JPH08311955A - 水洗装置 - Google Patents

水洗装置

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JPH08311955A
JPH08311955A JP11851795A JP11851795A JPH08311955A JP H08311955 A JPH08311955 A JP H08311955A JP 11851795 A JP11851795 A JP 11851795A JP 11851795 A JP11851795 A JP 11851795A JP H08311955 A JPH08311955 A JP H08311955A
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freezing point
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Kazuo Matsui
一夫 松井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】弁体を差圧によって開閉駆動する形式の弁を備
える水洗装置において、水抜き後は弁体と弁座とを強制
的に引き離して弁体の弁座への凍り付きを防止する。 【構成】水抜きによる凍結防止方式を採用し、且つ弁体
をその背後に設けた圧力室と1次側流路との差圧によっ
て開閉駆動する形式の弁を備える水洗装置において、そ
の弁部分に形状記憶合金製で氷点付近の所定の温度以下
の温度においてバネ力を消失するバネと、バイアスバネ
とを、氷点付近の所定温度より高い温度においては各々
そのバネ力を打ち消し合い、上記形状記憶合金製バネ
が、氷点付近の所定の温度以下でバネ力を消失する際、
上記バイアスバネが弁体を開弁する方向へバネ力を作用
し得るように弁体を挟んで装備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、寒冷地において使用さ
れる便器洗浄用のフラッシュバルブや、便器洗浄用タン
ク装置等の水洗装置、特に水抜き方式にて凍結防止を図
る水洗装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、凍結を起こすような寒冷地で使用
されるこの種の水洗装置においては、凍結による機器の
破損防止を図り、且つ、内部に水が入ったまま凍結する
と利用したいときにすぐ利用できないという不具合を無
くすために、給水系統には地中の不凍帯に水抜き栓が設
けられており、凍結が起こりそうなときにはこの水抜き
栓を操作して水洗装置から水を抜き、使用する際には空
の状態から通水するように構成されている。また、水抜
き栓の操作だけでは水洗装置内部から水が抜けない場合
には、水洗装置自身に水抜き装置を取り付けることによ
り、水洗装置内部からの水抜きを図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平5−1
72274号公報のようにダイヤフラムバルブを有する
水洗装置や、実開昭61−71668号公報のようにピ
ストンバルブを有する水洗装置などのように、弁体を差
圧によって開閉駆動するものにおいては、水抜きした状
態においても弁体が弁座に接しており、この弁体と弁座
が接する部分に水が残るため、該部分が凍結して弁体が
弁座に凍り付いてしまい、水温が氷点付近の場合、再通
水しても使用できないという不具合があった。本発明は
従来技術が有する上記問題点に鑑みてなされたもので、
その目的とする処は、弁体を差圧によって開閉駆動する
形式の弁を備える水洗装置において、水抜き後における
弁体と弁座との凍結を防止して、再通水により直ちに使
用できるようにすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の水洗装置では、ダイヤフラム弁やピストン弁
のように、弁体背後に設けた圧力室と1次側流路との差
圧により開閉する弁を備える水洗装置であって、給水系
統に備えた水抜き栓により少なくとも上記1次側流路の
水を抜いて凍結防止を図る方式の水洗装置において、上
記弁を強制的に開弁し、開弁状態を保持する強制開弁手
段を備えるものである。上記強制開弁手段は手動により
弁を開弁させるものでも勿論よいが、氷点付近の所定温
度以下の温度に感応して形状を変化する素材により構成
して、これを弁部分にその形状の変化により弁体を弁座
から離れる方向に付勢するように装備するようにしても
よい。
【0005】また、強制開弁手段は、形状記憶合金製で
氷点付近の所定の温度以下の温度条件になるとバネ力を
消失する引張りバネと、引張りバイアスバネとの組合わ
せ、または形状記憶合金製で氷点付近の所定の温度以下
の温度条件になるとバネ力を消失する圧縮バネと圧縮バ
イアスバネとの組合わせによって構成し、これを上記形
状記憶合金製バネと上記バイアスバネとが氷点付近の所
定温度より高い温度においては各々そのバネ力を打ち消
し合い、上記形状記憶合金製バネが氷点付近の所定の温
度以下でバネ力を消失する際には、上記バイアスバネが
弁体を開弁する方向へバネ力を作用し得るように弁部分
に装備するようにしてもよい。
【0006】
【作用】以上のように構成した水洗装置にあっては、給
水系統に設けられた水抜き栓や水洗装置自身に取り付け
た水抜き装置により水洗装置を水抜きした状態において
も弁体が弁座に接しているが、強制開弁手段により弁を
開弁させて弁体を弁座から強制的に引き離すことができ
る。特に、請求項2乃至4の水洗装置によれば、温度が
氷点付近の所定温度以下に下がると、強制開弁手段が自
動的に作動して、弁体を弁座から引きし、開弁する。
【0007】
【実施例】以下、図に基づいて本発明の実施の一例を説
明する。図1は水洗装置の一例として便器洗浄タンク装
置Aを示すもので、1回の便器洗浄に必要な量の洗浄水
を貯水タンク1に貯溜しておき、操作ハンドル2の操作
により貯水タンク1に設けた排水弁3を開けて、上記貯
溜された洗浄水を便器Cに供給するものであり、貯水タ
ンク1への水の貯溜をボールタップ給水栓4で制御して
いる。尚、図示してはいないがこの便器洗浄タンク装置
Aの給水系統には、一般的な寒冷地用水洗装置と同様
に、地中の不凍帯に水抜き栓が設けられており、該水抜
き栓を操作することにより給水系統の水を抜き取ること
ができるようになっている。
【0008】上記ボールタップ給水栓4は給水栓本体41
の流入部と流出部を連絡する流路42に設けられた弁体43
がダヤフラム弁で構成される主弁aと、主弁aの弁体43
(以下主弁体という)により主弁a背後に形成されると
共に小孔44を介して1次側流路42a に連絡する圧力室45
と、圧力室45に設けられてその開弁により圧力室45内の
水を給水栓本体41外に排出するパイロット弁bと、貯水
タンク1の水位の昇降に伴って昇降する浮子46とを備
え、パイロット弁bの弁体47を、浮子46の下降により開
弁方向に駆動され、浮子46の上昇により閉弁方向に駆動
されるように、浮子46に連係せしめたダイヤフラム式ボ
ールタップとして従来周知の構造、形態を有し、パイロ
ット弁bの開弁による圧力室45内の水の排出で生じる圧
力室45と1次側流路42a との差圧により主弁aを開弁
し、パイロット弁b閉弁後の小孔44からの圧力室45への
水の流入による圧力室45の圧力回復により主弁aを閉弁
するように構成されている。
【0009】この実施例において、パイロット弁bは給
水栓本体41の上面部に設けられており、前記水抜き栓の
操作だけでは圧力室45内の水が抜け切れない構造である
ため、圧力室45内の水を完全に抜くために水抜き装置5
が給水栓本体41に一体に設けられている。
【0010】水抜き装置5はボールタップ給水栓4の圧
力室45から給水栓本体41外部に連絡する水抜き流路51を
設けて、該水抜き流路の途中に弁座52(以下水抜き弁座
という)を形成し、この水抜き弁座52の2次側に該弁座
52に接離して水抜き流路51を開閉する弁体53(以下水抜
き弁体という)を配備すると共に、弁部分には周囲の温
度が氷点温度付近の所定の温度以下になると上記水抜き
弁体53を開弁作動させる水抜き弁体駆動手段55を設けて
ある。
【0011】上記水抜き弁体駆動手段55は水抜き弁体53
の背後に設けられて該弁体53を閉弁方向に付勢する形状
記憶合金製の圧縮バネ55a (以下閉弁用バネという)
と、水抜き弁体53の前面側に設けられて該弁体53を開弁
方向に付勢する圧縮バイアスバネ55b (以下開弁用バネ
という)とからなり、上記閉弁用バネ55a は氷点温度付
近の所定の温度より高い温度条件下ではそのバネ力が開
弁用バネ55b のバネ力より大きく、氷点温度付近の所定
の温度以下の温度条件下ではバネ力を消失するように構
成されている。
【0012】従って、この水抜き装置5は、貯水タンク
1内の温度条件が氷点温度付近の所定の温度以上である
ときには、水抜き弁体53が閉弁用バネ55a に付勢されて
水抜き弁座52に押しつけられて水抜き流路51を閉成して
いるが、貯水タンク1内の温度が上記所定の温度以下に
下がると、閉弁用バネ55a のバネ力が消失するため、開
弁用バネ55b の付勢力により水抜き弁体53が水抜き弁座
52から押し離され、水抜き流路51が開成される。これに
より、ボールタップ給水栓本体41の圧力室45に残ってい
た水が水抜き流路51を通って給水栓本体41外に排出され
る。
【0013】一方、前記ボールタップ給水栓4には氷点
温度付近の所定の温度以下の温度条件で主弁体43を強制
的に開弁作動させる強制開弁手段48を設けてある。この
強制開弁手段48は、主弁体43前面と該面に対向する二次
側流路42b 面とに亘って装着された形状記憶合金製の引
張りバネ48a と、主弁体43背面と圧力室45の上面とに亘
って装着された引張りバイアスバネ48b とにより、氷点
付近の所定温度より高い温度条件下では上記両引張りバ
ネ48a ,48b が各々そのバネ力を打ち消し合い、氷点付
近の所定温度より低い温度条件下では形状記憶合金製の
引張りバネ48a がそのバネ力を消失するように構成され
ている。
【0014】従って、ボールタップ給水栓4は貯水タン
ク1内の温度条件が上記氷点温度付近の所定の温度より
高いときには、両引張りバネ48a ,48b のバネ力が互い
に打ち消し合って、従来のダイヤフラム式ボールタップ
給水栓と全く同様に作動するが、貯水タンク1内の温度
条件が上記所定温度以下になると形状記憶合金製の引張
りバネ48a のバネ力が消失するので引張りバイアスバネ
48b のバネ力により主弁体43が開弁方向に引っ張られて
主弁座49から離れるように作動する。
【0015】而して、斯る水洗装置Aは凍結の恐れがあ
るときには、給水系統に水抜き栓を備える従来の装置同
様、水抜き栓を操作して給水系統の水を抜くと共に排水
弁3を操作して貯水タンク1内の水を排水してタンク1
を空にするようになす。
【0016】この状態において、タンク1内の温度がま
だ氷点温度付近の所定の温度より高温であれば、形状記
憶合金製の引張りバネ48a のバネ力と引張りバイアスバ
ネ48b のバネ力が打ち消し合っている状態にあり、流路
の1次側42a も水抜きによりに水が無くなっているた
め、貯水タンク1の排水により浮子46が下降しパイロッ
ト弁b が開弁しても主弁aが開いて給水が開始されるよ
うなことはない。
【0017】また、水抜き装置5の水抜き弁体駆動手段
55は、水抜き弁体53が閉弁用バネ55a により水抜き弁座
52に押しつけられて水抜き流路51を閉成しているため圧
力室45内の水は抜け切らずに該室内45に残留し、流路1
次側42a より圧力室45側が高圧となっているため主弁a
は開弁せず、主弁体46は主弁座49に押しつけられてい
る。
【0018】ここで、温度が下がり貯水タンク1内の温
度条件が氷点温度付近の所定の温度以下になると、水抜
き装置5の水抜き弁体駆動手段55の閉弁用バネ55a のバ
ネ力が消失するため、水抜き弁体53が開弁用バネ55b の
バネ力に付勢されて開弁方向に押され,水抜き弁座52か
ら離れて水抜き流路51が開成され、圧力室45内の残留水
が水抜き流路51を通って排出される。
【0019】また、主弁aの強制開弁手段48も形状記憶
合金製引張りバネ48a のバネ力が消失し、引張りバイア
スバネ48b のバネ力により主弁体43が圧力室45側に引き
上げられるので、主弁体43が主弁座49から離れ、主弁a
は開弁状態となる。従って、残留水の凍結に起因する不
都合の発生、主弁体43の主弁座49への凍り付きに起因す
る不都合の発生が共に防止される。
【0020】尚、水抜き弁体駆動手段55の閉弁用バネ55
a と強制開弁手段48の形状記憶合金製引張りバネ48a は
同じ温度でバネ力を消失するように構成しても良いし、
一方、例えば水抜き弁体駆動手段55の閉弁用バネ55a の
方が強制開弁手段48の形状記憶合金製引張りバネ48a よ
りも若干高い温度でバネ力を発生するように構成しても
良い。
【0021】また、図6に示すように強制開弁手段48
は、形状記憶合金製で氷点付近の所定温度以下の温度条
件下ではバネ力を消失する圧縮バネ48c と、圧縮バイア
スバネ48d とにより構成し、氷点付近の所定温度より高
い温度条件下では上記両圧縮バネ48c ,48d が各々その
バネ力を打ち消し合い、形状記憶合金製圧縮バネ48c が
氷点付近の所定の温度以下でバネ力を消失する際には、
上記圧縮バイアスバネ48d が弁体43を開弁する方向へバ
ネ力を作用し得るように、形状記憶合金製の圧縮バネ48
c を主弁体43背面と圧力室45の上面とに亘って、圧縮バ
イアスバネ48d を主弁体43前面と該面に対向する二次側
流路42の流路面とに亘って装着するようになすことも可
能である。
【0022】次に図7に示す実施例は水洗装置がフラッ
シュバルブBで構成されている場合を示し、このフラッ
シュバルブBはその本体61の流入部と流出部を連絡する
流路62に設けられた主弁cと、主弁cの弁体63(以下主
弁体という)背後に設けられ小孔64を介して流路の1次
側62a に、またリリーフ弁dを介して流路の2次側62b
に夫々連絡する圧力室65と、リリーフ弁dを開弁操作す
る不図示の操作レバーとを備え、上記主弁体63がフラッ
シュバルブ本体61に上下摺動自在に配置されるピストン
弁により構成されると共にリリーフ弁dが主弁体63に設
けられており、主弁体63を挿通して流路2次側62b に延
びるリリーフ弁体66の弁軸67が操作レバーで押されると
リリーフ弁体66が傾いてリリーフ弁d が開弁し、このリ
リーフ弁d の開弁による圧力室65内の水の排出で生じる
圧力室65と1次側流路62a との差圧により、主弁体63が
上方へスライドして主弁c を開弁し、リリーフ弁d 閉弁
後の小孔64からの圧力室65への水の流入による圧力室65
の容積回復に伴って主弁体63が下降して主弁c を閉弁す
る、フラッシュバルブとしての従来周知の構成を有して
いる。
【0023】また、このフラッシュバルブBには氷点温
度付近の所定の温度以下の温度条件で主弁cを強制的に
開弁させる強制開弁手段70を設けてある。上記強制開弁
手段70は主弁体63を閉弁方向に付勢するように主弁c の
弁座69(主弁座)周囲に設けた凹部と主弁体63とに亘っ
て設けられた形状記憶合金製の引張りバネ70a と、主弁
体63を開弁方向に付勢するように主弁体63の背後、即ち
圧力室65側に配設した引張りバイアスバネ70b とによ
り、氷点温度付近の所定の温度より高い温度条件では上
記両引張りバネ70a ,70b が各々そのバネ力を打ち消し
合い、氷点温度付近の所定の温度以下の温度条件では形
状記憶合金製の引張りバネ70a がそのバネ力を消失する
ように構成されている。
【0024】尚、図7において7は水抜き装置であり、
先の実施例で説明した水抜き装置5と実質的に同じ構造
を備え、圧力室65と流路の2次側62b を連絡して、氷点
温度付近の所定の温度以下になると水抜き弁を開いて圧
力室65内の水を抜くことができるようになっている。
【0025】而して、この実施例の水洗装置Bも、先の
実施例同様水抜き栓で給水系の水抜きをした後、フラッ
シュバルブB周囲の温度条件が氷点温度付近の所定の温
度以下になると強制開弁手段70の形状記憶合金製引張り
バネ70a のバネ力が消滅するため、引張りバイアスバネ
70b のバネ力により主弁体63が引張られて主弁座69から
引き上げられる。その結果、主弁体63の主弁座69への凍
り付きを防止することができる。
【0026】また、このように水洗装置がフラッシュバ
ルブBで構成される実施例においても、図8に示すよう
に、強制開弁手段70を形状記憶合金製で氷点付近の所定
温度以下の温度条件下ではバネ力を消失する圧縮バネ70
c と、圧縮バイアスバネ70dとにより構成し、氷点付近
の所定温度より高い温度条件下では上記両圧縮バネ70c
,70d が各々そのバネ力を打ち消し合い、形状記憶合
金製圧縮バネ70c が、氷点付近の所定の温度以下でバネ
力を消失する際、上記圧縮バイアスバネ70d が主弁体63
を開弁する方向へバネ力を作用し得るように、形状記憶
合金製の圧縮バネ70c を主弁体63の背後、即ち圧力室65
側に、圧縮バイアスバネ70d を主弁体63前面に配備する
ようになすことも可能である。
【0027】以上説明した実施例はいずれも、強制開弁
手段48,70に氷点付近の所定温度以下の温度でバネ力を
消失する形状記憶合金製のバネ用いることにより、温度
条件が氷点付近の所定温度以下になると自動的に弁aを
開いて弁体43,63を弁座49,69から引き離すようにした
ものであるが、弁aの強制開弁を手動で行うようになす
ことも可能である。その実施例を図9及び図10により説
明する。
【0028】この実施例において水洗装置は図1乃至図
6に示した実施例と同様に便器洗浄タンク装置Aとして
示されており、ボールタップ給水栓4にはダイヤフラム
式のものが用いられている。
【0029】給水栓本体41にはその下面に大略L字状の
レバー室8が設けられており、該レバー室8に配備され
た突上げロッド91がレバー室8の垂直部81より給水栓本
体41の壁を貫通して流路の2次側42b に延び、その先端
が主弁座49の中心から主弁体43下面に僅かな間隔を有し
て対向している。
【0030】上記突上げロッド91の下端にはキックレバ
ー92の一端が枢着され、このキックレバー92はレバー室
8の水平部82を挿通してレバー室8外部に延び、その他
端部に貯水タンク1の蓋11を貫通して垂直に延びた操作
ロッド93の下端が枢着されている。
【0031】上記キックレバー92はその中間部がレバー
室8内において枢支されており、これにより操作ロッド
93、キックレバー92、突上げロッド91からなるリンク機
構は操作ロッド93の押し下げにより突上げロッド91が押
し上げられるように構成されている。
【0032】而して、この突上げロッド91の上動により
主弁体43は下から突上げられて、主弁座49から引き離さ
れ主弁a は開弁状態となる。尚、キックレバー92の枢支
部はキックレバー92中間部に設けた球状部分94をレバー
室8内に嵌め込んだ弾性支持体95で挟みつけて、外力が
加えられない限り弾性支持体95の摩擦力によりキックレ
バー92を動かないように保持し得るように構成されてお
り、これにより主弁a の開弁状態が保持される。
【0033】即ち、この実施例において上記操作ロッド
93、キックレバー92、突上げロッド91からなるリンク機
構は、手動で強制的に弁a を開弁させる強制開弁手段9
を構成する。
【0034】従って、この実施例においては水抜き後、
操作ロッド93を押し下げて、主弁体43を突上げ、主弁座
49から強制的に引き離してやることにより主弁体43と主
弁座49の凍り付きを防止することができる。そして、操
作ロッド93を引き上げることにより突上げロッド91の主
弁体43に対する付勢力はなくなるので、主弁a は閉弁状
態に戻り、再通水によりボールタップ給水栓4は直ちに
通常の作動が可能となる。
【0035】尚、上述したいずれの実施例においても水
抜き装置5,7は、先に説明したような形状記憶合金製
の弁体付勢手段で駆動させるものに限らず、温度による
ワックスの膨脹、収縮を利用するワックスエレメントを
用いて開閉させたり、手動で開閉させるものとなすこと
も可能である。
【0036】
【効果】本発明は以上のように構成したので、下記する
ような効果を奏する。請求項1の水洗装置は、ダイヤフ
ラム弁やピストン弁を備える水洗装置に、強制的に弁を
開弁させてその開弁状態を保持することができる強制開
弁手段を設けたので、通常は給水系統に設けられた水抜
き栓や水洗装置自身に取り付けた水抜き装置により水洗
装置を水抜きした状態においても弁体が弁シートに接し
ている閉弁状態にある弁を、強制開弁手段により強制的
に開弁させて弁体を弁座から強制的に引き離して、両者
の凍り付きを防止することができる。従って、凍結の危
険が消滅した後、強制開弁手段による弁の強制開弁を解
除すれば再通水により直ちに使用することができるよう
になる。
【0037】請求項2の水洗装置は、強制開弁手段を氷
点付近の所定温度以下の温度に感応して形状を変化する
素材により構成して、この強制開弁手段をその形状の変
形により弁体を弁座から離れる方向に付勢するように弁
部分に装備したので、弁の強制開弁とその解除が定めら
れた温度条件で自動的に行われ、手動で操作する必要が
ない。従って、水抜きした際に開弁操作するのを忘れて
弁体と弁座を凍り付かせたり、逆に再通水する際に閉弁
操作するのを忘れて水が流れ放しになるような恐れがな
い。
【0038】また、請求項3及び請求項4の水洗装置は
強制開弁手段を形状記憶合金製で氷点付近の所定の温度
以下の温度条件になるとバネ力を消失するバネと、バイ
アスバネとの組合わせによって構成し、これを上記形状
記憶合金製バネとバイアスバネとが氷点付近の所定温度
より高い温度においては各々そのバネ力を打ち消し合
い、形状記憶合金製バネが氷点付近の所定の温度以下で
バネ力を消失する際には、バイアスバネが弁体を開弁す
る方向へバネ力を作用し得るように弁部分に装備したの
で、簡単かつコンパクトな構造で上記目的効果を達成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明水洗装置の一実施例として水洗装置が便
器洗浄タンク装置の場合を示す正面図で、一分切欠して
示している。
【図2】要部の拡大断面図で閉弁状態を示している。
【図3】図2の(3)−(3)線断面図。
【図4】要部の拡大断面図で強制開弁手段が作動して弁
を開弁した状態を示している。
【図5】図4の(5)−(5)線断面図。
【図6】強制開弁手段の変形例を示す断面図で、強制開
弁手段が作動して弁を開弁した状態を示している。
【図7】水洗装置がフラッシュバルブの場合を示す断面
図で、強制開弁手段が作動して弁を開弁した状態を示し
ている。
【図8】強制開弁手段の変形例を示す断面図で、強制開
弁手段が作動して弁を開弁した状態を示している。
【図9】水洗装置が便器洗浄タンク装置の場合における
他の実施例を示す要部の断面図で、強制開弁手段を作動
させていない状態を示している。
【図10】同断面図で、強制開弁手段を作動させて弁を開
弁した状態を示している。
【符号の説明】 A:便器洗浄タンク装置(水洗装置) B:フラッシュバルブ(水洗装置) a:主弁(弁) 43:主弁体(弁体) 48:強制開弁手段 48a :形状記憶合金製の引張りバネ 48b :引張りバイアスバネ 48c :形状記憶合金製の圧縮りバネ 48d :圧縮バイアスバネ 49:主弁座(弁座) 63:主弁体(弁体) 69: 主弁座(弁座) 70:強制開弁手段 70a :形状記憶合金製の引張りバネ 70b :引張りバイアスバネ 70c :形状記憶合金製の圧縮りバネ 70d :圧縮バイアスバネ 9:強制開弁手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁体背後に設けた圧力室と1次側流路との
    差圧により開閉する弁を備える水洗装置であって、給水
    系統に備えた水抜き栓により少なくとも上記1次側流路
    の水を抜いて凍結防止を図る方式の水洗装置において、
    上記弁を強制的に開弁し、開弁状態を保持する強制開弁
    手段を備えることを特徴とする水洗装置。
  2. 【請求項2】強制開弁手段が氷点付近の所定温度以下の
    温度に感応して形状を変化する素材により構成され、そ
    の形状の変形により弁体を弁座から離れる方向に付勢す
    るように弁部分に装備されることを特徴とする請求項1
    記載の水洗装置。
  3. 【請求項3】強制開弁手段が、形状記憶合金製で温度条
    件が氷点付近の所定の温度以下のときにバネ力を消失す
    る引張りバネと、引張りバイアスバネとによって構成さ
    れ、上記形状記憶合金製引張りバネと上記引張りバイア
    スバネとが、氷点付近の所定温度より高い温度条件下に
    おいては各々そのバネ力を打ち消し合い、上記形状記憶
    合金製引張りバネが氷点付近の所定の温度以下でバネ力
    を消失する際には、上記引張りバイアスバネが弁体を開
    弁する方向へバネ力を作用し得るように弁体に装備され
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水
    洗装置。
  4. 【請求項4】強制開弁手段が、形状記憶合金製で温度条
    件が氷点付近の所定の温度以下のときにバネ力を消失す
    る圧縮バネと、圧縮バイアスバネとによって構成され、
    上記形状記憶合金製圧縮バネと上記圧縮バイアスバネと
    が、氷点付近の所定温度より高い温度条件下においては
    各々そのバネ力を打ち消し合い、上記形状記憶合金製圧
    縮バネが氷点付近の所定の温度以下でバネ力を消失する
    際には、上記圧縮バイアスバネが弁体を開弁する方向へ
    バネ力を作用し得るように弁体に装備されることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の水洗装置。
  5. 【請求項5】弁体背後に設けた圧力室と1次側流路との
    差圧により開閉する弁が、ダイヤフラム弁であることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の水洗装
    置。
  6. 【請求項6】弁体背後に設けた圧力室と1次側流路との
    差圧により開閉する弁が、ピストン弁であることを特徴
    とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の水洗装
    置。
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