JP2001008887A - 内視鏡のアングル部 - Google Patents

内視鏡のアングル部

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JP2001008887A
JP2001008887A JP11188406A JP18840699A JP2001008887A JP 2001008887 A JP2001008887 A JP 2001008887A JP 11188406 A JP11188406 A JP 11188406A JP 18840699 A JP18840699 A JP 18840699A JP 2001008887 A JP2001008887 A JP 2001008887A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アングル部の外皮チューブをそれぞれ特性の
異なる複数の層から構成することにより、外皮チューブ
として必要な耐薬品性,耐衝撃性、伸縮性等の諸特性を
十分発揮させる。 【解決手段】 アングル部21は、アングルリング30
を順次枢着ピン31を介して連結することにより構成さ
れるアングル部構造体32を有し、このアングル部構造
体32にはネット33が被着され、その上には外皮チュ
ーブ34が被着されるが、この外皮チューブ34はゴム
材の積層チューブ構造であり、外層が耐薬保護層38
で、内層は破損防止層39となっている。耐薬保護層3
8は、洗浄液,消毒液等といった薬品に浸漬させた時
に、この薬品により劣化や変質等が生じないEPDM等
で形成される。破損防止層39は衝撃が加わっても外皮
チューブ34に傷が付いたり、破れたり等といった破損
を防止するためのもので高い衝撃吸収性を有する天然ゴ
ム等で形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用等として用
いられる内視鏡において、その挿入部を構成するアング
ル部に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内視鏡は、概略図12に示した構成とな
っている。同図において、1は本体操作部、2は挿入
部、3はユニバーサルコードである。挿入部2は本体操
作部1への連設部側から大半の長さが体腔内等の挿入経
路に沿って任意の方向に曲がる軟性部2aであって、こ
の軟性部2aの先端には所定長さのアングル部2bが連
設され、さらにアングル部2bの先端には先端硬質部2
cが連設される。先端硬質部2cには、図示は省略する
が、少なくとも照明部及び観察部が設けられる。アング
ル部2bは、この先端硬質部2cを所望の方向に向ける
ためのものであり、上下及び左右に湾曲可能となってい
る。この湾曲操作はアングル操作と呼ばれるものであ
り、通常は本体操作部1に設けたアングルノブ4を手動
操作で回動させることにより行われる。
【0003】次に、図13にアングル部2bの構成を示
す。なお、同図には、例えばライトガイド,信号ケーブ
ル(イメージガイド),処置具挿通チャンネル等の内部
挿通部材は省略している。而して、アングル部2bは、
所定数のアングルリング10を枢着ピン11を用いて順
次枢着することにより節輪構造となったアングル部構造
体12として構成される。枢着ピン11による前後のア
ングルリング10,10間の枢着箇所は上下、左右と交
互になっており、これによって全体としてのアングル部
構造体12は上下及び左右に湾曲できるようになる。ア
ングル部構造体12には金属等の線材の編組からなるネ
ット13で覆われており、さらにこのネット13の外周
には外皮チューブ14が被着される。
【0004】ここで、アングル部構造体12のうち両端
に位置する端部リング10a,10bはそれぞれ軟性部
2a及び先端硬質部2cに連結される。軟性部2a側か
ら延在させた連結リング15に端部リング10aが嵌合
され、また端部リング10bは先端硬質部2cを構成す
る先端部本体16に嵌合される。そして、湾曲操作用の
操作ワイヤ17が端部リング10bにおいて上下及び左
右の4箇所で止着される。これら各操作ワイヤ17は枢
着ピン11内に設けた挿通孔に挿通されて、端部リング
10aと連結リング15との連結部において挿通パイプ
18に挿通され、この挿通パイプ18に連結した密着コ
イル19内に挿通されて、挿入部2の基端側から本体操
作部1にまで引き回されて、この本体操作部1に設けた
アングルノブ4で回動操作されるアングルプーリ(図示
せず)に巻回されている。従って、アングル部構造体1
2のうち、実際に湾曲する部分、つまり湾曲可能部分は
アングルリング10が配置されている部分であって、端
部リング10a,10bの部位は非湾曲部分である。
【0005】以上のように構成されるアングル部2bに
おいて、その最外側の外装部である外皮チューブ14
は、アングル操作時に伸縮することから弾性部材で形成
され、かつアングル部2b内を完全に密閉状態となるよ
うに保持しなければならない。また、挿入部2は体腔内
等に挿入されるものであるから、人体にとって有害なも
のではないものを用いるのは当然として、繰り返し洗浄
・消毒される等から、耐薬品に優れたものとしなければ
ならない。
【0006】また、内視鏡の挿入部2は長尺のものであ
り、持ち運び時等において、この挿入部2、特にその先
端部分が誤って周囲の物体等と衝突するおそれがある。
従って、このような衝突時における衝撃によりアングル
部2bの外皮チューブ14が損傷したり、また破損した
りする可能性がある。そうなると、体内の汚物が付着し
て洗浄が困難になり、甚だしい場合には洗浄液,消毒液
等が挿入部の内部に浸透して、挿入部内に設けた固体撮
像素子等の部材を汚損して故障を発生させたり、ケーブ
ルや光ファイバを断線させる等の不都合が発生する。ま
た、内視鏡には、患部を治療する等のために、鉗子その
他の処置具が挿通される処置具挿通チャンネルを備えて
いる。処置具としては、例えば針付き鉗子等というよう
に、先端が鋭利になった処置具も用いられる。このよう
な処置具の先端を誤って挿入部の外装部に接触させる
と、鋭利な先端が突き刺さる可能性がある。
【0007】さらに、アングル部2bは操作ワイヤ17
を押し引きすることにより湾曲操作されるものであり、
しかもこの操作は本体操作部1に設けたアングルノブ4
を手動で操作することにより行われる。従って、このア
ングルノブ4の操作を軽く、しかも円滑に行えるように
するには、湾曲時における抵抗をできるだけ小さくしな
ければならない。従って、このアングル部2bの外装部
を構成する外皮チューブ14を伸縮性が極めて良好な部
材で形成する必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、アング
ル部の外装部を構成する外皮チューブは、耐薬品性等の
特性を持たせ、かる衝撃等に対する耐久性も良好でなけ
ればならないことに加えて、アングル操作に対する抵抗
を低減するために伸縮性に富んだものとしなければなら
ない点から、この外皮チューブの材質は極めて限られた
ものとなり、通常はウレタンゴムやEPDM(エチレン
プロピレンジエンゴム)が用いられるのが現状である。
そして、従来技術においては、どのような材質のものを
用いるにしても、外皮チューブは単層の部材から構成さ
れているので、外皮チューブとして必要な全ての特性を
十分に発揮させるには無理がある。
【0009】本発明はこの点に着目してなされたもので
あって、その目的とするところは、アングル部の外装部
を構成する外皮チューブを複数層から構成することによ
って、それに必要な特性を十分発揮できるようにするこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、内視鏡の先端硬質部と軟性部との間
に設けられ、両端の端部リングがこれら先端硬質部及び
軟性部に連結されると共に、これら両端部リング間に所
定数のアングルリングを順次枢着することにより湾曲可
能部分となったアングル部構造体と、このアングル部構
造体に被着したネットと、外装部を構成する外皮チュー
ブとからなり、遠隔操作で湾曲するアングル部であっ
て、前記外皮チューブは、そのほぼ全長にわたって少な
くとも一層がゴム部材からなる複数層の積層チューブと
なし、これら各層のうち最外層は耐薬品性の良好な部材
からなる耐薬保護層となし、またこの耐薬保護層より内
側の少なくとも一層は耐衝撃性の良好な部材で形成した
破損防止層とする構成としたことをその特徴とするもの
である。
【0011】而して、耐薬品性を考慮した耐薬保護層
は、少なくとも耐薬品性のみを発揮させれば良いので、
その厚みは格別問題とはしない。一方、破損防止層は外
皮チューブが破損しないようにするためのものであり、
衝撃が加わった時に、弾性により衝撃を吸収するか、ま
たは衝撃に対する破壊強度が良好な部材を用いる。衝撃
を吸収する部材を用いる場合には、できるだけ厚肉とす
るが、破壊強度を高める場合には、それほど肉厚が要求
されない。衝撃を吸収する部材は、一般的に伸縮性に富
んでいる。従って、破損防止層を衝撃吸収性の良好な部
材で構成する場合には、破損防止層を厚肉にすることに
よって、アングル操作の操作性が向上する。これに対し
て、衝撃時における破壊強度の高い部材は伸縮性が小さ
いのが一般的である。従って、アングル操作の点を考慮
して、耐薬保護層を厚肉にする方が望ましい。積層チュ
ーブを構成する層の数は任意であるが、製造上その他の
点からは、2層構造とするのが望ましい。外皮チューブ
を2層構造とする場合には、各層を別々のチューブとし
て形成して一方を他方に対して挿入するようにして積層
することができ、また一体成形により複数層が一体にな
った外皮チューブを形成することもできる。
【0012】2層構造の各層を個別に形成して層状とす
る場合において、その間に中間層を設けることもでき
る。この中間層としては液状のものを充填するようにす
るのが望ましい。そして、この中間層としては、前述し
た耐薬品性や耐衝撃性を持たせる機能を発揮させること
もできるが、他の機能部材、例えば殺菌剤,色素剤,シ
ール材等を充填することができる。ここで、色素剤は2
層のうちの耐薬保護層が破損したことを術者等に認識さ
せる機能を発揮するものである。また、この中間層とし
てシール材を充填すれば、たとえ耐薬保護層が損傷して
も、挿入部の内部における気密が損なわれるようなこと
はない。そして、中間層には液状物を充填することか
ら、両端を密閉するために、厚みを変化させるか、また
は両端部分における非湾曲部分の位置に金属等の硬質リ
ングを装着する構成とすることができる。さらに、第3
の層を最内層または最外層として構成する場合におい
て、ディッピング手段や成膜手段等で層を形成すること
ができる。最内層とする場合には例えばシール層として
の機能を発揮させ、また最外層として構成する場合に
は、耐薬保護層として機能し、さらに挿入操作時におけ
る滑りを良好にする機能等を発揮するものであっても良
い。
【0013】一般に、EPDMは耐薬品性に優れたもの
である。従って、このEPDMを耐薬保護層として用い
ることができる。一方、破損防止層は、例えば衝撃吸収
性の良好な天然ゴムや、衝撃に対する破壊強度が高いフ
ッ素ゴムを用いることができる。天然ゴムはEPDMよ
り伸縮性が大きく、またフッ素ゴムはEPDMより伸縮
性が小さい。従って、破損防止層として天然ゴムを用い
る場合には、この破損防止層を厚肉にし、またフッ素ゴ
ムを用いる場合には、破損防止層を薄肉に形成すること
になる。いずれにしろ、アングル部構造体のうち、端部
リングを覆う部分は、伸縮性を持たせる必要がなく、し
かも耐衝撃性を良好にしなければならないので、この部
分は破損防止層を厚肉にする。
【0014】アングル部構造体における両端部リングの
間の湾曲可能部分の位置でも耐薬保護層と破損防止層と
の厚みに変化を持たせることもできる。耐薬保護層と破
損防止層との間で伸縮性に差がある場合には、アングル
部構造体の軸線方向に向けて、基端側より先端側の方が
伸縮性が大きくなるようにすることができる。また、湾
曲可能部分は、アングルリングが位置する部位と前後の
アングルリング間の空間が位置する部位とから構成され
ることから、外皮チューブを構成する耐薬保護層と破損
防止層とのうち、アングルリング間の空間が位置する部
位はアングルリングが位置する部位より伸縮性のある層
が厚肉となるようにしても良い。
【0015】外皮チューブは、内層として所定の厚みを
有するゴム層からなり、このゴム層の外周面に耐薬保護
層として、ゴム以外の層を設けることもできる。この場
合には、耐薬保護層は極めて薄膜に形成しなければなら
ない。例えば、DLC(Diamond Like Carbon )等の層
を、プラズマCVD等の成膜装置を用いて成膜手段で積
層する構成とすれば、耐薬品性はもとより、体腔内への
挿入時における滑りが良くなる等といった特性も発揮す
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。まず、図1には、本
発明の第1の実施の形態における内視鏡の挿入部におけ
る先端部分の構成が示されている。同図において、20
は先端硬質部、21はアングル部、22は軟性部であ
る。先端硬質部20には、図示は省略するが、照明用レ
ンズを装着した照明部が設けられ、この照明用レンズに
はライトガイド23の出射端が臨んでいる。また、先端
硬質部20において、照明部の近傍に観察部24が設け
られて、これらにより内視鏡の観察手段が構成される。
観察部24には、対物光学系25と、この対物光学系2
5の結像位置に設けたCCD等からなる固体撮像素子2
6とを備えている。さらに、先端硬質部20には鉗子そ
の他の処置具を導出するために、処置具挿通チャンネル
27が接続されている。従って、先端硬質部20は、こ
れら各部材を装着するために所定の形状を有する先端部
本体28と、この先端部本体28の前面部分を覆う先端
キャップ29とから構成される。そして、先端部本体2
8は構造上の強度や加工性等の観点から金属で形成さ
れ、かつこの金属である先端部本体28を外部に露出し
ないようにするために、その先端部分を覆う先端キャッ
プ29は電気絶縁性を有する合成樹脂で形成される。
【0017】アングル部21は、アングルリング30を
順次枢着ピン31を介して連結することにより構成され
るアングル部構造体32を有し、このアングル部構造体
32にはネット33が被着され、さらにネット33上に
は外皮チューブ34が被着されている。前後のアングル
リング30を枢着する枢着ピン31は、上下、左右の順
にそれぞれ2箇所ずつ設けられており、これによってア
ングル部21は上下及び左右に湾曲操作できるようにな
っている。このために、90°の位相関係で4本の操作
ワイヤ35が設けられている。アングルリング30のう
ち、最基端位置にある端部リング30aは軟性部22か
ら延在させた連結リング36に嵌合され、最先端位置に
ある端部リング30bは先端部本体28に嵌合される。
【0018】従って、アングル部構造体32のうち、両
端部リング30a,30bは操作ワイヤ35の押し引き
操作等によって湾曲操作した時や外力が作用した時等に
も曲がらない非湾曲部分である。そして、これら端部リ
ング30a,30bとそれらに隣接するアングルリング
30との間を連結する枢着ピン31,31間の部分が湾
曲操作時に曲がる湾曲可能部分となる。ここで、端部リ
ング30a,30bを含めて全てのアングルリング30
の端部は斜めに突出する形状となっており、この斜めに
形成した部位から、枢着ピン31を装着するために所定
の長さの突出部分を有し、従って非湾曲部分は、厳格に
は、端部リング30a,30bの枢着ピン31の止着部
分までである。
【0019】外皮チューブ34は、アングル部21全体
を覆い、かつ先端部は先端硬質部20を構成する先端部
本体28の外周部にまで延在される。そして、この外皮
チューブ34の基端部は、端部リング30aと連結リン
グ36との連設部において、糸巻きと接着剤とによる固
着部37aとなっている。また、先端部は、先端部本地
あ28の位置でやはり糸巻きと接着剤とによる固着部3
7bとなっている。これら固着部37a,37bにより
挿入部の内部を密閉状態にして外皮チューブ34が装着
される。ここで、外皮チューブ34に所定の特性を持た
せるために、単層で形成するのではなく、複数の層から
なる積層チューブ構造となっている。そして、基本的に
は2層構造であって、外層が耐薬保護層38で、内層は
破損防止層39となっている。
【0020】ところで、アングル部21は先端硬質部2
0を所望の方向に向けるために湾曲操作されるものであ
り、しかも先端硬質部20の視野をできるだけ広くする
ために、大きく湾曲させることができるようになってい
る。アングル部21は所定の直径を有するものであるか
ら、それを湾曲させた時には、直線状態より曲率半径が
小さい内側の部分は縮小し、曲率半径が大きい外側は伸
長することになる。従って、アングル部21の湾曲操作
時にはアングル部21における外皮チューブ34は部分
的に縮小し、かつ部分的に伸長する。従って、外皮チュ
ーブ34の材質としては、伸縮性が必要なことから、一
般的にはゴム材が用いられる。
【0021】以上のことから、図1に示した積層チュー
ブからなる外皮チューブ34を構成する耐薬保護層38
及び破損防止層39は、共にゴム材で構成される。而し
て、耐薬保護層38は、洗浄液,消毒液等といった薬品
に浸漬させた時に、この薬品により劣化や変質等が生じ
ないようにするためのものである。内視鏡の挿入部は患
者の体内に挿入される関係から、使用の都度、洗浄及び
滅菌を行う必要がある。従って、アングル部21の外装
部を構成する外皮チューブ34の外表面は頻繁に薬液と
接触する。従って、耐薬保護層38は伸縮性に加えて耐
薬品性を良好なものとする。従って、耐薬品性を持った
ゴム材としては、例えばEPDM等が好適である。
【0022】挿入部は長尺の部材からなり、しかもアン
グル部21はこの挿入部の先端近傍に位置していること
から、周囲の物体等と衝突する可能性が高い。破損防止
層39は衝撃が加わっても外皮チューブ34に傷が付い
たり、破れたり等といった破損を防止するためのもので
ある。破損防止を図るには、衝撃が加わった時に、この
衝撃を吸収するか、または破壊に対する機械的強度を高
めるかする。例えば、高い衝撃吸収性を有するゴム材と
しては、例えば天然ゴムがある。そこで、耐薬保護層3
8としてはEPDMを用い、破損防止層39としては天
然ゴムを用いることができる。天然ゴムはEPDMより
伸縮性が大きい素材である。一方、外層を構成する耐薬
保護層38は、破損防止層39を構成する天然ゴムはE
PDMより耐薬品性が劣ることから、この天然ゴムが直
接薬液等に接触しないようにするためのもので、必ずし
も厚肉に形成する必要はない。そこで、耐薬保護層38
を薄肉となし、破損防止層39を耐薬保護層38より十
分肉厚を大きくする。
【0023】外皮チューブ34をこのように構成するこ
とによって、薬液等と直接接触する外側表面はEPDM
という高い耐薬品性を持った耐薬保護層38となってい
るので、繰り返し洗浄や消毒を行っても、外側表面が変
質したり劣化したりするのを防止できる。しかも、厚肉
で、衝撃吸収性が良好な破損防止層39が内側に積層さ
れているので、他の物体等と衝突した時に緩衝機能を発
揮するから、外皮チューブ34に傷が付いたり、破れた
り等といった破損の防止を図ることができる。さらに、
破損防止層39は耐薬保護層38より伸縮性が大きいこ
とから、この破損防止層39の方を厚肉にすることによ
って、耐薬保護層38に相当する材質、つまりEPDM
のみで外皮チューブを形成した場合と比較して、伸縮性
がさらに良好になる。その結果、アングル部21におけ
る湾曲操作時の操作性が向上し、より軽い力で円滑に湾
曲操作できるようになる。
【0024】前述したように、破損防止層39を耐薬保
護層38より伸縮性が大きい部材を用いた場合には、破
損防止層39を厚肉にして、これら各層38,39を外
皮チューブ34の全長にわたって均一な厚みとすること
ができる。一方、破損防止層は、耐薬保護層より機械的
な破壊強度が高い部材を用いることもできる。このよう
な特性を有する部材としては、例えばフッ素ゴムがあ
る。ただし、破損防止層を厚肉にすると、伸縮性が小さ
くなり、アングル部21の湾曲操作に支障を来すことに
なる。従って、フッ素ゴムを用いる場合には、湾曲操作
性の観点から低硬度フッ素ゴムを用い、しかもこの破損
防止層の厚みを小さくすることによって、伸縮性が低下
するのを抑制する。ただし、外皮チューブ34の全長に
おいて、衝撃等が加わった時における脆弱なのは非湾曲
部分である端部リング30a,30bを覆っている部分
であり、その間における湾曲可能部分は衝撃が加わった
時には、曲がることによりある程度の衝撃は吸収され
る。このように、外皮チューブ34のうち、非湾曲部分
を覆う位置は実質的に伸縮性を持たせる必要はないの
で、この部分は損傷防止層を厚肉化することによって、
最も破損の頻度が高い部分をより強力に保護する。
【0025】また、外皮チューブ34を2層構造とする
ことによって、たとえ外側の耐薬保護層38が損傷乃至
破損したとしても、なおその内側に破損防止層39が配
置されているので、挿入部の内部にまで汚損物質が直ち
に浸入するという事態が発生するのを防止できる。
【0026】以上のことから、破損防止層の方が伸縮性
に劣る材質、例えば前述した低硬度フッ素ゴム等を用い
る場合には、図2に示したように、外皮チューブ134
を用いる。この外皮チューブ134は、外層がEPDM
等の耐薬保護層138であり、内層が低硬度フッ素ゴム
からなる破損防止層139というように、異なる材質の
ゴム2層構造となっているが、これら耐薬保護層138
と破損防止層139とは外皮チューブ134の全長にわ
たって均一な厚みとはなっていない。つまり、図2から
明らかなように、外皮チューブ134を構成する耐薬保
護層138は、両端が薄肉部138aで、中間は厚肉部
138bとなっている。一方、破損防止層139は、こ
れとは逆に、両端が厚肉部139b,中間部が薄肉部1
39aとなっている。そして、これら厚みの変化部は、
端部リング32a,32bからなる非湾曲部分と湾曲可
能部分を構成するアングルリング32との間を連結する
枢着ピン31の位置乃至その近傍とする。
【0027】このように構成すると、外皮チューブ13
4に衝撃等が作用した時における破損防止機能が著しく
向上し、特に衝撃に対して脆弱な構造となる非湾曲部分
では破損防止層139は厚肉部139bとなっているか
ら、この部分の破損防止機能が極めて高くなる。また、
非湾曲部分程ではないが、やはり衝撃により破損のおそ
れがある湾曲可能部分も肉厚は薄いが破損防止層139
が位置していることから、やはり破壊に対する強度が向
上する。また、破損防止層139は耐薬保護層138よ
り伸縮性が劣るが、伸縮が必要な湾曲部分では薄肉部1
39aとなっているので、湾曲操作に対する抵抗があま
り大きくなることはない。
【0028】ところで、アングル部の外皮チューブは、
湾曲可能部分を覆う部位において、必ずしもその軸線方
向における全長にわたって均一な伸縮性を備えていなけ
ればならない訳ではない。例えば、狭い腔道等を観察す
る場合等においては、軟性部への連設側、つまり基端側
は緩やかに湾曲し、先端硬質部への連設側、つまり先端
側がより小さい曲率半径で曲がるようにするのが望まし
い。この場合には、図3に示した構成の外皮チューブ2
34を用いる。この図3の構成では、外皮チューブ23
4のうち、耐薬保護層238より破損防止層239の方
が伸縮性が小さいものとなっている。
【0029】而して、破損防止層239は、非湾曲部分
を覆う部位では厚肉部239bとなっているが、湾曲可
能部分においても、軸線方向に数箇所厚肉部239bが
形成されている。そして、この湾曲可能部分では、基端
側の方が厚肉部239bが占める割合が多く(厚肉部2
39bの軸線方向の長さが長いか、またはそのピッチ間
隔を短くする)、先端側では薄肉部239aの占める割
合が多くなっている。一方、耐薬保護層238側の薄肉
部238a,厚肉部238bは、それぞれ破損防止層2
39の厚肉部239b,薄肉部239aに対応する位置
に形成する。このように構成すれば、アングル部21の
軸線方向に硬さの差を持たせることができ、アングル部
21の湾曲操作の操作性がさらに向上する。なお、破損
防止層として、天然ゴム等、耐薬保護層より伸縮性が大
きいものを用いる場合には、湾曲可能部分における耐薬
保護層と破損防止層との凹凸は前述とは逆にする。
【0030】アングル部は、前述したように、端部リン
グ30a,30bの部分が非湾曲部分であり、アングル
リング30が位置する部分は湾曲部分である。しかしな
がら、細かく見れば、実際に曲がるのは、相隣接するア
ングルリング30,30間の隙間の部分である。この点
を考慮して、図4に示した外皮チューブ334を用いる
ことができる。この外皮チューブ334を構成する耐薬
保護層338と、破損防止層339とは、それぞれ薄肉
部338a,339aと厚肉部338b,339bとか
らなる凹凸形状となっているが、破損防止層339側の
厚肉部339bは、端部リング30a,30bを覆う非
湾曲部分と、その間の湾曲可能部分におけるアングルリ
ング30を概略覆う部分とである。これら以外の部位は
薄肉部339aとなり、耐薬保護層338側はこれとは
逆になる。なお、このように構成するのは、耐薬保護層
338の方が破損防止層339より伸縮性が大きい場合
であり、破損防止層の方がより伸縮性のある部材で形成
されている場合には、このような構成を採用しなくても
良い。
【0031】以上のように構成することによって、実質
的にアングル部21の湾曲操作に影響を与えることな
く、外皮チューブ334のうちの破損するおそれのある
部分をより有効に保護できる。
【0032】ここで、前述した各実施の形態において
は、外皮チューブを構成する耐薬保護層と破損防止層と
は必ずしも一体化させる必要はないが、相互に固着され
ていないと、アングル部を湾曲させた時に、耐薬保護層
が破損防止層との間が相対的に摺動して皺等が発生する
可能性がある。従って、耐薬保護層と破損防止層とを別
個の部材で形成した後に積層構造とするようする場合に
は、接着剤等を用いて耐薬保護層と破損防止層との接合
面を固着させる。耐薬保護層と破損防止層との厚みに凹
凸を設ける場合には、この凹凸部により接着強度を向上
させるための機能が発揮する。
【0033】而して、図5に示した外皮チューブ434
においては、耐薬保護層438と破損防止層439とか
ら構成されるが、これら耐薬保護層438と破損防止層
439との接合部のうち、最も剥離し易い部分、つまり
非湾曲部分から湾曲可能部分への移行部分に凹凸が形成
されている。図示した構造では、耐薬保護層438より
破損防止層439の方が伸縮性がある場合のものであ
り、耐薬保護層438は両端近傍におけるアングル部2
1における非湾曲部分から湾曲可能部分への移行部が厚
肉部438bで、他の部分は薄肉部438aとなってい
る。また、破損防止層439は、これとは逆に非湾曲部
分から湾曲可能部分への移行部を薄肉部439a、それ
以外を厚肉部439bとする。これによって、外皮チュ
ーブ434を構成する耐薬保護層438と破損防止層4
39とをより確実に一体化することができる。なお、破
損防止層439より耐薬保護層438の方が伸縮性が良
好な場合には、前述とは逆の凹凸関係とする。
【0034】外層が耐薬保護層、内層が破損防止層とし
た外皮チューブにおいて、中間に他の機能を発揮する層
を設けることも可能である。図6に示した外皮チューブ
534は、耐薬保護層538と破損防止層539とから
構成されるが、破損防止層539の両端を厚肉部539
bとなし、その中間を薄肉部539aとする。一方、耐
薬保護層538は均一な厚みのもので形成する。なお、
この逆の構成としても良い。これによって、破損防止層
539の薄肉部539aと耐薬保護層538との間には
所定の円環状の空間が形成される。この空間には、種々
の機能を発揮する液状物540を充填することにより中
間層を形成することができる。
【0035】この中間層における液状物540の一例と
しては、雑菌の繁殖を防止する殺菌剤であったり、また
は破損を確認可能とするための色素剤等である。これに
よって、たとえ耐薬保護層538が何らかの理由で損傷
した場合であっても、色素剤を充填しておくことによっ
て、外皮チューブ534の外面が損傷した時には、色素
剤が滲み出して来るので、外皮チューブ534の損傷を
より迅速に、しかも確実に検出でき、この表面の傷を見
過ごしたことにより挿入部の内部が汚損されてしまうと
いう事態が発生することはない。また、殺菌剤を入れて
おけば、耐薬保護層538に損傷を生じたとしても、こ
の損傷箇所に雑菌が繁殖するのを防止できる。従って、
着色された殺菌剤、例えばメチレンブルーの着色された
殺菌剤を充填しておけば、これら2つの機能を発揮させ
ることができる。さらに、液状物540としてはシール
剤等であっても良く、シール剤を中間層に充填すると、
耐薬保護層538と破損防止層539との固着をより確
実なものとなし、また外皮チューブ534が破損したと
しても、挿入部内に汚損物が入り込むのを抑制できる。
なお、中間層に充填する液状物540は、少なくとも常
温では液状乃至流動性のある状態に保っている方が望ま
しい。特に、経時的に固化するものは、アングル部21
を湾曲操作する際に、抵抗が増大するので望ましくはな
い。
【0036】ここで、破損防止層539の薄肉部539
aと耐薬保護層538との間に液状物540を充填する
には、例えば2本の注射針を破損防止層539の薄肉部
539aの両端における厚肉部539bへの移行部に近
い位置に、その内面側から刺し込んで、一方では液状物
540の充填を行い、他方では吸引を行うようにする。
そして、充填終了後には、注射針を刺した部分を接着機
能を有するシール剤等を充填しておけば良い。
【0037】さらにまた、図7に示した外皮チューブ6
34のように、外層の耐薬保護層638と、内層である
破損防止層639とは、それぞれ均一な厚みとなし、こ
の外皮チューブ634における端部リング30a,30
bを覆う位置には、薄板金属等からなる硬質リング64
1を挿入するように構成しても良い。このように、硬質
リング641を非湾曲部分に設けると、外皮チューブ6
34の耐衝撃性がさらに向上する。なお、耐薬保護層6
38と破損防止層639との間で、硬質リング641に
より閉鎖された空間には、前述した液状物540と同様
の液状物640を充填することができる。
【0038】さらに、図8に示したように、外皮チュー
ブ734は単層のものとなし、ネットにディッピング手
段等によってフッ素ゴムを含浸させるように構成するこ
ともできる。これによって、フッ素ゴムを含浸したネッ
ト733を破損防止層として機能させると共に、内部に
おけるシール機能をも発揮させるようにすることができ
る。従って、このようにフッ素ゴムを含浸したネット7
33が破損防止層として機能するのに対して外皮チュー
ブ734自体が耐薬保護層としての機能を発揮する。
【0039】ところで、近年においては、CVD等の成
膜装置の進化に伴いゴム材の表面にも種々の素材からな
る皮膜を極めて強固に形成することができるようになっ
てきている。そこで、外皮チューブに成膜手段で耐薬保
護層を形成しても良い。例えば、図9に示した外皮チュ
ーブ834は、EPDMや天然ゴム等からなるチューブ
体839の表面にDLC膜838を形成する構成とした
ものが示されている。ここで、DLC膜801は、炭素
からなり、成膜構造としては、ダイアモンド構造とグラ
ファイト構造との中間の性質を有する(Diamond Like C
arbon )カーボン膜である。このDLC膜838は、耐
薬品性が極めて高く、薬液に対する安定性が著しく優れ
たものであり、しかも耐摩耗性を有し、摩擦係数が低
く、従って滑り易いものである。従って、DLC膜83
8を耐薬保護層として形成すると、耐薬品性がさらに向
上し、挿入部の体内への挿入操作性が良好となる。しか
も、針付き鉗子等、鋭利な物体と接触しても、その表面
が損傷する可能性が極めて低い。この場合、チューブ体
839は、外層におけるDLC膜838に対して破損防
止層となる。
【0040】以上のように、外皮チューブは少なくとも
2層構造となっているが、これらのうち、図9に示した
外皮チューブ834は、周知のプラズマCVD等で成膜
できる。また、2種類のチューブを形成して重ね合わせ
る場合において、両チューブが均一な厚みのものであれ
ば、つまり図1の耐薬保護層38と破損防止層39との
ようなものであれば、通常の成形手段で形成して、破損
防止層を耐薬保護層内に挿入すれば良い。ただし、外皮
チューブ134,234,334,434と、外皮チュ
ーブ534を構成する破損防止層539とは凹凸形状と
なっている。このような凹凸のあるチューブは、例えば
図10に示したように、コア50と、上下の割り型5
1,51を用いて加熱及び加圧下で成形することができ
る。この場合において、凹凸は1面側にのみ形成される
ので、コア50側に凹凸を設けるのが望ましい。耐薬保
護層も破損防止層もゴム材で形成されているので、成形
後には内径を拡開させることによりコア50から容易に
取り出すことができる。また、破損防止層の凹凸面は外
向きになるから、コア50から取り出した後に、内外を
反転させるようにする。
【0041】また、外皮チューブを構成する耐薬保護層
と破損防止層とは一体に成形することもできる。この場
合には、例えば図11に示した成形機を用いることがで
きる。同図に示したように、成形機60は、2つの押し
出し部61,62と、成形用ヘッド63とから構成さ
れ、ヘッド63の先端にはダイス64が装着されてい
る。押し出し部61,62には、それぞれ素材の供給部
61a,62aと、押し出し用のポンプ(ギアポンプ
等)61b,62bとを備え、ポンプ61b,62bか
らの通路61c,62cはヘッド63にそれぞれ設けた
円環状通路65,66に通じている。円環状通路65,
66は押し出し部近傍で合流し、合流通路67がダイス
64の位置に開口している。また、68は成形されるチ
ューブの内径を決定する芯金であり、成形時にはこの芯
金68が図中の矢印方向に送られる。この間に、2層の
ゴムチューブ69が成形される。
【0042】同図において、押し出し部61から供給さ
れるゴム材により破損防止層を構成し、また押し出し部
62から供給されるゴム材は耐薬保護層となる。それぞ
れの押し出し部61,62における供給部61a,62
aから供給された素材は、ポンプ61b,62bにより
加圧されて、通路61c,62cからヘッド63の円環
状通路65,66に流入する。これら円環状通路65,
66は途中で合流通路67として合流するが、この合流
は円環状通路65が円環状通路66の内側に接続される
ように合流することから、合流通路67内では、内周側
に押し出し部61からの破損防止層を構成するゴム材
が、また外周側には押し出し部62から供給される耐薬
保護層となるゴム材がそれぞれ位置するように、2層に
なってダイス64に向けて供給される。この時に、芯金
68を矢印方向に移動させることによって、2層を形成
したままで、この芯金68の外周にゴムチューブ69が
成形される。ここで、耐薬保護層と破損防止層との厚み
の比率を変えるには、ポンプ61b,62bの吐出圧を
変えれば良い。例えば、ポンプ61bの吐出圧をポンプ
62bの吐出圧より高くすると、破損防止層の方が厚肉
になる。このように、一体成形により2層の外皮チュー
ブを形成すると、アングル部を湾曲操作した時に、内外
の層間にずれが生じて皺等が発生するおそれはない。
【0043】
【発明の効果】本発明は以上のように、アングル部の外
皮チューブをそれぞれ特性の異なる複数の層から構成し
たので、外皮チューブとして必要な耐薬品性,耐衝撃
性、伸縮性等の諸特性を十分発揮できるようになる等の
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すアングル部の
断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示すアングル部の
拡大断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態を示すアングル部の
断面図と、その外皮チューブの分解図を同時に示した図
である。
【図4】本発明の第4の実施の形態を示すアングル部の
断面図と、その外皮チューブの分解図を同時に示した図
である。
【図5】本発明の第5の実施の形態を示すアングル部の
断面図と、その外皮チューブの分解図を同時に示した図
である。
【図6】本発明の第6の実施の形態を示すアングル部の
断面図と、その外皮チューブの分解図を同時に示した図
である。
【図7】本発明の第7の実施の形態を示すアングル部の
断面図と、その外皮チューブの分解図を同時に示した図
である。
【図8】本発明の第8の実施の形態を示すアングル部の
断面図である。
【図9】本発明の第9の実施の形態を示すアングル部の
断面図である。
【図10】凹凸のあるチューブを形成するための成形手
段の構成説明図である。
【図11】耐薬保護層と破損防止層との2層チューブを
一体成形するための成形機の一例を示す構成説明図であ
る。
【図12】内視鏡の全体構成図である。
【図13】従来技術によるアングル部の断面図である。
【符号の説明】
20 先端硬質部 21 アングル部 22 軟性部 28 先端部本体 30 アングルリング 30a,30b 端部
リング 31 枢着ピン 32 アングル部構造
体 33,733 ネット 34,134,234,334,434,534,63
4,734,834 外皮チューブ 38,138,238,338,438,538,63
8 耐薬保護層 39,139,239,339,439,539,63
9 破壊防止層 138a,139a,238a,239a,338a,
339a,438a,439a,539a 薄肉部 138b,139b,238b,239b,338b,
339b,438b,439b,539b 厚肉部 540,640 液状物 641 硬質リング 838 DLC膜 839 チューブ体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C061 AA00 BB00 CC00 DD00 FF34 4F100 AK17B AK75A AN00B AN01B AT00C BA02 BA03 BA10A BA10B CA13C CA30C DA02 GB66 JB01 JB01A JK08 JK10 JK10B

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡の先端硬質部と軟性部との間に設
    けられ、両端の端部リングがこれら先端硬質部及び軟性
    部に連結されると共に、これら両端部リング間に所定数
    のアングルリングを順次枢着することにより湾曲可能部
    となったアングル部構造体と、このアングル部構造体に
    被着したネットと、外装部を構成する外皮チューブとか
    らなり、遠隔操作で湾曲するアングル部において、前記
    外皮チューブは、そのほぼ全長にわたって少なくとも一
    層がゴム部材からなる複数層の積層チューブとなし、こ
    れら各層のうち最外層は耐薬品性の良好な部材からなる
    耐薬保護層となし、またこの耐薬保護層より内側の少な
    くとも一層は耐衝撃性の良好な部材で形成した破損防止
    層とする構成としたことを特徴とする内視鏡のアングル
    部。
  2. 【請求項2】 前記破損防止層は衝撃吸収性の高い部材
    で形成したことを特徴とする請求項1記載の内視鏡のア
    ングル部。
  3. 【請求項3】 前記破損防止層は衝撃が加わった時の破
    壊強度の高い部材で形成したことを特徴とする請求項1
    記載の内視鏡のアングル部。
  4. 【請求項4】 前記外皮チューブは、少なくとも2層の
    ゴム層からなり、前記耐薬保護層はEPDMで構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の内視鏡のアングル部。
  5. 【請求項5】 前記積層チューブを構成する2層のゴム
    層は、層状チューブまたは一体成形チューブのいずれか
    であることを特徴とする請求項4記載の内視鏡のアング
    ル部。
  6. 【請求項6】 前記破損防止層は天然ゴムで形成したこ
    とを特徴とする請求項5記載の内視鏡のアングル部。
  7. 【請求項7】 前記破損防止層はフッ素ゴムで形成した
    ことを特徴とする請求項5記載の内視鏡のアングル部。
  8. 【請求項8】 前記アングル部構造体のうち、前記端部
    リングが位置する非湾曲部分では破損防止層が厚肉で、
    耐薬保護層は薄肉となし、またその間の湾曲可能部分の
    位置では、前記耐薬保護層または破損防止層のうち、い
    ずれか伸縮性の大きい方を厚肉とし、伸縮性の小さい方
    を薄肉に形成する構成としたことを特徴とする請求項1
    記載の内視鏡のアングル部。
  9. 【請求項9】 前記外皮チューブのうち、さらに前記湾
    曲可能部分も前記耐薬保護層と前記破損防止層との肉厚
    を変化させる構成としたことを特徴とする請求項8記載
    の内視鏡のアングル部。
  10. 【請求項10】 前記アングル部構造体の軸線方向に向
    けて、基端側より先端側の方が伸縮性が大きくなるよう
    に前記耐薬保護層と前記破損防止層との肉厚を部分的に
    変化させる構成としたことを特徴とする請求項9記載の
    内視鏡のアングル部。
  11. 【請求項11】 前記湾曲可能部分のうち、前記アング
    ルリングが位置する部位と前後のアングルリング間の空
    間が位置する部位とでは、前記外皮チューブを構成する
    耐薬保護層と破損防止層とのうち、アングルリング間の
    空間が位置する部位の方がアングルリングが位置する部
    位よりも伸縮性の大きい方の層を厚肉にしたことを特徴
    とする請求項9記載の内視鏡のアングル部。
  12. 【請求項12】 前記外皮チューブは、最外層の耐薬保
    護層と、最内層の破損防止層との間に中間層を備える構
    成としたことを特徴とする請求項1記載の内視鏡のアン
    グル部。
  13. 【請求項13】 前記中間層は液状の殺菌剤,色素剤ま
    たはシール材のうちのいずれかを充填したものから構成
    したことを特徴とする請求項12記載の内視鏡のアング
    ル部。
  14. 【請求項14】 前記外皮チューブは、前記非湾曲部分
    では、中間層として硬質リングを設け、前記湾曲可能部
    分に前記充填層を形成する構成としたことを特徴とする
    請求項12記載の内視鏡のアングル部。
  15. 【請求項15】 前記外皮チューブは、最外層の耐薬保
    護層と、第2層目の破損防止層と、最内層を構成する弾
    性シール層とから構成したことを特徴とする請求項1記
    載の内視鏡のアングル部。
  16. 【請求項16】 前記外皮チューブは、内層として所定
    の厚みを有するゴム層からなり、このゴム層の外周面に
    前記耐薬保護層を成膜手段で形成する構成としたことを
    特徴とする請求項1記載の内視鏡のアングル部。
  17. 【請求項17】 前記耐薬保護層はDLC層であること
    を特徴とする請求項16記載の内視鏡のアングル部。
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