JPH08322285A - ブラシレスモータの制御方法 - Google Patents

ブラシレスモータの制御方法

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JPH08322285A
JPH08322285A JP7148254A JP14825495A JPH08322285A JP H08322285 A JPH08322285 A JP H08322285A JP 7148254 A JP7148254 A JP 7148254A JP 14825495 A JP14825495 A JP 14825495A JP H08322285 A JPH08322285 A JP H08322285A
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JP
Japan
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brushless motor
induced voltage
voltage
position detection
rotor
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JP7148254A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Ohara
義之 尾原
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Fujitsu General Ltd
Original Assignee
Fujitsu General Ltd
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Publication date
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  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ブラシレスモータを負荷状態に応じて適応的
に同期起動し、かつ位置検出運転へのモード移行を確実
に行う。 【構成】 ブラシレスモータ2の電機子巻線の端子電圧
(誘起電圧)と所定基準電圧との交点(回転子2aの位
置)を位置検出回路10で検出し、これら位置検出信号
を制御回路10に入力する。制御回路11は、例えば三
相四極モータの場合起動開始から3回目に通電切り替え
後の位置検出回路10のからの位置検出信号(誘起電圧
と基準電圧との比較結果;誘起電圧の1/2点)により
誘起電圧の最初(通電切り替え)から1/2点までの時
間を計時し、あるいは1/2点から誘起電圧終了(通電
切り替え)までの時間を計時し、この計時時間をもとに
してブラシレスモータの回転状態を検出する。また、制
御回路11はブラシレスモータ2の負荷の変化のデータ
を予め有し、このデータを用いてブラシレスモータ2の
印加電圧を可変する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はセンサレス直流ブラシ
レスモータ(以下ブラシレスモータと記す)の回転制御
技術に係り、特に詳しくは同期運転から位置検出運転へ
のモード移行をスムーズに行えるようにするブラシレス
モータの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のブラシレスモータの制御方法に
おいては、ブラシレスモータの非通電相に発生する誘起
電圧を検出してブラシレモータの電機子巻線電流の通電
を切り替える。また、ブラシレスモータの起動時には同
期運転で加速し、誘起電圧が十分に発生した時点で位置
検出運転にモード移行を行う。
【0003】そのため、例えば図7に示す制御装置が必
要である。この制御装置は、交流電源1を所定の直流電
源に変換し、かつ同直流電源をスイッチングしてブラシ
レスモータ(DCM)2の電機子巻線に供給するインバ
ータ部3と、ブラシレスモータ2の端子電圧(誘起電
圧)により回転子2aの位置を検出するための位置検出
回路4と、この位置検出をもとにしてインバータ部3の
複数のスイッチング素子をオン、オフするための制御回
路(マイクロコンピュータ)5とを備えている。
【0004】上記位置検出回路4としてはアナログ方式
とディジタル方式があり、アナログ方式では誘起電圧を
抽出するためにアナログ積分回路を備えPWM信号やス
パイク電圧(通電切り替え時に発生するパルス)を除去
する。これは、相間電圧(各相の端子電圧(誘起電圧)
U,V,W)を積分した積分出力波形の傾斜の中点が誘
起電圧の中点より約90度遅れた点となり、つまり丁度
通電切り替えタイミングまで位相シフトした形になるか
らである。
【0005】しかし、このアナログ方式の場合、その遅
相量(位相シフト量)がブラシレスモータ2の回転数に
より変化したり、特に起動においては積分回路が安定す
るまでに時間を要し同期運転から位置検出運転へモード
移行するまでに時間がかかってしまうという欠点があ
る。
【0006】また、起動には同期運転を行うが、振動が
大きく、例えば空気調和機の圧縮機モータに用いた場合
その振動が冷媒循環用の配管にストレスを与えることも
あって、同期運転を極力短くする方が好ましい。
【0007】さらに、ブラシレスモータ2の振動制御の
面から見ても、アナログ積分回路を用いると、ブラシレ
スモータ2の回転数によっては位置検出タイミングが変
動し、ひいては回転制御に悪影響を与える。
【0008】このようなこともあって、精度、効率の向
上が望めるディジタル方式のものが採用されようとして
いる。このディジタル方式の場合、電機子巻線の端子電
圧(誘起電圧)と基準値(例えば印加電圧の1/2)と
を比較し、この比較結果(誘起電圧の1/2)をマイク
ロコンピュータに入力して回転子の位置検出処理を実行
し、この位置検出をもとにしてブラシレスモータの通電
切り替えタイミング(機械角30度あるいは90度)を
算出する。
【0009】このディジタル方式によれば、アナログ積
分回路等を用いないため、位置検出運転時の通電切り替
えを高精度に制御することができ、また起動から短時間
で位置検出運転モードに移行することができ、配管スト
レスを少なくすることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記デ
ィジタル方式を起動にも適用しようとすると、回転子2
aが回転磁界に対して進相している場合位置検出運転へ
のモード移行が困難である。すなわち、回転子2aの位
置検出ができないからである。
【0011】また、上記ディジタル方式およびアナログ
方式の何れであっても、起動時にあっては当然ながら回
転子2aが回転磁界を追従し、脱調していない必要があ
り、つまり回転状態を確認することが極めて重要であ
る。さらに、ブラシレスモータ2の負荷状態(例えば空
気調和機のコンプレッサ等)により回転状態が変動する
ことから、回転状態を確認せずにブラシレスモータ2の
回転数や印加電圧を設定することは難しく、しかも好ま
しくない。
【0012】したがって、起動動作および起動から位置
検出運転へのモード移行の両方の最適化を図ることが困
難であった。
【0013】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的はブラシレスモータの回転状態を確認し
ならがら起動することができ、ひいては脱調なしに起動
することができ、しかも負荷に応じて適応的に起動する
ことができ、また起動から位置検出運転へのモード移行
を確実に、かつスムーズに行うことができるようにした
ブラシレスモータの制御方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明はブラシレスモータを起動し、しかる後に
位置検出運転へのモード移行を行うブラシレスモータの
制御方法において、前記ブラシレスモータの起動開始か
ら所定回数の通電切り替え後に同ブラシレスモータの電
機子巻線の端子電圧(誘起電圧)と基準電圧との比較結
果をもとにして前記ブラシレスモータの回転状態を検出
し、該回転状態を確認しながら前記ブラシレスモータを
同期運転し、かつ前記ブラシレスモータの負荷に応じて
印加電圧を可変するようにしたことを特徴としている。
【0015】また、この発明のブラシレスモータの制御
方法は、前記ブラシレスモータの起動開始から所定回数
の通電切り替え後に同ブラシレスモータの電機子巻線の
端子電圧(誘起電圧)と基準電圧との比較結果により同
誘起電圧の中点検出までの時間を計時し、該計時時間を
もとにして前記ブラシレスモータの回転状態を検出し、
該検出回転状態により前記ブラシレスモータが回転磁界
に同期していることを確認し、かつ前記ブラシレスモー
タの負荷に応じて印加電圧を可変するようにしたことを
特徴としている。
【0016】さらに、この発明のブラシレスモータの制
御方法は、前記ブラシレスモータの起動開始から所定回
数の通電切り替え後に同ブラシレスモータの電機子巻線
の端子電圧(誘起電圧)と基準電圧との比較結果により
同誘起電圧の1/2を検出し、前記ブラシレスモータの
通電切り替えから前記誘起電圧の1/2の検出までの時
間を計時し、あるいは前記誘起電圧の1/2の検出から
前記ブラシレスモータの通電切り替えまでを計時し、該
計時時間をもとにして前記ブラシレスモータの回転状態
を検出し、該回転状態を確認しながら前記ブラシレスモ
ータを加速して前記位置検出運転へのモード移行を可能
としたことを特徴としている。
【0017】ここに、前記ブラシレスモータの負荷が重
いときには前記回転状態をもとにして同ブラシレスモー
タの印加電圧を上げるようにしたことを特徴とする。
【0018】前記ブラシレスモータの回転子が同ブラシ
レスモータのステータの回転磁界に対して進相するよう
に、前記回転状態をもとにして前記ブラシレスモータを
制御し、かつ前記ブラシレスモータを加速するようにし
たことを特徴とする。
【0019】前記ブラシレスモータを起動から位置検出
運転へモード移行する際、前記回転状態をもとにして前
記ブラシレスモータの印加電圧あるいは回転速度を制御
し、かつ前記ブラシレスモータの回転子と同ブラシレス
モータのステータの回転磁界との移相を可変可能とする
ようにしたことを特徴とする。
【0020】前記ブラシレスモータを起動から位置検出
運転へモード移行する際、前記ブラシレスモータの通電
切り替えを1つ飛ばした後の前記誘起電圧と基準電圧と
の比較結果により、前記ブラシレスモータの回転子の位
置を検出してモード移行を行うようにしたことを特徴と
する。
【0021】前記ブラシレスモータの回転状態は、前記
誘起電圧波形の開始から前記誘起電圧の1/2の検出ま
でを計時し、あるいは前記誘起電圧の1/2の検出から
前記誘起電圧波形の終了までの時間を計時し、少なくと
も一方の計時時間をもとにして前記ブラシレスモータの
回転子とステータの回転磁界との移相差を検出し、該検
出移相差をもとにして検出するようにしたことを特徴と
する。
【0022】
【作用】上記手段によれば、ブラシレスモータが三相4
極モータである場合、起動開始から3回目の通電切り替
え後の誘起電圧と基準電圧との比較結果をもとにして誘
起電圧の中点(誘起電圧の1/2点)までの時間が計時
される。なお、誘起電圧の上昇時にあっては誘起電圧の
開始(通電切り替え)からその中点までの時間が計時さ
れ、誘起電圧の下降時にあってはその中点から誘起電圧
の終了(通電切り替え)までの時間が計時される。
【0023】上記計時時間をもとにして回転子とステー
タの回転磁界との移相関係が検出される。すなわち、ス
テータの回転磁界が1回の通電切り替えで回転する角度
が決まっており、その計時時間により回転磁界に対する
回転子の磁束変化が何度回転しているかが分かるからで
ある。
【0024】上記移相関係によりブラシレスモータの回
転状態を確認し、起動中に回転子が回転磁界に対して進
相しているか、遅相しているか、同期はずれしていない
かが確認される。
【0025】上記回転状態を確認しながらブラシレスモ
ータが起動され、かつ位置検出運転へのモード移行可能
な程度まで加速される。このとき、ブラシレスモータの
印加電圧または回転速度が制御され、しかる後位置検出
運転へのモード移行が行われる。
【0026】また、ブラシレスモータの同期起動におい
ては、負荷状態に応じて印加電圧が可変される。例え
ば、負荷が重いと、上記回転子が回転磁界に対して遅相
する。このとき、ブラシレスモータの現周波数が維持さ
れる一方、印加電圧が上昇され、これによりブラシレス
モータがゆっくり加速され、回転子が回転磁界に対して
進相したときに、さらに一定値加速される。一方、例え
ば負荷が軽く、印加電圧が高いと、上記回転子が回転磁
界に対して進相し過ぎることがあり、また振動が起こる
ことから、負荷の状態に応じて印加電圧が下降される。
【0027】上記動作の繰り返しによりモード移行可能
な程度まで加速したときにモード移行が行われる。この
場合、印加電圧や回転速度の制御により、回転磁界に対
する回転子の移相が調整され、例えば回転子が回転磁界
に対して進相するようにしたときには、通電を1つ飛ば
して行い、つまり回転磁界を倍角度進相させることによ
り、誘起電圧の1/2点が確実に検出される。また、回
転子が回転磁界に対して進相、遅相の何れでもないとき
には、それまでの通電切り替えで誘起電圧の1/2点が
確実に検出される。したがって、回転子の位置を確実に
検出することができ、起動から位置検出運転へのモード
移行が脱調なしに、スムーズに行われる。
【0028】
【実施例】この発明は、ブラシレスモータの駆動にディ
ジタル方式を採用すれば位置検出回路に積分器を用いる
必要がなく、回転子の低速度時であっても誘起電圧によ
る回転子の位置を把握することができることに着目し、
回転子が回転磁界を追従していることを確認しながら加
速し、また負荷状態によっても印加電圧を可変して回転
子の位置検出可能な速度まで加速し、起動から位置検出
運転へのモード移行を行う。
【0029】そのため、この発明のブラシレスモータの
制御方法を適用した制御装置は図1に示す構成になって
いる。なお、図中、図7と同一部分には同一符号を付し
重複説明を省略する。
【0030】図1において、この発明のブラシレスモー
タの制御方法が適用される制御装置は、ブラシレスモー
タ2の端子電圧(誘起電圧)U,V,Wと基準電圧aと
をそれぞれ比較し、これら比較結果の位置検出信号を出
力する位置検出回路10と、これら位置検出信号をもと
にしてブラシレスモータ2の回転状態を検出し、この回
転状態を確認しながら起動し、かつ負荷状態に応じて適
応的に起動するとともに、ブラシレスモータ2を加速し
て位置検出運転へのモード移行を行う制御回路(マイク
ロコンピュータ)11とを備えている。
【0031】位置検出回路10は基準電圧発生回路およ
び比較回路からなり、基準電圧発生回路はインバータ部
3でスイッチングされる電圧Vを分圧して基準電圧a
(電圧vの1/2)を発生する。制御回路11は図7に
示す制御回路5の機能も備えている。なお、図1中の符
号12は、ブラシレスモータ2を例えば空気調和機のモ
ータに適用した場合コンプレッサを含む空調系の負荷で
ある。
【0032】次に、上記ディジタル方式を採用した制御
装置の動作を図2のタイムチャート図および図3ないし
図6のブラシレスモータの断面図を参照して詳しく説明
する。なお、この実施例では一般的に採用されている電
圧可変方式のPWM制御であるが、図2に示すように、
ブラシレスモータ2の印加電圧(電機子巻線の端子電
圧)についてはPWMデューティ比が可変している信号
を疑似化した疑似直流信号(モータコイル内で平均値化
した信号)として以下説明する。また、この発明はブラ
シレスモータ2の印加電圧の波高値を可変する場合であ
っても適用可能である。
【0033】まず、ブラシレスモータ2を起動するた
め、制御回路11が同期運転のための駆動信号を発生し
てインバータ部3の複数のトランジスタを駆動し、ブラ
シレスモータ2の電機子巻線の通電を切り替える。この
通電切り替えによりステータ2bには回転磁界が発生
し、この回転磁界を追従するように回転子2aが回転す
る。
【0034】このとき、回転子2aの状態は負荷12や
起動開始時の停止位置等により様々である。そのため
に、制御回路11には予め負荷12の最大負荷条件に対
応する初期値(データ)が記憶されており、この初期値
は同期運転の開始周波数とPWMのデューティ比であ
る。なお、印加電圧については、例えば軽負荷時に印加
電圧が高すぎると、振動が大きくなることから、通常負
荷に適した値とするが、最大負荷時でも回転子2aを回
転させるに必要なトルクが発生する程度で、できるだけ
低めに設定することが好ましい。
【0035】また、起動開始周波数としては、上記初期
値のデューティ比で最大負荷に対してブラシレスモータ
2が脱調せず、かつ十分同期運転できる程度に低い回転
数に設定する。なお、少なくとも誘起電圧が得られる程
度の回転数であればよい。すなわち、ブラシレスモータ
2の回転状態を確認するためである。
【0036】ところで、ブラシレスモータ2の起動開始
時は回転子2aの位置が不定であり、起動開始(通電開
始)から数回通電を切り替えるまで、回転子2aの回転
動作を予測することができず、つまり回転子2aの回転
を確認することができない。
【0037】例えばブラシレスモータ2が三相四極モー
タである場合、少なくとも2回の通電を切り替えれば回
転子2とステータ2bの回転磁界とが同期するが、この
間は回転子2aが逆回転することもあることから、誘起
電圧による位置検出の信頼性を確保することができな
い。そこで、少なくとも起動開始から3回目の通電切り
替え後の位置検出回路10からの位置検出信号を用いて
回転子2の回転状態を確認する。
【0038】ここに、この発明を原理的に説明すると、
まず図3に示すように、ステータ2bの回転磁界が30
度(機械角)ずつ回転し、回転子2aがその回転磁界を
追従して回転する。なお、図3ないし図5に示す破線丸
は非通電用コイルであり、矢印は回転子2aの回転方向
を示す。
【0039】位置検出運転時においては、図3に示す回
転子2aの磁束変化点Pがステータ2bの各極の中央3
0度区間(例えばt2からt4の区間)回転すると、ス
テータ2bが次の磁界(回転時間を30度進相)を発生
する。つまり、磁束変化点Pが位置検出用の電機子巻線
を通過するとき、誘起電圧が丁度1/2の大きさとな
り、この1/2の大きさの点の検出から機械角で15度
遅れたタイミング(t4のポイント)を通電切り替えタ
イミングとしているからである。このような制御は、回
転子2aの位置を常に検出していることから、つまり回
転子2aの回転を確認していることから可能になってい
る。
【0040】同期起動時においては、図3に示す通電状
態であれば回転子2aは磁束変化点Pがt0からt6の
区間(デットポイント間)で回転することができる。ま
た、回転子2aの磁束変化点Pがt0からt3の区間で
回転が平衡していれば、位置検出用の電機子巻線で上記
1/2の大きさの点を検出することができるため、起動
から位置検出運転へのモード移行を確実に行うことがで
きる。
【0041】しかし、上記回転子2aの磁束変化点Pが
t3からt6の区間で回転が平衡している場合(回転子
2aが回転磁界に対して進相している場合)、上記1/
2の大きさの点を検出することができないため、通電切
り替えタイミングを生成することができず、位置検出運
転へのモード移行がスムーズでない。また、同期起動運
転中にあっては、回転子2aが進相している方が安全で
あり、印加電圧を高めに設定して回転子2aを進相させ
る方が好ましい。
【0042】したがって、この発明では同期起動中は回
転子2aを進相させ、かつ位置検出信号により回転子2
aの追従のみを確認し、回転子2aが所定に加速した後
には回転子2aとステータ2bの回転磁界との位相を合
わせてモード移行を行うようにする。
【0043】ところで、上記ブラシレスモータ2の電機
子巻線の2回の通電切り替えにより、回転子2aが回転
磁界に同期して回転をはじめると、非通電相の電機子巻
線には誘起電圧が発生し始める。
【0044】そこで、制御回路11は3回目の通電切り
替え後の入力位置検出信号により誘起電圧と基準電圧a
との交点(中点;誘起電圧の1/2点)の検出を開始す
る。すなわち、上述したように、起動時の位置検出が信
頼性に欠けるからである。
【0045】図2に示すように、上記誘起電圧の1/2
点を検出すると、誘起電圧が上昇時である場合誘起電圧
の開始(通電切り替え)からその1/2点までの時間、
誘起電圧が下降時である場合その1/2点からを誘起電
圧の終了(通電切り替え)までの時間を計時する。
【0046】例えば、図2(a)に示す場合には誘起電
圧の上昇時はほぼ零、誘起電圧の下降時はS2となり、
図2(b)に示す場合には誘起電圧の上昇時はS1、誘
起電圧の下降時はほぼ零となり、図2(c)に示す場合
には誘起電圧の上昇時はS1/2、誘起電圧の下降時は
ほぼS2/2となる。なお、図2中のt2,t3,t4
は図3ないし図6に示すt2,t3,t4に対応してい
る。
【0047】このとき、ブラシレスモータ2の制御(同
期起動)が同じであっても、負荷12によって回転子2
aの加速状態が異なる。例えば、負荷12が軽い場合に
は、図2(a)に示すように、回転子2aが回転磁界に
対して進相する。また、負荷12が重い場合には、図2
(b)に示すように、回転子2aが回転磁界に対して遅
相する。
【0048】そこで、上記計時時間と図2に示すS1あ
るいはS2とをもとにして回転子2aと回転磁界との移
相関係を検出し、回転子2aの進相または遅相状態を判
断し、回転子2aが進相していると判断したときには回
転周波数を高くし、回転子2aを加速し、かつ負荷12
のデータをもとにして印加電圧を可変し、また上記同様
に回転状態を確認する(位置検出を確認する)。
【0049】上記回転子2aが遅相していると判断した
とき、またこの遅相の状態がある期間続いたときには、
そのまま回転周波数を維持し、モータのトルク不足とし
て印加電圧を上げ、かつ負荷12のデータを加味して印
加電圧を可変し、また上記同様に回転状態を確認する
(位置検出を確認する)。図2(a)に示すように、少
なくとも回転子2aが進相するようになるまで上記動作
を繰り返し、進相するようになったときには上記同様に
回転周波数を高くし、回転子2aを一定値加速する。
【0050】なお、例えば軽負荷時に印加電圧が高すぎ
ると、回転子2aが進相しすぎて振動することもあるた
め、回転状態を確認しながら印加電圧を上昇させること
が好ましい。
【0051】このように、ブラシレスモータ2の回転状
態を確認しながら起動可能となり、負荷12に応じて適
応的に起動することができ、脱調なしに起動することが
できる。
【0052】上記動作の繰り返しにより回転子2aの速
度がある程度加速したとき、位置検出運転へのモード移
行を行う。このモード移行に際して、回転子2aが回転
磁界に対して進相している場合、図4に示す界磁状態か
ら1つ飛ばして図6に示す界磁状態とする。すなわち、
回転子2aが1/2点の検出不可能角度で進相している
からであり、通電切り替え直前は少なくとも図4に示す
位置まで進相していると考えられるからである。つま
り、回転磁界を通常通りの30度(機械角)だけ進める
ように(図5を参照)、通電を切り替えてモード移行を
行うと、回転子2aの磁束変化点Pが位置検出用の電機
子巻線より進相した状態となり、誘起電圧の1/2点を
検出することができず、最悪として脱調する危険性があ
るからである。
【0053】そこで、上記電機子巻線電流の通電を1つ
飛ばし、ステータ2bの回転磁界を倍角度(機械角で6
0度)進相とする(機械角で60度)。すると、回転磁
界を倍角度だけ進相させた場合、回転子2aには逆方向
のトルクがかかることもなく、しかも誘起電圧の1/2
点を確実に検出することができる。
【0054】このように、回転子2aの位置検出点を確
実に得ることにより、位置検出運転へのモード移行を行
うことができ、脱調なしにスムーズに位置検出運転への
モード移行を確実に行うことができる。
【0055】なお、上記モード移行に際して、起動時か
ら短時間で回転子2aと回転時間との移相差がなくな
り、つまり回転子2aが図2(c)に示す状態になって
いる場合には電機子巻線電流の通電を1つ飛ばす必要が
ない。すなわち、回転子2aが回転磁界に対して進相、
遅相しておらず、それまでと同じ通電切り替えにより既
に位置検出(誘起電圧の1/2点検出)が確実に得られ
るからである。
【0056】この場合、上記モード移行直前には印加電
圧をきめ細かく制御し、回転子2aを図2(c)に示す
状態に保持することにより、起動から位置検出運転への
モード移行を確実に、かつスムーズに行うことができ
る。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のブラシ
レスモータの制御方法によれば、例えば三相四極モータ
の場合起動開始から3回目に通電切り替え後の誘起電圧
と基準電圧とを比較し、この比較結果をもとにしてブラ
シレスモータの回転状態を検出し、かつ負荷に応じて印
加電圧を可変するようにしたので、ブラシレスモータの
回転状態を確認しながら同ブラシレスモータを同期起動
することができ、脱調なしに起動を行うことができ、し
かも負荷状態に応じて適応的に起動することができると
いう効果がある。
【0058】また、この発明によれば、ブラシレスモー
タの起動中にあって、例えば負荷が重い場合ブラシレス
モータを脱調なしに加速することができ、負荷が軽い場
合ブラシレスモータを脱調なしに速やかに加速すること
ができるという効果がある。
【0059】さらに、この発明によれば、回転磁界に対
する回転子の移相を調整することができ、つまり回転磁
界に対する回転子の遅れや進み過ぎを調整することがで
き、起動から位置検出運転へのモード移行に際して、例
えば回転子が進相している場合には通電を1つ飛ばすこ
とにより回転子の位置検出(誘起電圧の1/2点)を確
実に得ることができ、ひいてはディジタル方式でも位置
検出運転へのモード移行を脱調なしに確実に、かつスム
ーズに行うことができ、また回転子が進相していない場
合にはそれまでと同じ通電切り替えにより、ディジタル
方式でも位置検出運転へのモード移行を脱調なしに確実
に、かつスムーズに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示し、ブラシレスモータ
の制御方法が適用される制御装置の概略的ブロック線
図。
【図2】図1に示す制御装置の動作を説明するための概
略的タイムチャート図。
【図3】図1に示す制御装置の動作を説明するためのブ
ラシレスモータの概略的断面図。
【図4】図1に示す制御装置の動作を説明するためのブ
ラシレスモータの概略的断面図。
【図5】図1に示す制御装置の動作を説明するためのブ
ラシレスモータの概略的断面図。
【図6】図1に示す制御装置の動作を説明するためのブ
ラシレスモータの概略的断面図。
【図7】従来のブラシレスモータの制御装置の概略的ブ
ロック線図。
【符号の説明】
1 交流電源 2 ブラシレスモータ(センサレス直流ブラシレスモー
タ) 2a 回転子 2b ステータ 3 インバータ部 5,11 制御回路(マイクロコンピュータ) 10 位置検出回路 12 負荷 P 磁束変化点(回転子2aの) U,V,W 電機子巻線(ブラシレスモータ2の)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシレスモータを起動し、しかる後に
    位置検出運転へのモード移行を行うブラシレスモータの
    制御方法において、 前記ブラシレスモータの起動開始から所定回数の通電切
    り替え後に同ブラシレスモータの電機子巻線の端子電圧
    (誘起電圧)と基準電圧との比較結果をもとにして前記
    ブラシレスモータの回転状態を検出し、該回転状態を確
    認しながら前記ブラシレスモータを同期運転し、かつ前
    記ブラシレスモータの負荷に応じて印加電圧を可変する
    ようにしたことを特徴とするブラシレスモータの制御方
    法。
  2. 【請求項2】 ブラシレスモータを起動し、しかる後に
    位置検出運転へのモード移行を行うブラシレスモータの
    制御方法において、 前記ブラシレスモータの起動開始から所定回数の通電切
    り替え後に同ブラシレスモータの電機子巻線の端子電圧
    (誘起電圧)と基準電圧との比較結果により同誘起電圧
    の中点検出までの時間を計時し、該計時時間をもとにし
    て前記ブラシレスモータの回転状態を検出し、該検出回
    転状態により前記ブラシレスモータが回転磁界に同期し
    ていることを確認し、かつ前記ブラシレスモータの負荷
    に応じて印加電圧を可変するようにしたことを特徴とす
    るブラシレスモータの制御方法。
  3. 【請求項3】 ブラシレスモータを起動し、しかる後に
    位置検出運転へのモード移行を行うブラシレスモータの
    制御方法において、 前記ブラシレスモータの起動開始から所定回数の通電切
    り替え後に同ブラシレスモータの電機子巻線の端子電圧
    (誘起電圧)と基準電圧との比較結果により同誘起電圧
    の1/2を検出し、前記ブラシレスモータの通電切り替
    えから前記誘起電圧の1/2の検出までの時間を計時
    し、あるいは前記誘起電圧の1/2の検出から前記ブラ
    シレスモータの通電切り替えまでを計時し、該計時時間
    をもとにして前記ブラシレスモータの回転状態を検出
    し、該回転状態を確認しながら前記ブラシレスモータを
    加速して前記位置検出運転へのモード移行を可能とした
    ことを特徴とするブラシレスモータの制御方法。
  4. 【請求項4】 前記ブラシレスモータの負荷が重いとき
    には前記回転状態をもとにして同ブラシレスモータの印
    加電圧を上げるようにした請求項1、2または3記載の
    ブラシレスモータの制御方法。
  5. 【請求項5】 前記ブラシレスモータの回転子が同ブラ
    シレスモータのステータの回転磁界に対して進相するよ
    うに、前記回転状態をもとにして前記ブラシレスモータ
    を制御し、かつ前記ブラシレスモータを加速するように
    した請求項1、2、3または4記載のブラシレスモータ
    の制御方法。
  6. 【請求項6】 前記ブラシレスモータを起動から位置検
    出運転へモード移行する際、前記回転状態をもとにして
    前記ブラシレスモータの印加電圧あるいは回転速度を制
    御し、かつ前記ブラシレスモータの回転子と同ブラシレ
    スモータのステータの回転磁界との移相を可変可能とし
    た請求項1、2、3または4記載のブラシレスモータの
    制御方法。
  7. 【請求項7】 前記ブラシレスモータを起動から位置検
    出運転へモード移行する際、前記ブラシレスモータの通
    電切り替えを1つ飛ばした後の前記誘起電圧と基準電圧
    との比較結果により、前記ブラシレスモータの回転子の
    位置を検出してモード移行を行うようにした請求項5記
    載のブラシレスモータの制御方法。
  8. 【請求項8】 前記ブラシレスモータの回転状態は、前
    記誘起電圧波形の開始から前記誘起電圧の1/2の検出
    までを計時し、あるいは前記誘起電圧の1/2の検出か
    ら前記誘起電圧波形の終了までの時間を計時し、少なく
    とも一方の計時時間をもとにして前記ブラシレスモータ
    の回転子とステータの回転磁界との移相差を検出し、該
    検出移相差をもとにして検出した請求項1、2、3、
    4、5、6または7記載のブラシレスモータの制御方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001327187A (ja) * 2000-05-17 2001-11-22 Fujitsu General Ltd ブラシレスモータの制御方法
JP2005086861A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Koyo Seiko Co Ltd ブラシレスモータのセンサレス制御方法および装置

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