JPH08313821A - 内視鏡の可撓管 - Google Patents

内視鏡の可撓管

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JPH08313821A
JPH08313821A JP7142397A JP14239795A JPH08313821A JP H08313821 A JPH08313821 A JP H08313821A JP 7142397 A JP7142397 A JP 7142397A JP 14239795 A JP14239795 A JP 14239795A JP H08313821 A JPH08313821 A JP H08313821A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属帯片を螺旋状に巻回してなる螺旋管と第
2の管状網体とを積層させて、弾性部材でコーティング
を施した積層体を備えた筒状構造部に外郭部を積層させ
ることにより、内視鏡の挿入部における可撓管部や、ラ
イトガイド軟性部として用いる上で、曲げ方向に所望の
可撓性を持たせ、かつ圧縮方向に対する強度が極めて良
好となり、耐久性に優れたのとする。 【構成】 筒状構造部22を構成する内側,外側の螺旋
管25a,25bは、金属帯片をそれぞれ反対方向に螺
旋状に巻回したものであって、その間には金属線材を偏
組した第2の筒状網体26が介装されており、かつこの
第2の筒状網体26と内側螺旋管25aとを積層させた
状態で、ゴム状弾性部材27によりコーティングされ
て、その全体がゴム状弾性部材27に覆われた状態とな
った内層体28を形成している。これによって、第2の
筒状網体26の網目の部分と、内側螺旋管25aのピッ
チ間隔の部分にゴム状弾性部材27が回り込んで、曲げ
方向の可撓性は保持するが、軸線方向における耐圧縮性
及び耐潰性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用,工業用等とし
て用いられる内視鏡の挿入部における可撓管部やライト
ガイド軟性部として用いられる可撓管の構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】医療用,工業用等として広く用いられる
内視鏡は、一般に、図1に示したように、体腔や機械装
置等の内部に挿入される挿入部1の基端部に本体操作部
2を連設し、またこの本体操作部2には光源装置(図示
せず)に着脱可能に接続されるライトガイド軟性部3を
連設することにより大略構成される。挿入部1は、その
本体操作部2への連設部分から大半の長さ分が可撓管部
1aで、この可撓管部1aにはアングル部1bが、また
アングル部1bには先端部本体1cが順次連設されてい
る。
【0003】挿入部1を構成する3つの部位において、
先端部本体1cは、周知のように、体腔内等に照明光を
照射する照明窓及びこの照明下で体腔等の内部を観察す
るための観察窓が設けられ、また患部の治療等を行うた
めの鉗子その他の処置具を導出させるための処置具導出
口や、観察窓が体液等で汚損された時に、その洗浄を行
うための送気送水ノズルも設けられている。照明窓に
は、照明用レンズが設けられて、この照明用レンズには
光ファイバーバンドルからなるライトガイドの出射端が
臨んでおり、また観察窓には対物レンズが装着され、こ
の対物レンズの結像位置に固体撮像素子またはイメージ
ガイドの入射端が臨んでいる。このために、先端部本体
1cは硬質部材で形成されており、しかもこの先端部本
体1cは体腔等の内部への挿入操作性等の観点から、そ
の軸線方向の長さ寸法はできるだけ短くなるように形成
される。
【0004】一方、アングル部1bは、先端部本体1c
を所望の方向に向けるためのものであって、本体操作部
2に設けたアングルノブ4を操作することによって、上
下(または上下及び左右)に湾曲できる構成となってい
る。そして、体腔等の狭い空間内でも先端部本体1cの
方向を調整できるようにするために、アングル部1b
も、やはりその軸線方向の長さは比較的短く形成され
る。
【0005】可撓管部1aは、先端部本体1cが所定の
観察対象部内にまで挿入できる長さを確保すると共に、
本体操作部2を術者が把持して操作するのに支障を来さ
ない程度にまで患者等から離すために必要な長さを持た
せており、従って軸線方向にかなりの長さを有するもの
である。可撓管部1aは、その全長にわたって可撓性を
備え、特に体腔等の内部に挿入される部位はより可撓性
に富む構造としなければならない。ここで、可撓管部1
aとして要求される可撓性は、曲げ方向における可撓性
であり、伸縮方向及び潰れ方向においては、十分な強度
を持たせる必要がある。しかも、可撓管部1aは体腔等
の挿入経路に沿って摺動しながら挿入されるものである
から、外周面は凹凸がなく滑りを良くしなければならな
い。
【0006】可撓管部1aは、少なくとも前述した条件
を満足させる必要があり、このために、図2に示したよ
うな多層体からなる可撓管10で構成される。即ち、可
撓管10を構成する多層体は、その機能上、筒状構造部
と外郭部とに分けられる。筒状構造部は、内部にライト
ガイド,信号ケーブル(電子内視鏡の場合)またはイメ
ージガイド(光学式内視鏡の場合),処置具挿通チャン
ネル等の挿通部材の挿通路を確保するためのものであ
る。この筒状構造部に、曲げ方向の可撓性を持たせ、か
つ伸縮を抑制し、しかも耐潰性に優れる等といった特性
を持たせるために、内側,外側の2重の螺旋管11a,
11bで形成される。この2重の螺旋管11a,11b
は、それぞれ所定の幅を有する弾性金属帯片を所定のピ
ッチ間隔を置いて螺旋状に巻回したものであり、これら
は巻回方向が相互に反対方向となっている。このように
構成することによって、任意の方向に曲げることがで
き、しかも軸線方向に力が加わった時にできるだけ伸縮
しないように、また潰れ方向にも強い構造となってい
る。
【0007】外郭部は、それぞれピッチ間隔を空けて巻
回されている2重の螺旋管11a,11bを覆うことに
より密閉し、かつ実質的に表面に凹凸がなく、かつ滑り
の良い状態にするためのものである。表面の滑らかさを
確保するために、最外層は軟性樹脂の成形体からなる外
皮層12で形成されるが、その内側には金属線材を所定
の持ち数及び打ち数で編組した筒状網体13を用い、こ
の筒状網体13上に接着剤を塗布した上で、外皮層12
を積層することによって、両者間に剥離が生じないよう
に一体化される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した可
撓管10の筒状構造部は、前述したように、それぞれピ
ッチ間隔を空けて巻回した内側,外側の螺旋管11a,
11bから構成され、しかもこれら両螺旋管11a,1
1bは相互に面接触しているから、以下に示すような問
題がある。
【0009】まず、可撓管10に曲げ力が加わった時に
は、できるだけ無理のないように曲がらなければならな
いが、この可撓管10が曲がる時には、螺旋状となって
いる内側,外側の螺旋管11a,11bには捩り方向の
力も作用する。そして、両螺旋管11a,11bは面接
触した状態であり、しかも金属同士の接触であるから、
曲げ力により相対的にずれる方向に力が作用するが、相
互間に摺動が生じることになる。螺旋管11a,11b
が相対的にずれると、それらのピッチ間隔が変化する。
曲げた状態から真直ぐな状態に戻した時に、それらは弾
性的に復元するものの、繰り返し曲げが作用して、螺旋
管11a,11bに頻繁に変形する力が加わると、徐々
にピッチ間隔にくるいが生じるようになり、螺旋管11
a,11bの軸線方向におけるピッチのばらつきに基づ
いて、可撓管10の軸線方向において硬さが変化する等
という問題がある。
【0010】また、この可撓管10を可撓管部1aとし
て構成した場合には、その体腔等の内部に位置する部
分、特にアングル部1bに連設される部位の近傍は、よ
り柔軟に曲がるようにする必要がある。ただし、可撓管
10に柔軟性を持たせると、その分だけ伸縮方向の強度
も低下する。挿入部1を体腔内に挿入する時には、それ
に対する抵抗があり、またアングル部1bを湾曲させた
時に反力が作用する等、可撓管10全体に大きな圧迫力
が加わって、圧縮されることになる。可撓管10が圧縮
されると、螺旋管11a,11bのピッチ間隔が減少す
ることになるから、その柔軟性が低下することになり好
ましくはない。
【0011】さらに、可撓管10に大きな圧縮力が作用
すると、螺旋管11a,11bが拡径する方向に変位す
ることになって、筒状網体13に対して、それを膨出さ
せる方向に力が作用することになる。この結果、筒状網
体13に無理な力が加わり、剛体である金属線材からな
る筒状網体13と軟性部材で形成されている外皮層12
との間にストレスが生じて、その間が剥離して、外皮層
12が破損するに至る等といった問題点もある。
【0012】要するに、可撓管10における構造体とし
ての内側及び外側の螺旋管11a,11bを直接重ね合
わせると、構造上、様々な問題点が生じ、その耐久性及
び信頼性が十分なものとはならない。ここで、例えば実
公昭63−7206号公報に、筒状網体を外側螺旋管に
被包させるのではなく、内側及び外側の螺旋管の間に介
在させる構成とすることによって、可撓管の耐伸縮性を
向上させるように構成したものが示されている。ただ
し、筒状網体はやはり剛体である金属線材を編組してな
るものであり、この筒状網体も伸縮自在のものであるか
ら、たとえその内外に位置する螺旋管に挟まれて、動き
を規制できるにしても、なお前述した問題点を完全に解
決するには至っていない。
【0013】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、曲げ方向における可
撓性を損なうことなく、圧縮に対する強度が良好で、耐
久性のある内視鏡の可撓管を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、筒状構造体と、管状網体に軟性部材
からなる外皮層を積層・固着した外郭部とを備えた可撓
管であって、前記筒状構造部は、少なくとも金属帯片を
螺旋状に巻回してなる螺旋管と第2の管状網体とを積層
させて、弾性部材でコーティングを施した積層体を備え
る構成としたことをその特徴とするものである。
【0015】
【作用】外皮層を固定して保護するために設けられる外
郭部に管状網体に加えて、筒状構造部側にも第2の管状
網体を設ける。しかも、この第2の管状網体は螺旋管と
共に弾性部材のコーティングを施すことによって、螺旋
管と一体化され、かつ網目の部分に弾性部材が入り込む
結果、曲げ方向に力が作用した時には、容易に追従して
曲がるが、圧縮方向に対する強度が著しく向上する。ま
た、螺旋管のピッチ間隔の部位に介在する第2の管状網
体の網目の部分にはコーティングされた弾性部材が入り
込んでいるから、可撓管を曲げた時に螺旋管のピッチ間
隔が変化しても、確実に復元することになり、ピッチ間
隔がずれるおそれもない。従って、挿入部における可撓
管部や、ライトガイド軟性部として構成した時に、その
耐久性及び信頼性が良好となる。
【0016】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例につい
て詳細に説明する。図3及び図4に可撓管の構造を示
す。可撓管20は、外郭部21と、この外郭部21の内
側に設けた筒状構造部22とから構成される。外郭部2
1は、筒状構造部22上に積層され、金属線材を編組し
てなる筒状網体23をベースとして、この筒状網体23
に接着剤を塗布した上で、成形手段等により外皮層24
が積層してなるものであって、筒状網体23と外皮層2
4とは接着剤を用いて固着されており、この点について
は、従来技術のものと同様である。
【0017】筒状構造部22としては、内側,外側の螺
旋管25a,25bを備え、これら両螺旋管25a,2
5bは金属帯片を螺旋状に巻回してなるものであって、
巻回方向は相互に反対方向となっており、この点に関す
る限りは、従来技術のものと格別の差異はない。ただ
し、これら螺旋管25a,25bは直接重ね合わせたも
のではなく、間に第2の筒状網体26を介在させてい
る。しかも、この第2の筒状網体26と内側螺旋管25
aとを積層させた状態で、ゴム状弾性部材27によりコ
ーティングされて、内層体28を構成しており、この内
層体28は、その全体がゴム状弾性部材27に覆われた
状態になっている。外側螺旋管25bは、この内層体2
8の外周に巻回されている。ここで、第2の筒状網体2
6は、筒状網体23と同じく、金属線材を所定の持ち数
及び打ち数で編組してなるものであり、金属線材の材質
及びその線径、持ち数や打ち数は同じであっても、異な
っていても良い。
【0018】まず、ロッド状に形成した所定の治具を用
い、この治具の外周に金属帯片を所定のピッチ間隔をも
って巻回することによって、内側螺旋管25aを形成す
る。この内側螺旋管25aの外周面には、金属線材を編
組した第2の筒状網体26が被装されている。そして、
内側螺旋管25aと第2の筒状網体26との積層体をデ
ィッピング等の手段によりゴム状弾性体27をコーティ
ングすることにより内層体28が形成される。次いで、
このゴム状弾性体27を乾燥させた後に、この内層体2
8の上に金属帯片を巻回するようにして外側螺旋管25
bを巻回する。これによって、筒状構造部22が形成さ
れる。さらに、この筒状構造部22に、従来におけると
同様の手法で外郭部21を形成することにより可撓管2
0が形成される。
【0019】以上のように形成された可撓管20の特性
としては、まず曲げ方向における可撓性を備えている。
即ち、可撓管20が曲がる時には、螺旋管25a,25
bは、そのピッチ間隔が広がったり、狭まったりし、ま
た第2の筒状網体26は網目の部分が伸びたり、縮んだ
りする。外側螺旋管25bは所定のピッチ間隔で巻回す
ることにより形成されているから、問題なく曲がること
になる。一方、内層体28は、所定のピッチ間隔を持
ち、それ自体は曲げ可能な内側螺旋管25aと第2の筒
状網体26とがゴム状弾性体27でコーティングされて
いるが、ゴム状弾性体27が伸び縮みするので、やはり
曲げが可能である。しかも、この曲げ方向における可撓
性には方向性がないので、可撓管20は任意の方向に曲
がる。
【0020】また、外側螺旋管25bが当接しているの
は、内側螺旋管25aではなく、コーティングされたゴ
ム状弾性部材27であるから、その間における摩擦力が
大きくなり、外側螺旋管25bの軸線方向におけるずれ
が生じるのを極力抑制できるようになり、繰り返し曲げ
られても、ピッチ間隔のずれによる可撓管部1aの軸線
方向における硬さの変化が生じることはない。勿論、内
側螺旋管25aには第2の筒状網体26が固着し、しか
もこの第2の筒状網体26の網目の部分にはゴム状弾性
体27が入り込んでおり、このゴム状弾性体27には弾
性復元力を備えているから、やはりそのピッチ間隔がず
れるおそれはない。
【0021】可撓管20は、軸線方向及び潰れ方向の強
度は極めてが良好である。筒状網体それ自体は伸縮自在
であるが、硬質の内側,外側の螺旋管25a,25b間
に挟まれており、しかも内側螺旋管25aとゴム状弾性
体27により実質的に一体化されているから、伸縮方向
への動きが規制されることから、この方向における強度
が向上する。従って、軸線方向に大きな引っ張り力や圧
縮力が加わっても、また潰れ方向に大きな力が加わって
も、可撓管20が伸びたり、縮んだりすることがなく、
また半径方向に圧迫力が加わっても、潰れるようなこと
はない。このように、筒状構造部22は軸線方向に伸縮
しないから、外郭部21を構成する筒状網体23と外皮
層24との間に強いストレスが作用して、この外皮層2
4が剥離する等といった不都合が生じることはない。ま
た、耐潰性も良好であるから、内部に挿通した部材の保
護を図ることができる。
【0022】以上のことから、この可撓管20は曲げ方
向における可撓性を備え、軸線方向及び潰れ方向におけ
る強度に優れており、従って挿入部1の可撓管部1aと
して好適に用いることができる。また、可撓管1aの他
にも、ライトガイド軟性部3としても用いることができ
る。
【0023】ところで、挿入部1の可撓管部1aとして
用いる場合には、単に曲げ方向に可撓性があるというだ
けではなく、体腔内等に挿入する際の抵抗に抗して、押
し込み推力を確実に先端部本体1cにまで伝達させるた
めに、ある程度の剛性も必要である。特に、大腸鏡等で
は、挿入時における抵抗が極めて大きいために、かなり
の剛性を持たせる必要がある。また、可撓管部1aは、
その軸線方向において可撓性なり、剛性なりに変化を持
たせる方が好ましい。即ち、本体操作部2への連設側は
押し込み推力の伝達性の観点から剛性が高く、アングル
部1bへの連設側はアングル部1bの湾曲にある程度追
従させるために、それより可撓性に富ませるようにする
と良い。具体的には、アングル部1bへの連設部から数
十cm分をより柔軟性を持たせるようにする。
【0024】一方、ライトガイド軟性部3として構成す
る場合には、両端部、即ち本体操作部2への連設側と、
光源装置に着脱可能に接続されるライトガイドコネクタ
の部位とは剛性を高めて、折れ防止を行う必要があり、
また中間部分にはそれより可撓性を良好にする方が好ま
しい。
【0025】以上のように、可撓管20は曲げ方向にお
ける可撓性を制御できるようにする必要があり、またこ
の曲げ方向の可撓性は可撓管20の軸線方向に変化を持
たせる方が好ましい。このように、可撓性の制御を行う
要素としては、従来は、両螺旋管の厚み,幅,ピッチ間
隔を調整したり、メッキ等の表面処理を行ったり、また
筒状網体の素線径や網目を調整したり、さらには筒状網
体と外皮層との間の接着剤の量を変えたりすることによ
り行われていた。
【0026】勿論、以上により可撓管20に、曲げ方向
における可撓性について所要の特性を持たせることがで
きるが、そのための加工が面倒であったり、また精度の
点で問題があったり、さらには経時的に特性が変化する
ものもある。しかしながら、前述したように、内側螺旋
管25aと第2の筒状網体26とをゴム状弾性体27で
コーティングさせることにより内層体28を形成してい
るから、この内層体28により極めて容易に曲げ方向に
おける可撓性に所定の特性を持たせることができる。
【0027】即ち、コーティングされたゴム状弾性体2
7が内側螺旋管25aのピッチ間隔に入り込んで、この
ピッチ間隔の部分が埋められており、また第2の筒状網
体26の網目の部分にも回り込んでいるから、ゴム状弾
性体27の弾性力を調整すれば、曲げに対する抵抗が変
化することになる。従って、コーティングされる弾性部
材の材質を変えることにより可撓性の特性を調整でき
る。例えば、弾性部材として、フッ素ゴム,シリコンゴ
ム等のゴムや、ウレタン樹脂等といった樹脂を用いるこ
とができるが、これらのうち、ウレタン樹脂を用いる
と、可撓性がより低くなる。また、コーティング時にお
ける厚みによっても可撓性の度合いを調整できる。この
ゴム状弾性体27の厚みの調整は、溶剤の種類や混合
比、さらにはディッピング槽への浸漬時間等により制御
できるものであり、従って可撓性の度合いの調整を極め
て容易に、しかも正確に行える。
【0028】また、内層体28を形成する際において、
例えばコーティング時におけるディッピング槽への浸漬
回数を軸線方向に変化させれば、軸線方向における曲げ
方向の可撓性の度合いを変えることができる。また、第
2の筒状網体26を基端側では密に編組し、先端側では
粗に編組することによっても可撓性の度合いを変えるこ
とができる。さらに、編組における粗密の差を持たせる
と同時にディッピング槽への浸漬回数も変えれば、曲げ
方向の可撓性の度合いの調整をより確実に、しかも精度
よく行える。
【0029】ところで、可撓管部1a内には種々の挿通
部材が挿通されており、かつこの可撓管部1aはできる
だけ細径化する必要があるから、その内部における充填
率が高くなっており、しかも挿通部材としては、ライト
ガイド等のように脆弱なものもある。従って、これら挿
通部材が損傷しないように保護する必要があるが、内側
螺旋管25aの内面はゴム状弾性体27に完全に覆われ
た状態になり、挿通部材は弾性的に接触するようにな
り、しかもこの内側螺旋管25aのエッジ部が露出して
いないことからも、挿通部材の保護が図られる。また、
この内層体28の内面に潤滑部材をコーティングすれ
ば、挿通部材と可撓管部1a内面との間の摺動性が良好
になるので、これら挿通部材をより確実に保護できる。
さらに、内層体28は、その内部が完全に密閉状態に保
持されるので、外皮層24が損傷しても、洗浄時におけ
る洗浄・消毒液が可撓管部1a内に入り込んで、挿通部
材を汚損したり、劣化させたりするおそれもない。
【0030】次に、図5及び図6は本発明の第2の実施
例を示すものであって、本実施例における可撓管30
は、外郭部31,筒状構造部32からなり、外郭部31
は筒状網体33と外皮層34とで構成され、また筒状構
造部32は、内側及び外側の螺旋管35a,35bと、
両螺旋管35a,35b間に介装した第2の筒状網体3
6とからなり、さらにはゴム状弾性体37でコーティン
グされている点については、前述した第1の実施例と同
様である。
【0031】しかしながら、筒状構造部32としては、
内側螺旋管35aの外面に形成した第2の筒状網体36
と共に、その上に積層される外側螺旋管35bにもゴム
状弾性体37のコーティングを行うようにしている。こ
れによって、図5に示したように、第2の筒状網体36
の網目の部分だけでなく、内側及び外側の螺旋管35
a,35bにおけるピッチ間隔の部位にゴム状弾性体3
7が入り込む。
【0032】ここで、コーティングを行うに当っては、
ゴム状弾性体37をコーティングしない状態で、まず第
2の筒状網体36を両螺旋管35a,35b間に設け、
さらにその上に外郭部31を形成することによって、図
6に示したように、内部が密閉された筒状の可撓管組立
体38を形成し、この可撓管組立体38の一端をキャッ
プ39で閉鎖させて、このキャップ39が下方となるよ
うにして鉛直状態に保持して内部にコーティング材を流
し込み、所定の時間滞留させることによって、ゴム状弾
性体37を内側螺旋管35aのピッチ間隔から第2の筒
状網体36内にしみ込ませ、さらに外側螺旋管35bの
ピッチ間隔にも回り込ませる。そして、キャップ39を
取り外して、余剰の樹脂を排出する。これによって、ゴ
ム状弾性体37によるコーティングが行われ、このゴム
状弾性体37は、積層体38の内面、即ち内側螺旋管3
5aの内側全体、第2の筒状網体36及びその網目部
分、さらに外側螺旋管35bのピッチ間隔の部位に回り
込む。ただし、外郭部31が積層されている外側螺旋管
35bの外面にはゴム状弾性体37は付着しない。
【0033】また、必要に応じて、前述した槽部材39
を用いて、2種類のゴム状弾性体のコーティングを行う
こともできる。即ち、キャップ39を可撓管組立体38
に装着した状態で、所定の見切り位置まで第1のコーテ
ィング材を供給することによって、第1のコーティング
材によるコーティングを行い、キャップ39を取り外し
て余剰のコーティング材を排出した後第、可撓管組立体
38を反転させて、他端部にキャップ39を装着し、見
切り位置まで第2のコーティング材を供給することによ
り、当該の部位にコーティングを施す。これによって、
可撓管30の軸線方向において、材質の異なる弾性部材
のコーティングが行われ、軸線方向に剛性の差を持たせ
ることができる。
【0034】以上のように構成すれば、可撓管30は、
外側螺旋管35bのピッチ間隔にもゴム状弾性体37が
回り込んでいる分だけ、その軸線方向における強度が向
上することになる。勿論、ゴム状弾性体37は伸び縮み
が可能であることから、曲げ方向における可撓性が損な
われることはない。また、第2の筒状網体37に固着し
ているゴム状弾性体37は内側,外側の両螺旋管35
a,35bのピッチ間隔の部位に入り込んでいることか
ら、可撓管30を曲げた時に、両螺旋管35a,35b
が相対的にずれることはない。さらに、両螺旋管35
a,35bが相対位置ずれしないことから、ゴム状弾性
体37は弾性を有するのは当然として、できるだけ滑り
の良い部材、例えばフッ素ゴムを用いて形成する。これ
によって、内面に滑りの良い部材を別途コーティングし
なくとも、挿通部材との摺動を円滑に行わせることがで
きる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の可撓管
は、少なくとも金属帯片を螺旋状に巻回してなる螺旋管
と第2の管状網体とを積層させて、弾性部材でコーティ
ングを施した積層体を備えた筒状構造部に外郭部を積層
させるように構成したから、内視鏡の挿入部における可
撓管部や、ライトガイド軟性部として用いる上で、曲げ
方向に所望の可撓性を持たせ、かつ圧縮方向に対する強
度が極めて良好となり、耐久性に優れたのとなる等の効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】内視鏡の全体構成を示す外観図である。
【図2】従来技術による可撓管部の構成を示す要部断面
図である。
【図3】本発明の第1の実施例における可撓管の構成説
明図である。
【図4】図3の構成による可撓管の要部拡大断面図であ
る。
【図5】本発明の第2の実施例における可撓管の要部拡
大断面図である。
【図6】第2の実施例における弾性部材の弾性部材のコ
ーティングを行う工程を示す説明図である。
【符号の説明】
1 挿入部 1a 可撓管部 1b アングル部 1c 先端部本体 3 ライトガイド軟性部 20,30 可撓管 21,31 外郭体 22,32 筒状構造部 23,33 筒状網体 24,34 外皮層 25a,25b,35a,35b 螺旋管 26,36 第2の筒状網体 27,37 ゴム状弾性体 28 内層体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状構造部と、管状網体に軟性部材から
    なる外皮層を積層・固着した外郭部とを備えた可撓管で
    あって、前記筒状構造部は、少なくとも金属帯片を螺旋
    状に巻回してなる螺旋管と第2の管状網体とを積層させ
    て、弾性部材でコーティングを施した積層体を備える構
    成としたことを特徴とする内視鏡の可撓管。
  2. 【請求項2】 前記筒状構造部は、内側螺旋管に第2の
    管状網体を被装させて、弾性部材でコーティングした積
    層体の外周に前記螺旋管とは反対方向に巻回した外側螺
    旋管を設けたものであることを特徴とする請求項1記載
    の内視鏡の可撓管。
  3. 【請求項3】 前記筒状構造部は、それぞれ反対方向に
    巻回した内側,外側からなる2層の螺旋管の間に、第2
    の管状網体を介装させた積層体からなり、この積層体を
    弾性部材でコーティングしたものであることを特徴とす
    る請求項1記載の内視鏡の可撓管。
  4. 【請求項4】 前記コーティング材としての弾性部材は
    ゴム状弾性体であることを特徴とする請求項1記載の内
    視鏡の可撓管。
  5. 【請求項5】 前記第2の管状網体は、その軸線方向に
    おいて粗密の差を持たせたものであることを特徴とする
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の内視鏡の可撓
    管。
  6. 【請求項6】 前記軟性部材のコーティングは前記筒状
    構造部の軸線方向に硬さを変化させるようにしたもので
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    に記載の内視鏡の可撓管。
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