JPH08318263A - レジスト剥離廃液の処理装置、及びこれを備えているレジスト剥離・廃液処理設備 - Google Patents

レジスト剥離廃液の処理装置、及びこれを備えているレジスト剥離・廃液処理設備

Info

Publication number
JPH08318263A
JPH08318263A JP12389295A JP12389295A JPH08318263A JP H08318263 A JPH08318263 A JP H08318263A JP 12389295 A JP12389295 A JP 12389295A JP 12389295 A JP12389295 A JP 12389295A JP H08318263 A JPH08318263 A JP H08318263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stripping
liquid
resist stripping
waste liquid
resist
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12389295A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kikuchi
廣 菊池
Hideki Nishida
秀來 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP12389295A priority Critical patent/JPH08318263A/ja
Publication of JPH08318263A publication Critical patent/JPH08318263A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レジスト剥離液、水分、フォトレジストを含
むレジスト剥離廃液から、レジスト剥離液を連続的に分
離蒸留し、各機器を小型化させる。 【構成】 レジスト剥離廃液が流入する水分蒸留器32
と、水分蒸留器内の廃液から水が蒸発するよう、水分蒸
留器内の圧力を低下させる水分蒸留用減圧ポンプ39
と、水分蒸留器内の残液が流入する剥離液蒸留器42
と、剥離液蒸留器内の残液からレジスト剥離液が蒸発す
るよう、剥離液蒸留器内の圧力を低下させるレジスト剥
離液蒸留用減圧ポンプ49と、剥離液蒸留器から蒸発し
たレジスト剥離液を回収する再生剥離液回収タンク44
とを備えている。レジスト剥離廃液中の水分、レジスト
剥離液をそれぞれ分離蒸留する蒸留器を設けたので、レ
ジスト剥離廃液を連続蒸留することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板等に付着している
フォトレジストを剥離するレジスト剥離液の使用済み廃
液を再生するレジスト剥離廃液の処理装置、及びこれを
備えているレジスト剥離・廃液処理設備に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイに代表される薄膜加工
製品の製造プロセスでは、基板上に金属膜や絶縁膜を成
膜し、所定の形状にフォトレジストをパターニングし、
エッチングにより所定パターンを形成し、最後にレジス
トを剥離する一連の工程を複数回繰返すプロセスがあ
る。
【0003】かかる薄膜加工製品の製造には大量の化学
薬品を使用するため、使用後に不要となった廃液の量も
膨大なものとなる。製造に用いる各種の処理液のなか
で、レジスト剥離液は、有機溶剤を主成分とするものが
多く、かかる剥離液の例としては特開平5−27376
8号公報等にその成分や性能が開示されており、製造元
は、これを購入して使用する場合がほとんどである。こ
のレジスト剥離液の廃液には、剥離液の他に、レジスト
が含有しているのはもちろん、水分が含まれている。
【0004】かかるレジスト剥離廃液の廃棄処理方法と
しては、焼却処理をするのが一般的である。しかし、こ
の方法は、焼却に伴って発生するガスを大気放出するた
め、環境へ悪影響が懸念されると共に、剥離廃液中の有
用な成分まで廃棄してしまうことになるため、経済性の
面からも好ましくない。
【0005】そこで、レジスト剥離廃液の廃棄処理方法
として、廃液から有用なレジスト剥離液を蒸留分離し、
これを再利用するものがある。この方法を実現する装置
としては、例えば、図10に示すようなものがある。こ
の装置は、廃液を溜めておく廃液タンク1と、廃液を加
熱して廃液中のレジスト剥離液及び水を蒸発させる蒸発
器2と、蒸発器2からのガス等が通る精留塔3と、精留
塔3を通過したガスを冷却して凝縮させるコンデンサ4
a,4bと、コンデンサ4a,4bで凝縮した水やレジ
スト剥離液をそれぞれ貯える蒸留水回収タンク5a、再
生剥離液回収タンク5bとを備えている。一般的に、レ
ジスト剥離液は、水よりも沸点が高い。このため、蒸発
器2中の廃液が温められると、まず、水が蒸発し、その
後、しばらくしてからレジスト剥離液が蒸発する。レジ
スト剥離液が蒸発してしまった蒸発器2内には、フォト
レジスト等の高沸点成分や非揮発成分が残る。蒸発器2
内で気化した水は、精留塔3を通過し、三方切替弁6を
経て蒸留水コンデンサ4aで液化され、蒸留水回収タン
ク5aに溜められる。蒸発器2内でレジスト剥離液が気
化し始めると、三方切替弁6が切り替えられ、精留塔3
からのガスが剥離液コンデンサ4bに導かれ、そこで、
このガスが液化されてレジスト剥離液となり、再生剥離
液回収タンク5bに溜められる。
【0006】このように、この方法では、レジスト剥離
廃液中のフォトレジスト、レジスト剥離液、水の沸点の
違いによる蒸発時期のズレを利用しているため、一旦、
蒸発器2に廃液を入れた後は、この廃液が完全に処理さ
れるまで、蒸発器2内に廃液を入れることができない。
すなわち、この方法では、廃液をバッヂ処理している。
このため、剥離液でフォトレジストを剥離するレジスト
剥離装置から逐次排出される廃液を溜めておく廃液タン
ク1が、蒸発器2の前段に必ず必要になる。このような
バッヂ処理では、効率的に装置を稼動させるために、各
タンクや精留塔等として大型のものを用いている。たと
えば、廃液タンク1として廃液を1か月分溜めておくこ
とができるものを用い、精留塔3として1か月分の廃液
を1日で処理できる能力のものを用いることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術では、このような従来の装置では、大型化
して製造コストが嵩むという問題点がある。また、この
ような従来の装置では、図4(b)に示すように、レジ
スト剥離過程で温められた剥離液が大きなタンク内で何
日も溜められて常温程度までに冷えた後、再び、加熱し
ているために、この加熱のためのエネルギーが必要にな
り、ランニングコストも嵩むという問題点もある。
【0008】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、装置を小型化でき製造コストを削
減することができると共に、ランニングコストも削減す
ることができるレジスト剥離廃液の処理装置、及びレジ
スト剥離・廃液処理設備を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
のレジスト剥離廃液の処理装置は、レジスト剥離廃液が
流入する廃液流入口が形成され、該廃液流入口から流入
した該レジスト剥離廃液を一時的に溜め、その上部にガ
ス排気口が形成され、その下部に残液排出口が形成され
ている水分蒸留器と、前記水分蒸留器内の前記レジスト
剥離廃液から水が蒸発するよう、該水分蒸留器内の該レ
ジスト剥離廃液を加熱及び/又は水分蒸留器内の圧力を
低下させる水蒸発手段と、前記水分蒸留器の前記残液排
出口から該水分蒸留器内の残液が流入する残液流入口が
形成され、該残液流入口から流入した該残液を一時的に
溜め、その上部にガス排気口が形成され、その下部に最
終残液排出口が形成されている剥離液蒸留器と、前記剥
離液蒸留器内の前記残液からレジスト剥離液が蒸発する
よう、該剥離液蒸留器内の該残液を加熱及び/又は該剥
離液蒸留器内の圧力を低下させるレジスト剥離液蒸発手
段と、前記剥離液蒸留器から蒸発した前記レジスト剥離
液を回収する再生剥離液回収タンクと、を備えているこ
とを特徴とするものである。
【0010】ここで、前記レジスト剥離廃液の処理装置
は、前記剥離液蒸留器から蒸発した前記レジスト剥離液
を冷却して凝縮させ、凝縮した該レジスト剥離液を前記
再生剥離液回収タンクに導くコンデンサを備えているこ
とが好ましい。
【0011】また、前記レジスト剥離廃液の処理装置に
おいて、前記水分蒸発手段と前記レジスト剥離液蒸発手
段は、真空ポンプであっても、液を加熱するヒータであ
っても、さらに、回収タンク内の液体を循環させる循環
手段と該液体の液流で真空を作るアスピレータとを有し
て構成されるものであってもよい。
【0012】また、前記レジスト剥離廃液の処理装置に
おいて、前記水分蒸留器と前記剥離液蒸留器は、単蒸留
器であっても、カラム充填式蒸留器であっても、液を受
ける受け皿が内部に複数積層されている蒸留器であって
もよい。
【0013】また、前記目的を達成するためのレジスト
剥離・廃液処理設備は、フォトレジストが表面に形成さ
れている基板に前記レジスト剥離液をかけ、該基板から
該フォトレジストを剥離し、前記レジスト剥離廃液を排
出するレジスト剥離装置と、前記レジスト剥離装置から
排出された前記レジスト剥離廃液から前記レジスト剥離
液を分離蒸留する前記レジスト剥離廃液の処理装置と、
前記レジスト剥離装置からの前記レジスト剥離廃液を前
記処理装置の前記水分蒸留に導き、該処理装置で分離蒸
留された前記レジスト剥離液を該レジスト剥離装置に戻
すレジスト剥離液循環装置と、を備えていることを特徴
とするものである。
【0014】ここで、前記レジスト剥離・廃液処理設備
は、前記基板に前記レジスト剥離液をかけて、該基板か
ら該フォトレジストを剥離する複数のユニットを備え、
複数のユニットは、直列的に並べられ、それぞれ、前記
基板を次のユニットへ搬送する基板搬送機構と、該基板
搬送機構により搬送されている該基板に前記レジスト剥
離液を噴霧するノズルと、該基板に噴霧された該レジス
ト剥離液を溜めておく剥離液槽と、該剥離液槽内の該レ
ジスト剥離液を該ノズルに送る剥離液循環噴霧手段と、
該剥離液槽内の該レジスト剥離液を該基板が送られてく
る上流側の機器に送る剥離液移送手段とを有し、前記剥
離液循環装置は、複数の前記ユニットのうち、前記基板
が搬送されて行く最下流のユニットの前記剥離液槽に、
前記処理装置で分離蒸留された前記レジスト剥離液を送
る剥離液供給手段を有し、複数の前記ユニットのうち、
前記基板が搬送されてくる最上流のユニットの前記剥離
液移送手段は、前記レジスト剥離廃液を前記処理装置に
導く前記剥離液循環装置に、該最上流のユニットの前記
剥離液槽内の液体をレジスト剥離廃液として送るもので
あり、複数の前記ユニットのうち、前記最上流のユニッ
トを除くユニットの前記剥離液移送手段は、該ユニット
の前記剥離液槽内の液体を一つ上流側のユニットの前記
剥離液槽内に送るものであることが好ましい。
【0015】また、前記レジスト剥離・廃液処理設備に
おいて、前記剥離液循環装置は、前記レジスト剥離装置
からの前記レジスト剥離廃液を一時的に溜めておく廃液
タンクと、該レジスト剥離装置からの該レジスト剥離廃
液を該廃液タンクを介して前記処理装置に導く配管とを
有し、前記剥離液循環装置の前記廃液タンクと前記配管
とには、断熱材が施されていることが好ましい。
【0016】
【作用】レジスト剥離廃液は、廃液流入口から水分蒸留
器内に流れ込む。水分蒸留器内では、水分蒸発手段によ
り、この水分蒸留器内のレジスト剥離廃液が加熱され、
及び/又はこの水分蒸留器内の圧力が低下させられ、レ
ジスト剥離廃液中の水分が蒸発する。
【0017】剥離液蒸留器には、水分蒸留器内に残った
残液が、その残液流入口から流入する。剥離液蒸留器内
では、剥離液蒸発手段により、この剥離液蒸留器内の残
液が加熱され、及び/又はこの剥離液蒸留器内の圧力が
低下させられ、残液中のレジスト剥離廃液が蒸発する。
蒸発したレジスト剥離液は、再生剥離液回収タンクに回
収される。また、レジスト剥離液が蒸発した剥離液蒸留
器内の残液は、最終残液排出口から排出される。この最
終残液排出口から排出される残液は、廃液中から水分及
び剥離液がほとんど除かれているので、基板から剥離さ
れたフォトレジストが主成分になっている。
【0018】このように、レジスト剥離廃液中の水分及
びレジスト剥離液を、二つの蒸留器でそれぞれ分離蒸留
しているので、1つの容器内で異なる成分が順次蒸発す
るのを待つ必要がなく、レジスト剥離廃液からレジスト
剥離液を連続分離蒸留することができる。従って、廃液
処理装置を構成する各機器の処理能力を小さくすること
ができ、小型化を図ることができるので、製造コストを
減らすことができる。また、本発明では、レジスト剥離
廃液を連続分離蒸留できる結果、レジスト剥離廃液を溜
めておく廃液タンクが不要、又は用いる場合であっても
容量を非常に小さくできるので、レジスト剥離装置で温
められた廃液をほとんど冷すことなく、暖かい廃液に対
して分離蒸留できるので、加熱エネルギーを削減するこ
とができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係る各種実施例について図面
を用いて説明する。
【0020】まず、図1〜図4を用いて、本発明に係る
レジスト剥離・廃液処理設備について説明する。本実施
例のレジスト剥離・廃液処理設備は、図2に示すよう
に、薄膜加工製品である基板上にレジスト剥離液をかけ
て基板上のフォトレジストを剥離する複数のレジスト剥
離装置10と、レジスト剥離装置10から排出されるレ
ジスト剥離廃液を処理する廃液処理装置30と、レジス
ト剥離装置10からの廃液を廃液処理装置30に導くと
共に廃液処理装置30での廃液処理で得られるレジスト
剥離液をレジスト剥離装置10に戻すレジスト剥離液循
環装置20とを備えている。
【0021】なお、本実施例で用いるレジスト剥離液
は、1級アミノエタノールを主成分とするものであり、
具体的には、1級アミノエタノールが90重量%以上、
より好ましくは98重量%以上の純度のものを用いてい
る。このように、アミノアルコールを剥離液として用い
るのは、塩基性のアミノアルコールがポジ型フォトレジ
ストの主成分であるクレゾールノボラツク樹脂を容易に
溶解するためである。また、この剥離液でフォトレジス
トの剥離処理をした後の剥離廃液中には、剥離液の他
に、本実施例では、剥離液より蒸気圧の低い水分が約3
重量%、フォトレジストが約2重量%含んでいる。
【0022】レジスト剥離装置10は、図3に示すよう
に、複数のレジスト剥離ユニット11a,11b,11
cが直列に接続されたものである。各レジスト剥離ユニ
ット11a,11b,11cは、基板Pを搬送する基板
搬送機構12と、搬送中の基板Pにレジスト剥離液を噴
霧する複数のノズル13,13,…と、基板Pに噴霧さ
れたレジスト剥離液が溜る剥離液槽14と、剥離液槽1
4内の剥離液を複数のノズル13,13,…に導く噴霧
ポンプ15と、剥離液槽14から噴霧ポンプ15で送ら
れてくる剥離液中の異物を除去するフィルタ16と、剥
離液槽14内の剥離液を上流側のレジスト剥離ユニット
11a,11bの剥離液槽14,14,22等に送る剥
離液移送ポンプ17とを備えている。剥離液槽14に
は、槽内の剥離液の温度を測定する温度計14aと、こ
の温度計14aで測られた温度に応じて剥離液槽14内
の剥離液を温めるヒータ14bと、槽内の剥離液量を測
定する液面計14cとが設けられている。この液面計1
4cは、槽内の剥離液量が予め定められた量を超える
と、移送ポンプ17に対して駆動するよう制御信号を出
力する。
【0023】各ユニット11a,11b,11cの搬送
機構12は、基板Pが順に次のユニットの搬送機構12
に移るよう、直列的に並んで配置されている。最も上流
側のユニット11aの移送ポンプ17は、このユニット
11aの剥離液槽14内の剥離液を、後述するレジスト
剥離液循環装置20の廃液タンク22に移送できるよ
う、この廃液タンク22と廃液排出配管21で接続され
ている。また、最も下流側のユニット11cの剥離液槽
14には、後述するレジスト剥離液循環装置20の剥離
液供給ポンプ27から剥離液が送られるよう、この剥離
液供給ポンプ27と剥離液供給配管29で接続されてい
る。
【0024】レジスト剥離液循環装置20は、図2に示
すように、複数のレジスト剥離装置10,10,…から
廃液排出配管21を介して送られていくるレジスト剥離
廃液を一時的に溜める廃液タンク22と、廃液タンク2
2内の廃液を廃液処理装置30に送る廃液供給ポンプ2
3と、廃液処理装置30での廃液処理で得られるレジス
ト剥離液を溜めておく剥離液タンク25と、補給用の剥
離液を溜めておく補給剥離液タンク26と、補給剥離液
タンク26内の剥離液を剥離液タンク25に送る剥離液
補給ポンプ26aと、剥離液タンク25内の剥離液を前
述した剥離液供給配管29を介してレジスト剥離装置1
0に送る剥離液供給ポンプ27とを備えている。廃液排
出配管21、廃液タンク22及び廃液供給配管24に
は、これらの中を流れる廃液の温度が低下しないよう、
断熱材Iが施されている。
【0025】剥離液タンク25には、剥離液タンク25
内の剥離液量を測る液面計25aが設けられている。こ
の液面計25aは、タンク内の剥離液量が予め定められ
た量より少なくなると、剥離液補給ポンプ26aに対し
て駆動するよう制御信号を出力する。剥離液タンク25
とレジスト剥離装置10とをつなぐ剥離液供給配管29
には、レジスト剥離装置10に目的量の剥離液が供給さ
れるよう、配管内を流れる剥離液の流量を測る流量計2
8aと、この流量計28aで測られた剥離液流量に応じ
て剥離液流量を調節する流量調節弁28bが設けられて
いる。なお、図2においては、流量計28a及び流量調
節弁28bが1つずつしか設けられていないが、実際に
は、各レジスト剥離装置10,10,…に目的量の剥離
液が供給されるよう、各レジスト剥離装置10,10,
…ごとに、流量計及び流量調節弁がそれぞれ1つずつ設
けられている。
【0026】廃液処理装置30は、図1に示すように、
廃液中の水分を分離蒸留する第1蒸留系31と、第1蒸
留系31で水分が除かれた廃液の残液から剥離液を分離
蒸留する第2蒸留系41とを備えている。
【0027】各蒸留系31,41は、上流側の装置から
の液が流入し、流入した液中の特定成分を蒸発させる蒸
留器32,42と、蒸留器32,42内で蒸発して生成
された気体を冷却して凝縮させるコンデンサ33,43
と、コンデンサ33,43で凝縮した蒸留液を溜めてお
く蒸留液回収タンク34,44と、蒸留器32,42内
の液から特定成分が蒸発するよう、蒸留器32,42内
の圧力を下げる減圧ポンプ39,49と、蒸留器32,
42内の残液を抜く残液排出ポンプ36,46と、蒸留
液回収タンク34,44内の蒸留液を抜く蒸留液排出ポ
ンプ38,48とを備えている。
【0028】蒸留器32,42には、上流側の装置から
の液が蒸留器32,42内に流入する流入口32a,4
2aと、蒸留器32,42内で気化した気体を排気する
排気口32b,42bと、蒸留器32,42内の残液を
排出する残液排出口33c,43cとが形成されてい
る。この蒸留器32,42の排気口32b,42bは蒸
留器32,42の頂部に形成され、残液排出口33c,
43cは蒸留器32,42の底部に形成されている。蒸
留液回収タンク34,44には、コンデンサ33,43
で凝縮した蒸留液が流れ込む蒸留液流入口34a,44
aと、蒸留液回収タンク34,44内の蒸留液を排出す
る蒸留液排出口34b,44bと、蒸留液回収タンク3
4,44及び蒸留器32,42内の圧力を低下させるた
めに減圧ポンプ39,49で蒸留液回収タンク34,4
4内の気体を抜く気体吸排気口34c,44cとが形成
されている。この蒸留液回収タンク34,44の蒸留液
流入口34a,44aは蒸留液回収タンク34,44の
頂部に形成され、蒸留液排出口34b,44bは蒸留液
回収タンク34,44の底部に形成されている。
【0029】第1蒸留系31の蒸留器32(以下、水分
蒸留器とする。)に、レジスト剥離液循環装置20の廃
液タンク22内の廃液が流入するよう、その流入口32
a(以下、廃液流入口とする。)は、廃液タンク22か
ら伸びている廃液供給配管24と接続されている。水分
蒸留器32の残液排出口32cと、第2蒸留系41の蒸
留器42(以下、剥離液蒸留器42とする。)の流入口
42a(以下、残液流入口とする。)とは、残液移送配
管35で接続されている。この残液移送配管35には、
第1蒸留系31の残液排出ポンプ36(以下、残液移送
ポンプとする。)が設けられている。
【0030】第1蒸留系31の減圧ポンプ39(以下、
水分蒸留用減圧ポンプとする。)は、水分蒸留器32内
の廃液から、その廃液温度で水分が蒸発し得る圧力ま
で、水分蒸留器32内の圧力を低下させる。第2蒸留系
41の減圧ポンプ49(以下、剥離液蒸留用減圧ポンプ
とする。)は、剥離液蒸留器42内の残液から、その液
温度で剥離液が蒸発し得る圧力まで、剥離液蒸留器42
内の圧力を低下させる。なお、具体的な、水分蒸留器3
2内の圧力及び廃液温度、剥離液蒸留器42内の圧力及
び残液温度に関しては、後述する。
【0031】第2蒸留系41の蒸留液回収タンク44
(以下、再生剥離液回収タンクとする。)の蒸留液排出
口44b(以下、再生剥離液排出口とする。)は、レジ
スト剥離液循環装置20の剥離液タンク25と、再生剥
離液移送配管47で接続されている。この再生剥離液移
送配管47には、第2蒸留系41の蒸留液排出ポンプ4
8(以下、再生剥離液移送ポンプとする。)が設けられ
ている。
【0032】次に、本実施例のレジスト剥離・廃液処理
設備の動作について説明する。レジスト剥離装置10の
最も下流側のレジスト剥離ユニット11cに至った基板
Pには、このユニット11cのノズル13,13,…か
ら噴霧されたレジスト剥離液がかけられる。ノズル1
3,13,…から噴霧される剥離液は、剥離液槽14か
ら噴霧ポンプ15でノズル13,13,…に送られる。
剥離液槽14内の剥離液は、ヒータ14bにより温めら
れ、常時約80℃に保たれている。従って、基板Pに
は、約80℃の剥離液がかけられる。基板Pに剥離液が
かけられると、基板P上のフォトレジストが溶解して、
基板Pからフォトレジストが剥離される。基板Pにかけ
られた剥離液は、基板Pから剥離したフォトレジスト、
及び剥離過程で溶け込んだ水分と共に、剥離液槽14に
戻る。この剥離液槽14には、剥離液循環装置20の剥
離液タンク25から剥離液供給配管29を介して、純度
の高い剥離液が供給される。剥離液槽14内の剥離液が
予め定められた量を超えると、剥離液槽14に設けられ
た液面計14cからの制御信号により移送ポンプ17が
駆動し、最下流ユニット11cの剥離液槽14内の剥離
液が一つ上流側のユニット11bの剥離液槽14に送ら
れる。
【0033】一つ上流側のユニット11bでも、以上と
同様に、このユニット11bの剥離液槽14内の剥離液
が噴霧ポンプ15でノズル13,13,…に送られ、こ
のユニット11bに至った基板Pにノズル13,13,
…から剥離液が噴霧される。基板Pにかけられた剥離液
は、再び、このユニット11bの剥離液槽14内に戻
る。このユニット11bの剥離液槽14内の剥離液が予
め定められた量を超えると、このユニット11bの移送
ポンプ17により、さらに上流側のユニット11aの剥
離液槽14に送られる。
【0034】剥離液循環装置20の剥離液タンク25か
らの純度の高い剥離液は、以上のように、最下流のユニ
ット11cから、次第に上流側のユニット11a,11
bへ移送されて行き、その過程で汚れて行く、つまり異
物(フォトレジストや水分)の量が増えて行く。従っ
て、最上流のユニット11aでは、剥離液が最も汚れた
状態になっている。このように、本実施例では、全ての
ユニット11a,11b,11cに純度の高い剥離液を
用いるのではなく、下流側のユニット11cで用いた剥
離液を上流側のユニット11a,11bで用いるように
しているので、純度の高い剥離液の消費量を少なくする
ことができる。なお、上流側のユニット11aに汚れた
剥離液を用いるのは、後段階のフォトレジスト剥離で純
度の高い剥離液を用いれば、初期段階のフォトレジスト
剥離には、汚れた剥離液で十分であるからである。従っ
て、最終段階のフォトレジスト剥離では、最も純度の高
い剥離液を用い、基板Pに異物等が付着しないようにす
る必要がある。
【0035】最上流のユニット11aの剥離液槽14内
の剥離液が予め定められた量を超えると、この剥離液は
廃液として、このユニット11aの移送ポンプ17によ
り、レジスト剥離液循環装置20の廃液タンク22に、
廃液排出配管21を介して送られる。
【0036】廃液タンク22内の廃液は、廃液供給配管
24を介して、廃液供給ポンプ23により廃液処理装置
30の水分蒸留器32に送られる。水分蒸留器32の内
径は300mmで、水分蒸留器32内の廃液液面高さは800mm
で、ここに廃液が約1kg/minで送られる。レジスト剥離
装置10から約80℃の温度で送られていきた廃液は、
廃液タンク22内に一時的に溜められている過程で、温
度がいくらか低下し、水分蒸留器32に送られた段階で
は、約70℃になっている。
【0037】水分蒸留器32,42内の圧力は、70℃
の水が確実に蒸発し得る圧力である50mmHgまで、水分
蒸留用減圧ポンプ39により減圧されている。従って、
水分蒸留器32内の剥離液からは、水分が蒸発して、こ
れが水蒸気排気口32bから排気される。水分蒸留器3
2から排気された水蒸気は、コンデンサ33で常温の2
5℃程度まで冷却され、液化する。液化した水は、蒸留
水回収タンク34に一時的に溜められる。この蒸留水回
収タンク34内の蒸留水は、その量が予め定められた量
を超えると、液面計34dから制御信号により蒸留水排
出ポンプ38が駆動し、ドレンとして排出される。
【0038】水分蒸留器32内で水分が除かれた残液
は、約1kg/minで、残液移送配管35を介して残液移送
ポンプ36により、剥離液蒸留器42に送られる。
【0039】剥離液蒸留器42内の圧力は、70℃のレ
ジスト剥離液が確実に蒸発し得る圧力である35mmHgま
で、剥離液蒸留用減圧ポンプ49により減圧されてい
る。従って、剥離液蒸留器42内の残液からは、レジス
ト剥離液が蒸発して、これが排気口42bから排気され
る。剥離液蒸留器42から排気された剥離液ガスは、コ
ンデンサ43で常温の25℃程度まで冷却され、凝縮す
る。凝縮したレジ図と剥離液は、再生剥離液回収タンク
44に一時的に溜められる。この再生剥離液回収タンク
44内の剥離液量が予め定められた量を超えると、液面
計44dから制御信号により再生剥離液移送ポンプ48
が駆動し、再生剥離液回収タンク44内の剥離液は、再
生剥離液移送配管47を介して、剥離液循環装置20の
剥離液タンク25に送られる。
【0040】剥離液が除かれて剥離液蒸留器42内に残
った最終残液(主にフォトレジストを含む。)は、剥離
液蒸留器42の最終残液排出口42cからドレンとして
排出される。
【0041】なお、水分蒸留器32内では、順次、水分
が分離蒸留されるものの、廃液供給配管24から水分を
含む廃液が常時供給されるため、水分蒸留器32から剥
離液蒸留器42に送られる残液内には、僅かに水分が含
まれている。この僅かな水分は、剥離液蒸留器42内で
蒸発して、再生剥離液回収タンク44及び剥離液タンク
25に、剥離液と共に送られる。また、剥離液蒸留器4
2内においても、順次、剥離液が分離蒸留されるもの
の、残液移送配管35から残液が常時供給されるため、
剥離液蒸留器42から排出される最終残液中には、フォ
トレジストの他に、僅かに剥離液が含まれている。
【0042】以上のように連続蒸留して再生させたレジ
スト剥離液をガスクロマトグラフ法及びカールフィッシ
ャー法のように周知の方法で分析した結果、水分が約
0.5重量%以下で、且つレジストを全く含まない1級
アミノエタノールであることがわかり、さらに、約90
%の収率で回収することがでることがわかった。かかる
再生液の品質は、レジスト剥離に使用する前の新液と同
等以上であり、製品の生産に再使用してもなんら差し支
えない。
【0043】再生剥離液回収タンク44から剥離液循環
装置20の剥離液タンク25に送られてくるレジスト剥
離液の量は、回収率が約90%であることからもわかる
ように、レジスト剥離装置10から廃液処理装置30に
送られてくる廃液中のレジスト剥離液の量よりも少な
い。これは、前述したように、廃液処理装置30の剥離
液蒸留器42からフォトレジストと共に剥離液が排出さ
れるためである。従って、レジスト剥離装置10と廃液
処理装置30との間で単純にレジスト剥離液を循環させ
ていると、系全体を流れる剥離液の量が減少してくる。
このため、剥離液循環装置20では、剥離液タンク25
内の剥離液量が少なくなってくると、補給剥離液タンク
26から純度の高い剥離液を新たに補給するようにして
いる。
【0044】剥離液タンク25内の剥離液は、剥離液供
給ポンプ27により、各レジスト剥離液の最下流ユニッ
ト11cの剥離液槽14に送られる。最下流ユニット1
1cの剥離液槽14に送られたレジスト剥離液は、前述
したように、順次、上流側ユニット11a,11bの送
られて行く。
【0045】以上のように、本実施例では、レジスト剥
離廃液から水分及びフォトレジストを除くに当たり、従
来技術のように、一つの蒸留器(又は精留塔)ではな
く、2つの蒸留器32,42を用いて、それぞれの蒸留
器32,42で各成分を分離蒸留しているので、連続蒸
留が可能になる。この結果、廃液処理装置30を構成す
る各機器の処理能力を小さくでき、小型化を図ることが
できるので、製造コストを削減することができる。
【0046】また、本実施例では、連続蒸留であるため
に廃液タンク22の容量を少なくでき、このタンク22
に廃液を溜めておく時間が短く、且つ廃液タンク22等
に断熱材を施しているため、図4(a)に示すように、
約80℃で廃液タンク22に入ってきた廃液は、廃液タ
ンク22から出て廃液処理装置30に送られるまでに、
約70℃程度までしか低下しない。この結果、廃液処理
装置30でこの廃液から剥離液を分離蒸留する際に、液
の加熱のためのエネルギーを使用しないで済む。さら
に、本実施例では、レジスト剥離装置10の各ユニット
11a,11b,11cにおいて、最下流のユニット1
1cで使用した剥離液を順次上流側のユニット11a,
11bに導いて、そのユニット11a,11bでも使用
しているため、剥離液を効率良く利用できると共に、剥
離液を循環使用しているため、新たな剥離液の使用量を
少なくすることができる。従って、エネルギーの面から
も、剥離液使用の面からも、ランニングコストを削減す
ることができる。なお、廃液排出配管21と廃液供給配
管24とを合わせて配管長は、廃液温度の低下量を少な
くする観点から、1000m以下が好ましく、できれば
200m以下が好ましい。すなわち、レジスト剥離装置
10と廃液処理装置30との間の距離をできる限り、短
くすることが好ましい。
【0047】また、本実施例では、減圧蒸留を実施して
いるため、高温での反応や分解といった副作用を回避す
ることができる。
【0048】なお、本実施例では、減圧蒸留している
が、大気圧下で加熱蒸留してもよい。このとき、水分蒸
留器32内の廃液は100℃に、剥離液蒸留器42内の
残液は170℃に、ヒータ等で加熱する必要がある。こ
のように、廃液や残液を加熱する場合であっても、従来
技術のように、常温から加熱するよりも、以上の実施例
のように70℃から加熱した方が加熱エネルギーを少な
くすることができることは、言うまでもない。また、加
熱蒸留及び減圧蒸留を併用してもよい。
【0049】また、本実施例では、レジスト剥離液とし
て、1級アミノエタノールを主成分とするものである
が、本発明は、これに限定されるものではなく、レジス
ト剥離液として、例えば、アミノプロパノール等の他の
アミノアルコール等を用いているものに、適用してもよ
い。
【0050】次に、本発明に係る廃液処理装置の第2の
実施例について、図5を用いて説明する。本実施例の廃
液処理装置は、第2蒸留系41に対して第1蒸留系51
を上部に配したものである。第1蒸留系51の水分蒸留
器32は、第2蒸留系41の剥離液蒸留器42のほぼ真
上に設けられ、両者をつなぐ残液移送配管55は、水分
蒸留器32の下部から剥離液蒸留器42の上部へ、ほぼ
まっすぐに伸びている。水分蒸留器32の残液排出口3
2cには、残液移送配管55が接続されていると共に、
水分蒸留器32の内部上方に向かって伸びるオーバーフ
ロー配管32dが接続されている。
【0051】水分蒸留器32内の残液の液面高さがオー
バーフロー配管32dの上端より高くなると、水分蒸留
器32内の残液は、オーバーフロー配管32d、残液移
送配管55を介して、剥離液蒸留器42に、自重で流れ
込む。このように、水分蒸留器32を剥離液蒸留器42
の上部に設けたことにより、水分蒸留器32内の残液を
剥離液蒸留器42へ移送するために、第1の実施例のよ
うに、残液移送ポンプ36を設ける必要がなくなる。
【0052】なお、本実施例において、第1の実施例と
同一番号の部位に関しては、第1の実施例のものと基本
的に同一構成である。
【0053】次に、本発明に係る廃液処理装置の第3及
び第4の実施例について、それぞれ、図6、図7を用い
て説明する。これらの実施例は、各蒸留系の蒸留器とし
てカラム充填式の蒸留器を用いたもので、具体的には、
第3の実施例の廃液処理装置は、図6に示すように、第
1蒸留系61の蒸留器にのみカラム充填式の蒸留器62
を用いたもので、第4の実施例の廃液処理装置は、第1
蒸留系61及び第2蒸留系71の蒸留器にカラム充填式
の蒸留器62,72を用いたものであり、その他の構成
に関しては、第2の実施例のものと同一である。
【0054】このように、カラム充填式の蒸留器を用い
ることにより、蒸留器で分離蒸留する成分の分離蒸留性
能を向上させることができる。
【0055】なお、以上の各実施例では、各蒸留系にお
いて、それぞれ、1つずつの蒸留器を設けたが、各蒸留
系での分離蒸留性能を高めるために、各蒸留系に2基以
上の蒸留器を直列的に設けるようにしてもよい。但し、
この場合には、製造コストがアップするので、基数増加
に伴う、製造コストアップと分離蒸留性能のアップとを
比較考量して、基数を決定すべきである。
【0056】また、通常の単蒸留式の蒸留器では分離能
力が不足し、カラム充填式の蒸留器では能力が過剰のよ
うな場合には、図8に示すような蒸留器82を使用して
もよい。この蒸留器82には、その内部に複数の受け皿
84,84,…が積層されている。最上部の受け皿84
に供給された廃液は、オーバーフローして、順次、下方
の受け皿84に流下して、蒸留器82の底部に溜る。こ
のとき、各受け皿82,82,…で発生した蒸気と、上
の受け皿82から流下してきた廃液と気液交換を繰り返
すことで、実質的に多段蒸留と同じになり、通常の単蒸
留よりは分離能力が向上する。さらに温度の微調整用の
ヒータ83を設けることで設定蒸気圧、設定圧力の可変
範囲をより密に制御することも可能となる。
【0057】このように、本発明に用いられる蒸留器と
しては、いわゆる通常の単蒸留やカラム充填式のものに
限定されるものではないことは強調されるべきである。
【0058】また、以上の実施例では、蒸留器内の圧力
を低下させるために、真空ポンプを使用しているが、本
発明は、これに限定されるものではなく、例えば、図9
に示すように、アスピレータ92を使用して蒸留器32
内の圧力を低下させてもよい。
【0059】アスピレータ92には、動作流体(この場
合、蒸留液)が流れ込む動作流体口92aと、吸引する
気体が流れ込む吸引口92cと、動作流体口92aから
流入した動作流体及び吸引口92cから吸い込まれた気
体が流出する排出口92bとが形成されている。
【0060】回収タンク34には、この中の蒸留液を下
部から引き抜いて上部から戻すための蒸留液循環配管9
3が設けられている。この循環配管93中に、蒸留液循
環ポンプ91及びアスピレータ92が設けられている。
アスピレータ92は、その動作液口92aが上流側を向
き、その排出口92bが下流側に向くように、循環配管
93に設けられている。アスピレータ92の吸引口92
cは、コンデンサ33の出口と接続されている。蒸留器
32内のガスは、回収タンク34からの蒸留液がアスピ
レータ92内を流れる過程で、コンデンサ33で凝縮し
た蒸留液と共に吸引される。この結果、蒸留器33内の
圧力が低下する。
【0061】アスピレータ92による到達真空度は、動
作液である蒸留液の温度で制限されるため、液温が異常
に上昇しないように、コンデンサ33の他に、回収タン
ク34内に冷却機96を設けることが望ましい。また、
蒸留器32内の圧力を一定に保つために、蒸留器32に
圧力計94を設け、この圧力計94からの信号を循環ポ
ンプ91の回転制御にフィードバックさせるようにする
ことが好ましい。このようなフィードバック制御は、以
上の実施例の真空ポンプ35,45の制御においても適
用することが好ましい。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、レジスト剥離廃液から
レジスト剥離液を連続的に分離蒸留することができるの
で、各機器の処理能力を小さくすることができ、各機器
の小型化を図ることができることができ、結果として製
造コストを減らすことができる。また、連続分離蒸留で
きることから、レジスト剥離廃液を溜めておく廃液タン
クが不要、又は用いる場合であっても容量を非常に小さ
くできるので、レジスト剥離装置で温められた廃液をほ
とんど冷すことなく、暖かい廃液に対して分離蒸留処理
を行え、加熱エネルギーを削減することができ、結果と
してランニングコストも減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施例のレジスト剥離廃液
の処理装置の系統図である。
【図2】本発明に係る一実施例のレジスト剥離・廃液処
理設備の系統図である。
【図3】本発明に係る一実施例のレジスト剥離装置の系
統図である。
【図4】レジスト剥離液の温度変化を示すグラフであ
る。
【図5】本発明に係る第2の実施例のレジスト剥離廃液
の処理装置の系統図である。
【図6】本発明に係る第3の実施例のレジスト剥離廃液
の処理装置の系統図である。
【図7】本発明に係る第4の実施例のレジスト剥離廃液
の処理装置の系統図である。
【図8】本発明に係る他の実施例の蒸留器の構成図であ
る。
【図9】本発明に係る他の実施例の蒸留系の系統図であ
る。
【図10】従来のレジスト剥離廃液の処理装置の系統図
である。
【符号の説明】
10…レジスト剥離装置、10a,10b,10c…レ
ジスト剥離ユニット、12…基板搬送機構、13…ノズ
ル、14…剥離液槽、15…噴霧ポンプ、17…剥離液
移送ポンプ、20…レジスト剥離液循環装置、21…廃
液排出配管、22…廃液干拓、23…廃液供給ポンプ、
24…廃液供給配管、25…剥離液タンク、26…補給
剥離液タンク、26a…剥離液補給ポンプ、27…剥離
液供給ポンプ、29…剥離液供給配管、30…廃液処理
装置、31,51,61…第1蒸留系、32…水分蒸留
器、32d…オーバーフロー管、33…蒸留水コンデン
サ、34…蒸留水回収タンク、35,55…残液移送配
管、36…残液移送ポンプ(残液排出ポンプ)、38…
蒸留水排出ポンプ(蒸留液排出ポンプ)(蒸留液排出ポ
ンプ)、39…水分蒸留用減圧ポンプ、41,71…第
2蒸留系、42…剥離液蒸留器、43…剥離液コンデン
サ、44…再生剥離液回収タンク、46…最終残液排出
ポンプ(残液排出ポンプ)、47…再生剥離液移送配
管、48…再生剥離液移送ポンプ(蒸留液排出ポン
プ)、49…剥離液蒸留用減圧ポンプ、62…カラム充
填式水分蒸留器、72…カラム充填式剥離液蒸留器、8
2…蒸留器、84…受け皿、83…ヒータ、91…蒸留
液循環ポンプ、92…アスピレータ、93…蒸留液循環
配管、96…冷却機。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水、該水よりも蒸気圧の高く、基板等に付
    着しているフォトレジストを剥離するレジスト剥離液、
    該レジスト剥離液により該基板等から剥離されたフォト
    レジストを含むレジスト剥離廃液から、該レジスト剥離
    液を分離するレジスト剥離廃液の処理装置において、 前記レジスト剥離廃液が流入する廃液流入口が形成さ
    れ、該廃液流入口から流入した該レジスト剥離廃液を一
    時的に溜め、その上部にガス排気口が形成され、その下
    部に残液排出口が形成されている水分蒸留器と、 前記水分蒸留器内の前記レジスト剥離廃液から前記水が
    蒸発するよう、該水分蒸留器内の該レジスト剥離廃液を
    加熱及び/又は水分蒸留器内の圧力を低下させる水蒸発
    手段と、 前記水分蒸留器の前記残液排出口から該水分蒸留器内の
    残液が流入する残液流入口が形成され、該残液流入口か
    ら流入した該残液を一時的に溜め、その上部にガス排気
    口が形成され、その下部に最終残液排出口が形成されて
    いる剥離液蒸留器と、 前記剥離液蒸留器内の前記残液から前記レジスト剥離液
    が蒸発するよう、該剥離液蒸留器内の該残液を加熱及び
    /又は該剥離液蒸留器内の圧力を低下させるレジスト剥
    離液蒸発手段と、 前記剥離液蒸留器から蒸発した前記レジスト剥離液を回
    収する再生剥離液回収タンクと、 を備えていることを特徴とするレジスト剥離廃液の処理
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のレジスト剥離廃液の処理装
    置において、 前記剥離液蒸留器から蒸発した前記レジスト剥離液を冷
    却して凝縮させ、凝縮した該レジスト剥離液を前記再生
    剥離液回収タンクに導くコンデンサを備えていることを
    特徴とするレジスト剥離廃液の処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のレジスト剥離廃液の
    処理装置において、 前記水分蒸発手段と前記レジスト剥離液蒸発手段とのう
    ち少なくとも一方は、真空ポンプであることを特徴とす
    るレジスト剥離廃液の処理装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載のレジスト剥離廃
    液の処理装置において、 前記水分蒸発手段と前記レジスト剥離液蒸発手段とのう
    ち少なくとも一方は、液を加熱するヒータであることを
    特徴とするレジスト剥離廃液の処理装置。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3又は4記載のレジスト剥
    離廃液の処理装置において、 前記水分蒸留器から蒸発した水分を回収する蒸留水回収
    タンクを備え、 前記水分蒸発手段と前記レジスト剥離液蒸発手段とのう
    ち少なくとも一方は、前記回収タンク内の液体を循環さ
    せる循環手段と、循環している該液体の液流で真空を作
    るアスピレータとを有して構成されていることを特徴と
    するレジスト剥離廃液の処理装置。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4又は5記載のレジス
    ト剥離廃液の処理装置において、 前記水分蒸留器と前記剥離液蒸留器とうち少なくとも一
    方は、カラム充填式蒸留器であることを特徴とするレジ
    スト剥離廃液の処理装置。
  7. 【請求項7】請求項1、2、3、4、5又は6記載のレ
    ジスト剥離廃液の処理装置において、 前記水分蒸留器と前記剥離液蒸留器とうち少なくとも一
    方は、液を受ける受け皿が内部に複数積層されている蒸
    留器であることを特徴とするレジスト剥離廃液の処理装
    置。
  8. 【請求項8】前記フォトレジストが表面に形成されてい
    る基板に前記レジスト剥離液をかけ、該基板から該フォ
    トレジストを剥離し、前記レジスト剥離廃液を排出する
    レジスト剥離装置と、 前記レジスト剥離装置から排出された前記レジスト剥離
    廃液から前記レジスト剥離液を分離蒸留する請求項1、
    2、3、4、5、6又は7記載のレジスト剥離廃液の処
    理装置と、 前記レジスト剥離装置からの前記レジスト剥離廃液を前
    記処理装置の前記水分蒸留に導き、該処理装置で分離蒸
    留された前記レジスト剥離液を該レジスト剥離装置に戻
    すレジスト剥離液循環装置と、 を備えていることを特徴とするレジスト剥離・廃液処理
    設備。
  9. 【請求項9】請求項8記載のレジスト剥離・廃液処理設
    備において、 前記レジスト剥離装置は、基板に前記レジスト剥離液を
    かけて、該基板から該フォトレジストを剥離する複数の
    ユニットを備え、 複数のユニットは、直列的に並べられ、それぞれ、前記
    基板を次のユニットへ搬送する基板搬送機構と、該基板
    搬送機構により搬送されている該基板に前記レジスト剥
    離液を噴霧するノズルと、該基板に噴霧された該レジス
    ト剥離液を溜めておく剥離液槽と、該剥離液槽内の該レ
    ジスト剥離液を該ノズルに送る剥離液循環噴霧手段と、
    該剥離液槽内の該レジスト剥離液を該基板が送られてく
    る上流側の機器に送る剥離液移送手段とを有し、 前記剥離液循環装置は、複数の前記ユニットのうち、前
    記基板が搬送されて行く最下流のユニットの前記剥離液
    槽に、前記処理装置で分離蒸留された前記レジスト剥離
    液を送る剥離液供給手段を有し、 複数の前記ユニットのうち、前記基板が搬送されてくる
    最上流のユニットの前記剥離液移送手段は、前記レジス
    ト剥離廃液を前記処理装置に導く前記剥離液循環装置
    に、該最上流のユニットの前記剥離液槽内の液体をレジ
    スト剥離廃液として送るものであり、 複数の前記ユニットのうち、前記最上流のユニットを除
    くユニットの前記剥離液移送手段は、該ユニットの前記
    剥離液槽内の液体を一つ上流側のユニットの前記剥離液
    槽内に送るものであることを特徴とするレジスト剥離・
    廃液処理設備。
  10. 【請求項10】請求項8又は9記載のレジスト剥離・廃
    液処理設備において、 前記剥離液循環装置は、 前記レジスト剥離装置からの前記レジスト剥離廃液を一
    時的に溜めておく廃液タンクと、該レジスト剥離装置か
    らの該レジスト剥離廃液を該廃液タンクを介して前記処
    理装置に導く配管とを有し、 前記剥離液循環装置の前記廃液タンクと前記配管とに
    は、断熱材が施されていることを特徴とするレジスト剥
    離・廃液処理設備。
JP12389295A 1995-05-23 1995-05-23 レジスト剥離廃液の処理装置、及びこれを備えているレジスト剥離・廃液処理設備 Pending JPH08318263A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12389295A JPH08318263A (ja) 1995-05-23 1995-05-23 レジスト剥離廃液の処理装置、及びこれを備えているレジスト剥離・廃液処理設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12389295A JPH08318263A (ja) 1995-05-23 1995-05-23 レジスト剥離廃液の処理装置、及びこれを備えているレジスト剥離・廃液処理設備

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08318263A true JPH08318263A (ja) 1996-12-03

Family

ID=14871935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12389295A Pending JPH08318263A (ja) 1995-05-23 1995-05-23 レジスト剥離廃液の処理装置、及びこれを備えているレジスト剥離・廃液処理設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08318263A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011521781A (ja) * 2008-05-28 2011-07-28 スンチュンヒャン ユニバーシティ インダストリー アカデミー コオペレーション ファウンデーション アミン含有廃水からのアミン回収方法
JP2012242697A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Panasonic Corp 剥離液リサイクルシステムと運転方法および剥離液のリサイクル方法
JP2014078643A (ja) * 2012-10-11 2014-05-01 Nippon Refine Kk レジスト剥離液の再生方法および再生装置
US8980112B2 (en) 2012-11-20 2015-03-17 Canon Kabushiki Kaisha Method for renewing organic solvent, method for using organic solvent, and method for producing inkjet recording head
CN113009794A (zh) * 2021-03-05 2021-06-22 苏州晶洲装备科技有限公司 一种光阻剥离液废液循环利用系统

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011521781A (ja) * 2008-05-28 2011-07-28 スンチュンヒャン ユニバーシティ インダストリー アカデミー コオペレーション ファウンデーション アミン含有廃水からのアミン回収方法
US8545704B2 (en) 2008-05-28 2013-10-01 Soonchunhyang University Industry Academy Cooperation Foundation Method for recovering amine from amine-containing waste water
JP2012242697A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Panasonic Corp 剥離液リサイクルシステムと運転方法および剥離液のリサイクル方法
JP2014078643A (ja) * 2012-10-11 2014-05-01 Nippon Refine Kk レジスト剥離液の再生方法および再生装置
US8980112B2 (en) 2012-11-20 2015-03-17 Canon Kabushiki Kaisha Method for renewing organic solvent, method for using organic solvent, and method for producing inkjet recording head
CN113009794A (zh) * 2021-03-05 2021-06-22 苏州晶洲装备科技有限公司 一种光阻剥离液废液循环利用系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5227027A (en) High efficiency water distillation apparatus using a heat pump system and process for use thereof
KR101584529B1 (ko) 용액 처리 장치
KR100858047B1 (ko) 용제 회수 장치 및 용제 회수 방법
EP3769830A1 (en) Process for distilling a crude composition in a rectification plant including an indirect heat pump
JP3409028B2 (ja) 溶剤の再生方法及び装置
JPH04267901A (ja) 有機溶剤の廃液処理システム
JPH08318263A (ja) レジスト剥離廃液の処理装置、及びこれを備えているレジスト剥離・廃液処理設備
TW202204300A (zh) 二醇-水混合物之分離方法與反應器系統
EP0741124B1 (en) Removal of dimethylterephthalate from a methanolysis vapor stream
US11224825B2 (en) Separation system and method thereof
CN107641083A (zh) 一种共沸联合变压精馏分离乙酸乙酯和正己烷的节能技术
CN114409500B (zh) 一种从电子废液中回收丙二醇甲醚和丙二醇单甲醚醋酸酯的方法
US4842748A (en) Methods for removing volatile substances from water using flash vaporization
US7291250B1 (en) Vacuum distillation system and use thereof for concentrating organic-aqueous solvent mixtures
KR100395363B1 (ko) 용제의 정제방법 및 장치
CN212800203U (zh) 一种剥离废液组分回收系统
CA2342982C (en) Vacuum distillation system and use thereof for concentrating organic-aqueous solvent mixtures
CN111807974A (zh) 一种剥离废液组分回收系统和回收工艺
JP2007503308A (ja) 水処理方法及び装置
KR20210067867A (ko) 이종 물질의 분리 장치 및 분리 방법
JPH11300340A (ja) 有機物含有排水の回収用蒸発器
JPH07112166A (ja) 溶剤を用いる洗浄・乾燥装置
HU180662B (en) Process for the concentration of aqeous solutions of gly
CN219743936U (zh) 柔性精馏工艺系统
KR100216412B1 (ko) 순수 탄화수소를 얻기위한 추출 증류의 저면 생성물의 처리 공정