JPH08316451A - 高耐圧横型半導体素子 - Google Patents

高耐圧横型半導体素子

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JPH08316451A
JPH08316451A JP11417295A JP11417295A JPH08316451A JP H08316451 A JPH08316451 A JP H08316451A JP 11417295 A JP11417295 A JP 11417295A JP 11417295 A JP11417295 A JP 11417295A JP H08316451 A JPH08316451 A JP H08316451A
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junction
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conductivity type
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Abstract

(57)【要約】 【目的】曲線部分の素子終端部のn- 領域の不純物濃度
を最適化することで、この部分の電界強度の緩和を図
り、高耐圧化を図る。 【構成】p- 基板1の表面層にn- 領域2を選択的に形
成し、n- 領域2の表面層に選択的にn+ カソード領域
3を形成し、n- 領域2の表面とp- 基板1とを接続す
るp+ の接続領域4を形成し、n- 領域2の表面層に接
続領域3と接して、n+カソード領域4とは分離され
て、n領域7が形成される。接続領域4とn- 領域2と
が接する第2接合32およびp- 基板1とn- 領域2と
が接する第1接合31とを、逆バイアスする電圧を印加
した場合に、この第1接合31と第2接合32の近傍の
電界強度が絶縁破壊電界強度に達する以前に、第1接合
31からn-領域2およびさらにn領域7に伸びた空乏
層端20がn領域7およびn- 領域2の表面付近に到達
するように、n領域7の不純物濃度を比較的高濃度に調
整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパワーICなどに使用さ
れる横型高耐圧半導体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は従来の横型高耐圧半導体素子(ダ
イオード)の断面図を示す。p- 基板1上にエピタキシ
ャル成長により形成されたn- 領域2が形成され、さら
にp-基板1と表面を結ぶp+ 領域である接続領域4が
形成され、n- 領域2の表面層にn+ カソード領域3が
形成される。接続領域4、p- 基板1、n- 領域2、お
よびn+ カソード領域3でpnダイオードが構成され、
接続領域4の上にアノード電極5が形成され、n+ カソ
ード領域3の上にカソード電極6が形成される。またp
- 基板1とn- 領域2とでpn接合である第1接合31
が形成され、接続領域4とn- 領域2とでpn接合であ
る第2接合32が形成される。通常、接続領域4の不純
物濃度はn- 領域2に比較して高く設定されており、逆
バイアス時に第2接合32から伸びる空乏層は主にn-
領域2側に伸長する。
【0003】図8は図7の素子断面図と空乏層の拡がり
図および電界強度分布図を示し、同図(a)はn- 領域
2の空乏層が表面に達していない場合の図で、同図
(b)はn- 領域の空乏層が表面に達している場合の図
を示す。同図(a)において、n - 領域2の不純物濃度
を比較的低濃度で、厚みを厚く設定した場合は、第1接
合31および第2接合32から伸びる空乏層端20は、
第2接合32の絶縁破壊電圧EMAX の電圧でも、n-
域2の全表面には達せず、n+ カソード領域3側のn-
領域2の表面は空乏層化されない。一方同図(b)にお
いて、n- 領域2の不純物濃度を比較的高濃度にし、厚
みを比較的薄く設定して、第1接合31および第2接合
32からn- 領域2内に伸びる空乏層端20が第2接合
32の絶縁破壊電圧以下の電圧でn- 領域2の全表面に
到達するようにする。勿論、p- 基板1の不純物濃度と
厚みは最適化する必要がある。即ち、同図(a)の状態
では、n+ カソード領域3側のn- 領域2の全表面にお
いては空乏層化されないため、n- 領域2の表面におけ
る電界強度Eは第2接合32でピークになる。一方、同
図(b)では、第1接合31から伸長した空乏層により
- 領域2の全表面部が空乏化している。そのため、第
2接合32およびn+ カソード領域3とn- 領域2との
第3接合33の2箇所に電界強度のピークが現れる。素
子に印加される電圧は電界強度Eを空乏層の伸びる距離
で積分した値、即ち、面積(ハッチング部分で示す)で
表される。また素子耐圧は絶縁破壊電界強度EMAX に達
する電圧で表されるため、この面積が大きい程耐圧は高
くなる。同図(a)と同図(b)を比較すると、この面
積は同図(b)の方が遙に大きく、従って、同図(b)
の方が高い耐圧を持つことできる。同図(b)の構造の
素子では比較的高いn- 領域2の不純物濃度で、しかも
- 領域2の厚さが比較的薄くても高耐圧を得る事がで
き、特に素子のオン抵抗がn- 領域2の不純物濃度に依
存するMOSFET等ではこのリサーフ構造が非常に有
効である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この素子は、
高耐圧を得るために、第1接合31および第2接合32
からの空乏層端20の伸びをn- 領域2の表面のどの個
所でも均等になるように、例えば、対向するn+ カソー
ド領域3端と接続領域4端とを紙面に垂直な面で同心円
に形成することで効果を上げることがでる。しかし、小
容量素子の場合にはチップ面積が小さく、同心円にでき
るが、大容量素子の場合には面積効率(チップ面積に対
する活性領域の面積の比率)を大きくするためには、櫛
の歯状にし、n+ カソード領域3端と接続領域3端が曲
線部分(素子終端部)と直線部分(通常部)とから構成
される場合が多い。そのため、空乏層端20の伸びが全
個所で均一にできなくなり、所定の耐圧を得ることが困
難となる。
【0005】図9に大容量素子の平面図を示す。ここで
は大容量化を図る一例として、櫛の歯状の平面パターン
を示す。接続領域4でn- 領域2が囲まれ、n- 領域2
でn + カソード領域3が囲まれている。接続領域4の上
に図示されていないアノード電極が形成され、その一部
に点線で示すアノードパッド25が形成され、この部分
に外部導出リード線がボンデングされる。またn+ カソ
ード領域3の上に図示されていないカソード電極が形成
され、その一部に点線で示すカソードパッド26が形成
され、この部分に外部導出リード線がボンデングされ
る。この櫛の歯状の平面パターンにおいて、所定の耐圧
を得ながら、素子のオン電圧を低下させるために、接続
領域4端とn+ カソード領域3端との対向長(図4の紙
面に垂直な面上での長さに相当する)をできる丈長く
し、これらに挟まれたn- 領域2表面の幅W(接続領域
4端とn+ カソード領域3端との対向幅)を所定の耐圧
が確保できる条件で、できる丈狭くする必要がある。こ
のような平面パターンでは曲線部分(素子終端部)のa
部およびb部と、直線部分(通常部)のc部が存在し、
電圧が印加されたときの空乏層の伸びが異なり、電界強
度分布も異なる。
【0006】図10は素子断面図、空乏層の拡がり図お
よび電界強度分布図を示し、同図(a)は図9のa部の
A−A切断部、同図(b)は図6のb部のB−B切断
部、同図(c)は図6のc部のC−C切断部について示
した図である。尚、同図(a)、(b)は素子終端部を
示し、同図(c)は通常部を示す。同図(a)では、n
- 領域7の周囲が接続領域4に囲まれており、n- 領域
2の体積に対して接続領域4の体積の比率が増加してい
るため、接続領域4とn+カソード領域3との間のn-
領域2が低い電圧で空乏化され、最大電界強度はn +
ソード領域3とn- 領域2との第3接合33に現れ、こ
の部分で絶縁破壊が発生する。同図(b)では、逆にn
- 領域2の体積に対する接続領域4の体積の比率が低下
しており、接続領域4とn+ カソード領域3との間のn
- 領域2は高い電圧でも完全に空乏化されず、空乏層端
20がn- 領域2の全表面に達する前に、最大電界強度
が接続領域4とn- 領域2との第2接合32に現れ、こ
の部分で絶縁破壊が発生する。一方同図(c)では、n
- 領域2と接続領域4が直線的に対向し、またn- 領域
2とn+ カソード領域3も直線的に対向するため、最大
電界強度がカソード側とアノード側とに等しく現れ、絶
縁破壊が発生する。そのため、電界強度Eが絶縁破壊電
界強度EMAX に達する直前の空乏層の伸びで電界強度E
を積分した値(電界強度分布図のハッチングで示した面
積)は、同図(a)および同図(b)の方が同図(c)
より小さく、従って耐圧も低い。ここで示した例は直線
部分のn- 領域2の不純物濃度と厚みを最適化した場合
であるが、曲線部分を最適化した場合は今度は他の曲線
部分と直線部分が低い電圧で絶縁破壊を起こす。いずれ
にしても、このように曲線部分(素子終端部)と直線部
分(通常部)とが混在する平面パターンの素子では、混
在しない素子と比べて全領域に亘って最適化することは
困難であり、耐圧は低下する。
【0007】この問題を避けるため、これらの素子終端
部の曲率半径を大きくすると面積効率が減少し、同じ素
子容量を得るためのチップ面積が増加しコストが上昇す
る。また、図9において、素子終端部のn- 領域2の幅
Wを通常部より大きくすることも可能であるがb部で
は、空乏層の伸びが通常部より小さいため、この効果は
少ない。また、図10(a)(図9のa部)において、
+ カソード領域3よりも低濃度のn領域(nバッフ
ァ)を付加することで、空乏層端20を通常部のカソー
ド側より多く素子終端部のカソード側に伸長させ、素子
終端部のカソード側の電界強度を若干緩和することが可
能であるがこれも効果は十分でない。また、図10
(b)(図9のb部)において、接続領域4(アノード
領域)よりも低濃度のp領域(pバッファ)を付加する
ことにより、空乏層端20を通常部のアノード側より素
子終端部のアノード側に多く伸長させ、電界強度を若干
緩和することが可能であるがこれも効果は十分でない。
【0008】この発明は、前記課題を解決するために、
- 領域2において、素子終端部のa部では通常部のc
部よりも高濃度のn領域となるように不純物濃度を増加
させ、また逆に素子終端部のb部では通常部のc部より
も低濃度のn領域が形成されるように逆の導電形のp型
不純物を導入することで電界強度の緩和を図り、高電圧
を確保できる高耐圧横型半導体装置を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、第1導電形の第1領域の表面層に選択的に形成され
た第2導電形の第2領域と、第2領域の表面層に選択的
に形成された第1導電形または第2導電形の高濃度の第
3領域とを備え、第2領域の表面と第1領域とを接続す
る第1導電形の高濃度の接続領域である第4領域を形成
し、第4領域と第2領域とが接する第2接合および第1
領域と第2領域とが接する第1接合とを逆バイアスする
電圧を印加した場合に、この第1接合と第2接合の近傍
の電界強度が破壊電界強度に達する以前に、第1接合か
ら第2領域に伸びた空乏層が第2領域の表面の極近傍に
到達することで、第2領域の不純物濃度を比較的高濃度
にしても高耐圧が得られる構造(所謂リサーフ構造)を
有する横型半導体素子において、素子終端部の第2領域
の不純物濃度と通常部(素子終端部以外の個所)の第2
領域の不純物濃度とをそれぞれ異なった値に設定するこ
とである。
【0010】また第2領域の表面部を、曲線領域である
素子終端部と直線領域である通常部とで構成するとよ
い。さらに第4領域の表面部の曲率半径が、第3領域の
表面部の曲率半径よりも大きい曲率半径を有し、素子終
端部の第2領域の不純物濃度を通常部の第2領域より高
濃度になるように設定すると効果的である。
【0011】また第4領域の表面部の曲率半径が、第3
領域の表面部の曲率半径よりも小さい曲率半径を有し、
素子終端部の第2領域の不純物濃度を通常部の第2領域
より低濃度になるように設定すると効果的である。さら
に通常部の第2領域と同一の不純物濃度を有する素子終
端部の第2領域の表面層に、通常部の不純物濃度よりも
高濃度の第2導電形の第5領域を形成することで、素子
終端部の第5領域を含む第2領域の平均不純物濃度(第
2と第5領域の不純物濃度の平均値)を、通常部の第2
領域より高濃度にするとよい。
【0012】また通常部の第2領域と同一の不純物濃度
を有する素子終端部の第2領域の表面層に、第1導電形
不純物を導入し、正味の不純物濃度(第2導電形不純物
濃度から第1導電形不純物濃度を差し引いた値)が、通
常部よりも低濃度の第2導電形の第5領域を形成するこ
とで、素子終端部の第5領域を含む第2領域の平均不純
物濃度(第2と第5領域の不純物量の総量を第2と第5
領域の合計の体積で割った値)を、通常部の第2領域よ
り低濃度とするとよい。
【0013】第5領域を形成するための拡散マスクの窓
(拡散窓)を素子終端部全面または局部的に複数個形成
するとよい。
【0014】
【作用】図9の素子終端部のa部に相当するn- 領域に
通常部のn- 領域よりも高濃度のn領域を付加すること
により、素子終端部のn- 領域の全面が低い電圧で空乏
化することを防止でき、カソード側に強い電界強度の部
分が発生することを防止することができる。また、図9
の素子終端部のb部に相当するn- 領域に通常部のn-
領域よりも低濃度のn領域を付加することにより、素子
終端部のn- 領域の全面が低い電圧でも空乏化できるよ
うにすることで、アノード部に強い電界強度の部分が発
生することを防止することができる。
【0015】
【実施例】図1はこの発明の第1実施例をダイオードに
適用した要部断面図で、図9のa部に相当する素子終端
部の断面図を示す。p- 基板1の表面層にn- 領域2を
選択的に形成し、n- 領域2の表面層に選択的にn+
ソード領域3を形成し、n - 領域2の表面とp- 基板1
とを接続するp+ の接続領域4を形成し、n- 領域2の
表面層に接続領域3と接して、n+ カソード領域4とは
分離されて、n領域7が形成される。また接続領域4上
にアノード電極5、n+ カソード領域3上にカソード電
極6が形成される。接続領域4とn- 領域2とが接する
第2接合32およびp- 基板1とn- 領域2とが接する
第1接合31とを逆バイアスする電圧を印加した場合
に、この第1接合31と第2接合32の近傍の電界強度
が絶縁破壊電界強度に達する以前に、第1接合31から
- 領域2内およびさらにn領域7内に伸びた空乏層端
20が、n領域7およびn- 領域2の表面付近に到達す
るように、n領域7の不純物濃度を比較的高濃度に調整
する。このn領域7はp-基板1に到達していなくとも
到達していても良い。即ち素子終端部のn- 領域2とn
領域7のn形不純物量の総量をその体積で割った平均の
不純物濃度が素子終端部の曲率半径の大きさに応じて通
常部のn- 領域2のn形不純物濃度に比べて増加させる
ことにより、通常部と同程度に空乏層が伸長するように
設計すれば良い。
【0016】図2はこの発明の第2実施例をダイオード
に適用した要部断面図で、図9のb部に相当する素子終
端部の断面図を示す。図1のn領域7に相当する領域を
-領域2のn形不純物量より少ない量のn--領域8で
形成する。第1接合31および第2接合32とを逆バイ
アスする電圧を印加した場合に、この第1接合31と第
2接合32の近傍の電界強度が絶縁破壊電界強度に達す
る以前に、第1接合31からn- 領域2およびn--領域
8に伸びた空乏層端20がn--領域8およびn - 領域2
の表面付近に到達するように、n--領域8の不純物濃度
を比較的低濃度に調整する。このn--領域8はp- 基板
1に到達していなくとも到達していても良い。即ち素子
終端部のn- 領域2とn--領域8のn形不純物量の総量
をその体積で割った平均の不純物濃度が素子終端部の曲
率半径の大きさに応じて通常部のn- 領域2のn形不純
物濃度に比べて減少させることにより通常部と同程度に
空乏層端20が伸長するように設計すれば良い。だだ
し、このn--領域8は例えば逆導電型(p形)不純物を
導入することで形成するため、n--領域8の不純物量は
元のn形不純物量から、導入されたp形不純物量を差し
引いた残りの不純物量をいう。
【0017】図3はこの発明の第3実施例を横型IGB
Tに適用した場合の要部断面図で、図9のa部に相当す
る個所の要部断面図を示す。p- 基板1上にn- 領域2
が形成され、n- 領域2に表面からp- 基板1に接する
+ 領域である接続領域4を形成し、さらにpウェル領
域10を形成し、この接続領域4とpウェル領域10の
表面層にp++コンタクト領域11とn+ エミッタ領域9
とを形成し、n+ エミッタ領域9とn- 領域2とに挟ま
れたpウェル領域10の表面上に絶縁膜を挟んでゲート
電極18が形成され、p++コンタクト領域11とn+
ミッタ領域9との表面にエミッタ電極12が形成され
る。またこれらの領域と離れて、n- 領域2の表面層に
選択的にnバッファ領域14およびnバッファ領域14
の表面層にp+ コレクタ領域13が形成され、その上に
コレクタ電極15が形成される。さらにゲート電極1
8、エミッタ電極12およびコレクタ電極15とそれぞ
れ接触するゲート端子G、エミッタ端子Eおよびコレク
タ端子Cが形成される。また、pウェル領域10とnバ
ッファ領域14とに挟まれたn- 領域2の表面層に拡散
窓16を有する拡散マスク17を介してn形不純物が拡
散され、n領域7が形成される。図1と異なる点は、n
領域7とn- 領域2との不純物濃度の平均の不純物濃度
を増加させるために、n形不純物を多数の局部的に窓明
けされた拡散窓16から拡散する。横型IGBTでは、
通常、p+ コレクタ領域13(ダイオードの場合のカソ
ード部に相当)のパンチスルーを防止するnバッファ領
域14が存在するため、これと同一の工程で上記の平均
のn形不純物濃度を増加させるための領域を形成しよう
とすると、nバッファ領域14の不純物濃度は大きすぎ
る。そのためこの実施例のように多数の局部的な拡散窓
16から不純物を導入することによって、工程を増やさ
ずに、平均の不純物濃度を最適な値に調整できる。
【0018】図4はこの発明の第4実施例を横型IGB
Tに適用した場合の要部断面図で、図9のb部に相当す
る個所の要部断面図を示す。図2と異なる点は、素子終
端部のn- 領域2とn--領域8を合わせた領域の平均の
不純物濃度を減少させるために、p形不純物をn- 領域
2の表面層に多数の局部的に窓明けされた拡散窓16か
ら拡散し、n--領域8を形成する点である。横型IGB
Tでは、通常、pウェル領域10が存在し、これと同一
の工程で上記の平均のn形不純物濃度を減少させるため
のn--領域8を形成しようとすると、pウェル領域10
の不純物濃度は大きすぎ、p転してしまう。そのため、
この実施例のように多数の局部的な拡散窓16からp形
不純物を導入することによって、工程を増やさずに、平
均の不純物濃度を最適な値に調整する。この拡散窓16
を狭めて小さな幅、例えば1μm程度にすることで、n
- 領域2に拡散するp形不純物の表面濃度をn- 領域2
の表面濃度より低下させることができ、n- 領域2をp
転させずにn--領域8を形成できる。
【0019】尚、図3、図4でn領域7およびn--領域
8が波形に形成されているが、島状に個々に形成してい
てもよい。またn--領域8は場合によってはp転してp
--領域になっても構わない。また、図3、図4では便宜
上不純物導入のための拡散窓16有する拡散マスク17
を断面図に記入しているが、この拡散マスク16は不純
物導入時のみ必要で最終段階まで残す必要はない。ま
た、この実施例では不純物の導入にnバッファ領域14
およびpウエル領域10に使用される不純物導入工程を
利用したが、他の適当な不純物の導入工程があればそれ
を利用してもよいことは言うまでもない。
【0020】図5、図6は図3、図4で不純物を導入す
る拡散窓16を示す平面図で、半円状パターン図と放射
状パターン図をそれぞれ示す。図5、図6において、n
- 領域2の表面に酸化膜等に局部的に多数窓明けされた
拡散窓16を有する拡散マスクが形成される。ここでは
拡散窓16の位置のみ示し、拡散マスク自体は示してい
ない。またこの拡散窓16の形状はこれ以外に例えば微
小円など多数配置するなど各種パターンが考えられるこ
とはいうまでもない。また図中の他の符号の説明は他図
と同様のため省略する。
【0021】尚、第1実施例と第2実施例を同時に適用
し、また第3実施例と第4実施例を同時に適用して素子
を製作する場合が多いが、素子構造によってはこれらの
実施例を単独に適用する場合もある。例えば、曲率半径
などの大小により、より支配的な素子終端部にのみそれ
に合う実施例を適用するなどである。また、これらの実
施例をダイオードおよびIGBTに適用した例を述べた
が、MOSFET,MOSゲートサイリスタなど多くの
素子に対して適用できることも言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】この発明によれば、素子終端部のn-
域の平均の不純物濃度を、通常部の不純物濃度と異なっ
た値に、最適化することで、この部分の電界集中を防止
し、素子耐圧の向上が図れる。また面積効率を上げるた
め、曲率半径の小さな素子終端部を多数有する大容量の
横型半導体素子でも高耐圧化が図れる。さらに、既存の
工程を利用してn- 領域の平均の不純物濃度を最適化す
ることができるため、製造コストの増大なしに高耐圧化
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例をダイオードに適用した
要部断面図で、図9のa部に相当する素子終端部の断面
【図2】この発明の第2実施例をダイオードに適用した
要部断面図で、図9のb部に相当する素子終端部の断面
【図3】この発明の第3実施例を横型IGBTに適用し
た場合の要部断面図で図9のa部に相当する個所の要部
断面図
【図4】この発明の第4実施例を横型IGBTに適用し
た場合の要部断面図で図9のb部に相当する個所の要部
断面図
【図5】第3実施例、第4実施例で不純物を導入する拡
散窓16を示す半円状パターン図
【図6】第3実施例、第4実施例で不純物を導入する拡
散窓16を示す放射状パターン図
【図7】従来の高耐圧横型半導体素子(ダイオード)の
断面図
【図8】図4の素子断面図と空乏層の拡がり図および電
界強度分布図
【図9】大容量素子の平面図
【図10】素子断面図、空乏層の拡がり図および電界強
度分布図を示し、(a)は図9のa部、(b)は図9の
b部、(c)は図9のc部についてそれぞれを示した図
【符号の説明】
1 p- 基板 2 n- 領域 3 n+ カソード領域 4 接続領域(p+ 領域) 5 アノード電極 6 カソード電極 7 n領域 8 n--領域 9 n+ エミッタ領域 10 pウェル領域 11 p++コンタクト領域 12 n+ エミッタ電極 13 p+ コレクタ領域 14 nバッファ領域 15 コレクタ電極 16 拡散窓 17 拡散マスク 18 ゲート電極 20 空乏層端 25 アノードパッド 26 カソードパッド 31 第1接合 32 第2接合 33 第3接合 G ゲート端子 E エミッタ端子 C コレクタ端子 W n- 領域表面の幅

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1導電形の第1領域の表面層に選択的に
    形成された第2導電形の第2領域と、第2領域の表面層
    に選択的に形成された第1導電形または第2導電形の高
    濃度の第3領域とを備え、第2領域の表面と第1領域と
    を接続する第1導電形の高濃度の接続領域である第4領
    域を形成し、第4領域と第2領域とが接する第2接合お
    よび第1領域と第2領域とが接する第1接合とを逆バイ
    アスする電圧を印加した場合に、この第1接合と第2接
    合の近傍の電界強度が破壊電界強度に達する以前に、第
    1接合から第2領域に伸びた空乏層が第2領域の表面も
    しくは表面の極近傍に到達することで、第2領域の不純
    物濃度を比較的高濃度にしても高耐圧が得られる構造
    (所謂リサーフ構造)を有する横型半導体素子におい
    て、素子終端部の第2領域の不純物濃度と素子終端部以
    外の個所(以下、通常部という)の第2領域の不純物濃
    度とがそれぞれ異なった値に設定されることを特徴とす
    る高耐圧横型半導体素子。
  2. 【請求項2】第2領域の表面部が曲線領域である素子終
    端部と直線領域である通常部とからなることを特徴とす
    る請求項1記載の高耐圧横型半導体素子。
  3. 【請求項3】第4領域の表面部の曲率半径が、第3領域
    の表面部の曲率半径よりも大きい曲率半径し、素子終端
    部の第2領域の不純物濃度が通常部の第2領域の不純物
    濃度より高濃度になるように設定されることを特徴とす
    る請求項1記載の高耐圧横型半導体素子。
  4. 【請求項4】第4領域の表面部の曲率半径が、第3領域
    の表面部の曲率半径よりも小さい曲率半径を有し、素子
    終端部の第2領域の不純物濃度が通常部の第2領域の不
    純物濃度より低濃度になるように設定されることを特徴
    とする請求項1記載の高耐圧横型半導体素子。
  5. 【請求項5】通常部の第2領域と同一の不純物濃度を有
    する素子終端部の第2領域の表面層に、通常部の不純物
    濃度よりも高濃度の第2導電形の第5領域を形成するこ
    とで、素子終端部の第5領域を含む第2領域の平均不純
    物濃度(第2と第5領域の不純物濃度の平均値)が、通
    常部の第2領域より高濃度となることを特徴とする請求
    項3記載の高耐圧横型半導体素子。
  6. 【請求項6】通常部の第2領域と同一の不純物濃度を有
    する素子終端部の第2領域の表面層に、第1導電形不純
    物を導入し、正味の不純物濃度(第2導電形不純物濃度
    から第1導電形不純物濃度を差し引いた値)が、通常部
    よりも低濃度の第2導電形の第5領域を形成すること
    で、素子終端部の第5領域を含む第2領域の平均不純物
    濃度(第2と第5領域の不純物量の総量を第2と第5領
    域の合計の体積で割った値)が、通常部の第2領域より
    低濃度となることを特徴とする請求項4記載の高耐圧横
    型半導体素子。
  7. 【請求項7】第5領域を形成するための拡散マスクの窓
    (拡散窓)が素子終端部全面に形成されるか、または局
    部的に複数個形成されることを特徴とする請求項5また
    は6記載の高耐圧横型半導体素子。
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