JPH05282674A - 光学式記録媒体 - Google Patents

光学式記録媒体

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Publication number
JPH05282674A
JPH05282674A JP4079477A JP7947792A JPH05282674A JP H05282674 A JPH05282674 A JP H05282674A JP 4079477 A JP4079477 A JP 4079477A JP 7947792 A JP7947792 A JP 7947792A JP H05282674 A JPH05282674 A JP H05282674A
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JP
Japan
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capsule
recording
recording medium
capsules
signal
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Application number
JP4079477A
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English (en)
Inventor
Mitsuro Moriya
充郎 守屋
Hiromichi Ishibashi
広通 石橋
Takeo Ota
威夫 太田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録媒体上に光ビームを照射して信号の記録
再生を行う記録媒体において、記録光量変動に対する記
録マークの形状変化を低減し、高密度に情報が記録でき
る記録媒体を提供することを目的とする。 【構成】 記録媒体1はクロックマーク2と複数のカプ
セル5よりなるカプセル群3を交互に配列したトラック
が設けられている基板表面上に記録薄膜を形成したもの
である。カプセル5は凹状の形態で、間隔は照射される
光ビームの最小読み取り間隔より小さくかつその最小読
み取り間隔の1/2以上に設定されている。また、深さ
は記録薄膜の厚さ以上となっている。信号はクロックマ
ーク2よりタイミングクロックを生成し、これに同期し
てカプセル5上に記録される。カプセル5によって光ビ
ームによる熱が封じ込められるために、記録光量が変動
しても記録マークの形状変化が低減し、従って高密度に
情報が記録できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、収束された光ビームの
熱で情報を記録する光学式記録媒体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の記録媒体として、例えば図9に示
すものが知られている。図9において、111は記録媒
体の基板であり、この基板111の一方の表面には凹凸
状に形成されたカプセル112が設けられている。トラ
ックはカプセル112より形成されており、カプセル1
12は光ヘッドで識別可能とするために光ビームの回折
限界すなわち読み取り最小分解能よりも長い間隔で配置
されている。ここで言う回折限界とは、記録媒体上に照
射される光ビームの波長をλ、開口率をNAとしたとき
に、λ/2NAで表記される長さを言う。光ビームがカ
プセル112上を走査すると、カプセル112の中央付
近に位置したときに反射光量が極小値となり、この極小
値を検出してカプセル112の位置を検出するクロック
信号を生成する。そして、カプセル112上に信号を記
録する場合には、そのクロック信号に基づいて信号を記
録するカプセルを検出し、そのカプセル上で強い光ビー
ムを発光させて行っていた(例えば、米国特許4,81
1,331号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の記録媒体は隣接するカプセルの間隔を狭めると各々
のカプセルが識別不能になり記録密度が上げられないと
いう問題点を有していた。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、高いS/Nが得られ、しかも高密度な記録が行
える記録媒体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、第1の本発明の光学式記録媒体は、等間隔でかつ
個々に独立したカプセルよりなるカプセル群とカプセル
群の各カプセルの位置を検出するための凹または凸状の
クロックマークとが交互に配列されたトラックを有する
基板上に記録薄膜を形成してカプセル群上に信号を記録
するように構成し、カプセル群におけるカプセルを凹状
としたものである。
【0006】また、第2の本発明の光学式記録媒体は、
等間隔でかつ個々に独立した凹状のカプセルよりなるカ
プセル群とカプセル群の各カプセルの位置を検出するた
めの凹または凸状のクロックマークとが交互に配列され
たトラックを有する基板上に記録薄膜を形成してカプセ
ル群上に信号を記録するように構成し、カプセル群にお
けるカプセルの間隔を記録媒体上に照射する光ビームの
最小読み取り間隔以下でかつその最小読み取り間隔の1
/2以上としたものである。
【0007】また、第3の本発明の光学式記録媒体は、
等間隔でかつ個々に独立した凹状のカプセルよりなるカ
プセル群とカプセル群の各カプセルの位置を検出するた
めの凹または凸状のクロックマークとが交互に配列され
たトラックを有する基板上に記録薄膜を形成してカプセ
ル群上に信号を記録するように構成された記録媒体にお
いて、カプセル群におけるカプセルの深さD1を記録薄
膜の厚さD2以上としたものである。
【0008】
【作用】上記した構成によって、第1の本発明の光学式
記録媒体は、カプセルが凹状であるために光ビームによ
る熱の封じ込めが良好となり、品質の良い記録マークが
形成される。
【0009】また、第2の本発明の光学式記録媒体によ
れば、カプセル群の各カプセルの間隔が記録媒体上に照
射する光ビームの最小読み取り間隔以下でかつその最小
読み取り間隔の1/2以上となっているので、光ビーム
による熱の封じ込めが良好となり高密度に品質の良い記
録マークが形成される。
【0010】また、第3の本発明の光学式記録媒体によ
れば、カプセル群の各カプセルの深さD1を記録薄膜の
厚さD2以上としているので、光ビームによる熱の封じ
込めが良好となり高密度に品質の良い記録マークが形成
される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例の光学式記録媒体
(以下記録媒体と呼ぶ。)について、図面を参照しなが
ら説明する。
【0012】図2は本発明の記録媒体の表面図を誇張し
て示したものである。円盤状の記録媒体1の基板表面上
には、凹状のクロックマーク2と凹状のカプセル群3が
交互に配列されたトラック4が同心円状に形成されてい
る。カプセル群3は複数個のカプセル5より形成さてい
る。全てのトラック4上のクロックマーク2の個数が同
数でかつ等間隔とするために、クロックマーク2は記録
媒体1の半径方向に一列に放射状となるように配置され
ている。また、カプセル群3におけるカプセル5の間隔
は、記録媒体1の内外周にかかわらず一定となるように
配置されている。従って、記録媒体1の外周におけるカ
プセル群3のカプセル5の個数は内周のそれより多くな
る。
【0013】上述した記録媒体1において、クロックマ
ーク2が全てのトラック4で同数となりかつ等間隔とな
るように配置されているのは、トラックアクセスや信号
の記録再生を迅速にするためである。すなわち、本発明
においてはクロックマーク2はカプセル群3におけるカ
プセル5の中心付近に正確に信号を記録するための同期
信号を得る基準となるものであり、これが常時識別でき
ることが望ましい。もしクロックマーク2がトラックご
とにまちまちに存在すれば、所望するトラックをアクセ
スした際にその都度同期信号抽出の引き込み動作を行わ
なければならない。例えば、あるトラックから別のトラ
ックにトラックジャンプした場合、ジャンプ先のトラッ
クにおけるクロックマーク2と元のトラックにおけるク
ロックマーク2との間に位相や周波数の違いがあると、
新しいトラックで同期はずれが起こり、再度同期がかか
るまでに時間を要し、トラックジャンプ終了後直ちに信
号の記録再生が実行できないという問題が生じる。そこ
で、クロックマーク2を全トラックにわたって同位相と
なるように配列している。このように配列すると、クロ
ックマーク2の間隔は外周ほど広がり、カプセル群3を
構成するカプセル5の個数が内外周で同数とすると、必
然的にカプセル5の間隔は外周ほど広くなる。カプセル
5の間隔が読み取り限界より広くなると、反射光量の変
化が生じ、カプセル5が識別されるようになるために記
録マークとの識別が困難となる。また、本発明において
は記録媒体1に対する信号の記録再生は全てクロックマ
ーク2を基準に実行されるが、カプセル5の間隔が広く
なると、各々のカプセル5による反射光量の変化が観測
されるために、反射光量の変化に基づくクロックマーク
2とカプセル5との識別も困難になる。またこれと反対
に、外周でカプセル5の間隔を読み取り限界以下にする
と内周でカプセル5の間隔が狭くなりすぎ、1カプセル
ずつ独立してカプセル5上に信号が記録できないという
問題が生じるばかりでなく、微小なカプセル5自体の形
成も困難となる。
【0014】以上の理由から、本実施例では、記録媒体
1の外周におけるカプセル5の個数を内周より多くし
て、カプセル5の間隔がほぼ一定になるようにしてい
る。
【0015】図1はクロックマーク2の間に4つのカプ
セル5が設けられている場合の斜視図を拡大して示した
ものである。一点鎖線6はトラックのセンターを示した
ものであり、記録媒体1上のトラックはクロックマーク
2とカプセル群3が交互に配列された形態で構成されて
いる。
【0016】図3は図2に示した記録媒体1を一点鎖線
6で切断した断面図である。記録媒体1の基板11は、
例えば厚さ1.2mmのポリカーボネイト等の樹脂であ
り、一方の表面上には信号を記録するたこ壺のような一
定の深さのカプセル5より成るカプセル群3とクロック
マーク2がインジェクション等の手法で形成されてい
る。そして、その表面上にはTe(テルル)を主成分と
した相変化型記録材料よりなる記録薄膜12がスパッタ
リング等の手法で形成されている。
【0017】上述したように、クロックマーク2はカプ
セル5上に信号を記録するあるいはカプセル5上に記録
されている信号を再生する際の同期信号として使用する
ものである。カプセル5の間隔L1は信号の再生に使用
する光ヘッドの最小読み取り間隔すなわちλ/(2×N
A)より小さくλ/(4×NA)より大きくなるように
設定されている。ただし、λは記録媒体1上に照射する
光ビームの波長、NAは開口率である。また、クロック
マーク2とカプセル群3の距離L2はλ/NA以上でか
つカプセル5の間隔L1の整数倍となるように設定され
ている。また、カプセル5の深さD1は、基板11の光
ビームの屈折率をn、記録薄膜12の厚みをD2とする
と、 λ/(8×n)≧D1≧D2 をほぼ満足するように設定されている。
【0018】上述した記録媒体1上のカプセル5の位置
の検出について図4と共に説明する。図4(a)はカプ
セル群3が7個のカプセル5より構成されている場合を
示したものであり、従って、この場合、トラックは7個
のカプセル5よりなるカプセル群3と同期用のクロック
マーク2を交互に配列したものとなる。図4(b)は図
4(a)に示されているトラック上を光ビーム31を矢
印の方向に走査した時の反射光量の波形を示したもので
ある。クロックマーク2の前後は鏡面32で囲まれてい
るため、鏡面部32上に光ビーム31がある時は反射光
量が高く、クロックマーク2上にある時は反射光量が低
下する。従って、鏡面32、クロックマーク2、鏡面3
2と順次光ビーム31が横切ると、図4(b)に示すよ
うに高いレベル33、低いレベル34、高いレベル33
と順次反射光量が変化する。しかし、カプセル群3上を
光ビーム31が走査しているときは、カプセル5が識別
限界以下のピッチで配列されているために個々のカプセ
ル5は互いに独立には観測されず、カプセル群3上での
反射光量は低いレベル35のままほぼ一定となる。図4
(c)は図4(b)の波形よりクロックマーク2の位置
を検出して生成した同期信号を示している。図4(d)
は図4(c)の同期信号を適当に内挿して生成した各カ
プセル5の位置に対応したタイミングクロックを示した
ものであり、立ち上がりエッジがカプセル5のほぼ中心
位置に対応している。
【0019】カプセル5上に信号を記録することに関し
て説明する。Teを主成分とした相変化型の材料は加熱
してから徐冷すると結晶状態となり、加熱してから急冷
すると非晶状態となることが知られている。従って、光
ビームの照射光量を変えることによって結晶状態と非晶
状態とを可逆的に操作することができる。消去しながら
新たに信号の記録を同時に行うには、消去させるカプセ
ル5上で消去レベルの光ビームパワーを照射し、記録レ
ベルの光ビームパワーを照射すれば信号が記録される。
記録あるいは消去の光ビームを照射するタイミングは図
4(d)に示したタイミングクロックを利用し、タイミ
ングクロックに同期して光ビーム31の光量を適時点滅
させ、任意のカプセル5上に情報を記録する。すなわ
ち、”0”を記録するカプセル5上では光ビーム31を
無発光にするあるいは十分弱いパワ−とし、”1”を記
録するカプセル5上では強いパワーとし、記録薄膜12
の物理的性質を変化させる。
【0020】図5は、消去を結晶状態、記録を非晶状態
とし、7個のカプセル5よりなるカプセル群3上に”0
010100”という情報を重ね書きする場合の光ビー
ムの強度変調波形を図示したものである。図5(a)は
トラックを示し、図5(b)は光ビーム波形を示してい
る。図5(c)及び図5(d)は図4(c)、図4
(d)と同様の同期信号及びタイミングクロックを示し
たものである。図5(b)において、P1は再生時の光
ビームパワー、P2は消去時言い替えれば”0”を書き
込む際の消去パワー、P3は記録時言い替えれば”1”
を書き込む際の記録パワーをそれぞれ示している。すな
わち、クロックマーク2を読む時は光ビームパワーは再
生光量P1を照射し、信号を記録するカプセル5’、
5”上では記録光量P3を照射し、記録するカプセル以
外のカプセル5上では消去光量P2を照射する。このよ
うな光ビームを照射すれば、記録を開始する以前にカプ
セル群3のカプセル5上にどの様な情報が記録されてい
たとしても、カプセル群3上に”0010100”とい
う情報が新たに記録される。カプセル群3上に信号を記
録する際にカプセル5上でのみ消去パワーP2あるいは
記録パワーP3とし、カプセルとカプセルの間では光ビ
ーム光量を零とし、光ビームの光量をパルス状に変化さ
せている。これは、熱的な影響が周囲に及ぶのを低減
し、品質のよい記録マークを形成するためである。
【0021】上述したように、記録あるいは消去光量は
タイミングクロックから生成されるが、図5に示すよう
に、カプセル5の中心位置に到達する直前の時間t1よ
り記録あるいは消去光量を照射し、カプセル5の中心位
置を通過してから時間t2後に照射光量を零としてる。
すなわち、カプセル5に照射される光ビームの時間は
(t1+t2)である。一般的に、一定の光ビームを照
射して信号の記録を行う場合に、記録されたマークの幅
は始端よりも後端の方が広くなり、記録マークが涙状と
なることが知られている。これを低減するためにt1≧
t2としている。
【0022】カプセル5上に記録されている信号の再生
波形に関して図6と共に説明する。図6(a)は、カプ
セル群3の中のカプセル5’と5”上に信号を記録した
状態を示したものである。図6(b)は信号記録部の反
射率が低下するものとして、図6(a)に示したトラッ
ク上を光ビーム31が走査した時の反射光量波形を示し
たものである。図示されているように、信号が記録され
たカプセル5’、5”上を光ビーム31が走査した際の
反射光量はレベル35よりもさらに低いレベル37とな
る。従って、適当なしきい値レベルを有する比較器で比
較すれば、図6(c)に示す波形が得られ、クロックマ
ーク2より生成したタイミングクロック図6(d)に同
期して図6(c)の波形を読み取れば簡単に情報を読み
取ることができる。
【0023】上述したように、カプセル5の間隔L1を
信号の再生に使用する光ヘッドの最小読み取り間隔すな
わちλ/(2×NA)より小さくλ/(4×NA)より
大きくなるように設定している理由についてより詳細に
説明する。カプセル5の間隔L1をλ/(2×NA)よ
り大きくすると、図4(b)に示したカプセル群3の反
射光レベル35が一定とならず、クロックマーク2と同
様なカプセル5に応じた反射光量変化が生じるためにク
ロックマーク2の検出が困難となる。また、図6(b)
に示した再生信号の波形がカプセル5による影響を受け
るので、信号の再生が極めて困難となる。一方、カプセ
ル5の間隔L1をλ/(4×NA)より小さくすると、
図6(b)に示した記録されたカプセル5’と5”によ
る反射光量レベル37の極小値が現れない。カプセル5
の間隔L1をλ/(4×NA)より小さくした場合の反
射光量の波形について図7に示す。図7(b)に示すよ
うに、カプセル5’から5”の間のレベルは71に示す
ように平坦となりかつレベル35との差も小さくなる。
従って、レベル35とレベル71を識別する適当なしき
い値レベルで比較した場合に再生される情報は”001
1100”となり、記録した情報”0010100”を
再生することができない。
【0024】カプセル5を設けた理由についてより詳細
に説明する。カプセル5を設けている目的は主として2
つある。1つは記録パワーマージンの確保であり、他の
1つは相変化型記録材料の欠点である繰り返し回数の向
上である。
【0025】例えば、図6においてカプセル群3が無
く、信号を記録する領域が平坦であるものとすると、記
録パワーが大きくなればなるほど記録マークが大きくな
り、また記録媒体の周辺温度が高くなれば記録マークも
大きくなる。記録パワーは記録媒体1上に堆積するゴミ
やほこりあるいは装置の環境温度、光源の経時変化等の
様々な要因により変化する。従って、記録媒体上に記録
する信号の記録密度は、前述した様々な要因による記録
マークの形状変化を考慮して決定する必要があり、高密
度記録を実現することができない。しかしながら、本発
明の記録媒体1において、カプセル5は光ビームの熱を
封じ込める役割を果たしている。すなわち、図3におい
て基板11の熱伝導度は記録薄膜12の熱伝導度より1
桁以上小さく、従ってカプセル5が基板11の平面に対
して凹状に形成されているのでカプセル5内に光ビーム
の熱が封じ込められ、少々記録パワーが変化しても記録
マークの大きさは変化しない。このことは消去について
も同様に当てはまり、カプセル5を設けると消去パワー
が変動しても消去残りが生じにくくなる。以上説明した
ようにカプセル5は記録マークの形状変化を低減しかつ
消去残りを少なくする働きをするので、線密度及びトラ
ック密度を高めることができ、高密度化が容易に実現で
きる。また、光ビームの熱が封じ込められるために見か
け上の記録感度が上がり、少ない記録パワーで信号の記
録が行えるので光源の寿命を長くすることができる。
【0026】相変化型記録材料の場合にカプセル5が繰
り返し回数の向上に寄与することについて説明する。例
えばTeーGeーSbを主成分とした3元系の相変化型
記録材料は、加熱した後に徐冷すると結晶質となり、溶
融した後に急冷すると非晶質となる性質を持っている。
従って、相変化型記録媒体は結晶状態と非晶状態を可逆
的に変化させ、フロッピーディスクあるいはハードディ
スク等の磁気記録媒体と同じように、同じ場所に何回で
も情報を重ね書きできる。しかしながら、この種の相変
化型記録媒体は、非晶質にするのに記録材料を溶融する
ので、同じ場所に何回も繰り返して情報を記録すると材
料の物質的な移動が徐々に進行し、情報が記録できなく
なるという課題を有している。本発明において、カプセ
ル5は物質移動を防止する壁の役割を果たすので繰り返
して同じ場所に記録しても物質移動が生じることはほと
んどなく、カプセル5を設ければ繰り返し記録の信頼性
が極めて向上する。
【0027】カプセル5の深さD1を、λ/(8×n)
≧D1≧D2と設定している理由について説明する。記
録媒体上に情報を記録する場合、記録媒体を所定の速度
で回転させ、トラック上に光ビームが位置するようにト
ラッキング制御しながら、上述したように、記録する信
号に応じて光ビームの強度を非晶化レベルと結晶化レベ
ルの間で強弱に変調して行う。トラッキング制御信号を
検出する方式としてプッシュプル方が広く知られてい
る。この方式でトラッキング制御信号を検出する場合、
カプセル5の深さλ/(8×n)以下であれば、深さを
深くするほど品質のよいトラッキング制御信号を得るこ
とができ、カプセル5の深さがλ/(8×n)を越える
と、深さを深くするほどトラッキング制御信号の品質が
低下する。またカプセル5の深さを深くするほど記録媒
体1からの反射光量が小さくなり再生信号のS/Nが低
下するすることから、カプセル5の深さD1はλ/(8
×n)≧D1とすることが望ましい。一方、カプセル5
の深さを浅くすればするほど記録媒体1からの反射光量
が大きくなり再生信号のS/Nが高くなるが、上述した
光ビームの熱の封じ込め、あるいは相変化材料の物質移
動の防止効果が低減し、カプセル5の深さを記録薄膜1
2の厚み以下とするとカプセル5の効果が顕著に低下す
る。このことから、カプセル5の深さD1を記録薄膜1
2の厚さD2以上とする必要がある。
【0028】本発明の記録媒体を適応する装置に関して
図8を参照しながら簡単に説明する。図8において、相
変化型の記録媒体1はモ−タ81の回転軸に取り付けら
れて所定の回転数で回転されている。半導体レ−ザ等の
光源82より発生した光ビ−ムは、カップリングレンズ
83で平行光にされた後に、偏光ビ−ムスプリッタ−8
4、1/4波長板85を通過し、全反射鏡86で反射さ
れ、収束レンズ87により記録媒体1上に収束して照射
されている。記録媒体1により反射された反射光は、収
束レンズ87を通過して全反射鏡86で反射され、1/
4波長板85を通過した後に偏光ビ−ムスプリッタ−8
4で反射され、光検出器88上に照射される。収束レン
ズ87はアクチュエ−タ89の可動部に取り付けられて
いる。アクチュエ−タ89は可動部に設けられているト
ラッキング用のコイルと固定部に取り付けられている永
久磁石より構成されている。従ってこのコイルに電流を
流すと、コイルが受ける電気磁気力によって収束レンズ
87は記録媒体1の半径方向、すなわち記録媒体1上の
トラックを横切るように移動する。また、アクチュエ−
タの可動部にはフォ−カス用のコイルも取り付けられて
おり、このコイルに電流を流すとコイルが受ける電気磁
気力によって収束レンズ87は記録媒体1の面と垂直な
方向に移動できるように構成されている。収束レンズ8
7は記録媒体1上に照射されている光ビ−ムが常に所定
の収束状態となるようにフォ−カス制御されている。移
送台90には、光源82、カップリングレンズ83、偏
光ビ−ムスプリッタ−84、1/4波長板85、全反射
鏡86、光検出器88及びアクチュエ−タ89の固定部
が取り付けられており、移送台90はリニアモータ91
によって記録媒体1の半径方向に移動するように構成さ
れている。光検出器88は2分割構造になっており、こ
の出力は電流を電圧に変換するI/V変換器92、93
にそれぞれ入力されている。I/V変換器92、93の
出力信号は差動増幅器94に入力されており、差動増幅
器94は両信号の差に応じた信号を出力する。この差動
増幅器94の出力信号は、記録媒体1上に収束されてい
る光ビ−ムとトラックの位置ずれを表わす信号、即ちト
ラックずれ信号である。差動増幅器94の信号は、トラ
ッキング制御系の位相を補償するための位相補償回路9
5及び電力増幅するための駆動回路96を介してアクチ
ュエ−タ89のトラッキング用コイルに加えられ、記録
媒体1上に収束されている光ビ−ムが常にトラック上に
位置するようにトラッキング制御されている。また、差
動増幅器94の信号は、位相補償回路55、97及び電
力増幅するための駆動回路98を介してリニアモータ9
1に加えられ、収束レンズ87が自然の状態を中心に移
動するように移送制御されている。
【0029】次に記録媒体1上に記録されている信号を
再生することについて説明する。99は加算回路であ
り、I/V変換器92と93の信号を加算した信号を出
力する。この加算回路99は、記録媒体1からの反射光
に応じた信号を出力する。クロックマーク検出回路10
0は加算回路99の出力信号より図4(c)に示すクロ
ックマーク2に対応した同期信号を検出する。101は
位相比較回路、102は電圧制御発振器(VCO:volt
age controlled ocsilator)、103は分周器であり、
一般に知られているPLL(phase locked loop)を構
成している。すなわち、位相比較器101はクロックマ
ーク検出回路100の信号と分周器103の信号の位相
を比較し、両信号の位相が所定の関係となるようにVC
O102を制御する。従って、電圧制御発振器102の
信号は図4(d)に示すタイミングクロックとなる。2
値化回路104は加算回路99の信号を所定のレベルで
比較し、図6(c)に示す信号、すなわちカプセル5上
に記録されている信号に応じた信号を出力する。復調回
路105は2値化回路104の信号を電圧制御発振器1
02に同期して取り込み記録媒体1上に記録されている
情報を復調する。
【0030】次に記録媒体1上に信号を記録することに
ついて簡単に説明する。106は記録する情報を送出す
る情報送出装置であり、情報送出装置106よりの情報
信号は変調回路107に入力され、変調回路107で変
調される。変調回路107はクロックマーク検出回路1
00の信号と電圧制御発振器102の信号より図5
(b)に示した記録及び消去パルスを生成してこのパル
ス信号を光源82に加えて信号の記録を行う。
【0031】以上本発明を詳細に説明したが、本発明は
実施例により何等制限されるものではない。例えば、本
発明においてトラック4はスパイラル状にすることもで
き、クロックマーク2は凸状にしてもよい。また、一般
的によく知られているサンプルサーボフォーマットにも
適応できるものである。
【0032】また、本発明は記録媒体の記録薄膜材料と
して光磁気記録材料を用いても同様の効果がある。すな
わち、本発明は光ビームの熱を利用して信号を記録する
全ての記録媒体に適応できるものである。
【0033】
【発明の効果】上述したように、本発明の光学式記録媒
体は凹状のカプセルを設けているので光ビームによる熱
が封じ込められ、品質の良い記録マークが形成されと共
に信号の消去残りも少なく、従って、記録媒体上に高密
度に情報を記録できる。特に、カプセルの間隔を記録媒
体上に照射する光ビームの最小読み取り間隔以下でかつ
その最小読み取り間隔の1/2以上とすれば高密度に信
号が記録でき、再生信号の品質も高いものとなる。ま
た、カプセルの深さを記録薄膜の厚さ以上とすれば、光
ビームによる熱の封じ込めが良好となり高密度に品質の
良い記録マークが形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における記録媒体の斜視図
【図2】本発明の一実施例における記録媒体の平面図
【図3】本発明の一実施例における記録媒体の断面図
【図4】(a)は本発明の一実施例における記録媒体上
のカプセル配列図 (b)は記録媒体からの反射光量波形図 (c)はクロックマークより生成した同期信号波形図 (d)は同期信号より生成したタイミングクロック波形
【図5】(a)は記録媒体上のカプセル配列図 (b)は信号を記録する際の光ビームの照射光量波形図 (c)はクロックマークより生成した同期信号波形図 (d)は同期信号より生成したタイミングクロック波形
【図6】(a)は信号が記録されている記録媒体上のカ
プセル配列図 (b)は信号が記録されている記録媒体からの反射光量
波形図 (c)は再生信号を2値化した波形図 (d)は同期信号より生成したタイミングクロック波形
【図7】(a)は信号が分解能の1/2以下のピッチで
記録されている記録媒体上のカプセル配列図 (b)は信号が分解能の1/2以下のピッチで記録され
ている状態の反射光量波形図 (c)は信号が分解能の1/2以下のピッチで記録され
ている状態で再生信号を2値化した波形図 (d)は同期信号より生成したタイミングクロック波形
【図8】本発明の記録媒体を用いるに好適な光学式記録
再生装置のブロック図
【図9】従来の記録媒体の斜視図
【符号の説明】
1 光学式記録媒体 2 クロックマーク 3 カプセル群 5 カプセル 6 トラック中心線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】等間隔でかつ個々に独立したカプセルより
    なるカプセル群と、前記カプセル群の各カプセルの位置
    を検出するための凹または凸状のクロックマークとが交
    互に配列されたトラックを有する基板上に記録薄膜を形
    成して前記カプセル群上に信号を記録するように構成さ
    れた記録媒体において、前記カプセル群におけるカプセ
    ルを凹状としたことを特徴とする光学式記録媒体。
  2. 【請求項2】等間隔でかつ個々に独立した凹状のカプセ
    ルよりなるカプセル群と前記カプセル群の各カプセルの
    位置を検出するための凹または凸状のクロックマークと
    が交互に配列されたトラックを有する基板上に記録薄膜
    を形成して前記カプセル群上に信号を記録するように構
    成された記録媒体において、前記カプセル群におけるカ
    プセルの間隔を前記記録媒体上に照射する光ビームの最
    小読み取り間隔以下でかつその最小読み取り間隔の1/
    2以上としたことを特徴とする光学式記録媒体。
  3. 【請求項3】等間隔でかつ個々に独立した凹状のカプセ
    ルよりなるカプセル群と前記カプセル群の各カプセルの
    位置を検出するための凹または凸状のクロックマークと
    が交互に配列されたトラックを有する基板上に記録薄膜
    を形成して前記カプセル群上に信号を記録するように構
    成された記録媒体において、前記カプセル群におけるカ
    プセルの深さD1を前記記録薄膜の厚さD2以上とした
    ことを特徴とする光学式記録媒体。
JP4079477A 1992-04-01 1992-04-01 光学式記録媒体 Pending JPH05282674A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7680025B2 (en) 2004-10-04 2010-03-16 Hitachi, Ltd. Optical information recording medium, reproducing method thereof, and manufacturing method thereof
US7813258B2 (en) 2007-02-28 2010-10-12 Hitachi, Ltd. Optical information recording medium and optical information reproducing method
US7876667B2 (en) 2005-05-20 2011-01-25 Hitachi, Ltd. Optical information recording medium, and information recording method and information reproducing method using the same

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US7876667B2 (en) 2005-05-20 2011-01-25 Hitachi, Ltd. Optical information recording medium, and information recording method and information reproducing method using the same
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