JPH0832552A - 伝搬路推定装置 - Google Patents
伝搬路推定装置Info
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- JPH0832552A JPH0832552A JP6167724A JP16772494A JPH0832552A JP H0832552 A JPH0832552 A JP H0832552A JP 6167724 A JP6167724 A JP 6167724A JP 16772494 A JP16772494 A JP 16772494A JP H0832552 A JPH0832552 A JP H0832552A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 伝搬環境が変動した場合でも、伝搬路特性を
良好に推定することができるようにする。 【構成】 ドップラ周波数検出部30は、データ変調成
分が除去された相関信号V1(i) に基づいて、所定の周
期で、逐次、ドップラ周波数を検出する。SNR演算部
40は、上記相関信号V1(i) と受信信号V2とに基づ
いて、所定の周期で、逐次、信号対干渉波電力比を算出
する。次数決定部50は、これらの出力に基いて、近似
関数の次数として、最小2乗法による推定誤差を最小と
し得るような次数を決定する。推定値算出部60は、次
数が決定された近似関数のパラメータを、予め定めた近
似データ数分の相関信号V1(i) を使って、最小2乗法
によって算出し、このパラメータを有する近似関数に基
づいて、データV1(i) から伝搬路特性の推定値V3
(i) を算出する。
良好に推定することができるようにする。 【構成】 ドップラ周波数検出部30は、データ変調成
分が除去された相関信号V1(i) に基づいて、所定の周
期で、逐次、ドップラ周波数を検出する。SNR演算部
40は、上記相関信号V1(i) と受信信号V2とに基づ
いて、所定の周期で、逐次、信号対干渉波電力比を算出
する。次数決定部50は、これらの出力に基いて、近似
関数の次数として、最小2乗法による推定誤差を最小と
し得るような次数を決定する。推定値算出部60は、次
数が決定された近似関数のパラメータを、予め定めた近
似データ数分の相関信号V1(i) を使って、最小2乗法
によって算出し、このパラメータを有する近似関数に基
づいて、データV1(i) から伝搬路特性の推定値V3
(i) を算出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、直接拡散/スペクト
ル拡散通信方式の通信システムにおいて、データ変調成
分が除去された相関信号との誤差が最小となるように、
最小2乗法によってパラメータが算出された近似関数に
基づいて、伝搬路特性を推定する伝搬路推定装置に関す
る。
ル拡散通信方式の通信システムにおいて、データ変調成
分が除去された相関信号との誤差が最小となるように、
最小2乗法によってパラメータが算出された近似関数に
基づいて、伝搬路特性を推定する伝搬路推定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、複数の移動機を相互に接続する移
動通信システムにおいては、自動車電話や携帯電話等の
普及による周波数不足に伴い、多元接続方式として、符
号拡散多元接続方式(以下、「CDMA」という。)が
注目されている。
動通信システムにおいては、自動車電話や携帯電話等の
普及による周波数不足に伴い、多元接続方式として、符
号拡散多元接続方式(以下、「CDMA」という。)が
注目されている。
【0003】このCDMAは、通信方式として、直接拡
散/スペクトル拡散通信方式(以下、「DS/SS方
式」という。)を用いる多元接続方式である。ここで、
DS/SS方式とは、送信信号を所定の拡散符号系列で
直接拡散した後、ディジタル変調して送信する通信方式
である。
散/スペクトル拡散通信方式(以下、「DS/SS方
式」という。)を用いる多元接続方式である。ここで、
DS/SS方式とは、送信信号を所定の拡散符号系列で
直接拡散した後、ディジタル変調して送信する通信方式
である。
【0004】多元接続方式として、CDMAを採用する
移動通信システムにおいては、周波数選択性フェージン
グに対処可能な受信機として、RAKE方式の受信機を
用いることが考えられている。このRAKE方式の受信
機は、周波数選択性フェージングを受けている受信信号
を逆拡散により先行波と遅延波に分離し、各分離出力を
それぞれの信頼度に応じて重み付けし、各重付け出力を
合成することにより、パスダイバーシチを実現するもの
である。
移動通信システムにおいては、周波数選択性フェージン
グに対処可能な受信機として、RAKE方式の受信機を
用いることが考えられている。このRAKE方式の受信
機は、周波数選択性フェージングを受けている受信信号
を逆拡散により先行波と遅延波に分離し、各分離出力を
それぞれの信頼度に応じて重み付けし、各重付け出力を
合成することにより、パスダイバーシチを実現するもの
である。
【0005】周波数選択性フェージングに対処可能な受
信機として、このRAKE方式の受信機を用いる場合、
重付け係数を正確に定めることができれば、最大比合成
ダイバーシチと等価なパスダイバーシチを得ることがで
きる。
信機として、このRAKE方式の受信機を用いる場合、
重付け係数を正確に定めることができれば、最大比合成
ダイバーシチと等価なパスダイバーシチを得ることがで
きる。
【0006】合成用の重付け係数としては、受信信号が
伝搬されてきた伝搬路の特性の複素共役を用いることが
できる。重付け係数として、この複素共役を用いる場合
は、伝搬路特性を推定する必要がある。この伝搬路特性
を推定する方法としては、従来、次の文献に記載されて
いる方法が知られている。
伝搬されてきた伝搬路の特性の複素共役を用いることが
できる。重付け係数として、この複素共役を用いる場合
は、伝搬路特性を推定する必要がある。この伝搬路特性
を推定する方法としては、従来、次の文献に記載されて
いる方法が知られている。
【0007】文献:Yukitoshi SANADA, Akihiro KAHIWA
RA and Masao NAKAGAWA "Adaptive RAKE Receiver for Mobile Communications" IEICE TRANS. COMMUN., VOL.E76-B, NO.8 AUGUST 1993 この文献に記載された方法は、「フェージング速度はほ
とんど変化しない」、「雑音は平均値が0のランダム信
号である」と仮定し、この仮定の下で、予め、データ変
調成分が除去された相関信号を近似する近似関数を定
め、この近似関数に基づいて、伝搬路特性を推定するよ
うにしたものである。
RA and Masao NAKAGAWA "Adaptive RAKE Receiver for Mobile Communications" IEICE TRANS. COMMUN., VOL.E76-B, NO.8 AUGUST 1993 この文献に記載された方法は、「フェージング速度はほ
とんど変化しない」、「雑音は平均値が0のランダム信
号である」と仮定し、この仮定の下で、予め、データ変
調成分が除去された相関信号を近似する近似関数を定
め、この近似関数に基づいて、伝搬路特性を推定するよ
うにしたものである。
【0008】すなわち、この方法は、上記仮定の下で、
まず、近似関数の次数を定め、次に、最小2乗法によっ
て、この近似関数のパラメータを定め、この次数及びパ
ラメータが定められた近似関数に基づいて、伝搬路特性
を推定するようにしたものである。
まず、近似関数の次数を定め、次に、最小2乗法によっ
て、この近似関数のパラメータを定め、この次数及びパ
ラメータが定められた近似関数に基づいて、伝搬路特性
を推定するようにしたものである。
【0009】このような構成によれば、データ変調成分
が除去された相関信号との誤差が最小となるような近似
関数を定めることができるので、フェージング速度が高
速な環境下や信号対雑音比が低い環境下であっても、伝
搬路特性を良好に推定することが可能となる。
が除去された相関信号との誤差が最小となるような近似
関数を定めることができるので、フェージング速度が高
速な環境下や信号対雑音比が低い環境下であっても、伝
搬路特性を良好に推定することが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の伝搬路特性推定方法には、次のような問題があ
った。すなわち、実際の伝搬環境では、移動通信システ
ムの受信機の移動速度の変化等に伴って、フェージング
速度や雑音電力が変動する。したがって、従来のよう
に、予め、特定の伝搬環境を仮定し、この仮定の下で、
予め、所定の近似関数を定め、この近似関数に基づい
て、伝搬路特性を推定するような構成では、伝搬環境が
予め仮定した環境と同じである場合は、伝搬路特性を良
好に推定することができるが、異なる場合は、期待した
推定精度を得ることができないという問題があった。
た従来の伝搬路特性推定方法には、次のような問題があ
った。すなわち、実際の伝搬環境では、移動通信システ
ムの受信機の移動速度の変化等に伴って、フェージング
速度や雑音電力が変動する。したがって、従来のよう
に、予め、特定の伝搬環境を仮定し、この仮定の下で、
予め、所定の近似関数を定め、この近似関数に基づい
て、伝搬路特性を推定するような構成では、伝搬環境が
予め仮定した環境と同じである場合は、伝搬路特性を良
好に推定することができるが、異なる場合は、期待した
推定精度を得ることができないという問題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、最小2乗法によって、パラメータが定
められた近似関数に基づいて、伝搬路特性を推定する伝
搬路推定装置において、データ変調成分が除去された相
関信号のフェージング速度と雑音電力を検出する手段
と、この手段の検出出力に基づいて、近似関数の次数と
して、推定誤差を最小とし得るような次数を定める手段
とを設けるようにしたものである。
に、この発明は、最小2乗法によって、パラメータが定
められた近似関数に基づいて、伝搬路特性を推定する伝
搬路推定装置において、データ変調成分が除去された相
関信号のフェージング速度と雑音電力を検出する手段
と、この手段の検出出力に基づいて、近似関数の次数と
して、推定誤差を最小とし得るような次数を定める手段
とを設けるようにしたものである。
【0012】ここで、推定誤差とは、最小2乗法による
近似誤差、すなわち、データ変調成分が除去された相関
信号とその近似関数との偏差の2乗の和をいう。
近似誤差、すなわち、データ変調成分が除去された相関
信号とその近似関数との偏差の2乗の和をいう。
【0013】
【作用】上記構成においては、通信時、所定の周期で、
逐次、データ変調成分が除去された相関信号のフェージ
ング速度と雑音電力が検出される。そして、この検出出
力に基づいて、推定誤差を最小とし得るような次数が定
められる。これにより、実際の伝搬環境に基づいて、最
適な次数を定めることができるので、伝搬環境が変化し
た場合でも、伝搬路特性を良好に推定することが可能と
なる。
逐次、データ変調成分が除去された相関信号のフェージ
ング速度と雑音電力が検出される。そして、この検出出
力に基づいて、推定誤差を最小とし得るような次数が定
められる。これにより、実際の伝搬環境に基づいて、最
適な次数を定めることができるので、伝搬環境が変化し
た場合でも、伝搬路特性を良好に推定することが可能と
なる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しながら、この発明の実施
例を詳細に説明する。なお、以下の説明では、この発明
を、多元接続方式としてCDMAを用い、周波数選択性
フェージングに対処可能な受信機としてRAKE方式の
受信機を用いる移動通信システムの受信機に設けられる
伝搬路推定装置に適用する場合を代表として説明する。
すなわち、この発明を、RAKE合成用の伝搬路推定装
置に適用する場合を代表として説明する。
例を詳細に説明する。なお、以下の説明では、この発明
を、多元接続方式としてCDMAを用い、周波数選択性
フェージングに対処可能な受信機としてRAKE方式の
受信機を用いる移動通信システムの受信機に設けられる
伝搬路推定装置に適用する場合を代表として説明する。
すなわち、この発明を、RAKE合成用の伝搬路推定装
置に適用する場合を代表として説明する。
【0015】図1は、この発明の一実施例の構成を示す
ブロック図である。図において、10は、データ変調成
分が除去された相関信号V1(i) が供給される入力端子
である。ここで、相関信号とは、受信信号を逆拡散する
ことにより得られた信号である。また、データ変調成分
が除去された相関信号V1(i) とは、この逆拡散によっ
て得られた相関信号とその判定結果を示す信号とを乗算
することにより得られた信号である。したがって、デー
タ変調成分が除去された相関信号V1(i) は、伝搬路特
性を示す成分と雑音とからなる。なお、iは、時間を示
し、V1(i)は、相関信号が時間離散信号であること
を示す。
ブロック図である。図において、10は、データ変調成
分が除去された相関信号V1(i) が供給される入力端子
である。ここで、相関信号とは、受信信号を逆拡散する
ことにより得られた信号である。また、データ変調成分
が除去された相関信号V1(i) とは、この逆拡散によっ
て得られた相関信号とその判定結果を示す信号とを乗算
することにより得られた信号である。したがって、デー
タ変調成分が除去された相関信号V1(i) は、伝搬路特
性を示す成分と雑音とからなる。なお、iは、時間を示
し、V1(i)は、相関信号が時間離散信号であること
を示す。
【0016】20は、上述した受信信号V2、すなわ
ち、逆拡散前の信号が供給される入力端子である。ここ
で、V2は、受信信号が連続信号であることを示す。
ち、逆拡散前の信号が供給される入力端子である。ここ
で、V2は、受信信号が連続信号であることを示す。
【0017】30は、相関信号V1(i) に基いて1シン
ボル分のデータ伝送周期Tdの整数倍の周期で、逐次、
相関信号V1(i) のドップラ周波数を検出するドップラ
周波数検出部である。このドップラ周波数検出部30
は、相関信号V1(i) に伝搬路特性を示す成分が含まれ
ていることを利用し、この相関信号V1(i) をフーリエ
変換などのスペクトル解析によって周波数分析すること
により、電力が最も大きい周波数成分を検出し、この周
波数成分の周波数をドップラ周波数とする。
ボル分のデータ伝送周期Tdの整数倍の周期で、逐次、
相関信号V1(i) のドップラ周波数を検出するドップラ
周波数検出部である。このドップラ周波数検出部30
は、相関信号V1(i) に伝搬路特性を示す成分が含まれ
ていることを利用し、この相関信号V1(i) をフーリエ
変換などのスペクトル解析によって周波数分析すること
により、電力が最も大きい周波数成分を検出し、この周
波数成分の周波数をドップラ周波数とする。
【0018】40は、相関信号V1(i) と受信信号V2
とに基づいて、上記データ伝送周期Tdの整数倍の周期
で、逐次、目標としている信号(希望波)と干渉波(雑
音)との電力比(以下、「SNR」という。)を算出す
るSNR演算部である。このSNR演算部40は、CD
MAでは、すべての移動機で同一の周波数を用いている
ため、目標としている信号以外は、干渉波であるという
特徴を利用し、相関信号V1(i) を信号成分、受信信号
V2を雑音とし、両者の電力比をとることにより、SN
Rを算出する。
とに基づいて、上記データ伝送周期Tdの整数倍の周期
で、逐次、目標としている信号(希望波)と干渉波(雑
音)との電力比(以下、「SNR」という。)を算出す
るSNR演算部である。このSNR演算部40は、CD
MAでは、すべての移動機で同一の周波数を用いている
ため、目標としている信号以外は、干渉波であるという
特徴を利用し、相関信号V1(i) を信号成分、受信信号
V2を雑音とし、両者の電力比をとることにより、SN
Rを算出する。
【0019】50は、ドップラ周波数検出部30の検出
出力とSNR演算部40の算出出力とに基づいて、相関
信号V1(i) を近似する近似関数F(i) の次数として、
最小2乗法による推定誤差Sを最小とし得るような次数
を決定する次数決定部である。
出力とSNR演算部40の算出出力とに基づいて、相関
信号V1(i) を近似する近似関数F(i) の次数として、
最小2乗法による推定誤差Sを最小とし得るような次数
を決定する次数決定部である。
【0020】60は、上記近似関数F(i) に基づいて、
伝搬路特性の推定値V3(i) を算出する推定値算出部で
ある。この推定値算出部60は、予め定めた数(近似デ
ータ数)Mの相関信号V1(i) を使って、最小2乗法に
よって、相関信号V1(i) との推定誤差Sが最小となる
ように、近似関数F(i) のパラメータを算出し、このパ
ラメータを有する近似関数F(i) に基づいて、相関信号
V1(i) を使って、推定値V3(i) を算出するようにな
っている。
伝搬路特性の推定値V3(i) を算出する推定値算出部で
ある。この推定値算出部60は、予め定めた数(近似デ
ータ数)Mの相関信号V1(i) を使って、最小2乗法に
よって、相関信号V1(i) との推定誤差Sが最小となる
ように、近似関数F(i) のパラメータを算出し、このパ
ラメータを有する近似関数F(i) に基づいて、相関信号
V1(i) を使って、推定値V3(i) を算出するようにな
っている。
【0021】70は、推定値算出部60で算出された推
定値V3(i) が供給される出力端子である。この出力端
子70は、図示しない重付け部に接続されている。すな
わち、推定値V3(i) の複素共役を求め、これを相関信
号V1(i) に乗算する重付け部に接続されている。
定値V3(i) が供給される出力端子である。この出力端
子70は、図示しない重付け部に接続されている。すな
わち、推定値V3(i) の複素共役を求め、これを相関信
号V1(i) に乗算する重付け部に接続されている。
【0022】上記構成において、動作を説明する。入力
端子10から入力された相関信号V1(i) は、ドップラ
周波数検出部30と、SNR演算部40と、推定値算出
部60に供給される。また、入力端子20から入力され
た受信信号V2は、SNR算出部40に供給される。
端子10から入力された相関信号V1(i) は、ドップラ
周波数検出部30と、SNR演算部40と、推定値算出
部60に供給される。また、入力端子20から入力され
た受信信号V2は、SNR算出部40に供給される。
【0023】ドップラ周波数検出部30は、与えられた
相関信号V1(i) に基づいて、所定の周期で、逐次、相
関信号V1(i) のドップラ周波数を検出する。また、S
NR演算部40は、与えられた相関信号V1(i) と受信
信号V2に基づいて、所定の周期で、逐次、SNRを算
出する。
相関信号V1(i) に基づいて、所定の周期で、逐次、相
関信号V1(i) のドップラ周波数を検出する。また、S
NR演算部40は、与えられた相関信号V1(i) と受信
信号V2に基づいて、所定の周期で、逐次、SNRを算
出する。
【0024】これにより、所定の周期で、逐次、現在の
伝搬環境が検出されることになる。これは、ドップラ周
波数は、相関信号V1(i) のフェージング速度と密接な
関係を有し、フェージング速度が変化すると変化するか
らであり、SNRは、相関信号V1(i) の雑音電力と密
接な関係を有し、雑音電力が変化すると変化するからで
ある。
伝搬環境が検出されることになる。これは、ドップラ周
波数は、相関信号V1(i) のフェージング速度と密接な
関係を有し、フェージング速度が変化すると変化するか
らであり、SNRは、相関信号V1(i) の雑音電力と密
接な関係を有し、雑音電力が変化すると変化するからで
ある。
【0025】ドップラ周波数の検出出力とSNRの算出
出力は、現在の伝搬環境を示すパラメータとして次数決
定部50に供給される。次数決定部50は、これら2つ
の出力に基づいて、各ドップラ周波数及び各SNRごと
に、近似関数F(i) の次数と推定誤差Sとの関係を示す
次数決定図を作成し、この図に基いて、推定誤差Sを最
小とし得るような次数を決定する。これにより、近似関
数F(i) の次数は、伝搬環境に応じて、最適な値に設定
されることになる。
出力は、現在の伝搬環境を示すパラメータとして次数決
定部50に供給される。次数決定部50は、これら2つ
の出力に基づいて、各ドップラ周波数及び各SNRごと
に、近似関数F(i) の次数と推定誤差Sとの関係を示す
次数決定図を作成し、この図に基いて、推定誤差Sを最
小とし得るような次数を決定する。これにより、近似関
数F(i) の次数は、伝搬環境に応じて、最適な値に設定
されることになる。
【0026】なお、近似関数F(i) の次数は、例えば、
ドップラ周波数が高い場合は、大きい値に設定され、低
い場合は、小さい値に設定される。これは、ドップラ周
波数が高い場合は、伝搬路の時変性が大きく、ドップラ
周波数が低い場合は、伝搬路の時変性が小さいからであ
る。
ドップラ周波数が高い場合は、大きい値に設定され、低
い場合は、小さい値に設定される。これは、ドップラ周
波数が高い場合は、伝搬路の時変性が大きく、ドップラ
周波数が低い場合は、伝搬路の時変性が小さいからであ
る。
【0027】次数決定部50で決定された次数は、推定
値算出部60に供給される。推定値算出部60は、この
次数を受け取ると、予め定めた近似データ数M分のデー
タV1(i) を使って、最小2乗法により、上記次数を有
する近似関数F(i) のパラメータを算出する。これによ
り、データV1(i) と近似関数F(i) との偏差の2乗の
和、すなわち、推定誤差Sが最小となるようなパラメー
タが求められる。この推定誤差Sは、次式(1)で表さ
れる。
値算出部60に供給される。推定値算出部60は、この
次数を受け取ると、予め定めた近似データ数M分のデー
タV1(i) を使って、最小2乗法により、上記次数を有
する近似関数F(i) のパラメータを算出する。これによ
り、データV1(i) と近似関数F(i) との偏差の2乗の
和、すなわち、推定誤差Sが最小となるようなパラメー
タが求められる。この推定誤差Sは、次式(1)で表さ
れる。
【0028】 S=Σ(V1(i) −F(i) )^2 …(1) ここで、Σにおける加算範囲は、i=Tからi=T+
(M−1)Tdとなっている。
(M−1)Tdとなっている。
【0029】次に、推定値算出部60は、このパラメー
タが定められた近似関数F(i) に基づいて、推定値V3
(i) を算出する。この場合、現時刻T+MTdにおける
伝搬路特性は、F(T+MTd) と推定される。したがって、
近似関数F(i) が次式(2)に示すような2次関数であ
る場合は、現時刻T+MTdにおける伝搬路特性は、次
式(3)のように推定される。
タが定められた近似関数F(i) に基づいて、推定値V3
(i) を算出する。この場合、現時刻T+MTdにおける
伝搬路特性は、F(T+MTd) と推定される。したがって、
近似関数F(i) が次式(2)に示すような2次関数であ
る場合は、現時刻T+MTdにおける伝搬路特性は、次
式(3)のように推定される。
【0030】 F(i) =a・i^2+b・i+c …(2) V3(T+MTd) =a・(T+MTd)^2+b・(T+MTd) +c …(3) ここで、a,b,cは、2次関数のパラメータである。
【0031】この推定値V3(i) は、出力端子70を介
して、図示しない重付け部に供給される。これにより、
推定値V3(i) は、RAKE合成のための重付けに供さ
れる。
して、図示しない重付け部に供給される。これにより、
推定値V3(i) は、RAKE合成のための重付けに供さ
れる。
【0032】以上が伝搬路推定装置の構成および動作で
ある。次に、推定値算出部60の具体的構成の一例を説
明する。図2は、推定値算出部60の具体的構成の一例
を示すブロック図である。
ある。次に、推定値算出部60の具体的構成の一例を説
明する。図2は、推定値算出部60の具体的構成の一例
を示すブロック図である。
【0033】図示の推定値算出部60は、非巡回型ディ
ジタルフィルタによって構成され、近似関数F(i) のパ
ラメータを算出することにより、タップ係数を算出し、
このタップ係数に基づいて、近似データ数M分の相関信
号V1(i) を重み付け加算することにより、推定値V3
(i) を算出するようになっている。
ジタルフィルタによって構成され、近似関数F(i) のパ
ラメータを算出することにより、タップ係数を算出し、
このタップ係数に基づいて、近似データ数M分の相関信
号V1(i) を重み付け加算することにより、推定値V3
(i) を算出するようになっている。
【0034】すなわち、図において、61は、予め定め
た近似データ数M分のタップP(1)〜P(M)を有す
るシフトレジスタである。このシフトレジスタ61は、
入力端子10から入力される相関信号V1(i) を順次遅
延することにより、M個の相関信号V1(i) を同時に出
力する。
た近似データ数M分のタップP(1)〜P(M)を有す
るシフトレジスタである。このシフトレジスタ61は、
入力端子10から入力される相関信号V1(i) を順次遅
延することにより、M個の相関信号V1(i) を同時に出
力する。
【0035】62(1)〜62(M)は、シフトレジス
タ61の各タップP(1)〜P(M)ごとに設けられ、
対応するタップP(1)〜P(M)から出力される相関
信号V1(i) にタップ係数A(1)〜A(M)を乗算す
るタップ係数乗算器である。63は、M個のタップ係数
乗算器62(1)〜62(M)の乗算出力をすべて加算
し、推定値V3(i) を出力する総和器である。
タ61の各タップP(1)〜P(M)ごとに設けられ、
対応するタップP(1)〜P(M)から出力される相関
信号V1(i) にタップ係数A(1)〜A(M)を乗算す
るタップ係数乗算器である。63は、M個のタップ係数
乗算器62(1)〜62(M)の乗算出力をすべて加算
し、推定値V3(i) を出力する総和器である。
【0036】64は、タップ係数A(1)〜A(M)を
算出するタップ係数演算部である。このタップ係数演算
部64は、予め定めた近似データ数M分の相関信号V1
(i)を使って、この相関信号V1(i) との推定誤差Sが
最小となるように、最小2乗法によって近似関数F(i)
のパラメータを算出することにより、タップ係数A
(1)〜A(M)を算出する。
算出するタップ係数演算部である。このタップ係数演算
部64は、予め定めた近似データ数M分の相関信号V1
(i)を使って、この相関信号V1(i) との推定誤差Sが
最小となるように、最小2乗法によって近似関数F(i)
のパラメータを算出することにより、タップ係数A
(1)〜A(M)を算出する。
【0037】なお、このタップ係数演算部64は、実際
には、例えば、予め、近似関数F(i)の各次数ごと
に、近似データ数Mにおけるタップ係数A(1)〜A
(M)を求めておき、次数決定部50で次数が決定され
ると、この次数に対応するタップ係数A(1)〜A
(M)をテーブル等から読み出して、タップ係数乗算器
62(1)〜62(M)に供給するようになっている。
には、例えば、予め、近似関数F(i)の各次数ごと
に、近似データ数Mにおけるタップ係数A(1)〜A
(M)を求めておき、次数決定部50で次数が決定され
ると、この次数に対応するタップ係数A(1)〜A
(M)をテーブル等から読み出して、タップ係数乗算器
62(1)〜62(M)に供給するようになっている。
【0038】上記構成において、動作を説明する。入力
端子10から入力された相関信号V1(i) は、シフトレ
ジスタ61により、順次、データ伝送周期Td分づつ遅
延される。これにより、シフトレジスタ61から近似デ
ータ数M分の相関信号V1(i) が同時に出力される。
端子10から入力された相関信号V1(i) は、シフトレ
ジスタ61により、順次、データ伝送周期Td分づつ遅
延される。これにより、シフトレジスタ61から近似デ
ータ数M分の相関信号V1(i) が同時に出力される。
【0039】この近似データ数M分の相関信号V1(i)
は、それぞれ対応するタップ係数乗算部62(1)〜6
2(M)に供給される。各タップ係数乗算部62(1)
〜62(M)は、それぞれ入力信号V1(i) に、タップ
係数演算部64で算出されたタップ係数A(1)〜A
(M)を乗算する。
は、それぞれ対応するタップ係数乗算部62(1)〜6
2(M)に供給される。各タップ係数乗算部62(1)
〜62(M)は、それぞれ入力信号V1(i) に、タップ
係数演算部64で算出されたタップ係数A(1)〜A
(M)を乗算する。
【0040】この乗算出力は、総和器63で加算され
る。これにより、現時刻T+MTdの直ぐ前のM個のデ
ータV1(T) 〜V1(T+(M-1)Td) から算出された現時刻
T+MTdの推定値V3(i) が得られる。
る。これにより、現時刻T+MTdの直ぐ前のM個のデ
ータV1(T) 〜V1(T+(M-1)Td) から算出された現時刻
T+MTdの推定値V3(i) が得られる。
【0041】なお、タップ係数演算部64は、上記の如
く、次数決定部50で次数が決定されると、この次数に
対応するタップ係数A(1)〜A(M)をテーブル等か
ら読み出して、タップ係数乗算器62(1)〜62
(M)に供給する。
く、次数決定部50で次数が決定されると、この次数に
対応するタップ係数A(1)〜A(M)をテーブル等か
ら読み出して、タップ係数乗算器62(1)〜62
(M)に供給する。
【0042】以上詳述したこの実施例によれば、次のよ
うな効果が得られる。 まず、この実施例によれば、データ変調成分が除去
された相関信号V(i)のドップラ周波数とSNRを検出
し、これら2つの検出出力に基づいて、近似関数F(i)
の次数として、最小2乗法による推定誤差Sを最小とし
得るような次数を決定するようにしたので、実際の伝搬
環境に基づいて、最適な次数を設定することができる。
これにより、伝搬環境が変動した場合でも、伝搬路特性
を良好に推定することが可能となる。
うな効果が得られる。 まず、この実施例によれば、データ変調成分が除去
された相関信号V(i)のドップラ周波数とSNRを検出
し、これら2つの検出出力に基づいて、近似関数F(i)
の次数として、最小2乗法による推定誤差Sを最小とし
得るような次数を決定するようにしたので、実際の伝搬
環境に基づいて、最適な次数を設定することができる。
これにより、伝搬環境が変動した場合でも、伝搬路特性
を良好に推定することが可能となる。
【0043】 また、この実施例によれば、データ変
調成分が除去された相関信号V1(i) のフェージング速
度を検出するのに、このフェージング速度と密接な関係
を有するドップラ周波数を検出するようにしたので、フ
ェージング速度を簡単に検出することができる。
調成分が除去された相関信号V1(i) のフェージング速
度を検出するのに、このフェージング速度と密接な関係
を有するドップラ周波数を検出するようにしたので、フ
ェージング速度を簡単に検出することができる。
【0044】 また、この実施例によれば、データ変
調成分が除去された相関信号V1(i) の雑音電力を検出
するのに、この雑音電力と密接な関係を有するSNRを
検出するようにしたので、雑音電力を簡単に検出するこ
とができる。
調成分が除去された相関信号V1(i) の雑音電力を検出
するのに、この雑音電力と密接な関係を有するSNRを
検出するようにしたので、雑音電力を簡単に検出するこ
とができる。
【0045】 また、この実施例によれば、推定値算
出部60を非巡回型ディジタルフィルタで構成する場合
においては、通信時に、自動的にタップ係数A(1)〜
A(M)を設定することができるので、設計時に、タッ
プ係数A(1)〜A(M)の設定という煩雑な作業を行
わなくても済むようにすることができる。
出部60を非巡回型ディジタルフィルタで構成する場合
においては、通信時に、自動的にタップ係数A(1)〜
A(M)を設定することができるので、設計時に、タッ
プ係数A(1)〜A(M)の設定という煩雑な作業を行
わなくても済むようにすることができる。
【0046】 また、この実施例によれば、推定値算
出部60を非巡回型ディジタルフィルタで構成する場
合、予め、近似関数F(i)の各次数ごとに、タップ係
数A(1)〜A(M)を求めておき、次数決定部50で
次数が決定されると、この次数に対応するタップ係数A
(1)〜A(M)をテーブル等から読み出して、タップ
係数乗算器62(1)〜62(M)に供給するようにし
たので、次数が決定した後、迅速に、タップ係数A
(1)〜A(M)を設定することができる。
出部60を非巡回型ディジタルフィルタで構成する場
合、予め、近似関数F(i)の各次数ごとに、タップ係
数A(1)〜A(M)を求めておき、次数決定部50で
次数が決定されると、この次数に対応するタップ係数A
(1)〜A(M)をテーブル等から読み出して、タップ
係数乗算器62(1)〜62(M)に供給するようにし
たので、次数が決定した後、迅速に、タップ係数A
(1)〜A(M)を設定することができる。
【0047】以上、この発明の一実施例を詳細に説明し
たが、この発明は、上述したような実施例に限定される
ものではない。
たが、この発明は、上述したような実施例に限定される
ものではない。
【0048】 例えば、先の実施例では、スペクトル
解析によって、相関信号V1(i) を周波数分析すること
により、ドップラ周波数を検出する場合を説明した。し
かし、この発明は、例えば、次式(3)と(4)で示さ
れる相関信号V1(i) の電力Pと1次相関関数rを求
め、これらに基づいて、次式(5)で示される重心周波
数fを求め、この重心周波数fをドップラ周波数とする
ようにしてもよい。
解析によって、相関信号V1(i) を周波数分析すること
により、ドップラ周波数を検出する場合を説明した。し
かし、この発明は、例えば、次式(3)と(4)で示さ
れる相関信号V1(i) の電力Pと1次相関関数rを求
め、これらに基づいて、次式(5)で示される重心周波
数fを求め、この重心周波数fをドップラ周波数とする
ようにしてもよい。
【0049】 P=ΣV1(i) ^2 …(4) r=ΣV1(i) ・(V1(i) −1) …(5) f=1/(2πTd)arccos(r/P) …(6) 但し、Σにおける加算範囲は、i=Tからi=(T+
(M−1)Td)まである。
(M−1)Td)まである。
【0050】 また、先の実施例では、相関信号V1
(i) のドップラ周波数を検出することにより、この相関
信号V1(i) のフェージング速度を検出する場合を説明
した。しかし、この発明は、例えば、移動通信システム
の受信機の移動速度を観測することにより、フェージン
グ速度を検出するようにしてもよい。
(i) のドップラ周波数を検出することにより、この相関
信号V1(i) のフェージング速度を検出する場合を説明
した。しかし、この発明は、例えば、移動通信システム
の受信機の移動速度を観測することにより、フェージン
グ速度を検出するようにしてもよい。
【0051】 また、先の実施例では、相関信号V1
(i) のSNRを算出することにより、この相関信号V1
(i) の雑音電力を検出する場合を説明した。しかし、こ
の発明は、これ以外の方法で、雑音電力を検出するよう
にしてもよい。
(i) のSNRを算出することにより、この相関信号V1
(i) の雑音電力を検出する場合を説明した。しかし、こ
の発明は、これ以外の方法で、雑音電力を検出するよう
にしてもよい。
【0052】 また、先の実施例では、通信時に、所
定の周期で、逐次、相関信号V1(i) のフェージング速
度と雑音電力を検出し、この検出出力に基づいて、近似
関数F(i) の次数を決定する次数決定図を作成し、この
図に基いて、最適な次数を決定する場合を説明した。
定の周期で、逐次、相関信号V1(i) のフェージング速
度と雑音電力を検出し、この検出出力に基づいて、近似
関数F(i) の次数を決定する次数決定図を作成し、この
図に基いて、最適な次数を決定する場合を説明した。
【0053】しかし、この発明は、予め、予想される複
数のフェージング速度と雑音電力ごとに、最適な次数を
求めてテーブルを作成しておき、通信時に、フェージン
グ速度と雑音電力の検出出力に基いて、このテーブルを
参照することにより、最適な次数を決定するようにして
もよい。
数のフェージング速度と雑音電力ごとに、最適な次数を
求めてテーブルを作成しておき、通信時に、フェージン
グ速度と雑音電力の検出出力に基いて、このテーブルを
参照することにより、最適な次数を決定するようにして
もよい。
【0054】 また、先の実施例では、この発明を、
多元接続方式としてCDMAを用い、周波数選択性フェ
ージングに対処可能な受信機としてRAKE方式の受信
機を用いる移動通信システムの受信機に設けられる伝搬
路推定装置に適用する場合を説明した。すなわち、この
発明を、RAKE合成用の伝搬路推定装置に適用する場
合を説明した。
多元接続方式としてCDMAを用い、周波数選択性フェ
ージングに対処可能な受信機としてRAKE方式の受信
機を用いる移動通信システムの受信機に設けられる伝搬
路推定装置に適用する場合を説明した。すなわち、この
発明を、RAKE合成用の伝搬路推定装置に適用する場
合を説明した。
【0055】しかし、この発明は、RAKE合成以外の
目的に用いられる伝搬路推定装置にも適用することがで
きる。また、この発明は、CDMA以外の多元接続方式
を用いる移動通信システムの伝搬路推定装置にも適用す
ることができる。また、この発明は、移動通信システム
以外の通信システムの伝搬路推定装置にも適用すること
ができる。
目的に用いられる伝搬路推定装置にも適用することがで
きる。また、この発明は、CDMA以外の多元接続方式
を用いる移動通信システムの伝搬路推定装置にも適用す
ることができる。また、この発明は、移動通信システム
以外の通信システムの伝搬路推定装置にも適用すること
ができる。
【0056】すなわち、この発明は、最小2乗法によっ
て、パラメータが定められた近似関数F(i) に基づい
て、伝搬路特性を推定する伝搬路推定装置一般に適用す
ることができる。
て、パラメータが定められた近似関数F(i) に基づい
て、伝搬路特性を推定する伝搬路推定装置一般に適用す
ることができる。
【0057】 このほかにも、この発明は、その要旨
を逸脱しない範囲で種々様々変形実施可能なことは勿論
である。
を逸脱しない範囲で種々様々変形実施可能なことは勿論
である。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
通信時に、所定の周期で、逐次、データ変調成分が除去
された相関信号のフェージング速度と雑音電力を検出
し、この検出出力に基づいて、近似関数の次数として、
最小2乗法による推定誤差を最小とし得るような次数を
決定するようにしたので、実際の伝搬環境に基づいて、
最適な次数を決定することができる。これにより、伝搬
環境が変動した場合でも、伝搬路特性を良好に推定する
ことが可能となる。
通信時に、所定の周期で、逐次、データ変調成分が除去
された相関信号のフェージング速度と雑音電力を検出
し、この検出出力に基づいて、近似関数の次数として、
最小2乗法による推定誤差を最小とし得るような次数を
決定するようにしたので、実際の伝搬環境に基づいて、
最適な次数を決定することができる。これにより、伝搬
環境が変動した場合でも、伝搬路特性を良好に推定する
ことが可能となる。
【図1】この発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。
ある。
【図2】図1に示す推定値算出部の具体的構成の一例を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
10,20…入力端子 30…ドップラ周波数検出部 40…SNR演算部 50…次数決定部 60…推定値算出部 70…出力端子 61…シフトレジスタ 62(1)〜62(M)…タップ係数乗算器 63…総和器 64…タップ係数演算部。
Claims (6)
- 【請求項1】 直接拡散/スペクトル拡散通信方式の通
信システムに設けられ、データ変調成分が除去された相
関信号との誤差が最小となるように、最小2乗法によっ
てパラメータが算出された近似関数に基づいて、伝搬路
特性を推定する伝搬路推定装置において、 前記データ変調成分が除去された相関信号のフェージン
グ速度を検出するフェージング速度検出手段と、 前記データ変調成分が除去された相関信号の雑音電力を
検出する雑音電力検出手段と、 前記フェージング速度検出手段の検出出力と前記雑音電
力検出手段の検出出力とに基づいて、前記近似関数の次
数として、前記誤差を最小とし得るような次数を決定す
る次数決定手段と、 この次数決定手段によって次数が決定された近似関数に
基づいて、前記伝搬路特性の推定値を算出する推定値算
出手段とを具備したことを特徴とする伝搬路推定装置。 - 【請求項2】 前記フェージング速度検出手段は、前記
データ変調成分が除去された相関信号のドップラ周波数
を検出することにより、前記フェ−ジング速度を検出す
るように構成されていることを特徴とする請求項1記載
の伝搬路推定装置。 - 【請求項3】 上記フェージング速度検出手段は、前記
データ変調成分が除去された相関信号をスペクトル解析
によって周波数分析し、電力が最大値を示す周波数を前
記ドップラ周波数として検出するように構成されている
ことを特徴とする請求項2記載の伝搬路推定装置。 - 【請求項4】 前記フェージング速度検出手段は、次式
で示される重心周波数fを前記ドップラ周波数として検
出するように構成されていることを特徴とする請求項1
記載の伝搬路推定装置。 f=1/(2πTd)arccos(r/P) 但し、P:前記データ変調成分が除去された相関信号の
電力 r:前記データ変調成分が除去された相関信号の1次相
関関数 Td:データ伝送周期 - 【請求項5】 前記雑音電力検出手段は、前記データ変
調成分が除去された相関信号と受信信号との比を求める
ことにより、前記を雑音電力を検出するように構成され
ていることを特徴とする請求項1記載の伝搬路推定装
置。 - 【請求項6】 前記推定値算出手段は、 複数のタップを有し、前記データ変調成分が除去された
相関信号を順次遅延することにより、タップ数分の相関
信号を同時に出力する遅延手段と、 前記次数決定手段により次数が決定された近似関数のパ
ラメータを、前記最小2乗法によって算出することによ
り、前記複数のタップの係数を算出するタップ係数算出
手段と、 このタップ係数算出手段により算出されたタップ係数に
基づいて、前記遅延手段から出力される前記データ変調
成分が除去された複数の相関信号を重付け加算する重付
け加算手段とを具備するように構成されていることを特
徴とする請求項1記載の伝搬路推定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6167724A JPH0832552A (ja) | 1994-07-20 | 1994-07-20 | 伝搬路推定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6167724A JPH0832552A (ja) | 1994-07-20 | 1994-07-20 | 伝搬路推定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0832552A true JPH0832552A (ja) | 1996-02-02 |
Family
ID=15855000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6167724A Pending JPH0832552A (ja) | 1994-07-20 | 1994-07-20 | 伝搬路推定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0832552A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1575187A2 (en) * | 2000-07-27 | 2005-09-14 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Radio equipment capable of real time change of antenna directivity and doppler frequency estimating circuit used for the radio equipment |
CN100459766C (zh) * | 1998-01-28 | 2009-02-04 | 富士通株式会社 | 用来在移动通信中估计速度的方法 |
US7724694B2 (en) | 2005-07-15 | 2010-05-25 | Sony Corporation | Doppler frequency calculating apparatus and method and OFDM demodulating apparatus |
US7839759B2 (en) | 2001-07-05 | 2010-11-23 | Panasonic Corporation | Radio communication apparatus and radio communication method |
US10268097B2 (en) | 2012-02-28 | 2019-04-23 | Sage Electrochromics, Inc. | Multi-zone electrochromic device |
-
1994
- 1994-07-20 JP JP6167724A patent/JPH0832552A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100459766C (zh) * | 1998-01-28 | 2009-02-04 | 富士通株式会社 | 用来在移动通信中估计速度的方法 |
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EP1575187A3 (en) * | 2000-07-27 | 2007-03-14 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Radio equipment capable of real time change of antenna directivity and doppler frequency estimating circuit used for the radio equipment |
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US10268097B2 (en) | 2012-02-28 | 2019-04-23 | Sage Electrochromics, Inc. | Multi-zone electrochromic device |
US11181796B2 (en) | 2012-02-28 | 2021-11-23 | Sage Electrochromics, Inc. | Multi-zone electrochromic device |
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