JPH08324356A - 車両用内装材及びその成形方法 - Google Patents

車両用内装材及びその成形方法

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JPH08324356A
JPH08324356A JP13421595A JP13421595A JPH08324356A JP H08324356 A JPH08324356 A JP H08324356A JP 13421595 A JP13421595 A JP 13421595A JP 13421595 A JP13421595 A JP 13421595A JP H08324356 A JPH08324356 A JP H08324356A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用内装品の成形時にクッション層が溶か
されたり、局部伸び破断を起さない車両用内装材及びそ
の成形方法を提供することを目的としている。 【構成】 表皮材と芯材とを接合して成る車両用内装材
において、前記表皮材は、発泡軟質化された表皮層21
と、この表皮層21の裏面側に接合された基布24とを
有する。また、表皮材20をシボ付きキャビティ型に吸
引し、コア型から適量射出した芯材23となる熱可塑性
樹脂を、コア型と前記キャビティ型との間で挟み付けて
プレスすることにより、前記表皮材20の裏面側に芯材
23を重合して成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の車室内等に配
設される内装材及びその成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から車両用内装材としては、例えば
インストルメント、ドアトリム、ピラーガーニシュ等が
あるが、表面の見栄え・艶・硬さ等の質感に厳しく、
又、耐光性、耐衝撃性等物性的に最も厳しい位置にあ
る、インストルメントを対象として、図2及び図3に基
づいて従来技術を説明する。
【0003】図2において、図中10は「内装材」とし
てのインストルメントである。このインストルメント1
0は、図2のA−A線に沿う断面を図3で示すように芯
材13と、表皮層11及びポリプロピレン発泡シートで
あるクッション層12よりなる表皮材20Bとで構成さ
れている。
【0004】このインストルメント10に使用される材
質及び成形法は、表皮層11として、塩化ビニール樹脂
及びABS樹脂を主体とした熱可塑性樹脂材料をカレン
ダロール装置(図示省略)等で約0.8mmのシートに
加工したものである。
【0005】そして、この表皮層11の表面側には表面
処理層21aをコーティングし、裏面側にはクッション
層12を接着剤25によりラミネートして表皮材20B
としている。
【0006】次に成形法としては、インスト成形コア型
(図示省略)上に適正な大きさにトリミングされた表皮
材20Bを設置し、このコア型からオレフィン系の複合
樹脂材料を適量射出し、コア型とキャビティ型との間で
挟み付けるようにプレス加圧することにより、いわゆ
る、低圧プレス成形することにより、インストルメント
10を形成したものである。
【0007】この成形時、クッション層12であるポリ
プロピレン発泡シートは、射出され芯材となる溶融樹脂
材料の熱により表面が溶かされて、芯材13と一体に接
合されるものである。
【0008】さらに、表皮層11の表面側には、紫外線
吸収剤等を含有させたコーティング剤を塗布して、特
に、耐光性等の環境物性を向上させる表面処理層21a
を設けている。
【0009】また、表皮層11とクッション層12との
ラミネートは、クッション層12の片面に接着剤25を
塗布した後、表皮層11と合わせて熱ロール間を通して
ロール圧着し表皮材20Bとしている。
【0010】以上述べたインストルメント以外の内装部
品用に表皮材を使用する場合も、表皮材・構成及び成形
方法は略同様である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のインストルメント10にあっては、クッショ
ン層12としてオレフィン系の発泡シートを使用してい
るため、芯材13であるインストルメントパネル用成形
樹脂を射出してプレスする際、この溶融している成形樹
脂に接して発泡シートが溶かされ薄くなりクッション性
が失われること、また、この発泡シートは成形時の伸び
に追随し易い特性から、局部的に伸びシボ流れを起した
り破断し易いという問題があった。
【0012】そこで、この発明は、成形時にクッション
層が溶かされたり、局部伸び破断を起さない車両用内装
材及びその成形方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載された発明は、表皮材と芯材とを
接合して成る車両用内装材において、前記表皮材は、発
泡軟質化された表皮層と、この表皮層の裏面側に接合さ
れた基布とを有することを特徴としている。
【0014】請求項2に記載されて発明は、請求項1に
記載の車両用内装材において、前記表皮層は、材質は塩
化ビニール樹脂とし平均重合度は1100乃至1700
としたことを特徴としている。
【0015】請求項3に記載された発明は、請求項1又
は2に記載の車両用内装材において、前記基布は、ポリ
エステル系樹脂を用いたウーリーエステル材の繊維と
し、該繊維の繊維径は 70〜150 dn 目付け量は 50〜20
0 g/m2 としたことを特徴としている。
【0016】請求項4に記載された発明は、前記車両用
内装材を成形する方法であって、予め、表皮層の裏面に
基布が接合された表皮材を加熱軟化させた後、該表皮材
をシボ付きキャビティ型に吸引し、コア型から適量射出
した芯材となる熱可塑性樹脂を、該コア型と前記キャビ
ティ型との間で挟み付けてプレスすることにより、前記
表皮材の裏面側に芯材を重合して成形することを特徴と
している。
【0017】
【作用】請求項1の発明によれば、表皮材は、発泡軟質
化された表皮層を設け、この表皮層の裏面に基布を接合
したので、従来のようにウレタン発泡のクッション層を
設けなくてもソフトな表皮層の質感が得られ、このソフ
トな表皮層の裏面の基布により、芯材の溶融樹脂熱を遮
断して表皮層のソフトな質感を保つことができる。ま
た、この基布により、局部的な異常な伸びを防止でき見
栄えをよくし破断に至ることがなくなる。さらに、基布
に芯材の樹脂が食い込む形になるので層間剥離を起さな
くなる。
【0018】請求項2に記載されて発明によれば、表皮
層の材質は、塩化ビニール樹脂とし平均重合度は110
0乃至1700としたことにより、重合度が高く安定し
ていて内装材としての耐光性等の物性劣化を防止するこ
とができる。
【0019】請求項3に記載された発明によれば、基布
はポリエステル系樹脂を用いたウーリーエステル材の繊
維とし、この繊維の繊維径は 70〜150 dn 目付け量は
50〜200 g/m2 としたことにより、伸び性が向上し表皮
としての成形性が向上すると同時に、耐熱性が高く繊維
径・目付け量を適宜な範囲に納めたので芯材の成形樹脂
温度に耐えまた、樹脂との絡みが良く層間剥離を起こす
ことが無い。
【0020】請求項4に記載された発明によれば、基布
の一部が溶融された芯材に混入するようになり、基布と
芯材との接合強度が向上する。
【0021】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて説明す
る。
【0022】図1は、この発明の一実施例を示す「車両
用内装材」としてのインストルメントパネル9の断面図
である。
【0023】このインストルメントパネル9は、表皮材
20の裏面に芯材23が接合されて構成されている。
【0024】この表皮材20は、表皮層21と基布24
とからなり、この表皮層21は化学発泡剤等の混入によ
りシート成形時の加工熱で発泡させ軟質化させる。そし
て、ソフトな質感を持たせたシート状としている。この
表皮層21の表面側には紫外線処理剤等を含有させた表
皮処理層21aを設けている。また、裏面側には接着剤
25により基布24を接合させて表皮材20としてい
る。
【0025】この表皮層21の材質は、塩化ビニール樹
脂とし平均重合度は1100乃至1700のものが内装
表皮材の物性試験で良好な結果を示した。
【0026】また、基布24はポリエステル系樹脂を用
いたウーリーエステル材の繊維とし、この繊維の繊維径
は 70〜150 dn 目付け量は 50〜200 g/m2 が成形品を
試作した結果適正であった。
【0027】次に、かかる構成のインストルメントパネ
ル9の成形方法について説明する。
【0028】まず、表皮材20は、表皮層21の裏面に
基布24を接着等により接合して成形する。
【0029】次に、この表皮材20を図示省略の枠にク
ランプして加熱軟化させて成形型位置へ移動させる。
【0030】そして、成形型のシボ付きキャビティ型
で、この表皮材20を吸引しながら、コア型から芯材2
3となる適量の熱可塑性樹脂を射出する。
【0031】次いで、このコア型とキャビティ型とで表
皮材20と熱可塑性樹脂とを挟み付けるようにプレス成
形する。
【0032】これにより、芯材23となる熱可塑性樹脂
に表皮材20の基布24下面部側の一部が入り込み接合
される。そして、この熱可塑性樹脂が冷却硬化されるこ
とにより、所定形状のインストルメントパネル9が成形
されることとなる。
【0033】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明によれば、表皮層を発泡軟質化させると共に、この表
皮層の裏面に基布を接合し表皮材としたので、従来のよ
うにウレタン発泡のクッション層を設けなくてもソフト
な表皮層の質感が得られる。
【0034】そして、成形時このソフトな表皮層の裏面
の基布で芯材の成形樹脂熱を遮断して表皮層を溶融させ
ずクッション層は薄くならないので、表皮層のソフトな
質感を保つことができる。よって、従来の表皮層の質感
を落とすことなく安価な表皮材とすることができる。
【0035】また、成形時基布ににより表皮層の局部伸
びのない見栄えの良い製品を作ることができる。更に、
芯材が基布に入り込み接合が強いので、高温や強い照射
に曝されても層間剥離等起すことがなく、高品質のもの
と成る。
【0036】請求項2に記載されて発明は、表皮層の材
質は、塩化ビニール樹脂とし平均重合度は1100乃至
1700としたことにより、重合度が高く安定していて
耐光性等に耐える物性値を持った内装用表皮材を得るこ
とができる。
【0037】請求項3に記載された発明は、基布はポリ
エステル系樹脂を用いたウーリーエステル材の繊維と
し、この繊維の繊維径は 70〜150 dn 目付け量は 50〜
200 g/m2 としたことにより、伸び性が向上し表皮とし
ての成形性が向上し、従来成形の限界である200%以
上とすることができるようになった。また、ウーリーエ
ステル材の繊維と樹脂との絡みが良く層間剥離を起こす
ことがなく更に成形性が向上する。
【0038】請求項4に記載された発明は、前記内装用
表皮材を枠にクランプして加熱軟化させて成形型位置へ
移動した後、シボ付きキャビティ型に吸引しながら、コ
ア型から適量射出した成形品の芯材となる熱可塑性樹脂
をこのコア型と、前記キャビティ型との間で挟み付ける
ようにプレス成形した成形方法としているので、キャビ
ティ型からのシボ転写性が良好となり、吸引しながら成
形するのでキャビティ型のシボ面からのズレがなくキャ
ビティ型通りのシボ再現ができる。
【0039】そして、コア型にはゲート位置が数多く設
けられ金型クリアランスを広く取ることができるので、
型内が低圧となり局部的な異常伸びがなくシボ流れのな
い均質な成形品ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す車両用内装材の断面
図である。
【図2】従来例を示す車両用インストルメントの斜視図
である。
【図3】従来例を示す図2のA−A線に沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
9…インストルメントパネル 20…表皮材 21…表皮層 23…芯材 24…基布

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表皮材と芯材とを接合して成る車両用内
    装材において、 前記表皮材は、発泡軟質化された表皮層と、該表皮層の
    裏面側に接合された基布とを有することを特徴とする車
    両用内装材。
  2. 【請求項2】 前記表皮層は、材質は塩化ビニール樹脂
    とし平均重合度は1100乃至1700としたことを特
    徴とする請求項1に記載の車両用内装材。
  3. 【請求項3】 前記基布は、ポリエステル系樹脂を用い
    たウーリーエステル材の繊維とし、該繊維の繊維径は 7
    0〜150 dn 目付け量は 50〜200 g/m2 としたことを特
    徴とする請求項1又は2に記載の車両用内装材。
  4. 【請求項4】 前記車両用内装材を成形する方法であっ
    て、 予め、表皮層の裏面に基布が接合された表皮材を加熱軟
    化させた後、該表皮材をシボ付きキャビティ型に吸引
    し、コア型から適量射出した芯材となる熱可塑性樹脂
    を、該コア型と前記キャビティ型との間で挟み付けてプ
    レスすることにより、前記表皮材の裏面側に芯材を重合
    して成形することを特徴とする車両用内装材の成形方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005261581A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Achilles Corp 座席用シート材
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