JPH08319204A - ナス科植物の生育方法およびナス科植物の青枯病防除用土壌処理剤 - Google Patents

ナス科植物の生育方法およびナス科植物の青枯病防除用土壌処理剤

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JPH08319204A
JPH08319204A JP7126235A JP12623595A JPH08319204A JP H08319204 A JPH08319204 A JP H08319204A JP 7126235 A JP7126235 A JP 7126235A JP 12623595 A JP12623595 A JP 12623595A JP H08319204 A JPH08319204 A JP H08319204A
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Japan
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soil
plant
azide
growing
compound
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JP7126235A
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Tetsunori Sato
哲則 佐藤
Akira Arita
彰 有田
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Teijin Ltd
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Teijin Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ナス科植物の青枯病を防除するナス科植物の
生育方法およびそのための防除用土壌処理剤を提供す
る。 【構成】 ナス科植物を生育するに当り、分解によりア
ジ化水素を発生しうるアジ化化合物を含有する組成物を
土壌のナス科植物の青枯病菌が殺菌されるに有効な量土
壌に散布し、その散布処理された土壌中にナス科植物の
苗を定植し、生育することを特徴とするナス科植物の生
育方法および固体粉末、分解によりアジ化水素を発生し
うるアジ化化合物および水溶性バインダーの特定割合よ
りなる組成物の粒子からなるナス科植物の青枯病防除用
土壌処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ナス科植物の青枯病を
防除するナス科植物の生育方法およびそのための防除用
土壌処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、臭化メチル、クロルピクリンがナ
ス科植物の青枯病に効果を示す土壌処理剤として使用さ
れている。しかしながら、臭化メチルは環境問題からそ
の使用を規制する動きがある。また臭化メチルは常温で
気体であり(沸点3.6℃)水に対する溶解度が約1%
と低く、通常は土壌深部まで侵入しない。仮に土壌深部
まで侵入するにしても時間がかかり、そのうちに加水分
解されてしまって土壌深部まで効果を示さない。一方、
クロルピクリンは臭気が強く、皮膚や粘膜を刺激するた
め使用し難く、また水にほとんど溶解せず、さらに蒸気
圧が低いため土壌深部まで効果を示さない。
【0003】青枯病菌は、土壌深部まで生息しており、
完全に防除しないと短期間で圃場全体に伝染する難防除
病菌であり、その土壌処理剤が求められている。アジ化
塩、例えばアジ化アルカリ塩等は土壌中の酸によりすみ
やかに加水分解してアジ化水素を発生し、これが生物活
性を示し、一部の土壌中の病害虫や雑草の防除に(CAN.
J.MICROBIOL.VOL.21,1975 P565〜570)、ピーナッツの
線虫、さや腐敗病の防除に(特開昭49−93526号
公報)、除草に(特公昭53−23375号公報)、マ
メ、トマトのフザリウム病、リゾクトニア病、バーチシ
リウム病、フィトフトラ病等に(1985 FUNGICIDES FOR
CROP PROTECTION. BCPC MONOGRAPH NO.31 P253〜256)
効果があることが知られている。
【0004】
【問題が解決しようとする課題】本発明の目的は、シュ
ードモナス菌が病原菌であるナス科植物の青枯病を防除
するナス科植物の生育方法およびそのための防除用土壌
処理剤を提供することにある。本発明者は、この目的を
達成せんとして鋭意研究を重ねた結果、アジ化化合物を
含有する組成物を土壌に散布し、その散布処理された土
壌にナス科植物の苗を定植し生育することによって、ナ
ス科植物の青枯病を防除することができることを見い出
し、本発明に到達した。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ばナス科植物を生育するに当り、分解によりアジ化水素
を発生しうるアジ化化合物を含有する組成物を、土壌中
のナス科植物の青枯病菌が殺菌されるに有効な量土壌に
散布し、その散布処理された土壌にナス科植物の苗を定
植し、生育することを特徴とするナス科植物の生育方法
が提供される。
【0006】アジ化化合物およびアジ化水素は水への溶
解性が高く、土壌深部にまで容易に侵入し、ナス科植物
の青枯病菌を完全に殺菌する。
【0007】本発明で使用される分解によりアジ化水素
を発生しうるアジ化化合物を含有する組成物としては、
固体粉末、分解によりアジ化水素を発生しうるアジ化化
合物および水溶性バインダーより実質的になる水分解性
組成物やアジ化化合物を水に溶解した水溶液等が好まし
く用いられ、特に前者の水分解性組成物が取り扱い易く
作業性に優れているためより好ましく用いられる。
【0008】上記の水分解性組成物の成分である固体粉
末は、アジ化化合物を安定的に希釈でき、かつ容易に一
定形状に成形する目的に用いられる。この固体粉末とし
ては例えば鉱物質、植物質、合成品、半合成品、天然品
のいずれでもよく、鉱物質としてはクレー、炭酸カルシ
ウム、バーミキュライト、パーライト、タルク、酸性白
土、カオリン、ゼオライト等が挙げられ、植物質として
はセルロース加水分解物、もみ殻、パルプ等が挙げら
れ、またエチレン−酢酸ビニル共重合体の粉末等でもよ
い。
【0009】分解によりアジ化水素を発生しうるアジ化
化合物としては、水の作用により分解される化合物であ
ればよく、例えばアジ化塩、特にアルカリ金属塩または
アルカリ土類金属塩が好ましく、具体的にはアジ化ナト
リウム、アジ化カリウム、アジ化カルシウムおよびアジ
化バリウム等が用いられ、特にアジ化ナトリウムが好ま
しい。
【0010】水溶性バインダーは、固体粉末と共にアジ
化化合物を土壌処理剤として効果的に作用せしめると共
に良好な形態に成形する目的で用いられ、このバインダ
ーとしては、水溶性であり、かつ有機溶媒にも溶解する
高分子であるのが好ましい。この水溶性バインダーは、
20℃において水1リットル当り、200〜3,000
gの範囲、好ましくは300〜1,000gの範囲で溶
解するものが適当である。200g/リットルより溶解
度の低いものは溶媒量を多く必要とし、製造上支障があ
る。一方、3,000g/リットルを越える溶解度の高
いものは、適当な粘度を維持することが困難で成形上問
題がある。
【0011】水溶性バインダーは、固体粉末およびアジ
化化合物を土壌処理剤として適する形態に成形する作用
と共に、土壌中に散布された後、水の作用によりその成
形物が崩壊し、アジ化水素の発生を促進する機能を有し
ている。この水溶性バインダーとしては、例えばデンプ
ン、デキストリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアガ
ム、ゼラチン、リグニン、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリルアミド、
部分けん化ポリ酢酸ビニル、ポリエチレングリコール、
ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−酢酸ビニル
共重合体等が挙げられる。
【0012】これらのうちポリエチレングリコールが成
形性および防除性の両面から好ましい。特にポリエチレ
ングリコールのなかでも水に対する溶解度が200〜
3,000g/リットル、更に好ましくは300〜1,0
00g/リットルのものが好ましい。一般的には重量平
均分子量が1,000〜15,000のものが好ましい。
【0013】本発明において、好ましく用いられる上述
の水分解性組成物は、それ自体大気雰囲気中で安定であ
り安全である。しかしこの組成物を土中へ散布し土と混
和すると、土中の水分によりその成形物が崩壊し、アジ
化化合物は水と接触し分解してアジ化水素を発生する。
この際酸性土壌中においては、その酸性によりアジ化化
合物の分解は一層促進される。従って本発明の前記水分
解性組成物は、酸性土壌に対して有効であり、中性また
はアルカリ土壌に対しては、組成物自体を酸性処理する
かまたは土壌を酸性処理することが効果的である。この
組成物自体の酸性処理については、例えばこの組成物中
へ有機酸のようなアジ化化合物の分解剤を配合したり、
この組成物の成分である固体粉末を酸性白土のような酸
性の固体粉末にするという手段が挙げられる。
【0014】本発明に好ましく用いられる前記固体粉
末、分解によりアジ化水素を発生しうるアジ化化合物お
よび水溶性バインダーより実質的になる水分解性組成物
は、この組成物を成形して粒状で使用されることが特に
好ましい。
【0015】またこの水分解性組成物粒子の各成分の好
ましい割合(重量)は、組成物を100としたとき、固
体粉末30〜99、より好ましくは50〜90、アジ化
化合物1〜40、より好ましくは5〜30、および水溶
性バインダー0.1〜30、より好ましくは 2〜20の
割合であり、この組成物粒子がナス科植物の青枯病防除
用土壌処理剤として好ましく使用される。
【0016】固体粉末が30重量%より少なくなると、
相対的にアジ化化合物の量が多くなるため、全てのアジ
化化合物が加水分解する時間が長くなり好ましくなく、
一方99重量%より多くなると、アジ化化合物の割合が
相対的に少なくなり、ナス科植物の青枯病菌の防除に効
果を示すに必要な高濃度のアジ化水素が得られなくな
る。アジ化化合物が1重量%より少なくなると、ナス科
植物の青枯病菌の防除の効果が劣り、40重量%より多
くなると、未分解のアジ化化合物が土壌に残留し薬害を
起こす危険性がある。水溶性バインダーが0.1重量%
より少ない場合も、また30重量%を越える場合も均一
散布に必要な良好な成形物が得られなくなり、アジ化化
合物が土壌中で効果的に作用しなくなる。
【0017】また、前記ナス科植物の青枯病防除用土壌
処理剤は、平均粒径が100μm〜2,000μmの形
態に成形された粒状の土壌処理剤であることが好まし
い。この土壌処理剤としての粒子の平均粒径は300μ
m〜1,000μmの範囲がより好ましい。この平均粒
径が100μmより小さいと、散布中に土壌処理剤が飛
散しやすく、目的部位への施用量がばらつき、また作業
者に対する被ばくの危険性も増加する。一方2,000
μmより大きいと、散布効果が均一でなくなり、局所的
に防除効果が不十分な部分が存在し、またアジ化水素が
残留し薬害を起こす危険性があり好ましくない。
【0018】本発明の土壌処理剤は、前記した100μ
m〜2,000μmの平均粒径を有する粒状物であるの
が好ましいが、粒度分布はあまり広くないのが望まし
く、シャープであるのが効果的である。本発明の土壌処
理剤は、粒径が300μm以下の粒子および粒径が1,
500μm以上の粒子の合計重量が、全粒子の合計重量
に基づいて20%以下、好ましくは15%以下であるの
が好ましい。このように粒径が300μmより小さい粒
子および粒径が1,500μmより大きい粒子の合計量
が20%を越えると、粒子の散布効果が均一でなくな
り、局部的に防除効果が不十分な部分が存在し、また全
体に亘って防除活性も制御し難くなり、また或る場合に
は残留活性が問題となることもあるので望ましくない。
【0019】本発明の土壌処理剤の粒状物を構成する固
体粉末の平均粒径は10μm〜100μmの範囲が好ま
しく、40μm〜80μmの範囲がより好ましい。固体
粉末の平均粒径が上記範囲をはずれると本発明の目的が
達成され難くなる。
【0020】本発明の土壌処理剤の製法としては、特に
制限されないが、例えば固体粉末、アジ化化合物を混合
したものと、有機溶媒にバインダーを溶解したものと
を、ニーダーで練り合わせて押出成形または圧縮成形し
て粒状化する方法、あるいは固体粉末とアジ化化合物を
混合したものと、水にバインダーを溶解したものとを、
ニーダーで練り合わせて押出成形または圧縮成形して粒
状化し、これを乾燥して水分を除去する方法が用いられ
る。
【0021】この製法に使用する有機溶媒としては、ア
ジ化化合物に対して不活性なものであり、さらにバイン
ダーを溶解するものが好ましく、例えばエタノール、ブ
タノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素が挙げられる。
【0022】本発明の土壌処理剤は、固体のアジ化化合
物と固体粉末とがバインダーにより結合した粒状物であ
り、大気雰囲気中ではアジ化化合物が分解されず保存安
定性がよく、しかも土壌中では土壌中の水分によりアジ
化化合物が加水分解し、ナス科植物の青枯病菌の防除に
優れた効果を示す。
【0023】一方、分解によりアジ化水素を発生しうる
アジ化化合物を含有する組成物として、アジ化化合物の
水溶液も好ましく使用することができる。アジ化化合物
の水溶液を使用する場合、アジ化化合物の濃度は5〜4
0重量%の範囲が好ましい。5重量%未満では水が必要
以上に多量となりアジ化化合物が拡散し難くなり、40
重量%を越えると散布時にバラツキがあり防除効果が不
十分となり好ましくない。
【0024】アジ化化合物の水溶液は、中性およびアル
カリ性では安定であるが、酸性にするとアジ化化合物が
分解され易くなる。すなわち、アジ化化合物の水溶液は
中性またはアルカリ性であるのが適当であり、pHで表
して7〜12、好ましくは7〜11の範囲が適当であ
る。このアジ化化合物の水溶液を土中へ散布する際、酸
性土壌中においては、その酸性によりアジ化化合物はす
みやかに分解される。一方、中性またはアルカリ性土壌
に対しては、土壌を酸性処理するかまたはアジ化化合物
の分解剤を散布することが効果的である。
【0025】本発明において、前述した散布処理はアジ
化化合物を含有する組成物をアジ化化合物の量として1
0a当り少なくとも1kg、好ましくは3kgとなる量
散布するナス科植物の生育方法が好ましく用いられる。
アジ化化合物が1kg/10a未満では、ナス科植物の
青枯病菌に効果が少ないため好ましくない。アジ化化合
物の散布量の上限は特に限定されないが、薬害が出易く
なるため100kg/10a以下、好ましくは50kg
/10a以下の散布量が適当である。
【0026】また、該散布処理は散布されたアジ化化合
物量(Akg/10a)と処理期間(B日)との積(A
×B)が10〜300、好ましくは30〜150の範囲
であるナス科植物の生育方法が有利に採用される。A×
Bが10未満では、ナス科植物の青枯病菌に効果が少な
く、300を越えると薬害が出易くなるか、あるいは処
理期間が長期となり好ましくない。
【0027】また、これらの散布処理において、組成物
中のアジ化化合物の含有量は1〜40重量%が好まし
く、1重量%未満では10a当りの投薬量が必要以上に
多くなり好ましくなく、また40重量%以上になると土
壌処理剤としての投薬量が少なくなり、バラツキが生じ
易くなり好ましくない。本発明の土壌処理剤の施用方法
としては、手播きあるいは散粒機等、土壌に直接かつ均
等に播く方法であればよい。
【0028】また散布処理において、アジ化化合物を含
有する組成物を散布した土壌をそのまま放置してもよい
が、シートにより被覆することが有利に採用される。被
覆する期間としては、散布後3〜10日の範囲が好まし
い。被覆することにより、アジ化化合物の分解により発
生したアジ化水素が空気中に揮散することなく、散布量
がそのままナス科植物の青枯病菌に有効に働くため好ま
しく用いられる。
【0029】本発明において、散布後ナス科植物の苗を
定植する場合、その時期は一般にアジ化化合物の散布量
に左右される。すなわち通常散布量が多いほど薬害を起
こす危険があるために、被覆除去後から定植までの期間
を長くする必要がある。例えばアジ化化合物の散布量が
10kg/10aの場合、その期間は10日間程度、ア
ジ化化合物の散布量が5kg/10aの場合、その期間
は5日間程度が適当である。また、散布後早目にナス科
植物の苗の定植が要求される場合に薬害を防止するため
に無害化処理を行うこともできる。その無害化処理とし
てはアジ化化合物およびそれより生成されるアジ化水素
の分解を促進する化合物の散布が推奨される。
【0030】本発明のナス科植物の中で、特に青枯病が
発生し易いナス、トマトまたはピーマンにおいて、上述
した生育方法および土壌処理剤が有利に採用される。
【0031】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明の詳細を説明す
るが、本発明はこれに限定されることはない。
【0032】実施例1(アジ化ナトリウムを含有する土
壌処理剤の調製) アジ化ナトリウム(東洋化成(株)製)100部に、タ
ルク(日本タルク(株)製)850部を加えて混合して
ニーダー(不二パウダル(株)製DHJ−10型)に入
れ、これに水200部にポリエチレングリコール(重量
平均分子量7,500、和光純薬工業(株)製)50部
を溶解した溶液を添加しながらニーダーで練り合わせ
た。次に、穴直径0.8mmのスクリーンを付けた押出
造粒機(不二パウダル(株)製DG−L1型)で押出、
さらに整粒機(不二パウダル(株)製球形整粒機QJ−
230型)で整粒し、平均粒径1,000ミクロンの粒
剤を得た。この粒剤を乾燥機(不二パウダル(株)製流
動乾燥機2F型)で乾燥して、アジ化ナトリウム10重
量%を含有する粒剤1,000gを得た。
【0033】実施例2(アジ化ナトリウム水溶液の調
製) 水700部を攪拌しながら、アジ化ナトリウム300部
を添加して、30重量%水溶液1,000gを得た。
【0034】実施例3 1/5,000aワグネルポットの土壌にトマトの青枯
病被害残さ(根)を接種し、実施例1で製剤化した粒剤
を10a当りアジ化ナトリウム量として0、1、3、
5、10kgの割合で混和後、35℃で3、5、10日
間被覆処理した。その後、被害残さを取り出して、磨
砕、希釈し、選択培地で菌密度を計測した。殺菌率は無
処理区の菌密度を100として算出した。その結果を表
1に示した。
【0035】
【表1】
【0036】実施例4 実施例3と同様の試験を、実施例2で作成した水溶液を
用いて試験をした。その結果を表2に示した。
【0037】
【表2】
【0038】実施例5 ハウス内に、青枯病菌の汚染圃場をつくり、各試験区を
2m2に区切り試験を実施した。実施例1で製剤化した
粒剤を10a当りアジ化ナトリウム量として0、3、
5、10kg/10aの割合で投薬、混和して3、5日
間被覆処理した。所定期間後被覆をはがし、耕起し、耕
起から10日後に畦立してトマトの苗をそれぞれ8本定
植した。トマトの健全本数を表3に示した。
【0039】
【表3】
【0040】参照例1 実施例5と同様の汚染圃場にて、臭化メチルを30kg
/10aの割合で投薬し、7日間被覆処理し、処理後被
覆をはがし、5日後に耕起し、トマトの苗を8本定植し
た。トマトの健全本数は5本であった。
【0041】参照例2 実施例5と同様の汚染圃場にて、クロルピクリン40k
g/10aの割合で注入し、7日間被覆処理し、処理後
被覆をはがし、14日間放置後トマトの苗を8本定植し
た。トマトの健全本数は4本であった。
【0042】
【発明の効果】本発明の分解によりアジ化水素を発生し
うるアジ化化合物を含有する組成物により、ナス科植物
の青枯病を防除するナス科植物の生育方法は、ナス科植
物を生育するに当り優れた方法であり、その奏する効果
は格別である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナス科植物を生育するに当り、分解によ
    りアジ化水素を発生しうるアジ化化合物を含有する組成
    物を、土壌中のナス科植物の青枯病菌が殺菌されるに有
    効な量土壌に散布し、その散布処理された土壌にナス科
    植物の苗を定植し、生育することを特徴とするナス科植
    物の生育方法。
  2. 【請求項2】 該散布処理は、該組成物を該アジ化化合
    物の量として10a当り少なくとも1kgとなる量散布
    することにより実施する請求項1記載のナス科植物の生
    育方法。
  3. 【請求項3】 該散布処理は、散布されたアジ化化合物
    量(Akg/10a)と処理期間(B日)との積(A×
    B)が10〜300の範囲である請求項1記載のナス科
    植物の生育方法。
  4. 【請求項4】 ナス科植物が、ナス、トマトまたはピー
    マンである請求項1記載のナス科植物の生育方法。
  5. 【請求項5】 重量で組成物を100としたとき、固体
    粉末30〜99、分解によりアジ化水素を発生しうるア
    ジ化化合物1〜40および水溶性バインダー0.1〜3
    0の割合より実質的になる組成物の粒子からなるナス科
    植物の青枯病防除用土壌処理剤。
  6. 【請求項6】 該粒子の平均粒径が100μm〜2,0
    00μmの範囲である請求項5記載の土壌処理剤。
JP7126235A 1995-05-25 1995-05-25 ナス科植物の生育方法およびナス科植物の青枯病防除用土壌処理剤 Withdrawn JPH08319204A (ja)

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