JPH08309886A - 自動車用内装部品の製造方法 - Google Patents
自動車用内装部品の製造方法Info
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- JPH08309886A JPH08309886A JP12170995A JP12170995A JPH08309886A JP H08309886 A JPH08309886 A JP H08309886A JP 12170995 A JP12170995 A JP 12170995A JP 12170995 A JP12170995 A JP 12170995A JP H08309886 A JPH08309886 A JP H08309886A
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- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 樹脂芯材表面に表皮材を一体貼着してなる内
装部品における表皮材の端末処理を接着剤を使用するこ
となく、簡単かつ美麗に行なうことを目的とする。 【構成】 表皮材30の真空成形時、表皮材30の周縁
部に沿って折返し端末部33を一体成形するとともに、
モールドプレス成形用上型60にこの表皮材30をセッ
トした状態でモールドプレス成形時、表皮材30の折返
し端末部33内面に半溶融樹脂Mを行き渡らせることに
より、樹脂芯材20の端末21の縁取りを表皮材30の
折返し端末部33により行なうことにより、従来の接着
剤を不要にするとともに、面倒な巻込み操作も不要とし
た。
装部品における表皮材の端末処理を接着剤を使用するこ
となく、簡単かつ美麗に行なうことを目的とする。 【構成】 表皮材30の真空成形時、表皮材30の周縁
部に沿って折返し端末部33を一体成形するとともに、
モールドプレス成形用上型60にこの表皮材30をセッ
トした状態でモールドプレス成形時、表皮材30の折返
し端末部33内面に半溶融樹脂Mを行き渡らせることに
より、樹脂芯材20の端末21の縁取りを表皮材30の
折返し端末部33により行なうことにより、従来の接着
剤を不要にするとともに、面倒な巻込み操作も不要とし
た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、モールドプレス成形
工法を利用した樹脂芯材と表皮材とからなる自動車用内
装部品の製造方法に関するもので、特に、接着剤を使用
することなく、簡単に端末処理を可能とした自動車用内
装部品の製造方法に関する。
工法を利用した樹脂芯材と表皮材とからなる自動車用内
装部品の製造方法に関するもので、特に、接着剤を使用
することなく、簡単に端末処理を可能とした自動車用内
装部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は自動車用内装部品の一例である
自動車用ドアトリムの構成、並びに端末処理構造を示す
もので、自動車用ドアトリム1は、所望の曲面形状に成
形され、保形性並びに車体パネルへの取付剛性を備えた
樹脂芯材2の表面に装飾性並びにクッション性を付与す
る表皮材3を一体貼着して構成されている。
自動車用ドアトリムの構成、並びに端末処理構造を示す
もので、自動車用ドアトリム1は、所望の曲面形状に成
形され、保形性並びに車体パネルへの取付剛性を備えた
樹脂芯材2の表面に装飾性並びにクッション性を付与す
る表皮材3を一体貼着して構成されている。
【0003】上記ドアトリム1の従来の製造方法として
は、樹脂芯材2をコールドプレス成形した後、その表面
側に表皮材3を真空成形により貼着する方法や、また最
近では、モールドプレス成形工法により樹脂芯材2を成
形する際、予め型面にセットした表皮材3を一体化する
モールドプレス成形工法が主流となっている。
は、樹脂芯材2をコールドプレス成形した後、その表面
側に表皮材3を真空成形により貼着する方法や、また最
近では、モールドプレス成形工法により樹脂芯材2を成
形する際、予め型面にセットした表皮材3を一体化する
モールドプレス成形工法が主流となっている。
【0004】そして、真空成形工法、あるいはモールド
プレス成形工法により、樹脂芯材2と表皮材3とを一体
化した後、仕上げ工程として樹脂芯材2の裏面周縁並び
に表皮材3の周縁端末3a裏面に接着剤を塗布し、その
後、表皮材3の周縁端末3aを樹脂芯材2の裏面側に巻
込み接着して表皮材3の端末処理を行なっているのが実
情である。
プレス成形工法により、樹脂芯材2と表皮材3とを一体
化した後、仕上げ工程として樹脂芯材2の裏面周縁並び
に表皮材3の周縁端末3a裏面に接着剤を塗布し、その
後、表皮材3の周縁端末3aを樹脂芯材2の裏面側に巻
込み接着して表皮材3の端末処理を行なっているのが実
情である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の自
動車用ドアトリム1の製造方法においては、真空成形工
法、あるいは、モールドプレス成形工法、いずれの工法
を使用しても、表皮材3の周縁端末3aを接着剤を介し
て巻込み処理する端末処理作業が必要であり、接着剤の
塗布工程、表皮材3の周縁端末3aの巻込み工程など、
工程数が多くかかり、生産性を大幅に低下させる大きな
要因となっている。
動車用ドアトリム1の製造方法においては、真空成形工
法、あるいは、モールドプレス成形工法、いずれの工法
を使用しても、表皮材3の周縁端末3aを接着剤を介し
て巻込み処理する端末処理作業が必要であり、接着剤の
塗布工程、表皮材3の周縁端末3aの巻込み工程など、
工程数が多くかかり、生産性を大幅に低下させる大きな
要因となっている。
【0006】更に、接着剤を使用するため、作業環境が
好ましいといえず、換気装置等を付設する必要が生じる
など、設備費用が嵩むという問題点も指摘されていた。
好ましいといえず、換気装置等を付設する必要が生じる
など、設備費用が嵩むという問題点も指摘されていた。
【0007】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、モールドプレス成形工法を利用した自動車
用内装部品の製造方法において、表皮材の周縁部に沿う
巻込み処理工程を廃止して、工程の短縮化及び外観品質
の安定化を図るとともに、接着剤を廃止することによ
り、コストメリットを図るとともに、作業者の健康に悪
影響を及ぼさない良好な作業環境を保証できる自動車用
内装部品の製造方法を提供することを目的とする。
れたもので、モールドプレス成形工法を利用した自動車
用内装部品の製造方法において、表皮材の周縁部に沿う
巻込み処理工程を廃止して、工程の短縮化及び外観品質
の安定化を図るとともに、接着剤を廃止することによ
り、コストメリットを図るとともに、作業者の健康に悪
影響を及ぼさない良好な作業環境を保証できる自動車用
内装部品の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、モールドプレス成形用型内で半溶融樹脂
を所要形状に成形してなる樹脂芯材と、上記樹脂芯材の
モールドプレス成形時、樹脂芯材の表面側に一体貼着さ
れる表皮材とから構成される自動車用内装部品の製造方
法において、前記表皮材は、周縁部の少なくとも一縁部
に折返し端末部を備えるように所要形状に真空成形され
ているとともに、この表皮材をモールドプレス成形用上
型の型面にセットして、上型を下降させ、上下型が所定
クリアランスに達したとき、下型に設けられたゲートを
通じて半溶融樹脂を下型の型面所定箇所に分配供給し、
その後、上型を更に下降させて、上下型の係合圧締めに
より、樹脂芯材を所要形状にモールドプレス成形し、樹
脂芯材の表面側に表皮材を一体貼着するとともに、表皮
材の折返し端末部内面に半溶融樹脂を行き渡らせること
により、樹脂芯材の端末部を表皮材の折返し端末部によ
り縁取りすることを特徴とする。
に、本発明は、モールドプレス成形用型内で半溶融樹脂
を所要形状に成形してなる樹脂芯材と、上記樹脂芯材の
モールドプレス成形時、樹脂芯材の表面側に一体貼着さ
れる表皮材とから構成される自動車用内装部品の製造方
法において、前記表皮材は、周縁部の少なくとも一縁部
に折返し端末部を備えるように所要形状に真空成形され
ているとともに、この表皮材をモールドプレス成形用上
型の型面にセットして、上型を下降させ、上下型が所定
クリアランスに達したとき、下型に設けられたゲートを
通じて半溶融樹脂を下型の型面所定箇所に分配供給し、
その後、上型を更に下降させて、上下型の係合圧締めに
より、樹脂芯材を所要形状にモールドプレス成形し、樹
脂芯材の表面側に表皮材を一体貼着するとともに、表皮
材の折返し端末部内面に半溶融樹脂を行き渡らせること
により、樹脂芯材の端末部を表皮材の折返し端末部によ
り縁取りすることを特徴とする。
【0009】更に、本発明は、モールドプレス成形時、
表皮材の折返し端末部に真空吸引力を作用させて、下型
の型面に密着保持して、折返し端末部内面に半溶融樹脂
を充填させることを特徴とする。
表皮材の折返し端末部に真空吸引力を作用させて、下型
の型面に密着保持して、折返し端末部内面に半溶融樹脂
を充填させることを特徴とする。
【0010】上記樹脂芯材の素材としては、ポリプロピ
レン樹脂にタルク等のフィラーを混入した複合ポリプロ
ピレン樹脂が成形性,剛性,コスト面で好ましく、フィ
ラーの混入割合は、5〜30重量部、好ましくは10重
量部前後がよい。
レン樹脂にタルク等のフィラーを混入した複合ポリプロ
ピレン樹脂が成形性,剛性,コスト面で好ましく、フィ
ラーの混入割合は、5〜30重量部、好ましくは10重
量部前後がよい。
【0011】また、表皮材の材料としては、真空成形可
能なように非通気性を有する素材であれば、特に限定し
ないが、装飾性と良好な表面感触が得られることから、
PVCシート等の合成樹脂シートをトップ層として、そ
の裏面側にポリエチレンフォーム等の発泡層を裏打ちし
たものがよく、トップ層としては、合成樹脂シートの他
にクロスや塩ビレザーシートを用いてもよい。
能なように非通気性を有する素材であれば、特に限定し
ないが、装飾性と良好な表面感触が得られることから、
PVCシート等の合成樹脂シートをトップ層として、そ
の裏面側にポリエチレンフォーム等の発泡層を裏打ちし
たものがよく、トップ層としては、合成樹脂シートの他
にクロスや塩ビレザーシートを用いてもよい。
【0012】また、発泡層としては、塩ビ発泡体やポリ
ウレタンフォームを用いることも可能である。
ウレタンフォームを用いることも可能である。
【0013】
【作用】以上の構成から明らかなように、本発明方法に
よれば、周縁の少なくとも一縁に折返し端末部を成形し
た表皮材をモールドプレス成形用上型にセットすれば、
モールドプレス成形時、樹脂芯材と表皮材とを一体化す
る際、表皮材の折返し端末部内面に半溶融樹脂が行き渡
り、樹脂芯材の端末に沿って表皮材の折返し端末部によ
り縁取りが施される。
よれば、周縁の少なくとも一縁に折返し端末部を成形し
た表皮材をモールドプレス成形用上型にセットすれば、
モールドプレス成形時、樹脂芯材と表皮材とを一体化す
る際、表皮材の折返し端末部内面に半溶融樹脂が行き渡
り、樹脂芯材の端末に沿って表皮材の折返し端末部によ
り縁取りが施される。
【0014】従って、従来のように接着剤の塗布工程や
表皮材周縁部の巻込み工程が廃止できる。
表皮材周縁部の巻込み工程が廃止できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明に係る自動車用内装部品の製造
方法の実施例について、添付図面を参照しながら詳細に
説明する。
方法の実施例について、添付図面を参照しながら詳細に
説明する。
【0016】図1,図2は本発明方法を適用して製作し
た自動車用ドアトリムを示す外観図並びに断面図であ
る。
た自動車用ドアトリムを示す外観図並びに断面図であ
る。
【0017】また、図3乃至図9は本発明方法の各工程
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【0018】まず、図1,図2において、自動車用ドア
トリム10は、所望の曲面形状にモールドプレス成形さ
れた樹脂芯材20と、この樹脂芯材20の表面に貼着さ
れた表皮材30とから大略構成されている。
トリム10は、所望の曲面形状にモールドプレス成形さ
れた樹脂芯材20と、この樹脂芯材20の表面に貼着さ
れた表皮材30とから大略構成されている。
【0019】更に詳しくは、上記樹脂芯材20は、タル
ク等の充填材を混入したポリプロピレン樹脂を素材とし
ており、モールドプレス成形により複雑な曲面形状に成
形され、この樹脂芯材20のモールドプレス成形時、表
皮材30が上記樹脂芯材20の表面側に一体貼着され
る。
ク等の充填材を混入したポリプロピレン樹脂を素材とし
ており、モールドプレス成形により複雑な曲面形状に成
形され、この樹脂芯材20のモールドプレス成形時、表
皮材30が上記樹脂芯材20の表面側に一体貼着され
る。
【0020】上記表皮材30は、本実施例では塩ビシー
トからなるトップ層31(厚み0.5mm)の裏面に、
発泡層32(ポリエチレンフォーム15倍発泡、厚さ3
mm)がラミネートされているが、トップ層31として
は、塩ビシートの他、合成皮革や他の熱可塑性樹脂シー
トを使用することも可能であり、発泡層32としては、
ポリウレタンフォームや塩ビ発泡体を使用することも可
能である。
トからなるトップ層31(厚み0.5mm)の裏面に、
発泡層32(ポリエチレンフォーム15倍発泡、厚さ3
mm)がラミネートされているが、トップ層31として
は、塩ビシートの他、合成皮革や他の熱可塑性樹脂シー
トを使用することも可能であり、発泡層32としては、
ポリウレタンフォームや塩ビ発泡体を使用することも可
能である。
【0021】そして、上記自動車用ドアトリム10の周
縁部(厳密にはドアインナーシール(図示せず)を取り
付ける上縁部を除く下縁、並びに両側縁の3辺に沿う縁
部)に沿って、表皮材30には折返し端末部33が形成
されており、この折返し端末部33は表皮材30の真空
成形時に図示する形状に賦形される。
縁部(厳密にはドアインナーシール(図示せず)を取り
付ける上縁部を除く下縁、並びに両側縁の3辺に沿う縁
部)に沿って、表皮材30には折返し端末部33が形成
されており、この折返し端末部33は表皮材30の真空
成形時に図示する形状に賦形される。
【0022】そして、この折返し端末部33により樹脂
芯材20の周縁端末21が縁取られ、周縁部の体裁のよ
い外観を付与している。
芯材20の周縁端末21が縁取られ、周縁部の体裁のよ
い外観を付与している。
【0023】次いで、図3乃至図9に基づいて、自動車
用ドアトリム10の製造方法の実施例について詳細に説
明する。
用ドアトリム10の製造方法の実施例について詳細に説
明する。
【0024】まず、図3,図4は表皮材30の真空成形
工程を示すものであり、図3に示すように、真空成形用
金型40は、ドアトリム10の製品形状に合致する型面
形状を備えており、所定箇所に真空吸引孔41が開設さ
れており、真空吸引管42を通じて真空吸引ポンプ43
に接続しており、真空吸引管42には開閉バルブ44が
設置されている。
工程を示すものであり、図3に示すように、真空成形用
金型40は、ドアトリム10の製品形状に合致する型面
形状を備えており、所定箇所に真空吸引孔41が開設さ
れており、真空吸引管42を通じて真空吸引ポンプ43
に接続しており、真空吸引管42には開閉バルブ44が
設置されている。
【0025】更に、この真空成形用金型40の形状は、
表皮材30の折返し端末部33を形成するように、水平
方向に沿って凸条45が設定されている。
表皮材30の折返し端末部33を形成するように、水平
方向に沿って凸条45が設定されている。
【0026】そして、クランプ装置46により、表皮材
30の周縁をクランプした状態で予め所定温度に加熱さ
れ、軟化状態の表皮材30が真空成形用金型40の上方
に位置決めされる。
30の周縁をクランプした状態で予め所定温度に加熱さ
れ、軟化状態の表皮材30が真空成形用金型40の上方
に位置決めされる。
【0027】その後、図4に示すように、真空成形用金
型40が上昇して、真空成形用金型40の型面に沿って
表皮材30が真空成形される。
型40が上昇して、真空成形用金型40の型面に沿って
表皮材30が真空成形される。
【0028】このとき、表皮材30の周縁部に沿って折
返し端末部33が一体に成形されるが、この折返し端末
部33の寸法は、a寸法が2.5mm、b寸法が15m
mに設定されている。
返し端末部33が一体に成形されるが、この折返し端末
部33の寸法は、a寸法が2.5mm、b寸法が15m
mに設定されている。
【0029】次いで、図5に示すように、モールドプレ
ス成形装置に前記工程で所要形状に真空成形された表皮
材30をセットするが、モールドプレス成形装置は、所
望の型面形状を備えたモールドプレス成形用下型50
と、モールドプレス成形用下型50の上方に位置し、所
定ストローク上下動可能なモールドプレス成形用上型6
0、モールドプレス成形用下型50と接続し、樹脂芯材
20の素材である半溶融樹脂Mを供給する射出成形機7
0とから大略構成されている。
ス成形装置に前記工程で所要形状に真空成形された表皮
材30をセットするが、モールドプレス成形装置は、所
望の型面形状を備えたモールドプレス成形用下型50
と、モールドプレス成形用下型50の上方に位置し、所
定ストローク上下動可能なモールドプレス成形用上型6
0、モールドプレス成形用下型50と接続し、樹脂芯材
20の素材である半溶融樹脂Mを供給する射出成形機7
0とから大略構成されている。
【0030】更に詳しくは、モールドプレス成形用上型
60には所定ストローク昇降操作させるための昇降用シ
リンダ61が接続されており、更に、真空成形により所
要形状に成形された表皮材30を上型60の型面上に密
着保持するように、上型60には所定箇所に真空吸引孔
62が開設されており、この真空吸引孔62には、真空
吸引管63と通じており、真空吸引管63は真空ポンプ
64に接続しており、真空吸引管63には開閉バルブ6
5が設置されている。
60には所定ストローク昇降操作させるための昇降用シ
リンダ61が接続されており、更に、真空成形により所
要形状に成形された表皮材30を上型60の型面上に密
着保持するように、上型60には所定箇所に真空吸引孔
62が開設されており、この真空吸引孔62には、真空
吸引管63と通じており、真空吸引管63は真空ポンプ
64に接続しており、真空吸引管63には開閉バルブ6
5が設置されている。
【0031】一方、モールドプレス成形用下型50に
は、ゲート51が穿設されており、射出成形機70から
供給される半溶融樹脂を、このゲート51を通じて、下
型50の型面所定箇所に分配供給する。
は、ゲート51が穿設されており、射出成形機70から
供給される半溶融樹脂を、このゲート51を通じて、下
型50の型面所定箇所に分配供給する。
【0032】その後、図6に示すように、上型60が昇
降用シリンダ61の動作により所定ストローク下降し
て、上下型50,60の型間クラアランスが10〜50
mmに到達したとき、射出成形機70から供給される半
溶融樹脂Mが下型50に穿設されているゲート51を通
じて下型50の所定箇所(通常2,3箇所)に分配供給
される。
降用シリンダ61の動作により所定ストローク下降し
て、上下型50,60の型間クラアランスが10〜50
mmに到達したとき、射出成形機70から供給される半
溶融樹脂Mが下型50に穿設されているゲート51を通
じて下型50の所定箇所(通常2,3箇所)に分配供給
される。
【0033】次いで、図7に示すように、上型60が下
死点まで下降して、半溶融樹脂Mが上下型50,60で
形成されるキャビティに沿って行き渡り、所望の曲面形
状を備えた樹脂芯材20が成形されるとともに、この樹
脂芯材20の表面側に表皮材30が一体貼着される。
死点まで下降して、半溶融樹脂Mが上下型50,60で
形成されるキャビティに沿って行き渡り、所望の曲面形
状を備えた樹脂芯材20が成形されるとともに、この樹
脂芯材20の表面側に表皮材30が一体貼着される。
【0034】このとき、図7中拡大して示すように、表
皮材30の周縁に形成された折返し端末部33は、下型
50の製品キャビティ周縁に沿って設けられた表皮材3
0の厚みにほぼ等しい凹溝52内に収容され、半溶融樹
脂Mがキャビティ内に行き渡る際、この表皮材30の折
返し端末部33の内面に供給されることにより、樹脂芯
材20の周縁端末21がこの表皮材30の折返し端末部
33により縁取られることになる。
皮材30の周縁に形成された折返し端末部33は、下型
50の製品キャビティ周縁に沿って設けられた表皮材3
0の厚みにほぼ等しい凹溝52内に収容され、半溶融樹
脂Mがキャビティ内に行き渡る際、この表皮材30の折
返し端末部33の内面に供給されることにより、樹脂芯
材20の周縁端末21がこの表皮材30の折返し端末部
33により縁取られることになる。
【0035】更に、表皮材30の折返し端末部33を下
型50の凹溝52内に確実に収容させ、半溶融樹脂Mの
ショートショットや表皮材30の波打ち等が生じないよ
うに、図8に示すように、上型60に分岐吸引管66を
分岐させて、この分岐吸引管66の吸引口66aを下型
50の型面に向かって臨ませ、この分岐吸引管66と対
応する下型50には、端末吸着用吸引管53を設け、こ
の端末吸引管53のそれぞれの連通口53a,53b
は、一方側の連通口53aは、上型60に設けた分岐吸
引管66の吸引口66aと一致させるとともに、他方側
の連通口53bは、表皮材30の折返し端末部33を収
容する凹溝52に設置する。
型50の凹溝52内に確実に収容させ、半溶融樹脂Mの
ショートショットや表皮材30の波打ち等が生じないよ
うに、図8に示すように、上型60に分岐吸引管66を
分岐させて、この分岐吸引管66の吸引口66aを下型
50の型面に向かって臨ませ、この分岐吸引管66と対
応する下型50には、端末吸着用吸引管53を設け、こ
の端末吸引管53のそれぞれの連通口53a,53b
は、一方側の連通口53aは、上型60に設けた分岐吸
引管66の吸引口66aと一致させるとともに、他方側
の連通口53bは、表皮材30の折返し端末部33を収
容する凹溝52に設置する。
【0036】従って、図9に示すように、モールドプレ
ス成形用上下型50,60の型係合時、端末吸着用吸引
管53が分岐管66を介して真空ポンプ64と接続する
ため、表皮材30の折返し端末部33に真空吸引力を作
用させることができ、折返し端末部33を下型50の型
面に設けた凹溝52の底面に確実に吸着することがで
き、表皮材30の波打ち現象や樹脂芯材のショートショ
ット等の成形不良が確実に防止でき、精度のよい成形が
可能となる。
ス成形用上下型50,60の型係合時、端末吸着用吸引
管53が分岐管66を介して真空ポンプ64と接続する
ため、表皮材30の折返し端末部33に真空吸引力を作
用させることができ、折返し端末部33を下型50の型
面に設けた凹溝52の底面に確実に吸着することがで
き、表皮材30の波打ち現象や樹脂芯材のショートショ
ット等の成形不良が確実に防止でき、精度のよい成形が
可能となる。
【0037】このように、本発明方法によれば、表皮材
30を真空成形する際、周縁部に折返し端末部33を一
体形成しておき、モールドプレス成形による樹脂芯材2
0と表皮材30の一体成形時、折返し端末部33内面に
半溶融樹脂Mを行き渡らせ、樹脂芯材20の周縁端末2
1の縁取りを良好に行なうというものであるから、従来
のように接着剤を塗布して表皮材の周縁端末を巻込み操
作する必要がなく、端末処理が著しく簡単に行なえ、生
産性を大幅に向上させることができるという利点があ
る。
30を真空成形する際、周縁部に折返し端末部33を一
体形成しておき、モールドプレス成形による樹脂芯材2
0と表皮材30の一体成形時、折返し端末部33内面に
半溶融樹脂Mを行き渡らせ、樹脂芯材20の周縁端末2
1の縁取りを良好に行なうというものであるから、従来
のように接着剤を塗布して表皮材の周縁端末を巻込み操
作する必要がなく、端末処理が著しく簡単に行なえ、生
産性を大幅に向上させることができるという利点があ
る。
【0038】また、接着剤が不要となるため、接着剤の
塗布工数が廃止できるばかりでなく、接着剤使用による
有機溶媒等が作業場に充満することがなく、良好な作業
環境が確保できるとともに、大がかりな換気設備等も不
要になるなど、設備費用も簡素化できるという利点があ
る。
塗布工数が廃止できるばかりでなく、接着剤使用による
有機溶媒等が作業場に充満することがなく、良好な作業
環境が確保できるとともに、大がかりな換気設備等も不
要になるなど、設備費用も簡素化できるという利点があ
る。
【0039】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明方法は、以下
に記載する格別の作用効果を有する。
に記載する格別の作用効果を有する。
【0040】(1)本発明方法によれば、表皮材の周縁
部の少なくとも一縁に折返し端末部を一体形成し、樹脂
芯材と表皮材とのモールドプレス成形時、表皮材の折返
し端末部内面に半溶融樹脂を行き渡らせることにより、
樹脂芯材端末の縁取りをモールドプレス成形と同時に行
なうというものであるから、従来のように接着剤の塗布
工程、表皮材周縁端末の巻込み工程等が廃止でき、生産
性を大幅に高めることができるという効果を有する。
部の少なくとも一縁に折返し端末部を一体形成し、樹脂
芯材と表皮材とのモールドプレス成形時、表皮材の折返
し端末部内面に半溶融樹脂を行き渡らせることにより、
樹脂芯材端末の縁取りをモールドプレス成形と同時に行
なうというものであるから、従来のように接着剤の塗布
工程、表皮材周縁端末の巻込み工程等が廃止でき、生産
性を大幅に高めることができるという効果を有する。
【0041】(2)本発明方法によれば、表皮材の周縁
部に折返し端末部を一体に形成しておき、樹脂芯材と表
皮材とのモールドプレス成形時、表皮材の折返し端末部
内面に半溶融樹脂を行き渡らせ、樹脂芯材端末の縁取り
をモールドプレス成形と同時に行なうというものである
から、接着剤を廃止でき、接着剤の費用が削減できると
ともに、有機溶媒も使用しないため、良好な作業環境が
確保でき、かつ、大がかりな換気設備等も不要になるな
ど、設備費用も軽減化することができるという効果を有
する。
部に折返し端末部を一体に形成しておき、樹脂芯材と表
皮材とのモールドプレス成形時、表皮材の折返し端末部
内面に半溶融樹脂を行き渡らせ、樹脂芯材端末の縁取り
をモールドプレス成形と同時に行なうというものである
から、接着剤を廃止でき、接着剤の費用が削減できると
ともに、有機溶媒も使用しないため、良好な作業環境が
確保でき、かつ、大がかりな換気設備等も不要になるな
ど、設備費用も軽減化することができるという効果を有
する。
【図1】本発明方法により製作した自動車用ドアトリム
を示す外観図。
を示す外観図。
【図2】図1中II−II線断面図。
【図3】本発明方法における表皮材の真空成形工程に使
用する真空成形用金型を示す断面図。
用する真空成形用金型を示す断面図。
【図4】本発明方法における表皮材の真空成形工程を示
す断面図。
す断面図。
【図5】本発明方法におけるモールドプレス成形工程に
おける表皮材のセット工程を示す断面図。
おける表皮材のセット工程を示す断面図。
【図6】本発明方法における半溶融樹脂の分配供給工程
を示す断面図。
を示す断面図。
【図7】本発明方法におけるモールドプレス成形工程を
示す断面図。
示す断面図。
【図8】本発明方法に使用するモールドプレス成形装置
の別実施例の要部構成を示す断面図。
の別実施例の要部構成を示す断面図。
【図9】図8に示すモールドプレス成形工程を示す断面
図。
図。
【図10】従来の自動車用ドアトリムの構成並びに表皮
材の端末処理を示す説明図。
材の端末処理を示す説明図。
10 自動車用ドアトリム 20 樹脂芯材 30 表皮材 33 折返し端末部 40 真空成形用金型 50 モールドプレス成形用下型 60 モールドプレス成形用上型 62 真空吸引孔 63 真空吸引管 66 分岐吸引管 51 ゲート 52 凹溝 53 端末吸着用吸引管 70 射出成形機 M 半溶融樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 31:58
Claims (2)
- 【請求項1】 モールドプレス成形用型(50,60)
内で半溶融樹脂(M)を所要形状に成形してなる樹脂芯
材(20)と、上記樹脂芯材(20)のモールドプレス
成形時、樹脂芯材(20)の表面側に一体貼着される表
皮材(30)とから構成される自動車用内装部品の製造
方法において、 前記表皮材(30)は、周縁部の少なくとも一縁部に折
返し端末部(33)を備えるように所要形状に真空成形
されているとともに、この表皮材(30)をモールドプ
レス成形用上型(60)の型面にセットして、上型(6
0)を下降させ、上下型(50,60)が所定クリアラ
ンスに達したとき、下型(50)に設けられたゲート
(51)を通じて半溶融樹脂(M)を下型(50)の型
面所定箇所に分配供給し、その後、上型(60)を更に
下降させて、上下型(50,60)の係合圧締めによ
り、樹脂芯材(20)を所要形状にモールドプレス成形
し、樹脂芯材(20)の表面側に表皮材(30)を一体
貼着するとともに、表皮材(30)の折返し端末部(3
3)内面に半溶融樹脂(M)を行き渡らせることによ
り、樹脂芯材(20)の端末部(21)を表皮材(3
0)の折返し端末部(33)により縁取りすることを特
徴とする自動車用内装部品の製造方法。 - 【請求項2】 モールドプレス成形時、表皮材(30)
の折返し端末部(33)に真空吸引力を作用させて、下
型(50)の型面に密着保持して、折返し端末部(3
3)内面に半溶融樹脂(M)を充填させることを特徴と
する請求項1記載の自動車用内装部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12170995A JPH08309886A (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | 自動車用内装部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12170995A JPH08309886A (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | 自動車用内装部品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08309886A true JPH08309886A (ja) | 1996-11-26 |
Family
ID=14817944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12170995A Withdrawn JPH08309886A (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | 自動車用内装部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08309886A (ja) |
-
1995
- 1995-05-19 JP JP12170995A patent/JPH08309886A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020806 |