JP3837968B2 - 内視鏡のアングル部 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用等として用いられる内視鏡において、その挿入部を構成するアングル部に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡は、概略図11に示した構成となっている。同図において、1は本体操作部、2は挿入部、3はユニバーサルコードである。挿入部2は本体操作部1への連設部側から大半の長さが体腔内等の挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部2aであって、この軟性部2aの先端には所定長さのアングル部2bが連設され、さらにアングル部2bの先端には先端硬質部2cが連設される。先端硬質部2cには、図示は省略するが、少なくとも照明部及び観察部が設けられる。アングル部2bは、この先端硬質部2cを所望の方向に向けるためのものであり、上下及び左右に湾曲可能となっている。この湾曲操作はアングル操作と呼ばれるものであり、通常は本体操作部1に設けたアングルノブ4を手動操作で回動させることにより行われる。
【0003】
次に、図12にアングル部2bの構成を示す。なお、同図には、例えばライトガイド,信号ケーブル(イメージガイド),処置具挿通チャンネル等の内部挿通部材は省略している。而して、アングル部2bは、所定数のアングルリング10を枢着ピン11を用いて順次枢着することにより節輪構造となったアングル部構造体12として構成される。枢着ピン11による前後のアングルリング10,10間の枢着箇所は上下、左右と交互になっており、これによって全体としてのアングル部構造体12は上下及び左右に湾曲できるようになる。アングル部構造体12には金属等の線材の編組からなるネット13で覆われており、さらにこのネット13の外周には外皮チューブ14が被着される。
【0004】
ここで、アングル部構造体12のうち両端に位置する端部リング10a,10bはそれぞれ軟性部2a及び先端硬質部2cに連結される。軟性部2a側から延在させた連結リング15に端部リング10aが嵌合され、また端部リング10bは先端硬質部2cを構成する先端部本体16に嵌合される。そして、湾曲操作用の操作ワイヤ17が端部リング10bにおいて上下及び左右の4箇所で止着される。これら各操作ワイヤ17は枢着ピン11内に設けた挿通孔に挿通されて、端部リング10aと連結リング15との連結部において挿通パイプ18に挿通され、この挿通パイプ18に連結した密着コイル19内に挿通されて、挿入部2の基端側から本体操作部1にまで引き回されて、この本体操作部1に設けたアングルノブ4で回動操作されるアングルプーリ(図示せず)に巻回されている。従って、アングル部構造体12のうち、実際に湾曲する部分、つまり湾曲可能部分はアングルリング10が配置されている部分であって、端部リング10a,10bの部位は非湾曲部分である。
【0005】
以上のように構成されるアングル部2bにおいて、その最外側の外装部である外皮チューブ14は、アングル操作時に伸縮することから弾性部材で形成され、かつアングル部2b内を完全に密閉状態となるように保持しなければならない。また、挿入部2は体腔内等に挿入されるものであるから、人体にとって有害なものではないものを用いるのは当然として、繰り返し洗浄・消毒される等から、耐薬品に優れたものとしなければならない。
【0006】
また、内視鏡の挿入部2は長尺のものであり、持ち運び時等において、この挿入部2、特にその先端部分が誤って周囲の物体等と衝突するおそれがある。従って、このような衝突時における衝撃によりアングル部2bの外皮チューブ14が損傷したり、また破損したりする可能性がある。そうなると、体内の汚物が付着して洗浄が困難になり、甚だしい場合には洗浄液,消毒液等が挿入部の内部に浸透して、挿入部内に設けた固体撮像素子等の部材を汚損して故障を発生させたり、ケーブルや光ファイバを断線させる等の不都合が発生する。また、内視鏡には、患部を治療する等のために、鉗子その他の処置具が挿通される処置具挿通チャンネルを備えている。処置具としては、例えば針付き鉗子等というように、先端が鋭利になった処置具も用いられる。このような処置具の先端を誤って挿入部の外装部に接触させると、鋭利な先端が突き刺さる可能性がある。
【0007】
さらに、アングル部2bは操作ワイヤ17を押し引きすることにより湾曲操作されるものであり、しかもこの操作は本体操作部1に設けたアングルノブ4を手動で操作することにより行われる。従って、このアングルノブ4の操作を軽く、しかも円滑に行えるようにするには、湾曲時における抵抗をできるだけ小さくしなければならない。従って、このアングル部2bの外装部を構成する外皮チューブ14を伸縮性が極めて良好な部材で形成する必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、アングル部の外装部を構成する外皮チューブは、耐薬品性等の特性を持たせ、かる衝撃等に対する耐久性も良好でなければならないことに加えて、アングル操作に対する抵抗を低減するために伸縮性に富んだものとしなければならない点から、この外皮チューブの材質は極めて限られたものとなり、通常はウレタンゴムやEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)が用いられるのが現状である。そして、従来技術においては、どのような材質のものを用いるにしても、外皮チューブは単層の部材から構成されているので、外皮チューブとして必要な全ての特性を十分に発揮させるには無理がある。
【0009】
本発明はこの点に着目してなされたものであって、その目的とするところは、アングル部の外装部を構成する外皮チューブを複数層から構成することによって、それに必要な特性を十分発揮できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明における第1の発明は、内視鏡の先端硬質部と軟性部との間に設けられ、両端の端部リングがこれら先端硬質部及び軟性部に連結されると共に、これら両端部リング間に所定数のアングルリングを順次枢着することにより構成され、前記両端の端部リングを配置した部分が非湾曲部分であり、これらの端部リングと、それらに隣接するアングルリングとを連結する枢着ピンの間の部分が湾曲可能部分であるアングル部構造体と、このアングル部構造体に被着したネットと、外装部を構成する外皮チューブとからなり、遠隔操作で前記湾曲可能部分が湾曲するアングル部であって、前記外皮チューブは、少なくとも一層がゴム部材からなり、最外層を耐薬保護層とし、この耐薬保護層の内側に位置する少なくとも一層は破損防止層とした複数層の伸縮性を有する積層チューブで構成し、前記アングル部構造体のうち、前記非湾曲部分は、前記破損防止層が厚肉で、前記耐薬保護層は薄肉となし、前記湾曲可能部分の位置では、前記耐薬保護層または破損防止層のうち、いずれか伸縮性の大きい方を厚肉とし、伸縮性の小さい方を薄肉に形成する構成としたことをその特徴とするものである。
【0011】
而して、耐薬品性を考慮した耐薬保護層は、少なくとも耐薬品性のみを発揮させれば良いので、その厚みは格別問題とはしない。一方、破損防止層は外皮チューブが破損しないようにするためのものであり、衝撃が加わった時に、弾性により衝撃を吸収するか、または衝撃に対する破壊強度が良好な部材を用いる。衝撃を吸収する部材を用いる場合には、できるだけ厚肉とするが、破壊強度を高める場合には、それほど肉厚が要求されない。衝撃を吸収する部材は、一般的に伸縮性に富んでいる。従って、破損防止層を衝撃吸収性の良好な部材で構成する場合には、破損防止層を厚肉にすることによって、アングル操作の操作性が向上する。これに対して、衝撃時における破壊強度の高い部材は伸縮性が小さいのが一般的である。従って、アングル操作の点を考慮して、耐薬保護層を厚肉にする方が望ましい。積層チューブを構成する層の数は任意であるが、製造上その他の点からは、2層構造とするのが望ましい。外皮チューブを2層構造とする場合には、各層を別々のチューブとして形成して一方を他方に対して挿入するようにして積層することができ、また一体成形により複数層が一体になった外皮チューブを形成することもできる。
【0012】
さらに、第3の層を最内層または最外層として構成する場合において、ディッピング手段や成膜手段等で層を形成することができる。最内層とする場合には例えばシール層としての機能を発揮させ、また最外層として構成する場合には、耐薬保護層として機能し、さらに挿入操作時における滑りを良好にする機能等を発揮するものであっても良い。
【0013】
一般に、EPDMは耐薬品性に優れたものである。従って、このEPDMを耐薬保護層として用いることができる。一方、破損防止層は、例えば衝撃吸収性の良好な天然ゴムや、衝撃に対する破壊強度が高いフッ素ゴムを用いることができる。天然ゴムはEPDMより伸縮性が大きく、またフッ素ゴムはEPDMより伸縮性が小さい。従って、破損防止層として天然ゴムを用いる場合には、この破損防止層を厚肉にし、またフッ素ゴムを用いる場合には、破損防止層を薄肉に形成することになる。いずれにしろ、アングル部構造体のうち、端部リングを覆う部分は、伸縮性を持たせる必要がなく、しかも耐衝撃性を良好にしなければならないので、この部分は破損防止層を厚肉にする。
【0014】
アングル部構造体における両端部リングの間の湾曲可能部分の位置でも耐薬保護層と破損防止層との厚みに変化を持たせることもできる。耐薬保護層と破損防止層との間で伸縮性に差がある場合には、アングル部構造体の軸線方向に向けて、基端側より先端側の方が伸縮性が大きくなるようにすることができる。また、湾曲可能部分は、アングルリングが位置する部位と前後のアングルリング間の空間が位置する部位とから構成されることから、外皮チューブを構成する耐薬保護層と破損防止層とのうち、アングルリング間の空間が位置する部位はアングルリングが位置する部位より伸縮性のある層が厚肉となるようにしても良い。
【0015】
また、本発明における第2の発明は、内視鏡の先端硬質部と軟性部との間に設けられ、両端の端部リングがこれら先端硬質部及び軟性部に連結されると共に、これら両端部リング間に所定数のアングルリングを順次枢着することにより構成され、前記両端の端部リングを配置した部分が非湾曲部分であり、これらの端部リングと、それらに隣接するアングルリングとを連結する枢着ピンの間の部分が湾曲可能部分であるアングル部構造体と、このアングル部構造体に被着したネットと、外装部を構成する外皮チューブとからなり、遠隔操作で前記湾曲可能部分が湾曲するアングル部であって、前記外皮チューブは、少なくとも一層がゴム部材からなり、最外層を耐薬保護層とし、この耐薬保護層の内側に位置する少なくとも一層は破損防止層とした複数層の伸縮性を有する積層チューブで構成し、前記アングル部構造体のうち、前記非湾曲部分では、前記破損防止層が厚肉で、前記耐薬保護層は薄肉となし、前記湾曲可能部分の位置では、前記耐薬保護層と前記破損防止層との間に中間層を備える構成としたことをその特徴とするものである。
【0016】
この中間層としては液状のものを充填するようにするのが望ましい。そして、この中間層としては、前述した耐薬品性や耐衝撃性を持たせる機能を発揮させることもできるが、他の機能部材、例えば殺菌剤,色素剤,シール材等を充填することができる。ここで、色素剤は2層のうちの耐薬保護層が破損したことを術者等に認識させる機能を発揮するものである。また、この中間層としてシール材を充填すれば、たとえ耐薬保護層が損傷しても、挿入部の内部における気密が損なわれるようなことはない。そして、中間層には液状物を充填することから、両端を密閉するために、厚みを変化させるか、または両端部分における非湾曲部分の位置に金属等の硬質リングを装着する構成とすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1には、本発明の第1の実施の形態における内視鏡の挿入部における先端部分の構成が示されている。同図において、20は先端硬質部、21はアングル部、22は軟性部である。先端硬質部20には、図示は省略するが、照明用レンズを装着した照明部が設けられ、この照明用レンズにはライトガイド23の出射端が臨んでいる。また、先端硬質部20において、照明部の近傍に観察部24が設けられて、これらにより内視鏡の観察手段が構成される。観察部24には、対物光学系25と、この対物光学系25の結像位置に設けたCCD等からなる固体撮像素子26とを備えている。さらに、先端硬質部20には鉗子その他の処置具を導出するために、処置具挿通チャンネル27が接続されている。従って、先端硬質部20は、これら各部材を装着するために所定の形状を有する先端部本体28と、この先端部本体28の前面部分を覆う先端キャップ29とから構成される。そして、先端部本体28は構造上の強度や加工性等の観点から金属で形成され、かつこの金属である先端部本体28を外部に露出しないようにするために、その先端部分を覆う先端キャップ29は電気絶縁性を有する合成樹脂で形成される。
【0018】
アングル部21は、アングルリング30を順次枢着ピン31を介して連結することにより構成されるアングル部構造体32を有し、このアングル部構造体32にはネット33が被着され、さらにネット33上には外皮チューブ34が被着されている。前後のアングルリング30を枢着する枢着ピン31は、上下、左右の順にそれぞれ2箇所ずつ設けられており、これによってアングル部21は上下及び左右に湾曲操作できるようになっている。このために、90°の位相関係で4本の操作ワイヤ35が設けられている。アングルリング30のうち、最基端位置にある端部リング30aは軟性部22から延在させた連結リング36に嵌合され、最先端位置にある端部リング30bは先端部本体28に嵌合される。
【0019】
従って、アングル部構造体32のうち、両端部リング30a,30bは操作ワイヤ35の押し引き操作等によって湾曲操作した時や外力が作用した時等にも曲がらない非湾曲部分である。そして、これら端部リング30a,30bとそれらに隣接するアングルリング30との間を連結する枢着ピン31,31間の部分が湾曲操作時に曲がる湾曲可能部分となる。ここで、端部リング30a,30bを含めて全てのアングルリング30の端部は斜めに突出する形状となっており、この斜めに形成した部位から、枢着ピン31を装着するために所定の長さの突出部分を有し、従って非湾曲部分は、厳格には、端部リング30a,30bの枢着ピン31の止着部分までである。
【0020】
外皮チューブ34は、アングル部21全体を覆い、かつ先端部は先端硬質部20を構成する先端部本体28の外周部にまで延在される。そして、この外皮チューブ34の基端部は、端部リング30aと連結リング36との連設部において、糸巻きと接着剤とによる固着部37aとなっている。また、先端部は、先端部本体28の位置でやはり糸巻きと接着剤とによる固着部37bとなっている。これら固着部37a,37bにより挿入部の内部を密閉状態にして外皮チューブ34が装着される。ここで、外皮チューブ34に所定の特性を持たせるために、単層で形成するのではなく、複数の層からなる積層チューブ構造となっている。そして、基本的には2層構造であって、外層が耐薬保護層38で、内層は破損防止層39となっている。
【0021】
ところで、アングル部21は先端硬質部20を所望の方向に向けるために湾曲操作されるものであり、しかも先端硬質部20の視野をできるだけ広くするために、大きく湾曲させることができるようになっている。アングル部21は所定の直径を有するものであるから、それを湾曲させた時には、直線状態より曲率半径が小さい内側の部分は縮小し、曲率半径が大きい外側は伸長することになる。従って、アングル部21の湾曲操作時にはアングル部21における外皮チューブ34は部分的に縮小し、かつ部分的に伸長する。従って、外皮チューブ34の材質としては、伸縮性が必要なことから、一般的にはゴム材が用いられる。
【0022】
以上のことから、図1に示した積層チューブからなる外皮チューブ34を構成する耐薬保護層38及び破損防止層39は、共にゴム材で構成される。而して、耐薬保護層38は、洗浄液,消毒液等といった薬品に浸漬させた時に、この薬品により劣化や変質等が生じないようにするためのものである。内視鏡の挿入部は患者の体内に挿入される関係から、使用の都度、洗浄及び滅菌を行う必要がある。従って、アングル部21の外装部を構成する外皮チューブ34の外表面は頻繁に薬液と接触する。従って、耐薬保護層38は伸縮性に加えて耐薬品性を良好なものとする。従って、耐薬品性を持ったゴム材としては、例えばEPDM等が好適である。
【0023】
挿入部は長尺の部材からなり、しかもアングル部21はこの挿入部の先端近傍に位置していることから、周囲の物体等と衝突する可能性が高い。破損防止層39は衝撃が加わっても外皮チューブ34に傷が付いたり、破れたり等といった破損を防止するためのものである。破損防止を図るには、衝撃が加わった時に、この衝撃を吸収するか、または破壊に対する機械的強度を高めるかする。例えば、高い衝撃吸収性を有するゴム材としては、例えば天然ゴムがある。そこで、耐薬保護層38としてはEPDMを用い、破損防止層39としては天然ゴムを用いることができる。天然ゴムはEPDMより伸縮性が大きい素材である。一方、外層を構成する耐薬保護層38は、破損防止層39を構成する天然ゴムはEPDMより耐薬品性が劣ることから、この天然ゴムが直接薬液等に接触しないようにするためのもので、必ずしも厚肉に形成する必要はない。そこで、耐薬保護層38を薄肉となし、破損防止層39を耐薬保護層38より十分肉厚を大きくする。
【0024】
外皮チューブ34をこのように構成することによって、薬液等と直接接触する外側表面はEPDMという高い耐薬品性を持った耐薬保護層38となっているので、繰り返し洗浄や消毒を行っても、外側表面が変質したり劣化したりするのを防止できる。しかも、厚肉で、衝撃吸収性が良好な破損防止層39が内側に積層されているので、他の物体等と衝突した時に緩衝機能を発揮するから、外皮チューブ34に傷が付いたり、破れたり等といった破損の防止を図ることができる。さらに、破損防止層39は耐薬保護層38より伸縮性が大きいことから、この破損防止層39の方を厚肉にすることによって、耐薬保護層38に相当する材質、つまりEPDMのみで外皮チューブを形成した場合と比較して、伸縮性がさらに良好になる。その結果、アングル部21における湾曲操作時の操作性が向上し、より軽い力で円滑に湾曲操作できるようになる。
【0025】
前述したように、破損防止層39を耐薬保護層38より伸縮性が大きい部材を用いた場合には、破損防止層39を厚肉にして、これら各層38,39を外皮チューブ34の全長にわたって均一な厚みとすることができる。一方、破損防止層は、耐薬保護層より機械的な破壊強度が高い部材を用いることもできる。このような特性を有する部材としては、例えばフッ素ゴムがある。ただし、破損防止層を厚肉にすると、伸縮性が小さくなり、アングル部21の湾曲操作に支障を来すことになる。従って、フッ素ゴムを用いる場合には、湾曲操作性の観点から低硬度フッ素ゴムを用い、しかもこの破損防止層の厚みを小さくすることによって、伸縮性が低下するのを抑制する。ただし、外皮チューブ34の全長において、衝撃等が加わった時における脆弱なのは非湾曲部分である端部リング30a,30bを覆っている部分であり、その間における湾曲可能部分は衝撃が加わった時には、曲がることによりある程度の衝撃は吸収される。このように、外皮チューブ34のうち、非湾曲部分を覆う位置は実質的に伸縮性を持たせる必要はないので、この部分は損傷防止層を厚肉化することによって、最も破損の頻度が高い部分をより強力に保護する。
【0026】
また、外皮チューブ34を2層構造とすることによって、たとえ外側の耐薬保護層38が損傷乃至破損したとしても、なおその内側に破損防止層39が配置されているので、挿入部の内部にまで汚損物質が直ちに浸入するという事態が発生するのを防止できる。
【0027】
以上のことから、破損防止層の方が伸縮性に劣る材質、例えば前述した低硬度フッ素ゴム等を用いる場合には、図2に示したように、外皮チューブ134を用いる。この外皮チューブ134は、外層がEPDM等の耐薬保護層138であり、内層が低硬度フッ素ゴムからなる破損防止層139というように、異なる材質のゴム2層構造となっているが、これら耐薬保護層138と破損防止層139とは外皮チューブ134の全長にわたって均一な厚みとはなっていない。つまり、図2から明らかなように、外皮チューブ134を構成する耐薬保護層138は、両端が薄肉部138aで、中間は厚肉部138bとなっている。一方、破損防止層139は、これとは逆に、両端が厚肉部139b,中間部が薄肉部139aとなっている。そして、これら厚みの変化部は、端部リング32a,32bからなる非湾曲部分と湾曲可能部分を構成するアングルリング32との間を連結する枢着ピン31の位置乃至その近傍とする。
【0028】
このように構成すると、外皮チューブ134に衝撃等が作用した時における破損防止機能が著しく向上し、特に衝撃に対して脆弱な構造となる非湾曲部分では破損防止層139は厚肉部139bとなっているから、この部分の破損防止機能が極めて高くなる。また、非湾曲部分程ではないが、やはり衝撃により破損のおそれがある湾曲可能部分も肉厚は薄いが破損防止層139が位置していることから、やはり破壊に対する強度が向上する。また、破損防止層139は耐薬保護層138より伸縮性が劣るが、伸縮が必要な湾曲部分では薄肉部139aとなっているので、湾曲操作に対する抵抗があまり大きくなることはない。
【0029】
ところで、アングル部の外皮チューブは、湾曲可能部分を覆う部位において、必ずしもその軸線方向における全長にわたって均一な伸縮性を備えていなければならない訳ではない。例えば、狭い腔道等を観察する場合等においては、軟性部への連設側、つまり基端側は緩やかに湾曲し、先端硬質部への連設側、つまり先端側がより小さい曲率半径で曲がるようにするのが望ましい。この場合には、図3に示した構成の外皮チューブ234を用いる。この図3の構成では、外皮チューブ234のうち、耐薬保護層238より破損防止層239の方が伸縮性が小さいものとなっている。
【0030】
而して、破損防止層239は、非湾曲部分を覆う部位では厚肉部239bとなっているが、湾曲可能部分においても、軸線方向に数箇所厚肉部239bが形成されている。そして、この湾曲可能部分では、基端側の方が厚肉部239bが占める割合が多く(厚肉部239bの軸線方向の長さが長いか、またはそのピッチ間隔を短くする)、先端側では薄肉部239aの占める割合が多くなっている。一方、耐薬保護層238側の薄肉部238a,厚肉部238bは、それぞれ破損防止層239の厚肉部239b,薄肉部239aに対応する位置に形成する。このように構成すれば、アングル部21の軸線方向に硬さの差を持たせることができ、アングル部21の湾曲操作の操作性がさらに向上する。なお、破損防止層として、天然ゴム等、耐薬保護層より伸縮性が大きいものを用いる場合には、湾曲可能部分における耐薬保護層と破損防止層との凹凸は前述とは逆にする。
【0031】
アングル部は、前述したように、端部リング30a,30bの部分が非湾曲部分であり、アングルリング30が位置する部分は湾曲部分である。しかしながら、細かく見れば、実際に曲がるのは、相隣接するアングルリング30,30間の隙間の部分である。この点を考慮して、図4に示した外皮チューブ334を用いることができる。この外皮チューブ334を構成する耐薬保護層338と、破損防止層339とは、それぞれ薄肉部338a,339aと厚肉部338b,339bとからなる凹凸形状となっているが、破損防止層339側の厚肉部339bは、端部リング30a,30bを覆う非湾曲部分と、その間の湾曲可能部分におけるアングルリング30を概略覆う部分とである。これら以外の部位は薄肉部339aとなり、耐薬保護層338側はこれとは逆になる。なお、このように構成するのは、耐薬保護層338の方が破損防止層339より伸縮性が大きい場合であり、破損防止層の方がより伸縮性のある部材で形成されている場合には、このような構成を採用しなくても良い。
【0032】
以上のように構成することによって、実質的にアングル部21の湾曲操作に影響を与えることなく、外皮チューブ334のうちの破損するおそれのある部分をより有効に保護できる。
【0033】
ここで、前述した各実施の形態においては、外皮チューブを構成する耐薬保護層と破損防止層とは必ずしも一体化させる必要はないが、相互に固着されていないと、アングル部を湾曲させた時に、耐薬保護層が破損防止層との間が相対的に摺動して皺等が発生する可能性がある。従って、耐薬保護層と破損防止層とを別個の部材で形成した後に積層構造とするようする場合には、接着剤等を用いて耐薬保護層と破損防止層との接合面を固着させる。耐薬保護層と破損防止層との厚みに凹凸を設ける場合には、この凹凸部により接着強度を向上させるための機能が発揮する。
【0034】
而して、図5に示した外皮チューブ434においては、耐薬保護層438と破損防止層439とから構成されるが、これら耐薬保護層438と破損防止層439との接合部のうち、最も剥離し易い部分、つまり非湾曲部分から湾曲可能部分への移行部分に凹凸が形成されている。図示した構造では、耐薬保護層438より破損防止層439の方が伸縮性がある場合のものであり、耐薬保護層438は両端近傍におけるアングル部21における非湾曲部分から湾曲可能部分への移行部が厚肉部438bで、他の部分は薄肉部438aとなっている。また、破損防止層439は、これとは逆に非湾曲部分から湾曲可能部分への移行部を薄肉部439a、それ以外を厚肉部439bとする。これによって、外皮チューブ434を構成する耐薬保護層438と破損防止層439とをより確実に一体化することができる。なお、破損防止層439より耐薬保護層438の方が伸縮性が良好な場合には、前述とは逆の凹凸関係とする。
【0035】
外層が耐薬保護層、内層が破損防止層とした外皮チューブにおいて、中間に他の機能を発揮する層を設けることも可能である。図6に示した外皮チューブ534は、耐薬保護層538と破損防止層539とから構成されるが、破損防止層539の両端を厚肉部539bとなし、その中間を薄肉部539aとする。一方、耐薬保護層538は均一な厚みのもので形成する。なお、この逆の構成としても良い。これによって、破損防止層539の薄肉部539aと耐薬保護層538との間には所定の円環状の空間が形成される。この空間には、種々の機能を発揮する液状物540を充填することにより中間層を形成することができる。
【0036】
この中間層における液状物540の一例としては、雑菌の繁殖を防止する殺菌剤であったり、または破損を確認可能とするための色素剤等である。これによって、たとえ耐薬保護層538が何らかの理由で損傷した場合であっても、色素剤を充填しておくことによって、外皮チューブ534の外面が損傷した時には、色素剤が滲み出して来るので、外皮チューブ534の損傷をより迅速に、しかも確実に検出でき、この表面の傷を見過ごしたことにより挿入部の内部が汚損されてしまうという事態が発生することはない。また、殺菌剤を入れておけば、耐薬保護層538に損傷を生じたとしても、この損傷箇所に雑菌が繁殖するのを防止できる。従って、着色された殺菌剤、例えばメチレンブルーの着色された殺菌剤を充填しておけば、これら2つの機能を発揮させることができる。さらに、液状物540としてはシール剤等であっても良く、シール剤を中間層に充填すると、耐薬保護層538と破損防止層539との固着をより確実なものとなし、また外皮チューブ534が破損したとしても、挿入部内に汚損物が入り込むのを抑制できる。なお、中間層に充填する液状物540は、少なくとも常温では液状乃至流動性のある状態に保っている方が望ましい。特に、経時的に固化するものは、アングル部21を湾曲操作する際に、抵抗が増大するので望ましくはない。
【0037】
ここで、破損防止層539の薄肉部539aと耐薬保護層538との間に液状物540を充填するには、例えば2本の注射針を破損防止層539の薄肉部539aの両端における厚肉部539bへの移行部に近い位置に、その内面側から刺し込んで、一方では液状物540の充填を行い、他方では吸引を行うようにする。そして、充填終了後には、注射針を刺した部分を接着機能を有するシール剤等を充填しておけば良い。
【0038】
さらにまた、図7に示した外皮チューブ634のように、外層の耐薬保護層638と、内層である破損防止層639とは、それぞれ均一な厚みとなし、この外皮チューブ634における端部リング30a,30bを覆う位置には、薄板金属等からなる硬質リング641を挿入するように構成しても良い。このように、硬質リング641を非湾曲部分に設けると、外皮チューブ634の耐衝撃性がさらに向上する。なお、耐薬保護層638と破損防止層639との間で、硬質リング641により閉鎖された空間には、前述した液状物540と同様の液状物640を充填することができる。
【0039】
さらに、図8に示したように、外皮チューブ734は単層のものとなし、ネットにディッピング手段等によってフッ素ゴムを含浸させるように構成することもできる。これによって、フッ素ゴムを含浸したネット733破損防止層として機能し、かつ内部におけるシール機能をも発揮する弾性シール層となる。従って、このようにフッ素ゴムを含浸したネット733が破損防止層として機能するのに対して外皮チューブ734自体が耐薬保護層としての機能を発揮する。
【0040】
種類のチューブを形成して重ね合わせる場合において、両チューブが均一な厚みのものであれば、つまり図1の耐薬保護層38と破損防止層39とのようなものであれば、通常の成形手段で形成して、破損防止層を耐薬保護層内に挿入すれば良い。ただし、外皮チューブ134,234,334,434と、外皮チューブ534を構成する破損防止層539とは凹凸形状となっている。このような凹凸のあるチューブは、例えば図9に示したように、コア50と、上下の割り型51,51を用いて加熱及び加圧下で成形することができる。この場合において、凹凸は1面側にのみ形成されるので、コア50側に凹凸を設けるのが望ましい。耐薬保護層も破損防止層もゴム材で形成されているので、成形後には内径を拡開させることによりコア50から容易に取り出すことができる。また、破損防止層の凹凸面は外向きになるから、コア50から取り出した後に、内外を反転させるようにする。
【0041】
また、外皮チューブを構成する耐薬保護層と破損防止層とは一体に成形することもできる。この場合には、例えば図10に示した成形機を用いることができる。同図に示したように、成形機60は、2つの押し出し部61,62と、成形用ヘッド63とから構成され、ヘッド63の先端にはダイス64が装着されている。押し出し部61,62には、それぞれ素材の供給部61a,62aと、押し出し用のポンプ(ギアポンプ等)61b,62bとを備え、ポンプ61b,62bからの通路61c,62cはヘッド63にそれぞれ設けた円環状通路65,66に通じている。円環状通路65,66は押し出し部近傍で合流し、合流通路67がダイス64の位置に開口している。また、68は成形されるチューブの内径を決定する芯金であり、成形時にはこの芯金68が図中の矢印方向に送られる。この間に、2層のゴムチューブ69が成形される。
【0042】
同図において、押し出し部61から供給されるゴム材により破損防止層を構成し、また押し出し部62から供給されるゴム材は耐薬保護層となる。それぞれの押し出し部61,62における供給部61a,62aから供給された素材は、ポンプ61b,62bにより加圧されて、通路61c,62cからヘッド63の円環状通路65,66に流入する。これら円環状通路65,66は途中で合流通路67として合流するが、この合流は円環状通路65が円環状通路66の内側に接続されるように合流することから、合流通路67内では、内周側に押し出し部61からの破損防止層を構成するゴム材が、また外周側には押し出し部62から供給される耐薬保護層となるゴム材がそれぞれ位置するように、2層になってダイス64に向けて供給される。この時に、芯金68を矢印方向に移動させることによって、2層を形成したままで、この芯金68の外周にゴムチューブ69が成形される。ここで、耐薬保護層と破損防止層との厚みの比率を変えるには、ポンプ61b,62bの吐出圧を変えれば良い。例えば、ポンプ61bの吐出圧をポンプ62bの吐出圧より高くすると、破損防止層の方が厚肉になる。このように、一体成形により2層の外皮チューブを形成すると、アングル部を湾曲操作した時に、内外の層間にずれが生じて皺等が発生するおそれはない。
【0043】
【発明の効果】
本発明は以上のように、アングル部の外皮チューブをそれぞれ特性の異なる複数の層から構成したので、外皮チューブは、その全体として必要な耐薬品性を備え、かつアングル部構造体における非湾曲部分の位置では十分な耐衝撃性を持たせ、湾曲可能部分では大きな伸縮性等所望の特性を発揮する等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示すアングル部の断面図である。
【図2】 本発明の第2の実施の形態を示すアングル部の拡大断面図である。
【図3】 本発明の第3の実施の形態を示すアングル部の断面図と、その外皮チューブの分解図を同時に示した図である。
【図4】 本発明の第4の実施の形態を示すアングル部の断面図と、その外皮チューブの分解図を同時に示した図である。
【図5】 本発明の第5の実施の形態を示すアングル部の断面図と、その外皮チューブの分解図を同時に示した図である。
【図6】 本発明の第6の実施の形態を示すアングル部の断面図と、その外皮チューブの分解図を同時に示した図である。
【図7】 本発明の第7の実施の形態を示すアングル部の断面図と、その外皮チューブの分解図を同時に示した図である。
【図8】 本発明の第8の実施の形態を示すアングル部の断面図である。
【図9】 凹凸のあるチューブを形成するための成形手段の構成説明図である。
【図10】 耐薬保護層と破損防止層との2層チューブを一体成形するための成形機の一例を示す構成説明図である。
【図11】 内視鏡の全体構成図である。
【図12】 従来技術によるアングル部の断面図である。
【符号の説明】
20 先端硬質部 21 アングル部
22 軟性部 28 先端部本体
30 アングルリング 30a,30b 端部リング
31 枢着ピン 32 アングル部構造体
33,733 ネット
34,134,234,334,434,534,634,734,834 外皮チューブ
38,138,238,338,438,538,638 耐薬保護層
39,139,239,339,439,539,639 破壊防止層
138a,139a,238a,239a,338a,339a,438a,439a,539a 薄肉部
138b,139b,238b,239b,338b,339b,438b,439b,539b 厚肉部
540,640 液状物
641 硬質リング

Claims (11)

  1. 内視鏡の先端硬質部と軟性部との間に設けられ、両端の端部リングがこれら先端硬質部及び軟性部に連結されると共に、これら両端部リング間に所定数のアングルリングを順次枢着することにより構成され、前記両端の端部リングを配置した部分が非湾曲部分であり、これらの端部リングと、それらに隣接するアングルリングとを連結する枢着ピンの間の部分が湾曲可能部分であるアングル部構造体と、このアングル部構造体に被着したネットと、外装部を構成する外皮チューブとからなり、遠隔操作で前記湾曲可能部分が湾曲するアングル部において、
    前記外皮チューブは、少なくとも一層がゴム部材からなり、最外層を耐薬保護層とし、この耐薬保護層の内側に位置する少なくとも一層は破損防止層とした複数層の伸縮性を有する積層チューブで構成し、
    前記アングル部構造体のうち、前記非湾曲部分は、前記破損防止層が厚肉で、前記耐薬保護層は薄肉となし、
    前記湾曲可能部分の位置では、前記耐薬保護層または破損防止層のうち、いずれか伸縮性の大きい方を厚肉とし、伸縮性の小さい方を薄肉に形成する
    構成としたことを特徴とする内視鏡のアングル部。
  2. 前記外皮チューブは、少なくとも2層のゴム層からなり、前記耐薬保護層はEPDMで構成したことを特徴とする請求項1記載の内視鏡のアングル部。
  3. 前記破損防止層は天然ゴムで形成したことを特徴とする請求項2記載の内視鏡のアングル部。
  4. 前記破損防止層はフッ素ゴムで形成したことを特徴とする請求項2記載の内視鏡のアングル部。
  5. 前記外皮チューブのうち、さらに前記湾曲可能部分も前記耐薬保護層と前記破損防止層との肉厚を変化させる構成としたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡のアングル部。
  6. 前記アングル部構造体の軸線方向に向けて、基端側より先端側の方が伸縮性が大きくなるように前記耐薬保護層と前記破損防止層との肉厚を部分的に変化させる構成としたことを特徴とする請求項5記載の内視鏡のアングル部。
  7. 前記湾曲可能部分のうち、前記アングルリングが位置する部位と前後のアングルリング間の空間が位置する部位とでは、前記外皮チューブを構成する耐薬保護層と破損防止層とのうち、アングルリング間の空間が位置する部位の方をアングルリングが位置する部位よりも伸縮性の大きい方の層を厚肉としたことを特徴とする請求項5記載の内視鏡のアングル部。
  8. 内視鏡の先端硬質部と軟性部との間に設けられ、両端の端部リングがこれら先端硬質部及び軟性部に連結されると共に、これら両端部リング間に所定数のアングルリングを順次枢着することにより構成され、前記両端の端部リングを配置した部分が非湾曲部分であり、これらの端部リングと、それらに隣接するアングルリングとを連結する枢着ピンの間の部分が湾曲可能部分であるアングル部構造体と、このアングル部構造体に被着したネットと、外装部を構成する外皮チューブとからなり、遠隔操作で前記湾曲可能部分が湾曲するアングル部において、
    前記外皮チューブは、少なくとも一層がゴム部材からなり、最外層を耐薬保護層とし、この耐薬保護層の内側に位置する少なくとも一層は破損防止層とした複数層の伸縮性を有する積層チューブで構成し、
    前記アングル部構造体のうち、前記非湾曲部分では、前記破損防止層が厚肉で、前記耐薬保護層は薄肉となし、
    前記湾曲可能部分の位置では、前記耐薬保護層と前記破損防止層との間に中間層を備える
    構成としたことを特徴とする内視鏡のアングル部。
  9. 前記中間層は液状の殺菌剤,色素剤またはシール材のうちのいずれかを充填したものから構成したことを特徴とする請求項8記載の内視鏡のアングル部。
  10. 前記外皮チューブは、前記非湾曲部分では、前記耐薬保護層と前記は損防止層との間に硬質リングを設け、前記湾曲可能部分には前記硬質リング間の位置に前記中間層を形成する構成としたことを特徴とする請求項8記載の内視鏡のアングル部。
  11. 前記外皮チューブには、さらに最内層に弾性シール層を形成する構成したことを特徴とする請求項1または請求項8記載の内視鏡のアングル部。
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