JPH08325401A - 発泡体の製造方法 - Google Patents

発泡体の製造方法

Info

Publication number
JPH08325401A
JPH08325401A JP13371195A JP13371195A JPH08325401A JP H08325401 A JPH08325401 A JP H08325401A JP 13371195 A JP13371195 A JP 13371195A JP 13371195 A JP13371195 A JP 13371195A JP H08325401 A JPH08325401 A JP H08325401A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
foam
weight
foaming
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13371195A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Abe
弘 阿部
Hitoshi Shirato
斉 白土
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP13371195A priority Critical patent/JPH08325401A/ja
Publication of JPH08325401A publication Critical patent/JPH08325401A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 微細な径の気泡を有する発泡体を比較的簡単
な整備を用いて製造することができ、しかも連続生産に
適した発泡体の製造方法を得る。 【構成】 放射線が照射されて分解し、ガスを発生する
発泡剤を樹脂に混合し、次に、放射線を照射することに
より上記樹脂を発泡させる発泡体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種用途に用いられる
発泡体の製造方法に関し、特に、小さな径の気泡を有す
る発泡体を容易に製造することを可能にする発泡体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、発泡体の製造方法として、種々の
方法が提案されている。例えば、特開昭57−1971
32号公報や特公平3−18817号公報には、一般的
な発泡体の製造方法が示されており、これらの先行技術
では、樹脂に対して熱分解型発泡剤を混合し、加熱によ
り熱分解型発泡剤を分解させてガスを発生し、それによ
って気泡が形成されている。
【0003】しかしながら、上述した先行技術に記載の
方法で得られた発泡体では、気泡径は、約0.1〜1.
0mmの範囲であり、より小さな気泡径、例えば、1〜
10μm程度の気泡を形成することはできなかった。
【0004】他方、近年、特開平4−356540号公
報または特表平6−506724号公報などにおいて、
より小さな径の気泡を有する発泡体の製造方法が提案さ
れている。
【0005】すなわち、特開平4−356540号公報
には、熱可塑性樹脂中に加圧下において非反応性ガスを
含有させ、非加圧下において樹脂の結晶化温度と融点と
の間のごく狭い温度範囲で発泡させる方法が開示されて
いる。この方法によれば、8〜30μm程度の気泡径の
気泡を有する発泡体が得られるとされている。また、特
表平6−506724号公報には、樹脂に超臨界液体を
圧入・溶解し、圧力を保持したままで降温し、樹脂を冷
却して圧力を開放し、さらに急激に温度を高め、注入液
体(発泡剤)を熱力学的に不安定化することにより発泡
させる方法が開示されており、ここでは、0.1〜10
μm程度の径の気泡を有する発泡体が得られるとされて
いる。
【0006】しかしながら、特開平4−356540号
公報に開示の方法では、非加圧下において、樹脂を結晶
化温度と融点との間のごく狭い温度範囲に確実に保持し
なければならなかった。従って、金型温度、樹脂の流動
性及び樹脂の圧力などを高精度に制御、最適化しなけれ
ばならないため、この方法は、連続生産には適さなかっ
た。
【0007】また、特表平6−506724号公報に開
示の方法では、熱力学的な不安定化により発泡が生じる
が、樹脂の圧力及び温度をきめ細かく制御しなければな
らなかった。加えて、連続生産するには、圧力を保持す
るための設備など、多くの高価な設備を必要とするとい
う問題もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の欠点を解消し、微細な径の気泡を有する
発泡体を簡単な設備で製造することを可能とし、かつ連
続生産にも適している発泡体の製造方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、放射線が照射されることにより分解し、ガスを発生
する発泡剤を樹脂に混合し、得られた混合物に放射線を
照射し、該樹脂を発泡することを特徴とする発泡体の製
造方法であり、上記工程により前述した課題を達成する
ものである。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、樹脂に発
泡剤を分散させ、所定の条件で該樹脂を発泡させる発泡
体の製造方法であって、発泡剤が分散された樹脂に、放
射線が照射されることにより分解し、ガスを発生させる
起泡発生剤を予め混合しておき、前記樹脂を発泡させる
前に樹脂に放射線を照射することを特徴とする発泡剤の
製造方法であり、上記工程により前述した課題を達成す
るものである。
【0011】請求項1,2に記載の発明は、上記課題を
達成することにおいて共通し、かつ放射線が照射される
ことにより分解し、ガスを発生させる成分を用いたこと
において共通する。
【0012】以下、請求項1,2に記載の発明の詳細を
説明する。請求項1,2に記載の発明に用いる得る樹脂 本発明(請求項1,2に記載の発明)に用い得る上記樹
脂としては、一般的に発泡させ得る樹脂のうち、任意の
ものを用いることができる。このような樹脂としては、
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンもしくはポリブ
テン、またはエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−プロピレン共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸
共重合体等の共重合体を含むオレフィン系樹脂;塩化ビ
ニル樹脂、塩素化ポリエチレン、塩化ビニル−(メタ)
アクリル酸樹脂等の塩化ビニル系樹脂;ポリスチレン、
ポリα−メチルスチレン、塩素化ポリスチレン、スチレ
ン−(メタ)アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体樹脂(以後、ABS樹脂)等の
スチレン系樹脂;アクリル樹脂、メタクリル樹脂や各種
アクリル酸エステルとの共重合樹脂を含むアクリル系樹
脂;エーテル系やエステル系、カーボネート系等の熱可
塑性ウレタン樹脂;6−ナイロン、6,6−ナイロン等
のアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート等の飽和エステル系樹脂;ポリカ
ーボネート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイ
ミド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶樹脂、フッ素
系樹脂等の熱可塑性樹脂;ポリオールとポリイソシアネ
ートとの2液反応によるウレタン樹脂、イソシアヌレー
ト樹脂、アミド樹脂、イミド樹脂、エポキシ樹脂、ユリ
ア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、不飽和エステ
ル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられ、これらを単独で使
用してもよく、あるいは2種以上を混合して使用しても
よい。
【0013】請求項1に記載の発明の詳細 請求項1の発明において用い得る上記発泡剤としては、
放射線で励起されて分解し、ガスを発生する任意の化合
物を用いることができる。例えば、窒素ガスを発生する
発泡剤としては、4−ブロモベンゼンジアゾニウム−テ
トラフルオロボレート、4−クロロベンゼンジアゾニウ
ム−ヘキサフルオロフォスフェート、4−ニトロベンゼ
ンジアゾニウム−ヘキサフルオロフォスフェート、4−
ニトロベンゼンジアゾニウム−テトラフルオロボレー
ト、Fast Yellow GC塩、DiazoRed RC等のジアゾ
ベンゼン系化合物が挙げられる。また、水素を発生する
ものとしては、マグネシウムハイドライド、カルシウム
ハイドライド、バリウムハイドライド等のアルカリ土類
金属水素化物を挙げることができ、一酸化炭素を発生す
るものとして、ジプロピルケトン、ジブチルケトン、プ
ロピルブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサ
ノン等のケトン化合物を挙げることができる。その他、
一酸化炭素及びメタンを発生するものとして、酢酸4−
メチルフェノールが、ブテン及び水素ガスを発生させる
ものとしてブタンが挙げられる等、放射線を照射するこ
とにより、窒素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水
素、メタン、エタン等の常温で蒸気圧の高いガスを発生
するものなら何でも構わない。
【0014】目的とする径の気泡を得るには、予め樹脂
と発泡剤との分散状況を確認してから発泡剤の種類及び
添加量を決定することが好ましい。発泡剤添加量の好ま
しい範囲としては、発泡倍率にもよるが、上記樹脂10
0重量部に対して、0.1〜20重量部、さらに好まし
くは、0.5〜10重量部である。0.1重量部より少
ないと発泡倍率が低く、20重量部を超えると、気泡径
が大きくなり過ぎる。具体的な例を挙げると、以下の通
りである。
【0015】ポリエチレンに1μmの径の気泡を導入
し、発泡倍率を5倍にする場合には、樹脂100重量部
に対して、4−ブロモベンゼンジアゾニウム−テトラフ
ルオロボレート2.5重量部を添加し、樹脂に均一に分
散させればよい。
【0016】ポリカーボネートに0.5μmの径の気泡
を導入し、発泡倍率を1.5倍にする場合には、樹脂1
00重量部に対して、プロピルブチルケトン0.6重量
部を添加し、樹脂に均一に分散させればよい。
【0017】発泡剤を分解させるタイミングは、樹脂が
軟化している時、すなわち、結晶性樹脂では融点以上の
温度になった時点以降、非晶性樹脂ではガラス転移温度
以上の温度になった時点以降、ウレタンのような反応性
樹脂の場合は、硬化の開始から硬化完了までである。さ
らに、発生したガスを樹脂に溶解させないために、高圧
状態で発泡剤を分解する場合は、発生したガスが樹脂に
溶解しないように直ちに圧力を開放し、発泡することが
必要である。常温状態で発泡剤を分解する場合は、上記
温度条件だけに注意すればよい。
【0018】また、樹脂と発泡剤との組み合わせについ
ては、溶解度パラメーターが近いもの同士が好ましい。
しかしながら、発泡剤の選定にあたっては、使用する成
形機を用いて樹脂に発泡剤を各種添加し、分解条件の検
討(温度、位置等)を予め行っておくことが好ましい。
【0019】また、上記発泡剤は、放射線により直接分
解するものであってもよく、あるいは使用する光源によ
り直接発泡剤を励起することができないものでは、光増
感剤を添加してエネルギー移動を利用するものであって
もよい。
【0020】請求項2に記載の発明の詳細 請求項2に記載の発明で用いられる起泡発生剤は、前述
したように、放射線が照射されることにより励起し、分
解し、ガスを発生するものである。このような起泡発生
剤としては、請求項1に記載の発明で用いられる上記発
泡剤と同様のものを用いることができる。
【0021】目的とする径の起泡を得るには、予め樹脂
と起泡発生剤との分散状況を確認してから、上記起泡発
生剤の種類及び添加量を決定することが好ましい。起泡
発生剤添加量の好ましい範囲としては、上記樹脂100
重量部に対し、0.01〜1重量部とすることが好まし
く、より好ましくは0.05〜0.5重量部である。
0.01重量部未満では気泡の発生が起こり難く、1重
量部を超えると、気泡の発生以上に気泡の寸法が大きく
なり、気泡発生効率が低下する。具体的な例を挙げる
と、以下の通りである。
【0022】ポリエチレンに1μmの径の気泡を導入
し、発泡倍率を30倍とする場合、樹脂100重量部に
対し、4−ブロモベンゼンジアゾニウム−テトラフルオ
ロボレート0.1重量部を添加し、樹脂に均一に分散さ
せ、金型出口で放射線を照射し、その後、通常の発泡を
すればよい。
【0023】また、ポリカーボネートに0.5μmの径
の気泡を導入し、発泡倍率を5倍とする場合には、樹脂
100重量部に対し、プロピルブチルケトン0.15重
量部を添加し、樹脂に均一に分散させ、金型出口で放射
線を照射し、その後、通常の発泡をすればよい。
【0024】起泡発生剤を分解させるタイミングは、樹
脂が軟化しているとき、すなわち結晶性樹脂では融点以
上の温度で、非晶性樹脂では、ガラス転移温度以上の温
度で、ウレタンのような反応性樹脂の場合には硬化の開
始した時点から硬化完了までの間に行えばよい。さら
に、発生したガスが樹脂に溶解することを防止するため
に、高圧状態で起泡発生剤を分解する場合には、気泡発
生後直ちに所定の発泡を完了するか、発生したガスの全
部が樹脂に溶解しない条件となるようにすることが必要
である。常圧状態で起泡発生剤を分解する場合には、上
記温度条件だけを注意すればよい。
【0025】また、樹脂と上記起泡発生剤との組み合わ
せについては、溶解度パラメーターが近いもの同士が好
ましい。しかしながら、起泡発生剤の選択にあたって
は、使用する成形機を用いて樹脂に起泡発生剤を各種添
加し、分解条件(温度、位置など)を予め検討しておく
ことが好ましい。
【0026】また、上記起泡発生剤は、放射線により直
接分解するものであってもよく、あるいは使用する光源
により直接起泡発生剤を励起することができないものの
場合には、光増感剤を添加してエネルギー移動を利用し
てもよい。
【0027】請求項2に記載の発明で用いられる発泡剤
としては、樹脂を発泡させるために使用されているもの
であれば、任意のものを用いることができ、この発泡剤
は、発泡させる樹脂との組み合わせにより最適なものが
選ばれる。代表的な発泡剤としては、熱分解型発泡剤と
して、アゾ系のアゾジカルボンアミド(以下、ADC
A)、バリウムジカルボキシレート、ヒドラジド系のス
ルホォニルセミカルバジド系などや、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムなどの無
機系発泡剤が挙げられ、物理型発泡剤としては、ブタ
ン、ペンタン、シクロヘキサンなどの炭化水素系化合
物、HCFC141b、HCFC142b、HFC13
4aなどのフッ素化炭化水素系化合物、窒素、二酸化炭
素、アルゴンもしくはネオンなどの不活性ガス、酸素も
しくは水素などの活性ガスやこれらの混合ガスが挙げら
れる。また、樹脂が熱硬化性のウレタン樹脂、イソシア
ヌレート樹脂、アミド樹脂、イミド樹脂などからなる場
合には、化学反応型の発泡剤、例えば、イソシアネート
と水との反応から発生する二酸化炭素を発泡剤として用
いてもよい。上記発泡剤は、単独で用いてもよく、ある
いは複数種を併用してもよい。
【0028】発泡剤の添加量は、発泡倍率との関係で決
定される。熱分解型発泡剤では、単純に樹脂に対する発
生ガス量で決定され、例えば、アゾジカルボンアミドを
用い、30倍の発泡倍率とする場合、樹脂100重量部
に対し、アゾジカルボンアミドを15重量部添加すれば
よい。物理型発泡剤の場合には、発泡剤の樹脂への溶解
度が制約になることがあり、例えば、ポリエチレンを二
酸化炭素を発泡剤として発泡させて発泡倍率を30倍と
する場合には、樹脂に対して80kg/cm2の圧力で
炭酸ガスを溶解させればよい。化学反応型の発泡剤を用
いる場合には、添加する水の量によりおおよその発泡倍
率が決定されるが、樹脂との反応や水あるいはその他と
の反応を伴う場合があるので、事前に検討することが必
要である。
【0029】放射線 請求項1,2の発明における放射線とは、電子線、紫外
線、可視光線等を広く含むものとする。電子線は、各種
加速機を用いることにより、あるいは放射性元素の分解
により得られるものであり、紫外線は、高圧水銀灯やメ
タルハライドランプ等から発生するもので、可視光線
は、ヘリウム、アルゴン等のレーザーから発生するもの
である。これらの放射線の種類は、請求項1の発明では
発泡剤、請求項2の発明では起泡発生剤に応じて選ばれ
るが、発泡する樹脂によっても選択され、例えば、発泡
前に樹脂を溶融させておく場合は、樹脂の組成によって
は紫外線、可視光線を使用できない場合がある。
【0030】他の添加し得る成分 請求項1,2の発明においては、発泡体には、上述した
材料の他に、ガラス繊維、酸化チタンもしくは酸化マグ
ネシウムなどの金属酸化物、炭酸マグネシウムもしくは
炭酸カルシウムなどの炭酸塩などの核剤、充填剤、酸化
防止剤、着色剤及び発泡助剤などを、本発明の目的を阻
害しない限り、任意に添加することができる。
【0031】請求項1に記載の発明の製造方法の具体的
な工程 請求項1に記載の発明の製造方法の具体的な工程につい
ては、特に限定されるものではない。すなわち、通常の
発泡体や軽量化のために気泡を含んでいる樹脂成形品を
製造する一般的な方法を適宜利用することができる。代
表的な製造方法としては、以下の押出発泡法、ビー
ズ発泡法、化学反応発泡法、セルカ発泡法及び射
出発泡法などを挙げることができる。
【0032】押出発泡法 図1に示した押出発泡装置を使用する。この押出発泡装
置は、二軸押出機1に、サファイアガラスからなる放射
線照射窓2aを有する金型2を取り付けてなり、金型先
端から発泡体を押し出して直接成形するものである。
【0033】具体的に説明すると、二軸押出機1のホッ
パー4に発泡させる樹脂と発泡剤、例えば、4−ブロモ
ベンゼンジアゾニウム−テトラフルオロボレートを投入
し、これらを溶融混練する。発泡に適する温度に調節さ
れた金型2の先端部において放射線照射窓2aを通し
て、高圧水銀灯(80W)の光を照射しつつ樹脂を金型
2の先端部から押出し、発泡させる。ここでは、放射線
の照射量を光源と樹脂の通過時間とで適正化するが、通
常、数秒程度の照射時間で済むよう光源を選定する。
【0034】ビーズ発泡法 この方法は、ポリスチレンの発泡体を得るのに多用され
ている。図1に示したような二軸押出機1でポリスチレ
ンと発泡剤、例えば、ジブチルケトンを溶融混練し、ビ
ーズ形状に成形する。
【0035】次に、得られたビーズを予備発泡工程とし
て、水蒸気で加熱発泡させ、電子線を照射し、発泡剤の
ガス化を起こし所定の発泡ビーズを製造する。さらに、
熟成工程で気泡内のガスを空気に置換した後に、ビーズ
を所定の金型に導入し、水蒸気で加熱発泡させ、成形品
を得る。
【0036】化学反応発泡法 この方法は、熱硬化性ウレタン樹脂の発泡体の代表的な
製法として用いられている。ポリオールと、発泡剤、例
えば、マグネシウムハイドライドと、触媒とを予め混合
し、次に、ポリイソシアネートを混合し、所定の型また
はベルト上に導入し、硬化反応が起こると同時に、電子
線を照射し、発泡剤のガス化を引き起こし、発泡体を成
形する。
【0037】セルカ発泡法 この方法は、硬質樹脂の軽量化法として用いられている
方法である。代表的には、ポリ塩化ビニル製品の軽量化
に用いられている。図2に、成形装置を示す。二軸押出
機21に、放射線照射窓22aを有する金型22が取り
付けられており、さらに、冷却金型23、冷却水槽24
及び引き取り機25が備えられている。
【0038】二軸押出機21のホッパー26に発泡させ
る樹脂コンパウンド(樹脂、充填剤等を予め混練したペ
レットまたは粉砕品)と、発泡剤、例えば、カルシウム
ハイドライドを投入し、二軸押出機21の前半で樹脂と
発泡剤とを溶融混練する。次に、金型22で所定の形状
とし、放射線照射窓22aから電子線を照射しつつ、樹
脂を金型22から押出発泡し、直ちに冷却金型23で冷
却し、表面にスキン層を作りながら内部を発泡してセル
カ発泡体を成形する。
【0039】射出発泡法 代表的な方法に、ICI法やUCC法等があるが、本発
明では、バレル先端の樹脂溜まりに照射窓を取り付けれ
ば何れの方法も適用可能である。図3を参照して概略を
説明する。機械式ゲート34を具備し、スクリュー32
がバックしたバレル33の先端部に放射線照射窓33a
を有する射出成形機31を用いる。例えば、ポリプロピ
レンを発泡させる場合は、予めポリプロピレンと発泡
剤、例えば、4−ニトロベンゼンジアゾニウム−ヘキサ
フルオロホスフェートを溶融混練し、ペレット化する。
このペレットをホッパー35から導入し、スクリュー3
2で溶融混練し、所定の量を計量(スクリューがバック
した状態)し、放射線照射窓33aから高圧水銀灯の光
をを照射しつつ、金型36内に樹脂混練物を射出し、発
泡成形する。なお、上述〜の各種発泡方法は、あく
までも例示であり、請求項1の発明の製造方法では、上
記以外の発泡方法を用いてもよい。
【0040】請求項2に記載の発明の製造方法の具体的
な工程 請求項2に記載の発明の製造方法の具体的な工程につい
ても、請求項1に記載の発明の場合と同様に、特に限定
されるものではない。すなわち、通常の発泡体や軽量化
のために気泡を含んでいる樹脂成形品を製造するための
一般的な方法を適宜利用することができる。代表的な製
造方法としては、以下の押出発泡法、常圧発泡法、
ビーズ発泡法、化学反応発泡法、セルカ発泡法、
プレス発泡法及び射出発泡法などを挙げることがで
きる。
【0041】押出発泡法 図4に示した押出発泡装置を使用する。押出発泡装置
は、一軸押出機41に、放射線照射窓42aを有する金
型42を取り付けてなり、金型42の先端から発泡剤を
押出して直接成形するものである。また、押出機41で
は、バレルの途中に発泡剤を注入するための注入口43
が形成されており、注入口43に、発泡剤注入機44が
取り付けられている。
【0042】一軸押出機41のホッパー45に発泡させ
る樹脂と起泡発生剤、例えば4−ブロモベンゼンジアゾ
ニウムテトラフルオロボレートを投入し、一軸押出機4
1の前半で樹脂と起泡発生剤とを溶融混練し、途中から
発泡剤として、例えば物理型発泡剤である二酸化炭素を
圧入し、樹脂に溶解させ、金型42で発泡するのに適し
た温度に調節する。しかる後、金型42の先端部で放射
線照射窓42aを通して、高圧水銀灯(80W)から光
を照射し、しかる後樹脂を金型42から押出発泡させ
る。ここでは、放射線の照射量、光源の種類と樹脂の通
過時間とで調整することができるが、通常、数秒程度の
照射時間ですむように光源を選定する。
【0043】常圧発泡法 熱分解型発泡剤を樹脂に混合し、所定の形状に成形した
後加熱し、熱分解型発泡剤を分解し発泡させる方法であ
る。図5に常圧発泡法に用いられる装置の概略を示す。
通常の二軸押出機51に、放射線照射窓52aを有する
金型52を取り付けてなる構造を有する。所定の形状、
例えばシートを成形し、しかる後、架橋工程、発泡工程
により発泡体を成形する。
【0044】例えば、電子線架橋ポリエチレン発泡体を
成形する場合、ポリエチレンと起泡発生剤としての酢酸
4−メチルフェノールと、アゾジカルボンアミドとをホ
ッパー53から投入し、二軸押出機51で溶融混練し、
金型52内で所定の形状(シート状)とする。次に、金
型52を混練物が出る前に、放射線照射窓52aからメ
タルハライドランプ(120W)の光を照射し、押出成
形を完了する。しかる後、電子線加速機で電子線を照射
し、ポリエチレンを架橋し、さらに常圧発泡機で加熱発
泡させて発泡体を成形する。この場合、金型52に放射
線照射窓52aが設けられていない場合には、電子線架
橋時において、起泡発生と架橋とを同時に行ってもよ
い。この場合、シートの樹脂温度をポリエチレンの融点
近傍(低密度ポリエチレンでは100℃)とし、電子線
照射を行うことにより、起泡発生剤からのガスの発生と
樹脂の架橋とを同時に行うことができる。
【0045】ビーズ発泡法 この方法は、ポリスチレンの発泡体を得るのに多用され
ている。図5に示したような二軸押出機51において、
ポリスチレンと、起泡発生剤、例えばジブチルケトンを
溶融混練し、金型52の先端部分において、放射線照射
窓52aを通して放射線を照射し、しかる後ビーズ形状
に成形する。得られたビーズと、発泡剤、懸濁分散剤と
を含浸槽で加熱し、含浸し、洗浄、脱水、乾燥し、ビー
ズを得る。この場合、ビーズにブロッキング防止を図る
ためにコーティングを施してもよい。
【0046】次に、得られたビーズを予備発泡工程とし
て、水蒸気で加熱発泡させ、所定の発泡ビーズを製造す
る。さらに、熟成工程において、起泡内のガスを空気に
置換し、ビーズを所定の型内に導入し、さらに水蒸気で
加熱発泡させて成形品を製造する。
【0047】化学反応発泡法 熱硬化性ウレタン樹脂の発泡体の代表的な製法として用
いられている方法である。ポリオールと、発泡剤、例え
ばペンタンと、起泡発生剤、例えばマグネシウムハイド
ライドと触媒とを予め混合し、次にポリイソシアネート
と混合し、所定の型及びベルト上に導入し、重合反応が
起こる前に電子線を照射し、しかる後、反応及び発泡剤
のガス化を起こし、発泡体を成形する。
【0048】セルカ発泡法 この方法は、ポリ塩化ビニルに代表される硬質樹脂の軽
量化法として用いられている方法であり、前述した図2
の成形装置を用いて行われる。
【0049】二軸押出機21のホッパー26に、樹脂コ
ンパウンド(樹脂、発泡剤及び充填剤等を予め混練した
ペレットまたは粉砕品)と、起泡発生剤、例えばカルシ
ウムハイドライドを投入し、押出機21の前半で樹脂と
起泡発生剤とを溶融混練し、金型22で所定の形状と
し、電子線を放射線照射窓22aから照射し、しかる
後、樹脂を金型22から押出発泡し、冷却金型23で急
冷し、表面にスキン層を形成しつつ内部を発泡してセル
カ発泡体を成形する。
【0050】プレス発泡法 本方法は、押出機で、予め、樹脂、熱分解型発泡剤、起
泡発生剤及び必要に応じて架橋剤を溶融混練し、金型内
で所定の形状に成形する。この場合、放射線を照射し、
起泡発生剤を分解、ガス化させる。しかる後、プレス型
内に得られた成形体を導入し、加圧加熱することによ
り、(架橋剤が存在する場合には、架橋剤を分解し、さ
らに)熱分解型発泡剤を分解し、ガス化させて発泡体を
成形する。
【0051】射出発泡法 代表的な方法に、ICI法やUCC法などがあるが、請
求項2に記載の発明では、バレル先端の樹脂溜まりに照
射線照射窓を取り付け得る限り、何れの方法も適用可能
である。図3に示した装置を用いて行い得る。
【0052】例えば、ポリプロピレンを発泡させる場合
には、予め、ポリプロピレンと起泡発生剤、例えば、4
−ニトロベンゼンジアゾニウム−ヘキサフルオロフォス
フェートを溶融混練しペレット化させたものと、発泡剤
として、例えば、アゾジカルボンアミドをホッパー35
より導入し、スクリュー32で溶融混練し、所定の量を
計量(スクリューがバックした状態)、放射線照射窓3
3aから高圧水銀灯の光を照射し、直後、金型36内に
樹脂混練物を射出し、発泡成形する。
【0053】なお、請求項1に記載の発明の場合と同様
に、請求項2に記載の発明の製造方法においても、上記
発泡方法以外の発泡方法を用いてもよい。
【0054】
【作用】請求項1の発明の発泡体の製造方法では、発泡
剤として、上記のように放射線が照射されることにより
分解し、ガスを発生する発泡剤が用いられる。従って、
上記発泡剤を樹脂に混合し、得られた混合物に放射線を
照射するだけで、上記発泡剤が分解しガスを発生し、気
泡を形成することになる。
【0055】よって、発泡体を簡単な設備で製造するこ
とができる。しかも、後述の実施例から明らかなよう
に、上記放射線を照射されて分解しガスを発生する発泡
剤を用いた場合、従来の熱分解型発泡剤を用いた場合に
比べて小さな径の気泡を確実に形成することができる。
【0056】請求項2の発明の発泡体の製造方法では、
発泡剤が分散されている樹脂に、予め、放射線で分解
し、ガスを発生する上記起泡発生剤が混合されている。
従って、得られた樹脂混合物に放射線を照射するだけ
で、上記起泡発生剤が分解し、ガスを発生し、気泡を発
生する。よって、起泡発生剤に加えて混合されている発
泡剤を用いて発泡成形する場合に、起泡発生剤により形
成された気泡が速やかに成長し、所望の発泡倍率の発泡
体を容易に得ることができ、かつ上記起泡発生剤により
形成される最初の気泡の径を高精度にかつ容易に制御し
得るため、従来の熱分解型発泡剤のみを用いた場合に比
べて小さな径の気泡を確実に形成することができる。
【0057】
【実施例】以下、非限定的な実施例を説明することによ
り、本発明を明らかにする。なお、以下の実施例1〜8
は、請求項1に記載の発明に係る実施例であり、実施例
9〜22は請求項2に記載の発明に係る実施例である。
【0058】実施例1 図1に示した押出発泡設備を用いて実施した。ABS樹
脂(東レ社製、商品名:トヨラック400、曲げ弾性率
26,000kg/cm2 )100重量部及び4−ブロ
モベンゼンジアゾニウム−テトラフルオロボレート2.
0重量部を、二軸押出機(30mm径、L/D=30)
11を用いて、160℃で溶融混練し、金型12の先端
部で、サファイアガラスからなる放射線照射窓12aを
通して高圧水銀灯(80W)の光を照射し、発泡剤を分
解しガス化し、1秒後に金型(温度は155℃)12か
らコの字状に押出し、発泡体を成形した。得られた発泡
体の発泡倍率は2.9倍で、平均気泡径は4.0μm、
曲げ弾性率は20,000kg/cm2 であった。
【0059】実施例2 図1に示した押出発泡装置を用いて実施した。ポリスチ
レン(旭化成社製、商品名:スタイロン666R、曲げ
弾性率36,000kg/cm2 )100重量部及びマ
グネシウムハイドライド1.2重量部を二軸押出機(3
0mm径、L/D=30)11を用い、180℃で溶融
混練し、金型12の先端部で、サファイアガラスからな
る放射線照射窓12aを通して電子線照射機(300K
V)で吸収線量が2MRadになるように電子線を照射
し、発泡剤を分解しガス化し、0.5秒後に金型(温度
160℃)12からシート状に押出し、発泡体を成形し
た。発泡体の発泡倍率は2.2倍、平均気泡径は3.9
μm、曲げ弾性率は32,000kg/cm2 であっ
た。
【0060】実施例3 二軸押出機(45mm径、L/D=30)を用い、ポリ
スチレン(旭化成社製、商品名:スタイロン475S)
とジブチルケトン7.5重量部とを180℃で溶融混練
し、ビーズ形状に成形した。
【0061】得られたビーズを160℃の水蒸気で加熱
しながら電子線照射機(300KV)で吸収線量が2M
Radとなるように電子線を照射し、発泡剤を分解・ガ
ス化し、発泡させて発泡ビーズを製造した。次に、発泡
ビーズを乾燥し、24時間の通風熟成を行った。この発
泡ビーズを金型内に導入し、130℃の水蒸気で加熱発
泡させて発泡体を成形した。得られた発泡体の発泡倍率
は18倍、平均気泡径は3.3μm、独立気泡率は93
%、熱伝導率は0.022Kcal/m・h・℃であっ
た。
【0062】実施例4 二軸押出機(45mm径、L/D=30)を用い、ポリ
プロピレン(ハイモント社製、商品名:HMS PF8
14)と、4−クロロベンゼンジアゾニウム−ヘキサフ
ルオロフォスフェート5.0重量部とを190℃で溶融
混練し、ビーズ形状に成形した。
【0063】得られたビーズを190℃の水蒸気で加熱
し、高圧水銀灯(120W)の光を照射し、発泡剤を分
解・ガス化し、発泡ビーズを製造した。次に、発泡ビー
ズを乾燥し、48時間の通風熟成を行った。この発泡ビ
ーズを金型内に導入し、170℃の水蒸気で加熱発泡さ
せて発泡体を製造した。発泡体の発泡倍率は10倍、平
均気泡径は2.5μm、独立気泡率は94%、熱伝導率
は0.025Kcal/m・h・℃であった。
【0064】実施例5 芳香族アミン系ポリオール(住友バイエルウレタン社
製、商品名:H422、OH基価412)100重量部
と、ジブチル錫ジラウレート0.5重量部と、ポリオー
ル変性シリコーン(東レダウコーニング社製、商品名:
SH193)2.5重量部と、4−ブロモベンゼンジア
ゾニウム−テトラフルオロボレート7.0重量部とを混
合し、脱水乾燥し、混合液を得た。次に、この混合液
に、脱水乾燥した変性MDI(住友バイエルウレタン社
製、商品名:44V20、NCO含量31.5重量%)
59重量部とを攪拌機で混合し(上記OH基価とNCO
含量とは等価とされている)、100mm×100mm
×2mmの凹型に液を注ぎ、すぐに、高圧水銀灯(12
0W)の光を照射し、発泡させた。発泡体の発泡倍率は
21倍、平均気泡径は5.4μm、独立気泡率は89
%、熱伝導率は0.022Kcal/m・h・℃であっ
た。
【0065】実施例6 図2に示した押出発泡装置を用いて実施した。実施例1
で用いたABS樹脂100重量部と、マグネシウムハイ
ドライド2.0重量部とを、二軸押出機(50mm径、
L/D=35)21を用い、180℃で混練し、金型2
2の先端に幅全面にサファイアガラスからなる放射線照
射窓22aを持つ金型22で該放射線照射窓22aよ
り、電子線照射機(1000KV)で吸収線量が12M
Radになるように電子線を照射し、発泡剤を分解・ガ
ス化し、0.2秒後に金型(温度175℃)22からコ
の字状に押出し、冷却金型23に導入し、発泡体を成形
した。発泡体の発泡倍率は1.9倍、平均気泡径は0.
5μm、曲げ弾性率は38,000kg/cm2 であっ
た。
【0066】実施例7 図3に示した装置で作製した。十分乾燥したポリアミド
(昭和電工社製、商品名:テクニールA216、曲げ弾
性率29,000kg/cm2 )100重量部と、4−
ニトロベンゼンジアゾニウム−ヘキサフルオロフォスフ
ェート1.2重量部とを、二軸押出機(45mm径、L
/D=30)を用い、250℃で溶融混練し、ペレット
化させた。次に、75tの射出成形機31のホッパー3
5に上記ペレットを投入し、240℃で溶融混練し、所
定の量を計量(スクリュー32がバックした状態)し、
放射線照射窓33aから高圧水銀灯(120W)の光を
照射し、発泡剤を分解・ガス化し、0.5秒後に、金型
(100mm×80mm×5mのシート状)36内に射
出して発泡体を成形した。得られた発泡体の発泡倍率は
1.6倍、平均気泡径は0.7μm、曲げ弾性率は2
8,000kg/cm2 であった。
【0067】実施例8 図3に示した装置で作製した。十分乾燥したポリアセタ
ール(デュポン社製、商品名:デルリン500、曲げ弾
性率29,000kg/cm2 )100重量部と、Diaz
o RED RC0.2重量部とを二軸押出機(45mm
径、L/D=30)を用い、260℃で溶融混練し、ペ
レット化させた。次に、75tの射出成形機31のホッ
パー35にペレットを投入し、240℃で溶融混練し、
所定の量を計量(スクリュー32がバックした状態)
し、放射線照射窓33aから高圧水銀灯(120W)の
光を照射し、発泡剤を分解・ガス化し、0.2秒後に、
金型(100mm×80mm×5mのシート状)内に射
出して発泡体を成形した。得られた発泡体の発泡倍率は
1.3倍、平均気泡径は0.4μm、曲げ弾性率は2
9,000kg/cm2 であった。
【0068】比較例1 図1に示した押出発泡装置を用いて実施した。実施例1
で用いたABS樹脂100重量部及びアゾジカルボンア
ミド(大塚化学社製、商品名:ユニフォームAZH)
1.8重量部を、二軸押出機(30mm径、L/D=3
0)11を用い、180℃で溶融混練し、金型(温度1
55℃)12からコの字状に押出し、発泡体を成形し
た。発泡体の発泡倍率は2.6倍、平均気泡径は150
μm、曲げ弾性率は10,000kg/cm2 であっ
た。
【0069】比較例2 二軸押出機(45mm径、L/D=30)11でポリス
チレン(旭化成社製、商品名:スタイロン475S)と
アゾジカルボンアミド(大塚化学社製、商品名:ユニフ
ォームAZHNM)10重量部を160℃で溶融混練
し、ビーズ形状に成形した。
【0070】次に、このビーズを180℃の水蒸気で加
熱し発泡ビーズを製造、その後、乾燥、24時間の通風
熟成を行った。この発泡ビーズを金型内に導入し、13
0℃の水蒸気で加熱発泡させ成形品を製造した。発泡体
の発泡倍率は17倍、平均気泡径は120μm、独立気
泡率は93%、熱伝導率は0.030Kcal/m・h
・℃であった。
【0071】比較例3 芳香族アミン系ポリオール(住友バイエルウレタン社
製、商品名:H422、OH基価412)100重量部
と、ジブチル錫ジラウレート0.5重量部と、ポリオー
ル変性シリコーン(東レダウコーニング社製、商品名:
SH193)2.5重量部と、HCFC142bを16
重量部とを混合し、脱水乾燥し、混合液を得た。次に、
この混合液に脱水乾燥した変性MDI(住友バイエルウ
レタン社製、商品名:44V20、NCO含量31.5
重量%)59重量部とを加え(その結果、OH基価とN
CO含量とが等量)、攪拌機で混合し100mm×10
0mm×2mmの凹型に液を注ぎ、発泡させた。その
後、3週間、常温下で放置し、発泡体を得た。発泡体の
発泡倍率は22倍、平均気泡径は100μm、独立気泡
率は92%、熱伝導率は0.029Kcal/m・h・
℃であった。
【0072】比較例4 図2に示した押出発泡装置を用いて実施した。実施例1
で用いたABS樹脂100重量部と炭酸水素ナトリウム
1.0重量部とを二軸押出機(50mm径、L/D=3
5)21を用い、180℃で混練し、金型(温度175
℃)22からコの字状に押出し、冷却金型23に導入
し、発泡体を成形した。発泡体の発泡倍率は1.6倍、
平均気泡径は80μm、曲げ弾性率は28,000kg
/cm2 であった。
【0073】比較例5 図3に示した装置で作製した。十分乾燥したポリアミド
(昭和電工社製、商品名:テクニールA216、曲げ弾
性率29,000kg/cm2 )100重量部と、比較
例2で用いたアゾジカルボンアミド1.2重量部とを、
二軸押出機(45mm径、L/D=30)を用い250
℃で溶融混練し、ペレット化させた。次に、75tの射
出成形機31のホッパー35にペレットを投入し、24
0℃で溶融混練し、所定の量を計量(スクリュー32が
バックした状態)し、金型(100mm×80mm×5
mのシート状)36内に射出して発泡体を成形した。得
られた発泡体の発泡倍率は1.5倍、平均気泡径は90
μm、曲げ弾性率は21,000kg/cm2 であっ
た。
【0074】実施例9 図4に示した押出発泡装置を用いた。低密度ポリエチレ
ン(東ソー社製、商品名:ペトロセン340)100重
量部と、4−ブロモベンゼンジアゾニウム−テトラフル
オロボレート0.1重量部とを、予め、二軸押出機(3
0mm径、L/D=30)を用い、140℃で混練し、
ペレット化した。上記のようにして得たペレットを、図
4に示す一軸押出機(65mm径、L/D=36)41
のホッパー45に導入し、途中から二酸化炭素を50k
g/cm2 の圧力で圧入し、樹脂に溶解させ、金型42
の先端部においてサファイアガラスからなる放射線照射
窓42aを通して高圧水銀灯の光を照射し、起泡発生剤
を分解・ガス化し、2秒後に金型42の温度を110℃
とし、金型42からチューブ状に押出、発泡成形体を得
た。得られた発泡体の発泡倍率は12倍であり、平均気
泡径は2.0μm、独立気泡率が95%、熱伝導率が
0.024Kcal/m・h・℃であった。
【0075】実施例10 図4に示した押出発泡装置を用いた。ポリスチレン(旭
化成社製、商品名:スタイロン666R)100重量部
と、マグネシウムハイドライド0.5重量部とを、予
め、二軸押出機(30mm径、L/D=30)を用い、
180℃の温度で混練し、ペレット化した。上記のよう
にして得たペレットを、図4に示す一軸押出機(65m
m径、L/D=36)41のホッパー45に導入し、途
中からHCFC141bをポリスチレン100gに対し
て10gとなるように圧入し、樹脂に溶解させ、金型4
2の先端部で、サファイアガラスからなる放射線照射窓
42aを通して電子線照射機(300KV)で吸収線量
が2MRadになるように照射し、起泡発生剤を分解・
ガス化し、0.5秒後に金型42の温度を160℃とし
て金型42からシート状に押出し、発泡成形体を成形し
た。得られた発泡体の発泡倍率は18倍、平均気泡径は
1.2μm、独立気泡率は88%、熱伝導率は0.02
2Kcal/m・h・℃であった。
【0076】実施例11 図5に示した汎用の押出装置を用いた。無機充填剤含有
塩化ビニル発泡用コンパウンド(セントラル化学社製、
商品名:SE5)100重量部と、バリウムハイドライ
ド1.0重量部とを二軸押出機(60mm径、L/D=
35)51で混練し、金型52の先端部において放射線
照射窓52aを通して電子線照射機(1000KV)か
ら吸収線量が10MRadになるように電子線を照射
し、起泡発生剤を分解・ガス化した。上記電子線の照射
から0.2秒後に金型52の温度を175℃として、金
型52からシート状に押出し、発泡成形体を得た。得ら
れた発泡体の発泡倍率は3.5倍、平均気泡径は8.5
μm、独立気泡率は100%、曲げ弾性率は35,00
0kg/cm2 であった。
【0077】実施例12 図5に示した装置を用いた。低密度ポリエチレン(住友
化学社製、商品名:スミカセンG401)100重量部
と、アゾジカルボンアミド(以下、ADCA、大塚化学
社製、商品名:ユニフォームAZH)15重量部と、4
−ニトロベンゼンジアゾニウム−ヘキサフルオロフォス
フェート0.2重量部とを二軸押出機(50mm径、L
/D=35)51を用い、140℃で混練し、金型52
の先端部にシート幅全面に放射線照射窓52aをもつT
型シート金型の該放射線照射窓52aから、高圧水銀灯
(120W)を照射し、起泡発生剤を分解・ガス化し、
1.5秒後に金型温度を130℃とし、幅300mm及
び厚み1mmのシートを金型52から押出し、成形し
た。次に、成形されたシートに照射線量が6MRadと
なるように電子線を照射し、200℃のオーブンで発泡
した。
【0078】得られた発泡体では、幅が870mm、厚
みが2.8mm、発泡倍率が30倍、平均気泡径が4.
9μm、独立気泡率が97%、熱伝導率が0.023K
cal/m・h・℃であった。
【0079】実施例13 図5に示した装置を用いた。低密度ポリエチレン(三井
石油化学社製、商品名:ミラソンB324)80重量部
と、超低密度ポリエチレン(住友化学社製、商品名:エ
クセレントVL200)20重量部と、アゾジカルボン
アミド(以下、ADCA、大塚化学社製、商品名:ユニ
フォームAZH)13重量部と、4−ニトロベンゼンジ
アゾニウム−ヘキサフルオロフォスフェート0.3重量
部とを二軸押出機(50mm径、L/D=35)51を
用い、140℃で混練し、金型52先端部にシート幅全
面に放射線照射窓52aをもつT型シート金型の該放射
線照射窓52aから、高圧水銀灯(120W)の光を照
射し、起泡発生剤を分解・ガス化し、1.5秒後に金型
温度を130℃とし、幅300mm及び厚み1mmのシ
ートを金型52から押出し、成形した。次に、成形され
たシートに照射線量が5MRadとなるように電子線を
照射し、200℃のオーブンで発泡した。
【0080】得られた発泡体では、幅が850mm、厚
みが2.5mm、発泡倍率が25倍、平均気泡径が2.
1μm、独立気泡率が93%、熱伝導率が0.023K
cal/m・h・℃であった。
【0081】実施例14 図5に示した二軸押出機(45mm径、L/D=30)
51でポリスチレン(旭化成社製、商品名:スタイロン
475S)100重量部とジブチルケトン0.2重量部
を180℃溶融混練し、金型先端で放射線照射窓52a
を通して、高圧水銀灯(120W)の光を照射し、起泡
発生剤を分解・ガス化し、1.5秒後に金型温度を17
0℃とし、ビーズ状に押し出した。得られたビーズ10
0重量部と、ペンタン5重量部とを、ポリビニルアルコ
ール0.5重量部を分散した水200重量部に分散さ
せ、温度を80℃とし2時間放置した。次に、上記ビー
ズを160℃の水蒸気で加熱発泡させ、発泡ビーズを製
造し、しかる後乾燥し、24時間の通風熟成を行った。
熟成された発泡ビーズを金型内に導入し、130℃の水
蒸気で加熱発泡させ、成形品を得た。
【0082】得られた発泡体の発泡倍率は15倍であ
り、平均気泡径は1.1μmであり、独立気泡率は96
%であり、熱伝導率は0.021Kcal/m・h・℃
であった。
【0083】実施例15 図5に示した二軸押出機(45mm径、L/D=30)
51でポリプロピレン(ハイモント社製、商品名:HM
S PF814)100重量部と4−クロロベンゼンジ
アゾニウム−ヘキサフルオロフォスフェート0.2重量
部を190℃で溶融混練し、金型52の先端で放射線照
射窓52aを通して、高圧水銀灯(120W)の光を照
射し、起泡発生剤を分解・ガス化し、2.0秒後に金型
温度を180℃とし、ビーズ状に押し出した。得られた
ビーズ100重量部と、HCFC142bを7重量部と
を、ポリビニルアルコール0.5重量部を分散した水2
00重量部に分散させ、温度を130℃とし2時間放置
した。次に、上記ビーズを190℃の水蒸気で加熱発泡
させ、発泡ビーズを製造し、しかる後乾燥し、48時間
の通風熟成を行った。熟成された発泡ビーズを金型内に
導入し、170℃の水蒸気で加熱発泡させ、成形品を得
た。
【0084】得られた発泡体の発泡倍率は13倍であ
り、平均気泡径は0.8μmであり、独立気泡率は98
%であり、熱伝導率は0.024Kcal/m・h・℃
であった。
【0085】実施例16 芳香族アミン系ポリオール(住友バイエルウレタン社
製、商品名:H422、OH基価412)100重量部
と、HCFC142bを22重量部と、ジブチル錫ジラ
ウレート0.5重量部と、ポリオール変性シリコーン
(東レダウコーニング社製、商品名:SH193)2.
5重量部と、4−ブロモベンゼンジアゾニウム−テトラ
フルオロボレート0.3重量部とを混合し、脱水乾燥
し、混合液を調製した。次に、この混合液に、脱水乾燥
した変性MDI(住友バイエルウレタン社製、商品名:
44V20、NCO含有率31.5重量%)59重量部
(OH基価とNCO含有率とは等量)を加え、攪拌機で
混合し、100mm×100mm×2mmの型に混合液
を注ぎ、直ちに高圧水銀灯(120W)の光を照射し、
発泡させて発泡体を得た。得られた発泡体の発泡倍率は
30倍であり、平均気泡径は7.9μmであり、独立気
泡率は86%、熱伝導率は0.015Kcal/m・h
・℃であった。
【0086】実施例17 図2に示した成形装置を用いて作製した。塩化ビニルセ
ルカ発泡用コンパウンド(日本ゼオン社製、商品名:C
1)100重量部と、マグネシウムハイドライド1.0
重量部を二軸押出機(50mm径、L/D=35)21
を用い、180℃で混練し、金型先端に幅全面にサファ
イアガラスからなる放射線照射窓22aを持つ金型22
で該放射線照射窓22aより、電子線照射機(1000
KV)で吸収線量が12MRadになるように照射し、
起泡発生剤を分解・ガス化し、0.2秒後に金型温度1
75℃としてコの字状に押出発泡し、冷却金型23に導
入し、発泡成形品を作製した。発泡体の発泡倍率は1.
6倍であり、平均気泡径は0.5μmであり、曲げ弾性
率は38,000kg/cm2 であった。
【0087】実施例18 図5に示したような二軸押出機(45mm径、L/D=
30)51で高密度ポリエチレン(東ソー社製、商品
名:ニポロンハード6000)100重量部とジブチル
パーオキサイド(日本油脂社製、商品名:パーブチル
D;1分間半減期温度185.9℃)1.0重量部、A
DCA(大塚化学社製、商品名:ユニフォームAZH
M)15重量部、4−クロロベンゼンジアゾニウム−ヘ
キサフルオロフォスフェートジブチルケトン0.2重量
部を、145℃で溶融混練し、金型52の先端部で放射
線照射窓52aを通して、高圧水銀灯(120W)の光
を照射し、起泡発生剤を分解・ガス化し、0.2秒後に
金型温度135℃でシート状に押出した。次にこのシー
トを180℃のプレスに投入し、1段で発泡させた。得
られた発泡体の発泡倍率は31倍であり、平均気泡径は
3.7μm、独立気泡率が96%、熱伝導率が0.02
4Kcal/m・h・℃であった。
【0088】実施例19 図3に示した設備で作製した。十分乾燥したポリアミド
(昭和電工社製、商品名:テクニールA216、曲げ弾
性率29,000kg/cm2 )100重量部と、4−
ニトロベンゼンジアゾニウム−ヘキサフルオロフォスフ
ェート0.3重量部とを二軸押出機(45mm径、L/
D=30)を用い、250℃で溶融混練し、ペレット化
させた。次に、75tの射出成形機31のホッパー35
にドライブレンドしたペレットとADCA2.0重量部
を投入し、240℃で溶融混練し、所定の量を計量(ス
クリュー32がバックした状態)し、放射線照射窓33
aから高圧水銀灯(120W)の光を照射し、起泡発生
剤を分解・ガス化し、0.5秒後に、金型(100mm
×80mm×5mのシート状)36内に射出して発泡体
を成形した。得られた発泡体の発泡倍率は3.6倍、平
均気泡径は2.2μm、曲げ弾性率は26,000kg
/cm2 であった。
【0089】実施例20 図3に概略的に示した設備(バレル途中にガス注入孔を
持つもの)で作製した。十分乾燥したポリアセタール
(デュポン社製、商品名:デルリン500、曲げ弾性率
29,000kg/cm2 )100重量部と、Diazo R
ED RC0.2重量部とを二軸押出機(45mm径、L
/D=30)を用い、260℃で溶融混練し、ペレット
化させた。次に、バレル途中にガス注入設備を持つ20
0tの射出成形機のホッパー35にドライブレンドした
ペレットを投入し、240℃で溶融混練し、バレル途中
より二酸化炭素を20kg/cm2 で連続に圧入し、所
定の量を計量(スクリュー32がバックした状態)し、
放射線照射窓33aから高圧水銀灯(120W)の光を
照射し、起泡発生剤を分解・ガス化し、0.2秒後に、
金型(100mm×80mm×5mのシート状)36内
に射出して発泡体を成形した。得られた発泡体の発泡倍
率は6.4倍、平均気泡径は0.7μm、曲げ弾性率は
17,000kg/cm2 、熱伝導率は0.032Kc
al/m・h・℃であった。
【0090】実施例21 図5に示したような二軸押出機(45mm径、L/D=
30)51でABS(東レ社製、商品名:トヨラック4
00、曲げ弾性率26,000kg/cm2 )100重
量部とジブチルケトン1.0重量部、炭化水素ナトリウ
ム1重量部を180℃で溶融混練し、金型52の先端で
射出窓52aを通して、4方向から高圧水銀灯(120
W)を照射し、起泡発生剤を分解・ガス化し、0.1秒
後に中空デッキ形状に押出発泡した。得られた発泡体の
発泡倍率は1.7倍、平均気泡径は1.4μm、曲げ弾
性率は26,000kg/cm2 であった。
【0091】実施例22 図4に示すように、バレルの途中に注入孔43を有する
一軸押出機(30mm径、L/D=37)41でABS
(東レ社製、商品名:トヨラック400、曲げ弾性率2
6,000kg/cm2 )100重量部と4−ブロモベ
ンゼンジアゾニウム−テトラフルオロボレート0.3重
量部を180℃で溶融混練し、バレル途中から二酸化炭
素20kg/cm2 を圧入し金型42の先端で放射線照
射窓42aを通して、4方向から高圧水銀灯(120
W)の光を照射し、起泡発生剤を分解・ガス化し、0.
1秒後に中空デッキ形状に押出発泡した。得られた発泡
体の発泡倍率は2.8倍、平均気泡径は0.8μm、曲
げ弾性率は22,000kg/cm2 であった。
【0092】比較例6 図4に示した押出発泡設備を使用する。低密度ポリエチ
レン(東ソー社製、商品名:ペトロセン340)を一軸
押出機(65mm径、L/D=36)41のホッパー4
5に導入し、途中から二酸化炭素を50kg/cm2
圧力で圧入し、樹脂に溶解させ、金型温度110℃でチ
ューブ状に押出し、発泡成形品を作製した。得られた発
泡体の発泡倍率は12倍、平均気泡径は350μm、独
立気泡率は95%、熱伝導率は0.038Kcal/m
・h・℃であった。
【0093】比較例7 図4に示した押出発泡設備を使用する。ポリスチレン
(旭化成社製、商品名:スタイロン666R)を一軸押
出機(65mm径、L/D=36)41のホッパー45
に導入し、途中からHCFC141bをポリスチレン1
00gに対して10gになるように圧入し、樹脂に溶解
させ、金型温度160℃でシート状に押出し、発泡成形
品を作製した。得られた発泡体の発泡倍率は18倍、平
均気泡径は250μm、独立気泡率は88%、熱伝導率
は0.033Kcal/m・h・℃であった。
【0094】比較例8 図5に示した押出設備を使用する。無機充填剤含有塩化
ビニル発泡用コンパウンド(セントラル化学社製、商品
名:SE5)を二軸押出機(60mm径、L/D=3
5)51で混練し、金型温度175℃でシート状に押出
し、発泡成形品を得た。得られた発泡体の発泡倍率は
3.3倍、平均気泡径は150μm、独立起泡率は10
0%、曲げ弾性率は26,000kg/cm2 であっ
た。
【0095】比較例9 図5に示した設備、プロセスを使用する。低密度ポリエ
チレン(住友化学社製、商品名:スミカセンG401)
100重量部と、アゾジカルボンアミド(以下、ADC
A、大塚化学社製、商品名:ユニフォームAZH)15
重量部とを、二軸押出機(50mm径、L/D=35)
51で混練し、T型シート金型52でシート成形した。
次に、このシートに照射線量が6MRadとなるように
電子線を照射し、200℃の発泡オーブンで発泡した。
【0096】得られた発泡体では、幅が880mm、厚
みが2.8mm、発泡倍率が30倍、平均気泡径が23
0μm、独立気泡率が98%、熱伝導率が0.028K
cal/m・h・℃であった。
【0097】比較例10 図5に示したような二軸押出機(45mm径、L/D=
30)51でポリスチレン(旭化成社製、商品名:スタ
イロン475S)を溶融混練し、ビーズ状に押し出し
た。このビーズ100重量部と、ペンタン5重量部と
を、ポリビニルアルコール0.5重量部を分散した水2
00重量部に分散させ、温度を80℃で2時間調製し
た。
【0098】次に、このビーズを160℃の水蒸気で加
熱発泡させ、発泡ビーズを製造し、しかる後乾燥し、2
4時間の通風熟成を行った。この発泡ビーズを金型内に
導入し、130℃の水蒸気で加熱発泡させ、成形品を得
た。得られた発泡体の発泡倍率は15倍であり、平均気
泡径は120μmであり、独立気泡率は96%であり、
熱伝導率は0.026Kcal/m・h・℃であった。
【0099】比較例11 芳香族アミン系ポリオール(住友バイエルウレタン社
製、商品名:H422、OH基価412)100重量部
とHCFC142b22重量部と、ジブチル錫ラウレー
ト0.5重量部と、ポリオール変性シリコーン(東レダ
ウコーニング社製、商品名:SH193)2.5重量部
とを混合し、脱水乾燥し調製した。次に、この混合液に
脱水乾燥した変性MDI(住友バイエルウレタン社製、
商品名:44V20、NCO含量31.5重量%)59
重量部とを加え(その結果、OH基価とNCO含量とが
等量)、攪拌機で混合し100mm×100mm×2m
mの型に液を注ぎ、発泡させた。発泡体の発泡倍率は3
0倍、平均気泡径は160μm、独立気泡率は86%、
熱伝導率は0.022Kcal/m・h・℃であった。
【0100】比較例12 図2に示した成形装置を用いて作製した。塩化ビニルセ
ルカ発泡用コンパウンド(日本ゼオン社製、商品名:C
1)を二軸押出機(50mm径、L/D=35)21で
混練し、金型温度175℃でコの字状に押出発泡し、冷
却金型23に導入し、発泡成形品を作製した。発泡体の
発泡倍率は1.6倍であり、平均気泡径は80μmであ
り、曲げ弾性率は25,000kg/cm2 であった。
【0101】比較例13 図5に示したような二軸押出機(45mm径、L/D=
30)51で高密度ポリエチレン(東ソー社製、商品
名:ニポロンハード6000)100重量部と、実施例
10で用いたパーブチルD1.0重量部と、ADCA
(大塚化学社製、商品名:ユニフォームAZHM)15
重量部とを溶融混練し、シート状に押出した。次にこの
シートを180℃のプレスに投入し、1段で発泡させ
た。得られた発泡体の発泡倍率は30倍であり、平均気
泡径は100μm、独立気泡率が98%、熱伝導率が
0.028Kcal/m・h・℃であった。
【0102】比較例14 図3に概略的に示した設備で作製した。十分乾燥したポ
リアミド(昭和電工社製、商品名:テクニールA21
6、曲げ弾性率29,000kg/cm2 )100重量
部と、実施例18で用いたADCA2.0重量部とを7
5tの射出成形機のホッパー35に投入し、スクリュー
32で溶融混練し金型(100mm×80mm×5mの
シート状)36内に射出して発泡体を成形した。得られ
た発泡体の発泡倍率は3.8倍、平均気泡径は110μ
m、曲げ弾性率は22,000kg/cm2 であった。
【0103】比較例15 図3に概略的に示した設備(バレル途中にガス注入孔を
持つもの)で作製した。十分乾燥したポリアセタール
(デュポン社製、商品名:デルリン500、曲げ弾性率
29,000kg/cm2 )をバレル途中にガス注入設
備を持つ200tの射出成形機のホッパー35に投入
し、スクリュー32で溶融混練し、バレル途中より二酸
化炭素を20kg/cm2 で連続に圧入し、所定の量を
計量し、金型(100mm×80mm×5mのシート
状)内に射出して発泡体を成形した。得られた発泡体の
発泡倍率は6.9倍、平均気泡径は90μm、曲げ弾性
率は11,000kg/cm2 、熱伝導率は0.035
Kcal/m・h・℃であった。
【0104】比較例16 バレルの途中に注入孔を有する二軸押出機(30mm
径、L/D=37)でABS(東レ社製、商品名:トヨ
ラック400、曲げ弾性率26,000kg/cm2
を溶融混練し、バレル途中から二酸化炭素20kg/c
2 を圧入し、中空デッキ形状に押出発泡した。得られ
た発泡体の発泡倍率は2.8倍、平均気泡径は150μ
m、曲げ弾性率は12,000kg/cm2 であった。
【0105】なお、各種測定方法は、以下の通りであ
る。 〔発泡倍率〕JIS K−6767に準拠して見かけ密
度を測定し、その逆数を発泡倍率とした。
【0106】〔平均気泡径〕得られた発泡体を凍結破断
し、その断面を電子顕微鏡で撮影し、画像処理(円形処
理)後、気泡の平均径を算出した。
【0107】〔独立気泡率〕空気比較式比重計1000
型(東京サイエンス社製)を用い、1〜1/2〜1気圧
法で独立気泡率(%)を測定した。
【0108】〔熱伝導率〕JIS A−1412に準拠
して熱伝導率(Kcal/m・h・℃)を測定した。
【0109】〔緩衝係数C値MIN〕10mm/分での
圧縮測定で圧縮応力(σ)−ひずみ(ε)曲線を求め、
さらに、圧縮応力σの各値に対する吸収エネルギーeを
求め、C=σ/eで算出し、その最小値の静的応力とし
た。
【0110】〔曲げ弾性率〕ASTM D790に準拠
して曲げ弾性率(kg/cm2 )を測定した。また、実
施例及び比較例の結果をまとめて表1〜表9に示す。
【0111】
【表1】
【0112】
【表2】
【0113】
【表3】
【0114】
【表4】
【0115】
【表5】
【0116】
【表6】
【0117】
【表7】
【0118】
【表8】
【0119】
【表9】
【0120】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の製造方
法によれば、発泡体中に形成される気泡が、発泡剤に放
射線を照射することにより分解し、ガスを発生させるこ
とにより形成され、しかも、従来の熱分解型発泡剤を用
いた場合に比べて小さな径の気泡を確実に形成すること
ができる。しかも、放射線の照射により発泡剤を分解さ
せるものであるため、上記のような小さな径の気泡を、
精密な温度制御等を必要とすることなく形成することが
できるので、連続生産に好適に用いることができる。
【0121】同様に、請求項2に記載の発明によれば、
上記放射線が照射されることにより分解し、ガスを発生
させる起泡発生剤を予め発泡剤とともに樹脂に混合し、
放射線を放射することにより小さな径の気泡をまず発生
させ、さらに発泡剤を分解させて所望の径の気泡を形成
するため、所望の発泡倍率及び径の気泡を有する発泡体
を容易に得ることができる。しかも、放射線の照射によ
り起泡発生剤を分解させるものであるため、最初に発生
される気泡の径を、精密な温度制御等を必要とすること
なくコントロールすることができるため、発泡剤の作用
により最終的に形成される気泡の径についても精密な温
度制御等を必要とすることなくコントロールでき、従来
よりも小さい径の気泡を確実に形成し得る。よって、発
泡体の連続生産に好適に用い得る。
【0122】本発明により得られる発泡体は、自動車分
野では、クッション、ドアパッド、インスツルメントパ
ネルパッド、天井パッド、コンソールボックスパッド、
バンパーや軽量化した各種芯材等に、建材分野では、壁
天井及び床等の断熱材、屋上断熱材、配管用断熱材、床
材、幅木、廻りブチ、コンクリート目地材等に、家具分
野では、椅子のクッションや芯材、肘掛けのクッション
や芯材、ベッド、布団のマットレス等の緩衝材やクロー
ク板、押入等の断熱材に、包装梱包分野では、保冷ボッ
クスの断熱材、梱包用の緩衝材等に、食品分野では、ト
レー、保温容器等に、インテリア分野では、木や人形等
のイミテーション材等に、断熱分野では、上記保温関連
製品、エアコン室外機保温チューブ等に、雑貨分野で
は、文具のスペーサー、風呂マット等に利用できる。ま
た、ソリッド品の軽量化を目的として、パイプ、デッキ
材、プレート、雨樋等の押出成形品全般、家電製品、O
A機器またはカメラ等のハウジング、家具や日用品等の
射出成形品全般に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた押出発泡装置を説明するため
の概略構成図。
【図2】実施例6で用いたセルカ発泡用成形装置を説明
するための概略構成図。
【図3】実施例7で用いられた射出成形装置を示す概略
構成図。
【図4】実施例9で用いられた押出発泡装置を示す概略
構成図。
【図5】実施例11で用いた発泡装置を説明するための
概略構成図。
【符号の説明】
1…二軸押出機 2…金型 2a…放射線照射窓 11…二軸押出機 12…金型 12a…放射線照射窓 21…二軸押出機 22…金型 22a…放射線放射窓 23…冷却金型 24…冷却水槽 25…引き取り機 31…射出成形機 32…スクリュー 33…バレル 33a…放射線照射窓 34…機械式ゲート 36…金型 41…一軸押出機 42…金型 42a…放射線照射窓 51…二軸押出機 52…金型 52a…放射線照射窓

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線が照射されることにより分解し、
    ガスを発生させる発泡剤を樹脂に混合し、得られた混合
    物に放射線を照射することにより樹脂を発泡させること
    を特徴とする発泡体の製造方法。
  2. 【請求項2】 樹脂に発泡剤を分散させ、所定の条件で
    該樹脂を発泡させる発泡体の製造方法であって、 発泡剤が分散された樹脂に、放射線が照射されることに
    より分解し、ガスを発生させる起泡発生剤を予め混合し
    ておき、前記樹脂を発泡させる前に樹脂に放射線を照射
    することを特徴とする発泡体の製造方法。
JP13371195A 1995-05-31 1995-05-31 発泡体の製造方法 Pending JPH08325401A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13371195A JPH08325401A (ja) 1995-05-31 1995-05-31 発泡体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13371195A JPH08325401A (ja) 1995-05-31 1995-05-31 発泡体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08325401A true JPH08325401A (ja) 1996-12-10

Family

ID=15111115

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13371195A Pending JPH08325401A (ja) 1995-05-31 1995-05-31 発泡体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08325401A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005007730A1 (ja) * 2003-07-18 2005-01-27 Oji Paper Co., Ltd. シート状発泡体およびその製造方法
WO2006035916A1 (ja) * 2004-09-30 2006-04-06 Oji Paper Co., Ltd. 発泡体の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005007730A1 (ja) * 2003-07-18 2005-01-27 Oji Paper Co., Ltd. シート状発泡体およびその製造方法
WO2006035916A1 (ja) * 2004-09-30 2006-04-06 Oji Paper Co., Ltd. 発泡体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1446444B1 (en) Asphalt-filled polymer foams
US9714330B2 (en) Method of manufacturing polystyrene foam with polymer processing additives
FI79335B (fi) Foerfarande foer framstaellning av termoplastiskt skum genom anvaendande av en blaosmedelskombination.
US20050192368A1 (en) To enhance thermal insulation of polymeric foam by reducing cell anisotropic ratio and the method for production thereof
JP2001348452A (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡体及びその製造方法
JPH02503657A (ja) アルケニル芳香族合成樹脂押出発泡体の製造方法
EP0665865B1 (en) Process of making an alkenyl aromatic foam
NO309818B1 (no) Etylen-polymerskum med lukkede celler og lav densitet og fremgangsmÕte for fremstilling derav
EP1802688B1 (en) Thermoplastic foams made with methyl formate-based blowing agents
JP3555986B2 (ja) 熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
JP3916460B2 (ja) ポリスチレン系樹脂押出発泡体からなる建築用断熱材
NZ520495A (en) Extruded foam product with reduced surface defects
JPH08325401A (ja) 発泡体の製造方法
JPH10175249A (ja) 熱可塑性樹脂発泡体およびその製造方法
JP3992386B2 (ja) 微孔質発泡体の製造方法
JPS60252636A (ja) 予備発泡粒子の製造法
JP3369562B2 (ja) アルケニル芳香族ポリマーフォームおよび該フォームの製造法
JPH03170536A (ja) 高温に耐えるストラクチュラルフォームの製造のためのポリアリーレンスルフィドの使用、このフォームの製造方法、及びこの方法によって得ることができる成形品
JP2010209224A (ja) ポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子、及びポリフッ化ビニリデン系樹脂発泡粒子成形体
JP3714905B2 (ja) ポリスチレン系樹脂発泡粒子成型体からなる建築用断熱材
JP3205225B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡体
JPH09111030A (ja) ポリエチレンテレフタレート系樹脂発泡体およびその製造法
JPH08302055A (ja) 熱可塑性樹脂発泡体の製造方法
JPH06287345A (ja) 僅かに架橋したポリマー気泡体の製造方法
JP2781792B2 (ja) 加熱成形用スチレン系樹脂発泡シート