JPH08313789A - レンズ鏡筒、及び貫通孔付きインナー溝の形成方法 - Google Patents

レンズ鏡筒、及び貫通孔付きインナー溝の形成方法

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JPH08313789A
JPH08313789A JP7123913A JP12391395A JPH08313789A JP H08313789 A JPH08313789 A JP H08313789A JP 7123913 A JP7123913 A JP 7123913A JP 12391395 A JP12391395 A JP 12391395A JP H08313789 A JPH08313789 A JP H08313789A
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JP
Japan
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cylinder
groove
cam
cutter
barrel
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Application number
JP7123913A
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English (en)
Inventor
Yuji Inohara
祐治 猪原
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カム筒にインナーカム溝を形成すると共に、
インナーカム溝からカム筒の外周面に貫通するカムピン
取付用孔を形成する場合に、カッター数量を少なくする
と共に作業工数を少なくする。 【構成】 インナーカム溝21の幅に応じた幅のカッタ
ー80を準備する。このカッター81をカム筒20の内
周側に配し、インナーカム溝21を伸ばす方向に、カッ
ター81をカム筒20に対して相対移動させて、カム筒
20の内周面に天井部22を有するインナーカム溝22
を研削する。続いて、インナーカム溝22を研削してイ
ンナーカム溝内に入っているカッター81を、カム筒2
0の中心軸から遠ざかる方向へ移動させ、このカッター
81をカム筒20の外周側に突き抜かせて、カム溝21
の幅と寸法が同じ径のカムピン取付用孔23を研削す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内筒と外筒とを備え、
該外筒が該内筒に対して相対回転及び/又は相対移動す
るレンズ鏡筒、及びこのレンズ鏡筒を構成する円筒に対
する貫通孔付きインナー溝の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のレンズ鏡筒としては、例えば、図
6〜図9に示すようなものがある。このレンズ鏡筒は、
図6に示すように、カメラ本体に取り付けるためのレン
ズマウント19と、このレンズマウント19に固定され
ている固定筒10と、この固定筒10に固定さている第
1レンズL1及び第3レンズL3と、固定筒10の内周
側に配されている第2レンズL2と、第2レンズL2を
保持する第2レンズ枠40と、光軸回りに回転可能に固
定筒10の外周に配されているカム筒20aと、このカ
ム筒20aを光軸回りに回転させる操作環30とを備え
ている。
【0003】固定筒10には、光軸Cから遠ざかる方向
に突出するよう回転案内ピン50が捩じ込まれている。
また、第2レンズ枠40にも、光軸Cから遠ざかる方向
に突出するようカムピン60が捩じ込まれている。これ
らの各ピン50,60には、それぞれデルリンブッシュ
55,65が嵌め込まれている。固定筒10には、光軸
Cと平行な方向に伸び、カムピン60が挿通される直進
溝11が形成されている。
【0004】カム筒20aには、図6及び図7に示すよ
うに、光軸回りにスパイラル状でカムピン60の頭部が
嵌まり込むカム溝21と、光軸回り方向に伸び回転案内
ピン50の頭部が嵌まり込む回転案内溝25とが形成さ
れている。カム溝21及び回転案内溝25は、いわゆる
インナー溝と呼ばれる溝で、カム筒20aの内周面から
光軸Cに対して遠ざかる方向に凹んでおり、カム筒20
aの外周に貫通しないよう天井部22,26を有してい
る。各溝21,25は、その溝幅が各ピン60,50に
外嵌しているデルリンブッシュ65,55の外径に応じ
た幅になるよう、形成されている。各溝21,25の天
井部22,26には、カム筒20aの外周側から、この
カム筒20aの内周側に配されている筒40,10にピ
ン60,50を取り付けるために、外周側から溝21,
25に貫通するピン取付用孔23a,27aが穿設され
ている。
【0005】カム筒20aに、インナー溝21,25及
びピン取付用孔23a,27aを形成する場合、まず、
カム筒20aの内周側にカッターを配して、このカッタ
ーでカム筒20aの内周面を削り、インナー溝21,2
5を形成する。そして、インナー溝を形成したカッター
とは別のカッターをカム筒20aの外周側に配して、イ
ンナー溝21,25があるところを目指してカム筒20
aの外周側から、この別のカッターでピン取付用孔23
a,27aを開けている。このピン取付用孔23a,2
7aは、図8に示すように、カム筒20aの外周からは
見ることができないインナー溝21,25の位置に対し
て僅かにズレも良いように、インナー溝21,25の幅
よりも僅かに大きな径になっている。なお、同図は、二
種類のインナー溝のうち、回転案内溝25のみを示して
いる。
【0006】このレンズ鏡筒の組立ては、以下のように
行う。
【0007】まず、第2レンズL2が嵌め込まれた第2
レンズ枠40を固定筒10内に挿入すると共に、固定筒
10に第1レンズL1及びL3を取り付ける。次に、固
定筒10の外周にカム筒20aを回転可能に取り付け
る。続いて、カム筒20aの外周側から、デルリンブッ
シュ55が外嵌している回転案内ピン50を回転案内ピ
ン取付用孔27aから回転案内溝25内に挿通させ、回
転案内ピン50の先端を固定筒10に捩じ込み、このピ
ン25を固定筒10に固定する。さらに、カム筒20a
の外周側から、デルリンブッシュ65が外嵌しているカ
ムピン60をカムピン取付用孔23aからカム溝21及
び固定筒10の直進溝11に挿通させ、カムピン60の
先端を第2レンズ枠40に捩じ込み、このピン60を第
2レンズ枠40に固定する。そして、カム筒20aの外
側に操作環30を固着させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術では、カム筒20aの内周側からカッター
でインナー溝を削った後、このカッターと別のカッター
でカム筒20aの外周側からインナー溝の幅よりも大き
い径の貫通孔を開けているため、2種類のカッターが必
要になる上に、作業工程も多くなり、製作コストが嵩む
という問題点がある。
【0009】さらに、従来技術では、図9に示すよう
に、インナー溝幅よりも多きい径のピン取付孔27aを
後から開けているため、ピン取付孔27aからインナー
溝25内に移る箇所の段差部分にカエリ29が発生して
しまい、カムピン50がこのカエリ29と接触し、スム
ーズにカム筒20aを回転させることができない場合が
あるという問題点がある。
【0010】本発明は、このような従来の問題に着目し
てなされたもので、製作コストを削減することができ、
スムーズな筒の回転を確保できる貫通孔付きインナー溝
の形成方法、及びこの方法で製造された筒を備えたレン
ズ鏡筒を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の貫通孔付きインナー溝の形成方法は、インナー溝の幅
に応じた幅のカッターを準備しておき、前記カッターを
円筒の内周側に配し、前記インナー溝を伸ばす方向に、
前記カッターを前記円筒に対して相対移動させて、該円
筒の内周面に該インナー溝を研削し、前記インナー溝を
研削して該インナー溝内に入っている前記カッターを、
該円筒の中心軸から遠ざかる方向へ移動させて、前記貫
通孔を研削することを特徴とするものである。
【0012】また、以上の方法で貫通孔付きインナー溝
が形成された筒を備えたレンズ鏡筒は、光軸回りに環状
の外筒と、光軸回りに環状で前記外筒の内周側に配され
ている内筒と、前記内筒に、光軸から遠ざかる方向に突
出するよう固定されているピンとを備え、前記外筒の内
周面には、前記光軸から遠ざかる方向に凹んで、その外
周面に貫通しないよう天井部を有し、且つ前記ピンが摺
動自在に嵌まり込めるよう該ピンの外径に対応した幅の
インナー案内溝が形成され、前記インナー案内溝の前記
天井部には、前記外筒の外周側から前記内筒に前記ピン
を取り付けるために、該インナー案内溝の該天井部から
該外筒の外周面に貫通するピン取付用孔が該インナー案
内溝の幅と同じ寸法の内径で形成されていることを特徴
とするものである。
【0013】ここで、前記レンズ鏡筒において、前記内
筒は、レンズを直接又は間接的に保持するレンズ保持環
であり、前記外筒は、前記内筒に対して相対的に光軸回
りに回転可能なカム筒であり、前記外筒に形成されてい
る前記インナー案内溝は、光軸回りにスパイラル状に形
成されているカム溝であってもよい。
【0014】また、前記レンズ鏡筒において、前記外筒
に形成されている前記インナー案内溝は、前記内筒が該
外筒に対して光軸回りに相対回転可能に、光軸回り方向
に伸びている回転案内溝であってもよい。
【0015】さらに、前記レンズ鏡筒において、前記外
筒に形成されている前記インナー案内溝は、前記内筒が
該外筒に対して光軸方向に相対移動可能に、光軸と平行
な方向に伸びている直進案内溝であってもよい。
【0016】
【作用】外筒にインナー案内溝、及びこのインナー案内
溝を貫通するピン取付孔を形成する場合、インナー溝の
幅に応じた幅のカッターを準備する。そして、このカッ
ターを外筒の内周側に配し、このカッターの刃先を外筒
の内周面に接触させて、カッターを円筒に対して相対移
動させて、外筒の内周面にインナー案内溝を研削する。
具体的には、外筒にインナー回転案内溝を形成する場合
には、外筒に対してカッターを外筒の中心軸、つまり光
軸回りに相対回転させる。また、外筒にスパイラル状の
インナーカム溝を形成する場合には、外筒に対して、カ
ッターを外筒の中心軸回りに回転させると共に中心軸方
向に相対移動させる。さらに、外筒にインナー直進溝を
形成する場合には、外筒に対してカッターを光軸方向に
移動させる。
【0017】インナー案内溝の研削が終了すると、これ
に続いて、インナー案内溝内に入っているカッタを、外
筒の中心軸から遠ざかる方向に移動させて、インナー溝
から外筒の外周面に貫通するピン取付孔を研削する。こ
の結果、インナー案内溝の溝幅とピン取付孔の孔径とが
同じ寸法になる。
【0018】このように、一つのカッターで、インナー
案内溝及びピン取付孔を連続的に形成しているので、カ
ッター数量を少なくすることができると共に、作業工数
も少なくすることができ、結果として、製作コストを抑
えることができる。また、一つのカッターで、インナー
溝及びピン取付孔を連続的に且ついずれも外筒の内周側
から形成しているので、インナー溝とピン取付孔との境
にカエリが発生することはない。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係るレンズ鏡筒の一実施例に
ついて、図1〜図5を用いて説明する。
【0020】本実施例のレンズ鏡筒は、図6を用いて説
明した従来のレンズ鏡筒と同様、図1に示すように、カ
メラ本体に取り付けるためのレンズマウント19と、こ
のレンズマウント19に固定されている固定筒10と、
この固定筒10に固定さている第1レンズL1及び第3
レンズL3と、固定筒10の内周側に配されている第2
レンズL2と、第2レンズL2を保持する第2レンズ枠
40と、光軸回りに回転可能に固定筒10の外周に配さ
れているカム筒20と、このカム筒20を光軸回りに回
転させる操作環30とを備えている。
【0021】第1レンズL1、第2レンズL2、第3レ
ンズL3は、被写体側から、この順序で配されている。
つまり、第1レンズL1は固定筒10の最も被写体側に
固定され、第3レンズL3は固定筒10の最もカメラ本
体側に固定され、第2レンズL2は第1レンズL1と第
3レンズL3との間に配されている。
【0022】固定筒10の被写体側には、光軸Cから遠
ざかる方向に突出するよう回転案内ピン50が捩じ込ま
れている。また、第2レンズ枠40にも、光軸Cから遠
ざかる方向に突出するようカムピン60が捩じ込まれて
いる。これらの各ピン50,60には、それぞれデルリ
ンブッシュ55,65が嵌め込まれている。また、固定
筒10には、光軸Cと平行な方向に伸び、カムピン60
が挿通される直進溝11が形成されている。この直進溝
11は、その溝幅がカムピン60に外嵌しているデルリ
ンブッシュ65の外径に応じた幅で、固定筒10の内周
面から外周面に貫通するよう、回転案内ピン50が設け
けられている位置よりもカメラ本体側に形成されてい
る。
【0023】カム筒20には、図1及び図2に示すよう
に、光軸回りにスパイラル状でカムピン60の頭部が嵌
まり込むカム溝21と、光軸回り方向に伸び回転案内ピ
ン50の頭部が嵌まり込む回転案内溝25とが形成され
ている。図1及び図2には、示されていないが、カム筒
20には、同一のカム溝21が二つ形成されている。こ
れに伴って、第2レンズ枠40には二つのカムピン60
が突設されている。カム溝21及び回転案内溝25は、
いわゆるインナー溝と呼ばれる溝で、図3に示すよう
に、カム筒20の内周面から光軸Cに対して遠ざかる方
向に凹んでおり、カム筒20の外周に貫通しないよう天
井部22,26を有している。なお、同図は、二種類の
インナー溝のうち、回転案内溝25のみを示している。
各溝21,25は、その溝幅が各ピン60,50に外嵌
しているデルリンブッシュ65,55の外径に応じた幅
になるよう、形成されている。各溝21,25の天井部
22,26には、図2及び図4に示すように、カム筒2
0の外周側から、このカム筒20の内周側に配されてい
る筒40,10にピン60,50を取り付けるために、
外周側から溝21,25に貫通するピン取付用孔23,
27が穿設されている。なお、図4も、二種類のインナ
ー溝のうち、回転案内溝25のみを示している。
【0024】ここで、インナー溝21,25及びピン取
付用孔23,27の形成手順について、図5を用いて説
明する。本実施例では、インナー溝21,25及びピン
取付用孔23,27の形成のために研削装置を用いる。
この研削装置は、インナー溝等の形成対象である円筒を
把持するワークチャック(図示されていない。)と、こ
のワークチャックで把持している円筒20の中心軸(以
下、Z軸とする。)周りに回転させるワーク回転機構
(図示されていない。)と、インナー溝21及びピン取
付孔23を研削するカッター81と、このカッター81
を把持するカッターチャック82と、カッターチャック
82を円筒20の中心軸と直角な軸(以下、X軸とす
る。)周りに回転させるカッター回転機構(図示されて
いない。)と、カッターチャック82及びカッター回転
機構を支持するアーム83と、アーム83をX軸方向及
びZ軸方向に移動させるカッター移動機構(図示されて
いない。)とを備えている。
【0025】ここでは、この研削装置を用いて、二種類
のインナー溝のうち、インナーカム溝21の形成手順、
及びこのカム溝21に開けるカムピン取付用孔23の形
成手順について説明する。
【0026】まず、インナーカム溝21の幅に応じた幅
のカッター81を準備し、これをカッターチャックに装
着する。続いて、図5(a)に示すように、カム筒20
の内周面の目的の位置にカッター81の刃先が接触する
よう、カッター移動機構を駆動する。そして、カッター
回転機構を駆動してカッター81をX軸回りに回転さ
せ、研削を開始する。研削が開始されると、ワーク回転
機構を駆動してカム筒20をZ軸回りに回転させると共
に、カッター移動機構を駆動してカッター81をZ軸方
向に移動させて、カム筒20の中心軸回りにスパイラル
状のインナーカム溝21をカム筒20の内周に研削す
る。なお、カム筒20の中心軸Zは、本実施例において
光軸Cと一致している。
【0027】インナーカム溝21の研削が終了すると、
ワーク回転機構によるカム筒20の回転を止めると共
に、カッター移動機構によるカッター81のZ軸方向の
移動を止める一方で、カッター移動機構によってカッタ
ー81をX軸方向に移動させる。つまり、カム筒20の
中心軸から遠ざかる方向にカッター81を移動させる。
このときカッター81は、X軸回りに回転している。こ
の結果、インナーカム溝21内からカム筒20の外周側
へ貫通するカムピン取付用孔23が形成される。
【0028】また、インナー回転案内溝25及び回転案
内ピン取付用孔27を形成する場合も、以上と同様に、
一つのカッター81を回転させつつ、カム筒20に対し
てカッター81を相対移動させて、インナー回転案内溝
25及び回転案内ピン取付用孔27をカム筒20に研削
する。但し、この場合、インナー回転案内溝25はカム
筒20の中心軸回り方向にのみ伸びているものであるか
ら、インナー回転案内溝25を形成する場合には、カム
筒20をZ軸回りに回転させるのみで、カッター81を
Z軸方向に移動させない。
【0029】また、本実施例の直進溝11は、固定筒1
0の内周側から外周側に完全に貫通してるものである
が、インナー直進溝及びピン取付用孔を形成する場合
も、以上と同様に、一つのカッター81を回転させつ
つ、カム筒20に対してカッター81を相対移動させ
て、インナー直進溝及びピン取付用孔を円筒に研削す
る。この場合、インナー直進溝は円筒の中心軸方向にの
み伸びているものであるから、インナー直進溝を形成す
る場合には、カッター81をZ軸方向に移動させるのみ
で、円筒をZ軸回りに回転させない。
【0030】以上のように、一つのカッター81で、イ
ンナー溝21,25及びそこに開けるピン取付用孔2
3,27を形成するので、図4に示すように、ピン取付
用孔27の径は、インナー溝25の溝幅と同じ寸法にな
る。
【0031】以上で説明した本実施例のレンズ鏡筒の組
立ては、以下のように行う。まず、第2レンズL2が嵌
め込まれた第2レンズ枠40を固定筒10内に挿入する
と共に、固定筒10に第1レンズL1及びL3を取り付
ける。次に、固定筒10の外周にカム筒20を回転可能
に取り付ける。続いて、カム筒20の外周側から、デル
リンブッシュ55が外嵌している回転案内ピン50を回
転案内ピン取付用孔27から回転案内溝25内に挿通
し、回転案内ピン50の先端を固定筒10に捩じ込み、
このピン25を固定筒10に固定する。さらに、カム筒
20の外周側から、デルリンブッシュ65が外嵌してい
るカムピン60をカムピン取付用孔23からカム溝21
及び固定筒10の直進溝11に挿通させ、カムピン60
の先端を第2レンズ枠40に捩じ込み、このピン60を
第2レンズ枠40に固定する。そして、カム筒20の外
側に操作環30を固着させる。
【0032】次に、本実施例のレンズ鏡筒の動作につい
て説明する。操作環30を把持して、これに光軸回りの
回転力を加える。操作環30の内周面に固着されている
カム筒20は、その回転案内溝25に、固定筒10に突
設されている回転案内ピン50が嵌まり込んでいるた
め、この回転案内溝25が伸びている方向である光軸回
り方向に回転する。このカム筒20の回転で、カム筒2
0のカム溝21に嵌まり込んでいるカムピン60は、光
軸回りに回転しつつ光軸方向に移動しようとする。しか
し、このカムピン60は、固定筒10の直進溝11に挿
通されているため、光軸回りの回転は規制され、光軸方
向にのみ移動する。この結果、カムピン60が突設され
ている第2レンズ枠40、及びこのレンズ枠40に取り
付けられている第2レンズL2は、光軸方向に移動す
る。
【0033】ところで、本実施例では、一つのカッター
81でインナー溝21,25及びこの溝に開ける孔2
3,27をいずれもカム筒20の内周側から連続的に形
成し、溝幅と孔径との寸法を同じにしているので、従来
技術のように、インナー溝21,25とピン取付孔2
3,27との境に段差が出来ず、そこにカエリが発生す
ることはない。従って、インナー溝21,25を摺動す
るピン60,50は、インナー溝21,25に対してス
ムーズに相対移動できるため、カム筒20をスムーズに
回転させることができる。
【0034】また、本実施例では、一つのカッター81
で、インナー溝21,25及びこの溝に開ける孔23,
27を連続的に形成しているので、カッター数量を少な
くすることができると共に、作業工数も少なくすること
ができ、結果として、製作コストを抑えることができ
る。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、一つのカッターで、イ
ンナー案内溝及びピン取付孔を連続的に形成しているの
で、カッター数量を少なくすることができると共に、作
業工数も少なくすることができ、結果として、製作コス
トを抑えることができる。
【0036】また、一つのカッターで、インナー案内溝
及びピン取付孔を連続的に且ついずれも外筒の内周側か
ら形成しているので、インナー案内溝とピン取付孔との
境にカエリが発生することはない。従って、インナー案
内溝に嵌まり込むピンは、外筒に対してスムーズに相対
移動できるため、ピンが突設されている内筒に対して外
筒はスムーズに相対移動又は相対回転することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例のレンズ鏡筒の断面図で
ある。
【図2】本発明に係る一実施例のカム筒の要部展開図で
ある。
【図3】本発明に係る一実施例の固定筒、及び回転案内
溝が形成されているカム筒の断面図である。
【図4】本発明に係る一実施例の固定筒、及び回転案内
溝とピン取付用孔とが形成されているカム筒の断面図で
ある。
【図5】本発明に係る一実施例の貫通孔付きインナー溝
の形成方法を示す説明図である。
【図6】従来のレンズ鏡筒の断面図である。
【図7】従来のカム筒の要部展開図である。
【図8】従来のカム筒及び固定筒の断面図である。
【図9】従来のカム筒の断面図である。
【符号の説明】
10…固定筒、11…直進溝、20,20a…カム筒、
21…インナーカム溝、22…インナーカム溝の天井
部、23,23a…カムピン取付用孔、25…インナー
回転案内溝、26…インナー回転案内溝の天井部、2
7,27a…回転案内ピン取付用孔、30…操作環、4
0…第2レンズ枠、50…回転案内ピン、60…カムピ
ン、81…カッター、82…カッターチャック、83…
アーム。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光軸回りに環状の外筒と、 光軸回りに環状で前記外筒の内周側に配されている内筒
    と、 前記内筒に、光軸から遠ざかる方向に突出するよう固定
    されているピンと、 を備え、 前記外筒の内周面には、前記光軸から遠ざかる方向に凹
    んで、その外周面に貫通しないよう天井部を有し、且つ
    前記ピンが摺動自在に嵌まり込めるよう該ピンの外径に
    対応した幅のインナー案内溝が形成され、 前記インナー案内溝の前記天井部には、前記外筒の外周
    側から前記内筒に前記ピンを取り付けるために、該イン
    ナー案内溝の該天井部から該外筒の外周面に貫通するピ
    ン取付用孔が該インナー案内溝の幅と同じ寸法の内径で
    形成されていることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】請求項1記載のレンズ鏡筒において、 前記内筒は、レンズを直接又は間接的に保持するレンズ
    保持環であり、 前記外筒は、前記内筒に対して相対的に光軸回りに回転
    可能なカム筒であり、 前記外筒に形成されている前記インナー案内溝は、光軸
    回りにスパイラル状に形成されているカム溝であること
    を特徴とするレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】請求項1記載のレンズ鏡筒において、 前記外筒に形成されている前記インナー案内溝は、前記
    内筒が該外筒に対して光軸回りに相対回転可能に、光軸
    回り方向に伸びている回転案内溝であることを特徴とす
    るレンズ鏡筒。
  4. 【請求項4】請求項1記載のレンズ鏡筒において、 前記外筒に形成されている前記インナー案内溝は、前記
    内筒が該外筒に対して光軸方向に相対移動可能に、光軸
    と平行な方向に伸びている直進案内溝であることを特徴
    とするレンズ鏡筒。
  5. 【請求項5】円筒の内周面に、該内周面に沿っていずれ
    かの方向に伸び且つ該円筒の中心軸から遠ざかる方向に
    凹んで、該円筒の外周面に貫通しないよう天井部を有す
    るインナー溝を形成すると共に、該インナー溝の該天井
    部から該円筒の外周面に貫通する貫通孔を形成する貫通
    孔付きインナー溝の形成方法において、 前記インナー溝の幅に応じた幅のカッターを準備してお
    き、 前記カッターを前記円筒の内周側に配し、 前記インナー溝を伸ばす方向に、前記カッターを前記円
    筒に対して相対移動させて、該円筒の内周面に該インナ
    ー溝を研削し、 前記インナー溝を研削して該インナー溝内に入っている
    前記カッターを、該円筒の中心軸から遠ざかる方向へ移
    動させて、前記貫通孔を研削することを特徴とする貫通
    孔付きインナー溝の形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006071843A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Pentax Corp ズームレンズ鏡筒のカム機構
US7956875B2 (en) 2006-01-10 2011-06-07 Hitachi Displays, Ltd. Display device which reduces variation in chromaticity of red, blue, and green LEDs

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