造方
法に関して、次のような工程からなるようにした。すな
わち、ダイヤモンドまたは立方晶窒化ホウ素(CBN)
にて形成される主砥粒と、チタン(Ti )を含む周期律
表第4A族の金属、バナジウム(V)を含む周期律表第
5A族の金属、及びクロム(Cr )を含む周期律表第6
A族の金属のうちのいずれか一つの族の金属からなる粉
末と、銅(Cu )、銀(Ag )、金(Au )等からなる
周期律表第1B族のなかの少なくとも1つの金属の粉末
と、更には有機バインダーとを混合する工程と、これら
混合されたものを混練することによって、上記主砥粒の
周りに、上記金属粉末を主体とするペースト状の物体を
万遍なく付着させる工程と、このように主砥粒の周りに
ペースト状の物体が付着した状態のものの、その周り
に、当該ペースト状物体を介して、上記小粒の砥粒から
なるものであって、ダイヤモンドあるいは立方晶窒化ホ
ウ素(CBN)にて形成される補助砥粒を塗す工程と、
このようにして主砥粒の周りに上記ペースト状物体を介
して複数個の補助砥粒が付着した状態のものを所定の温
度にて焼成する工程と、このような焼成工程において、
複数の砥粒どうしが固着した状態のものを粉砕する工程
と、からなるようにした。
【0006】
【作用】上記構成を採ることにより、本発明において
は、次のような作用を呈することとなる。すなわち、本
発明にかかる複合砥粒は、例えば、上記主砥粒及び補助
砥粒が、ともにダイヤモンドからなるものであり、か
つ、上記主砥粒と補助砥粒との間に設けられる結合材
が、チタン(Ti )を含む、いわゆるロー材にて形成さ
れているものであるとすると、上記焼成の段階(工程)
において、上記両砥粒の表面にはチタンカーバイト(T
i C)からなるメタライジング層が形成されることとな
る。このメタライジング層の作用により、上記結合材を
形成するロー材は、上記両砥粒の周りに濡れることとな
る。その結果、ロー材を介して上記主砥粒と補助砥粒と
は強固に結合されることとなる。このようにして、主砥
粒の周りに複数個の補助砥粒の結合された複合砥粒が形
成されることとなる(図1参照)。
【0007】そして、このような構成からなる複合砥粒
が、各種ボンド材にて砥石台金上に取り付けられると、
主砥粒の周りに結合された上記補助砥粒は、アンカーの
役目を果たすこととなり、当該複合砥粒はボンド材内に
強力に保持(グリップ)されることとなる。その結果、
砥粒の早期脱落が防止されるようになる。なお、このこ
とは、結合材に含まれるチタン(Ti )の代わりに、こ
れに代わってバナジウム(V)、あるいはクロム(Cr
)が採用された場合にも、同様のことが言える。ま
た、ダイヤモンドに代わって立方晶窒化ホウ素(CB
N)が採用された場合にも、当該立方晶窒化ホウ素(C
BN)のホウ素(B)が上記結合材を形成するチタン
(Ti )等との間において、メタライジング層を形成す
ることによって、同様の作用が行なわれることとなる。
【0008】また、このように、本複合砥粒は、砥粒の
構成自体において、アンカー部を有しているので、研削
砥石に用いられる場合、どのようなボンド材と組合わさ
れても、砥粒の早期脱落等が防止されることとなる。そ
の結果、ツルーイング性、あるいはドレッシング性等を
考慮した、種々のボンド材、例えば、レジンボンド材、
あるいはメタルボンド材、またはビトリファイドボンド
材等を採用することができるようになる。すなわち、こ
のような複合砥粒がボンド材内に設置されると、ボンド
材の特性を十分に活かした研削砥石が形成されることと
なる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例について、図1及び図3を基
に説明する。本実施例の構成は、図1に示す如く、ダイ
ヤモンドあるいは立方晶窒化ホウ素(CBN)からなる
主砥粒1と、当該主砥粒1の周りに結合材3を介して取
り付けられるものであって、上記主砥粒1よりも小粒な
形状からなり、かつ、ダイヤモンドあるいは立方晶窒化
ホウ素(CBN)等からなる補助砥粒2と、からなるこ
とを基本とするものである。なお、このような基本構成
において、上記補助砥粒2としては、上記ダイヤモンド
あるいはCBNの代わりに、セラミック系の粒子、また
は金属材からなる粒子が用いられる場合がある。
【0010】このような基本構成において、上記結合材
3は、チタン(Ti )を含む周期律表第4A族の金属、
バナジウム(V)を含む周期律表第5A族の金属、及び
クロム(Cr )を含む周期律表第6A族の金属のうちの
いずれか一つの族の金属と、銅(Cu )、銀(Ag )、
金(Au )等からなる周期律表第1B族のなかの少なく
とも1つの金属との合金からなることを基本とするもの
である。なお、これらに加えて、上記周期律表第1B族
の金属と合金を形成するスズ(Sn )、亜鉛(Zn )、
鉄(Fe )等の金属が追加される場合がある。このよう
な構成において、その結合材3が、例えば、チタン(T
i )と、銅(Cu )、銀(Ag )、金(Au )等と、か
らなるものである場合について考察する。すなわち、こ
の場合には、まず、ダイヤモンドあるいは立方晶窒化ホ
ウ素(CBN)からなる主砥粒1と、上記チタン、銅、
銀、金等からなる金属粉末と、有機バインダーと、が混
合されるとともに、全体が混練される。
【0011】このようにして主砥粒1の周りに、結合材
3を形成する金属粉末等からなるペースト状のものが万
遍なく付着した(塗られた)状態のものが形成される。
このような状態のものを、微細粒子からなる補助砥粒2
の収容された容器内等へ投入する。これによって、主砥
粒1の周りには、ペースト状物体(混合物)を介して、
多数の補助砥粒2の付着した状態のものが形成されるこ
ととなる。
【0012】そして、このような状態のものが、約84
0℃〜940℃にて焼成されることによって、まず、主
砥粒1及び補助砥粒2の周りには、チタン(Ti )にて
形成されるメタライジング層が形成されることとなる。
すなわち、上記主砥粒1及び補助砥粒2がダイヤモンド
砥粒である場合、上記両砥粒1、2の表面には、チタン
カーバイト(Ti C)からなるメタライジング層が形成
されることとなる。そして、このメタライジング層は、
半金属性のものからなるものであるので、上記結合材3
を形成する銅(Cu )、銀(Ag )、金(Au )等の金
属と融合しやすい性質を有している。従って、両砥粒
1、2は、その表面に形成されたメタライジング層を介
して、図1に示す如く、結合材3と結合されるようにな
る。その結果、当該結合材3は、上記両砥粒1、2の周
りに濡れ上がって来て、上記両砥粒1、2と全面的な結
合が行なわれるとともに、結合材3自体も合金の形成に
より強力な結合構造を形成することとなる。すなわち、
上記両砥粒1、2は、上記結合材3を介して強力に結合
されることとなる。なお、このような構成は、上記チタ
ン(Ti )の代わりに、バナジウム(V)、クロム(C
r )が採用された場合にも同様のことが言える。
【0013】このようにして、主砥粒1の周りに結合材
3を介して複数の補助砥粒2の設けられた複合砥粒が形
成されることとなる(図1参照)。そして、この複合砥
粒は、主砥粒1の周りに、補助砥粒2が凸起状に複数個
設けられている構成からなるものであり、このような構
成からなる複合砥粒が、図3に示す如く、研削砥石用砥
粒として、ボンド材5中に設置されると、上記補助砥粒
2にて形成される凸起部がアンカーの役目を果たすこと
となる。
【0014】次に、このような構成からなる複合砥粒の
製造方法について、図2を基に説明する。まず、図2
(イ)に示す如く、ダイヤモンドあるいは立方晶窒化ホ
ウ素(CBN)からなる主砥粒1と、チタン(Ti )を
含む周期律表第4A族の金属、あるいはバナジウム
(V)を含む周期律表第5A族の金属、またはクロム
(Cr)を含む周期律表第6A族の金属のうちのいずれ
か一つのものによって形成される金属粉末と、銅(Cu
)、銀(Ag )、金(Au )等の周期律表第1B族の
金属粉末と、更には、当該周期律表第1B族の金属との
間において合金を形成するスズ(Sn )、亜鉛(Zn
)、鉄(Fe )等の金属粉末とを、適当な有機バイン
ダーを加えて混合する。そして、このような状態のもの
を、図2(ロ)の混練工程において良く混練する。これ
によって、主砥粒1の周りに、結合材3等からなるペー
スト状物体が万遍なく付着した状態のものが造られる。
次に、図2(ハ)において、上記主砥粒1の周りにペー
スト状結合材3の付着した状態のものを、補助砥粒2の
収容された容器内へ投入し、当該補助砥粒2を上記主砥
粒1の周りに付着させる。すなわち、補助砥粒2をペー
スト状結合材3を介して上記主砥粒1の周りに塗す。こ
れによって、図2(ハ)に示す如く、主砥粒1の周りに
ペースト状の結合材3等を介して複数の補助砥粒2の付
着した状態のものが形成される。
【0015】次に、このようにして所定の状態に形成さ
れたものを、図2(ニ)の焼成工程にて焼成する。な
お、この焼成に当っては、上記結合材3を形成する金属
材が酸化物を形成することのないようにするため、上記
焼成工程を行なう炉内の雰囲気を、アルゴンガス等の不
活性ガスが充填された状態、または真空状態に保持す
る。このような状態において焼成工程が行なわれる。ま
た、このときの温度は、840℃ないし940℃程度に
制御される。この温度は、両砥粒1、2の表面にチタン
カーバイト(Ti C)からなるメタライジング層が形成
されるとともに、結合材3を形成する各種金属が溶融し
て合金を形成する範囲の温度である。すなわち、あまり
高温状態で、かつ、長時間加熱されると、上記両砥粒
1、2が、例えばダイヤモンドである場合、当該両砥粒
1、2の表面のチタンカーバイト層(Ti C)が深くな
り過ぎ、結合材3との結合強度が低下するおそれがあ
る。従って、これを避けるために、上記焼成条件を上記
温度範囲内及び所定の焼成時間内に設定することとして
いる。
【0016】このような工程を経ることによって、両砥
粒1、2の周りは、濡れ上がった金属製の結合材3によ
って被われるとともに、上記主砥粒1と補助砥粒2とは
強固に結合されることとなる。ところで、この焼成工程
においては、上記主砥粒1どうしが複数個連続して固着
したり、あるいは補助砥粒2を介して固着したりする場
合がある。すなわち、複数個の砥粒の固着した塊が形成
されてしまう場合がある。そこで、図2(ホ)の工程
(粉砕工程)において、これら塊となった状態のものを
機械的に粉砕する。そして、次に、これら粉砕された砥
粒群の中から、図2(ヘ)の選別工程において、適正な
大きさを有する正常な複合砥粒のみを選び出す。このよ
うな工程を経ることによって適正な複合砥粒が形成され
ることとなる。
【0017】なお、このような構成において、両砥粒
1、2の表面と結合材3との間に形成されるメタライジ
ング層は、上記チタンカーバイト(Ti C)の代わり
に、バナジウムカーバイト(VC)、あるいはクロムカ
ーバイト(Cr C)等にて形成される場合もある。この
場合においても、これらメタライジング層と銅(Cu
)、銀(Ag )、金(Au )を含む周期律表第1B族
の金属とは融合しやすくなっているので、ダイヤモンド
砥粒1、2と結合材3との濡れ性が良くなり、両者の結
合力は強固になる。また、上記構成は、両砥粒1、2に
立方晶窒化ホウ素(CBN)を用いた場合にも、同じよ
うに、ホウ素(B)とチタン(Ti )との間においてメ
タライジング層が形成されることにより、強力な結合が
行なわれることとなる。なお、このような構成からなる
ものにおいて、多くの場合は、主砥粒1と補助砥粒2と
は、同じ素材のダイヤモンド砥粒どうし、あるいはCB
N砥粒どうしにて形成されるが、場合によっては、異な
った素材、すなわち、ダイヤモンド砥粒とCBN砥粒と
の組合せによって形成される場合もある。更には、補助
砥粒2として、セラミック系の粒子あるいは金属材から
なる粒子が採用される場合もある。
【0018】次に、本実施例の作用等について説明す
る。なお、本実施例の作用は、基本的には、上記作用の
欄のところで説明したものと同じである。すなわち、図
2に示すような各工程を経ることによって形成された本
実施例の複合砥粒は、図1に示す如く、主砥粒1の周り
に結合材3を介して複数個の補助砥粒2が設けられてお
り、しかも、この結合材3は、じん性のあるロー材にて
形成されているものであるので、上記主砥粒1と補助砥
粒2とは、強固に結合されることとなる。特に、上記両
砥粒1、2の表面には、これら両砥粒1、2がダイヤモ
ンドである場合、チタンカーバイト(Ti C)、あるい
はバナジウムカーバイト(VC)、またはクロムカーバ
イト(Cr C)等からなるメタライジング層が形成され
ており、このメタライジング層と、上記結合材3を形成
する銅(Cu )、銀(Ag )、金(Au )とは同じ金属
性を有しているので融合しやすく、従って、上記メタラ
イジング層と結合材3とは、強力に結合されることとな
る。そして更に、当該結合材3自体においても、チタン
(Ti )、銅(Cu )、銀(Ag )、金(Au )等から
なる合金、あるいはバナジウム(V)、銅(Cu )、銀
(Ag )、金(Au )等からなる合金、またはクロム
(Cr )、銅(Cu )、銀(Ag )、金(Au )等から
なる合金が形成されることとなるので、じん性のある強
力な結合構造を形成することとなる。従って、本実施例
においては、強靭な結合材3にて、主砥粒1と補助砥粒
2とが結合された複合砥粒が形成されることとなり、こ
のような複合砥粒が、図3に示す如く、ボンド材5内に
埋め込まれると、上記補助砥粒2の部分がアンカーの役
目を果たし、本複合砥粒は上記ボンド材5内に強力に保
持(グリップ)されることとなる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、研削砥石に用いられる
ものであって、比較的大粒の砥粒からなる主砥粒と、当
該主砥粒の周りに取り付けられるものであって、小粒の
ものからなる補助砥粒とからなる複合砥粒に関して、こ
れら主砥粒及び補助砥粒を、ダイヤモンドあるいは立方
晶窒化ホウ素(CBN)にて形成するとともに、上記主
砥粒と補助砥粒とを結合する結合材を、チタン(Ti )
を含む周期律表第4A族の金属、バナジウム(V)を含
む周期律表第5A族の金属、及びクロム(Cr )を含む
周期律表第6A族の金属のうちのいずれか一つの族の金
属と、銅(Cu )、銀(Ag )、金(Au )等からなる
周期律表第1B族のなかの少なくとも1つの金属との合
金からなるようにしたので、主砥粒と補助砥粒との間
が、強力な結合材で結合された複合砥粒が形成されるこ
ととなり、このような複合砥粒が、ボンド材内に設置さ
れると、上記補助砥粒の部分がアンカーの役目を果たす
ようになり、ボンド材内に強力に保持(グリップ)され
るようになった。その結果、当該複合砥粒を用いること
によって、ツルーイング性及びドレッシング性に優れて
いるものであって、しかも、砥粒の早期脱落を防止する
ことのできるようにした研削砥石を提供することができ
るようになった。
【0020】また、上記構成からなる複合砥粒の、その
製造方法に関して、ダイヤモンドあるいは立方晶窒化ホ
ウ素(CBN)にて形成される主砥粒と、チタン(Ti
)を含む周期律表第4A族の金属、バナジウム(V)
を含む周期律表第5A族の金属、及びクロム(Cr )を
含む周期律表第6A族の金属のうちのいずれか一つの族
の金属からなる粉末と、銅(Cu )、銀(Ag )、金
(Au )等からなる周期律表第1B族のなかの少なくと
も1つの金属の粉末と、更には有機バインダーとを混合
する工程と、これら混合されたものを混練することによ
って、上記主砥粒の周りに、上記金属粉末を主体とする
ペースト状の物体を万遍なく付着させる工程と、このよ
うに主砥粒の周りにペースト状の物体が付着した状態の
ものの、その周りに、当該ペースト状物体を介して上記
小粒の砥粒からなる補助砥粒を塗す工程と、このように
して主砥粒の周りに上記ペースト状物体を介して複数個
の補助砥粒が付着した状態のものを所定の温度にて焼成
する工程と、このような焼成工程において、複数の砥粒
どうしが固着した状態のものを粉砕する工程と、当該粉
砕工程にて各個ばらばらに離された砥粒のうちから、適
正な状態のもののみを選び出す(選別する)工程と、か
らなるようにしたので、アンカー部を有し、ボンド材内
に設置されたときに強力なグリップ力を発揮する複合砥
粒が、容易に、しかも、安価に製造されるようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明にかかる複合砥粒の製造工程を示す図で
ある。
【図3】本発明にかかる複合砥粒がボンド材内に設置さ
れた状態を示す図である。
【符号の説明】
1 主砥粒 2 補助砥粒 3 結合材(ロー材) 5 ボンド材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平岩 昇 愛知県岡崎市舞木町字城山1番地54 豊田 バンモップス株式会社内 (72)発明者 諸戸 隆幸 愛知県岡崎市舞木町字城山1番地54 豊田 バンモップス株式会社内 (72)発明者 深見 肇 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研削砥石に用いられるものであって、比
    較的大粒の砥粒からなる主砥粒と、当該主砥粒の周りに
    取り付けられるものであって、上記主砥粒よりも小粒の
    ものにて形成される補助砥粒と、からなる複合砥粒にお
    いて、これら主砥粒及び補助砥粒を、ダイヤモンド及び
    立方晶窒化ホウ素(CBN)のうちの少なくとものいず
    れか一方のものにて形成するとともに、上記主砥粒と補
    助砥粒とを結合する結合材を、チタン(Ti )を含む周
    期律表第4A族の金属、バナジウム(V)を含む周期律
    表第5A族の金属、及びクロム(Cr )を含む周期律表
    第6A族の金属のうちのいずれか一つの族の金属と、周
    期律表第1B族の金属との合金からなるようにしたこと
    を特徴とする複合砥粒。
  2. 【請求項2】 研削砥石に用いられるものであって、比
    較的大粒の砥粒からなる主砥粒と、当該主砥粒の周りに
    取り付けられるものであって、上記主砥粒よりも小粒の
    ものにて形成される補助砥粒と、からなる複合砥粒の、
    その製造方法に関して、ダイヤモンド及び立方晶窒化ホ
    ウ素(CBN)のうちのいずれか一方のものにて形成さ
    れる主砥粒と、チタン(Ti )を含む周期律表第4A族
    の金属、バナジウム(V)を含む周期律表第5A族の金
    属、及びクロム(Cr )を含む周期律表第6A族の金属
    のうちのいずれか一つの族の金属からなる粉末と、周期
    律表第1B族の金属の粉末と、更には有機バインダーと
    を混合する工程と、これらのものを混練することによっ
    て、上記主砥粒の周りにペースト状の物体が付着するよ
    うにする工程と、このように主砥粒の周りにペースト状
    の物体が付着した状態のものの、その周りに、当該ペー
    スト状物体を介して、ダイヤモンド及び立方晶窒化ホウ
    素(CBN)のうちのいずれか一方のものにて形成され
    る補助砥粒を塗す工程と、このようにして、主砥粒の周
    りに上記ペースト状物体を介して複数個の補助砥粒が付
    着した状態のものを、所定の温度にて焼成する工程と、
    このような焼成工程において、複数の砥粒どうしが固着
    した状態のものを粉砕する工程と、からなるようにした
    ことを特徴とする複合砥粒の製造方法。
JP11238395A 1995-03-31 1995-04-12 複合砥粒の製造方法 Expired - Fee Related JP3814311B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11238395A JP3814311B2 (ja) 1995-03-31 1995-04-12 複合砥粒の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-100531 1995-03-31
JP10053195 1995-03-31
JP11238395A JP3814311B2 (ja) 1995-03-31 1995-04-12 複合砥粒の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08325558A true JPH08325558A (ja) 1996-12-10
JP3814311B2 JP3814311B2 (ja) 2006-08-30

Family

ID=26441538

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11238395A Expired - Fee Related JP3814311B2 (ja) 1995-03-31 1995-04-12 複合砥粒の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3814311B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006500462A (ja) * 2002-09-24 2006-01-05 チエン−ミン・ソン 溶融ブレーズコーティング済み超研磨材粒子及び関連する方法
JP2011526954A (ja) * 2008-07-03 2011-10-20 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 固定研磨粒子及びそれから作製される物品
US9206337B2 (en) 2013-09-12 2015-12-08 Industrial Bank Of Korea Methods of manufacturing abrasive particle and polishing slurry
US9469800B2 (en) 2013-09-12 2016-10-18 Industrial Bank Of Korea Abrasive particle, polishing slurry, and method of manufacturing semiconductor device using the same

Citations (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5138192A (en) * 1974-09-27 1976-03-30 Osaka Diamond Ind Daiyamondo mataha ritsuhoshochitsukahosotoishi
JPS55112772A (en) * 1978-12-18 1980-08-30 De Beers Ind Diamond Pellet of abrasive
JPS5831241U (ja) * 1981-08-19 1983-03-01 名古屋エラスチツク製砥株式会社 研削砥石用の複合砥粒
JPS58217272A (ja) * 1983-05-11 1983-12-17 Nagoya Erasuchitsuku Seito Kk 複合砥粒の構造
JPS61111885A (ja) * 1984-11-06 1986-05-29 Showa Denko Kk 研削用成形体
JPS62216906A (ja) * 1985-12-24 1987-09-24 住友電気工業株式会社 複合粉末状粒子,製造方法および製造装置
JPS6334069A (ja) * 1986-07-29 1988-02-13 Mitsubishi Metal Corp 砥石
JPH01138653U (ja) * 1988-03-12 1989-09-21
JPH01266183A (ja) * 1987-12-09 1989-10-24 Rhone Poulenc Chim セリウムを主体とした改良研磨用組成物及びその製造方法
JPH0248173A (ja) * 1988-08-05 1990-02-16 Ishizuka Kenkyusho:Kk 焼結微細超研磨材の製造方法
JPH02229878A (ja) * 1989-03-03 1990-09-12 Ishizuka Kenkyusho:Kk 被覆ダイヤモンド砥粒およびその製法
JPH0393694A (ja) * 1989-09-06 1991-04-18 Sumitomo Electric Ind Ltd 砥粒の製造方法
JPH03245971A (ja) * 1990-02-26 1991-11-01 Toyoda Mach Works Ltd Cbn砥石
JPH04269168A (ja) * 1991-02-20 1992-09-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 研削工具製造方法及び研削工具用ダイヤモンド粒子
JPH05293762A (ja) * 1992-04-17 1993-11-09 Olympus Optical Co Ltd 精密研削研磨砥石
JPH06184526A (ja) * 1992-12-15 1994-07-05 Ishizuka Kenkyusho:Kk 高強度超砥粒およびその製法
JPH07148666A (ja) * 1993-11-29 1995-06-13 Mitsubishi Materials Corp 耐摩耗性にすぐれたビトリファイドボンド砥石

Patent Citations (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5138192A (en) * 1974-09-27 1976-03-30 Osaka Diamond Ind Daiyamondo mataha ritsuhoshochitsukahosotoishi
JPS55112772A (en) * 1978-12-18 1980-08-30 De Beers Ind Diamond Pellet of abrasive
JPS5831241U (ja) * 1981-08-19 1983-03-01 名古屋エラスチツク製砥株式会社 研削砥石用の複合砥粒
JPS58217272A (ja) * 1983-05-11 1983-12-17 Nagoya Erasuchitsuku Seito Kk 複合砥粒の構造
JPS61111885A (ja) * 1984-11-06 1986-05-29 Showa Denko Kk 研削用成形体
JPS62216906A (ja) * 1985-12-24 1987-09-24 住友電気工業株式会社 複合粉末状粒子,製造方法および製造装置
JPS6334069A (ja) * 1986-07-29 1988-02-13 Mitsubishi Metal Corp 砥石
JPH01266183A (ja) * 1987-12-09 1989-10-24 Rhone Poulenc Chim セリウムを主体とした改良研磨用組成物及びその製造方法
JPH01138653U (ja) * 1988-03-12 1989-09-21
JPH0248173A (ja) * 1988-08-05 1990-02-16 Ishizuka Kenkyusho:Kk 焼結微細超研磨材の製造方法
JPH02229878A (ja) * 1989-03-03 1990-09-12 Ishizuka Kenkyusho:Kk 被覆ダイヤモンド砥粒およびその製法
JPH0393694A (ja) * 1989-09-06 1991-04-18 Sumitomo Electric Ind Ltd 砥粒の製造方法
JPH03245971A (ja) * 1990-02-26 1991-11-01 Toyoda Mach Works Ltd Cbn砥石
JPH04269168A (ja) * 1991-02-20 1992-09-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 研削工具製造方法及び研削工具用ダイヤモンド粒子
JPH05293762A (ja) * 1992-04-17 1993-11-09 Olympus Optical Co Ltd 精密研削研磨砥石
JPH06184526A (ja) * 1992-12-15 1994-07-05 Ishizuka Kenkyusho:Kk 高強度超砥粒およびその製法
JPH07148666A (ja) * 1993-11-29 1995-06-13 Mitsubishi Materials Corp 耐摩耗性にすぐれたビトリファイドボンド砥石

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006500462A (ja) * 2002-09-24 2006-01-05 チエン−ミン・ソン 溶融ブレーズコーティング済み超研磨材粒子及び関連する方法
JP2011526954A (ja) * 2008-07-03 2011-10-20 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 固定研磨粒子及びそれから作製される物品
US9206337B2 (en) 2013-09-12 2015-12-08 Industrial Bank Of Korea Methods of manufacturing abrasive particle and polishing slurry
US9469800B2 (en) 2013-09-12 2016-10-18 Industrial Bank Of Korea Abrasive particle, polishing slurry, and method of manufacturing semiconductor device using the same
US9493679B2 (en) 2013-09-12 2016-11-15 Industrial Bank Of Korea Methods of manufacturing abrasive particle and polishing slurry
CN104559926B (zh) * 2013-09-12 2017-04-26 中小企业银行 磨料颗粒和抛光浆料的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3814311B2 (ja) 2006-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4968326A (en) Method of brazing of diamond to substrate
US6830598B1 (en) Molten braze coated superabrasive particles and associated methods
US4714385A (en) Polycrystalline diamond and CBN cutting tools
US4923490A (en) Novel grinding wheels utilizing polycrystalline diamond or cubic boron nitride grit
CN1066661C (zh) 改进的金属粘结料和金属粘结磨料制品
US9868100B2 (en) Brazed diamond tools and methods for making the same
US9221154B2 (en) Diamond tools and methods for making the same
CA1270654A (en) Polycrystalline diamond and cbn cutting tools
GB1568202A (en) Abrasive bodies
US20070051354A1 (en) Brazed diamond tools and methods for making the same
JPH11165261A (ja) 多孔質砥粒砥石とその製造方法
CN1032509A (zh) 低压粘结金刚石聚晶体及其制造方法
US2137201A (en) Abrasive article and its manufacture
GB1588483A (en) Abrasive compacts
JPH081521A (ja) 新規な金属ボンドを用いて結合した砥粒加工工具とその製造法
JP2003512937A (ja) 剛直に結合された薄い砥石
KR20070090238A (ko) 금속 매트릭스 내에 초연마 입자의 보유를 최대화하는 방법
PL184980B1 (pl) Warstwowy element tnący i sposób wytwarzania warstwowego elementu tnącego
JP2829522B2 (ja) 被覆ダイヤモンド砥粒およびその製法
JPH08325558A (ja) 複合砥粒及びその製造方法
JP2000141230A (ja) メタルボンド砥石およびその製造方法
JP2987485B2 (ja) 超砥粒砥石及びその製造方法
JP3712832B2 (ja) レジノイド超砥粒砥石
JPH08229825A (ja) 超砥粒砥石及びその製造方法
JP2001088035A (ja) 有気孔砥石

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050308

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050426

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060523

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060605

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120609

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130609

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees