JPH0832069A - 薄膜半導体装置 - Google Patents

薄膜半導体装置

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JPH0832069A
JPH0832069A JP18626694A JP18626694A JPH0832069A JP H0832069 A JPH0832069 A JP H0832069A JP 18626694 A JP18626694 A JP 18626694A JP 18626694 A JP18626694 A JP 18626694A JP H0832069 A JPH0832069 A JP H0832069A
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広樹 安達
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潤 小山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄膜トランジスタにおいて、リーク電流の低
減を図る。 【構成】 薄膜半導体領域のチャネル形成領域を横断し
て、ソース/ドレインとは逆の導電型を示す不純物領域
を設けることにより、ソース、ドレイン間のリーク電流
を減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁表面上に形成され
た薄膜集積回路およびそれに用いる回路素子、例えば、
薄膜トランジスタ(TFT)の構造に関するものであ
る。本発明において絶縁表面とは、絶縁体表面以外に、
半導体や金属の表面に設けられた絶縁層をも意味する。
すなわち、本発明によって作製される集積回路および薄
膜トランジスタは、ガラス等の絶縁基板上、単結晶シリ
コン等の半導体基板上に形成された絶縁体上、いずれに
も形成される。
【0002】
【従来の技術】TFTは、絶縁表面上に実質的に真性な
薄膜半導体領域(活性層)を島状に形成した後、ゲイト
絶縁膜として、CVD法やスパッタ法によって絶縁被膜
を形成し、その上にゲイト電極を形成して得られる。ソ
ース/ドレインにはN型もしくはP型の不純物がドープ
される。すなわち、TFTは、N型もしくはP型のソー
ス/ドレインと実質的に真性導電型のチャネル形成領域
を有する構造である。近年、TFTの電界移動度を高め
る必要から、活性層の半導体として、アモルファス半導
体に代えて、結晶性半導体を用いることが試みられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようする課題】このような結晶性の半導
体を用いたTFTにおける最大の問題点はリーク電流
(オフ電流)が大きいことであった。すなわち、ゲイト
電極に電圧が印加されていない、もしくは逆の電圧が印
加されている際には、チャネルが形成されないので、電
流は流れないはずである。しかしながら、実際には、単
結晶半導体において通常、観察されるリーク電流以上の
電流が見られた。このような大きなリーク電流は、特に
ダイナミックな動作の要求される用途において問題であ
った。また、スタティックな動作の要求される用途にお
いても、消費電力を増加させるため、好ましいことでは
なかった。
【0004】TFTの大きな用途として期待されている
液晶ディスプレー等のアクティブマトリクス回路におい
ては、TFTはマトリクスに設けられた画素のスイッチ
ングトランジスタとして動作するが、その際には、画素
電極やその補助のコンデンサー(保持容量)に蓄積され
た電荷がリークしないことが必要とされたが、リーク電
流が大きいと十分な時間、電荷を保持することができな
かった。本発明は、結晶性半導体を活性層に用いたTF
Tにおいて、リーク電流を低減することを目的とする。
【0005】
【発明を解決するための手段】本発明の基本的な構成お
よび概念を図1を用いて説明する。図1はTFTを上方
より見た様子を示す。薄膜半導体領域1は実質的に真性
な結晶性半導体である。本発明で特徴的なことは、後に
チャネル形成領域が設けられる部分を横断して、ソース
/ドレインとは逆の導電型の不純物領域2を設けること
である。この不純物領域2の存在によってリーク電流を
低減できる。(図1(A)) 不純物領域2を形成するのは半導体膜をエッチングして
半導体領域1を形成する前でも後でもいずれでもよい
が、不純物導入によって結晶性が低下する場合(加速し
た不純物イオンを照射する方法、例えば、イオン注入法
やイオンドーピング法が該当する)には、ゲイト電極を
形成する前の工程で結晶性を改善する処理を施すことが
望まれる。
【0006】すなわち、レーザー光照射や熱アニールに
よって、結晶性半導体を得る場合には、不純物領域の形
成のためのドーピング工程を、レーザー光照射や熱アニ
ール工程の前におこなうことが好ましい。また、熱アニ
ールの後にレーザー光照射をおこなう場合には、熱アニ
ール後にドーピングしても、その後のレーザー光照射に
よって結晶性を改善できる。もちろん、その後の工程に
おいて、熱アニールや裏面からのレーザー光照射等の工
程があれば、その際に該不純物領域の結晶性を改善でき
る。
【0007】その後、ゲイト絶縁膜とゲイト電極3を形
成する。(図1(B)) そして、このゲイト電極をマスクとして自己整合的に不
純物を導入し、ソース4、ドレイン5を形成する。(図
1(C)) 以上のようにして、本発明のTFTの基本的な構造が得
られる。その際のゲイト電極をはぎ取った状態を図1
(D)に示す。(図1(D)) 図1に示したTFTのゲイト電極に直角な断面a−a’
の各工程における様子を図2に示す。数字は図1のもの
に対応する。
【0008】図1、図2の例においてはチャネル形成領
域中にはソース/ドレインとは逆の導電型の不純物領域
2は1つしか設けられていないが、2つ以上設けられて
もよい。また、このような不純物領域を2つ以上設ける
場合には、さらに、図3、図4のようなバリエーション
も可能である。図3はTFTのゲイト電極を除去したも
のを上方より見た様子(図1(D)に対応する)を、ま
た、図4は図3のa−a’断面を示す。この例では、ソ
ース11、ドレイン12の間のチャネル形成領域に、ソ
ース/ドレインと同じ導電型の不純物領域16を設け、
さらに、その両側にソース/ドレインとは逆の導電型の
不純物領域14、18を設ける。そして、不純物領域1
4、16、18の間には実質的に真性な領域13、1
5、17、19を設ける。
【0009】
【作用】本発明人は、リーク電流の多くが、薄膜半導体
領域のエッジ部分においてもたらされることを見出し
た。リーク電流を低減するためには、チャネル幅を狭く
することが有効であると考えられるが、本発明人の考察
の結果、チャネル幅を狭くしても、それに比例してリー
ク電流が減少することはなく、特に、チャネル幅3μm
と8μm(チャネル長はいずれも8μm)では、リーク
電流に有為な差が全く見出せなかった。このことはリー
ク電流にチャネル全体が関与しているのではないことを
意味している。
【0010】本発明人は、チャネル形成領域のエッヂに
おいては、エッチング工程においてダメージを受けやす
く、非意図的にチャネルが形成されることがあるためと
推定した。また、ゲイト絶縁膜の段差被覆性が不十分で
あると、欠陥が生じやすく、ここに何らかの電荷がトラ
ップされて、非意図的なチャネルが生成する可能性も考
えられる。
【0011】本発明におけるチャネル形成領域を横断し
て不純物領域(図1の2、あるいは図3の14、18)
を設けることは、このような不安定なエッヂ部を非導通
化させる上で効果的である。図1において、ソース/ド
レインがN型であれば、不純物領域2はP型となる。そ
して、エッヂ領域を含めてチャネル形成領域にはNIP
IN接合が形成されており、リーク電流を抑制する上で
効果がある。同様に図3の場合には、NIPINIPI
N接合が形成される。ソース/ドレインがP型であって
も同様である。ここで、実質真性な領域(I型領域)が
P型領域やN型領域の間に設けられ、PINもしくはN
IP接合となっていることが重要である。
【0012】多結晶その他の非単結晶の結晶性半導体に
おいては、単結晶半導体のように理想的な異種接合は形
成できず、接合界面には多くの欠陥やそれに起因する準
位が生じ、そのため、非単結晶のPN接合では逆方向で
も大きな電流が流れる。本発明における不純物領域(図
1の不純物領域2もしくは図3の不純物領域14、1
8)の不純物の濃度は可能な限り低い方が好ましい。図
1を例にとって説明すると、不純物領域がソース/ドレ
インと同等な不純物濃度を有している場合には、チャネ
ル形成領域において、N+ IP+ IN+ 接合もしくはP
+ IN+ IP+ 接合が形成される。この場合、N+ 、P
+ とは、1020原子/cm3 程度もしくはそれ以上の濃
度のN型もしくはP型不純物が含まれていることを意味
する。この結果、ゲイト電極に電圧が印加されても、不
純物領域2の導電型を反転させることができず、TFT
として機能しない。。
【0013】不純物領域2の不純物濃度が低くても、こ
れを反転させることは容易でなく、一般に不純物領域2
を設けた場合にはオン電流が低下し、しきい値の絶対値
が上昇する。もっとも、オフ電流も低下するので、必要
とする特性に応じて、本発明を実施するか否かを決定す
ることが求められる。不純物領域2の不純物濃度を低減
して本発明を実施した場合には、N+ IP- IN+ 接合
(あるいはNIP- IN接合)もしくはP+ IN- IP
+ 接合(あるいはPIN- IP接合)が得られる。この
場合のN- 、P- とは、1018原子/cm2 程度もしく
はそれ以下の濃度のN型もしくはP型不純物が含まれて
いることを意味する。本発明では、エッヂ部でのリーク
電流を抑制するために、不純物濃度は1×1017以上で
あることが要求される。一方、高濃度の不純物がドーピ
ングされると、上述のようにTFTのオン状態の特性が
悪化するので、不純物濃度は1×1019原子/cm2
下であることが望ましい。
【0014】本発明を低濃度ドレイン(LDD)を有す
る構造のTFTに適用することによっても、より一層の
効果を得ることができる。通常のLDD型のTFTで
は、N+ - IN- + もしくはP+ - IP- +
いう接合構造を有するのであるが、これに本発明を適用
した場合には、Nチャネル型の場合にはN+ - IP-
IN- + という接合構造が 、Pチャネル型の場合に
はP+ - IN- IP-+ という接合構造が得られ
る。上記のように本発明においてはリーク電流の要因と
して、エッヂ部に非意図的に形成されるチャネルが除去
されるため、リーク電流は大幅に低下する。本発明にお
いて、リーク電流を決定する要素のうち主要なものは、
チャネル形成領域の幅(チャネル幅)x、不純物領域2
の幅y、ソースもしくはドレインと不純物領域2の間の
間隔zである。これらは、用いられるデザインルールや
許容されるリーク電流の大きさを考慮して決定すればよ
い。リーク電流はxにほぼ比例し、また、yに逆比例す
る。
【0015】zの値はリーク電流以外に耐圧に影響す
る。zの値は、上記のように安定したPINもしくはN
IP接合が形成されるに足る値が必要であり、ドレイン
電圧にも依存するが、ドレイン電圧が20Vであれば3
μm以上、10Vであれば1.5μm以上あることが望
ましい。特に、ドレイン側においては、ドレイン領域と
不純物領域の距離が3μm以下であると、ピンチオフ点
が不純物領域にかかるため、TFTのしきい値電圧が上
昇する。本発明において、図3のように、ソース/ドレ
インと逆の導電型の不純物領域を複数形成すると複数の
PIN接合が形成され、その少なくとも1つはドレイン
電圧に対して逆方向ダイオードとして作用するため、オ
フ電流低減には格別の寄与がある。
【0016】本発明においては、ゲイト電極形成前に不
純物領域を形成する必要があるが、この工程を他の不純
物領域形成の工程と同時におこなうと効果的である。例
えば、アクティブマトリクス回路においては、薄膜半導
体層に導電領域を設けて、その上にゲイト電極と同一層
の配線を形成し、該配線(以下、容量配線という)とそ
の下の導電領域の間に、ゲイト絶縁膜を誘電体とする容
量(キャパシタ)を形成することがある。その場合、容
量配線の下に不純物をドーピングして導電領域を形成す
る必要から、導電領域の形成は、ゲイト電極(容量配
線)の形成に先立っておこなわれる必要がある。本発明
においては、ゲイト電極の形成前にチャネル形成領域に
不純物領域を形成するため、該不純物領域形成と導電領
域形成とを同時におこなうと効果的である。
【0017】図5、図6にはその際の工程図を示す。図
5は上方より見た図面、図6はその断面図である。この
場合の薄膜半導体領域は、図5のように2つの部分によ
って構成されている。図の左側がTFTの設けられる領
域で、右側が容量の設けられる領域である。図5(A)
のa−a’断面の工程図は図6(A)〜(F)に示され
る。TFTのゲイト電極が形成される領域には図1と同
様にチャネル形成領域を横断して不純物領域22が設け
られる。その他に容量領域と、TFT領域のドレインの
一部も同時に不純物がドーピングされ、導電領域23が
形成される。その他の領域は実質的に真性な領域21で
ある。(図5(A)、図6(A))
【0018】次に、ゲイト絶縁膜、ゲイト電極24、容
量配線25を形成する。そして、TFT領域において、
ソース/ドレインを形成するための不純物を導入するた
めのマスク26を形成する。これは、導電領域23がソ
ース/ドレインの導電型と逆であるので、ソース/ドレ
イン形成の際に、導電領域23の導電型が反転しないた
めである。(図5(B)、図6(B)) 次に、不純物ドーピングをおこない、ソース27、ドレ
イン28を形成する。ここで、ソース/ドレインと導電
領域23の導電型は互いに逆である。(図5(C)、図
6(C))
【0019】次に、不純物の活性化(結晶性の回復)を
適切な方法でおこない、層間絶縁物を形成する。そし
て、TFTのソース/ドレインにコンタクトホール2
9、30を形成する。この際、ドレイン28において
は、コンタクトホールは導電領域23との境目にコンタ
クトホール30を設ける。(図5(D)、図6(D)) 次に、全面に金属膜を堆積する。この際、半導体活性層
がシリコンによって構成されているならば、金属膜とし
ては、シリコンと化合してシリサイド(珪化物)を得る
ことが容易なチタン、プラチナ、タングステン、モリブ
テン等の単層膜もしくは、その上に他の金属膜を重ねた
多層膜を形成すると良い。このような金属膜を形成した
のち、適当な温度でアニールをおこなえば、金属とシリ
コンが反応し、シリサイドが形成される。図にはチタン
とアルミニウムの多層膜を堆積した様子を示した。チタ
ンは350℃以上の温度でのアニールによって珪化チタ
ンをその界面に生成する。(図6(D’)
【0020】次に、金属膜をエッチングし、ソース電極
・配線22を形成する。これはコンタクトホール29に
よってソース27と接続しているが、その間には上述の
アニールによって生じたシリサイドが形成されている。
一方、図のドレイン側のように金属膜を全て除去した場
合でも、コンタクトホール30に形成されたシリサイド
32は残存せしめることができる。これは、金属膜とシ
リサイドのエッチングレートの違いを利用すれば容易に
実施できる。(図5(E)、図6(E)) 液晶ディスプレーを形成する場合には、ソース配線・電
極31のように金属配線の上に第2の層間絶縁物を形成
し、コンタクトホール30(すなわち、シリサイド3
2)を含む領域にコンタクトホールを形成して、画素電
極33を形成すればよい。(図5(F)、図6(F))
【0021】図5、図6において、導電領域23とソー
ス/ドレインは導電型が互いに逆であるため、それぞれ
にドーピングする不純物の量については注意が必要であ
る。導電領域23の不純物濃度を低くすると該領域での
抵抗が高くなるので、回路設計の際に注意しなければな
らない。なお、上記の説明においては、便宜上、ドレイ
ン26側に容量が設けられていると説明したが、ソース
側に容量が設けることが同様に可能であることは言うま
でもない。
【0022】
【実施例】
〔実施例1〕 図7にLDD型TFTに本発明を適用し
た本実施例のTFTの断面図を示す。図7に示される断
面図は図1のa−a’断面に相当するものである。本実
施例ではPチャネル型とした。作製工程は、島状薄膜シ
リコン領域形成前の段階において、チャネル形成領域4
1を横断してN- 型の不純物領域42を形成した以外
は、従来のLDD型TFTと同じである。以下、簡単に
作製方法について述べる。石英基板上に実質的に真性の
アモルファスシリコン膜を形成した。アモルファスシリ
コン膜の厚さは300〜1200Å、例えば、800Å
とした。そして、500〜620℃、例えば、600℃
で48時間熱アニールすることによって結晶化させた。
ニッケル等の結晶化を促進させる元素を微量添加する
と、結晶化温度・時間を低下・短縮させることが可能で
ある。
【0023】その後、不純物領域42を形成した。その
配置は図1(A)の不純物領域2と同様である。、不純
物領域42は、燐を1×1012〜1×1014原子/cm
2 、好ましくは、3×1012〜3×1013原子/c
2 、例えば、1×1013原子/cm2 のドーズ量でイ
オンドーピングすることによって形成した。不純物領域
形成の際にはシリコン膜をフォトレジストによってパタ
ーニングし、このフォトレジストをマスクとして、実質
的に露出されたシリコン膜にイオンを照射した。このた
め、加速電圧は5〜20kV、例えば、10kVとし
た。次に、シリコン膜をエッチングして、島状領域を形
成し、さらに厚さ1200Åの酸化珪素によってゲイト
絶縁膜43、燐がドーピングされた多結晶シリコンによ
ってゲイト電極44を形成した。多結晶シリコンへの燐
のドーピング量は、1×1020〜5×1021原子/cm
3 とした。
【0024】そして、ゲイト電極44をマスクとして、
硼素を1×1013〜5×1014原子/cm2 、例えば、
1×1014原子/cm2 のドーズ量でイオンドーピング
することによってP- 型領域48、49を形成した。次
に公知の技術によってサイドウォール45を形成し、こ
れをマスクとして、硼素を2×1014〜5×1015原子
/cm2 、例えば、1×1015原子/cm2 のドーズ量
でイオンドーピングすることによってP+ 型領域46、
47を形成した。いずれも厚さ1200Åの酸化珪素の
ゲイト絶縁膜43を通しておこなったため、加速電圧は
50〜90kV、例えば、65kVが適当であった。以
上の2段階のドーピングによって、LDD構造を有する
ソース/ドレインが形成された。その後、600℃、2
時間の熱アニールによって、不純物ドーピングによって
低下したソース/ドレイン領域の結晶性の回復をおこな
った。この際には、同時に不純物領域42の結晶性の回
復もなされた。
【0025】〔実施例2〕 図8に陽極酸化を用いたオ
フセットゲイト型TFTに本発明を適用した本実施例の
TFTの断面図を示す。図8に示される断面図は図1の
a−a’断面に相当するものである。本実施例ではPチ
ャネル型とした。以下に作製工程について簡単に述べ
る。基板としては厚さ2000Åの酸化珪素膜を下地に
形成したコーニング7059を用いた。まず、厚さ50
0Åのアモルファスシリコン膜を形成した。そして、後
にチャネル形成領域を横断してN- 型の不純物領域52
を形成した。その配置は図1の不純物領域2と同様とし
た。不純物領域52は、燐を1×1012〜1×1014
子/cm2 、例えば、2×1013原子/cm2 のドーズ
量でイオンドーピングすることによって形成した。
【0026】その後、レーザー光照射によって、シリコ
ン膜の結晶化をおこなった。レーザーとしてはKrFエ
キシマーレーザー(波長248nm、パルス幅20ns
ec)を用いたが、その他のレーザー、例えば、XeF
エキシマーレーザー(波長353nm)、XeClエキ
シマーレーザー(波長308nm)、ArFエキシマー
レーザー(波長193nm)等を用いてもよい。レーザ
ーのエネルギー密度は、250〜450mJ/cm2
例えば350mJ/cm2 とし、1か所につき2〜10
ショット、例えば10ショット照射した。レーザー照射
時に、基板を200〜450℃程度に加熱してもよい。
基板を加熱した場合には最適なレーザーエネルギー密度
が変わることに注意しなければならない。この状態での
シリコン膜は不純物領域52を除いて、真性であった。
【0027】次に、シリコン領域のパターニング・エッ
チングをおこない、島状シリコン領域を形成した。つい
で、ゲイト絶縁膜53(酸化珪素)、およびアルミニウ
ムのゲイト電極54(厚さ4000〜8000Å、例え
ば6000Å)を形成した。ゲイト電極のアルミニウム
にはスカンジウム(Sc)を0.1〜0.5重量%混入
させておくと、陽極酸化工程において良質の陽極酸化物
被膜が得られた。さらに、このアルミニウム配線の表面
を陽極酸化して、表面に酸化物被膜55を形成した。陽
極酸化は、1〜5%の酒石酸エチレングリコール溶液を
アンモニアで中和して、pHを約7とした溶液を用い
た。印加する電圧を徐々に上昇させ、150Vまで電圧
を上げることにより、得られた酸化物層の厚さは約20
00Åであった。上記の方法で得られた陽極酸化物は緻
密で、バリヤ型陽極酸化物と称せられる。
【0028】次に、イオンドーピング法によって、シリ
コン領域にゲイト電極54および陽極酸化物被膜55を
マスクとして硼素イオンを注入した。加速電圧は、50
〜80kV、例えば65kVとした。ドーズ量は1×1
14〜5×1015原子/cm2 、例えば、5×1015
子/cm2 とした。このようにしてP型の領域56、5
7を形成した。
【0029】その後、レーザー光照射法によってP型領
域(ソース/ドレイン)の結晶性の改善をおこなった。
レーザーとしてはKrFエキシマーレーザー(波長24
8nm、パルス幅20nsec)を用いたが、その他の
レーザー、例えば、XeFエキシマーレーザー(波長3
53nm)、XeClエキシマーレーザー(波長308
nm)、ArFエキシマーレーザー(波長193nm)
等を用いてもよい。レーザーのエネルギー密度は、20
0〜350mJ/cm2 、例えば250mJ/cm2
し、1か所につき2〜10ショット、例えば2ショット
照射した。レーザー照射時に、基板を200〜450℃
程度に加熱してもよい。基板を加熱した場合には最適な
レーザーエネルギー密度が変わることに注意しなければ
ならない。
【0030】なお、本実施例では、実施例1の場合と異
なり、ゲイト電極の下のN型の不純物領域は、最初から
結晶化している。また、本実施例では、ゲイト電極54
とソース56、ドレイン57の間が距離x(約2000
Å)だけ離れたオフセットゲイト型となっている。xは
概略、陽極酸化物被膜55の厚さである。本実施例のT
FTのチャネル形成領域(オフセット領域を含む)は、
図1と同様な形状で、チャネル幅は3μm、不純物領域
52の幅yは8μm、ソース/ドレインと不純物領域5
2の間隔zは3μmであった。また、チャネル長(ソー
ス/ドレイン間の距離で、オフセット領域も含む)は1
4μmであった。
【0031】〔実施例3〕 図9に側面陽極酸化工程を
用いたオフセットゲイト型TFTに本発明を適用した本
実施例のTFTの断面図を示す。図9に示される断面図
は図1のa−a’断面に相当するものであり、主要な工
程を示す。本実施例ではPチャネル型とした。以下に作
製工程について簡単に述べる。基板としては厚さ200
0Åの酸化珪素膜を下地に形成したコーニング7059
を用いた。まず、厚さ800Åのアモルファスシリコン
膜を形成し、熱アニールによって結晶化せしめた。そし
て、後にチャネル形成領域を横断するようにN- 型の不
純物領域62を形成した。その配置は図1の不純物領域
2と同様とした。不純物領域62は、燐を1×1012
1×1014原子/cm2 、例えば、5×1012原子/c
2 のドーズ量でイオンドーピングすることによって形
成した。
【0032】その後、レーザー光照射によって、シリコ
ン膜の結晶性をさらに向上させた。この工程において
は、先にイオンドーピング法によって注入された燐も活
性化された。レーザーとしてはKrFエキシマーレーザ
ー(波長248nm、パルス幅20nsec)を用い、
レーザーのエネルギー密度は、200〜400mJ/c
2 、例えば300mJ/cm2 とし、1か所につき2
〜10ショット、例えば10ショット照射した。レーザ
ー照射時に、基板を200〜450℃程度に加熱しても
よい。
【0033】次に、シリコン領域をエッチングして、島
状シリコン領域61を形成した。ついで、ゲイト絶縁膜
63(酸化珪素)、およびアルミニウム膜(厚さ400
0〜8000Å、例えば6000Å)を連続的に成膜し
た。アルミニウムにはスカンジウム(Sc)を0.1〜
0.5重量%混入させた。さらに、アルミニウム膜に
は、実施例2と同様に陽極酸化処理を施し、その表面に
薄い陽極酸化物被膜を形成した。この陽極酸化工程にお
いては、印加する電圧は10Vまでとしたために、得ら
れた陽極酸化物被膜は100〜150Åであった。次
に、公知のフォトリソグラフィー工程によってアルミニ
ウム膜のエッチングをおこない、ゲイト電極64を形成
した。フォトリソグラフィー工程の際に用いたフォトレ
ジストのマスク65はその後も残した。
【0034】そして、このアルミニウム配線の側面を陽
極酸化して、酸化物被膜66を形成した。陽極酸化は実
施例2とは異なって、酸性の溶液中でおこなった。例え
ば、3〜20%のクエン酸もしくはショウ酸、燐酸、ク
ロム酸、硫酸等の酸性水溶液を用いておこない、10〜
30Vの一定電流をゲイト電極に印加すればよい。本実
施例ではシュウ酸溶液(30℃)中で電圧を10Vと
し、20〜180分、陽極酸化した。陽極酸化物の厚さ
は陽極酸化時間に比例した。また、陽極酸化の速度は温
度によっても大きく影響を受けた。本実施例では、厚さ
3000Å〜3μm、例えば、厚さ1.2μmの陽極酸
化物66を形成した。このようにして得られた陽極酸化
物は多孔質であることが特徴であった。さらに、低い電
圧で厚い酸化物被膜を得ることも特徴であった。また、
本実施例では、ゲイト電極の上面にはマスク65が存在
するため、側面のみに選択的に陽極酸化が進行した。
(図9(A))
【0035】マスク65を剥離した後、イオンドーピン
グ法によって、シリコン領域にゲイト電極64および陽
極酸化物被膜66をマスクとして硼素イオンを注入し
た。加速電圧は、50〜80kV、例えば65kVとし
た。ドーズ量は1×1014〜5×1015原子/cm2
例えば、1×1015原子/cm2 とした。このようにし
てP型の領域67、68を形成した。
【0036】その後、実施例2と同様にレーザー光照射
によってP型領域(ソース/ドレイン)の活性化をおこ
なった。レーザーとしてはKrFエキシマーレーザー
(波長248nm、パルス幅20nsec)を用いた。
本実施例では、ゲイト電極64とソース67、ドレイン
68の間が距離x(約1.2μm)だけ離れたオフセッ
トゲイト型となっている。実施例1のxの値に比較して
極めて大きかった。(図9(B))
【0037】〔実施例4〕 図10に側面陽極酸化工程
を用いたオフセットゲイト型TFTに本発明を適用した
本実施例のTFTの断面図を示す。図10に示される断
面図は図1のa−a’断面に相当するものであり、主要
な工程を示す。本実施例ではPチャネル型とした。以下
に作製工程について簡単に述べる。実施例3と同様に絶
縁表面上に島状の結晶性シリコン領域71を形成した。
島状シリコン領域71には、チャネル形成領域を横断し
てN- 型の不純物領域72を形成した。その配置は図1
の不純物領域2と同様とした。不純物領域72は、1×
1017〜5×1018原子/cm3 、例えば、5×1017
原子/cm3 の濃度の燐を不純物として含有している。
【0038】次に、ゲイト絶縁膜(酸化珪素)、およ
び、側面が選択的に陽極酸化されたアルミニウムのゲイ
ト電極74(厚さ5000Å)を形成した。側面の陽極
酸化物75の幅は8000Åとした。この状態は図9
(A)に相当する。そして、ドライエッチング法によっ
て、ゲイト絶縁膜をエッチングした。この際には、アル
ミニウムおよびその陽極酸化物はエッチングされず、ゲ
イト電極74と陽極酸化物74の下部のみゲイト絶縁膜
73が残存した。(図10(A))
【0039】そして、陽極酸化物75を選択的にエッチ
ングした後、イオンドーピング法によって、シリコン領
域にゲイト電極74およびゲイト絶縁膜73をマスクと
して硼素イオンを注入した。加速電圧は、50〜80k
V、例えば65kVとした。ドーズ量は1×1013〜5
×1014原子/cm2 、例えば、1×1013原子/cm
2 とした。このようにしてP- 型の領域76、77を形
成した。(図10(B))
【0040】さらに、引き続き加速電圧を5〜20k
V、例えば、10kVで硼素イオンを注入した。この工
程においては加速電圧が低いため、ゲイト絶縁膜73に
よって覆われた部分には硼素は注入されず、主として、
ゲイト絶縁膜の無い領域に注入された。このときのドー
ズ量は、先の場合よりも多い、1×1014〜5×1015
原子/cm2 、例えば、5×1014原子/cm2 とし
た。この結果、P+ 領域78、79が形成された。ま
た、P- 型領域76、77のうち、ゲイト絶縁膜下の領
域はLDD80、81として残った。(図10(C))
【0041】その後、実施例2と同様にレーザー光照射
によってP- 型領域およびP+ 型領域(ソース/ドレイ
ン)の活性化をおこなった。レーザーとしてはKrFエ
キシマーレーザー(波長248nm、パルス幅20ns
ec)を用いた。以上のようにしてLDD型TFTを作
製できた。以上の工程において、多孔質陽極酸化物被膜
を得たのち、実施例2に記述した陽極酸化をおこなう
と、図10(D)のごとく、アルミニウムゲイト電極7
4がバリヤ型陽極酸化物82で被覆されるが、これはア
ルミニウムゲイト電極を保護するうえで効果的である。
(図10(D))
【0042】〔実施例5〕 図11および図12に本実
施例を示す。本実施例はアクティブマトリクス回路と、
それを駆動するための周辺回路を同じ基板上に形成した
モノリシック型アクティブマトリクス回路に本発明を適
用したものである。モノリシック型アクティブマトリク
ス回路とは、図12で示されるようにアクティブマトリ
クス回路に、ゲイトドライバー、ソースドライバーが付
属し、これらのドライバー回路は周辺回路と称され、一
般にNチャネル型TFTとPチャネル型TFTを組み合
わせた相補型回路によって構成されている。そのため、
図11においても周辺回路は相補型インバーターで代表
する。
【0043】一方、アクティブマトリクス回路(画素)
においては、TFTはP型もしくはN型のいずれか一方
である。本実施例ではPチャネル型TFTを用いた。ア
クティブマトリクス回路における単位画素には、TFT
と液晶素子、および液晶素子の容量を補うための保持容
量(補助容量ともいう)が設けられる。本実施例では図
12に示すごとく、保持容量の一方の電極は次の行のゲ
イト配線に接続されていることを特徴とする。図11に
おいては、アクティブマトリクス回路のTFTおよびそ
れに付随する回路については、図5のa−a’断面に相
当する断面図を示した。モノリシック型アクティブマト
リクス回路においては、画素におけるTFTは高速動作
より低リーク電流を、また、周辺回路のTFTは低リー
ク電流よりも高速動作を要求される。この矛盾を解決す
るためには、本実施例のごとく、画素のトランジスタに
のみ本発明を適用し、周辺回路には適用しないのが効果
的である。
【0044】以下に作製工程について説明する。まず、
基板(コーニング7059)上にプラズマCVD法また
はスパッタリング法によって厚さ2000Åの酸化珪素
または窒化珪素、あるいはそれらの多層膜の下地膜(図
示せず)を形成した。さらに、プラズマCVD法によっ
て、厚さ300〜1500Å、例えば500Åのアモル
ファスシリコン膜を堆積した。そして、これを還元雰囲
気下で熱アニールすることにより結晶化させた。結晶化
工程はレーザー等の強光を用いてもよい。さらに、画素
領域においては、イオンドーピング法によってN- 型領
域104および105を形成した。N- 型領域104は
図5の不純物領域22に、また、N- 型領域105は図
5の導電領域23に、それぞれ相当する。これらのN-
型領域には、燐を1×1012〜1×1014原子/c
2 、例えば、3×1013原子/cm2 のドーズ量で注
入した。
【0045】その後、レーザー光照射によって、シリコ
ン膜の結晶性をさらに向上させた。この工程において
は、先に燐の注入されたN- 型領域104、105の結
晶性も改善された。レーザーとしてはKrFエキシマー
レーザー(波長248nm、パルス幅20nsec)を
用いた。このようにして得られた結晶性シリコン膜をエ
ッチングして、島状シリコン領域101(周辺回路Nチ
ャネル型TFT用)、102(周辺回路Pチャネル型T
FT用)、103(画素TFT用)を形成した。(図1
1(A))
【0046】次に、スパッタリング法またはプラズマC
VD法によって厚さ500〜1500Å、例えば100
0Åの酸化珪素膜106を堆積し、引き続いて、スパッ
タリング法によって厚さ4000〜8000Å、例えば
6000Åのアルミニウム膜(0.1〜0.5重量%の
スカンジウムを含む)を堆積した。そして、アルミニウ
ム膜をパターニングして、ゲイト電極107、108、
109と容量配線110を形成した。酸化珪素膜106
はゲイト絶縁膜として機能する。(図11(B))
【0047】さらに、実施例3および4と同様の方法
で、ゲイト電極・容量配線の側面を陽極酸化して、多孔
質陽極酸化物層111、112、113、114を形成
した。さらに、実施例2の方法によって、ゲイト電極。
容量配線の周囲にバリヤ型陽極酸化物被膜115を形成
した。(図11(C)) 次にPチャネル型TFTを形成する領域のみを露出さ
せ、その他の領域をフォトレジストのマスク116で被
覆して、多孔質陽極酸化物112、113のエッチング
をおこなった。さらに、硼素イオンを注入した。加速電
圧は、50〜80kV、例えば65kVとした。ドーズ
量は1×1014〜5×1015原子/cm2、例えば、5
×1014原子/cm2 とした。このようにしてP型の領
域(ソース/ドレイン)117、118を形成した。
(図11(D))
【0048】次に、フォトレジストのマスク116を剥
離して、ドライエッチング法によって、酸化珪素膜10
6をエッチングした。この結果、ゲイト電極・容量配線
およびその周囲の陽極酸化物で被覆された部分を除い
て、酸化珪素膜106は除去され、上記の部分には、ゲ
イト絶縁膜119、120、121、122が残存し
た。(図11(E)) さらに、多孔質陽極酸化物111、114をエッチング
した。そして、Nチャネル型TFTを形成する領域のみ
を露出させ、その他の領域をフォトレジストのマスク1
23で被覆して、燐イオンを注入した。加速電圧は、6
0〜110kV、例えば80kVとした。ドーズ量は1
×1013〜5×1014原子/cm2 、例えば、5×10
13原子/cm2 とした。引き続き、加速電圧、5〜20
kV、例えば10kV、ドーズ量、1×1014〜5×1
15原子/cm2 、例えば、1×1015原子/cm2
条件でドーピングをおこなった。この結果、実施例4と
同様に、高濃度の不純物の注入された領域124と低濃
度の不純物の注入された領域125が形成され、LDD
型のTFTが得られた。(図11(F))
【0049】その後、プラズマCVD法によって、厚さ
4000〜8000Å、例えば、5000Åの酸化珪素
膜126を全面に形成し、これにコンタクトホールを形
成した。そして、厚さ500Åのチタン膜と厚さ400
0Åのアルミニウム膜(1%のシリコンを含む)の多層
膜を堆積し、その状態で300〜450℃、例えば、3
50℃でアニールした。この結果、コンタクト部でチタ
ン膜とシリコンが反応し、珪化チタンが形成された。そ
して、前記多層膜をエッチングして、TFTの配線12
8、129、130、131を形成した。ただし、画素
TFTにおいては、画素電極を形成する部分のコンタク
トホール127には多層膜を除去したのにも関わらず、
シリサイド132が残存した。(図11(G))
【0050】次に、プラズマCVD法によって、厚さ1
500〜5000Å、例えば、3000Åの窒化珪素膜
133を形成した。そして、先にコンタクトホール12
7が形成された付近に再びコンタクトホールを形成し
た。その後、ITO(インディウム錫酸化物)膜をスパ
ッタリング法によって厚さ500Åに形成し、これをエ
ッチングして、画素電極134を形成した。以上のよう
にしてモノリシック型アクティブマトリクス回路が作製
された。(図11(G))
【0051】
【発明の効果】本発明によって、薄膜半導体装置のリー
ク電流を低減させ、また、その信頼性を高め、最大限を
特性を引き出すことが可能となった。本発明の薄膜半導
体装置は、特に、ゲイト−ドレイン間、ゲイト−ソース
間のリーク電流が低く、高いゲイト電圧にも耐えられる
等の特徴から液晶ディスプレーのアクティブマトリクス
回路における画素制御用のトランジスタとして好まし
い。
【0052】実施例1〜4では、主としてPチャネル型
のTFTを例にとって説明したが、Nチャネル型TFT
や同一基板上にNチャネル型とPチャネル型の混在した
相捕型の回路の場合も同様に実施できることは言うまで
もない。本発明はTFTを中心として説明した。しか
し、他の回路素子、例えば、1つの島状半導体領域に複
数のゲイト電極を有する薄膜集積回路、スタックトゲイ
ト型TFT、ダイオードにも適用できることは言うまで
もない。このように本発明は工業上、有益な発明であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のTFTの作製工程を示す。(上面
図)
【図2】 本発明のTFTの作製工程を示す。(断面
図)
【図3】 本発明のTFTの構成を示す。(上面図)
【図4】 本発明のTFTの構成を示す。(断面図)
【図5】 本発明のTFTの作製工程を示す。(上面
図)
【図6】 本発明のTFTの作製工程を示す。(断面
図)
【図7】 実施例1のTFTの構成を示す。
【図8】 実施例2のTFTの構成を示す。
【図9】 実施例3のTFTの構成および作製工程を
示す。
【図10】 実施例4のTFTの構成および作製工程を
示す。
【図11】 実施例5のTFTの構成および作製工程を
示す。
【図12】 モノリシック型アクティブマトリクス回路
の構成を示す。
【符号の説明】
1 ・・・島状半導体領域 2 ・・・不純物領域 3 ・・・ゲイト電極 4、5・・不純物領域(ソース、ドレイン) 6 ・・・チャネル形成領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁表面上に形成された島状の薄膜半導
    体領域と、前記半導体領域を横断するゲイト電極とを有
    する薄膜半導体装置において、 前記半導体領域は、 第1の導電型のソースおよびドレインと、 前記ソースおよびドレインの間に存在し、前記半導体領
    域を横断する、前記ソースおよびドレインとは逆の第2
    の導電型の不純物領域と、を有し、 前記第2の導電型の不純物領域は、実質的に真性の領域
    に接することを特徴とする薄膜半導体装置。
  2. 【請求項2】 絶縁表面上に形成された島状の薄膜半導
    体領域と、前記半導体領域を横断するゲイト電極とを有
    する薄膜半導体装置において、 前記ゲイト電極の下の薄膜半導体領域の実質的に真性な
    領域は、ソース/ドレインとは逆の導電型の不純物領域
    によって少なくとも2つの領域に分断されていることを
    特徴とする薄膜半導体装置。
  3. 【請求項3】 絶縁表面上に形成された島状の薄膜半導
    体領域と、前記半導体領域を横断するゲイト電極とを有
    する薄膜半導体装置において、 前記半導体領域のチャネル形成領域を横断して、ソース
    およびドレインとは逆の導電型の不純物領域を有するこ
    とを特徴とする薄膜半導体装置。
  4. 【請求項4】 絶縁表面上に形成された島状の薄膜半導
    体領域と、 前記半導体領域を横断するゲイト電極と、 前記半導体領域を横断し、前記ゲイト電極と同一層内の
    配線と、を有する薄膜半導体装置において、 前記ゲイト電極の下の薄膜半導体領域には、少なくとも
    2つの実質的に真性な領域および前記真性な領域にはさ
    まれたソース/ドレインとは逆の導電型の第1の不純物
    領域が存在し、 前記配線の下には、前記第1の不純物領域と実質的に同
    一の不純物濃度を有する第2の不純物領域が存在し、 前記第2の不純物領域はソースもしくはドレインのいず
    れか一方と電気的に接続されていることを特徴とする薄
    膜半導体装置。
  5. 【請求項5】 絶縁表面上に形成された島状の薄膜半導
    体領域と、 前記半導体領域を横断するゲイト電極と、を有する薄膜
    半導体装置において、 前記薄膜半導体領域には、少なくとも2つの実質的に真
    性な領域および前記真性な領域に挟まれたソース/ドレ
    インとは逆の導電型の第1の不純物領域と、 前記第1の不純物領域と実質的に同一の不純物濃度を有
    する第2の不純物領域が存在し、 前記第2の不純物領域がソースもしくはドレインのいず
    れか接続する部分においてはシリサイドが存在すること
    を特徴とする薄膜半導体装置。
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