JPH08314148A - 樹脂塗膜の製作方法およびこれを用いた液体噴射記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

樹脂塗膜の製作方法およびこれを用いた液体噴射記録ヘッドの製造方法

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JPH08314148A
JPH08314148A JP14124295A JP14124295A JPH08314148A JP H08314148 A JPH08314148 A JP H08314148A JP 14124295 A JP14124295 A JP 14124295A JP 14124295 A JP14124295 A JP 14124295A JP H08314148 A JPH08314148 A JP H08314148A
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coating film
film
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Masami Yokota
雅実 横田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板に塗布されたレジスト膜等の膜厚不均一
部を縮小して有用面積を拡大する 【構成】 基板B1 に液状の樹脂塗膜F1 を塗布し、ホ
ットプレート1上で加熱して乾燥させる工程において、
樹脂塗膜F1 の外縁部分の温度を加熱ブロック2によっ
て局部的に制御して、樹脂塗膜F1 の外縁部分と中央部
分の温度差や、基板B1 の外縁部で増大する表面張力の
ために発生する外向きの樹脂の流動を抑制し、このよう
な樹脂の流動に起因する膜厚不均一部を縮小する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体噴射記録ヘッド、
半導体チップあるいは液晶等の精密部品の製造工程に用
いられる感光性レジスト等の樹脂塗膜の製作方法および
これを用いた液体噴射記録ヘッドの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】液体噴射記録ヘッド、半導体チップある
いは液晶等の精密部品の製造においてエッチングやリフ
トオフ法によって金属膜や樹脂膜をパターニングする際
には、感光性のレジストパターンを製作する工程が必要
である。
【0003】レジストパターンの製作は一般的に以下の
方法で行なわれる。まず、スピンナ、ロールコータある
いはラミネート法等を用いて所定の厚さのレジスト膜を
基板に被着させ、これを露光し、レジストがポジ型であ
れば露光部分、ネガ型であれば非露光部分を現像液等に
よって除去する。
【0004】レジストパターンをエッチングやリフトオ
フ法におけるマスキングとして用いる場合には、レジス
トパターンのパターン形状、すなわち、幅や長さ方向の
寸法精度が極めて高いことが要求される。また、液体噴
射記録ヘッド等の精密部品の構造材やこれを成形すると
きの型材としてレジストパターンを用いる場合には、レ
ジストパターンの三次元的形状すなわち幅や長さのみな
らずその厚さ方向にも極めて高い寸法精度が要求され
る。
【0005】例えば、液体噴射記録ヘッドのノズル層
は、基板(ヒーターボード)に感光性のレジストを塗布
し、これを露光、現像して得られたレジストパターンを
そのままノズル層の構造材とするものや(特開昭56−
123869号公報参照)、同様にして得られたレジス
トパターンを型材として金属や樹脂製のノズル層を成形
するもの(特開昭62−253457号公報参照)等が
開発されている。
【0006】このように液体噴射記録ヘッド等の製造に
用いられるレジストパターンは、所定の断面形状の液流
路(ノズル)等を得るために極めて高い寸法精度が要求
される。特にレジストパターンの厚さ方向の寸法は、そ
のまま液流路の高さとなるため、液流路の断面寸法を均
一にして安定した吐出性能を得るにはレジストパターン
の厚さ方向の寸法を極めて高精度で管理する必要があ
る。
【0007】また、上記の構造材や型材として用いられ
るレジスト膜は、膜厚が10〜100μm程度必要であ
り、一般的に、液状樹脂をスピンナ、ロールコータ等に
よって基板上に塗布し、平板状の均熱板(ホットプレー
ト)やオーブン等を用いて加熱、乾燥させることによっ
て製作される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、前述のようにスピンナやロールコータ
によって、例えば、図6の(a)に示すように液状の樹
脂塗膜F0 を基板B0 上に均一に塗布しても、均熱板や
オーブンを用いて樹脂塗膜F0 を乾燥させる工程におい
て、図6の(b)に示すように、樹脂塗膜F0 の表面層
が基板B0 の周縁に向かって流動し、基板B0 の外周縁
の近傍で樹脂塗膜F0 の膜厚が局部的に盛り上がりその
内側の膜厚が減少して広い範囲が膜厚不均一となる。
【0009】この現象は、加熱、乾燥工程中に基板の外
周部とその内側との間に著しい温度差が発生して樹脂が
流動し、加えて、基板の外周縁で局部的に増大する樹脂
塗膜の表面張力のためにその内側の樹脂が外周縁に向か
って引っ張られることに起因するもので、この傾向は樹
脂塗膜の膜厚が大きいほど顕著であり、前述のように膜
厚10〜100μmを必要とする場合には、基板の外周
縁に沿って幅5〜20mmにも及ぶ帯状の膜厚不均一部
が発生する。このような膜厚不均一部が、例えば、液体
噴射記録ヘッドのノズル層の液流路を形成する壁等に含
まれると所定の高さの液流路を得ることができない。そ
の結果、樹脂塗膜の有用面積が著しく制約され、製品の
歩留まりが低下して液体噴射記録ヘッド等の高コスト化
の一因となる。
【0010】また、半導体や液晶の製造工程におけるエ
ッチングレジストとして樹脂塗膜を用いる場合にも、レ
ジストの膜厚が不均一になるとパターニングの精度が大
幅に低下するおそれがある。
【0011】本発明は、上記従来の技術の有する問題点
に鑑みてなされたものであり、レジスト膜等の樹脂塗膜
の膜厚不均一部によるトラブルを低減し、樹脂塗膜の有
用面積を拡大して製品の歩留まりを大幅に向上できる樹
脂塗膜の製作方法およびこれを用いた液体噴射記録ヘッ
ドの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の樹脂塗膜の製作方法は、基板に樹脂塗膜を
設け、これを加熱して乾燥させる工程を有し、前記樹脂
塗膜の加熱中にその外縁部分の温度を局部的に制御する
ことで、前記樹脂塗膜の膜厚不均一部を縮小または移動
させることを特徴とする。
【0013】また、基板に樹脂塗膜を設け、これを加熱
して乾燥させる工程を有し、前記樹脂塗膜の加熱中にそ
の外縁部分の温度を局部的に制御することで、前記樹脂
塗膜の膜厚不均一部を縮小して移動させることを特徴と
するものでもよい。
【0014】
【作用】基板に設けられた液状のレジスト膜等の樹脂塗
膜を均熱板やオーブン等によって加熱して乾燥させる工
程において、前記樹脂塗膜の外縁部分は中央部分との間
の温度差や基板の外縁による表面張力の増加等のために
膜厚不均一部を発生する。そこで、樹脂塗膜全体を第1
の加熱手段によって加熱するとともに、第2の加熱手段
によって樹脂塗膜の外縁部分を加熱することでその温度
を局部的に制御して、中央部分との間の温度差を解消
し、樹脂塗膜の外縁部分から中央部分に向かう樹脂の内
向きの流動性を高めて表面張力による外向きの流動を相
殺する。これによって、膜厚不均一部を外縁部分の狭い
範囲に縮小したり、あるいは、膜厚不均一部を特定の部
位に移動させる。
【0015】このようにして、広い範囲で樹脂塗膜の膜
厚を均一にしたり、あるいは、膜厚を厳密に管理する必
要のない部分に膜厚不均一部を移動させて、樹脂塗膜の
有用面積を大幅に拡大できる。
【0016】樹脂塗膜が液体噴射記録ヘッドの製造工程
において液流路形成層あるいは液流路のレジストパター
ンを製作するためのものであれば、液体噴射記録ヘッド
の製品歩留まりを大きく向上できる。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0018】図1は一実施例による樹脂塗膜の製作方法
を説明するもので、液体噴射記録ヘッドのヒーターボー
ド等の基板B1 の表面に公知のスピンナによる方法で感
光性レジスト等の液状樹脂を塗布し、所定の膜厚の樹脂
塗膜F1 を設け、これを加熱装置10によって加熱、乾
燥する。加熱装置10は、基板B1 をその底面から加熱
する第1の加熱手段であるホットプレート1と、基板B
1 の外周縁に対向してこれを輻射熱によって加熱する第
2の加熱手段である加熱ブロック2と、ホットプレート
1と加熱ブロック2の間に配設された断熱材3を有し、
ホットプレート1と加熱ブロック2はそれぞれ個別に制
御される加熱用ヒータ、温調用冷却コイルおよび温調用
熱電対等を備えている。ホットプレート1は基板B1
樹脂塗膜F1 全体を基板B1 を介してその底面から加熱
し、加熱ブロック2は主に樹脂塗膜F1 の外縁部分を直
接加熱し、同時にこれを基板B1 の外周縁を介して加熱
する。
【0019】なお、ホットプレート1は、基板B1 の底
面を支持しこれに接触して加熱するものに限らず、基板
に対して数mmの間隔で配設されるいわゆるプロキシミ
ティーベーク方式の均熱板を採用してもよい。
【0020】加熱ブロック2は、その温度をホットプレ
ート1の温度に対して適切に制御することで、ホットプ
レート1によって加熱された樹脂塗膜F1 が熱的に安定
するまでの間その外縁部分の温度を局部的に制御し、樹
脂塗膜F1 の外縁部分が中央部分に比べて低温になるの
を防ぎ、樹脂塗膜F1 全体の温度を均一化することで基
板B1 の外周縁に向かう外向きの樹脂の流動を抑制す
る。また、樹脂塗膜F1の外縁部分をより高温に加熱す
ることで、上記と逆に基板B1 の外周縁からその内側に
向かう内向きの樹脂の流れを発生させる。これによっ
て、膜厚不均一部を縮小したり、その位置を樹脂塗膜F
1 の所定の部位、例えば、液体噴射記録ヘッドの液流路
の壁を構成する部分を除く残りの部分に移動させること
ができる。加熱ブロック2の温度制御が適切であれば、
樹脂塗膜F1 の膜厚不均一部を縮小するとともにその位
置を移動させ、液体噴射記録ヘッド等の製品歩留まりを
大きく向上できる。
【0021】液体噴射記録ヘッドの液流路形成層である
ノズル層は、液流路に極めて高い三次元的寸法精度を必
要とするものであり、従って、ノズル層を製作する工程
でレジストパターンを形成するためのレジスト膜あるい
はノズル層自体を構成する樹脂塗膜は、特に液流路の壁
を構成する部分の膜厚を厳しく管理しなければならな
い。そこで、液流路の壁を除き互いに隣接する液流路の
中間部に膜厚不均一部を集中させれば、樹脂塗膜に膜厚
不均一があってもこのために製品の歩留まりが著しく低
下するおそれはない。
【0022】また、樹脂塗膜を半導体製造工程等におけ
るエッチングのためのレジストとして用いる場合は、エ
ッチングによって除去される不要部分の中央等に膜厚不
均一部を集中させることで、レジスト膜の膜厚不均一に
起因するパターニングの精度低下等を容易に回避でき
る。
【0023】以下に具体例を説明する。
【0024】第1具体例約150mm×330mm×
1.1mmの矩形のガラス製の基板に感光性レジストP
MER−AR900(東京応化(株)製)を約25cc
滴下し、回転速度2000rpmで1〜2秒間回転さ
せ、乾燥後のレジスト膜の膜厚が約50μmになるよう
にスピンコートした。このようにしてレジスト膜を設け
た基板を図1の加熱装置のホットプレート1上に10m
mの間隔で設置してレジスト膜を加熱、乾燥させた。ホ
ットプレート1の温度を60℃に保ち、加熱ブロック2
の温度を45℃、60℃、75℃に制御したときと、加
熱ブロックが無加熱であったときの乾燥後のレジスト膜
の膜厚不均一を調べた結果をそれぞれ図2のグラフA,
B,C,Dに示す。
【0025】加熱ブロックが無加熱であれば、図2のグ
ラフDに示すように、基板の外周縁に沿ってレジスト膜
が盛り上がり、外周縁から約5〜15mmの領域のレジ
スト膜の膜厚が設計値より減少し、広い範囲に膜厚不均
一部が拡がっているが、加熱ブロックの温度を45℃に
制御して乾燥させると、膜厚不均一部は基板の外周部の
幅4mmの狭い領域に集中し、残りのレジスト膜の膜厚
は均一な状態となる。このレジスト膜を、例えば、基板
の外周縁から10mm、20mm、30mm、40mm
の距離に液流路を有するノズル層の構造材として用いる
場合には、レジスト膜の有用面積が極めて広く、従っ
て、製品の歩留まりが高い。
【0026】また、加熱ブロックを60℃に制御する
と、基板の外周縁からその内方へ向かう液状レジストの
流れが発生し、図2のグラフBに示すように基板の外周
縁に沿ったレジスト膜の膜厚不均一部は一層狭くなる
が、基板の外周縁から約25mm離れたところに温度分
布の谷が発生し、このために局部的な凹凸部(膜厚不均
一部)ができる。ところがこの凹凸部は互いに隣接する
液流路の間に位置しており、液流路の横幅は通常0.1
〜1mmであるから、このような凹凸部によって液流路
の高さ方向の寸法精度が影響を受けるおそれはない。そ
の結果、レジスト膜の有用面積はさらに増大する。
【0027】加熱ブロックを75℃に制御した場合は、
図2のグラフCに示すように、基板の外周縁においてレ
ジスト膜の流動性が過剰となる傾向があるが、膜厚不均
一部は基板の外周縁から約35mmのところに発生し、
従って、液流路の寸法精度を劣化させるおそれはない。
【0028】このように、加熱ブロックの温度を適切に
制御することでレジスト膜の膜厚不均一部をレジスト膜
の外縁部分の狭い範囲に集中させての残りの部分全体の
膜厚を均一にしたり、加熱ブロックを一層高温に加熱し
て、レジスト膜の外縁部分の膜厚不均一部をより一層狭
い範囲に集中させるとともに、温度分布の谷によって発
生する凹凸部を、レジスト膜の膜厚を厳重に管理する必
要のない部分に移動させて製品の歩留まりを大きく向上
させることができる。なお、レジストが過剰に流動化し
て基板の外周縁近傍でレジスト膜の膜厚が0.5〜2%
程度減少する現象がみられるが、これは液流路の許容誤
差の範囲にあるため問題はない。
【0029】第2具体例第1具体例と同様の基板に同様
の方法でレジスト膜を塗布し、図1の加熱装置のホット
プレート1の温度を90℃に保ち、加熱ブロック2の温
度を50℃、70℃、90℃、110℃に制御したとき
と、加熱ブロック2が無加熱であったときの乾燥後のレ
ジスト膜の膜厚不均一を調べた結果をそれぞれ図3のグ
ラフA,B,C,D,Eに示す。この場合は、図2のグ
ラフAに示したように基板の外周縁の狭い部分にレジス
ト膜の膜厚不均一部が集中し残りの膜厚が均一である理
想的なサンプルは得られなかったが、図3のグラフBに
示すように加熱ブロックの温度を適切に制御すれば、レ
ジスト膜の膜厚不均一部をレジスト膜の膜厚を厳重に管
理する必要のない部分に集中させ、製品の歩留まりを大
幅に向上できる。
【0030】なお、第1、第2具体例は樹脂として感光
性レジストを用いたものであるが、エポキシ系やアクリ
ル系の接着剤あるいは、液体噴射記録ヘッドの液流路や
共通液室の構造材となる注型剤等いかなるタイプの樹脂
でもよい。
【0031】また、基板B1 の外周縁に対向する加熱ブ
ロック2の替わりに、図4に示すように、基板B2 の上
方から外周部を加熱する赤外線あるいは遠赤外線等の下
向きヒータ12を用いてもよいし、図5に示すように基
板B3 の外周部を上面と側面の双方から加熱するように
構成されたL型ヒータ22を用いてもよい。
【0032】さらに、基板を底面から加熱するホットプ
レートの替わりに基板全体を加熱するオーブンを用いる
こともできる。
【0033】本発明は、特に液体噴射記録方式の中で熱
エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し、記録を行な
う、いわゆるインクジェット記録方式の記録ヘッド、記
録装置において、優れた効果をもたらすものである。
【0034】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基
本的な原理を用いて行なうものが好ましい。この記録方
式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれ
にも適用可能である。
【0035】この記録方式を簡単に説明すると、記録液
(インク)が保持されているシートや液流路に対応して
配置されている吐出エネルギー発生素子である電気熱変
換体に駆動回路より吐出信号を供給する、つまり、記録
情報に対応して記録液(インク)に核沸騰現象を越え、
膜沸騰現象を生じるような急速な温度上昇を与えるため
の少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、
熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜
沸騰を生じさせる。このように記録液(インク)から電
気熱変換体に付与する駆動信号に一対一に対応した気泡
を形成できるため、特にオンデマンド型の記録法には有
効である。この気泡の成長、収縮により吐出口を介して
記録液(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を
形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適
切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優
れた記録液(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。なお、上記熱
作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313
124号明細書に記載されている条件を採用すると、さ
らに優れた記録を行なうことができる。
【0036】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液流路、電気熱変換
体を組み合わせた構成(直線状液流路又は直角液流路)
の他に、米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書に開示されているように、熱
作用部が屈曲する領域に配置された構成を持つものにも
本発明は有効である。
【0037】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出口とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
を有するものにおいても本発明は有効である。
【0038】さらに、本発明が有効に利用される記録ヘ
ッドとしては、記録装置が記録可能である被記録媒体の
最大幅に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッド
がある。このフルラインヘッドは、上述した明細書に開
示されているような記録ヘッドを複数組み合わせること
によってフルライン構成にしたものや、一体的に形成さ
れた一個のフルライン記録ヘッドであってもよい。
【0039】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0040】また、記録ヘッドに対する回復手段や予備
的な補助手段を付加することは、記録装置を一層安定に
することができるので好ましいものである。これらを具
体的に挙げれば、記録ヘッドに対しての、キャッピング
手段、クリーニング手段、加圧または吸引手段、電気熱
変換体或はこれとは別の加熱素子、あるいはこれらの組
み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行な
う予備吐出モード手段を付加することも安定した記録を
行なうために有効である。
【0041】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成したものか、複数個の組み合わせ
で構成したものかのいずれでもよいが、異なる色の複色
カラーまたは、混色によるフルカラーの少なくとも一つ
を備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0042】本発明において、上述した各インクにたい
して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行する
ものである。
【0043】さらに加えて、インクジェット記録装置の
形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出
力端末として用いられるものの他、リーダ等と組み合わ
せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミ
リ装置の形態を採るものであってもよい。
【0044】以上説明した本発明の実施例においては、
インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で
固化するインクであって、室温で軟化もしくは液体とな
るもの、或いは、インクジェットにおいて一般的に行な
われている温度調整の温度範囲である30℃以上70℃
以下の温度範囲で軟化もしくは液体となるものでもよ
い。すなわち、使用記録信号付与時にインクが液状をな
すものであればよい。加えて、積極的に熱エネルギーに
よる昇温をインクの固形状態から液体状態への態変化の
エネルギーとして使用せしめることで防止するか、また
は、インクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの
記録信号に応じた付与によってインクが液化してインク
液状として吐出するものや記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギーによ
って初めて液化する性質のインク使用も本発明には適用
可能である。このような場合インクは、特開昭54−5
6847号公報あるいは特開昭60−71260号公報
に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に
液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換
体に対して対向するような形態としてもよい。本発明に
おいては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0045】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、次に記載するような効果を奏する。
【0046】液体噴射記録ヘッド等の製造工程において
用いられるレジスト膜等の樹脂塗膜の膜厚不均一部によ
るトラブルを低減し、樹脂塗膜の有用面積を拡大して製
品の歩留まりを大幅に向上できる。これによって液体噴
射記録ヘッドの低価格化に大きく貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例による樹脂塗膜の製作方法を説明する
図である。
【図2】図1の装置のホットプレートを60℃に加熱
し、加熱ブロックの温度を変えてレジスト膜を乾燥させ
た場合の膜厚の測定結果を示す図である。
【図3】図1の装置のホットプレートを90℃に加熱
し、加熱ブロックの温度を変えてレジスト膜を乾燥させ
た場合の膜厚の測定結果を示す図である。
【図4】一変形例を説明する図である。
【図5】別の変形例を説明する説明図である。
【図6】従来例によって樹脂塗膜を乾燥させた場合の膜
厚不均一を説明する図である。
【符号の説明】
1 ホットプレート 2 加熱ブロック 3 断熱材 12 下向きヒータ 22 L型ヒータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に樹脂塗膜を設け、これを加熱して
    乾燥させる工程を有し、前記樹脂塗膜の加熱中にその外
    縁部分の温度を局部的に制御することで、前記樹脂塗膜
    の膜厚不均一部を縮小または移動させることを特徴とす
    る樹脂塗膜の製作方法。
  2. 【請求項2】 基板に樹脂塗膜を設け、これを加熱して
    乾燥させる工程を有し、前記樹脂塗膜の加熱中にその外
    縁部分の温度を局部的に制御することで、前記樹脂塗膜
    の膜厚不均一部を縮小して移動させることを特徴とする
    樹脂塗膜の製作方法。
  3. 【請求項3】 樹脂塗膜全体を第1の加熱手段によって
    加熱するとともに、前記樹脂塗膜の外縁部分を第2の加
    熱手段によって加熱することを特徴とする請求項1また
    は2記載の樹脂塗膜の製作方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3いずれか1項記載の樹
    脂塗膜の製作方法を用いて液流路のレジストパターンを
    製作する工程を有する液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3いずれか1項記載の樹
    脂塗膜の製作方法を用いて液流路形成層を製作する工程
    を有する液体噴射記録ヘッドの製造方法。
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Cited By (6)

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