JPH08321084A - 記録媒体のトラッキング方法 - Google Patents

記録媒体のトラッキング方法

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JPH08321084A
JPH08321084A JP12506095A JP12506095A JPH08321084A JP H08321084 A JPH08321084 A JP H08321084A JP 12506095 A JP12506095 A JP 12506095A JP 12506095 A JP12506095 A JP 12506095A JP H08321084 A JPH08321084 A JP H08321084A
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JP12506095A
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English (en)
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Tsuyoshi Tsujioka
強 辻岡
Toshio Harada
俊雄 原田
Minoru Kume
実 久米
Kazuhiko Kuroki
和彦 黒木
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走査型プローブメモリ技術において、トラッ
ク幅方向の位置制御を精度よく行ない、精度のよい再生
または記録を行う。 【構成】 記録または再生のためのプローブ12〜15
に隣接してトラッキング用プローブ11,16を設け、
該トラッキング用プローブ11,16により検出するト
ラッキングエラー信号によって、記録または再生のため
のプローブ12〜15のトラック幅方向の位置制御を行
うことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に走査型プローブ
メモリと呼ばれている記録媒体のトラッキング方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピューターの高速化やビデオ
画像のデジタル化に伴い、より大容量の情報が記録でき
る装置やメディアが強く望まれている。光記録における
記録密度は、記録媒体に照射するレーザースポットの大
きさによって制限されるが、近年光の回折限界によって
決定されるレーザースポットよりも小さいスポットによ
り超高密度に情報の記録・再生を行う技術として、いわ
ゆる走査型プローブメモリの技術が提案されている(例
えば、光メモリシンポジウム’94論文集 MoB1
p.13、第55回応用物理学会学術講演会予稿集第0
分冊 講演番号20p−D−4 p.1204)。
【0003】図2は、このような走査型プローブメモリ
の記録再生原理を説明するための模式図である。図2に
示されるように、走査型プローブメモリにおいては、プ
ローブ1が媒体表面の記録層2に数Å〜数千Åの距離ま
で近づき、この状態でプローブ1が記録層2の記録領域
3の上を走査することにより情報の記録または再生が行
われる。記録時には、プローブ1から媒体に対して何ら
かの作用を及ぼすことにより、媒体表面の記録層2に何
らかの変化を起こさせる。また再生時には、プローブ1
より記録層2の表面の変化を検出することにより記録さ
れた情報が再生される。走査型プローブメモリにおい
て、記録密度は主にプローブ1の先端の大きさによって
決定される。従って、プローブ1の先端部を鋭く細くす
ることにより、原理的にはいくらでも高密度化を図るこ
とが可能である。
【0004】このような走査型プローブメモリとして
は、プローブとして透明ガラス製探針を用い、エバネッ
セント光により光記録媒体に記録再生するタイプ(一般
に、「フォトンSTM型光メモリ」と呼ばれている)が
良く知られている。またその他の走査型プローブメモリ
としては、プローブとして金属製の探針を用いて媒体と
の間のトンネル電流を記録再生に利用するタイプ、プロ
ーブとして磁性金属探針を用いて磁性薄膜媒体との間の
磁気力を検出するタイプ、などが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したような走
査型プローブメモリを用いることにより、超高密度に情
報の記録及び再生を行うことが可能になる。このような
情報の記録及び再生は、一般に記録媒体のトラックに沿
って行われるが、高密度化が進むにつれて、トラック幅
方向の位置制御をより精度よく行うことが必要となる。
しかしながら、このような走査型プローブメモリに関
し、記録された情報を精度よく再生するためのトラッキ
ング技術、あるいは情報を精度よく記録するめたのトラ
ッキング技術は知られていない。従って、走査型プロー
ブメモリ技術を実現するため、そのトラッキング技術の
実現が強く望まれていた。
【0006】本発明の目的は、走査型プローブメモリ技
術において、トラック幅方向の位置制御を精度よく行う
ことを可能にする記録媒体のトラッキング方法を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録媒体のト
ラックに沿ってプローブを走査することにより記録媒体
に対する記録または再生が行われる記録媒体のトラッキ
ング方法であり、記録または再生のためのプローブに隣
接してトラッキング用プローブを設け、該トラッキング
用プローブにより検出されるトラッキングエラー信号に
よって記録または再生のためのプローブのトラッキング
幅方向の位置制御を行うことを特徴としている。
【0008】本発明における記録媒体には、トラッキン
グ用プローブによりトラッキングエラー信号を検出する
ためのトラッキングサーボ用の信号発生領域がトラック
に沿って形成されている必要がある。この信号発生領域
とトラッキング用プローブとの相互作用により、トラッ
キングエラー信号が発生する。一般的なトラッキングサ
ーボ用の信号発生領域としては、記録媒体のトラッキン
グ方向に沿って形成されているトラッキングサーボ用グ
ルーブが挙げられる。
【0009】また本発明において、トラッキング用プロ
ーブは、記録または再生のためのプローブのトラック幅
方向の両側にそれぞれ設けられることが好ましい。この
ように両側にトラッキング用プローブを設けることによ
り、これらのトラッキング用プローブにより得られた信
号の間で演算し、トラッキングエラー信号を得ることが
できる。また走査型プローブメモリにおいては、一般に
情報の転送速度が低いので、このような問題を解決する
ため、記録または再生のためのプローブをトラック幅方
向に沿って複数設けることが好ましい。このような場
合、トラッキング用プローブは、複数並べて設けられた
記録または再生用プローブの両側にそれぞれ設けること
ができる。
【0010】
【作用】本発明に従えば、記録または再生のためのプロ
ーブに隣接してトラッキング用プローブが設けられる。
このトラッキング用プローブによりトラッキングエラー
信号を検出し、これによって記録または再生のためのプ
ローブのトラック幅方向の位置制御を行うことができ
る。
【0011】図1は、本発明の作用について説明するた
め、トラッキングサーボ用グルーブが形成された記録媒
体に本発明を応用した例を示す図である。図1を参照し
て、記録媒体20には、トラッキング方向に沿ってグル
ーブ21及び22が形成されている。グルーブ21とグ
ルーブ22の間の媒体表面23には、4つのトラックが
設けられている。ここでは6つのプローブ11〜16が
設けられており、両側のプローブ11,16がトラッキ
ング用プローブであり、それらの内側の4つのプローブ
12,13,14,15が記録または再生のためのプロ
ーブである。記録または再生のためのプローブ12〜1
5は、媒体表面23の4つのトラックにそれぞれ対応し
ている。プローブ11〜16はプローブアクチュエータ
25によりトラック幅方向に移動可能に設定されてい
る。
【0012】トラッキング用プローブ11及び16は、
それぞれグルーブ21及び22の壁面21a及び22a
の上方近傍に位置するように配置されている。これらの
プローブ11〜16は、記録媒体20の表面に対して、
数十Å〜数千Åの距離離れて媒体表面上を相対的に移動
し走査する。記録に際しては、プローブ12〜15が記
録媒体20の表面23上を走査しながら、各トラックに
記録領域24を形成する。また再生に際しては、プロー
ブ12〜15が、記録媒体20の表面23上を走査しな
がら、記録領域24からの信号を読み取り、再生する。
【0013】このような記録及び再生に際して、トラッ
キング用プローブ11及び16も、プローブ12〜15
とともに記録媒体上を走査する。プローブ11及び16
は、上述のようにグルーブ21及び22の壁面21a及
び22aの上方近傍に位置しているため、プローブ11
〜16の全体がトラック幅方向に変動すると、トラッキ
ング用プローブ11及び16の先端と、媒体表面との距
離が大きく変動することになる。例えば、プローブ11
〜16からなるヘッドが図面の右側に変位すると、トラ
ッキング用プローブ16と媒体表面との間の距離が大き
くなり、トラッキング用プローブ16からの信号P6が
低下する。他方、トラッキング用プローブ11はグルー
ブ21から離れて媒体表面23に近づくため、トラッキ
ング用プローブ11と媒体表面との間の距離が小さくな
り、トラッキング用プローブ11からの信号P1は増大
する。このようにトラッキング用プローブ11及び16
からの信号P1及びP6を検出することにより、プロー
ブ全体の変位を検出することができ、これに基づいてプ
ローブのトラッキング幅方向の位置制御を行うことがで
きる。
【0014】図1においては、トラッキング用プローブ
が両側にそれぞれ設けられているので、これらからの信
号P1及びP6の差を取り、これをトラッキングエラー
信号とする。このエラー信号に基づいて、プローブの位
置制御を行うためのトラッキング用制御信号をプローブ
アクチュエータ25に与え、その位置を移動することに
より、トラッキングサーボを行うことができる。
【0015】図1においては記録または再生のプローブ
の両側にトラッキング用プローブを設けているが、本発
明では少なくとも1つのトラッキング用プローブを設け
ればよい。このような場合、トラッキング用プローブか
らのトラッキングエラー信号を、例えば所定の基準値と
比較することによって、トラッキングサーボを行うこと
ができる。
【0016】また図1においては、記録媒体にトラッキ
ングサーボ用のグルーブを形成しているが、上述のよう
にその他の手段によりトラッキングプローブにトラッキ
ングサーボ用の信号を与えてもよい。
【0017】
【実施例】以下、本発明をフォトンSTM型光メモリに
適用した実施例について説明する。
【0018】図3は、本発明に従うトラッキング方法を
採用したフォトンSTM型光メモリの記録装置の構成を
示す模式図である。記録媒体20には、図1と同様に、
グルーブ21及び22が形成されている。また図1と同
様にプローブ11〜16が設けられ、これらはアクチュ
エータ25によりトラック幅方向に移動可能に制御され
る。ここではトラッキング用プローブ11の入射光とし
て波長λ1の光が用いられ、トラッキング用プローブ1
6の入射光として波長λ3の光が用いられる。記録用の
プローブ12〜15には、波長λ2の光が導入される。
【0019】情報の記録は、記録用のプローブ12〜1
5に入射する光の強度を記録信号に応じてそれぞれ独立
に変調させ、媒体表面に対応する記録領域を形成するこ
とにより行うことができる。これらの記録領域は、記録
層の素材にも依存するが、例えば周囲の領域に比べて光
透過率が異なる領域として形成することができる。この
ような記録層材料としては、例えば、フォトクロミック
色素等の有機色素材料や、相変化型記録材料、光磁気記
録材料等を用いることができる。
【0020】本実施例においては、記録媒体20のプロ
ーブと反対側に、トラッキングサーボ用の光を検出する
ための光学系が設けられている。図3を参照して、記録
用プローブ12〜15からの波長λ2の光をカットする
ため、フィルタ30が設けられている。このフィルタ3
0により、波長λ2の光が遮断され、トラッキング用プ
ローブ11及び16からの波長λ1及びλ3の光のみが
ダイクロイックミラー31に送られる。ダイクロイック
ミラー31では、波長λ3の光が反射され光検出器33
に送られる。また波長λ1の光はダイクロイックミラー
31を通過し、光検出器32により検出される。これら
のトラッキング用プローブからの光は光検出器32及び
33において光電変換され、その結果得られた電気的信
号は、差動増幅器などにより引き算されトラッキングエ
ラー信号となる。トラッキングエラー信号がアクチュエ
ータ25に送られ、トラッキングエラー信号に基づき駆
動され、プローブ11〜16がトラック幅方向に移動
し、トラッキングサーボが実行される。
【0021】図4は、フォトンSTMのプローブの動作
原理について説明するための図である。図4に示すよう
に、プローブ1は、例えば、先端部である微小開口部1
cを除き、ガラス製プローブ1bの表面を金属膜コート
1aで被覆することにより構成される。このようなプロ
ーブ1内に光が入射すると、図4(a)に示すように、
その先端部の微小開口部1cにエバネッセント場4が形
成される。このようなエバネッセント場4内に屈折率の
異なる領域が近づくと、この部分で光が発生する。この
ような光を、記録、再生、またはトラッキングサーボ等
に用いることができる。
【0022】また図4(b)に示すように、例えば媒体
表面6に参照光5を照射すると、参照光5は媒体表面6
で全反射するが、このとき媒体表面6の近傍に、図4
(b)に示すようなエバネッセント場4が形成される。
このようなエバネッセント場4の領域内にプローブ1の
先端部である微小開口部1cを存在させると、プローブ
1先端部の屈折率が異なるために、プローブ中に光がと
りこまれる。この光はプローブ1内を通り検出すること
ができる。
【0023】図5は、図3に示すトラッキング用プロー
ブを用いてトラッキング用の変位信号を検出する原理を
説明するための図である。図3に示すトラッキング用プ
ローブ11及び16には、それぞれ波長λ1及び波長λ
3の光が導入される。従って、図4(a)を参照して説
明したように、プローブ11及び16の先端部にはエバ
ネッセント場が形成される。図5は、プローブ16の先
端部において形成されるエバネッセント場を示してい
る。プローブ16が媒体のグルーブ22の壁面22aの
上方にある位置を位置Cとし、図面右側にプローブ16
の位置が移動しグルーブ22により近づいたときの位置
を位置Rとし、プローブ16が図面左側に移動しグルー
ブ22から離れたときの位置を位置Lとする。
【0024】プローブ16が位置Cから位置Rに移動す
ると、プローブ16の先端部が媒体表面から離れるの
で、媒体表面でのエバネッセント場が弱くなり、光検出
器8により検出される光量が低下し、出力信号の強度が
小さくなる。
【0025】またプローブ16が位置Cから位置Lに移
動すると、比較的強いエバネッセント場に媒体表面が重
なる面積が増加するので、検出される光量が増大し、出
力信号の強度が大きくなる。
【0026】以上のように、トラッキング用プローブ1
6の位置により、検出される光量が変化するので、これ
によってトラッキング用プローブ16の位置を検出する
ことができ、トラッキングサーボを実現することができ
る。また、図3に示す実施例では記録用プローブの両側
にそれぞれトラッキング用プローブが設けられており、
プローブ11からの出力信号は、プローブ16の出力信
号が大きくなると小さくなり、逆に小さくなると大きく
なる。従って、トラッキング用プローブ11からの出力
とトラッキング用プローブ16からの出力の差をとり、
これがほぼ0になるように制御することにより、トラッ
キングサーボを実行することができる。
【0027】図6は、本発明に従うトラッキング方法を
採用した他の実施例の記録再生装置を示す図である。図
6に示す実施例において、プローブ11〜16、アクチ
ュエータ25、記録媒体等は、図3に示す実施例と同様
に構成されている。本実施例では、各プローブ11〜1
6にそれぞれ異なる波長の光を用いている点において、
図3に示す実施例と異なる。すなわち、プローブ11〜
16のそれぞれに対して別個の光源26が設けられてお
り、プローブ11には波長λ1、プローブ12には波長
λ2、プローブ13には波長λ3、プローブ14には波
長λ4、プローブ15には波長λ5、プローブ16には
波長λ6の光が用いられている。なお光源26は、光源
駆動系27によって制御されている。
【0028】光を検出する光学系においては、図6に示
すように、波長λ1の光を反射するダイクロイックミラ
ー31a、波長λ2の光を反射するダイクロイックミラ
ー31b、波長λ3の光を反射するダイクロイックミラ
ー31c、波長λ4の光を反射するダイクロイックミラ
ー31d、波長λ5の光を反射するダイクロイックミラ
ー31eが設けられている。また、波長λ1の光を検出
する光検出器34a、波長λ2の光を検出する光検出器
34b、波長λ3の光を検出する光検出器34c、波長
λ4の光を検出する光検出器34d、波長λ5の光を検
出する光検出器34e、波長λ6の光を検出する光検出
器34fがそれぞれ設けられている。なお波長λ6の光
は最も離れて設けられるダイクロイックミラー31eを
通過し、光検出器34fによって検出される。
【0029】波長λ1の光はトラッキング用プローブ1
1からの光であるので、トラッキングサーボのための検
出光である。同様に波長λ6の光もトラッキング用プロ
ーブ16からの光であるので、トラッキング用サーボの
検出光である。これらのトラッキングサーボ用の光は光
検出器34a及び34fにより検出され、出力信号1及
び出力信号6として演算され、トラッキングエラー信号
が得られる。このトラッキングエラー信号は、アクチュ
エータ25に送られ、これによってプローブ11〜16
のトラック幅方向の位置制御が行われる。
【0030】他方、λ2、λ3、λ4、及びλ5の光
は、記録媒体を通過した再生光であるので、再生信号と
して光電変換され検出される。以上のように、図6に示
す装置は、再生のときのみならず、記録においても同様
にして用いることができる。従って、本実施例の装置で
は、記録の際及び再生の際にトラッキング用プローブ1
1及び16により、トラッキングサーボを行うことがで
きる。
【0031】図7は、本発明に従うトラッキング方法を
採用したさらに他の実施例の再生装置を示す模式図であ
る。本実施例において、プローブ11〜16、アクチュ
エータ25、及び記録媒体20は、図3及び図6に示す
実施例と同様にして構成されている。本実施例では、プ
ローブ11〜16の端部に、光検出器35a〜35fが
それぞれ設けられている。本実施例では、波長λ2の参
照光40が記録媒体20に対しプローブ11〜16と反
対側から照射される。図4(b)を参照して説明したよ
うに、このような参照光40が記録媒体に照射されると
記録媒体の表面においてエバネッセント場が形成され
る。このエバネッセント場の強度に応じて光が発生し、
各プローブ11〜16においてこの光が検出される。ト
ラッキング用プローブ11及び16において検出された
光、すなわち光検出器35a及び35fで検出された光
は光電変換され、チャネル1(CH1)の信号及びチャ
ネル6(CH6)の信号となる。これらの信号から得ら
れたトラッキングエラー信号によりアクチュエータ25
を差動し、トラッキングサーボを行うことができる。プ
ローブ12〜15で検出された光、すなわち光検出器3
5b〜35eで検出した光は光電変換され、チャネル2
〜5(CH2〜CH5)の信号として得られる。これら
の信号は記録媒体に記録された情報を再生した再生信号
として用いられる。
【0032】図8は、図7に示す実施例におけるトラッ
キング用プローブによる変位信号の検出原理を説明する
ための図である。図8に示すように、トラッキング用プ
ローブ16が位置Cから位置Rに移動しグルーブ22に
近づくと、その先端部が媒体表面から離れるため、エバ
ネッセント場が弱くなり、検出される光量が低下し、出
力は小さくなる。またトラッキング用プローブ16が位
置Lに移動し、グルーブ22から離れると、プローブ先
端部が比較的強いエバネッセント場に重なる面積が増大
し、検出される光量が増加するので、出力が大きくな
る。従って、上述の各実施例と同様にして、プローブの
位置を随時検出することができ、トラッキングサーボを
行うことができる。
【0033】図9は、本発明に従うトラッキング方法を
採用するさらに他の実施例の記録再生装置を示す模式図
である。図9に示す実施例において、プローブ11〜1
6、アクチュエータ25、及び記録媒体20は、上記の
各実施例と同様にして構成されている。本実施例では、
各プローブ11〜16に用いる光として、異なるタイミ
ングの光パルスを用いている。すなわち、各プローブ1
1〜16に与えられる光は、それぞれに別個に設けられ
た光源26から出射するが、これらの光源26を制御す
る光学駆動系27はタイミングクロック発生手段からの
タイミングクロック信号に同期して各光源26から順次
光を放射する。また各プローブ11〜16に共通の検出
器として、光検出器35が設けられており、光検出器3
5で検出された光は光電変換され、出力信号は分周器に
よって、タイミングクロックの周期に応じて出力1〜出
力6に分けられる。
【0034】すなわち分周器36には、タイミングクロ
ック発生手段からのタイミングクロック信号が、光源駆
動系27と同様にして与えられており、光源26からの
光の出射に同期して、分周器36で各出力をホールドし
検出することができる。従って、各プローブ11〜16
のそれぞれに対応した出力1〜6を得ることができる。
出力1はトラッキング用プローブ11に対応した出力で
あり、出力6はトラッキング用プローブ16に対応した
出力である。従って、出力1及び出力6を、低周波のみ
透過させるフィルタ37a及び37bに与え、フィルタ
ー透過後その差を取ることによりトラッキングエラー信
号を得ることができる。
【0035】プローブ12〜15に対応する出力2〜5
は、記録媒体に記録された情報を含む再生出力として用
いられる。また本実施例の装置は、記録にも用いること
ができる。情報記録時には、再生時と同様に各プローブ
に対応したタイミングクロックの周期で光源26からそ
れぞれプローブ11〜16に対して順次光を放射する。
なお、放射する光は再生時と同様に、同じ波長λの光と
することができる。なおこの際、プローブ11〜15に
は、記録情報に応じてパルス光の強度を変化させる。こ
れによって、情報の記録を行うことができる。またこの
際、トラッキング用プローブ11及び16により、再生
時と同様に、トラッキングエラー信号を得ることがで
き、これによってトラッキングサーボを行うことができ
る。
【0036】図10は、図9に示す記録再生装置におけ
る、タイミングクロック信号、トラッキングサーボ用の
チャネル1(CH1)及びチャネル6(CH6)のそれ
ぞれの光強度、検出信号及びフィルタ通過後の信号を示
している。トラッキングエラー信号は、チャネル1のフ
ィルタ通過後の信号とチャネル2のフィルタ通過後の信
号の差を取ることにより得ることができる。
【0037】以上のように、本実施例の記録再生装置を
用いれば、トラッキング用プローブと記録または再生の
ためのプローブとで同じ波長の光を用いることが可能と
なり、光検出系をより簡易な構造にすることができる。
【0038】本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、種々の変更が可能である。例えば、図3に示す
ような記録装置の構成と、図7に示すような再生装置の
構成を合わせ持つことにより、記録及び再生の両方が可
能な装置とすることもできる。また上記実施例では、記
録または再生のためのプローブと、トラッキング用プロ
ーブとで明確に区別して設けられているが、本発明は必
ずしもこのような構成に限定されるものではない。例え
ば、記録または再生のためのプローブとトラッキング用
プローブとを兼用するようなプローブが設けられていて
もよい。
【0039】また上記実施例においては、走査型プロー
ブメモリとして、フォトンSTM型メモリ例にしてを説
明したが、本発明は、その他の種々の走査型プローブメ
モリにも適用され得るものである。例えば、金属製の探
針を用いて媒体との間のトンネル電流を記録再生に利用
するタイプの走査型プローブメモリにも応用することが
できる。このような場合、記録媒体にグルーブを形成す
ることにより、グルーブの有無による電流の強弱により
トラックずれを検出することができる。また、本発明
は、プローブとして磁性金属探針を用いて磁性薄膜媒体
との間の磁気力を検出するタイプの走査型プローブメモ
リにも応用することができる。このような場合、記録媒
体にグルーブを形成することにより、プローブにかかる
引力または斥力のグルーブの有無による変化を検出しト
ラックずれを検出することができる。
【0040】また、上記実施例では、記録媒体にトラッ
キングサーボ用のグルーブを形成しているが、本発明は
これに限定されるものではなく、例えば、トラッキング
サーボ用として特定の信号をトラックに沿って媒体に記
録しておき、この信号を検出することによりトラッキン
グサーボを行ってもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明に従えば、走査型プローブメモリ
技術において、トラック幅方向の位置制御を精度よく行
うことができ、トラッキングサーボを実行することがで
きる。従って、本発明のトラッキング方法を採用するこ
とにより、記録された情報を精度よく再生することが可
能となり、また情報を精度よく記録することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うトラッキング方法を説明するため
の模式図。
【図2】走査型プローブメモリの一般的な構成を示す模
式図。
【図3】本発明に従うトラッキング方法を採用する一実
施例の記録装置を示す模式図。
【図4】フォトンSTMの原理を説明するための模式
図。
【図5】フォトンSTM型メモリにおいてトラックずれ
を検出する方法の一例を説明するための模式図。
【図6】本発明に従うトラッキング方法を採用する他の
実施例の記録再生装置を示す模式図。
【図7】本発明に従うトラッキング方法を採用するさら
に他の実施例の再生装置を示す模式図。
【図8】フォトンSTM型メモリにおいてトラックずれ
を検出する方法の他の例を説明するための模式図。
【図9】本発明に従うトラッキング方法を採用するさら
に他の実施例の記録再生装置を示す模式図。
【図10】図9に示すトラッキング方法におけるタイミ
ングクロックとトラッキングエラー信号との関係を示す
図。
【符号の説明】
1…プローブ 2…媒体表面の記録層 3…記録領域 11,16…トラッキング用プローブ 12,13,14,15…記録または再生のためのプロ
ーブ 20…記録媒体 21,22…トラッキングサーボ用グルーブ 21a,22a…グルーブの壁面 23…グルーブ間の媒体表面 24…記録領域 25…プローブアクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒木 和彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体のトラックに沿ってプローブを
    走査することにより記録媒体に対する記録または再生が
    行われる記録媒体のトラッキング方法であって、 記録または再生のためのプローブに隣接してトラッキン
    グ用プローブを設け、該トラッキング用プローブにより
    検出されるトラッキングエラー信号によって前記記録ま
    たは再生のためのプローブのトラック幅方向の位置制御
    を行うことを特徴とする記録媒体のトラッキング方法。
  2. 【請求項2】 前記記録媒体にトラッキングサーボ用の
    グルーブが形成されている請求項1に記載の記録媒体の
    トラッキング方法。
  3. 【請求項3】 前記記録または再生のためのプローブの
    トラック幅方向の両側にトラッキング用プローブがそれ
    ぞれ設けられており、これらのトラッキング用プローブ
    により得られた信号の間で演算を行うことによりトラッ
    キングエラー信号を得る請求項1または2に記載の記録
    媒体のトラッキング方法。
  4. 【請求項4】 前記記録または再生のためのプローブが
    トラック幅方向に沿って複数設けられている請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の記録媒体のトラッキング方
    法。
  5. 【請求項5】 前記記録媒体が記録または再生に光を用
    いる光記録媒体であり、前記記録または再生のためのプ
    ローブとトラッキング用プローブとで異なる波長の光を
    用いる請求項1〜4のいずれか1項に記載の記録媒体の
    トラッキング方法。
  6. 【請求項6】 前記記録媒体が記録または再生に光を用
    いる光記録媒体であり、前記記録または再生のためのプ
    ローブとトラッキング用プローブとで異なるタイミング
    の光パルスを用いる請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の記録媒体のトラッキング方法。
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