JPH08312344A - エンジンの冷却水循環装置 - Google Patents

エンジンの冷却水循環装置

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JPH08312344A
JPH08312344A JP11575495A JP11575495A JPH08312344A JP H08312344 A JPH08312344 A JP H08312344A JP 11575495 A JP11575495 A JP 11575495A JP 11575495 A JP11575495 A JP 11575495A JP H08312344 A JPH08312344 A JP H08312344A
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JP
Japan
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cooling water
engine
radiator
passage
tank
Prior art date
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Application number
JP11575495A
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English (en)
Inventor
Reiji Okita
齢次 沖田
Soichiro Ogawa
聡一郎 小川
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱効率の高いエンジンの冷却水循環装置を提供
する。 【構成】低温状態では、エンジン出口からの冷却水はま
ず、冷却水通路20を通ってサブタンク11の上部に導
入される。サブタンク11は、サブタンクに流入する際
に、速度が低下することによって気液分離が促進され
る。これによって、エンジン内においてエンジンの燃焼
エネルギーの一部と熱交換することによって温度が上昇
した冷却水は、大容量のラジエータ9内の冷却水と接触
することなくウォータポンプ13に戻されこれによって
再びエンジン内に導入される。このため、エンジン内で
熱交換することによって温度上昇した冷却水は、その状
態を極力維持しつつ、サブタンク11に導入されること
によって、気液分離され、高い伝熱係数を有して、エン
ジン内にもどされることになる。これによって、冷却水
とエンジンとの熱交換を高い熱効率で行なうことができ
るので、エンジンの暖機を短時間で行なうことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの冷却水循環
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの冷却水装置において、エンジ
ン冷却水はエンジンを満遍なく冷却するために極めて複
雑な経路を通って循環するように冷却水通路が設けられ
ているこのため、エンジン冷却水循環経路の一部、例え
ば、エンジンの上部あるいは、ラジエータの上部にエア
溜まりが生じ易い。エア溜まりがあると、エンジン冷却
水はエアを巻き込んで、気液混合状態の懸濁液となって
循環する。しかし、冷却水がエアを含んでいる場合に
は、伝熱係数が著しく低下することが知られており、冷
却水循環装置の熱効率が悪化することとなる。このため
暖機運転においては暖機効率が低下するという問題があ
る。冷却水循環装置を大型化すれば、この問題に対処で
きるが、コンパクトの装置構成ができなくなるととも
に、コスト的にも不利となる。このような事情に鑑み、
循環水の気液分離を積極的に行い熱効率を向上させるた
めにエンジン冷却水循環装置内に気液分離のためのサブ
タンクを設けることが知られている。気液分離装置を設
けることによって、循環水に含まれるエアを早期に分離
することができ熱効率を高めることができる。実開平4
−111524号及び特開平5−86860号には、こ
のような気液分離装置を構成するサブタンクを設けてお
り、このサブタンクを介して冷却水を循環せしめること
によって熱効率を高めるようにしたエンジンの冷却水循
環装置が開示されている。
【0003】
【解決しようとする課題】しかし、上記公報に開示され
た冷却水循環装置では、気液分離装置は、エンジン始動
直後において有効に気液分離装置が機能し早期に暖機効
率を高めることができるものではなかった。本発明は、
暖機効率を含めて極めて熱効率の高いエンジンの冷却水
循環装置を提供することを目的とする。さらに本発明の
目的は、装置の小型化を推進することができるエンジン
の冷却水循環装置を提供すること目的とする。また、本
発明の別の目的は、コスト的に有利なエンジンの冷却水
循環装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は以下のように構成される。すなわち、本発
明にかかるエンジンの冷却水循環装置は、冷却水通路が
設けられたエンジンと、エンジンの前記冷却水通路に連
通するラジエータと、前記エンジンの冷却水通路に冷却
水を給送するウォータポンプと、上部が前記ラジエータ
の上部に接続されるとともに、エンジンの冷却水通路の
出口側に接続され、下部がエンジンの冷却水入口側に接
続されるサブタンクとを備え、エンジンからの冷却水が
ラジエータをバイパスしかつ前記サブタンクを経由して
エンジン冷却水が循環する冷却水循環経路が形成された
ことを特徴とする。好ましい態様では、さらにエンジン
からの冷却水の温度に応じて開閉し冷却水の流れを制御
するサーモスタットバルブが設けられ、前記サーモスタ
ットバルブが閉じているときに、エンジンからの冷却水
がラジエータをバイパスしかつ前記サブタンクを経由し
てエンジン冷却水が循環するようになっている。また、
別の好ましい態様では、前記サーモスタットバルブがエ
ンジン本体内部の冷却水通路の出口側に設けられる。こ
の場合、冷却水通路を介してエンジンと前記サーモスタ
ットバルブも上流側の冷却水通路とサブタンクとを連通
するエンジン−サブタンク冷却水通路と、ラジエータと
サブタンクとを連通するラジエータ−サブタンク冷却水
通路とが設けられ、該ラジエータ−サブタンク冷却水通
路には、サブタンクからラジエータへの冷却水の流通を
阻止するバルブが設けられる。
【0005】さらに、本発明は、前記エンジン−サブタ
ンク冷却水通路の少なくとも一部がエンジンの冷却水通
路よりも低いレベルにある場合に好適に用いることがで
きる。また、別の好ましい態様では、ヒータを介して冷
却水がエンジン内を循環するヒータ循環冷却水経路が形
成され、該ヒータ循環冷却水経路には、サブタンクの出
口側冷却水通路が接続される。好ましい態様では、上記
ヒータは、エンジンとラジエータとの間の空間に配置さ
れる。
【0006】
【作用】本発明の冷却水循環装置の基本的特徴は、ラジ
エータのエンジンから排出された冷却水をラジエータを
介すことなくサブタンクに戻し、有効に気液分離を行な
った後に再び、ウォータポンプによってポンプアップし
てエンジン内に給送するように構成したことできる。こ
のようにすることよって、特定の運転条件下、たとえ
ば、エンジンの冷間運転時においては、エンジンと熱交
換して温度上昇した冷却水のみを気液分離を行いつつ循
環せしめることができ、暖機効率を著しく改善すること
ができるものである。このように動作せしめるために
は、少なくとも上記特定の運転時においては、ラジエー
タに冷却水が流入しないようにする必要がある。すなわ
ち、サブタンクからラジエータに冷却水が逆流すること
がないように構成することが肝要である。このために、
少なくとも上記特定の運転時において、ラジエータ−サ
ブタンク冷却水通路に逆止弁を設けることが望ましい。
なお、特定運転時以外はエンジンからの冷却水はラジエ
ータ及びサブタンクを巡って循環する。サブタンクの上
部はエンジンの出口側に接続されるとともにラジエータ
の上部にも接続されており、エンジンからの冷却水と、
ラジエータからの冷却水とを受け入れることができるよ
うになっており、上記特定運転時には、エンジンからの
冷却水のみを受け入れるようになっている。
【0007】サブタンクの下部には、冷却水の出口が設
けられており、この出口側はウォータポンプのサクショ
ン側に接続されている。これによって気泡を含んだラジ
エータ上部及びエンジンからの冷却水はサブタンクに導
入されることによって流速が低下する等によって気液分
離されるサブタンクからウォータポンプに導かれる。上
記のように好ましい態様では、エンジンの冷却水通路に
は、ヒータを巡る冷却水循環経路が設けられており、こ
の循環経路においては常時冷却水が循環している。そし
て、サブタンクの出口側の冷却水通路は、好ましい態様
では、このヒータの循環経路に接続される。さらに、好
ましい態様では、エンジンの出口側には、サーモスタッ
トバルブが設けられ、暖機状態を脱した所定の温度にお
いては、開となってラジエータにエンジンからの冷却水
を循環せしめるこれによって、サブタンクには、ラジエ
ータ及びエンジンの両方から冷却水が導入されることに
なる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。第
1図を参照すると、本発明にかかるエンジンの冷却水循
環装置の搭載状態が断面の形で示されている。本例の車
両1は、いわゆる1ボックスカーの形態を成しており、
そののフロントボディライン2は、バンパ3の後端から
略垂直上方に延びその後斜め後方かつ上方に延びてい
る。また、車室4内においては、フロントガラス5の下
端付近からダッシュパネル6が後方に延びその後湾曲し
て下方に延びて下端部においてフロアパネル7に連続し
ている。フロアパネルは、後方にのびその後前部座席の
部分で立ち上がり所定高さにおいて再び後方水平に延び
ている。すなわち、フロアパネル7は、ダッシュパネル
6の後端に連続する前部水平部71、この下部水平部の
後端から上方に延びに垂直部及びこの垂直部の上端から
水平後方に延びる後部水平部72とを備えている。本例
のエンジン8は、上記フロアパネル7の垂直部の後方で
かつ後部水平部の下方の空間部に配置74されている。
また、ラジエータ9は、フロントボディライン2とダッ
シュパネル6の間の、前輪Wの上方空間部10に配置さ
れている。さらに、上記フロントボディライン2とダッ
シュパネル6で画成される空間部10内においてラジエ
ータ9の後方かつラジエータ9の上端部よりも上方に突
出するような位置には、循環する冷却水内に含まれるエ
アを分離する気液分離装置として機能するサブタンク1
1が配置されている。このサブタンクは密封状態となっ
ており、かつ接続される冷却水通路内を流通する冷却水
の流速が所定以下に低下する程度の容積を有している。
さらに、サブタンク11の下方には、ヒータ12が配置
されている。本例のエンジン8においては、冷却水はエ
ンジン下端部から内部に導入されるようになっておりエ
ンジンの下部前端部には、エンジン外部からエンジン内
の冷却水通路に冷却水を給送するためのウォータポンプ
13が取り付けられている。また、本例のエンジン8で
は、冷却水は、ウォータポンプ13から矢印14のよう
にエンジン内に給送され、内部を巡った冷却水は、矢印
15のようにエンジン上部前端側から排出されるように
なっており、その出口81側の部分にはサーモスタット
バルブ16が取り付けられている。
【0009】つぎに、冷却水配管の接続状態について説
明する。エンジン8の冷却水出口81は、サーモスタッ
トバルブ16を介してサーモスタットバルブ−ラジエー
タ冷却水通路17によってラジエータ9の上部ヘッダー
91に接続されている。ラジエータ9の下部ヘッダー9
2は、ラジエータ−ウォータポンプ冷却水通路18を介
してウォータポンプ13のサクション側に接続されてい
る。さらに、エンジン8の冷却水出口81側は、サーモ
スタットバルブ16を介すことなくエンジン−サブタン
ク冷却水通路20によりサブタンク11の上部に接続さ
れている。また、エンジン8には、上記冷却水出口81
とは別の出口82が設けられており、この出口82を介
してエンジン内部を循環する冷却水の一部が排出される
ようになっている。この出口82は、エンジン−ヒータ
冷却水通路21を介してヒータ12に接続されている。
また、ヒータ12は、ヒータ−ウォータポンプ冷却通路
23によってウォータポンプ13のサクション側に通じ
るラジエータ−ウォータポンプ冷却水通路18に接続さ
れている。このヒータ−ウォータポンプ冷却水通路23
に上記ラジエータ−ウォータポンプ冷却水通路18への
接続部近傍にはサーモスタットバルブ16とウォータポ
ンプ13のサクション側を連通するサーモスタットバル
ブ−ウォータポンプ冷却水通路19が接続されている。
さらに、ヒータ−ウォータポンプ冷却水通路23には、
サブタンク11の下部をウォータポンプ13のサクショ
ン側に連通せしめるためのサブタンク−ウォータポンプ
冷却水通路22が接続されている。また、ラジエータ9
の上部ヘッダ91とサブタンク11の上部とは、ラジエ
ータ−サブタンク冷却水通路24によって連通されてお
り、このラジエータ−サブタンク冷却水通路24には、
ラジエータ9からサブタンク11への冷却水の流通のみ
を許容し、逆の方向への流通は、阻止する逆止弁25が
設けられている。図示のように、本例の車両1において
は、フロアパネル7の垂直部72、前部水平部71及び
ダッシュパネル6により構成される車室4空間の前部が
下方に突出した構成になっている。
【0010】したがって、エンジン8とラジエータ9と
を連通せしめる冷却水通路17、20等の一部はこの突
出したフロアパネルとの干渉をさせるように下方に迂回
してレイアウトされている。したがって、これらの冷却
水通路17、20等のエンジン側の接続部あるいは、ラ
ジエータ、サブタンク側に接続部は、フロアパネル下方
の通路部分よりも高いレベルとなっている。以上の構成
のエンジンの冷却水循環装置の作用について説明する。
エンジン冷却装置は、エンジン内部を均一に冷却するよ
うに構成されるので、冷却水は、エンジン内部において
上下方向あるいは、左右方向に複雑な経路を通って流通
する。エンジン内部には、このような複雑な冷却水通路
が形成されるためにエンジンの停止状態では、エンジン
の上部の冷却水通路には、エア溜まりが生じる。このた
め、エンジンが始動してウォータポンプが起動すると、
冷却水は、エア溜まりのエアを巻き込んで、エンジン内
部を含む循環経路を循環する。上記したようにエアが混
入している場合には、循環水の伝熱係数が著しく低下す
るので、冷却装置の効率が低下する。したがって、高熱
効率を確保するためには、迅速に循環水中のエアの分離
することが必要である。本例では、この目的のために冷
却水循環系にサブタンク11を設置し、エンジン始動後
速やかに気液分離して、高い熱効率で冷却水循環装置が
機能するように構成している。特に、冷間運転時におい
ては、気液分離した冷却水をエンジンに循環せしめるこ
とによって暖機効率を高めることができ、暖機時間を短
縮することができる。
【0011】本発明は、冷間時においてエンジンが始動
された場合において、ラジエータを経由しない循環経路
を冷却水が循環する場合においても、有効に機能するよ
うに構成されている。以下、この点を含めて、本例のエ
ンジン冷却水循環装置の動作について詳細に説明する。
エンジンが始動されると、シリンダ内に燃焼ガスが導入
されて着火し、燃焼が生じる。同時に、発生したエンジ
ン動力によって、ウォータポンプ13が起動されて、エ
ンジン内部の冷却水通路に冷却水が給送され、冷却水が
循環を始める。この場合、エンジンに冷間運転時におい
ては、サーモスタットバルブ16は閉じている。かたが
って、エンジン8からの冷却水は、冷却水通路17には
流通しない。したがって、この場合には、冷却水は、冷
却水通路20を通ってサブタンク11の上部に導入され
サブタンク11の下部から冷却水通路22、さらに冷却
水通路23を通ってウォータポンプ13のサクション側
に導入されて再びエンジン8内に導入される。ところ
で、冷却水通路内の圧力は、ウォータポンプのデリバリ
側で最も高くその後、下流側にいくにしたがって通路抵
抗、流動抵抗等によって徐々に低下する。そして、循環
経路内においてウォータポンプ13のサクション側にお
いて最も低圧となる。エンジン8に関していえば、出口
側で最も高く、入口側で最も低くなる。サブタンク11
とラジエータ9の圧力を比較する。サーモスタットバル
ブ16が閉じている状態では、上記のようにラジエータ
9にエンジン出口側からの圧力の高い冷却水は導入され
ない。一方、サブタンク11には、冷却水通路20を介
してエンジン出口側からの冷却水が導入される。したが
って、サーモスタットバルブ16が閉じている場合に
は、サブタンク11の圧力の方がラジエータ9の圧力よ
りも高い。このため、冷却水通路20を通ってサブタン
ク11内に導入された冷却水が冷却水通路24を通って
ラジエータ9に流入する恐れがある。そして、もし、こ
のようにサブタンク11からの冷却水がラジエータ9に
流入すると、この冷却水は、ラジエータ9を循環して冷
却水通路18からウォータポンプ13のサクション側に
導入されて、再びエンジン8内に導入される循環経路を
とることとなる。しかし、冷間運転時において、このよ
うな経路で冷却水が循環することとなると、せっかくエ
ンジン内において温度が高められた冷却水がラジエータ
9内の温度の低い冷却水と接触するため、冷却水の温度
上昇が鈍り、結果として、迅速なエンジンの暖機を阻害
することとなる。本例ではこのような事態を解消するた
め、ラジエータ−サブタンク冷却水通路24に逆止弁を
設けてサブタンク11からラジエータ9への冷却水の流
通を阻止するようにしている。したがって、本例の構成
では、サーモスタットバルブ16が閉状態となるような
低温状態では、エンジン出口からの冷却水はまず、冷却
水通路20を通ってサブタンク11の上部に導入され
る。サブタンク11は、密閉構造になっているととも
に、通路20に比して大きくなっているので、サブタン
クに流入する際に、速度が低下することによって気液分
離が促進される。サブタンク11内の冷却水はその下部
に設けられた出口から冷却水通路22を介して排出さ
れ、途中でヒータ12からの排出通路23に合流し、さ
らに、ラジエーターウォータポンプ冷却水通路18に合
流してウォータポンプ13のサクション側に導入され
る。したがって、本例の構造では、サーモスタットバル
ブ16が閉じている冷間運転時では、冷却水はラジエー
タをバイパスし、且つサブタンク11を経由して循環す
ることとなる。これによって、エンジン内においてエン
ジンの燃焼エネルギーの一部と熱交換することによって
温度が上昇した冷却水は、大容量のラジエータ9内の冷
却水と接触することなくウォータポンプ13に戻されこ
れによって再びエンジン内に導入される。このため、エ
ンジン内で熱交換することによって温度上昇した冷却水
は、その状態を極力維持しつつ、サブタンク11に導入
されることによって、気液分離され、高い伝熱係数を有
して、エンジン内にもどされることになる。このような
構成にすることによって、冷却水とエンジンとの熱交換
を高い熱効率で行なうことができるので、エンジンの暖
機を短時間で行なうことができる。
【0012】なお、冷間時においては、冷却水の一部
は、サーモスタットバルブ−ウォータポンプ冷却水通路
19を介して流通する。冷却水温度が所定以上上昇する
とサーモスタットバルブ16が開状態となる。これによ
ってエンジン内の冷却水は、通路20よりもむしろエン
ジン−ラジエータ冷却水通路17を介してラジエータ9
の上部に導入され、ラジエータ9を循環してその下部か
ら排出され、冷却水通路18を介してウォータポンプ1
3のサクション側に戻される。この場合は、ラジエータ
9の上部ヘッダー91の圧力はサブタンク11の上部の
圧力よりもラジエータ9から冷却水通路24を介して冷
却水がサブタンク11にも導入される。本例の構造で
は、冷却水通路17がエンジン出口及びラジエータ入口
よりもレベルの低い場所を通って配管されているので、
ラジエータ9の上部にもエア溜まりが生じ易い構造にな
っている。したがってエアを巻き込んだラジエータ9の
上部からの循環水がサブタンク11に導入されることに
よってラジエータ9内の冷却水の気液分離も促進するこ
とができる。なお、逆止弁25は、ラジエータ9からサ
ブタンク11への流入は、許容する。この冷却水の循環
経路とは別個にヒータ12を経由する冷却水循環経路が
設けられており、この経路においては、冷却水は、エン
ジンの出口82から冷却水通路21を介してヒータ12
の下部に導入され、内部を循環して、他方の下部から排
出され、冷却水通路23及び18を介してウォータポン
プ13のサクション側に戻される。この経路には、バル
ブが設けられていないのでウォータポンプ13が作動し
ている状態では、冷却水は常時循環するようになってい
る。
【0013】なお、本例のエンジン8では、出口側にサ
ーモスタットバルブ16を設けている。サーモスタット
バルブ16をウォータポンプ13のサクション側に設け
るとウォータポンプ13の、サクション抵抗となってキ
ャビテーションが発生し易くなるので、あまり小型にす
ることはできないが、本例の構成ではこのような問題が
生じないので、サーモスタットバルブ16をコンパクト
にすることができる。
【0014】
【発明の効果】上記したように、本発明によれば、エン
ジンの冷間運転時においても、サブタンクを経由する循
環水経路が確立されるので、冷却水の気液分離をエンジ
ン始動と同時に開始することができ、エンジン内におけ
る冷却水の熱交換を高能率で行なうことができる。した
がって、エンジンの暖機効率を高めることができる。な
お、この状態では、冷却水はラジエータを経由しないの
で、温度の低いラジエータ内の冷却水と接触することは
ないので、循環する冷却水の温度を急速に高めることが
できる。この効果は、サブタンクからラジエータへの冷
却水の流通を防止したことによって達成することができ
るものである。さらに、エンジンの温度が所定以上に達
した場合には、ラジエータからサブタンクへの冷却水の
流入が生じるので、サブタンクにおける気液分離機能を
冷間時運転時と同様に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるエンジンの冷却水循環装置を備
えた車両の概略断面図である。
【符号の説明】
1 車両、 2 フロントボディライン、 3 バンパ、 4 車室、 8 エンジン、 9 ラジエータ、 11 サブタンク、 13 ウォータポンプ、 16 サーモスタットバルブ、 17、18、20、21、22、23 冷却水通路。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却水通路が設けられたエンジンと、 エンジンの前記冷却水通路に連通するラジエータと、 前記エンジンの冷却水通路に冷却水を給送するウォータ
    ポンプと、 上部が前記ラジエータの上部に接続されるとともに、エ
    ンジンの冷却水通路の出口側に接続され、下部がエンジ
    ンの冷却水入口側に接続されるサブタンクとを備え、 エンジンからの冷却水がラジエータをバイパスしかつ前
    記サブタンクを経由してエンジン冷却水が循環する冷却
    水循環経路が形成されたことを特徴とするエンジンの冷
    却水循環装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、さらにエンジンからの
    冷却水の温度に応じて開閉し冷却水の流れを制御するサ
    ーモスタットバルブが設けられ、前記サーモスタットバ
    ルブが閉じているときに、エンジンからの冷却水がラジ
    エータをバイパスしかつ前記サブタンクを経由してエン
    ジン冷却水が循環することを特徴とするエンジンの冷却
    水循環装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記サーモスタットバ
    ルブがエンジン本体内部の冷却水通路の出口側に設けら
    れていることを特徴とするエンジンの冷却水循環装置。
  4. 【請求項4】請求項2において、冷却水通路を介してエ
    ンジンと前記サーモスタットバルブも上流側の冷却水通
    路とサブタンクとを連通するエンジン−サブタンク冷却
    水通路と、ラジエータとサブタンクとを連通するラジエ
    ータ−サブタンク冷却水通路とが設けられ、該ラジエー
    タ−サブタンク冷却水通路には、サブタンクからラジエ
    ータへの冷却水の流通を阻止するバルブが設けられたこ
    とを特徴とするエンジンの冷却水循環装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記エンジン−サブタ
    ンク冷却水通路の少なくとも一部がエンジンの冷却水通
    路よりも低いレベルにあることを特徴とするエンジンの
    冷却水循環装置。
  6. 【請求項6】請求項1において、ヒータを介して冷却水
    がエンジン内を循環するヒータ循環冷却水経路が形成さ
    れ、該ヒータ循環冷却水経路には、サブタンクの出口側
    冷却水通路が接続されていることを特徴とするエンジン
    の冷却水循環装置。
  7. 【請求項7】請求項5において、エンジンとラジエータ
    との間の空間に前記ヒータが配置されたことを特徴とす
    るエンジンの冷却水循環装置。
JP11575495A 1995-05-15 1995-05-15 エンジンの冷却水循環装置 Pending JPH08312344A (ja)

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