JPH08323737A - 半導体ウエハの分割装置 - Google Patents

半導体ウエハの分割装置

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JPH08323737A
JPH08323737A JP13350595A JP13350595A JPH08323737A JP H08323737 A JPH08323737 A JP H08323737A JP 13350595 A JP13350595 A JP 13350595A JP 13350595 A JP13350595 A JP 13350595A JP H08323737 A JPH08323737 A JP H08323737A
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semiconductor wafer
jig
concave
adhesive sheet
dividing
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正博 山本
Shinji Yoshihara
晋二 吉原
Sumitomo Inomata
純朋 猪俣
Kazunori Omoto
一則 大元
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Abstract

(57)【要約】 【目的】半導体ウエハをチップに分割する際に発生する
シリコン屑により素子の機能を損なうことなく、高い歩
留りで素子を形成することを目的とする。 【構成】この装置は、可動部又は突起部2を有する機能
素子3が形成された半導体ウエハ1を搭載する所定形状
のダイシング治具4と、この搭載された半導体ウエハ1
をダイシングした後に貼付するための、その周縁に環状
体5を有する軟質粘着シート6と、上記半導体ウエハ1
が貼付された軟質粘着シート6を取り付ける凹面型の治
具7と、環状体5を保持する押さえ治具17と、上記凹
面型の治具7の凹面と上記半導体ウエハ1を貼付した軟
質粘着シート6とでなす空間を吸引し上記軟質粘着シー
ト6を上記凹面型の治具7の凹面に沿って湾曲させる排
気装置13とを具備し、複数のチップに分割するもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体ウエハに形成さ
れた可動部又は突起部を有する機能素子をチップに分割
する時に機能素子の形成面にシリコン屑が付着するのを
防止すると共に、機能素子の分割を簡単な方法で容易に
行う半導体ウエハの分割装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、従来技術に係る半導体ウエハの
分割装置は、粘着シートに貼り付けた半導体ウエハを、
ダイシングカット装置にて、該粘着シートに貼り付けた
面を連続面として残して垂直に切断するハーフカットに
よるものと、半導体ウエハの全厚みを垂直に切断するフ
ルカットによるもののいずれかで半導体ウエハのカット
を行い、ダイシングカット後のダイシングラインに沿っ
て応力を加えて分割する装置として広く知られている。
【0003】例えば、特開平3−177051公報で
は、軟質粘着シートに接着した半導体ウエハを、該半導
体ウエハの少なくとも該シートに接着した面を連続面と
して残して垂直に切断した後、上記軟質粘着シートと該
シートを配置するステージとの間に流体を供給して上記
連続面を切り、上記半導体ウエハを複数のペレットに分
割し、上記軟質粘着シートを引き伸ばすことを特徴とす
る「半導体ウエハの切断方法及びその装置」に関する技
術が開示されている。
【0004】一方、トランジスタ型加速度センサや圧力
センサなどの可動部を有する機能素子や半導体集積回路
の高密度化に伴い、多層配線でエアーブリッジ構造など
の機械的強度に問題のある突起部を有する機能素子を分
割する技術においては、半導体ウエハを粘着シート上に
置きダイシングカット装置にてカットしている。
【0005】しかし、カットにより発生するシリコンの
切り屑を除去する際、機能素子を破壊したりすることが
あり、また、切断能力の向上及び加工熱の放出目的で大
量の切削水を流しながら半導体ウエハをチップに分割す
る方法では切削水の圧力や表面張力により機能素子が破
壊され、正常な動作をしなくなる等の問題がある。
【0006】これに対して、特開平2−106947公
報ではエアーブリッジ構造の機能素子の空洞部にレジス
トを埋め込み、更に上部に保護層であるレジストを塗布
して硬化した状態でダイシングカットを行い、エアーブ
リッジ構造の破壊を防止すると共に、オゾン雰囲気中で
紫外線照射によりレジストを除去する「半導体装置の製
造方法」に関する技術が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平3−177051公報により開示された技術では、
軟質粘着シートがブレードに摩擦抵抗を与えてブレード
の寿命を短くするといった問題や、軟質接着シートから
ペレットが剥離するといった問題はある程度解決される
ものの、分割時に発生するシリコン屑が素子に付着し、
該シリコン屑を除去する時に素子を傷付けたり破損する
等の問題が生じている。
【0008】さらに、上記特開平2−106947公報
に開示された方法では、紫外線の当たらない領域にはレ
ジストが残ったりすることがあり、そのレジストを完全
に除去する好ましい方法がなく、可動部を有する機能素
子においてはレジスト塗布時にレジストの粘性やスピン
ナの回転(角速度)により可動部が破損し、機能素子が
正常な動作をしなくなる等の問題がある。
【0009】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、可動部や突起部を有する
機能素子が形成された半導体ウエハをチップに分割する
装置において、機能素子を保護するためにレジスト塗布
やオゾン雰囲気での紫外線照射によるレジスト除去等の
工程を経ることなく、且つチップに分割する際に発生す
るシリコン屑により機能素子の機能を損なうような不具
合を解消し、容易に且つ高い歩留りで、機能素子が形成
された半導体ウエハをチップに分割する半導体ウエハの
分割装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の態様による半導体ウエハの分割装置
は、少なくとも可動部又は突起部を有する機能素子が形
成された半導体ウエハを複数のチップに分割する半導体
ウエハの分割装置において、上記可動部又は突起部を有
する機能素子が形成された半導体ウエハを搭載する当該
可動部又は突起部が接触しない形状を有するダイシング
治具と、上記ダイシング治具に搭載された半導体ウエハ
をダイシングした後に貼付するための、その周縁に環状
体を有する軟質粘着シートと、上記半導体ウエハが貼付
された軟質粘着シートを取り付ける凹面型の治具と、上
記凹面型の治具に取り付けられた半導体ウエハが貼付さ
れた軟質粘着シートの環状体を保持する押さえ治具と、
上記凹面型の治具の凹面と上記半導体ウエハを貼付した
軟質粘着シートとでなす空間を吸引する第1の排気装置
とを具備し、上記吸引により上記軟質粘着シートを上記
凹面型の治具の凹面に沿って湾曲させ、半導体ウエハの
全面に均一な応力をかけて複数のチップに分割する。
【0011】そして、第2の態様による半導体ウエハの
分割装置は、上記第1の排気装置により上記半導体ウエ
ハが貼付された軟質粘着シートと凹面型治具とでなす空
間を吸引する際の吸引量を制御する第1の調整弁を更に
具備することを特徴とし、この第1の調整弁を設けるこ
とで、半導体ウエハの凹面部への吸引速度を操作して分
割時の応力を緩和する。
【0012】さらに、第3の態様による半導体ウエハの
分割装置は、上記半導体ウエハが貼付された軟質粘着シ
ートと凹面型治具とでなす空間を気密にするシールリン
グ手段を更に具備し、これにより空間の排気量制御を容
易に行う。
【0013】また、第4の態様による半導体ウエハの分
割装置は、上記半導体ウエハが貼付された軟質粘着シー
トを凹面型の治具に取り付けた後、該凹面型治具全体を
上記半導体ウエハが貼付された面が下となるように反転
させる反転手段を更に具備し、上記半導体ウエハを分割
するときに発生するシリコン屑を自重落下させ、シリコ
ン屑の機能素子への付着を防止する。
【0014】そして、第5の態様による半導体ウエハの
分割装置は、上記半導体ウエハの機能素子の形成面に被
せるドーム型治具と、上記ドーム型治具と上記凹面型の
治具とでなす空間の空気を排気して、上記半導体ウエハ
を分割する時に発生するシリコン屑の自重落下を促進さ
せる第2の排気装置とを更に具備する。
【0015】さらに、第6の態様による半導体ウエハの
分割装置は、上記押さえ治具とドーム型治具との合わせ
面に、外部の空気を流入させ、上記半導体ウエハを分割
する時に発生するシリコン屑を自重落下させ、上記ドー
ム型治具の内部を第2の排気装置にて排気する際の該シ
リコン屑の排出を速やかに行うための空気流通路を更に
設けることを特徴とする。
【0016】また、第7の態様による半導体ウエハの分
割装置は、上記第2の排気装置により上記ドーム型治具
の内部の空気を排気する際の吸引力を、上記半導体ウエ
ハをチップに分割する時に発生するシリコン屑の自重落
下を促進させるように調整する第2の調整弁を更に具備
し、第2の調整弁の開き量を調整することで、治具の凹
面と半導体ウエハに貼った軟質粘着シートとの空間の吸
引力と、分割時に発生するシリコン屑の自重落下を促進
させる第2の排気装置との吸引力をバランス良く制御す
る。
【0017】
【作用】即ち、第1の態様による半導体ウエハの分割装
置では、ダイシング治具に上記可動部又は突起部を有す
る機能素子が該可動部又は突起部が接触しないように搭
載され、ダイシングされた後に、その周縁に環状体を有
する軟質粘着シートに貼付される。そして、凹面型の治
具に上記半導体ウエハが貼付された軟質粘着シートが取
り付けられ、更に押さえ治具により、この凹面型の治具
に取り付けられた半導体ウエハが貼付された軟質粘着シ
ートの環状体が保持される。さらに、第1の排気装置に
より上記凹面型の治具の凹面と上記半導体ウエハを貼付
した軟質粘着シートとでなす空間が吸引され、この吸引
により上記軟質粘着シートが上記凹面型の治具の凹面に
沿って湾曲され、半導体ウエハの全面に均一な応力がか
けられて複数のチップに容易且つ均一に分割される。
【0018】そして、第2の態様による半導体ウエハの
分割装置では、第1の調整弁により、上記第1の排気装
置によって上記半導体ウエハが貼付された軟質粘着シー
トと凹面型治具とでなす空間を吸引する際の吸引量が制
御され、湾曲させて分割する速度が調整され、均一且つ
欠けやクラックの無いチップに分割される。
【0019】さらに、第3の態様による半導体ウエハの
分割装置では、シールリング手段により、上記半導体ウ
エハが貼付された軟質粘着シートと凹面型治具とでなす
空間が気密にされ、これにより空間の排気速度制御が正
確に行われ、また半導体ウエハ全面にわたり均等な吸引
力が働き、治具の凹面に沿って正確に湾曲が進み精度良
く分割される。
【0020】また、第4の態様による半導体ウエハの分
割装置では、反転手段により、上記半導体ウエハが貼付
された軟質粘着シートを凹面型の治具に取り付けた後に
該凹面型治具全体が、上記半導体ウエハが貼付された面
が下となるように反転され、上記半導体ウエハを分割す
るときに発生するシリコン屑が自重落下され、機能素子
の表面にシリコン屑が付着することが防止される。
【0021】そして、第5の態様による半導体ウエハの
分割装置では、ドーム型治具が上記半導体ウエハの機能
素子の形成面に被せられ、第2の排気装置により上記ド
ーム型治具と上記凹面型の治具とでなす空間の空気が排
気され、上記半導体ウエハを分割する時に発生するシリ
コン屑の自重落下が促進される。このように、微小なシ
リコン屑等の脱落しにくい屑の処理ができ、シリコン屑
が機能素子表面に付着することで引き起こす不具合をさ
らに確実に防止できる。
【0022】さらに、第6の態様による半導体ウエハの
分割装置では、空気流通路を介して上記押さえ治具とド
ーム型治具との合わせ面に外部の空気が流入され、上記
半導体ウエハを分割する時に発生するシリコン屑が自重
落下され、上記ドーム型治具の内部を第2の排気装置に
て排気する際の該シリコン屑の排出が効率よく速やかに
行われる。
【0023】また、第7の態様による半導体ウエハの分
割装置では、第2の調整弁により、上記第2の排気装置
により上記ドーム型治具の内部の空気を排気する際の吸
引力が、上記半導体ウエハをチップに分割する時に発生
するシリコン屑の自重落下を促進させるように調整され
る。従って、半導体ウエハをチップに分割するための第
2の排気装置による、治具凹面と軟質粘着シートの空間
の排気量がバランス良く制御され、シリコン屑の自重落
下を促進する作用とチップに分割する時の応力緩和作用
を損なうことなく機能することができる。
【0024】このような構成により従来のレジストを塗
布して硬化させ、ダイシングカット後、オゾン雰囲気中
で紫外線照射によりレジストを除去しチップに分割する
等の工程を必要とせずに、ダイシング治具を用いてダイ
シングカット装置にてハーフカットした半導体ウエハを
凹面型の治具と排気装置を利用して湾曲させる。このと
き、分割によって発生するシリコン屑を自重落下させる
と共に、さらに自重落下を促進させる手段をとることで
機能素子を破壊することなく容易に且つ均一なチップに
高歩留りで分割することができる。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。図1(a)乃至(d),図2,図3は本
発明の半導体ウエハの分割装置の構成を示す図である。
この図1(a)乃至(d)に示されるように、この半導
体ウエハの分割装置は、可動部又は突起部2を有する機
能素子3が形成された半導体ウエハ1を複数のチップに
分割するものである。
【0026】本装置は、上記可動部又は突起部2を有す
る機能素子3が形成された半導体ウエハ1を搭載する当
該可動部又は突起部2が接触しない形状を有するダイシ
ング治具4と、真空チャックポート15と、真空チャッ
クステージ16と、上記ダイシング治具4に搭載された
半導体ウエハ1をブレード14によりダイシングした後
に貼付するための、その周縁に環状体5を有する軟質粘
着シート6と、この半導体ウエハ1が貼付された軟質粘
着シート6を取付する凹面型の治具7と、この凹面型の
治具7に取り付けられた半導体ウエハ1が貼付された軟
質粘着シート6の環状体5を保持する押さえ治具17
と、凹面型の治具7の凹面8と上記半導体ウエハ1を貼
付した軟質粘着シート6とでなす空間9を吸引する排気
装置13と、上記排気装置13により上記半導体ウエハ
1が貼付された軟質粘着シート6と凹面型の治具7とで
なす空間9の吸引する際に吸引量を制御する調整弁21
と、上記半導体ウエハ1が貼付された軟質粘着シート6
と凹面型の治具7とでなす空間を気密にするシールリン
グ12とで構成されている。
【0027】さらに、図2に示されるように、本装置
は、上記半導体ウエハ1の機能素子3の形成面に被せる
ドーム型治具11と、上記ドーム型治具11と上記凹面
型の治具7とでなす空間の空気を排気して上記半導体ウ
エハ1を分割する時に発生するシリコン屑10の自重落
下を促進させる排気装置13とを更に有している。さら
に、上記凹面型の押さえ治具7とドーム型治具11との
合わせ面に、外部の空気を流入させ、上記半導体ウエハ
を分割する時に発生するシリコン屑を自重落下させ、上
記ドーム型治具11の内部を排気装置19にて排気ポー
ト18を介して排気する際の該シリコン屑10の排出を
速やかに行うための空気流通路20が更に設けられてい
る。そして、上記排気装置19により上記ドーム型治具
11の内部の空気を排気する際の吸引力を、上記半導体
ウエハ1をチップに分割する時に発生するシリコン屑1
0の自重落下を促進させるように調整する調整弁22を
更に有している。
【0028】また、図3に示されるように、可動部及び
突起部3を有する円形の半導体ウエハ1が貼り付けられ
た円形の軟質粘着シート6は、円形の凹面型の治具7に
搭載され、その環状体5が円形の押え治具17とシール
リング12により固定されるようになっている。そし
て、排気ポート18は図示のごとく凹面型の治具7の側
面に配設されている。尚、上記軟質粘着シート6の大き
さ及び形状は、上記凹面型の治具7の大きさ及び形状す
るものであれば、上記したものに限定されないことは勿
論である。
【0029】以下、図1乃至図3を参照して、このよう
な構成の半導体ウエハの分割装置により実際に半導体ウ
エハを分割する工程を説明する。図1(a)に示される
ように、可動部又は突起部2を有する機能素子3が形成
された半導体ウエハ1を、可動部又は突起部2を有する
機能素子3が接触しない形状を有するダイシング治具4
に、当該半導体ウエハ1の機能素子3の形成面を対向さ
せて搭載する。そして、ダイシング治具4に設けられた
真空チャックポート15を介してのダイシングカット装
置の真空チャックステージ16からの吸引力により、上
記半導体ウエハ1をダイシング治具4に固定した後、ダ
イシング治具4の平面に対向させた面を接続面として残
してダイシングカット装置のブレード14にて半導体ウ
エハ1に溝入れをする。上記軟質粘着シート6のダイジ
ング治具4への固定は、上記真空吸着に限定されないこ
とは勿論である。さらに、本実施例では、上記半導体ウ
エハ1の切断にダイシング法を採用したが、これに限ら
ずスクライビング法やレーザー光線による切断でもよ
い。
【0030】そして、図1(b)に示されるように、ブ
レード14にて切断した半導体ウエハ1の面を純粋な窒
素ガスを利用して清浄化した後、その面に環状体6が周
縁に貼り付けられた軟質粘着シート6を貼り、ダイシン
グカット装置の真空チャックステージ16の吸引力を解
除することで、表面に凹部を設けたダイシング治具4よ
り、環状体5と軟質粘着シート6に貼り付けられたダイ
シング済みの半導体ウエハ1を取り外す。
【0031】さらに、図1(c),図3に示されるよう
に、環状体5が周縁に貼付された軟質粘着シート6に貼
り付けたダイシング済みの半導体ウエハ1を凹面型の治
具7に取り付け、環状体5の保持部を有する押さえ治具
17にて固定する。このとき凹面型の治具7の凹面8と
半導体ウエハ1を貼った粘着シート6との空間9はシー
ルリング12にて気密に保たれる構造となっている。
【0032】そして、図1(d)に示されるように、ダ
イシング済みの半導体ウエハ1を凹面型の治具7に取り
付けた後、凹面型の治具7全体を180度反転させる。
そして、凹面型の治具7の内部に設けられた排気ポート
18と、外部の排気装置13を接続し、空間9を真空状
態にすることで、半導体ウエハ1と該半導体ウエハ1を
貼り付けた軟質粘着シート6を治具の凹面8に沿って湾
曲させ、半導体ウエハ1全面のダイシングラインに均一
な応力をかけ、精度良く所定のサイズのチップに分割す
る。この時、排気装置13の配管経路に取り付けられた
調節弁21により、空間9の真空引き速度を調整するこ
とでウエハ面が治具7の凹面部に吸着し湾曲する速度を
制御する。即ち、半導体ウエハ11が急激に湾曲するこ
とを防止することで、ダイシングラインに急激な応力を
与えることなく最適な分割応力を与える。湾曲速度と分
割応力並びに凹面8の曲率半径は、ダイシングカットの
ハーフカットの深さやチップの分割サイズに合わせて、
予めシュミレーションにより最適条件を決定する。ま
た、分割により発生するシリコン屑は自重落下にて、機
能素子の表面に付着することなく落下し、機能素子への
悪影響はない。
【0033】しかし、こうしてチップに分割された機能
素子を顕微鏡を用いて200倍程度に拡大して観察する
と、ダイシングライン近傍に非常に細かいシリコン屑の
付着が観察される。これらを回収するため図2に示す内
部がドーム状に加工されたドーム型治具11に、ダイシ
ング済みの半導体ウエハ1を貼り付けた環状体5及び該
環状体5の押さえ治具17等を取り付けた凹面型の治具
7全体を被せて、外部の排気装置19にてドーム状治具
11内部の空気を排気する。
【0034】このときドーム型治具11の凹面型の治具
7との合わせ面には外部の空気が少量流通することがで
きるように、放射状に空気流通路20が施されており、
ドーム内部の空気は排気装置により常にドーム外部に引
かれている。即ち、分割によって発生したシリコン屑1
0は自重落下の作用と相俟って、排気装置19の吸引力
とで、速やかに半導体ウエハ10表面より離脱させるこ
とができ、この時、凹面型の治具7の空間9を真空引き
する排気装置13の排気速度とシリコン屑の自重落下を
促進させる排気装置19の排気速度を調整弁22により
制御する。これらにより、チップ化された機能素子のダ
イシングライン近傍に付着しようとする細かいシリコン
屑を速やかに且つ確実に外部へ排出することができる。
【0035】以上説明したように、本発明では、可動部
又は突起部を有する機能素子が形成された半導体ウエハ
を、表面に凹部を設けたダイシング治具を用いて半導体
ウエハをダイシングカットした後、環状体の周縁に貼り
付けられた軟質粘着シートをダイシング済みの半導体ウ
エハに貼り、この環状体を凹面型の治具に取り付け、気
密に保たれた治具の凹面部を真空引きすることで、半導
体ウエハを治具の凹面に沿って湾曲させ、ダイシングラ
インに応力を集中させることができる為、半導体ウエハ
の全面にわたりウエハの損傷がなくクラックのない、均
一なチップに分割することができ、品質上の信頼性を向
上させることができる。
【0036】また、チップに付着するシリコン屑におい
ても、シリコン屑自体の自重落下を利用する事と、その
自重落下を促進させる、治具を併用することで、機能素
子への悪影響を皆無にし、可動部又は突起部を有する機
能素子が形成された半導体ウエハのチップ分割を高歩留
りで行うことができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、可動部や突起部を有す
る機能素子が形成された半導体ウエハをチップに分割す
る装置において、機能素子を保護するためにレジスト塗
布やオゾン雰囲気での紫外線照射によるレジスト除去等
の工程を経ることなく、且つチップに分割する際に発生
するシリコン屑により、機能素子の機能を損なうような
不具合を解消し、容易に且つ高い歩留りで、機能素子が
形成された半導体ウエハをチップに分割する半導体ウエ
ハの分割装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体ウエハの分割装置の構成及び作
用を説明するための図である。
【図2】半導体ウエハの分割時に発生するシリコン屑の
排出を促進する治具をさらに備えた半導体ウエハの分割
装置の断面図である。
【図3】本発明の半導体ウエハ分割治具とダイシング治
具の斜視図である。
【符号の説明】
1…半導体ウエハ、2…可動部又は突起部、3…機能素
子、4…ダイシング治具、5…環状体、6…軟質粘着シ
ート、7…凹面型の治具、8…凹面、9…凹面空間、1
0…シリコン屑、11…ドーム型治具、12…シールリ
ング、13,19…排気装置、14…ブレード、15…
真空チャックポート、16…真空チャックステージ、1
7…押さえ治具、18…排気ポート、20…空気流通
路、21,22…調整弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大元 一則 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも可動部又は突起部を有する機
    能素子が形成された半導体ウエハを複数のチップに分割
    する半導体ウエハの分割装置において、 上記可動部又は突起部を有する機能素子が形成された半
    導体ウエハを搭載する当該可動部又は突起部が接触しな
    い形状を有するダイシング治具と、 上記ダイシング治具に搭載された半導体ウエハをダイシ
    ングした後に貼付するための、その周縁に環状体を有す
    る軟質粘着シートと、 上記半導体ウエハが貼付された軟質粘着シートを取り付
    ける凹面型の治具と、 上記凹面型の治具に取り付けられた半導体ウエハが貼付
    された軟質粘着シートの環状体を保持する押さえ治具
    と、 上記凹面型の治具の凹面と上記半導体ウエハを貼付した
    軟質粘着シートとでなす空間を吸引する第1の排気装置
    と、を具備し、上記吸引により上記軟質粘着シートを上
    記凹面型の治具の凹面に沿って湾曲させ、半導体ウエハ
    の全面に均一な応力をかけて複数のチップに分割するこ
    とを特徴とする半導体ウエハの分割装置。
  2. 【請求項2】 上記第1の排気装置により上記半導体ウ
    エハが貼付された軟質粘着シートと凹面型治具とでなす
    空間を吸引する際の吸引量を制御する第1の調整弁を更
    に具備することを特徴とする請求項1の半導体ウエハ分
    割装置。
  3. 【請求項3】 上記半導体ウエハが貼付された軟質粘着
    シートと凹面型治具とでなす空間を気密にするシールリ
    ング手段を更に具備することを特徴とする請求項1及び
    2の半導体ウエハ分割装置。
  4. 【請求項4】 上記半導体ウエハが貼付された軟質粘着
    シートを凹面型の治具に取り付けた後、該凹面型治具全
    体を上記半導体ウエハが貼付された面が下となるように
    反転させる反転手段を更に具備し、上記半導体ウエハを
    分割するときに発生するシリコン屑を自重落下させるこ
    とを特徴とする請求項1及び3記載の半導体ウエハの分
    割装置。
  5. 【請求項5】 上記半導体ウエハの機能素子の形成面に
    被せるドーム型治具と、上記ドーム型治具と上記凹面型
    の治具とでなす空間の空気を排気して上記半導体ウエハ
    を分割する時に発生するシリコン屑の自重落下を促進さ
    せる第2の排気装置とを更に備えたことを特徴とする請
    求項1乃至4に記載の半導体ウエハの分割装置。
  6. 【請求項6】 上記押さえ治具とドーム型治具との合わ
    せ面に、外部の空気を流入させ、上記半導体ウエハを分
    割する時に発生するシリコン屑を自重落下させ、上記ド
    ーム型治具の内部を第2の排気装置にて排気する際の該
    シリコン屑の排出を速やかに行うための空気流通路を更
    に設けることを特徴とする請求項1乃至5に記載の半導
    体ウエハの分割装置。
  7. 【請求項7】 上記第2の排気装置により上記ドーム型
    治具の内部の空気を排気する際の吸引力を、上記半導体
    ウエハをチップに分割する時に発生するシリコン屑の自
    重落下を促進させるように調整する第2の調整弁を更に
    具備することを特徴とする請求項1乃至6に記載の半導
    体ウエハの分割装置。
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