JPH08325461A - 着色舗装用結合材組成物 - Google Patents

着色舗装用結合材組成物

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JPH08325461A
JPH08325461A JP8481296A JP8481296A JPH08325461A JP H08325461 A JPH08325461 A JP H08325461A JP 8481296 A JP8481296 A JP 8481296A JP 8481296 A JP8481296 A JP 8481296A JP H08325461 A JPH08325461 A JP H08325461A
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acid
weight
conjugated diene
oil
block copolymer
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JP8481296A
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Shizuo Kitahara
静夫 北原
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (1)鉱油、(2)ビニル芳香族炭化水素を
主体とする重合体ブロック(A)を少なくとも1個と共
役ジエンを主体とする重合体ブロック(B)を少なくと
も1個とを含有し、ビニル芳香族炭化水素の含有量が5
〜95重量%、共役ジエンの含有量が95〜5重量%で
あるブロック共重合体、(3)2価の高級カルボン酸ま
たは該カルボン酸を主成分とする酸成分と多価アルコー
ルとを縮重合して得られる油溶性ポリエステル、および
(4)粘着性付与材とからなる着色舗装用結合材組成
物。 【効果】 上記結合材組成物は、良好で且つバランスの
とれた針入度、軟化点、タフネス、テナシティーなどの
バインダー性状を有し、且つ変形抵抗性や低温特性にも
優る

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、着色舗装用結合材組成
物に関し、さらに詳しくは、針入度、軟化点、タフネ
ス、テナシティーなどのバインダー性状に優れ、且つ変
形抵抗性や低温特性にも優れる着色舗装用結合材組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、着色舗装用結合材組成物は、原油
から得られるパラフィン系、ナフテン系、芳香族系の潤
滑油留分に熱可塑性樹脂、およびゴムなどを添加して調
製されており、これに、骨材、フィラー、顔料などを混
ぜ合わせたものが、歩道や自転車道などの軽交通の車道
用の着色舗装用として使用されてきた。
【0003】近年、交通事情の悪化に伴う交通渋滞の緩
和や事故の多発に対処するため、バスレーンや車両停止
部などの車両区分帯を明示する着色舗装用結合材の使用
要求が高まっている。このために、従来よりも高い特性
の着色用結合材組成物が要求され、特に骨材把握力や変
形抵抗性の向上が求められている。
【0004】このような目的に対応する着色舗装用バイ
ンダーとして、例えば、芳香族系重質油/石油樹脂/ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体またはスチレン−
イソプレンブロック共重合体/エチレン系ポリマーから
なる組成物(特開平5−302072号公報)、芳香族
プロセスオイル/スチレン−ブタジエンブロック共重合
体またはスチレン−イソプレンブロック共重合体/C5
系石油樹脂/ジシクロペンタジエン系石油樹脂からなる
組成物(特開平6−157917号公報)などが提案さ
れているが、これらの組成物は、低温特性に劣り、また
タフネス、テナシティーなどの骨材把握力や60℃粘度
で示される変形抵抗性などの改善が充分でないなどの問
題点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、針入
度、軟化点、タフネス、テナシティーなどに優れ、且
つ、変形抵抗性や低温特性が改善された着色舗装用結合
材組成物を提供することにある。
【0006】本発明者は、従来技術の有する前記問題点
を克服するために鋭意研究した結果、(1)鉱油、
(2)ビニル芳香族化合物と共役ジエンを重合せしめて
得られたブロック共重合体、(3)2価の高級カルボン
酸と多価アルコールとを縮重合して得られた油溶性ポリ
エステル、および(4)石油樹脂などの粘着性付与材を
組み合わせることにより、針入度、軟化点、タフネス、
テナシティーなどのバインダー性状に優れ、且つ、変形
抵抗性や低温特性にも優れる着色舗装用結合材組成物を
与えることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成
するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、(1)鉱油、(2)ビニル芳香族炭化水素を主体と
する重合体ブロック(A)を少なくとも1個と共役ジエ
ンを主体とする重合体ブロック(B)を少なくとも1個
とを含有し、ビニル芳香族炭化水素の含有量が5〜95
重量%、共役ジエンの含有量が95〜5重量%であるブ
ロック共重合体、(3)2価の高級カルボン酸または該
カルボン酸を主成分とする酸成分と多価アルコールとを
縮重合して得られる油溶性ポリエステル、および(4)
粘着性付与材とからなる着色舗装用結合材組成物が提供
される。
【0008】以下、本発明について詳述する。(1)鉱油 本発明で使用する鉱油としては、例えば、原油を常圧蒸
留または減圧蒸留して得られる溶剤留分を、水素化精
製、硫酸洗浄、白土処理などの精製処理を適宜組み合わ
せて精製した各種留分およびそれらの混合物が使用でき
る。これらのうち、引火点が240℃以上、好ましくは
260℃以上、40℃における動粘度が500cSt以
上、好ましくは1000cSt以上であって、芳香族分
が40重量%以上、好ましくは50重量%以上の芳香族
系鉱油、とりわけ芳香族系重質油が好適である。なお、
ここでいう芳香族分は、石油学会規格「JPI−5S−
22−83」の試験法で定義されるものである。
【0009】(2)ブロック共重合体 本発明に使用するブロック共重合体は、ビニル芳香族炭
化水素を主体とする重合体ブロック(A)を少なくとも
1個、好ましくは2個以上と、共役ジエンを主体とする
重合体ブロック(B)を少なくとも1個とを有するブロ
ック共重合体である。ビニル芳香族炭化水素を主体とす
る重合体ブロック(A)とは、ビニル芳香族炭化水素を
50重量%より多く、好ましくは60〜100重量%、
より好ましくは70〜100重量%、さらに好ましくは
80〜100重量%の割合で含有する重合体ブロックで
あり、ビニル芳香族炭化水素の単独重合体またはビニル
芳香族炭化水素と共役ジエンとからなる重合体ブロック
である。重合体ブロック(A)中の共役ジエンの分布
は、ランダム、テーパード、一部ブロック状、またはそ
れらの組み合せのいずれであってもよい。共役ジエンを
主体とする重合体ブロック(B)とは、共役ジエンを5
0重量%より多く、好ましくは60〜100重量%、よ
り好ましくは70〜100重量%、さらに好ましくは8
0〜100重量%の割合で含有する重合体ブロックであ
り、共役ジエンの単独重合体または共役ジエンとビニル
芳香族炭化水素とからなる重合体ブロックである。重合
体ブロック(B)中のビニル芳香族炭化水素の分布は、
ランダム、テーパード、一部ブロック状、またはそれら
の組み合わせのいずれであっても良い。
【0010】本発明で使用するブロック共重合体は、線
状構造および分岐状構造のいずれでもよく、好ましく
は、下記の一般式(イ)〜(ホ)で示される構造を有す
るものである。 (イ)(B−A)m (ロ)(B−A)m−B (ハ)(A−B)n−A (ニ)(A−B)p−X (ホ)(B−A)p−X これらの一般式において、Aはビニル芳香族炭化水素を
主体とする重合体ブロック(A)であり、Bは共役ジエ
ンを主体とする重合体ブロック(B)である。Xはカッ
プリング剤の残基である。mおよびnは、それぞれ1以
上の整数であり、好ましくは、mが2以上の整数、nが
1である。pは2〜6の整数である。
【0011】本発明に使用するブロック共重合体中のビ
ニル芳香族炭化水素と共役ジエンの組成比は、重量比で
それぞれ5:95〜95:5、好ましくは10:90〜
60:40、より好ましくは15:85〜45:55の
範囲である。ビニル芳香族炭化水素含有量が過度に少な
いとタフネス、テナシテイーなどが充分でなく、逆に、
過度に多いと低温特性が不充分となるので、いずれも好
ましくない。
【0012】本発明のブロック共重合体の共役ジエン部
のビニル結合量は、特に限定はされないが、通常は90
%以下、好ましくは1〜60%、さらに好ましくは5〜
30%の範囲である。ビニル結合量が過度に多いと結合
材組成物の針入度が低下する場合がある。
【0013】本発明に使用されるブロック共重合体の分
子量は、特に制限はないが、鉱油に対する良好な溶解
性、および針入度、タフネス、テナシティー、低温特性
などのバインダー性状が高度にバランスされることか
ら、GPC測定のポリスチレン換算重量平均分子量で、
10,000〜1,000,000の範囲が好ましく、
20、000〜800,000の範囲がより好ましく、
50,000〜500,000の範囲が最も好ましい。
【0014】本発明に使用するブロック共重合体は、公
知の方法により、例えば、特公昭36−19286号公
報、特公昭43−17979号公報、特公昭45−31
951号公報、特公昭46−32415号公報などに記
載される方法に従って、炭化水素溶媒中、有機リチウム
化合物を開始剤として使用し、ビニル芳香族炭化水素と
共役ジエンを重合させることにより製造することができ
る。重合に際し、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンの
反応性比の調整や重合した共役ジエン部分のミクロ構造
の変更、重合速度の調整などの目的で、極性化合物を使
用することができる。
【0015】ビニル芳香族炭化水素としては、例えば、
スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、1,3
−ジメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレ
ン、ビニルアントラセンなどが挙げられる。これらの中
でも、スチレンが特に好ましい。ビニル芳香族炭化水素
は、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて使
用することができる。
【0016】共役ジエンとしては、例えば1,3−ブタ
ジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタ
ジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン
などが挙げられる。これらの中でも、1,3−ブタジエ
ンおよびイソプレンが好ましく、1,3−ブタジエンが
特に好ましい。共役ジエンは、それぞれ単独で、または
2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0017】ブロック共重合体の製造に使用する炭化水
素溶媒としては、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン
などの脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、メチルシク
ロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、
エチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素類;ベンゼ
ン、エチルベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素類
などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種
以上を混合して使用される。炭化水素溶媒の使用量は、
通常、上記単量体濃度が1重量%〜50重量%になるよ
うに用いられる。
【0018】極性化合物としては、例えば、テトラハイ
ドロフラン、ジエチルエーテル、アニソール、ジメトキ
シベンゼン、エチレングリコールジメチルエーテルなど
のエーテル類;トリエチルアミン、テトラメチレンジア
ミン、N−ジメチルアニリン、ピリジンなどのアミン
類;チオエーテル類、ホスフィン類、ホスホルアミド
類、アルキルベンゼンスルホン酸類、カリウムやナトリ
ウムなどのアルコキシド類などが挙げられ、要求性能に
合わせて適宜選択される。極性化合物の使用量は、化合
物の種類、要求される特性に従って適宜決められるが、
通常は有機リチウム化合物1モルに対して0.001〜
1モル量、好ましくは0.01〜0.5モル量の範囲で
ある。
【0019】有機リチウム化合物としては、有機モノリ
チウム化合物、有機ジリチウム化合物などが用いられ、
その具体例としては、n−ブチルリチウム、sec−ブ
チルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ヘキシ
ルリチウム、iso−ヘキシルリチウム、フェニルリチ
ウム、ナフチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、
ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリチウムなど
が挙げられる。一般には、有機モノリチウム化合物が使
用され、これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組
み合わせて使用される。使用量は、目的とする重合体の
分子量、有機リチウム化合物の種類によって適宜選択さ
れるが、通常有機リチウム化合物1モルに対して0.0
01〜1モル、好ましくは0.01〜0.5モルの範囲
である。
【0020】重合反応は、等温反応、断熱反応のいずれ
でもよく、通常は0〜150℃、好ましくは20〜12
0℃の重合温度範囲で行われる。
【0021】ブロック共重合体として、上記重合反応後
にカップリング剤を添加して製造されるものを使用する
こともできる。カップリング剤としては、例えば、四塩
化スズ、二塩化スズ、四臭化スズ、四塩化ケイ素、四臭
化ケイ素、四ヨウ化ケイ素、四塩化ゲルマニウム、二塩
化鉛、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラ
ン、ブチルトリクロロシラン、ジブチルジクロロスズ、
ビストリクロロシリルエタン、ビストリクロロスタニル
エタン、テトラメトキシケイ素、テトラメトキシスズ、
テトラエトキシケイ素、テトラエトキシスズ、テトラブ
トキシケイ素、テトラブトキシスズなどの金属化合物;
エチルアクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類;ジブ
ロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ジブロモエチレンな
どのジハロゲン化炭化水素類;アジピン酸ジメチル、ア
ジピン酸ジエチル、安息香酸エチル、テレフタル酸ジメ
チル、テレフタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、イソ
フタル酸ジメチルなどのカルボン酸エステル類;テレフ
タル酸ジクロライド、フタル酸ジクロライド、イソフタ
ル酸ジクロライド、アジピン酸ジクロライドなどのカル
ボン酸ハライド類;四塩化炭素などが挙げられる。
【0022】これらのカップリング剤は、それぞれ単独
で、または2種以上を混合して用いられ、その使用量
は、有機リチウム化合物当り、通常、0.25〜2当
量、好ましくは0.30〜1.5当量、さらに好ましく
は0.35〜1当量の範囲である。カップリング反応
は、通常、0〜150℃で0.1〜20時間の範囲で行
われる。
【0023】また、ブロック共重合体として、前記重合
反応後に変性剤を添加して製造されるものを使用するこ
ともできる。変性剤としては、例えば、特公昭62−6
1615号公報で開示される無水マレイン酸などの不飽
和カルボン酸、特公平4−387770号公報で開示さ
れるイミノ化合物、シアナミド化合物、アジリジニル化
合物、アミド化合物などが挙げられる。
【0024】(3)ポリエステル 本発明で使用する油溶性ポリエステルの合成に用いられ
る酸成分としては、2価の高級カルボン酸を50重量%
以上、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70
重量%以上含有するものが用いられる。2価の高級カル
ボン酸としては、炭素数が通常10個以上、好ましくは
15以上、さらに好ましくは20個以上のカルボン酸が
挙げられる。カルボン酸中の炭素数が過度に少ないと油
溶性に乏しく、他の成分との相溶性に劣る。
【0025】かかる2価の高級カルボン酸としては、直
鎖状、分岐状、環状および芳香族などのいずれであって
もよく、具体的には、セバシン酸、ブラシル酸、ポリア
ルキレン琥珀酸、重合脂肪酸のダイマー酸などが例示さ
れ、これらの中でも、ポリアルキレン琥珀酸および重合
脂肪酸のダイマー酸から選ばれる少なくとも1種が好ま
しく、重合脂肪酸のダイマー酸が特に好ましい。
【0026】重合脂肪酸は、高級脂肪酸を重合したもの
であって、通常炭素数が8〜24、好ましくは16〜2
0の飽和または少なくとも一つの不飽和結合を有する脂
肪酸またはそれらの脂肪酸エステル誘導体を重合して得
られる重合酸の総称である。市販されている重合脂肪酸
は、オレイン酸、リノール酸、リシノレイン酸、エレオ
ステアリン酸などを重合したものであり、ダイマー酸を
主成分とし、トリマー酸以上のポリマー酸とモノマー酸
を副成分として含有しているものである。重合脂肪酸の
構造解析は、D.H.Mcmahonらにより報告され
ている(J.Am.Oil.Chem.Soc.,
,522(1974))。その重合生成物は蒸留法ま
たは溶媒抽出法により各成分の含有量が異なる重合脂肪
酸に分別することができる。また、これらの重合脂肪酸
中に残存する不飽和炭素−炭素結合に水素添加すること
により、熱酸化安定性の良い水素化重合脂肪酸を得るこ
ともできる。本発明においては、未精製重合脂肪酸、精
製重合脂肪酸または水素化重合脂肪酸のいずれも使用す
ることができ、好ましくは、60重量%以上のダイマー
酸成分を含む精製重合脂肪酸もしくはその水素化物が使
用される。
【0027】またポリアルキレン琥珀酸は、一般式 で表される。式中のRは、低級アルキレンの重合体鎖で
あって、低級アルキレンとしてはエチレン、プロピレ
ン、およびブチレンから選ばれた少なくとも1種が好ま
しく、その重合度は10〜300の範囲である。
【0028】上記2価の高級カルボン酸は単一であって
も、または他のカルボン酸との混合物として用いてもよ
い。より具体的には、2価の高級カルボン酸が50〜1
00重量%、好ましくは60〜100重量%、より好ま
しくは70〜100重量%を占め、その残部である50
〜0重量%、好ましくは40〜0重量%、より好ましく
は30〜0重量%が2価の低級カルボン酸および/また
は3価以上のカルボン酸で占めるものが用いられる。
【0029】2価の低級カルボン酸としては、例えば、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、マレ
イン酸、イタコン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、メチ
ルマロン酸、ジメチルマロン酸などの脂肪族低級ジカル
ボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、メチルイソフタ
ル酸などの芳香族ジカルボン酸;その他のアルキレン琥
珀酸などが挙げられる。
【0030】3価以上のカルボン酸としては、例えば、
トリメリット酸、トリカルバリル酸、カンホロン酸、ト
リメシン酸などの3価以上の低級カルボン酸;高級脂肪
酸を重合した3価以上の重合脂肪酸などの3価以上の高
級カルボン酸が挙げられ、これらの中でも3価以上の高
級カルボン酸が好ましく、特に重合脂肪酸のトリマー酸
が好ましい。
【0031】必要に応じて、所期の目的が損なわれない
範囲において、1価のカルボン酸を少量(カルボン酸の
合計重量に基づき、通常30重量%以下、好ましくは2
0重量%以下)併用することができる。上記多価高級カ
ルボン酸に併用することができる1価のカルボン酸の具
体例としては、2−メチルプロパン酸、イソオクチル
酸、イソノナノイック酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラ
キン酸などの飽和脂肪酸;リノール酸、オレイン酸、エ
ライジン酸などの不飽和脂肪酸などの低級および高級モ
ノカルボン酸などが挙げられる。
【0032】本発明で使用する油溶性ポリエステルの合
成に用いられる多価アルコール成分としては、特に制限
はなく、通常のポリエステルの反応に使用されるものを
用いることができる。一般には、2価アルコールが、6
0〜100重量%、好ましくは70〜100重量%、よ
り好ましくは80〜100重量%で、残部が3価以上の
アルコールからなるものが用いられる。
【0033】2価アルコールとしては、アルカンジオー
ル、ポリオキシアルキレングリコール、ヒンダードグリ
コール、ポリエステルジオールなどを挙げることができ
る。アルカンジオールとしては、通常炭素数が2〜50
個のものが用いられ、具体的には、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナ
ンジオールなどが例示される。ポリオキシアルキレング
リコールとしては、ジエチレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、トリエチレングリコールなどのオリゴオ
キシアルキレングリコールを含めたポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン
−ポリプロピレングリコールなどのアルキレン基の炭素
数が2〜5で重合度が2〜100のものが例示される。
ヒンダードグリコールとしては、2,2−ジメチル−
1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3
−プロパンジオール、2,2−ジプロピル−1,3−プ
ロパンジオール、2,2−ジイソプロピル−1,3−プ
ロパンジオール、2,2−ジイソブチル−1,3−プロ
パンジオール、2−メチル−2−ドデシル−1,3−プ
ロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−プロピル−2−ペンチル−1,3
−プロパンジオールなどが例示される。ポリエステルジ
オールとしては、アジピン酸やテレフタル酸などのジカ
ルボン酸成分とアルカンジオールやヒンダードグリコー
ルなどのジオール成分とを縮重合して得られる、または
ポリラクトンを開環重合して得られる分子量1000〜
5000のポリエステルジオールなどが例示される。
【0034】また、2価アルコールとしては、N−メチ
ルジメタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミ
ン、N−ブチルジメタノールアミン、N−イソプロピル
ジメタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、
2,6−ピリジンジメタノール、2−(2−ピリジル)
−1,3−プロパンジオール、2−ヒドロキシメチル−
2−(4−ピリジル)−1,3−プロパンジオールなど
の含窒素アルコール;およびポリカプロラクタンジオー
ルなどを用いてもよい。
【0035】3価以上のアルコールとしては、特に制限
はないが、例えば、トリメチロールエタン、トリメチロ
ールプロパン、トリメチロールブタン、グリセロール、
ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソル
ビトール、グルコース、マンニトール、ショ糖、ブドウ
糖などを挙げることができ、好ましくはトリメチロール
エタン、トリマチロールプロパン、グリセロール、ペン
タエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビト
ールなどを挙げることができる。
【0036】また、本発明の目的が損なわれない範囲で
あれば、多価アルコール成分以外に1価アルコールを併
用してもよい。併用される1価アルコールとしては、ネ
オペンチルアルコール、3−メチル−3−ペンタノー
ル、3−エチル−3−ペンタノール、2,3,3−トリ
メチル−2−ブタノール、1−デカノール、ノニルアル
コールなどが挙げられる。一般に1価アルコールの許容
量は、全アルコール成分に対し通常10モル%以下であ
る。
【0037】油溶性ポリエステルを合成するための縮重
合反応は、常法にしたがって行えばよい。縮重合反応
は、通常、100〜300℃、好ましくは150〜28
0℃の反応温度で行われ、不活性ガスの存在下で行うの
が特に好ましい。必要に応じて、トルエン、キシレンな
どの水と共沸する非水溶性の有機溶媒を使用してもよ
く、また反応を減圧下で行ってもよい。また、エステル
化縮重合反応時には、通常、エステル化触媒として、パ
ラトルエンスルホン酸、硫酸、三フッ化ホウ素錯体、リ
ン酸、塩酸、酢酸カリウム、ステアリン酸亜鉛、亜鉛、
チタン、スズおよびブチルチンオキサイド、酸化チタン
などの種々の金属酸化物などが用いられるが、得られた
ポリエステルの耐酸化安定性の点で金属酸化物を使用す
るのが好ましい。
【0038】カルボン酸成分とアルコール成分の割合
は、各成分の種類または所望するポリエステルの分子量
に合わせて適宜選択すればよいが、OH/COOH(当
量)比で、通常0.5〜2.0、好ましくは0.8〜
1.5の範囲である。
【0039】油溶性ポリエステルの分子量は、特に制限
はされないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
(GPC)で測定される標準ポリスチレン換算の重量平
均分子量で、1,000〜500,000、より好まし
くは2,000〜200,000、さらに好ましくは
3,000〜100,000である。分子量がこの範囲
のときにタフネス、テナシティーなどのバインダー特性
および鉱油に対する溶解性などの加工性が高度にバラン
スされ、好適である。
【0040】油溶性のポリエステルの酸価および水酸基
価は、特に制限されないが、酸価が通常100mgKO
H/g以下、好ましくは30mgKOH/g以下で、水
酸基価が通常100mgKOH/g以下、好ましくは5
0mgKOH/g以下である。
【0041】(4)粘着性付与材 粘着性付与剤としては、例えば、クマロン・インデン樹
脂;フェノール樹脂;p−t−ブチルフェノール・アセ
チレン樹脂;フェノール・ホルムアルデヒド樹脂;テル
ペン・フェノール樹脂;ポリテルペン樹脂;キシレン・
ホルムアルデヒド樹脂;C9の芳香族ビニル化合物を主
成分とする沸点140〜240℃の石油留分をそのまま
か、またはこれらにフェノール、カテコール、レゾルシ
ノール、ハイドロキノンなどのフェノール類とをフリー
デルクラフツ型触媒などにより重合して得られる芳香族
系石油樹脂;シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエ
ンなどのシクロペンタジエン系単量体を単独で、または
これと共重合可能な単量体とを熱重合またはカチオン重
合して得られるC5系石油樹脂;ポリブテン、ロジンな
ど、およびこれらの水素添加物あるいは無水マレイン酸
などによる変性物などが挙げられる。これらの中では、
芳香族系石油樹脂やC5系石油樹脂などが好ましく、特
に軟化点が80〜180℃で、引火点が240℃以上で
あるものが好ましい。これらの粘着性付与材は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用され
る。
【0042】着色舗装用結合材組成物 前記した(1)〜(4)の各成分を必須成分として含有
する本発明の着色用結合材組成物を調製する方法は、特
に限定されるものでなく、例えば、各成分を熱溶融釜、
湿式ミル、高剪断ミキサー、ロール、ニーダー、バンバ
リーミキサー、押出機などにより加熱溶融混練する方法
を採用することができる。
【0043】着色舗装用結合材組成物中の各成分の配合
割合は、使用目的などによって異なるが、(1)鉱油が
10〜80重量%、好ましくは30〜70重量%、
(2)ブロック共重合体が1〜30重量%、好ましくは
2〜20重量%、(3)ポリエステルが1〜20重量
%、好ましくは2〜10重量%、(4)粘着性付与材が
10〜80重量%、好ましくは20〜60重量%の範囲
である。
【0044】本発明の着色舗装用結合材組成物には、必
要に応じて、道路舗装材料で一般に使用される各種の添
加剤を配合してもよい。添加剤の具体例としては、砕
石、玉砕、砂利、砂、再生骨材などの骨材類;石粉、タ
ルク、炭酸カルシウムなどのフィラー;消石灰、アミン
類、アミド類などの剥離防止剤;メチルセルロース、ポ
リビニルアルコールなどの繊維質補強材;ヒンダードフ
ェノール系、硫黄系、燐酸系などの酸化防止剤;ベンゾ
フェノン系などの紫外線吸収剤;ヒンダードアミン系な
どの光安定剤;天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブ
タジエンゴム、ランダムスチレン−ブタジエンゴム、ニ
トリル系ゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレ
ンゴム、アクリルゴム、イソプレン−イソブチルゴムな
どのゴム;本発明以外のブロック共重合体などの熱可塑
性エラストマー;エチレンエチルアクリレート共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン・アルキ
ルアクリレート共重合体などのポリオレフィン系樹脂、
ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などの熱可
塑性樹脂;ガラスビーズ、シリカ、カーボンブラックな
どの無機充填剤;弾性向上剤、粘度低下剤、粘度向上
剤、充填剤、顔料などを使用することができる。
【0045】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。これらの例中の部および%は、特に断わりがない限
り重量基準である。なお、結合材組成物およびその構成
成分の物性は、下記の方法によって測定した。 (1)重量平均分子量 ブロック共重合体およびポリエステルの重量平均分子量
は、GPC法に従って、標準ポリスチレン換算量として
測定した。
【0046】(2)結合スチレン量 ブロック共重合体の結合スチレン量(重量%)は、赤外
線分光光度計を用いて、ハンプトン法により算出した。 (3)酸価および水酸基価 ポリエステルの酸価(mgKOH/g)および水酸基価
(mgKOH/g)は、“基準油脂分析試験法”(日本
油化学協会)に記載される下記に準じて測定した。 酸価 2,4,1−83 水酸基価 2,4,9,2−83 (4)針入度 瀝青組成物の針入度(1/10mm)は、JIS K2
207に準じて測定した。
【0047】(5)粘度は、日本アスファルト協会規格
に記載される方法に準じて測定し、60℃粘度値および
180℃粘度値として表示した。60℃粘度値が高い
程、結合材組成物の変形抵抗性が優れ、180℃粘度値
が低い程、加工性、施工性に優れる。 (6)タフネスおよびテナシティー 瀝青組成物のタフネス(kgf・cm)とテナシティー
(kgf・cm)は、日本道路協会編の「舗装試験法便
覧」に記載される方法に準じて測定した。 (7)低温特性 低温特性は、7℃伸度をJIS K2207に準じて測
定し、評価した。7℃伸度値が高い程、低温特性が好ま
しい。
【0048】製造例1 ブロック共重合体Aの製造 ジャケットと攪拌機の付いた15リットルステンレス製
反応容器を窒素で充分に置換した後、シクロヘキサン6
kg、1段目スチレン200gおよびブタジエン40
g、およびテトラメチルエチレンジアミン(後で添加す
るn−ブチルリチウムの0.05倍モル)を仕込み、ジ
ャケットに温水を通して内容物を60℃とした。次い
で、n−ブチルリチウム14ミリモルを含むシクロヘキ
サン溶液6mlを添加して重合を開始した。毎分1℃の
割合で80℃まで昇温して重合反応を進めた。重合終了
後、2段目ブタジエン1560gを添加して重合を継続
し、ほぼ完全に重合させた後、さらに3段目スチレン2
00gを添加して同様にほぼ完全に重合させた。重合終
了後、メタノールをn−ブチルリチウムの2倍モル添加
し、10分間攪拌した。内容物を反応器から取り出し、
2,6−ジ−t−ブチルフェノール10gを添加した
後、スチームストリッピングおよび減圧乾燥により溶媒
を除去し、さらに粉末状に粉砕し20メッシュふるいを
通過するものをブロック重合体Aとして得た。重合体A
の重量平均分子量は、250,000、結合スチレン量
は、21重量%であった。
【0049】製造例2 ブロック共重合体Bの製造 単量体仕込量を、1段目スチレン300g、n−ブチル
リチウム10ミリモル、2段目ブタジエン1360g,
および3段目スチレン300gとした以外は製造例1と
同様に重合を行いブロック共重合体Bを製造した。ブロ
ック共重合体Bの重量平均分子量は、360,000、
結合スチレン量は31重量%であった。
【0050】製造例3 ポリエステル1の製造 撹拌機、温度計、還流冷却管、分水管および窒素ガス導
入管を備えた1000cc用四つ口フラスコに、重合脂
肪酸ハリダイマー200(酸価192mgKOH/g、
モノマー酸8.0%、ダイマー酸75.0%、トリマー
酸17.0%;ハリマ化成社製)420.0g、2−ブ
チル−2−エチル−1,3−プロパンジオール115.
8g、トリメチロールプロパン5.8gおよび触媒とし
てモノブチルチンオキサイド0.26gを仕込んだ。
(OH/COOH=1.09)
【0051】窒素ガス導入しながら撹拌を行い、100
℃まで昇温した。続いて、反応中に生成する水および未
反応のジオールを除去しながら、100℃から260℃
まで6時間を要して昇温した。その後260℃で脱水を
行いながら、10時間反応を続けた。得られたポリエス
テル1は重量平均分子量12,600、酸価0.7mg
KOH/g、水酸基価13.2mgKOH/gであっ
た。
【0052】製造例4 ポリエステル2の製造 撹拌機、温度計、還流冷却管、分水管および窒素ガス導
入管を備えた1000cc用四つ口フラスコに、重合脂
肪酸ハリダイマー270S(酸価192mgKOH/
g、モノマー酸0.5%、ダイマー酸79.5%、トリ
マー酸20.0%;ハリマ化成社製)454.0g、3
−メチル−1,5−ペンタンジオール96.8gおよび
触媒としてモノブチルチンオキサイド0.26g仕込ん
だ。(OH/COOH=1.06)
【0053】窒素ガス導入しながら撹拌を行い、100
℃まで昇温した。続いて、反応中に生成する水および未
反応のジオールを除去しながら、100℃から260℃
まで6時間を要して昇温した。その後260℃で脱水を
行いながら、10時間反応を続けた。得られたポリエス
テル2は重量平均分子量14,800、酸価0.2mg
KOH/g、水酸基価7.6mgKOH/gであった。
【0054】製造例5 ポリエステル3の製造 撹拌機、温度計、還流冷却管、分水管および窒素ガス導
入管を備えた1000cc用四つ口フラスコに、重合脂
肪酸ハリダイマー300(酸価195mgKOH/g、
モノマー酸0.3%、ダイマー酸97.0%、トリマー
酸2.7%;ハリマ化成社製)420.0g、テレフタ
ル酸26.7g、2−ブチル−2−エチル−1,3−プ
ロパンジオール128.6gおよび触媒としてモノブチ
ルチンオキサイド0.26g仕込んだ。(OH/COO
H=1.11)
【0055】窒素ガス導入しながら撹拌を行い、100
℃まで昇温した。続いて、反応中に生成する水および未
反応のジオールを除去しながら、100℃から260℃
まで6時間を要して昇温した。その後260℃で脱水を
行いながら、10時間反応を続けた。得られたポリエス
テル3は重量平均分子量7,200、酸価15.6mg
KOH/g、水酸基価0.8mgKOH/gであった。
【0056】実施例1〜3 ジャケット付、三段ペラー撹拌羽根付きの1リットル溶
解槽中で、表1記載の鉱油の半量、およびブロック共重
合体とポリエステルの全量を180℃で混練し、ブロッ
ク共重合体とポリエステルが完全に溶解した後、残部の
鉱油を加え、次いで粘着性付与材を加えて、180℃で
1時間攪拌して、バインダーを作製した。得られた各バ
インダーの性状を測定し、結果を表1に示した。
【0057】比較例1〜2 比較例として、ポリエステルを用いないで実施例1と同
様な操作を行い、バインダーを作製し、各バインダーの
性状を測定した。結果を表1に示した。
【0058】
【表1】
【0059】表1の結果から、本発明の結合材組成物
が、従来技術に比較して、良好で且つバランスのとれた
針入度、粘度、軟化点、タフネス、テナシティーおよび
低温特性を有することが判る。
【0060】
【実施態様】本発明の着色舗装用結合材組成物の好まし
い実施態様を以下に示す。 (1)鉱油が好ましくは芳香族系鉱油、より好ましくは
芳香族系重質油である。
【0061】(2)ブロック共重合体が、下記の一般式
(イ)〜(ホ)で示される構造を有するものである。 (イ)(B−A)m (ロ)(B−A)m−B (ハ)(A−B)n−A (ニ)(A−B)p−X (ホ)(B−A)p−X ただし、Aはビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体
ブロック(A)であり、Bは共役ジエンを主体とする重
合体ブロック(B)である。Xはカップリング剤の残基
である。mおよびnは、それぞれ1以上の整数であり、
pは2〜6の整数である。
【0062】(3)上記(2)においてmが2以上の整
数である。 (4)上記(2)においてnが1である。 (5)ブロック共重合体が、A1−B−A2型構造を有す
る(A1 およびA2 はビニル芳香族炭素を主体とする重
合体ブロックであって、両者は同一であっても相違して
もよい。)
【0063】(6)ブロック共重合体中のビニル芳香族
炭化水素と共役ジエンとの組成比が、重量比で、好まし
くは10:90〜60:40、より好ましくは15:8
5〜45:55である。 (7)ビニル芳香族炭化水素がスチレンであり、共役ジ
エンが1,3−ブタジエンまたはイソプレンである。 (8)ブロック共重合体の重量平均分子量が、10,0
00〜1,000,000、好ましくは20,000〜
800,000、より好ましくは50,000〜50
0,000である。
【0064】(9)油溶性ポリエステルの製造に用いら
れる酸成分は、2価の高級カルボン酸を少なくとも50
重量%以上含むものである。 (10)油溶性ポリエステルの製造に用いられる酸成分
は、2価の高級カルボン酸のみからなるか、または2価
の高級カルボン酸と2価の低級カルボン酸および/また
は3価以上のカルボン酸との混合物である。 (11)2価の高級カルボン酸の炭素数が10以上であ
る。
【0065】(12)2価の高級カルボン酸が、ポリア
ルキレン琥珀酸および重合脂肪酸のダイマー酸から選ば
れる少なくとも1種であり、より好ましくは精製重合脂
肪酸のダイマー酸またはその水素化物である。 (13)油溶性ポリエステルの製造に用いられる多価ア
ルコールが、2価アルコールのみからなるか、2価アル
コール60重量%以上と3価以上のアルコール40重量
%以下との混合物である。
【0066】(14)上記(13)において、2価アル
コールが、アルカンジオール、ポリオキシアルキレング
リコール、ヒンダードグリコールおよびポリエステルジ
オールから選ばれる少なくとも1種である。 (15)油溶性ポリエステルの重量平均分子量が、1,
000〜500,000、より好ましくは2,000〜
200,000、さらに好ましくは3,000〜10
0,000である。
【0067】(16)油溶性ポリエステルの酸価が10
0mgKOH/g以下、より好ましくは30mgKOH
/g以下であり、水酸基価が100mgKOH/g以
下、より好ましくは50mgKOH/g以下である。 (17)粘着性付与材が、クマロン・インデン樹脂、フ
ェノール樹脂、p−t−ブチルフェノール・アセチレン
樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、テルペン・
フェノール樹脂、ポリテルペン樹脂、キシレン・ホルム
アルデヒド樹脂、芳香族系石油樹脂、C5系石油樹脂、
ポリブテン、ロジン、これらの水素添加物およびこれら
の無水マレイン酸による変性物から選ばれる少なくとも
1種であり、より好ましくは石油樹脂である。
【0068】(18)着色舗装用結合材組成物中の各成
分の配合割合が、(1)鉱油10〜80重量%、より好
ましくは30〜70重量%、(2)ブロック共重合体1
〜30重量%、より好ましくは2〜20重量%、(3)
ポリエステル1〜20重量%、より好ましくは2〜10
重量%、(4)粘着性付与材10〜80重量%、より好
ましくは20〜60重量%である。
【0069】
【発明の効果】本発明の着色舗装用結合材組成物は、良
好で且つバランスのとれた針入度、軟化点、60℃粘
度、タフネス、テナシティー、7℃伸度などのバインダ
ー性状を有する。従って、本発明の着色舗装用結合材組
成物は、その組成および特性に応じて、例えば、道路舗
装、防水、防錆、自動車下地被服、ルーフィング、パイ
プ被覆、目地材などの用途に利用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)鉱油、(2)ビニル芳香族炭化水
    素を主体とする重合体ブロック(A)を少なくとも1個
    と共役ジエンを主体とする重合体ブロック(B)を少な
    くとも1個とを含有し、ビニル芳香族炭化水素の含有量
    が5〜95重量%、共役ジエンの含有量が95〜5重量
    %であるブロック共重合体、(3)2価の高級カルボン
    酸または該カルボン酸を主成分とする酸成分と多価アル
    コールとを縮重合して得られる油溶性ポリエステル、お
    よび(4)粘着性付与材とからなる着色舗装用結合材組
    成物。
JP8481296A 1995-03-31 1996-03-13 着色舗装用結合材組成物 Pending JPH08325461A (ja)

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JP10035995 1995-03-31
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08253689A (ja) * 1995-02-17 1996-10-01 Shell Internatl Res Maatschappij Bv アスファルト組成物
JPH11512466A (ja) * 1995-09-13 1999-10-26 シエル・インターナシヨナル・リサーチ・マートスハツペイ・ベー・ヴエー ビチューメン組成物
JP2001146551A (ja) * 1999-11-19 2001-05-29 Nisshin Kasei Kk 着色舗装用結合材
JP2017082055A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 昭和瀝青工業株式会社 弾性舗装材用バインダー及び舗装材

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JP2017082055A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 昭和瀝青工業株式会社 弾性舗装材用バインダー及び舗装材

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