JPH08322241A - 昇圧回路 - Google Patents

昇圧回路

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JPH08322241A
JPH08322241A JP12466895A JP12466895A JPH08322241A JP H08322241 A JPH08322241 A JP H08322241A JP 12466895 A JP12466895 A JP 12466895A JP 12466895 A JP12466895 A JP 12466895A JP H08322241 A JPH08322241 A JP H08322241A
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JP
Japan
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node
voltage
boosting
transistor
stage
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JP12466895A
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English (en)
Inventor
Takehiro Seki
毅裕 関
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】MOSトランジスタのしきい値電圧落ちによる
損失なしに昇圧することができ、かつ昇圧回路の電流供
給能力を高めることができ、低電圧化した場合でも高電
圧まで容易に昇圧できる昇圧回路を実現する。 【構成】昇圧回路において、各ノ−ド間の電位を分離、
伝達するためのトランスファゲ−トとしてPMOSトラ
ンジスタPTGN を使用する。PTGN のドレインが昇
圧段N−1のノ−ドNDN-1 に、ソ−スが昇圧段Nのノ
−ドNDN に接続されている。NMOSトランジスタN
N およびPMOSトランジスタPTN のゲ−トが昇圧
段N−1のノ−ドNDN-1 に、NTN およびPTN のド
レインがPMOSトランジスタPTGN のゲ−トに、N
N のソ−スが昇圧段N−2のノ−ドNDN-2 に、PT
N のソ−スが昇圧段Nのノ−ドNDN にそれぞれ接続さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体記憶装置などに
用いられる昇圧回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体記憶装置、たとえばフラッシュメ
モリには、低い電源電圧を高電圧に昇圧させて所定の機
能ブロックに供給する昇圧回路が設けられている。
【0003】図9はこのような昇圧回路の構成例を示す
回路図である。図9の昇圧回路において、1,2,…,
Nは各昇圧段、ND1 ,ND2 ,…,NDN は各昇圧段
のノ−ド、C1 ,C2 ,…,CN はポンピング用キャパ
シタ、VDDは電源電圧、Vout は出力電圧、LDは負荷
回路、CL およびRL は負荷回路LDの容量素子および
抵抗素子、clkおよび /clkは互いに相補的なレベ
ルをとるクロック信号、Tclk およびT/clkはクロック
信号clkおよび /clkの入力端子をそれぞれ示して
いる。昇圧回路における各昇圧段1,2,…,Nはダイ
オ−ド接続された二つのNMOSトランジスタNT1
NTD2 ,…,NTN ,NTDN およびポンピング用キ
ャパシタC1 ,C2 ,…,CN で構成されている。
【0004】ここで、各昇圧段の構成を、例えば昇圧段
1を例に説明する。昇圧段1は二つの昇圧用NMOSト
ランジスタNT1 、NTD1 およびポンピング用キャパ
シタC1 で構成されている。
【0005】NMOSトランジスタNT1 のドレインお
よびゲ−トが電源電圧VDDの供給線に接続され、ソ−ス
がNMOSトランジスタNTD1 のドレインおよびゲ−
トに接続され、さらにダイオ−ド接続されたNMOSト
ランジスタNTD0 のソ−スに接続されている。すなわ
ち、NMOSトランジスタNT1 およびNTD1 はダイ
オ−ド接続されている。NMOSトランジスタNTD0
のソ−スおよびNMOSトランジスタNTD1 のドレイ
ンの接続点によりノ−ドND1 が構成され、NMOSト
ランジスタNTD1 のソ−スおよび昇圧段2のNMOS
トランジスタNTD2 のドレインの接続点によりノ−ド
ND2 が構成されている。
【0006】この昇圧回路において、ノ−ドND1 ,N
2 ,…,NDN はポンピング用キャパシタC1
2 ,…,CN の一方の電極にそれぞれ接続され、奇数
段のキャパシタC1 ,C3 ,…の他方の電極はクロック
信号clkの入力端子Tclk に接続され、偶数段のキャ
パシタC2 ,C4 ,…の他方の電極はクロック信号 /c
lkの入力端子T/clkにそれぞれ接続されている。
【0007】クロック信号clkおよび /clkは図1
0に示すように、電源電圧VDDレベルおよび0Vレベル
を所定の周期で相互にとる相補的な信号である。したが
って、クロック信号clkが電源電圧VDDのレベルをと
るとき、キャパシタC1 ,C3 …の容量結合により、ノ
−ドND1 ,ND3 …が、たとえば電源電圧VDD分だけ
昇圧される(たたき上げられる)。このときクロック信
号 /clkは0Vであることから、ノ−ドND2 ,ND
4 …が引き下げ(たたき下げ)られる。
【0008】一方、クロック信号clkが0Vのときは
ノ−ドND1 ,ND3 …が引き下げられ、このときクロ
ック信号 /clkは電源電圧VDDレベルであることか
ら、キャパシタC2 ,C4 …の容量結合により、ノ−ド
ND2 ,ND4 …が電源電圧V DD分だけ引き上げられ
る。
【0009】図11は図9の昇圧回路における各ノ−ド
が昇圧される過程を示す波形図である。図11に示すよ
うに、図9の昇圧回路では、相補的レベルをとるクロッ
ク信号clk, /clkをポンピング用キャパシタ
1 ,C2 ,…,CN に入力させることにより、出力側
に向かって電流が流れ、キャパシタC1 ,C2 ,…,C
N の電荷が出力側に向かって順次運ばれる。
【0010】ここで、昇圧段1および2を例として、昇
圧の過程を具体的に説明する。クロック信号clkおよ
び /clkは、図10、図11に示すように、電源電圧
DDおよび0Vレベルを所定の周期で相互にとる相補的
な信号である。さらに、クロック信号clkが電源電圧
DDレベル、クロック信号 /clkが0Vレベルをとる
半周期をa期間、クロック信号clkが0Vレベル、ク
ロック信号 /clkが電源電圧VDDレベルをとる半周期
をb期間と定義する。
【0011】たとえば、図11に示すa期間では、クロ
ック信号clkが電源電圧VDDレベルでキャパシタC1
に入力され、クロック信号 /clkが0Vレベルでキャ
パシタC2 に入力される。したがって、ノ−ドND1
キャパシタC1 の容量結合により電源電圧VDD分だけ昇
圧され(たたき上げられ)、ノ−ドND2 が電源電圧V
DD分引き下げ(たたき下げ)られる。
【0012】ノ−ドND1 が昇圧されたことに伴い、N
MOSトランジスタNTD1 のゲ−トに電圧VDDが印加
されるため、次段のノ−ドND2 に向かって電流i2
流れ、キャパシタC1 の電荷がノ−ドND2 に運ばれ
る。これに伴い、ノ−ドND2 の電圧V2 は、a期間が
終了する時点で多少上昇する。
【0013】次のb期間においては、クロック信号cl
kが0VでキャパシタC1 に入力され、クロック信号 /
clkが電源電圧VDDレベルでキャパシタC2 に入力さ
れる。したがって、ノ−ドND1 はキャパシタC1 の容
量結合が行われず、電源電圧VDD分たたき下げられ、ノ
−ドND2 は電源電圧VDD分だけたたき上げられる。こ
のため、ノ−ドND2 の電圧V2 は次式に示すように、
電流i2 の流入により上昇した電圧(+)α分を加えた
値となる。 V2 =VDD+α …(1)
【0014】これにより、NMOSトランジスタNTD
1 はオフ状態となり、電流i2 が流れなくなり、電荷が
次段のノ−ドND2 に運ばれ、ノ−ドND2 の電圧
2 、すなわち、NMOSトランジスタNTD1 のソ−
ス電圧が上昇したことになる。
【0015】ノ−ドND2 が昇圧された結果、NMOS
トランジスタNTD2 のゲ−トに電圧VDD+αが印加さ
れ、次段のノ−ドND3 に向かって電流i3 が流れ、キ
ャパシタC2 の電荷がノ−ドND3 に運ばれる。これに
伴い、ノ−ドND3 の電圧V3 は、b期間が終了する時
点でさらに上昇することになる。
【0016】以上の動作が繰り返されて、所定の高電圧
out が出力端子Tout に現れることになる。
【0017】この昇圧回路におては、たとえばNMOS
トランジスタNDT1 を介して、次段のノ−ドND2
電荷を運ぶ場合、すなわち、電流i2 が流れるときは、
NMOSトランジスタNTD1 のソ−ス電圧=V2 、N
MOSトランジスタNTD1のドレイン電圧=NMOS
トランジスタNTD1 のゲ−ト電圧=V1 となるので、
以下の関係を満足する必要がある。
【0018】 V1 −V2 >Vth …(2) ここで、VthはNMOSトランジスタのしきい値電圧を
示している。
【0019】したがって、電流i2 が流れて電荷が運ば
れる条件は、上記のようにキャパシタC1 ,C2 でノ−
ドND1 ,ND2 がたたき上げ/下げられる電圧をVDD
とすると、以下のようになる。 (V1 +VDD)−(V2 −VDD)>Vth すなわち、 2VDD−Vth>V2 −V1 …(3)
【0020】この条件を満たす図9の回路は相補的なク
ロック信号clkおよび /clkを用いて、キャパシタ
1 ,C2 ,…,CN の電荷をノ−ドND1 からNDN
を経て出力端子Tout に順次シフトさせることができ、
電源電圧VDDを所定の高電圧に昇圧できる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この昇圧回
路は基板のバックバイアス効果の影響を受ける。すなわ
ち、NMOSトランジスタのソ−ス電圧が上昇すると、
NMOSトランジスタのしきい値電圧Vthが増大すると
いう問題がある。基板のバックバイアス効果により、昇
圧回路の後段に行くほどしきい値電圧Vthが大きくな
り、このVth落ちによる損失が大きくなり、昇圧回路の
効率が大幅に低下するという問題がある。
【0022】たとえば、基板電圧=ソ−ス電圧=0Vの
ときのしきい値電圧Vthが0.8Vであるが、ソ−ス電
圧が10数Vになるとしきい値電圧Vthは約2Vとなっ
てしまう。このため、昇圧段数が増え、NMOSトラン
ジスタのソ−ス電圧が高くなると、1段あたりの効率が
悪くなるという問題がある。
【0023】上記のバックバイアス効果を抑制するた
め、図12に示すような昇圧回路が提案されている。図
12の昇圧回路においては、NMOSトランジスタNT
0 ,NTD1 ,…,NTDN は電荷運搬用トランジス
タ、NMOSトランジスタNTB0 ,NTB 1 ,…,N
TBN は電圧伝達用NMOSトランジスタである。この
昇圧回路に用いられているNMOSトランジスタNTD
0 ,NTD1 ,…,NTDN およびNTB0 ,NT
1 ,…,NTBN はいわゆるウェル・イン・ウェル構
造で構成されている。すなわち、NTD0 とNTB0
NTD1 とNTB1 、…、NTDNとNTBN がそれぞ
れ同一のpウェル内に形成されている。
【0024】ここで、昇圧段1を例として、この昇圧回
路の構成および動作について説明する。昇圧段1におい
ては、電荷運搬用のNMOSトランジスタNTD1 のド
レインおよびゲ−トがノ−ドND1 に接続され、ソ−ス
がノ−ドND2 に接続されている。電圧伝達用NMOS
トランジスタNTB1 のゲ−トがノ−ドND1 に接続さ
れ、ドレインがノ−ドND2 に接続されている。NMO
SトランジスタNTB1のソ−スがNMOSトランジス
タNTD1 およびNTB1 の共通のpウェルに接続され
ている。
【0025】このような構成により、たとえばノ−ドN
1 が昇圧され、ノ−ドND2 がたたき下げられている
とき、すなわち、ノ−ドND1 の電圧V1 がノ−ドND
2 の電圧V2 より高い場合は、ハイレベルの電圧V1
電圧伝達用NMOSトランジスタNTB1 のゲ−トに印
加されるため、NMOSトランジスタNTB1 がオン状
態となり、NMOSトランジスタNTB1 のソ−ス電圧
とノ−ドND2 の電圧V2 とは、同レベルとなる。
【0026】次に、ノ−ドND1 がたたき下げられ、ノ
−ドND2 が昇圧されているとき、すなわち、ノ−ドN
1 の電圧V1 がノ−ドND2 の電圧V2 より低い場合
は、NMOSトランジスタNTB1 のソ−ス電圧はゲ−
ト電圧、すなわちノ−ドND 1 の電圧V1 とNMOSト
ランジスタのしきい値電圧Vthとの差電圧になる。この
とき、NMOSトランジスタNTB1 のソ−スと基板
(pウェル)との電圧は等しいことから、電荷伝搬用N
MOSトランジスタNTD1 のしきい値電圧Vthはバッ
クバイアス効果の影響を受けることがなくなる。
【0027】すなわち、図12の昇圧回路を用いること
により、基板のバックバイアス効果を抑制でき、昇圧回
路の効率を幾分改善できる。しかし、NMOSトランジ
スタのしきい値電圧Vth落ちによる損失は依然として、
避けられない。
【0028】上述のように、NMOSトランジスタを用
いる昇圧回路では、NMOSトランジスタのしきい値電
圧Vth落ちによる損失が存在するため、所定の高電圧に
昇圧するために必要な昇圧段数が多くなり、昇圧回路の
効率が悪くなる。
【0029】ここで、図9の昇圧回路における各ノ−ド
の昇圧の過程を図11を参照しながら考察してみる。各
ノ−ドにおいて、ポンピング用のキャパシタ容量をC,
各ノ−ドの浮遊容量をCS とすると、各ノ−ドの電圧の
振幅はV=CVDD/ (C+C S ) で与えられる。負荷に
電流を供給することにより生じた電圧降下VL 、NMO
Sトランジスタのしきい値電圧をVthとすると、図9の
昇圧回路の1段あたりの昇圧できる電圧は VN+1 −VN =V−Vth−VL …(4) となる。したがって、N段の昇圧回路の場合は、 VN −VDD=N(V−Vth−VL …(5) となり、その出力電圧は Vout =VDD−Vth+N(V−Vth−VL ) …(6) で与えられる。
【0030】ここで、VDD=1.5V,C=3pF,C
S =0.1pF,Vth=0.6V,VL =0.3Vとし
て計算すると、Vout =18Vを得るためにはN=3
1.1となり、32段の昇圧回路が必要となる。
【0031】上記の計算においては、基板のバックバイ
アスの効果を考慮していないため、実際の場合は、1.
5Vから18Vまで昇圧するためには、32段以上の段
数が必要となり、この昇圧回路は極めて効率が悪いこと
がわかる。
【0032】以上のように、従来の昇圧回路において
は、低電圧化した場合、高電圧、たとえばフラッシュメ
モリやEEPROMの書き込み/消去に必要な12Vや
18Vの電圧を発生することは極めて困難なことであ
り、低い電源電圧でも効率よく昇圧できる方法が求めら
れている。
【0033】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的はトランスファゲ−トを構成するト
ランジスタのしきい値電圧落ちによる損失を解消でき、
低電源電圧であっても効率よく昇圧でき、トランスファ
ゲ−トの電流供給能力および回路自体の電流供給能力を
向上できる昇圧回路を提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、昇圧用素子に接続されたノ−ドを有する
複数の昇圧段からなり、各昇圧段のノ−ドが前段のノ−
ドにトランスファゲ−トを介して接続され、互いに隣り
合うノ−ドが相補的に昇圧される昇圧回路であって、上
記各トランスファゲ−トが第1のpチャネル金属絶縁膜
半導体トランジスタにより構成され、かつ、各ノ−ドの
昇圧段が、上記第1のpチャネル金属絶縁膜半導体トラ
ンジスタのゲ−トと前々段のノ−ドとを前段のノ−ドの
レベルに応じて作動的に接続するnチャネル金属絶縁膜
半導体トランジスタと、上記第1のpチャネル金属絶縁
膜半導体トランジスタのゲ−トと自段のノ−ドとを前段
のノ−ドレベルに応じて作動的に接続する第2のpチャ
ネル金属絶縁膜半導体トランジスタとを有する昇圧回路
である。
【0035】本発明では、上記第1のpチャネル金属絶
縁膜半導体トランジスタのnウェルが各段ごとに分割さ
れている。
【0036】また、本発明では、上記第1のpチャネル
金属絶縁膜半導体トランジスタのnウェルが複数の昇圧
段ごとに分割され、分割したnウェルに含まれるノ−ド
の内、最も高いノ−ド電位によりnウェルがバイアスさ
れている。
【0037】
【作用】本発明によれば、たとえば、昇圧用素子により
昇圧段N−1のノ−ドが引き下げられ、昇圧段Nのノ−
ドが昇圧されると、昇圧段Nにおいて、nチャネル金属
絶縁膜半導体トランジスタ(以下NMOSトランジスタ
という)および第2のpチャネル金属絶縁膜半導体トラ
ンジスタ(以下PMOSトランジスタという)のゲ−ト
に昇圧段N−1のロ−レベルのノ−ド電圧が印加される
ため、NMOSトランジスタがオフ状態となり、第2の
PMOSトランジスタがオン状態となる。これによっ
て、昇圧された昇圧段Nのノ−ド電圧が第2のPMOS
トランジスタを介して、第1のPMOSトランジスタの
ゲ−トに印加され、第1のPMOSトランジスタがオフ
状態となることから、昇圧段Nのノ−ドから昇圧段N−
1のノ−ドに電流が逆流することが防止される。
【0038】また、昇圧素子により、昇圧段N−1が昇
圧され、昇圧段Nが引き下げられると、昇圧段Nにおい
ては、NMOSトランジスタおよび第2のPMOSトラ
ンジスタのゲ−トに昇圧段N−1のハイレベルのノ−ド
電圧が印加され、NMOSトランジスタがオン状態とな
り、第2のPMOSトランジスタがオフ状態となる。こ
れによって、前々段の昇圧段N−2のノ−ド電圧がNM
OSトランジスタを介して、トランスファゲ−トを構成
する第1のPMOSトランジスタのゲ−トに印加され、
第1のPMOSトランジスタがオン状態となり、昇圧段
N−1のノ−ドから昇圧段Nのノ−ドに向かって電流が
流れ、昇圧用素子の電荷が昇圧段Nのノ−ドに運ばれる
ことになる。これに伴い、MOSトランジスタのしきい
電圧Vth落ちによる損失なしに、昇圧段Nのノ−ド電圧
が昇圧される。
【0039】
【実施例1】図1は、本発明に係る昇圧回路の第一の実
施例を示す回路図である。図1においては、1,2,
…,N+1は昇圧回路の各昇圧段、PTG1 ,PT
2 ,…,PTGN+1 は各昇圧段のトランスファゲ−ト
を構成するPMOSトランジスタ、NT1 ,NT2
…,NTN+1 はNMOSトランジスタ、PT1 ,P
2 ,…,PTN+1 はPMOSトランジスタ、C1 ,C
2 ,…,CN+1 は各昇圧段のポンピング用キャパシタ、
DDは電源電圧、Pout は昇圧回路の出力部を構成する
PMOSトランジスタ、Tout は昇圧回路の出力端子、
out は昇圧回路の出力電圧、LDは昇圧回路の負荷、
L およびRL は負荷回路LDの容量および抵抗、cl
kおよび /clkは互いに相補的なレベルをとるクロッ
ク信号、T clk 、T/clkはクロック信号clkおよび /
clkの入力端子をそれぞれ示している。
【0040】なお、NMOSトランジスタNT1 ,NT
2 ,…,NTN+1 およびPMOSトランジスタPT1
PT2 ,…,PTN+1 はトランスファゲ−トを構成する
PMOSトランジスタPTG1 ,PTG2 ,…,PTG
N+1 をオン/オフさせるために設けられている。
【0041】ここで、この昇圧回路の各段の構成を昇圧
段Nを例に図2を参照しつつ説明する。トランスファゲ
−トを構成するPMOSトランジスタPTGN のドレイ
ンが昇圧段N−1のノ−ドNDN-1 に接続され、PMO
SトランジスタPTGN のソ−スが昇圧段Nのノ−ドN
N に接続されている。NMOSトランジスタNTN
ゲ−トおよびPMOSトランジスタPTN のゲ−トが昇
圧段N−1のノ−ドND N-1 に接続されている。NMO
SトランジスタNTN のドレインおよびPMOSトラン
ジスタPTN のドレインがトランスファゲ−トを構成す
るPMOSトランジスタPTGN のゲ−トに接続されて
いる。NMOSトランジスタNTN のソ−スが、昇圧段
N−2のノ−ドNDN-2 に接続され、PMOSトランジ
スタPTNのソ−スが昇圧段Nのノ−ドNDN に接続さ
れている。
【0042】そして、図1に示すように、この昇圧回路
においては、奇数昇圧段のノ−ド、すなわちノ−ドND
1 ,ND3 …がポンピング用キャパシタC1 ,C3 ,…
を介して、クロック信号clkの入力端子Tclk に接続
され、偶数昇圧段のノ−ド、すなわち、ノ−ドND2
ND4 …がポンピング用キャパシタC2 ,C4 ,…を介
して、クロック信号 /clkの入力端子T/clkに接続さ
れている。
【0043】また、昇圧段1のNMOSトランジスタN
1 およびPMOSトランジスタPT1 のゲ−トがクロ
ック信号 /clkの入力端子T/clkに接続され、NMO
SトランジスタNT1 のソ−スがクロック信号clkの
入力端子Tclk に接続され、PMOSトランジスタPT
1 のソ−スが昇圧段1のノ−ドND1 に接続されてい
る。さらに、昇圧段1のトランスファゲ−トを構成する
PMOSトランジスタPTG1 のソ−スが昇圧段1のノ
−ドND1 に接続され、PMOSトランジスタPTG1
のドレインが電源電圧の供給線に接続され、電源電圧V
DDが供給される。
【0044】さらに昇圧回路の出力部にはPMOSトラ
ンジスタPout が用いられ、PMOSトランジスタP
out のゲ−トが昇圧段N+1のトランジスタPTGN+1
のゲ−トに接続され、PMOSトランジスタPout のド
レインが昇圧段Nのノ−ドND N に接続され、PMOS
トランジスタPout のソ−スが昇圧回路の出力端子Tou
t に接続されている。
【0045】このような構成において、出力部のPMO
SトランジスタPout が昇圧段N+1のトランスファゲ
−トを構成するPMOSトランジスタPTGN+1 と同様
な動作をする。これによって、昇圧段Nのノ−ドNDN
の電圧がこの出力用PMOSトランジスタPout を介し
て、出力端子Tout に伝達される。昇圧段N+1は昇圧
段Nのトランスファゲ−トを構成するPMOSトランジ
スタPTGN をオフさせる電圧を発生するために設けら
れている。
【0046】なお、本第1の実施例においては、昇圧回
路のトランスファゲ−トを構成する各昇圧段のPMOS
トランジスタPTG1 ,PTG2 ,…,PTGN+1 のn
ウェルを各PMOSトランジスタごとに分割するように
構成されている。
【0047】クロック信号clkおよびクロック信号 /
clkは、図10に示すように、所定の周期において、
相互的に電源電圧レベルVDDおよび0Vレベルをとる相
補的なクロック信号である。以下に、クロック信号cl
kが電源電圧レベルVDD、クロック信号 /clkが0V
レベルをとる期間をa期間、クロック信号clkが0V
レベル、クロック信号 /clkが電源電圧レベルVDD
とる期間をb期間として図1に示す昇圧回路の動作を図
2および図3を参照しつつ説明する。
【0048】なお、図2はクロック信号clk=VDD
クロック信号 /clk=0Vのとき、すなわちa期間の
とき、また図3はクロック信号clk=0V、クロック
信号/clk=VDDのとき、すなわちb期間のときの昇
圧回路の動作を説明するための図であって、ここでは、
昇圧段N−1、Nを例に説明する。
【0049】まず、a期間のとき、クロック信号clk
が電源電圧VDDレベル、クロック信号 /clkが0Vレ
ベルをとるため、キャパシタCN-2 およびCN の容量結
合によりノ−ドNDN-2 およびNDN が、たとえば電源
電圧分VDDだけ昇圧され、ノ−ドNDN-1 が引き下げら
れる。
【0050】一方、b期間において、クロック信号cl
kが0Vレベル、クロック信号 /clkが電源電圧VDD
レベルをとるため、キャパシタCN-1 の容量結合によ
り、ノ−ドNDN-1 が電源電圧分VDDだけ昇圧され、ノ
−ドNDN-2 およびNDN が引き下げられる。
【0051】図4はこの昇圧回路においてノ−ドND
N-2 、NDN-1 およびNDN の電位を示す波形図であ
る。図4に示すように、相補的なレベルVDDまたは0V
をとるクロック信号clkおよび /clkをポンピング
用キャパシタCN-2 、CN-1 およびCN に入力させるこ
とにより、出力側に向かって電流が流れ、キャパシタC
N-2 、CN-1 およびCN の電荷が順次に運ばれることに
なる。
【0052】具体的に、まず、a期間では、クロック信
号clkが電源電圧VDDレベル、クロック信号 /clk
が0Vレベルをとるため、図2に示すように、キャパシ
タC N-2 およびCN の容量結合によりノ−ドNDN-2
よびNDN が電源電圧分VDDだけ昇圧され、ノ−ドND
N-1 が引き下げられる。このため、昇圧段N−1におい
て、NMOSトランジスタNTN-1 およびPMOSトラ
ンジスタPTN-1 のゲ−トにハイレベルの電圧が印加さ
れ、NMOSトランジスタNTN-1 がオン状態となり、
PMOSトランジスタPTN-1 がオフ状態となるため、
昇圧段N−3のノ−ドの低い電位がNMOSトランジス
タNTN-1 を介して、昇圧段N−1のトランスファゲ−
トを構成するPMOSトランジスタPTGN-1 のゲ−ト
に印加され、PMOSトランジスタPTGN-1 がオン状
態となる。そして、ノ−ドNDN- 2 が昇圧されると伴
い、PMOSトランジスタPTGN-1 のソ−スおよびド
レインの間に電圧VDDが印加されるため、ノ−ドND
N-2 から次段のノ−ドNDN-1に向かって電流iN-1
流れ、キャパシタCN-2 の電荷がノ−ドNDN-1 に運ば
れる。
【0053】一方、昇圧段N−1において、ポンピング
用キャパシタCN-1 を介して、クロック信号 /clkの
入力端子T/clkに接続されているノ−ドNDN-1 が引き
下げられるため、昇圧段NにおけるNMOSトランジス
タNTN およびPMOSトランジスタPTN のゲ−トに
ロ−レベルの電圧が印加され、NMOSトランジスタN
N はオフ状態となり、PMOSトランジスタPTN
オン状態となる。このため、ノ−ドNDN のハイレベル
の電圧がPMOSトランジスタPTN を介して、昇圧段
NのPMOSトランスファゲ−トPTGN のゲ−トに印
加され、PMOSトランジスタPTGN がオフ状態とな
り、昇圧されたノ−ドNDN から引き下げられたノ−ド
NDN-1 に向かって電流の逆流が防止される。
【0054】次に、b期間では、クロック信号clkが
0Vレベル、クロック信号 /clkが電源電圧VDDレベ
ルをとるため、図3に示すように、キャパシタCN-1
容量結合によりノ−ドNDN-1 が、電源電圧分VDDだけ
昇圧され、ノ−ドNDN-2 およびNDN が引き下げられ
る。このため、昇圧段Nにおいては、NMOSトランジ
スタNTN およびPMOSトランジスタPTN のゲ−ト
にハイレベルの電圧が印加され、NMOSトランジスタ
NTN がオン状態となり、PMOSトランジスタPTN
がオフ状態となるため、昇圧段N−2のノ−ドNDN-2
の低い電位がNMOSトランジスタNTN を介して、昇
圧段Nのトランスファゲ−トを構成するPMOSトラン
ジスタPTGN のゲ−トに印加され、PMOSトランジ
スタPTGN がオン状態となる。そして、ノ−ドND
N-1 が昇圧され、ノ−ドNDN が引き下げられたことに
伴い、昇圧段NのPMOSトランジスタPTGN のドレ
インおよびソ−スの間に所定の電圧が印加されるため、
次段のノ−ドNDN に向かって電流iN が流れ、キャパ
シタCN-1 の電荷がノ−ドNDN に運ばれる。
【0055】一方、昇圧段N−2およびNにおいては、
ポンピング用キャパシタCN-2 、C N を介してクロック
信号clkの入力端子Tclk に接続されているノ−ドN
N- 2 およびノ−ドNDN が引き下げられるため、昇圧
段N−1のNMOSトランジスタNTN-1 およびPMO
SトランジスタPTN-1 のゲ−トにロ−レベルの電圧が
印加され、NMOSトランジスタNTN-1 はオフ状態と
なり、PMOSトランジスタPTN-1 がオン状態とな
る。このため、ノ−ドNDN-1 のハイレベルの電圧がP
MOSトランジスタPTN-1 を介して、昇圧段N−1の
トランスファゲ−トを構成するPMOSトランジスタP
TGN-1 のゲ−トに印加され、PMOSトランジスタP
TGN-1 がオフ状態となり、昇圧されたノ−ドNDN-1
から引き下げられたノ−ドNDN-2 に向かって電流の逆
流が防止される。
【0056】昇圧回路の各段において、以上の動作が順
次繰り返されて、所定の高電圧Vou t が昇圧回路の出力
端子Tout に現れることになる。
【0057】次に、図4を参照しつつ、上述の昇圧の過
程における各ノ−ドの電圧について具体的に考察する。
図4において、VN-3 、VN-2 、VN-1 およびVN は各
昇圧段のノ−ドNDN- 3 、NDN-2 、NDN-1 およびN
N のノ−ド電位を、Vは一段あたり昇圧できる電圧
を、VL は負荷に電流を供給することにより生じた電圧
降下をそれぞれ表す。
【0058】ポンピング用キャパシタの容量をC、各ノ
−ドの浮遊容量をCS とすると、各ノ−ドの電圧の振幅
は、次式で与えられる。 V=CVDD/(C+CS ) …(7)
【0059】本昇圧回路によれば、MOSトランジスタ
のしきい値Vth落ちによる損失がないため、各ノ−ドの
電圧は、次式で与えられる。 VN =VDD+N(V−VL ) …(8)
【0060】ここで、たとえば、VDD=1.5V,C=
3pF,CS =0.1pF,VL =0.3Vとして計算
すると、Vout =18Vを得るためにはN=11.3と
なり、12段の昇圧回路が必要となる。従来の昇圧回路
においては、NMOSトランジスタのしきい値電圧Vth
落ちによる損失が存在するため、同様の条件において、
out =18Vを得るために昇圧段32段も必要であっ
た。したがって、従来の昇圧回路と比べると、電源電圧
および昇圧された高電圧が同様な場合は、昇圧のために
必要な段数が少なくて済み、昇圧回路の効率が改善され
たことになる。
【0061】さらに、図4を参照して本第1の実施例の
昇圧の過程における各ノ−ドの電圧を具体的に説明す
る。まずa期間、すなわち、クロック信号clk=
DD、クロック信号 /clk=GNDのとき、ノ−ドN
N の電位は、VDD+N(V−VL )となり、ノ−ドN
N-1 およびNDN-2 の電位は、VDD+ (N−2)(V−
L ) となる。このとき、昇圧段NのNMOSトランジ
スタNTN およびPMOSトランジスタPTN のゲ−ト
にロ−レベルの電圧が印加され、NMOSトランジスタ
NTN はオフ状態となり、PMOSトランジスタPTN
がオン状態となる。このため、ノ−ドND N の電圧VDD
+N(V−VL )がPMOSトランジスタPTN を介し
て、トランスファゲ−トを構成するPMOSトランジス
タPTGN のゲ−トに印加され、PMOSトランジスタ
PTGN がオフ状態となり、ノ−ドNDN からNDN-1
への電流の逆流を防ぐことができる。
【0062】次に、b期間、すなわち、クロック信号c
lk=GND、 クロック信号 /clk=VDDのとき、
ノ−ドNDN およびNDN-1 の電位は、VDD+ (N−
1)(V−VL ) となり、ノ−ドNDN-2 の電位は、VDD
+ (N−3)(V−VL ) となる。このとき、昇圧段Nの
NMOSトランジスタNTN およびPMOSトランジス
タPTN のゲ−トにハイレベルの電圧が印加され、NM
OSトランジスタNTNがオン状態となり、PMOSト
ランジスタPTN がオフ状態となる。このため、ノ−ド
NDN-2 の電圧VDD+ (N−3)(V−VL ) がNMOS
トランジスタNT N を介して、トランスファゲ−トを構
成するPMOSトランジスタPTGN のゲ−トに印加さ
れ、PMOSトランジスタPTGN がオン状態となり、
MOSトランジスタのしきい値Vth落ちによる損失なし
に、ノ−ドNDN-1 の電位がNDNに伝達される。この
とき、トランスファゲ−トPTGN のゲ−ト−ソ−ス間
電圧Vgsは2(V−VL )となるため、トランスファゲ
−トPTGN の電流供給能力を高くすることができる。
これによって、昇圧回路の負荷に対する電流供給能力も
向上できる。
【0063】上記のように、本第1の実施例によれば、
昇圧回路の各昇圧段において、各ノ−ドの電位の分離、
伝達用のトランスファゲ−トとしてPMOSトランジス
タを用いることによって、MOSトランジスタのしきい
値電圧Vth落ちによる損失なしに昇圧することができ
る。その結果、少ない昇圧段で低い電源電圧から高電圧
までに昇圧できる昇圧回路を実現でき、昇圧回路の効率
の向上を実現できる。
【0064】トランスファゲ−トとしてのPMOSトラ
ンジスタPTGN がオン状態にあるとき、ゲ−ト電圧と
して前段のノ−ドの電位が印加され、高いゲ−ト−ソ−
ス間電圧が与えられる。これによって、トランスファゲ
−トの電流供給能力を高め、ひいては、昇圧回路の電流
供給能力を向上できる。
【0065】図5は本発明の昇圧回路および従来の昇圧
回路の出力電圧を比較したシミュレ−ション波形を示す
波形図である。なお、シミュレ−ションの条件として、
電源電圧はVDD=1.5V、昇圧段数を4段とする。図
5に示すように、同じ昇圧段数4段から構成された昇圧
回路により、本発明の昇圧回路は、約6Vまで昇圧でき
るが、従来の昇圧回路は約2.5Vまでしか昇圧できな
い。
【0066】なお、上記の本第1の実施例においては、
昇圧回路のトランスファゲ−トを構成する各昇圧段のP
MOSトランジスタPTG1 ,PTG2 ,…,PTG
N+1 のnウェルを各PMOSトランジスタごとに分割し
ているため、基板のバックバイアスによる影響を抑制で
きる利点がある。
【0067】
【実施例2】図6は本発明に係る昇圧回路の第2の実施
例を示す回路図である。本第2の実施例が上記の第1の
実施例と異なる点は、昇圧回路のトランスファゲ−トを
構成する各昇圧段のPMOSトランジスタPTG1 ,P
TG2 ,…,PTGN+1 のnウェルを複数段のPMOS
トランジスタごとに分割し、そして、分割したnウェル
に含まれるノ−ドの内、最も高いノ−ドの電位によりn
ウェルがバイアスされることにある。
【0068】本実施例において、図6に示すように、た
とえば、トランスファゲ−トを構成する各昇圧段のPM
OSトランジスタPTG1 ,PTG2 ,…,PTGN+1
のnウェルを3段ごとに分割して、分割したnウェルが
3段目のノ−ドの電位でバイアスされるように構成して
いる。
【0069】このような構成においては、基板バイアス
効果によりMOSトランジスタのしきい値Vthが幾分高
くなるが、電源電圧をある程度高くとり、PMOSトラ
ンスファゲ−トを十分にオンできるようにすれば、nウ
ェルの分割数が少なくなり、昇圧回路の基板のレイアウ
ト面積を小さくすることができる利点がある。
【0070】
【実施例3】図7は本発明に係る昇圧回路の第3の実施
例を示す回路図である。本第3の実施例が上記の第1の
実施例と異なる点は、昇圧回路の出力段がダイオ−ド接
続されたPMOSトランジスタPout で構成されたこと
にある。
【0071】このような構成においては、出力電圧V
out が最終段のPMOSトランジスタのしきい値電圧V
th落ちとなる。しかし、これによって、最終段のトラン
スファゲ−トを構成するPMOSトランジスタPTGN
をオフするための付加回路(すなわち昇圧段N+1)が
不要となるため、昇圧回路の構成を簡略化できる利点が
ある。
【0072】
【実施例4】図8は本発明に係る昇圧回路の第4の実施
例を示す回路図である。
【0073】本第4の実施例が上記の第3の実施例と異
なる点は、昇圧回路のトランスファゲ−トを構成する各
昇圧段のPMOSトランジスタPTG1 ,PTG2
…,PTGN+1 のnウェルを複数段のPMOSトランジ
スタごとに分割し、そして、分割したnウェルに含まれ
るノ−ドの内、最も高いノ−ドの電位によりnウェルが
バイアスされることにある。
【0074】このような構成においては、基板バイアス
効果によりMOSトランジスタのしきい値電圧Vthが幾
分高くなるが、電源電圧をある程度高くとり、PMOS
トランスファゲ−トを十分にオンできるようにすれば、
nウェルの分割数が少なくなり、昇圧回路の基板のレイ
アウト面積を小さくすることができる利点がある。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の昇圧回路
によれば、トランスファゲ−トとしてPMOSトランジ
スタを使用することにより、MOSトランジスタのしき
い値電圧落ちによる損失なしに所定の高電圧に効率よく
昇圧することができる。トランジスタのしきい値電圧落
ちによる損失がないため、低電圧動作が可能となり、容
易に所定の高電圧を発生できる。したがって、少ない段
数で低い電源電圧より、高い出力電圧までに昇圧でき、
昇圧回路の効率を改善できる利点がある。
【0076】また、トランスファゲ−トを構成するPM
OSトランジスタがオン状態にあるとき、高いゲ−ト−
ソース間電圧を与えることができ、トランスファゲ−ト
の電流供給能力を高めることができ、昇圧回路の負荷に
対する電流供給能力を高めることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る昇圧回路の第1の実施例を示す回
路図である。
【図2】本発明に係る昇圧回路の第1の実施例の基本動
作(a期間)を示す回路図である。
【図3】本発明に係る昇圧回路の第1の実施例の基本動
作(b期間)を示す回路図である。
【図4】本発明に係る昇圧回路の第1の実施例の各ノ−
ドの電圧の波形を示す波形図である。
【図5】従来の昇圧回路および本発明の昇圧回路の出力
電圧の比較(シミュレ−ション波形図)である。
【図6】本発明に係る昇圧回路の第2の実施例を示す回
路図である。
【図7】本発明に係る昇圧回路の第3の実施例を示す回
路図である。
【図8】本発明に係る昇圧回路の第4の実施例を示す回
路図である。
【図9】従来例1の昇圧回路の回路図である。
【図10】昇圧回路のクロック信号の波形を示す波形図
である。
【図11】従来例1の昇圧回路の各ノ−ドの電圧波形を
示す波形図である。
【図12】従来例2の昇圧回路の回路図である。
【符号の説明】
1,2,…,N,N+1…各昇圧段 ND1 ,ND2 ,…,NDN …各昇圧段のノ−ド C1 ,C2 ,…,CN …ポンピング用キャパシタ V1 ,V2 ,…,VN …各昇圧段のノ−ドの電位 NT1 ,NT2 ,…,NTN …NMOSトランジスタ PT1 ,PT2 ,…,PTN …PMOSトランジスタ PTG1 ,PTG2 ,…,PTGN …PMOSトランジ
スタ iN …ノ−ドNDN-1 からNDN に流れる電流 Pout …昇圧回路の出力部のPMOSトランジスタ clk, /clk…クロック信号 Tclk ,T/clk…クロック信号の入力端子 V…昇圧回路の一段あたり昇圧できる電圧 VL …負荷に電流を供給することにより生じる各昇圧段
の電圧降下 C…ポンピング用キャパシタの容量 CS …各ノ−ドの浮遊容量 Tout …昇圧回路の出力端子 LD…昇圧回路の負荷 CL …負荷の容量素子 RL …負荷の抵抗素子 Vout …昇圧回路の出力電圧 VDD…電源電圧 GND…接地線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇圧用素子に接続されたノ−ドを有する
    複数の昇圧段からなり、各昇圧段のノ−ドが前段のノ−
    ドにトランスファゲ−トを介して接続され、互いに隣り
    合うノ−ドが相補的に昇圧される昇圧回路であって、 上記各トランスファゲ−トが第1のpチャネル金属絶縁
    膜半導体トランジスタにより構成され、かつ、 各ノ−ドの昇圧段が、上記第1のpチャネル金属絶縁膜
    半導体トランジスタのゲ−トと前々段のノ−ドとを前段
    のノ−ドのレベルに応じて作動的に接続するnチャネル
    金属絶縁膜半導体トランジスタと、上記第1のpチャネ
    ル金属絶縁膜半導体トランジスタのゲ−トと自段のノ−
    ドとを前段のノ−ドレベルに応じて作動的に接続する第
    2のpチャネル金属絶縁膜半導体トランジスタとを有す
    る昇圧回路。
  2. 【請求項2】上記第1のpチャネル金属絶縁膜半導体ト
    ランジスタのnウェルが各昇圧段ごとに分割されている
    請求項1記載の昇圧回路。
  3. 【請求項3】上記第1のpチャネル金属絶縁膜半導体ト
    ランジスタのnウェルが複数の昇圧段ごとに分割され、
    分割したnウェルに含まれるノ−ドの内、最も高いノ−
    ド電位によりnウェルがバイアスされている請求項1記
    載の昇圧回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6107864A (en) * 1998-08-24 2000-08-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Charge pump circuit
US7248096B2 (en) 2004-11-22 2007-07-24 Stmicroelectronics S.R.L. Charge pump circuit with dynamic biasing of pass transistors

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6107864A (en) * 1998-08-24 2000-08-22 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Charge pump circuit
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