JPH10146150A - 有用植物の生育方法および土壌害虫防除用土壌処理剤 - Google Patents

有用植物の生育方法および土壌害虫防除用土壌処理剤

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JPH10146150A
JPH10146150A JP30437196A JP30437196A JPH10146150A JP H10146150 A JPH10146150 A JP H10146150A JP 30437196 A JP30437196 A JP 30437196A JP 30437196 A JP30437196 A JP 30437196A JP H10146150 A JPH10146150 A JP H10146150A
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azide
useful plant
growing
azide compound
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Akira Arita
彰 有田
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Teijin Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土壌害虫の卵、幼虫、蛹および成虫を防除す
る有用植物の生育方法およびそのための土壌害虫防除用
土壌処理剤を提供する。 【解決手段】 有用植物を生育するに当たり、分解によ
りアジ化水素を発生しうるアジ化化合物を含有する組成
物を、土壌害虫の卵、幼虫、蛹および成虫が殺虫される
に有効な量土壌に散布し、その散布処理された土壌に有
用植物の種または苗を播種しあるいは植え付け、生育す
る有用植物の生育方法および固体粉末、アジ化化合物お
よび水溶性バインダーより実質的になる土壌害虫防除用
土壌処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有用植物の土壌害
虫を防除する有用植物の生育方法およびそのための防除
用土壌処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ネキリムシ類、ケラ、コオロギ
類、コガネムシ幼虫等は土壌中で生息し、有用植物の芽
生えや胚、塊茎、根部を食害し、また、地表近くにトン
ネルを掘って断根や浮き株による被害を与える。また、
ヨトウムシ、タバコガなどは蛹態でドウガネブイブイな
どは幼虫態〜蛹態で土壌中で越冬し、各態で土壌中に生
存することもある。これら土壌害虫の幼虫や成虫は地上
部の葉部や果実を食害するため商品価値が下がるどころ
か植物体にとって決定的ダメージとなることがある。
【0003】かかる害虫に対する防除用処理剤として各
種乳剤、粉剤、粒剤が播種時または定植から収穫の間に
使用されるが卓効ではない。また、土壌燻蒸剤の臭化メ
チルやクロルピクリンも使用されている。しかしなが
ら、臭化メチルは環境問題からその使用を規制する動き
があり、代替の土壌処理剤が求められており、クロルピ
クリンは、臭化メチルほどの卓効はなく、作業性の点か
らも臭気が強く、皮膚や粘膜を刺激するため、使用し難
い欠点がある。
【0004】一方、アジ化塩、例えばアジ化アルカリ塩
等は土壌中の酸によりすみやかに加水分解してアジ化水
素を発生し、これが生物活性を示し、一部の土壌中の病
害虫や雑草の防除に(CAN.J.MICROBIOL.VOL.21,P.565〜
570,1975)、ピーナッツの線虫、さや腐敗病の防除に
(特開昭49−93526号公報)、除草に(特公昭5
3−23375号公報)、マメ、トマトのフザリウム
病、リゾクトニア病、バーチシリウム病、フィトフィト
ラ病等に(FUNGICIDES FOR CROP PROTECTION. BCPCMONO
GRAPH,NO.31,P.253〜256,1985)、線虫の防除、殺菌、
除草に(特開平8−59416号公報)効果があること
が知られている。
【0005】
【問題が解決しようとする課題】本発明の目的は、土壌
害虫を防除する有用植物の生育方法およびそのための土
壌害虫防除用土壌処理剤を提供することにある。
【0006】本発明者は、この目的を達成せんとして鋭
意研究を重ねた結果、アジ化化合物を含有する組成物を
土壌に散布処理することによって、土壌害虫を防除する
ことができることを見い出し、本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば、有用植物を生育するに当たり、分解によりアジ化水
素を発生しうるアジ化化合物を含有する組成物を、土壌
害虫の卵、幼虫、蛹および成虫が殺虫されるに有効な量
土壌に散布し、その散布処理された土壌に有用植物の種
または苗を播種しあるいは植え付け、生育することを特
徴とする有用植物の生育方法が提供される。
【0008】本発明で使用される分解によりアジ化水素
を発生しうるアジ化化合物を含有する組成物としては、
固体粉末、分解によりアジ化水素を発生しうるアジ化化
合物および水溶性バインダーより実質的になる水分解性
組成物やアジ化化合物を水に溶解した水溶液等が好まし
く用いられ、特に前者の水分解性組成物が取り扱い易く
作業性に優れているためより好ましく用いられる。
【0009】上記の水分解性組成物の成分である固体粉
末は、アジ化化合物を安定的に希釈でき、かつ容易に一
定形状に成形する目的に用いられる。この固体粉末とし
ては例えば鉱物質、植物質、合成品、半合成品、天然品
のいずれでもよく、鉱物質としてはクレー、炭酸カルシ
ウム、バーミキュライト、パーライト、タルク、酸性白
土、カオリン、ゼオライト等が挙げられ、植物質として
はセルロース加水分解物、もみ殻、パルプ等が挙げら
れ、またエチレンー酢酸ビニル共重合体の粉末等でもよ
い。
【0010】分解によりアジ化水素を発生しうるアジ化
化合物としては、水の作用により分解される化合物であ
ればよく、例えばアジ化塩、特にアルカリ金属塩または
アルカリ土類金属塩が好ましく、具体的にはアジ化ナト
リウム、アジ化カリウム、アジ化カルシウムおよびアジ
化バリウム等が用いられ、特にアジ化ナトリウムが好ま
しい。
【0011】水溶性バインダーは、固体粉末と共にアジ
化化合物を土壌処理剤として効果的に作用せしめると共
に良好な形態に成形する目的で用いられ、このバインダ
ーとしては、水溶性であり、かつ有機溶媒にも溶解する
高分子であるのが好ましい。この水溶性バインダーは、
20℃において水1リットル当たり200〜3,000
gの範囲、好ましくは300〜1,000gの範囲で溶
解するものが適当である。200g/リットルより溶解
度の低いものは溶媒量を多く必要とし、製造上支障があ
る。一方、3,000g/リットルを越える溶解度の高
いものは、適当な粘度を維持することが困難で成形上問
題がある。
【0012】水溶性バインダーは、固体粉末およびアジ
化化合物を土壌処理剤として適する形態に成形する作用
と共に、土壌中に散布された後、水の作用によりその成
形物が崩壊し、アジ化水素の発生を促進する機能を有し
ている。この水溶性バインダーとしては、例えばデンプ
ン、デキストリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアガ
ム、ゼラチン、リグニン、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリルアミド、
部分けん化ポリ酢酸ビニル、ポリエチレングリコール、
ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−酢酸ビニル
共重合体等が挙げられる。これらのうちポリエチレング
リコールが成形性および防除性の両面から好ましい。特
にポリエチレングリコールのなかでも水に対する溶解度
が200〜3,000g/リットル、更に好ましくは3
00〜1,000g/リットルのものが好ましい。一般
的には重量平均分子量が1,000〜15,000のもの
が好ましい。
【0013】本発明において、好ましく用いられる上述
の水分解性組成物は、それ自体大気雰囲気中で安定であ
り安全である。しかしこの組成物を土中へ散布し土と混
和すると、土中の水分によりその成形物が崩壊し、アジ
化化合物は水と接触し分解してアジ化水素を発生する。
この際酸性土壌中においては、その酸性によりアジ化化
合物の分解は一層促進される。従って本発明の前記水分
解性組成物は、酸性土壌に対して有効であり、中性また
はアルカリ土壌に対しては、組成物自体を酸性処理する
か、土壌を酸性処理するかまたはアジ化化合物の分解剤
を散布することが効果的である。この組成物自体の酸性
処理については、例えばこの組成物中へ有機酸のような
アジ化化合物の分解剤を配合したり、この組成物の成分
である固体粉末を酸性白土のような酸性の固体粉末にす
るという手段が挙げられる。
【0014】本発明に好ましく用いられる前記固体粉
末、分解によりアジ化水素を発生しうるアジ化化合物お
よび水溶性バインダーより実質的になる水分解性組成物
は、この組成物を成形して粒状で使用されることが特に
好ましい。またこの水分解性組成物粒子の各成分の好ま
しい割合(重量)は、組成物を100としたとき、固体
粉末30〜99、より好ましくは50〜90、アジ化化
合物1〜40、より好ましくは5〜30、および水溶性
バインダー0.1〜30、より好ましくは2〜20の割
合であり、この組成物粒子が土壌害虫防除用土壌処理剤
として好ましく使用される。
【0015】固体粉末が30重量%より少なくなると、
相対的にアジ化化合物の量が多くなるため、全てのアジ
化化合物が加水分解する時間が長くなり好ましくなく、
一方99重量%より多くなると、アジ化化合物の割合が
相対的に少なくなり、土壌害虫の防除に効果を示すに必
要な高濃度のアジ化水素が得られなくなる。アジ化化合
物が1重量%より少なくなると、土壌害虫の防除の効果
が劣り、40重量%より多くなると、未分解のアジ化化
合物が土壌に残留し薬害を起こす危険性がある。水溶性
バインダーが0.1重量%より少ない場合も、また30
重量%を越える場合も均一散布に必要な良好な成形物が
得られなくなり、アジ化化合物が土壌中で効果的に作用
しなくなる。
【0016】また、前記土壌害虫防除用土壌処理剤は、
平均粒径が100μm〜2,000μmの形態に成形さ
れた粒状の土壌処理剤であることが好ましい。この土壌
処理剤としての粒子の平均粒径は300μm〜1,00
0μmの範囲がより好ましい。この平均粒径が100μ
mより小さいと、散布中に土壌処理剤が飛散しやすく、
目的部位への施用量がばらつき、また作業者に対する被
ばくの危険性も増加する。一方2,000μmより大き
いと、散布効果が均一でなくなり、局所的に防除効果が
不十分な部分が存在し、またアジ化水素が残留し薬害を
起こす危険性があり好ましくない。
【0017】本発明における土壌害虫防除用土壌処理剤
は、前記した100μm〜2,000μmの平均粒径を
有する粒状物であるのが好ましいが、粒度分布はあまり
広くないのが望ましく、シャープであるのが効果的であ
る。かかる土壌処理剤は、粒径が300μm以下の粒子
および粒径が1,500μm以上の粒子の合計重量が、
全粒子の合計重量に基づいて20%以下、好ましくは1
5%以下であるのが好ましい。このように粒径が300
μmより小さい粒子および粒径が1,500μmより大
きい粒子の合計量が20%を越えると、粒子の散布効果
が均一でなくなり、局部的に防除効果が不十分な部分が
存在し、また全体に亘って防除活性も制御し難くなり、
また或る場合には残留活性が問題となることもあるので
望ましくない。
【0018】かかる土壌処理剤の粒状物を構成する固体
粉末の平均粒径は10μm〜100μmの範囲が好まし
く、40μm〜80μmの範囲がより好ましい。固体粉
末の平均粒径が上記範囲をはずれると本発明の目的が達
成され難くなる。
【0019】前記土壌処理剤の製法としては、特に制限
されないが、例えば固体粉末、アジ化化合物を混合した
ものと、有機溶媒にバインダーを溶解したものとを、ニ
ーダーで練り合わせて押出成形または圧縮成形して粒状
化する方法、あるいは固体粉末とアジ化化合物を混合し
たものと、水にバインダーを溶解したものとを、ニーダ
ーで練り合わせて押出成形または圧縮成形して粒状化
し、これを乾燥して水分を除去する方法が用いられる。
この製法に使用する有機溶媒としては、アジ化化合物に
対して不活性なものであり、さらにバインダーを溶解す
るものが好ましく、例えばエタノール、ブタノール等の
アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が挙げら
れる。
【0020】本発明の土壌処理剤は、固体のアジ化化合
物と固体粉末とがバインダーにより結合した粒状物であ
り、大気雰囲気中ではアジ化化合物が分解されず保存安
定性がよく、しかも土壌中では土壌中の水分によりアジ
化化合物が加水分解し、土壌害虫の防除に優れた効果を
示す。
【0021】一方、分解によりアジ化水素を発生し得る
アジ化化合物を含有する組成物として、アジ化化合物の
水溶液も好ましく使用することができる。アジ化化合物
の水溶液を使用する場合、アジ化化合物の濃度は5〜4
0重量%の範囲が好ましい。5重量%未満では水が必要
以上に多量となりアジ化化合物が拡散し難くなり、40
重量%を越えると散布時にバラツキがあり防除効果が不
十分となり好ましくない。
【0022】アジ化化合物の水溶液は、中性およびアル
カリ性では安定であるが、酸性にするとアジ化化合物が
分解され易くなる。すなわち、アジ化化合物の水溶液は
中性またはアルカリ性であるのが適当であり、pHで表
して7〜12、好ましくは7〜11の範囲が適当であ
る。このアジ化化合物の水溶液を土中へ散布する際、酸
性土壌中においては、その酸性によりアジ化化合物はす
みやかに分解される。一方、中性またはアルカリ性土壌
に対しては、土壌を酸性処理するかまたはアジ化化合物
の分解剤を散布することが効果的である。
【0023】本発明において、アジ化化合物を含有する
組成物の施用方法としては、手播きあるいは散粒機等、
土壌に直接かつ均等に播く方法であればよい。また、こ
れらの散布処理において、かかるアジ化化合物を含有す
る組成物を散布した土壌をそのまま放置してもよいが、
シートにより被覆することが有利に採用される。被覆す
る期間としては、散布後3〜10日の範囲が好ましい。
被覆することにより、アジ化化合物の分解により発生し
たアジ化水素が空気中に揮散することなく、散布量がそ
のまま土壌害虫に有効に働くため好ましく用いられる。
【0024】本発明において、前述した散布処理はアジ
化化合物を含有する組成物をアジ化化合物の量として1
0a当たり少なくとも1kg、好ましくは少なくとも5
kg、さらに好ましくは少なくとも10kgとなる量散
布する有用植物の生育方法が用いられる。アジ化化合物
が1kg/10a未満では土壌害虫に効果が少ないため
好ましくない。アジ化化合物の散布量の上限は特に限定
されないが、薬害が出やすくなるため100kg/10
a以下、好ましくは50kg/10a以下の散布量が適
当である。
【0025】また、該散布処理は散布されたアジ化化合
物量(Akg/10a)と処理期間(B日)との積(A
×B)が10〜300、好ましくは50〜200の範囲
である有用植物の生育方法が有利に採用される。A×B
が10未満では、土壌害虫に効果が少なく、300を越
えると薬害が出やすくなるか、あるいは処理期間が長期
となり好ましくない。ここで処理期間とは、実質的に殺
虫処理を施している期間であり、具体的には、被覆処理
する場合には、散布から被覆をはがし耕起するまでの被
覆処理期間を意味する。他方、散布後被覆しないで処理
する場合は、散布から耕起までの期間を意味する。ま
た、後述する無害化処理を行う場合は、散布から無害化
処理を行うまでの期間を意味する。
【0026】また、これらの散布処理において、組成物
中のアジ化化合物の含有量は1〜40重量%が好まし
く、1重量%未満では10a当たりの投薬量が必要以上
に多くなり好ましくなく、また40重量%以上になると
土壌処理剤としての投薬量が少なくなり、バラツキが生
じ易くなり好ましくない。
【0027】本発明において、散布後有用植物の種また
は苗を播種あるいは植え付けする場合、その時期は一般
にアジ化化合物の散布量に左右される。すなわち、通常
散布量が多いほど薬害を起こす危険があるために、被覆
除去後から播種あるいは植え付けまでの期間を長くする
必要がある。例えばアジ化化合物の散布量が10kg/
10aの場合、その期間は10日間程度、アジ化化合物
の散布量が5kg/10aの場合、その期間は5日間程
度が適当である。また、散布後早めに有用植物の種また
は苗の播種あるいは植え付けが要求される場合に薬害を
防止するために無害化処理を行うこともできる。その無
害化処理としてはアジ化化合物およびそれより生成され
るアジ化水素の分解を促進する化合物の散布が推奨され
る。
【0028】本発明の有用植物の生育方法は、ヨトウム
シ、ハスモンヨトウ、タバコガ、フキノメイガ、ジャガ
イモガ、ネキリムシ、カブラヤガ、タマナヤガ等の鱗翅
目、ヒメコガネ、ドウガネブイブイ等の鞘翅目、ケラ、
コオロギ等の直翅目、タネバエ、タマネギバエ等の双翅
目またはカブラハバチ等の膜翅目といった土壌害虫の
卵、幼虫、蛹および成虫に対してアジ化水素による殺虫
効果が優れているため好ましく採用され、さらに鱗翅目
例えばカブラヤガ、タマナヤガの幼虫、鞘翅目例えばド
ウガネブイブイの幼虫または直翅目例えばケラの卵、幼
虫、成虫に対してアジ化水素による殺虫効果が特に優れ
ており、より好ましく採用される。
【0029】また、本発明における有用植物としてはダ
イコン、ハクサイ、カブ、レタス、キャベツ、ハナヤサ
イ、ネギ、ワケギ、ナス、トマト、ピーマン、ジャガイ
モ、カンショ、ニンジン、スイカ、カボチャ、メロン、
サツマイモ、イチゴ、インゲン、ホウレンソウまたはキ
ュウリが挙げられ、上述した生育方法が有利に採用され
る。
【0030】
【実施例】
実施例1(アジ化ナトリウムを含有する土壌処理剤の調
製) アジ化ナトリウム(東洋化成(株)製)100部に、タ
ルク(日本タルク(株)製)850部を加えて混合して
ニーダー(不二パウダル(株)製DHJ−10型)に入
れ、これに水200部にポリエチレングリコール(重量
平均分子量7,500、和光純薬工業(株)製)50部
を溶解した溶液を添加しながらニーダーで練り合わせ
た。次に、穴直径0.8mmのスクリーンを付けた押出
造粒機(不二パウダル(株)製DG−L1型)で押し出
し、さらに整粒機(不二パウダル(株)製球形整粒機Q
J−230型)で整粒し、平均粒径1,000μmの粒
剤を得た。この粒剤を乾燥機(不二パウダル(株)製流
動乾燥機2F型)で乾燥して、アジ化ナトリウム10重
量%を含有する粒剤1,000gを得た。
【0031】実施例2 1/5000aワグネルポットに実施例1で製剤化した
粒剤を10a当たりアジ化ナトリウム量として0、1、
3、5、10、20kgの割合で土壌に混和し、カブラ
ヤガ5令幼虫を10個体放飼し10日間被覆処理した。
その後、被覆をはがし、幼虫を取り出し、生死を判別し
た。
【0032】
【数1】
【0033】
【表1】
【0034】実施例3 ドウガネブイブイ2〜3齢幼虫を20頭ずつ放虫した
0.64m2のコンクリートポット試験区(80cm×8
0cm、深さ40cm)に実施例1で製剤化した粒剤を
10a当たりアジ化ナトリウム量として0、1、3、
5、10、20kgの割合となるように混和し7日間被
覆処理した。次に、被覆を除去し、ガス抜き耕起をし、
ガス抜き期間を14日とした。その後、それぞれ6つの
処理区のうち3つの処理区については定植前のコンクリ
ートポット内の土壌を掘り出してドウガネブイブイ幼虫
の生存数を調査した。残りの3つの処理区についてはカ
ンショ苗を3株ずつ植え付け、定植から4ケ月後のポッ
ト内の芋を全部掘取り、水洗後に下記基準に準じて目視
で被害程度を調査した。
【0035】被害程度基準(無:食害痕なし。少:食害
痕が少しあり。中:食害痕が中程度あり。多:食害痕が
多くあり。)
【0036】
【数2】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明の分解によりアジ化水素を発生し
うるアジ化化合物を含有する組成物を土壌散布処理する
ことにより、土壌害虫を防除する有用植物の生育方法
は、これら有用植物を生育するに当たり優れた方法であ
り、その奏する効果は格別である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有用植物を生育するに当たり、分解によ
    りアジ化水素を発生しうるアジ化化合物を含有する組成
    物を、土壌害虫の卵、幼虫、蛹および成虫が殺虫される
    に有効な量土壌に散布し、その散布処理された土壌に有
    用植物の種または苗を播種しあるいは植え付け、生育す
    ることを特徴とする有用植物の生育方法。
  2. 【請求項2】 該散布処理は、該組成物を該アジ化化合
    物の量として10a当たり少なくとも1kgとなる量散
    布することにより実施する請求項1記載の有用植物の生
    育方法。
  3. 【請求項3】 該散布処理は、散布されたアジ化化合物
    量(Akg/10a)と処理期間(B日)との積(A×
    B)が10〜300の範囲である請求項1記載の有用植
    物の生育方法。
  4. 【請求項4】 該有用植物がダイコン、ハクサイ、カ
    ブ、レタス、キャベツ、ハナヤサイ、ネギ、ワケギ、ナ
    ス、トマト、ピーマン、ジャガイモ、カンショ、ニンジ
    ン、スイカ、カボチャ、メロン、サツマイモ、イチゴ、
    インゲン、ホウレンソウまたはキュウリである請求項1
    記載の有用植物の生育方法。
  5. 【請求項5】 該土壌害虫が鱗翅目、鞘翅目、直翅目、
    双翅目または膜翅目に属する害虫である請求項1記載の
    有用植物の生育方法。
  6. 【請求項6】 重量で組成物を100としたとき、固体
    粉末30〜99、分解によりアジ化水素を発生しうるア
    ジ化化合物1〜40および水溶性バインダー0.1〜3
    0の割合より実質的になる組成物の粒子からなる土壌害
    虫防除用土壌処理剤。
  7. 【請求項7】 該粒子の平均粒径が100μm〜2,0
    00μmの範囲である請求項6記載の土壌害虫防除用土
    壌処理剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6852341B2 (en) 2000-10-10 2005-02-08 Auburn University Azide method and composition for controlling deleterious organisms and for stimulating beneficial organisms
US6932985B2 (en) 2000-10-10 2005-08-23 Auburn University Azide method and composition for controlling deleterious organisms
RU2485772C2 (ru) * 2011-05-05 2013-06-27 Федеральное государственное образовательное учреждение высшего профессионального образования КАБАРДИНО-БАЛКАРСКАЯ ГОСУДАРСТВЕННАЯ СЕЛЬСКОХОЗЯЙСТВЕННАЯ АКАДЕМИЯ ИМЕНИ В.М. КОКОВА Способ борьбы с почвенными вредителями

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