JPH08321018A - 磁気ヘッド用クリーニング溶液 - Google Patents

磁気ヘッド用クリーニング溶液

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JPH08321018A
JPH08321018A JP12847295A JP12847295A JPH08321018A JP H08321018 A JPH08321018 A JP H08321018A JP 12847295 A JP12847295 A JP 12847295A JP 12847295 A JP12847295 A JP 12847295A JP H08321018 A JPH08321018 A JP H08321018A
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JP
Japan
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magnetic head
general formula
magnetic
perfluorocarbon
cleaning solution
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Application number
JP12847295A
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Hirofumi Kondo
洋文 近藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ヘッドのクリーニング効果、磁気ヘッド
の耐久性の向上等をはかる。 【構成】 下記(一般式1)または(一般式2)で示さ
れる、1級、2級あるいは3級アミノ基を持つ部分フッ
素化炭化水素あるいはパーフルオロ炭素化合物を有機溶
剤に溶解させたことを特徴とする磁気ヘッド用クリーニ
ング溶液。 (一般式1) Rf1−CH2 NR1 2 (一般式2) NR1 2 CH2 −Rf2−CH2 NR1 2 但し、Rf1及びRf2はパーフルオロ炭素あるいは部分フ
ッ素化炭素を示す。R 1 及びR2 は水素あるいは炭化水
素を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗布型磁気テープ、磁
気ディスク等に対する磁気記録・再生を行う磁気ヘッド
に用いる磁気ヘッド用クリーニング溶液に係わる。
【0002】
【従来の技術】最近の高記録密度の要求に対して、非常
に微細な磁性粒子と樹脂結合剤とを含む磁性塗料を非磁
性支持体上に塗布しこれを磁性層としたいわゆる塗布型
の磁気記録媒体、あるいはPET(ポリエチレンテレフ
タレート)基板に磁性層を真空蒸着法、鍍金法、あるい
はスパッタリング法によって形成させた薄膜磁気記録媒
体が開発されている。
【0003】磁気記録再生において、スペーシングロス
を減少させて高記録密度化を図るために磁気記録媒体に
おける磁性層表面の平滑性が高められている。そのため
に、磁気記録媒体の磁気ヘッドに対する実質的な接触面
積が大きくなり、焼き付き現象いわゆるブラウンステイ
ンが起き易く、これがレベルダウンにつながり、耐久性
等の問題点が生じてくる。
【0004】そこで、これら問題点を解決するために磁
性層に潤滑剤が内添されるが、それだけでは潤滑性が不
十分であり、更に磁性層上に潤滑剤がトップコートされ
る場合もある。しかしトップコートした後においても潤
滑剤が磁性層中に拡散して表面潤滑剤濃度が減少する。
特にエージング後において潤滑剤が枯渇してくる問題が
ある。それゆえ、この磁気記録媒体に摺接する磁気ヘッ
ド部分に、磁性層中のバインダーあるいは潤滑剤等の有
機物が付着し、それが酸化され通常の溶剤では払拭され
ないものへと変化し、これがブラウンステインと呼ばれ
る現象を生じ、再生時のレベルダウンへとつながる。
【0005】この解決法として、極性基を持つパーフル
オロポリエーテルをパーフルオロ炭素(Cn 2n+2)に
溶解させたものが用いられて磁気ヘッドの汚れを取り除
くことが行われている。またさらに潤滑剤の効果とし
て、パーフルオロポリエーテルが極性基を持っているた
めに金属に吸着するので汚れを付きにくくすると言われ
ている。しかし潤滑剤としてパーフルオロポリエーテル
を使用しているために溶媒としてパーフルオロ炭素を使
用せねばならず、そのため高価格となる。パーフルオロ
ポリエーテルは安価なCFCフロンには溶解するが地球
環境の点から使用することができない。それゆえ、また
フェライト表面と相互作用が非常に強い、できればパー
フルオロ炭素系溶剤を使用しない潤滑剤の開発が待たれ
るところである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、磁気
記録の分野においては、このブラウンステインによる耐
久性の劣化が問題となって実用特性に不満を残してい
る。
【0007】本発明者は、この課題の解決をはかるべ
く、鋭意研究を重ねた結果、磁気ヘッドにおいて、1
級、2級あるいは3級アミノ基を持つ部分フッ素化炭化
水素あるいはパーフルオロ炭素化合物の溶液を磁気ヘッ
ドに塗布することによって上述した課題を解決するに至
った。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による磁気ヘッド
クリーニング溶液は、例えば、磁気ヘッドの使用前に予
め磁気ヘッドの磁気記録媒体との対接面に塗布すると
か、あるいは所要時間使用された上記対接面に塗布する
クリーニング溶液としての潤滑剤溶液であり、下記一般
式1または一般式2で示される1級、2級あるいは3級
アミノ基を持つ部分フッ素化炭化水素あるいはパーフル
オロ炭素化合物を一般的な有機溶剤、例えば炭化水素系
あるいはケトン系溶媒に溶解させた潤滑剤溶液である。
【0009】(一般式1) Rf1−CH2 NR1 2
【0010】または、(一般式2) NR1 2 CH2 −Rf2−CH2 NR1 2
【0011】但し、Rf1及びRf2はパーフルオロ炭素あ
るいは部分フッ素化パーフルオロ炭素を示す。R1 及び
2 は水素あるいは炭化水素を示す。
【0012】
【作用】本発明のアミノ基を持つ部分フッ素化炭化水素
あるいはパーフルオロ炭素は、CFCフロン以外の一般
的な溶剤、例えばトルエン、ヘキサン等の炭化水素系溶
剤、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン系溶剤、
あるいはそれらを含む有機溶剤に溶解し、かつ金属への
吸着性に於いて優れていること、また、分子構造中にフ
ッ素化炭素を含有するために、磁気ヘッドに塗布したと
きに表面エネルギーを減少させ付着物が付着しにくくな
る。
【0013】これによって磁気ヘッドの焼き付きを防止
させ、その耐摩耗性、耐久性等を向上させるとともに、
長時間にわたりそれが持続される。また、この潤滑作用
は低温下等の厳しい条件下においても損なわれることは
ない。
【0014】
【実施例】本発明によるクリーニング溶液は、前述した
ように、前記一般式1または一般式2で示される1級、
2級あるいは3級アミノ基を持つ部分フッ素化炭化水素
あるいはパーフルオロ炭素化合物を一般的な有機溶剤、
例えば炭化水素系あるいはケトン系溶媒に溶解させた潤
滑剤溶液である。
【0015】この1級、2級あるいは3級アミノ基を持
つ部分フッ素化炭化水素あるいはパーフルオロ炭素化合
物は、次の方法に従って容易に合成されるものである。
つまりアミノ基を持つパーフルオロ炭素あるいは部分フ
ッ素化炭素の場合には、以下の反応式に従い、相当する
カルボン酸のアミド化合物を例えばエーテル等の無水溶
媒に溶解させ、例えば水素化リチウムアルミニウムを用
いて還元することによって得ることが可能である。得ら
れた生成物を、塩基性アルミナを用いたショートカラム
クロマトグラフィーで精製することによって得る。 (反応式) Rf1CONHR1 2 → Rf1−CH2 NR1 2 ここで、上記一般式1または一般式2で示されるアミン
化合物の構造に特に制限はないが、好ましくは構造式中
のR1 あるいはR2 のうちの少なくとも1つは炭素数1
0以上の長鎖炭化水素の方がよい。それ以下では潤滑性
に支障をきたす恐れがある。炭化水素鎖については分岐
していても良いしあるいは二重結合を含んでいてもよ
い。また分子鎖中に芳香族環を含んでいても良い。
【0016】本発明による溶液は、磁気ヘッドの磁気記
録媒体との対接面に塗布する。この塗布、またこの塗布
によるクリーニングは、種々の方法によることができ、
通常のように、例えば綿棒等によって塗布が可能である
し、またデイッピング法によってもよい。用いる溶剤に
関しても制限はなく溶解するものであれば良い。例え
ば、ヘキサン、トルエン等の炭化水素系溶剤、メチルエ
チルケトン、アセトン、シクロヘキサノン等のケトン系
溶媒にも溶解可能である。その際沸点が50℃以上の方
がメンテナンスを考えた場合に都合がよい。
【0017】ヘッドへ塗布したときの膜厚は、あまり厚
くなりすぎるとスペーシングとなって好ましくはない
し、薄すぎても耐久性に劣る。3Åから100Åがよ
く、好ましくは5Åから50Åとする。
【0018】ここで本発明が適用される磁気ヘッドとし
ては、一般的なフェライトヘッド、MIGヘッド、積層
型ヘッド、インダクティブあるいはMR型薄膜ヘッド等
に使用可能であるが、特に限定はない。
【0019】以下、本発明の具体的な実施例について説
明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
いことはいうまでもない。
【0020】磁気記録媒体としては下記の磁性塗料によ
る塗布型磁気記録媒体を用いた。
【0021】 〔磁性塗料の基本組成〕: 金属粉末磁性粉 100重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10.5重量部 ポリウレタン樹脂 10.5重量部 カーボン(帯電防止剤) 5重量部 メチルエチルケトン 150重量部 トルエン 150重量部 シクロヘキサノン 100重量部 ステアリン酸ブチルエステル 2重量部
【0022】上記磁性塗料の組成物を基本組成物とし、
ボールミルにて24時間混合してからフィルターを通し
て取り出し、更に硬化剤を4重量部添加して30分間撹
拌した。この磁性塗料を8μm厚のポリエチレンテレフ
タレートベース上に乾燥後の厚みが3μmとなるように
塗布し、磁場配向を行った後乾燥し巻き取った。これを
カレンダー処理した後1/2インチ幅に裁断し、磁気テ
ープを作製した。
【0023】一方、磁気ヘッドとしてTSS型(Tilted
Sendust Sputter型)のヘッドを用いた。
【0024】(実施例1)使用前の上記磁気ヘッドに下
記(表1)中の潤滑剤溶液(エタノール溶解品)による
クリーニング溶液を綿棒によって塗布し、上記磁気テー
プを走行させた。その結果のレベルダウンに伴うエラー
レートの増加の測定結果を下記(表2)に示す。このエ
ラーレートに関しては補正しない前の値である。また、
そのときの磁気ヘッドのブラウンステインについての結
果を併せて記す。○はヘッドのセンダスト部分が汚れて
いない状態を示し、△は少し汚れた状態、×は半分以上
の部分が変化した状態を言う。定量的な評価は難しい
が、センダスト部分に付着したステインの付着面積が2
0%以内なら○とした。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】(実施例2〜実施例14)実施例1と同様
の方法によるものの、その潤滑剤溶液1の代わりに(表
1)中の潤滑剤溶液2〜12を用いた。潤滑剤10及び
14についてはパーフルオロオクタンに溶解させた。こ
れら実施例2〜14の同様の結果を併せて(表2)に示
す。
【0028】(実施例15〜実施例20)実施例1と同
様の方法によるものの、実施例1におけるエタノールの
代わりに下記(表3)の溶媒を使用した。そのレベルダ
ウンに伴うエラーレートの増加及び、そのときの磁気ヘ
ッドのブラウンステインについての結果を下記(表4)
に示す。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】 (比較例1〜比較例3)実施例1と同様の方法によるも
のの、合成物1の代わりにカルボキシル基を持つパーフ
ルオロポリエーテルをパーフルオロヘキサンに溶解させ
た潤滑剤溶液によるクリーニング溶液(比較例1)、あ
るいはカルボキシル基を持つパーフルオロオクタンをn
−オクタンに溶解させた潤滑剤溶液によるクリーニング
溶液(比較例2)を実施例1と同様に磁気ヘッドに塗布
した結果について比較例として示す。また、潤滑剤溶液
を塗布していない磁気ヘッドを用いた場合を比較例3に
示す。
【0031】(表2)及び(表4)から明らかなよう
に、アミノ基を持つ部分フッ素化炭化水素あるいはパー
フルオロ炭素を含有する潤滑剤溶液すなわち、クリーニ
ング溶液を磁気ヘッドに塗布することによってブラウン
ステインをなくしあるいは低下させ、エラーレートの少
ない磁気記録システムとすることができる。またこのと
きの耐久性は、溶剤には依存しない。
【0032】すなわち本発明によるクリーニング溶液を
磁気ヘッドの磁気記録媒体との対接面に塗布することに
よって (1)磁気ヘッドに付着した汚れを除去することが可能
である。 (2)磁気ヘッドの摩耗を低減し、さらに磁性粉等の再
付着を防止しその持続効果がある。 (3)磁気ヘッドの他の部分を浸さずにクリーニングが
可能である。 (4)磁気ヘッドに付着物が付きにくくなるためにそれ
に起因するヘッドクロッグが発生しにくくなる。 それゆえに機器のメンテナンスが非常にスムーズにな
る。という効果が生じる。
【0033】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、非常
に優れた潤滑性を有する1級、2級あるいは3級アミノ
基を持つ部分フッ素化炭化水素あるいはパーフルオロ炭
素化合物を溶解した潤滑剤溶液をクリーニング溶液とし
て磁気ヘッドに塗布することによって、如何なる使用条
件下でも耐久性を保つことができ、また長期にわたりそ
の耐久性を保つことができる。またその効果は溶解する
シンナーによらない。したがって、本発明溶液を塗布す
ることによって磁気ヘッドの走行性、耐摩耗性、耐久性
を向上し、これによって磁気記録におけるレベルダウン
の減少をはかることができる。
【0034】また、これに伴って磁気記録媒体の耐久
性、磁気記録再生システムの耐久性の向上をはかること
ができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式1または一般式2で示され
    る、1級、2級あるいは3級アミノ基を持つ部分フッ素
    化炭化水素あるいはパーフルオロ炭素化合物を有機溶剤
    に溶解させて成ることを特徴とする磁気ヘッド用クリー
    ニング溶液。 (一般式1) Rf1−CH2 NR1 2 (一般式2) NR1 2 CH2 −Rf2−CH2 NR1 2 但し、Rf1及びRf2はパーフルオロ炭素あるいは部分フ
    ッ素化炭素を示す。R 1 及びR2 は水素あるいは炭化水
    素を示す。
JP12847295A 1995-05-26 1995-05-26 磁気ヘッド用クリーニング溶液 Pending JPH08321018A (ja)

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