JPH08317487A - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

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JPH08317487A
JPH08317487A JP1727196A JP1727196A JPH08317487A JP H08317487 A JPH08317487 A JP H08317487A JP 1727196 A JP1727196 A JP 1727196A JP 1727196 A JP1727196 A JP 1727196A JP H08317487 A JPH08317487 A JP H08317487A
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acoustic tube
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Takashi Sabato
隆史 鯖戸
Toshihide Takizawa
俊秀 瀧澤
Teruo Doi
輝夫 土井
Kazuki Honda
一樹 本田
Takafumi Yuasa
孝文 湯浅
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 映像用機器に利用されるスピーカ装置に関
し、中域周波数における再生音圧周波数特性が激しく乱
れるという課題を解決し、音声の明瞭度の向上を図り、
再生音圧周波数特性が平坦な特性になる音響特性の優れ
たスピーカ装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 スピーカユニット2の前面に開口部11
が矩形形状の音波を導く音響管1を結合し、この音響管
1の内部のスピーカユニット2前面から音響管1の開口
部11に向かう音路6に面した吸音孔7を一端とする管
8と、この管8の他端が連通され管8と接する部分以外
は、周縁部に微少な隙間を形成した空間部9とにより共
鳴吸音部10aを構成することにより、吸音する帯域幅
およびディップQをコントロールすることによって、ピ
ーク、ディップを抑制し、音声の明瞭度の向上を図り、
再生音圧周波数特性が平坦な特性になる音響特性の優れ
たスピーカ装置を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテレビジョン受像機
などの映像用機器や自動車、情報、通信などの各種音響
機器に利用されるスピーカを前面に音波を導く音響管を
配置したスピーカ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スピーカユニットの前面にホーンや音響
管を結合し、スピーカユニットから発生した音波を上記
音響管の開口部まで導く方法は、ホーンや音響管を用い
ない場合に比べて出力音圧が大きく得られることや、特
定の方向に音が伝えられるなどの利点があり、従来から
多く用いられている。
【0003】図10は上記スピーカ装置を内蔵したテレ
ビジョン受像機の構造概念図である。同図において、1
は音響管、2はスピーカユニット、3はテレビキャビネ
ット、4は陰極線管、5はバックキャビネット、aは前
面放出音波、Bは後面放出音波を表したものである。
【0004】以上のように構成されたスピーカ装置を内
蔵したテレビジョン受像機について以下その動作につい
て説明する。
【0005】まず、スピーカユニット2から放出された
音波がその前面に配置された開口部が細長くほぼ矩形形
状に近い形状に構成された音響管1を通り、更にそのス
ピーカ装置の構造がテレビジョン受像機内部の陰極線管
4とテレビキャビネット3に沿った形状を取ることによ
り、狭い開口から音波を前面に導き出し、テレビキャビ
ネット3の開口部より前面放出音波aとして放出され、
同時にスピーカユニット2の後面にも後面放出音波Bと
してバックキャビネット5内部に音波が放出されてい
る。以上の構成によりテレビジョン受像機の小型スリム
化を可能とさせるものであった。
【0006】次にスピーカユニット2と音響管1からな
る上記スピーカ装置の詳細について図11、図12によ
り説明する。
【0007】図11は従来のスピーカ装置の斜視図であ
り、図12は同側断面図である。同図において6はスピ
ーカユニット2から発生した音波が通る音路であり、7
は音路6に面した吸音孔、10は吸音孔7を一端とする
管8と、この管8の他端が連通する空間部9とによって
構成される共鳴吸音部であり、11は音波を放出する開
口部である。
【0008】以上のように構成された従来のスピーカ装
置について以下にその動作を説明する。
【0009】まず、スピーカユニット2に入力信号が印
加されると、音波が音響管1の内部の音路6を通って音
響管1の開口部11から放射される。
【0010】しかし、音響管1の開口部11で音響イン
ピーダンスが大きく変化しているため、音波の一部は反
射して音路6に戻ってきて定在波を作り、音響管1の長
さで発生する定在波により、中域周波数においてピーク
をもつ再生音圧周波数特性になってしまう。
【0011】この定在波による中域周波数におけるピー
クを取り除くため、上記従来の構成では、音路6に面し
た吸音孔7を一端とする管8と、この管8の他端が連通
する空間部9とによって構成される共鳴吸音部10によ
ってピークになる部分を吸音する構成となっていた。
【0012】なお、この共鳴吸音部10は管8以外は密
閉されたものである。図13、図14は上記定在波を吸
収するための他の従来技術のスピーカ装置であり、図1
3は側断面図、図14は分解斜視図である。
【0013】同図において、15は音波を発生させるス
ピーカユニット、16はスピーカユニット15の前面に
配置された音響管、17aはスピーカユニット15と音
響管16を結合し固定する取り付けビスである。17は
音響管16の内部の音波が通る音路、18はスピーカユ
ニット15より放出された音波を音響管16の開口部1
6aへ導くために両サイドに設けられた反射板、19は
スロート部22内の吸音材、20は開口部16a側から
挿入した吸音材、21は上記開口部16a側から挿入し
た吸音材20を音響管16に固着する接着剤である。a
は音響管16の開口部16aより放出された前面放出音
波、Bはスピーカユニット15の後方より放出された後
面放出音波、22は上記吸音材19が挿入される音路1
7側に開口部を有するスロート部、23は吸音材19を
装着した後、このスロート部22を密閉する吸音材カバ
ー、24は同取付けビスである。
【0014】以上の構成のスピーカ装置の動作は図11
の従来技術と同様であるので、説明を省略し、異なる定
在波の吸収動作について説明する。
【0015】定在波は音響管16が持つ特有の管の長さ
に基づいて、スピーカユニット15からの音波によって
発生し、ピークディップの激しい乱れた音圧周波数特性
のスピーカ装置としてしまうものであるが、音響管16
の内部に配置したスロート部22の吸音材19と開口部
16a側から挿入した吸音材20により、音響管16で
発生した定在波を吸収し抑制することができ、平坦な音
圧周波数特性を作り出すことを可能としている。
【0016】なお、スロート部22の吸音材19の性能
を発揮させるために音響管16のスロート部22は吸音
材カバー23で密閉し、取付けビス24にて固定してい
る。また、スロート部22で音波が直接吸収減衰されな
いように両サイドに配置された反射板18がある程度ま
でコントロールし音波を導くことにより、特に中域の周
波数特性補正を行っている。これによって開口部が細長
くほぼ矩形形状に近い形状に構成された音響管16を備
えたスピーカ装置およびそれを用いたテレビジョン受像
機においても、自然な音響再生が可能となるように構成
されているものであった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の図11、図12のスピーカの構成では、中域周波数に
おけるピークを取り除くために共鳴吸音部10によりピ
ークになる部分を吸音していたが、吸音した部分が大き
なディップとなり、図4の符号53に示すように、ピー
ク、ディップの激しい乱れた再生音圧周波数特性になっ
てしまい、音声の明瞭度が低下するという課題を有して
いた。
【0018】また、上記図13、図14の従来の構成で
は、スロート部22の吸音材19と、開口部16a側か
ら挿入した吸音材20によって逆に必要以上に音波が吸
収減衰され、図7の符号51のごとく著しい音圧周波数
特性のレベル低下を引き起こし、その結果、図13に示
す前面放出音波aよりもむしろ後面放出音波Bの方が放
出量が多くなって音声の明瞭度が低下するという課題を
有していた。
【0019】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、音声の明瞭度の向上を図り、再生音圧周波数特性が
平坦な特性になる音響特性の優れたスピーカ装置を提供
することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明のスピーカ装置は、スピーカユニットの前面に
開口部が矩形形状の音波を導く音響管を結合し、この音
響管の内部に上記スピーカから放射される音波を開口部
に導く音路を形成すると共にこの音路に面して設けられ
た吸音孔を一端とする管ならびにこの管の他端が連通す
る空間部からなる共鳴吸音部を形成し、この共鳴吸音部
に微少な隙間を周縁に設けて音響管の内外を連通するよ
うに構成されたカバーを結合した構成としたものであ
る。
【0021】この構成により、機器への組み込みを考慮
し開口部を細長い矩形形状としたホーンや音響管を有す
るスピーカ装置においても、共鳴吸音部の空間部に形成
された微少な隙間により、吸音する帯域幅およびディッ
プのQをコントロールすることによってピーク、ディッ
プを抑制し、音声の明瞭度の向上を図り、再生音圧周波
数特性が平坦な特性になる音響特性の優れたスピーカ装
置を提供するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
スピーカユニットの前面に開口部が矩形形状の音波を導
く音響管を結合し、この音響管の内部に上記スピーカユ
ニットから放射される音波を開口部に導く音路を形成す
ると共に、この音路に面して設けられた吸音孔を一端と
する管ならびにこの管の他端が連通する空間部からなる
共鳴吸音部を形成し、この共鳴吸音部に微少な隙間を周
縁に設けて音響管の内外を連通するように構成されたカ
バーを結合してなるものであり、上記共鳴吸音部に設け
た微少な隙間によってこの共鳴吸音部の空間部の空気の
圧力を調整し、吸音する帯域幅およびQを調整してピー
クディップのない再生音圧周波数特性を得ることがで
き、音声の明瞭度の向上も図った優れた音響特性のスピ
ーカ装置を実現するものである。
【0023】請求項2記載の発明は、請求項1の構成に
加え、音響管の長さならびに空間部の容積が異なる共鳴
吸音部を少なくとも2つ以上設けたものであり、吸音す
る帯域幅をずらして、Qの調整が行えるというさらなる
効果を有するものである。
【0024】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載に加えて、共鳴吸音部の周縁に設けた微少な隙間を
0.1mm前後としたものであり、ピークの抑制の効果を
確実に発揮するものである。
【0025】請求項4記載の発明は、スピーカユニット
の前面に開口部が細長くほぼ矩形形状に近い形状に構成
された音波を導く音響管を結合し、この音響管の内部に
スピーカユニットの音波を導く音路に沿った立壁状の反
射板を設けると共に、ポート部を備えた壁材を音響管の
開口部側から挿入結合してなるものであり、従来、吸音
材によって必要以上に吸収減衰された音波も前面放出音
波として放出して音圧レベルの低下を防止して人の音声
の明瞭度が向上するとともに、音響管の開口部から挿入
できるので、適宜選択して音圧周波数特性を変化させる
ことが可能となるものである。
【0026】請求項5記載の発明は、請求項4記載の構
成に加え、ポート部を備えた壁材を開口部側から開口部
の両端に一対で挿入結合したものであり、壁材を変えて
異なる形状のポート部を一対として用いることによって
数次におよぶピークディップに対応して音圧周波数特性
のより平坦化が可能となるものである。
【0027】請求項6記載の発明は、請求項4または5
記載の構成に加え、ポート部を備えた壁材と音響管の側
壁とで形成される空間部に吸音材を配置したので、さら
に微妙な音質の味付やコントロールが可能となるもので
ある。
【0028】以下、本発明の実施の形態について、図1
〜図9により説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1のスピー
カ装置の側断面図、図2は同スピーカ装置の斜視図、図
3は図1におけるA〜Aの断面図であり、共鳴吸音部の
詳細を表わす。なお、図11および図12を用いて説明
した従来のスピーカ装置と同じ構成の部品には同じ符号
を付与し、詳細な説明は省略して説明する。
【0029】同図において1はスピーカユニット2の前
面に結合された音響管であり、この音響管1の内部には
上記スピーカユニット2から放射される音波を開口部1
1まで導くための音路6が形成されると共に、この音路
6に面した吸音孔7を一端とする管8と、この管8の他
端が連通した空間部9とによって共鳴吸音部10aが形
成される。
【0030】また、図2に示すように、この共鳴吸音部
10aは、共鳴吸音部カバー10bを結合することによ
り構成されている。
【0031】また、図3は上記共鳴吸音部10aの詳細
を表わす図1におけるA〜Aの断面図であり、同図にお
いて10cは空間部9の周縁部に設けられた0.1mm前
後の隙間であり、この隙間10cによって空間部9は共
鳴吸音部カバー10bにより完全密閉されていない状態
となっている。
【0032】以上のように構成された本発明のスピーカ
装置についてその動作を説明する。まず、スピーカユニ
ット2に入力信号が印加されると、音波が音響管1の内
部の音路を通って音響管1の開口部11から放射され
る。その際、音響管1の内部に発生する定在波は、吸音
孔7から管8を通り空間部9に取り入れられるが、空間
部9の周縁部に設けられた0.1mm前後の隙間10cか
ら空気が逃げることにより空間部9内の空気の圧力を調
整し、吸音する帯域幅およびディップのQをコントロー
ルすることができ、ピーク、ディップを図4の符号52
の再生音圧周波数特性で示すごとく抑制するものであ
る。
【0033】同図からもわかるように、本実施の形態の
構成によれば中域周波数におけるピーク、ディップを抑
制することができ、音声の明瞭度の向上を図り、再生音
圧周波数特性が平坦な特性になる音響特性の優れたスピ
ーカ装置を提供することが可能となる。
【0034】また、本発明のスピーカ装置を映像機器に
内蔵することにより、映像機器の小型スリム化を容易に
実現できるほか、高性能で高音質な映像機器とすること
が可能となるものである。
【0035】なお、本発明の音響管1の構造により構成
されたスピーカ装置に、後面キャビネットおよびバスレ
フ、ポート等を設けた場合においても同様の効果が得ら
れることは言うまでもない。
【0036】また、上記実施の形態1においては隙間1
0cを0.1mm前後としたがピークディップを抑制でき
る程度の微少間隔を有するものであれば良く特に特定さ
れるべきものではない。
【0037】また、共鳴吸音部10aは一つのものとし
て説明したが、管8の長さや空間部9の異なる2つ以上
を設ければ、よりフラットな再生音圧周波数特性が得ら
れるものである。
【0038】(実施の形態2)図5は本発明の実施の形
態2のスピーカ装置の側断面図であり、図6は分解斜視
図である。なお、同図において上記図13、図14に示
した従来のスピーカ装置と同構成の部品には同一符号を
付与してその詳細な説明を省略して説明すると、本実施
の形態が図13、図14の従来技術と異なるのは、スピ
ーカユニット15の前面に開口部が細長くほぼ矩形形状
に近い形状で構成された音波を導く音響管16を結合し
た構成において、この音響管16の開口部16aの前面
から挿入が可能な隔壁となる第1挿入壁30を設けたこ
とである。同図において、30は第1挿入壁、31は第
1挿入壁のポート部、33は第1挿入壁空洞体である。
【0039】以上のように構成された本実施の形態2の
スピーカ装置について、動作を説明する。
【0040】まず、スピーカユニット15に電気信号が
印加されると音響信号に変換されて音波が発生し、その
音波がスピーカユニット15の前面に結合された音響管
16によって音路17を通り音響管開口部16aへと導
かれ、前面放出音波Aとして放出されるものである。
【0041】音響管16の開口部16aの前面から挿入
が可能な隔壁となる第1挿入壁30を音響管1の内部に
設けたことにより、第1挿入壁30と音響管16があた
かも一体の構造体のような形状を成し、更に、第1挿入
壁30に設けた第1挿入壁ポート部31が短い管として
機能し、第1挿入壁30と音響管16とが作る第1挿入
壁空洞体33とあいまって、音響管16内部におけるヘ
ルムホルツの共鳴器としての役割を果たし、音響管16
の内部で発生する定在波を第1挿入壁空洞体33が空洞
共振を作り、従来吸音材によって必要以上に吸収減衰さ
れた音波もロス低減されることなく前面放出音波Aとし
て放出することができ、したがってこの種の音響管やホ
ーン形状が持っていた課題である音圧周波数特性のレベ
ル低下を引き起こすこともなく高い音圧レベルが維持可
能となり、又、前面放出音波Aの量がロスなく放出され
るため後面放出音波bに打ち消されず保たれるようにな
り、音声明瞭度に悪影響を与えることなく、従来品では
実現することができなかった人の音声の明瞭度向上が本
発明により初めて実現できるものである。
【0042】この実施の形態2によるスピーカ装置の音
圧周波数特性50と従来のスピーカ装置の音圧周波数特
性51を図7に比較して示す。
【0043】この図7からも明らかなように、音圧周波
数特性50は、500Hz付近の大きい一次共振のピー
クディップの山谷が第1挿入壁30と音響管16が作る
第1挿入壁空洞体33により抑えられるため音圧周波数
特性の平坦化が図れ、更に従来使用していた前面から挿
入した吸音材が不要となるため音圧周波数特性の全体レ
ベルが向上し、音圧感のある豊かな音響特性を実現でき
るものである。
【0044】以上のように、特に第1挿入壁30を音響
管16から切り離して別ピースとして音響管16の開口
部16aの前面から挿入する構成とすることは、いわゆ
る自由な形状として第1挿入壁30と第1挿入壁ポート
部31が取ることができ、今まで除去することができな
かった数次に及ぶ共振のピークディップの山谷を自由に
コントロールして抑え込むことが可能となり、任意に音
圧周波数特性を変化させることができるものである。
【0045】又、前面放出音波Aの量がロスなく放出さ
れるため後面放出音波bに打ち消されず保たれることに
より低減のレベルも低下したりせずに、豊かな低域再生
能力を有することができる。更にバックキャビネット
(図示せず)の内部に放出する後面放出音波の量も少な
くなるため後面放出音波のL側とR側が互いに干渉した
り、音圧周波数特性に悪影響を与えることもなく、良好
な音圧周波数特性を実現できるものである。
【0046】更に音響管16の開口部16aの前面より
挿入することができる構造としたことは即ち従来音響管
16を形成する樹脂成形部品についても、今まで吸音材
を収納し密閉するために構造上必要不可欠であったヒン
ジ構造が形成できる一般的なポリプロピレン材料だけで
なく、ヒンジ構造ができない流動性が高く靱性が低いポ
リスチレン材料などの材料も使用可能となり、多種多様
な用途に応じた材料を自由に選択することができ、それ
に伴い音響管の構造設計自由度の向上が図れ、ひいては
スピーカ装置の音質設計の余裕度や自由度も向上するこ
とができる。
【0047】以上のような本実施の形態2のスピーカ装
置をテレビジョン受像機に内蔵することにより、テレビ
ジョン受像機の小型スリム化を容易に実現できるほか、
高性能で且つ高音質のテレビジョン受像機を提供するこ
とができるものである。
【0048】(実施の形態3)図8は本発明の実施の形
態3を示す側断面図である。
【0049】同図において、30は第1挿入壁、31は
第1挿入壁のポート部、33は第1挿入壁空洞体、34
は第2挿入壁、35は第2挿入壁のポート部、36は第
2挿入壁空洞体で、実施の形態2の構成と異なるのは音
響管16の内部に二つの挿入壁30,34を配置した点
である。
【0050】以上の構成によると、音圧周波数特性にお
ける共振のピークディップの山谷をより細分化し、偶数
次と奇数次に細かくとらまえて分けることにより、例え
ば偶数次の共振を左の挿入壁が受け持ち、奇数次の共振
を右の挿入壁が受け持つなど個々の挿入壁でそれぞれ分
担させて挿入壁空洞体が作るヘルムホルツの共鳴器の周
波数でコントロールすることにより、二つの挿入壁で高
次にわたって共振のピークディップの山谷を抑え込むこ
とができ、今までに無いより平坦でフラットな音圧周波
数特性を実現可能とするものである。
【0051】(実施の形態4)図9は本発明の実施の形
態4を示す側断面図である。
【0052】同図9において、37は第1挿入壁空洞体
33の内部に配置した吸音材、38は第2挿入壁空洞体
36の内部に配置した吸音材で、実施の形態3の構成と
異なるのは挿入壁空洞体33,36の内部にごく少量の
吸音材37,38を配置した点である。
【0053】上記構成によると、第1挿入壁空洞体33
や第2挿入壁空洞体36の内部にごく少量の吸音材3
7,38を配した構成とすることにより、定在波や空洞
共振による小さくて鋭いピークディップをも吸収し、従
来音圧周波数特性では表すことができなかった微妙な音
質の味付けやコントロールも思いのままに実現可能と
し、又、従来吸音材を使用することは音圧レベルの低下
を招いていたが、音波が通る音路17に直接吸音材を当
てずに挿入壁内部に配置することで音波を吸収減衰させ
ずに音響管16の開口部16aより前面放出音波Aとし
て放出することができるものである。
【0054】なお、図9に示すスロート部22の吸音材
19を配置する空洞体も同様の考え方で音響管16の後
面のスピーカユニット15側から挿入し、隔壁部を形成
することにより挿入壁空洞体を作ることができ、同等の
性能を実現することも可能である。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明のスピーカ装置は人
の音声を再生する上で重要な中域周波数におけるピー
ク、ディップが少ない平坦な再生音圧周波数特性とする
ことができ、従来品では実現できなかった音声の明瞭度
の向上を図った優れた音響特性を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピーカ装置の一実施の形態の側断面
【図2】同斜視図
【図3】図1のA〜A断面図
【図4】同再生音圧周波数特性図
【図5】同他の実施の形態の側断面図
【図6】同分解斜視図
【図7】同再生音圧周波数特性図
【図8】同他の実施の形態の側断面図
【図9】同他の実施の形態の側断面図
【図10】従来のスピーカ装置を用いたテレビジョン受
像機の構造概念図
【図11】同スピーカ装置の斜視図
【図12】同側断面図
【図13】他の従来のスピーカ装置の側断面図
【図14】同分解斜視図
【符号の説明】
1,16 音響管 2,15 スピーカユニット 7 吸音孔 8 管 9 空間部 10a 共鳴吸音部 10b 共鳴吸音部カバー 10c 隙間 11,16a 開口部 30 第1挿入壁 31 第1挿入壁ポート部 33 第1挿入壁空洞体 34 第2挿入壁 35 第2挿入壁ポート部 36 第2挿入壁空洞体 37,38 吸音材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 一樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 湯浅 孝文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピーカユニットの前面に開口部が矩形
    形状の音波を導く音響管を結合し、この音響管の内部に
    上記スピーカユニットから放射される音波を開口部に導
    く音路を形成すると共に、この音路に面して設けられた
    吸音孔を一端とする管ならびにこの管の他端が連通する
    空間部からなる共鳴吸音部を形成し、この共鳴吸音部に
    微少な隙間を周縁に設けて音響管の内外を連通するよう
    に構成されたカバーを結合してなるスピーカ装置。
  2. 【請求項2】 管の長さならびに空間部の容積が異なる
    共鳴吸音部を少なくとも2つ以上設けた請求項1記載の
    スピーカ装置。
  3. 【請求項3】 共鳴吸音部の周縁に設けた微少な隙間が
    0.1mm前後である請求項1または2記載のスピーカ装
    置。
  4. 【請求項4】 スピーカユニットの前面に開口部が細長
    くほぼ矩形形状に近い形状に構成された音波を導く音響
    管を結合し、この音響管の内部にスピーカユニットの音
    波を導く音路に沿った立壁状の反射板を設けると共に、
    ポート部を備えた壁材を音響管の開口部側から挿入結合
    してなるスピーカ装置。
  5. 【請求項5】 ポート部を備えた壁材を開口部側から開
    口部の両端に一対で挿入結合した請求項4記載のスピー
    カ装置。
  6. 【請求項6】 ポート部を備えた壁材と音響管の側壁と
    で形成される空間部に吸音材を配置した請求項4または
    請求項5記載のスピーカ装置。
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