JPH08312189A - 自転車昇降装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】自転車を立体駐輪装置の係止位置に係止する装
置を提供すること。 【構成】一対のチェーンを平行に、かつ縦方向に配置
し、昇降チェーン４１を駆動スプロケット５１により回
転駆動し、一対のチェーンに各々保持部を取付け、保持
部は、自転車に固定される取付具３０の保持材を保持
し、自転車を吊下げ、昇降する自転車昇降装置４０。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、駐輪場において自転車
を所定の位置に昇降する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、自転車を載置台に載せて駐輪する
駐輪装置（実開昭６２ー９６５１号公報）や、自転車に
係着体を設けて引上げて駐輪する駐輪装置（実開昭５５
ー８２３４７号公報）が公開されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする問題点】しかし、従来の装置
では、自転車を移動する係止位置に引き渡すことが困難
であった。

【０００４】

【本発明の目的】 ＜イ＞本発明は、移動する係止位置に自転車を簡単に引
き渡すことができる自転車昇降装置を提供することにあ
る。 ＜ロ＞本発明は、保守が容易で安価な自転車昇降装置を
提供することにある。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】本発明は、自転車を昇
降する自転車昇降装置において、一対の昇降ラインを縦
方向に支持台上に配置し、昇降ラインを駆動輪により回
転駆動し、一対の昇降ラインに各々保持具を取付け、該
保持具は、自転車に固定される取付具の保持材を保持
し、自転車を吊下げて昇降することを特徴とする、自転
車昇降装置、又は、該駆動輪と同軸で小径の第１輪を該
駆動輪に固定し、該支持台に対して摺動可能な間隔保持
材に、第２輪及び第３輪を回転可能に取り付け、第２輪
と第３輪を所定の間隔で離間して配置し、該保持材に駆
動ピストンを取付け、第１、第２及び第３輪が同一の駆
動ラインで連結され、駆動ラインの両端部を該支持台に
固定し、駆動ピストンを該支持台に対して伸縮すること
により第１、第２、第３輪及び駆動ラインを回転して該
駆動輪を回転駆動することを特徴とする、自転車昇降装
置、又は、該支持台を軌道に対して移動可能に配置し、
該支持台に対して二重輪を移動回転可能に配置し、一対
の移動ラインを相互に対向するように二重輪に連結し、
各移動ラインの一端を支持台に固定し、他端を該軌道に
固定し、二重輪の軸に移動ピストンを連結し、移動ピス
トンを軌道に対して伸縮すると、二重輪と各移動ライン
が回転して、支持台が軌道に対して移動することを特徴
とする、自転車昇降装置にある。

【０００６】

【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。 ＜イ＞立体駐輪装置（図１） 立体駐輪装置は、移送保持部１０を有しており、自転車
を少なくとも上下２段に配置して格納するものである。
例えば２段に配置する場合は、図１のように下方横移送
保持部１１と上方横移送保持部１２で自転車を横方向
（水平方向）に移送すると共に保持し、上下方向（縦方
向）に移送する際は第１縦移送保持部１３と第２縦移送
保持部１４を使用する。これらの乗換は下方乗換部１５
又は上方乗換部１６で行う。自転車は、取り外し可能な
取付具３０に固定され、取付具３０及び保持バー２３を
介して移送保持部１０に保持、保管される。

【０００７】自転車は、移送保持部１０では、例えば前
輪が後輪より上方に配置され、縦方向に長くなるように
保持される。その結果、隣接する自転車の横方向の間隔
を狭くでき、また、安定して自転車を保持することがで
きる。横移送保持部の自転車の保持間隔を縦移送保持部
より短くとり、横移送保持部と縦移送保持部の乗換の同
期を取るために、縦移送保持部の移送速度を速くするよ
うに変化させる。

【０００８】入庫の際、自転車は入出庫部で取付具３０
に固定され、昇降装置４０で吊上げられて移送保持部１
０の所定の係止位置に取付けられて移送保管される。出
庫の際は、格納されていた自転車を入出庫部付近まで移
送し、保持バー２３から取外し、吊下ろして、取付具３
０を取外す。

【０００９】＜ロ＞移送保持部（図１、図２） 移送保持部１０は、自転車を保持し移送できる機構を有
しており、例えば移送チェーン２０（移送ライン）の両
端を接続し環状と成し、移送スプロケット２１（移送
輪）で回転駆動することができる。移送チェーン２０は
例えば２本平行に配置される。２本の移送チェーン２０
に跨がって保持バー２３が配置され、保持バー２３は下
方及び上方乗換部１６で隣接する移送保持部１０に移動
される。保持バー２３に自転車を固定する取付具３０が
取外し可能に係止される。移送チェーン２０の保持バー
２３を保持する箇所では、外側に移送爪２２を配置す
る。保持バー２３は下方及び上方乗換部１５、１６で隣
接する移送保持部１０の移送爪２２に移送される。

【００１０】移送チェーン２０と保持バー２３の掛止関
係は、図２に示されている。図２（ａ）は上方横移送保
持部１２を示しており、移送爪２２が上方に向いてお
り、そこに保持バー２３が掛止される。移送チェーン２
０と平行で保持バー２３の下端に接触するように移送ガ
イド２４を配置すると、自転車は移送ガイド２４で保持
することができ、横方向の移送力は移送チェーン２０で
与えることができる。図２（ｂ）は下方横移送保持部１
１を示しており、移送爪２２が下方に向いている。その
ため、移送ガイド２４を移送チェーン２０と平行に保持
バー２３の下に配置して保持バー２３を保持する。ま
た、図２（ｃ）は縦移送保持部で上下方向に保持バー２
３を移送する場合を示しており、移送爪２２から保持バ
ー２３が落下しないように移送ガイド２４を移送チェー
ン２０と平行に配置し、保持バー２３を横方向から押さ
えている。

【００１１】縦移送保持部１３、１４と下方横移送保持
部１１との間で自転車を移すための下方乗換部１５、及
び上方横移送保持部１２の間で自転車を移すために上方
乗換部１６を設ける。例えば、下方及び上方乗換部１
５、１６は隣接する移送保持部１０の移送爪２２が互い
に向き合うように移送チェーン２０の回転が制御され、
移送ガイド２４上に移送されてきた保持バー２３が一方
の移送爪２２から他方の移送爪２２に移動する。

【００１２】自転車を上下方向（縦方向）に移送する
際、保持されている隣接する自転車の間隔を長くする必
要があるので、縦移送保持部の移送爪２２の間隔を長く
取り、隣接する自転車が接触しないようにする。それと
共に、横移送保持部と縦移送保持部の同期を取るために
縦移送保持部の移送速度を横移送保持部より全体として
速くする。しかし、乗換部での自転車の乗換を容易にす
るため、自転車を乗り換える際は縦移送保持部の移送速
度を遅くする。

【００１３】＜ハ＞取付具（図３） 取付具３０は、Ｌ字形を成し、その一辺の腕部３１で自
転車の前輪を把持し、他辺の両輪載置部３２で前輪と後
輪が接するように自転車を固定する。前輪の把持方法
は、両側からボルト３５を用いてチャック３３で締め付
けて行う。ボルト３５は正ねじと逆ねじを有し、ボルト
３５を回転することにより両側のチャック３３を接近さ
せ、前輪のタイヤを締め付け固定することができる。

【００１４】両輪載置部３２には両側に保持ピン３６を
取りつけ、昇降装置４０の保持具４２で係止して自転車
を吊上げ、又は吊下げる。前輪が把持された腕部３１に
はフック３４が設けられ、このフック３４を保持バー２
３に係止して、自転車を移送保持部１０に保持する。自
転車が移送保持部１０に保持された状態では、自転車が
縦方向に配置される。

【００１５】＜ニ＞自転車昇降装置（図４〜図９） 昇降装置４０は、取付具３０が取付けられた自転車を一
対の昇降チェーン４１（昇降ライン）で吊上げて、移送
保持部１０に係止するものであり、主に、支持台４４に
載置された昇降チェーン４１を駆動する駆動スプロケッ
ト５１（駆動輪）を回転する回転駆動装置５０及び支持
台４４を移動する支持台移動装置７０を備えている。支
持台４４は、基盤に固定された一対のレール４５（軌
道）上に移動可能に配置されている。一対の駆動スプロ
ケット５１は、支持台４４上に回転可能に共通の駆動軸
５２を介して配置されている。

【００１６】＜ホ＞昇降チェーン（図４） 昇降チェーン４１は、２本平行に配置され、駆動スプロ
ケット５１により縦方向に移動回転する。昇降チェーン
４１に一対の保持具４２を形成して取付具３０の保持ピ
ン３６を係止して自転車を吊下げる構成となっている。
自転車を縦方向に吊り下げるために昇降チェーン４１に
固定バー４３を形成する。

【００１７】＜ヘ＞回転駆動装置（図５〜図８） 回転駆動装置５０は、駆動ピストン５８の伸縮により駆
動スプロケット５１を回転駆動する。駆動スプロケット
５１は、第１スプロケット５３（第１輪）の回転に従っ
て回転する。例えば、第１スプロケット５３を小径にと
ることにより、第１スプロケット５３の僅かな回転で昇
降チェーン４１の昇降距離を長くすることができる。第
１スプロケット５３と同一の駆動チェーン５７を第２ス
プロケット５４（第２輪）及び第３スプロケット５５
（第３輪）と補助スプロケット５６（補助輪）に掛け
る。第２及び第３スプロケット５４、５５は所定の間隔
に保持する間隔保持材６１に回転可能に取付けられる。
間隔保持材６１は駆動ピストン５８の先端に取付けら
れ、駆動ピストン５８の伸縮運動に従って支持台４４に
対して駆動ガイド６２に沿って運動する。補助スプロケ
ット５６は駆動チェーン５７の配置位置を変更するもの
で、支持台４４に対して回転可能に配置されている。駆
動チェーン５７の両端は支持台４４に固定されている。

【００１８】駆動ピストン５８を駆動シリンダ５９から
伸ばす（支持台４４に対して伸ばす）と、駆動チェーン
５７と第２及び第３スプロケット５４、５５の接触位置
が変わり、第１スプロケット５３が回転し、駆動スプロ
ケット５１が回転駆動される。第１スプロケット５３に
接する駆動チェーン５７の移動距離は、駆動ピストン５
８の移動距離の略２倍に構成され、しかも第１スプロケ
ット５３の径を駆動スプロケット５１の半分にすると、
昇降チェーン４１の移動距離は、トータルで駆動ピスト
ン５８の移動距離の略４倍とすることができる。このよ
うに構成することにより、ピストンの伸縮を利用して自
転車を駐輪装置の係止位置まで上昇することができる。

【００１９】＜ト＞支持台移動装置（図５、図６、図
９） 支持台移動装置７０は、支持台４４を移動する装置で、
例えば昇降チェーン４１に吊下げられた自転車を所定の
係止位置に横方向に移動するために使用される。この駆
動力もピストンを使用し、支持台４４の移動距離をピス
トンの移動距離の略２倍にするために、二重スプロケッ
ト７１（二重輪）及び一対の第１移動チェーン７２（第
１ライン）と第２移動チェーン７３（第２ライン）を利
用する。二重スプロケット７１は２つのスプロケットが
同軸に配置され、支持台４４に対して回転可能で移動可
能に配置されている。二重スプロケット７１の回転軸は
移動板７６に取付けられる。移動板７６は移動ピストン
７４に取付けられ、ピストンの伸縮に従って移動する。
移動板７６は移動ガイド７７に沿って移動する。第１移
動チェーン７２は、二重スプロケット７１の一方のスプ
ロケットに掛けられ、一端は支持台４４に固定され、他
端は移動しない床、基盤やレール４５など適当なものに
固定される。第２移動チェーン７３は、第１移動チェー
ン７２と相互に対向して反対方向に向いて配置される。

【００２０】レール４５に固定された移動シリンダ７５
に対して移動ピストン７４を伸縮すると、二重スプロケ
ット７１と第１と第２移動チェーン７２、７３の位置関
係が変化する。その結果、支持台４４は第１と第２移動
チェーン７３に引かれて、レール４５に沿って移動す
る。この支持台４４の移動距離は、移動ピストン７４の
移動距離の略２倍となり、ピストンの伸縮でも十分に支
持台４４を移動することができる。

【００２１】以下に、自転車昇降装置の動作を説明す
る。 ＜イ＞入庫動作 自転車が駐輪装置の入出庫部に配置されると、取付具３
０のチャック３３が前輪を把持し、取付具３０を自転車
に固定する。昇降チェーン４１の保持具４２は下方にあ
り、駆動ピストン５８が伸びるに従って上昇し、取付具
３０の保持ピン３６に係り、自転車を徐々に吊上げる。
吊上げられた状態で、取付具３０の両輪載置部３２が固
定バー４３に接して自転車が縦方向に吊上げられる。所
定の高さに自転車を吊上げたら、移動ピストン７４が縮
み、支持台４４が入出庫部の奥に向かう。それに従っ
て、自転車が移送保持部１０の所定の係止位置に移動
し、保持バー２３に係止される。更に、駆動ピストン５
８が縮み、保持具４２が下降して保持具４２が取付具３
０から外れ、移動ピストン７４が伸びて、自転車の待機
位置に移動する。保持バー２３に係止された自転車は移
送保持部１０で保管される。

【００２２】＜ロ＞出庫動作 自転車を出庫する場合は、移送保持部１０が駆動され、
所定の自転車が入出庫部に移送される。それと共に、駆
動ピストン５８と移動ピストン７４が動作して、保持具
４２が上昇して取付具３０の保持ピン３６を吊上げる。
次に、移動ピストン７４が伸びて自転車を入出庫部の手
前側に移動する。そして、駆動ピストン５８が縮み、自
転車が吊り下ろされて入出庫部の床に配置され、チャッ
ク３３が開き、自転車を取付具３０から解放する。な
お、自転車を水平に向けるために床下に取付具３０の両
輪載置部３２を入出庫部の手前に移動する装置を設置す
るか、人間が介在してもよい。

【００２３】

【発明の効果】本発明は、次のような効果を得ることが
できる。 ＜イ＞簡単な昇降装置で自転車を駐輪装置に係止するこ
とができる。 ＜ロ＞自転車を昇降する駆動力や支持台を移動する駆動
力として、ピストンを使用するので、保守作業が簡単で
安価な装置を得ることができる。 ＜ハ＞チェーンとスプロケットの組み合わせで、ピスト
ンの短い伸縮距離でも自転車の吊上げや横方向の移動を
可能とする。

【図面の簡単な説明】

【図１】立体駐輪装置の概要図

【図２】各移送保持部での保持バーの保持説明図

【図３】取付具の拡大図

【図４】昇降チェーンの説明図

【図５】昇降装置の斜視図

【図６】昇降装置の平面図

【図７】回転駆動装置の拡大図

【図８】昇降チェーンの駆動説明図

【図９】支持台移動装置の説明図

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡地 功 神奈川県横浜市港北区綱島東六丁目12番１ 号 光洋自動機株式会社内 (72)発明者 長田 真二 神奈川県横浜市港北区綱島東六丁目12番１ 号 光洋自動機株式会社内 (72)発明者 瓢 泰弘 神奈川県横浜市港北区綱島東六丁目12番１ 号 光洋自動機株式会社内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】自転車を昇降する自転車昇降装置におい
   て、 昇降ラインを縦方向に支持台上に配置し、 昇降ラインを駆動輪により回転駆動し、 昇降ラインに各々保持具を取付け、 該保持具は、自転車に固定される取付具の保持材を保持
   し、自転車を吊下げて昇降することを特徴とする、 自転車昇降装置。
2. 【請求項２】請求項１に記載の自転車昇降装置におい
   て、 該駆動輪と同軸で小径の第１輪を該駆動輪に固定し、 該支持台に対して摺動可能な間隔保持材に、第２輪及び
   第３輪を回転可能に取り付け、 第２輪と第３輪を所定の間隔で離間して配置し、 該保持材に駆動ピストンを取付け、 第１、第２及び第３輪が同一の駆動ラインで連結され、 駆動ラインの両端部を該支持台に固定し、 駆動ピストンを該支持台に対して伸縮することにより第
   １、第２、第３輪及び駆動ラインを回転して該駆動輪を
   回転駆動することを特徴とする、 自転車昇降装置。
3. 【請求項３】請求項１乃至２のいずれかに記載の自転車
   昇降装置において、 該支持台を軌道に対して移動可能に配置し、 該支持台に対して二重輪を移動回転可能に配置し、 一対の移動ラインを相互に対向するように二重輪に連結
   し、 各移動ラインの一端を支持台に固定し、他端を該軌道に
   固定し、 二重輪の軸に移動ピストンを連結し、 移動ピストンを軌道に対して伸縮すると、二重輪と各移
   動ラインが回転して、支持台が軌道に対して移動するこ
   とを特徴とする、 自転車昇降装置。