JPH08315968A - 面状発熱体 - Google Patents

面状発熱体

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JPH08315968A
JPH08315968A JP12341795A JP12341795A JPH08315968A JP H08315968 A JPH08315968 A JP H08315968A JP 12341795 A JP12341795 A JP 12341795A JP 12341795 A JP12341795 A JP 12341795A JP H08315968 A JPH08315968 A JP H08315968A
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JP
Japan
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resistance value
circuit
heating element
pattern
heating
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JP12341795A
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English (en)
Inventor
Kenji Higashiyama
健二 東山
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 面状発熱体に関するもので、特に厚膜法で形
成された発熱回路の抵抗値の調整が容易に行える具体的
構成を提供する。 【構成】 耐熱性絶縁基板1に形成された2つの電極2
間に少なくとも1つ以上の発熱回路3を形成するととも
に、前記電極間に前記発熱回路2と並列に接続された複
数本の前記発熱回路より抵抗値の大きい抵抗値調整回路
4を形成し、この複数本の抵抗値調整回路4の何本かを
切断することにより、発熱体全体の抵抗値を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は面状発熱体に関するもの
であり、さらに詳細に述べると、面状発熱体の抵抗値を
容易に調整できる構成を提供することである。
【0002】
【従来の技術】現在、面状発熱体は、こたつやセラミッ
クスファンヒーター等の熱源として広く使用されてお
り、その将来性は薄さの特徴を生かして壁や床暖房ある
いは、融雪用瓦への適用等多くの商品展開が検討されて
いる。面状発熱体としては熱可塑性プラスチックにカー
ボン微粉末を分散させたPTC特性を有する発熱温度が
80℃以下の低温タイプのものと、自己温度制御機能
(特異なPTC特性)を特徴とするチタン酸バリウムを
主成分とする焼結体や、絶縁性セラミックス基板上に厚
膜法や薄膜法で発熱体を形成したり、ステンレススチー
ルやアルミニウム等の金属箔を張り付けエッチング法等
で発熱体を形成した中温あるいは高温タイプの発熱体が
商品化され、あるいは検討されている。
【0003】これらの面状発熱体を実際の商品として市
場にだすためには、その発熱体の抵抗値、すなわち、消
費電力を規定値内に収めないといけない。例えば、電気
こたつの場合、日本工業規格(JIS)C−9209ー
93、5.2消費電力の項目にその許容差として次のよ
うに規定されている。定格消費電力100W以下の場
合、±15%以内、100〜1000Wの場合、±10
%以内という規格があり、それに合致した面状発熱体を
提供する必要がある。前記した各種面状発熱体におい
て、薄膜法や金属箔のエッチング法で形成した発熱体
は、そのパターン形状や厚みが精度よく制御できるため
特別な抵抗値調整は必要ないようである。しかし、厚膜
法等で形成した発熱体回路は、そのパターン形状や膜厚
が製造ロット毎に変動し、かつ、焼成条件の変動などの
ため生産した発熱体の全数の抵抗値を前記規格内に収め
ることは非常に困難である。即ち、個々に抵抗値を調節
する手段を有してないと生産時の歩留りが悪くなり、コ
ストアップの大きな要因となる。
【0004】一般に発熱回路の抵抗値を調整する方法と
しては、パターンの幅と長さ及び、厚みを変えて抵抗値
を変えることができるが、一度焼成後抵抗値が規格値以
外のものを前記項目のどれかで調整することは量産目的
には不向きである。また、ハイブリッドIC等の厚膜回
路における抵抗値調整に用いられているトリミング法が
ある。その方法は、目標抵抗値より低めに作製した抵抗
パターンを、YAGレーザー等を用いて抵抗パターンを
カットし目標抵抗値まで抵抗値をアップさせ調整する方
法が用いられている。例えば図5に示したように耐熱性
絶縁基板15上に電極16、抵抗体17を、それぞれ厚
膜印刷、塗布、スプレー、溶射等の方法で形成し、焼成
した発熱体パターンにおいて、その一部19をカットし
て抵抗調整することができる。18は端子取り付け部で
ある。しかし、トリミング部19が局部的に高温になる
という問題があるため、商品化されている面状発熱体で
発熱体パターンそのものをトリミング法で抵抗値調整し
たものは見あたらない。
【0005】ただ特公昭63ー42825号公報に次の
内容のものが開示されている。すなわち、図6に示した
ごとく、集成マイカ板等の耐熱絶縁基板20上に、スク
リーン印刷・乾燥・焼成技術を用いて、並行な2本の電
極21を形成し、その電極21に接続して実質的に同じ
サイズの複数本の発熱回路22を実質的に等間隔で形成
し、その一部23の発熱回路パターンを切断し、面状発
熱体内の温度分布を均一にするというものがある。この
発明の主な目的は、面状発熱体内の温度の高い部分の発
熱回路パターンを切断し、その温度むらを少なくするこ
とであると説明されているが、並列に形成された発熱回
路の抵抗値を変化させることにおいては抵抗値調節の一
つである。また、別な方法としては、発熱回路パターン
の一部分の幅を予め広く作成しておき、その幅を狭くカ
ッティングすることにより抵抗値を大きくする調整法も
考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の方法は問題点が多く実用化されているものは皆無であ
る。すなわち、発熱パターンの幅あるいは長さを変える
方式は、電極、抵抗体パターン形成、焼成した後その抵
抗値を計測し、その外れた値の大きさに応じて規格値に
入る幅、長さを有する印刷用スクリーンを用いて、再度
パターン形成、焼成しなければならず、幅、長さの異な
る複数枚の印刷スクリーンが必要である。
【0007】この方法は現実的でなく、この方法は実験
室的には可能であるが、量産プロセスとしては処理が煩
雑すぎて適用は不可能に近い。また、発熱回路の厚み変
える方法においては、一度抵抗体パターン形成後、必要
とする厚みに膜厚を調整する方法であり、非常に困難で
あり非現実的方法である。また、レーザートリマー装置
等を用いて発熱回路パターンの一部をカットする方法
は、抵抗値調整のみを見れば大変簡単に、かつ、精度よ
く目的とする抵抗値に調整することができるが、発熱体
として用いる回路の抵抗値調整法としては大きな問題を
有している。すなわち、一般的トリミング方法は、パタ
ーンの一部を約0.1mm程度の幅で削除してゆき、そ
の部分のパターン幅を局部的に狭くし抵抗値を大きくし
ているため、その近傍のみが他の部分より高抵抗とな
り、そのパターンに通電するとトリミングされた箇所の
周縁部で電流密度が高くなり、その結果、局部的に異常
発熱し、消費電力の大きい発熱体ではその部分が焼損す
ることとなる。
【0008】また、前述の特公昭63ー42825号公
報に開示されている方法は、発熱回路パターンに前記し
たような問題を残す事なく抵抗値を調整することができ
るが、発熱回路の抵抗値を規格値内に調整する方法とし
ては不向きである。すなわち、該方法は、発熱体内の温
度分布を均一にすることを目的とした方法を提供するも
のであり、個々に作られた発熱体の抵抗値を一定値内に
調整する方法としては問題が多すぎる。すなわち、発熱
用パターンと抵抗値調整用パターンが同一であるため温
度分布に問題の無い場合、反対に温度分布を大きくする
ことになりかねず、また、抵抗値を規格値内に調整する
ためには、発熱パターン1本あたり数%程度の範囲で抵
抗値を上昇させる必要があり、そのためにはパターンの
本数を50本以上にせねばならず、広い面積の基板など
に印刷法でパターン形成する場合には基板自体のそり、
うねりのため印刷した基板内の各パターン間で膜厚のバ
ラツキが抵抗値のバラツキに大きく関与しするようにな
り、各パターン内での抵抗値もばらついたものとなり発
熱体パターンとしては不向きである。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明の面状発熱体は、2つの電極と、その電
極間に接続された少なくとも1つ以上の発熱回路と、前
記電極間に前記発熱回路と並列に接続された複数本の前
記発熱回路より抵抗値の大きい抵抗値調整回路を備えた
構造を有するものである。
【0010】
【作用】このように構成された本発明の面状発熱体で
は、発熱回路と抵抗値調整用回路を別とし、且つ、抵抗
値調整用回路の抵抗値を発熱回路のそれより大きく構成
しているため、基板内の温度分布の決定的要因は発熱回
路パターンの配置により決まり、抵抗値調整用回路の切
断による温度分布の変化を最小限にすることが可能とな
った。さらに複数の抵抗値調整用回路パターンの形状を
変えたものを配置し、その抵抗値が割合大きいものから
小さいものを複合して構成しているため、抵抗値の粗調
から微調まで選択でき、量産時の抵抗値ばらつきを大き
く吸収でき、生産時の歩留り向上に大きく寄与できる。
また、抵抗値調整は調整用パターンを切断しておこなう
ため、前記したようなトリミングによる局部的過電流に
よるパターンの焼損は発生しない。
【0011】また、前記した作用は、作られた発熱体の
規格値より低い抵抗値を規格値まで高める作用を有し、
また、あらかじめ電極に接続されていない抵抗値調整用
回路をも構成できるため、通常量産時は規格値より低め
の抵抗値になるように作られるため前記した抵抗値調整
法でほとんどカバーできるが、生産時は不測の事態によ
り規格値より高い抵抗値のものも発生し、それをも救済
するためあらかじめ電極に接続されていない抵抗値調整
用回路をも一部導入することができ、それを導電体ペー
ストで接続することにより抵抗値を低い方向に調整が可
能となり、より広い範囲の抵抗調整が可能となった。
【0012】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の一実施例について、図面に
基づいて説明する。図1は本発明に係わる面状発熱体の
抵抗値調整用回路を有する一実施例の平面図である。図
1において、1は耐熱性絶縁基板であり、その表面に外
部電源および発熱回路に接続する2つの電極2が所定の
間隔tだけ離れて形成されている。3は前記両電極2間
に形成された発熱回路であり、略々間隔tだけ離れて略
二重円を形成するように湾曲して形成されている。4は
両端がそれぞれ前記両電極2に接続され、前記発熱回路
3間に、その発熱回路3と並行するように形成された複
数本の抵抗調整回路であり、その最終湾曲部5における
間隔は他の部分の間隔より広く構成されている。
【0013】その具体的製法は、96%アルミナ・セラ
ミックス基板1の表面に厚膜印刷用スクリーンを用い
て、銀・パラジウムを主成分とする金属微粒子と焼成温
度が800〜900℃のフリット硝子微粉末および有機
ビヒクルを混合してなるペーストを印刷し、空気雰囲気
中850℃で焼成し、電極2を形成する。次に同じく銀
・パラジウムを主成分とする金属微粉末と焼成温度が8
00〜900℃のフリット硝子および有機ビヒクルより
作られたペーストを前記同様の方法で印刷し、850℃
空気雰囲気中で焼成し発熱および抵抗調整回路3、4を
形成した(電極用と発熱回路用ペーストは同じ銀・パラ
ジウム金属微粉末で構成されているが、そのシート抵抗
値は銀/パラジウムの比率あるいは銀・パラジウムとフ
リット硝子との混合比率を変える事により最適のシート
抵抗値になるように形成されている)。このとき各フリ
ット硝子の熱膨張係数は用いた絶縁性基板1のそれと近
似している事が重要である。
【0014】図1において発熱回路3と抵抗値調整回路
4との抵抗値の比は1:5以上として設計してある。従
ってヒーターとしての役割は発熱回路3がほとんど果た
している。抵抗値調整回路4は複数本の同じ幅のパター
ンで形成されているが、各々の2つの電極2間の抵抗値
調整回路4の長さが順次異なるように構成されている。
実際の電極2ー2間の全抵抗値は、作製したとき規格値
より低くなるような前記発熱回路用ペーストを用いて作
られている。図1の抵抗値調整用回路4においては、一
番内側のパターンが最も抵抗値が低く順次大きくなるよ
う構成されている。その全抵抗値に対する各々の抵抗値
調整用回路の抵抗値は予め予測できるため、抵抗値調整
時には最も規格値のセンターになるような組合せの抵抗
値調整用回路を切断する。実際には最適抵抗値になるよ
うなカッティングプログラムを組み込んだレーザートリ
ミング装置を用いて、図1の他の部分に較べ隣接する抵
抗値調整回路4との間隔が大きい最終湾曲部5の半円部
を切断し調整した。この構成では、面状発熱体としての
機能に支障の無い状態で抵抗値を20〜30%高めるこ
とができた。
【0015】(実施例2)図2には本発明の第2の実施
例の面状発熱体の平面図を示した。図2において、1は
耐熱性絶縁基板、2は外部電源および発熱回路との接続
用電極、3は発熱回路、6、7は抵抗値調整用回路をそ
れぞれ示している。その構成材料および作製方法は前記
図1で説明したものと同じなので省略する。本実施例の
特徴は、抵抗値調整用回路パターンの幅を変えることに
ある。すなわち、図2では抵抗値調整回路パターンの6
がその他のパターン7より幅広く構成されている。その
効果は、図1のパターンに較べより抵抗値が低くなる結
果、抵抗値調整範囲がより広く設定できることである。
図2では抵抗値調整回路パターンの最外側のパターン幅
を広くしたが、最内側のパターン幅を最も広くし順次狭
くしていったパターン構成にすればより抵抗値調整範囲
は広くなる。図1、2のパターン選択は、量産した場合
わりと狭い範囲内に抵抗値を入れられる技能を持つ時図
1のパターンを、抵抗値のばらつきが大きい場合には図
2のパターンを選択すればよい。
【0016】一般的に絶縁性セラミックス基板の面積が
広くなるに従って、該基板の表面の反りやうねりが大き
くなり、その結果印刷されたパターンの幅や厚みのばら
つきが大きくなり、作られた製品の抵抗値ばらつきが大
きくなる傾向にあり、抵抗値調整範囲の選択幅を広くし
ておかねばならない。特にハイブリッドIC用基板とし
て量産されている100×100mmサイズ以下の96
%アルミナ基板は、表面精度も良く価格的にも生産数が
多いため比較的安価である。しかし、それ以外の基材
で、かつ、面積の大きいセラミックス基板は、前述のハ
イブリッドICのような微細な回路パターンを印刷する
目的で作られていないため、基板面の反りやうねりが前
記ハイブリッドIC用基板のそれに較べ格段に悪いのが
通例であり、そのような基板に厚膜印刷をした場合、い
くら高い印刷技能を有していても抵抗値ばらつきを狭く
するには限界があり、本発明のごとき広い抵抗値調整回
路パターンを適用しなければ安価な面状発熱体を提供す
ることは困難である。
【0017】図1、2の実施例では、面状発熱体として
最小限度のものしか説明しなかったが、外部電源への接
続用電極部2を除いたその他の面には回路保護を目的と
した保護コート材、例えば、ガラス層を前記した印刷、
焼成法などを用いて覆うほうが良い。また、図1、2で
示したように本実施例の発熱回路パターン3は、用いる
絶縁性セラミックス基板1内で可能な限り大きい円形状
を示したが、これはジグザグパターン等のその他の考え
られる発熱回路パターンより最も曲率半径が大きくとれ
るためであり、曲率半径が小さい部分があると電流は発
熱回路パターン3の最短距離部を流れるため、その部分
が極端に高温になる実験結果より選択したものである。
また、2重円としたのは基板内の温度分布を最小にする
ための最適形状であるためであり、基板面積が小さい場
合は1重円が最適である。2重円発熱回路パターンの場
合、曲率半径の小さい部分、2重円の接続部、の曲率半
径をできるだけ大きくとるよう全体のバランスを考えて
設計することが重要である。また、2重円である発熱回
路3の内側部に抵抗値調整回路4、6、7を形成するこ
とにより、基板内の温度分布を最小にすることができ
た。また、抵抗値調整回路4、6、7の湾曲部5の間隔
を大きくより、前記抵抗値回路4、6、7の長さの差異
を大きくするとと共に、該回路切断作業を容易にするこ
とができる。
【0018】(実施例3)図3に本発明の第3の実施例
の面状発熱体の平面図を示した。図3において、1は耐
熱性絶縁基板、2は外部電源接続用部分12を有する電
極であり、3は前記電極部2にその両端部が接続された
複数本の発熱回路、8、9、10、11は前記電極部2
にその両端部が接続された複数本の抵抗値調整用回路、
13は前記電極部2、発熱回路部3および抵抗値調整用
回路部8、9、10、11を外部環境から保護し、か
つ、電気絶縁をするための保護コート層である。その材
料、作製プロセス等は前記実施例1で述べたのと同一な
ので省略する。また、同じ機能のものには同じ番号を用
いた。
【0019】本実施例では、前記した実施例1、2と異
なり、2つの電極2間に並列して実質的に平行した複数
本の実質的に等間隔で配置された発熱回路3を構成して
おり、各々の発熱回路3は同一のパターン幅、長さおよ
び膜厚を有している。さらに実質的に前記した発熱回路
3に平行して、発熱体全体の抵抗値を調整することを目
的とした複数本の抵抗値調整用回路8、9、10、11
を前記電極2ー2間に並列状態で複数本それぞれ備えて
いる。本実施例の特徴は、抵抗値調整用回路にあり、そ
の一部9、10、11はそれ以外の複数本の同一形状の
抵抗値調整回路8と異なった形状で構成されている。す
なわち、抵抗値調整回路において、9、10、11と順
次それらが接続されている2つの電極2ー2間の距離が
狭くなっており、かつ、9、10、11と順次その回路
幅が広くなるように形成されている。その結果、前記抵
抗値調整回路の各々の抵抗値は11が最も低く10、
9、8と高くなるように設定されている。その効果は、
抵抗値調整幅が広がり異常に低い全抵抗値のもの以外は
抵抗値調整が可能となり、抵抗値調整回路11が粗調用
であり8が微調用として役割をはたし、広い範囲の抵抗
値調整が可能であり、生産時の歩留りが向上しコストダ
ウンに大きく寄与できる。
【0020】本実施例の抵抗値調整回路を用いれば約3
0〜50%程度発熱体全体の抵抗値を高めることができ
る。また、発熱体全体の抵抗値が規格値よりの外れてい
る度合により選択して抵抗値調整回路の切断回路を選定
するプログラムを有するレーザートリマー装置を用いれ
ば、最も少ない切断本数で抵抗値を規格値内に入れるこ
とができ抵抗値調整時間の短縮にも寄与できる。本実施
例では抵抗値調整回路の8のものについては同一形状の
ものについて説明したが、それのパターン幅をも種種の
ものを設定すれば、さらに選択幅の広い抵抗値調整回路
を併用した面状発熱体を提供することができる。また、
抵抗値調整幅が小さくてよい、すなわち、印刷精度の高
い状態で発熱体が作れる場合には、前記した抵抗値調整
回路9、10、11が接続する2つの電極間隔を狭くせ
ず発熱回路パターン3と同じ間隔で、パターン幅のみ異
なる抵抗値調整回路パターンを設定すればよい。
【0021】(実施例4)図4に本発明の第4の実施例
の面状発熱体の平面図を示した。図4において、1は耐
熱性絶縁基板、2は主要な部分が実質的に平行な2つの
電極であり、その一部には外部電源に接続するための端
子接続部12を有しており、3は実質的に等間隔で、か
つ、同じサイズで形成した複数本の発熱回路でありその
両端部は前記電極2に接続されている。8、9、10、
11は抵抗値調整用回路(抵抗値を高くする)であり、
13は発熱回路あるいは抵抗値調整回路を外部環境から
保護しかつ電気的絶縁膜としても機能する保護膜であ
る。14は別な機能を有する抵抗値調整用回路であり、
その両端部あるいは片側部が前記電極2に接続されてな
い構造を有している。本実施例の面状発熱体を作製する
プロセスおよび使用した材料等は前記実施例1で説明し
たものと同じなので省略する。
【0022】図4において、抵抗値調整用回路(抵抗値
増加用)8、9、10、11については実施例3で詳細
をのべたので省略する。別の複数本よりなる抵抗値調整
回路14が新規な機能を有するものであり、実質的に発
熱回路3と平行し、かつ、等間隔で配置されている。そ
の抵抗値は発熱回路3の抵抗値より少なくとも5倍以上
の抵抗値をもち、一端あるいは両端部が前記電極2と電
気的に不連続な構造を有している。その目的は、抵抗値
調整用回路14が電極より離れた状態で発熱体回路を作
製し、後その全抵抗を計測し規格値より低い場合には前
記抵抗値調整用回路8、9、10、11を切断して規格
値に合わせる。
【0023】しかし、作製した時点で既に全抵抗値が規
格値をオーバーし高い状態の場合は、前記した抵抗値調
整回路14の前記電極部2と離れた部分に、例えば、銀
・パラジウム系導電ペーストをスクリーンを用いて印刷
・乾燥・焼成し前記電極2と接続させる。この2次的操
作により複数本の抵抗値調整回路14は電極2ー2間に
並列に接続され、全抵抗値は接続された抵抗値調整回路
14により低くなる。このとき前記操作で全抵抗値が少
なくとも規格値内か以下に成るように設定しておく。抵
抗値調整回路の抵抗値増加用9、10、11と減少用回
路14の配分は、用いる絶縁性基板の状態あるいは抵抗
値ペースト、印刷技術等によりどちら側に抵抗値がずれ
る傾向なのかが異なるため、目的仕様毎に決める必要が
ある。また、抵抗値を低下させる抵抗値調整回路14の
パターン幅を異なったものにしておけば、パターン幅の
広いものを接続すればより大きく全体の抵抗値を下げる
ことができる。
【0024】本実施例の面状発熱体を用いれば、全抵抗
値がその規格値より低い場合、あるいは高すぎた場合ど
ちらの抵抗値調整をも可能となり、生産時の歩留り向上
に大きく貢献する。また、基板材料も、96%アルミナ
以外に石英ガラス、アスベスト板、マイカ板あるいはホ
ーロー基板等にも何等問題なく適用できる。すなわち、
材料に限定されるものではいため、広い範囲の膜状発熱
回路を用いる面状発熱体全てに適用できる。また、本実
施例に示したごとく、間隔の広い、実質的に等間隔で形
成された発熱回路3の間に抵抗値低下用回路14を配置
したため、未接続部の接続が容易に形成できる。また、
抵抗値増加用回路9、10、11を発熱回路3の両最外
側に形成したため、発熱回路3のパターン長さに影響せ
ずに電極2ー2の間隔を任意に狭くでき、その抵抗値増
加幅を任意に選択することができる。
【0025】
【発明の効果】以上のように、2つの電極間に発熱回路
と並列に接続された複数の抵抗値調整回路を有する本発
明の面状発熱体は、発熱体回路に何等損傷を与えること
なく全抵抗値を50%も増加することができ、発熱回路
は無傷なため基板内の温度分布に重大な変化を与えるこ
となしに抵抗値を規格値に調整することが可能である。
また、複数本の抵抗値調整回路の個々のパターン幅、長
さを任意にかえたパターン設計ができるため、抵抗値の
粗調〜微調までを有する回路パターンを提供することが
可能となり、精度よく通常のレーザートリマー装置を用
いて抵抗値調整が瞬時に達成できる。
【0026】また、発熱体回路が1本のみのものから、
複数本並列に用いたものまで本発明の方式は適用するこ
とができる。また、あらかじめ少なくとも1箇所電極と
未接続の複数本の抵抗値調整回路を前記抵抗値調整回路
と併用して形成したものは、万が一全抵抗値が規格値を
オーバーした場合でも、再度前記未接続部を導電ペース
トで電極部に接続することにより、全抵抗値を減少させ
規格値内に入れることが可能となり、抵抗値の調整範囲
の広い方式を提供することが可能となった。本発明の方
式を用いれば、量産時の抵抗値ばらつきをほとんど規格
値内に合わせ込むことが可能となり、生産時の歩留りが
大幅に向上しコスト低減に大きく寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における面状発熱体の平
面図
【図2】本発明の第2の実施例における面状発熱体の平
面図
【図3】本発明の第3の実施例における面状発熱体の平
面図
【図4】本発明の第4の実施例における面状発熱体の平
面図
【図5】従来の面状発熱体の平面図
【図6】従来の別な面状発熱体の平面図
【符号の説明】
1、15、20 絶縁性基板 2、16、21 電極 3、17、22 発熱回路 4、6、7、8、9、10、11、14 抵抗値調整回
路 12、18、24 端子接続部 13 保護ガラス層 19 トリミング部 23 切断部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの電極と、その電極間に接続された少
    なくとも1つ以上の発熱回路と、前記電極間に前記発熱
    回路と並列に接続された複数本の前記発熱回路より抵抗
    値の大きい抵抗値調整用回路を備えたことを特徴とする
    面状発熱体。
  2. 【請求項2】複数本の抵抗値調整回路が複数の抵抗値を
    有していることを特徴とする請求項1記載の面状発熱
    体。
  3. 【請求項3】複数本の抵抗値調整回路の一部の回路が、
    少なくとも1つの前記電極に未接続となつていることを
    特徴とする請求項1記載の面状発熱体。
  4. 【請求項4】複数本の抵抗値調整回路のパターン幅が異
    なることを特徴とする請求項1記載の面状発熱体。
  5. 【請求項5】複数本の抵抗値調整回路のパターン長さが
    異なることを特徴とする請求項1記載の面状発熱体。
JP12341795A 1995-05-23 1995-05-23 面状発熱体 Pending JPH08315968A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002007195A1 (fr) * 2000-07-19 2002-01-24 Ibiden Co., Ltd. Dispositif chauffant ceramique pour la fabrication/verification de semi-conducteurs, son procede de fabrication, et son systeme de fabrication
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