JPH0830956A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0830956A
JPH0830956A JP6157178A JP15717894A JPH0830956A JP H0830956 A JPH0830956 A JP H0830956A JP 6157178 A JP6157178 A JP 6157178A JP 15717894 A JP15717894 A JP 15717894A JP H0830956 A JPH0830956 A JP H0830956A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗膜層の表面のさらなる鏡面化を達成し、安
定した走行性、優れた電磁変換特性,高密度記録特性を
確保する。 【構成】 中心線平均粗さSRa が21nm以下であ
り、かつ最大突起高さSR p が150nm以上である非
磁性支持体上に、強磁性粉末と結合剤を主体とする磁性
塗膜を含む塗膜層を形成する際の塗膜層の厚さを1.5
μm以下とし、磁性塗膜のガラス転移温度を50℃以上
とする。なお、上記非磁性支持体の中心線平均粗さSR
a を5nm以上,21nm以下、最大突起高さSRp
150nm以上,500nm以下とすることが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープ等の磁気記
録媒体に関し、特に強磁性粉末や結合剤を主体とする磁
性塗料を非磁性支持体上に塗布することで磁性層が形成
されている、いわゆる塗布型の磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープレコーダー等に使用される
磁気記録媒体としては、ポリエステルフィルム等の非磁
性支持体上に磁性粉末や樹脂結合剤、有機溶剤、各種添
加剤等を混合分散して作製される磁性塗料を塗布するこ
とで磁性層が形成される、いわゆる塗布型の磁気記録媒
体や、非磁性支持体上に強磁性粉末を真空薄膜形成技術
によって直接被着成膜することで磁性層が形成される、
いわゆる金属薄膜型の磁気記録媒体が提案されている
が、生産性、汎用性に優れることから前者の塗布型の磁
気記録媒体が主流を占めている。
【0003】このような塗布型の磁気記録媒体において
は、高密度記録特性を良好なものとし、高画質化等を達
成するために、磁性粉末の高保磁力化、微細化、分散性
の向上及び磁性層を含む塗膜層の表面の鏡面化が必要と
されている。そして、このうち鏡面化は、従来、主にカ
レンダー処理における処理条件を厳しく(高温、高圧、
低速化)することによりなされている。なお、上記のよ
うな磁気記録媒体においては、処理効率を上げるため、
非磁性支持体上の磁性層を含む塗膜層の厚さは2μm以
上とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塗布型
の磁気記録媒体においては、高密度記録特性への要求が
高まっており、それに伴い塗膜層の表面のさらなる鏡面
化が求められている。そして、上述のカレンダー処理の
条件の変更による塗膜層の単純な鏡面化により対応しよ
うとすると、塗膜層の表面の微細な形状を制御すること
ができず、摩擦係数の増加を招き、走行性の不良といっ
た事態を引き起こしてしまう。
【0005】そこで本発明は従来の実情に鑑みて提案さ
れたものであり、塗膜層の微細な形状が制御された状態
で表面のさらなる鏡面化が達成され、安定した走行性を
有し、電磁変換特性,高密度記録特性に優れた磁気記録
媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明者等が鋭意検討した結果、表面性の制御され
た非磁性支持体上に、磁性塗膜を含んだ塗膜をその厚さ
を規定して形成し、さらに磁性塗膜のガラス転移温度を
規制すれば、塗膜層の表面のさらなる鏡面化が達成さ
れ、走行性に優れ、電磁変換特性,高密度記録特性に優
れた磁気記録媒体を得ることができることを見い出し
た。
【0007】すなわち、本発明は、非磁性支持体上に強
磁性粉末と結合剤を主体とする磁性塗膜を含む塗膜層が
形成されてなる磁気記録媒体において、非磁性支持体の
中心線平均粗さSRa が21nm以下であり、かつ最大
突起高さSRp が150nm以上であり、非磁性支持体
上に塗布される磁性塗膜を含む塗膜層の厚さが1.5μ
m以下であり、磁性塗膜のガラス転移温度が50℃以上
であることを特徴とするものである。
【0008】なお、本発明の磁気記録媒体においては、
非磁性支持体の中心線平均粗さSR a が5nm以上,2
1nm以下であり、かつ最大突起高さSRp が150n
m以上,500nm以下であることが好ましい。
【0009】本発明は、非磁性支持体上に磁性粉末と結
合剤を主体とする磁性塗膜が形成されてなる、いわゆる
塗布型の磁気記録媒体に適用されるものである。
【0010】すなわち、本発明の磁気記録媒体の非磁性
支持体及び磁性塗膜を構成する強磁性粉末、結合剤とし
ては、通常この種の磁気記録媒体において使用されるも
のがいずれも使用可能である。
【0011】例示するならば、非磁性支持体としては、
ポリエチレン類,ポリエステル類,ポリオレフィン類,
セルロース類,ビニル樹脂類,ポリイミド類,ポリカー
ボネート類に代表されるような高分子材料によって構成
される高分子基板やアルミニウム合金,チタン合金から
なる金属基板、アルミガラス等からなるセラミックス基
板、ガラス基板等が挙げられる。
【0012】また、強磁性粉末としては、酸化鉄系強磁
性粉末、酸化クロム系強磁性粉末、金属系強磁性粉末、
六方晶系フェライト粉末等が例示される。
【0013】さらに結合剤としては、塩化ビニル,酢酸
ビニル,ビニルアルコール,塩化ビニリデン,アクリル
酸エステル,メタクリル酸エステル,スチレン,ブタジ
エン,アクリロニトリル等の重合体、或いはこれらを二
種類以上組み合わせた共重合体、ポリウレタン樹脂、ポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂等が例示される。
【0014】なお、上記強磁性粉末と結合剤を主体とす
る磁性塗膜は、強磁性粉末と結合剤を有機溶剤に混合分
散して調整される磁性塗料を上記非磁性支持体上に塗布
することにより形成される。
【0015】この強磁性粉末と結合剤を混合分散させる
有機溶剤としても、通常この種の磁気記録媒体に使用さ
れているものが使用でき、例えば、アセトン,メチルエ
チルケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘキサノ
ン等のケトン系、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸ブチ
ル,乳酸エチル,酢酸グリコールモノエチルエーテル等
のエステル系、グリコールジメチルエーテル,グリコー
ルモノエチルエーテル,ジオキサン等のグリコールエー
テル系、ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化
水素、ヘキサン,ヘプタン等の脂肪族炭化水素、メチレ
ンクロライド,エチレンクロライド,四塩化炭素,クロ
ロホルム,エチレンクロルヒドリン,ジクロルベンゼン
等の塩素化炭化水素等が挙げられる。
【0016】そして、本発明では、以上のような構成の
磁気記録媒体において、安定した走行性を有し、高密度
記録特性,電磁変換特性に優れた磁気記録媒体を実現す
るために、非磁性支持体の表面性、磁性塗膜を含む塗膜
層の厚さ、磁性塗膜のガラス転移温度を規定するもので
ある。
【0017】本発明の磁気記録媒体に用いられる非磁性
支持体の表面性は、中心線平均粗さSRa が21nm以
下であり、かつ最大突起高さSRp が150nm以上で
あり、好ましくは中心線平均粗さSRa が5nm以上,
21nm以下、最大突起高さSRp が150nm以上,
500nm以下である。上記非磁性支持体の中心線平均
粗さSRa が5nm未満であると、粘着特性が劣化し、
21nmよりも大であると、この上に形成される磁性塗
膜の表面性が悪化し、良好な電磁変換特性が得られな
い。また、上記非磁性支持体の最大突起高さSRp が1
50nm未満であると、摩擦係数が高くなり、良好な走
行特性が得られず、500nmより大であると、電磁変
換特性が劣化する。
【0018】なお、ここで言う最大突起高さSRp
は、測定面積内における平均中心面と最大の山の距離を
示す。上記中心線平均粗さSRa 及び最大突起高さSR
p は以下のようにして測定される。すなわち、小坂研究
所製 3次元粗度計ET−30HK(機種名)を使用
し、非接触(HIPOSS)で表面形状を測定する。こ
のとき、25μm(カットオフ値)以上の波長成分は、
うねりとして考えて排除し、これらを排除したときの中
心線平均粗さSRa 及び最大突起高さSRp を測定して
いる。
【0019】また、上で述べている粘着特性とは、製造
された磁気記録媒体を所定の条件下で放置した後の磁気
記録媒体間の粘着性を示すものである。
【0020】そして、非磁性支持体上に形成される磁性
塗膜を含む塗膜層の厚さは1.5μm以下であることが
望ましい。塗膜層の厚さが1.5μmよりも厚いと、非
磁性支持体の表面性を塗膜層の表面に反映させることが
難しい。
【0021】さらに、非磁性支持体上に形成される磁性
塗膜のガラス転移温度は50℃以上とすることが望まし
い。磁性塗膜のガラス転移温度が50℃未満であると、
磁性塗膜を含む塗膜層の厚さが1.5μm以下であって
も、非磁性支持体の表面性を塗膜層の表面に反映させる
ことが難しくなる。
【0022】なお、本発明の磁気記録媒体においては、
通常の塗布型の磁気記録媒体と同様に、磁性塗膜中に結
合剤、強磁性粉末の他に、添加剤として分散剤、潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤等が加えられていても
良い。
【0023】また、上記磁気記録媒体には、必要に応じ
て、バックコート層やトップコート層等が形成されても
良い。この場合、バックコート層、トップコート層の成
膜条件は、通常のこの種の磁気記録媒体の製造方法に適
用されている方法であれば良く、特に限定されるもので
はない。
【0024】
【作用】塗布型の磁気記録媒体において、非磁性支持体
上に磁性塗膜を含む塗膜層を形成し、いわゆるカレンダ
ー処理を行うと、塗膜層が圧縮されて空隙が減少し、磁
性塗膜の非磁性支持体への密着性が高まる。このとき、
塗膜層の厚さが厚すぎると、塗膜層の表面は非磁性支持
体の表面の影響を受けず、塗膜層の表面の微細な形状を
制御することができない。一方、塗膜層の厚さを薄くす
れば、非磁性支持体の影響を受け、塗膜層の表面は非磁
性支持体の表面と同様の形状となり、塗膜層の表面の微
細な形状が制御される。
【0025】従って、本発明の磁気記録媒体のように、
非磁性支持体の中心線平均粗さSR a を21nm以下、
最大突起高さSRp を150nm以上とし、好ましくは
非磁性支持体の中心線平均粗さSRa を5nm以上,2
1nm以下、最大突起高さSRp を150nm以上,5
00nm以下とし、該非磁性支持体上に塗布される磁性
塗膜を含む塗膜層の厚さを1.5μm以下とすると、カ
レンダー処理により塗膜層が圧縮されたときに、塗膜層
の表面が非磁性支持体の表面と同様の形状となり、適度
な起伏を有した平滑な面となる。ただし、本発明のよう
に、磁性塗膜のガラス転移温度を50℃以上としない
と、塗膜層の厚さが規制されていても、塗膜のつぶれが
大きいため、非磁性支持体の表面の影響を受けにくくな
り、塗膜層の表面を適度な起伏を有した平滑な面とする
ことができなくなる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について実験結
果に基づいて説明する。先ず、表1に本実験例で用いた
非磁性支持体A〜Vの表面性、すなわち中心線平均粗さ
SRa 、最大突起高さSRp の値について示す。
【0027】
【表1】
【0028】次に本実験例において使用した磁性塗料の
組成を以下に示す。 磁性粉末 100重量部 (アルミニウム含有量11.2原子%、比表面積51.5m2 /g) 塩化ビニル系共重合体 10重量部 ポリエステルポリウレタン 10重量部 アルミナ粉末 10重量部 ステアリン酸エステル 1重量部 ミリスチン酸 1重量部 イソシアネート系硬化剤 5重量部 メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 50重量部 そして、上記磁性塗料は、上記組成の各磁性塗料組成物
を混合し、サンドミルにて分散させて製造した。
【0029】次に、表2に示すような条件で、以下のよ
うにして実施例1〜12及び比較例1〜20の磁気テー
プを製造した。
【0030】
【表2】
【0031】実施例1 本実施例の磁気テープを製造するに際しては、磁性塗料
を磁性塗膜の厚さが1.5μmとなるように非磁性支持
体A上に塗布して乾燥させた後、カレンダー処理、硬化
処理を施して磁性層を形成した。そして、非磁性支持体
の磁性塗膜が形成されていない側にバックコート層を形
成し、8mm幅に裁断して磁気テープとした。
【0032】実施例2〜7,12 使用する非磁性支持体を表2中に示すように非磁性支持
体B〜G,Sに変更した以外は実施例1と同様にして製
造を行い、磁気テープとした。
【0033】実施例8,9 磁性塗膜の厚さを表2中に示すように変更した以外は実
施例1と同様にして製造を行い、磁気テープとした。
【0034】実施例10,11 上述の磁性塗料のポリエステルポリウレタンの種類を変
更して磁性塗料のガラス転移温度を表2中に示すように
変更した以外は実施例1と同様にして製造を行い、磁気
テープとした。
【0035】比較例1〜11,18〜20 使用する非磁性支持体を表2中に示すように非磁性支持
体H〜R,T〜Vに変更した以外は実施例1と同様にし
て製造を行い、磁気テープとした。
【0036】比較例12〜15 磁性塗膜の厚さを表2中に示すように変更した以外は実
施例1と同様にして製造を行い、磁気テープとした。
【0037】比較例16,17 上述の磁性塗料のポリエステルポリウレタンの種類を変
更して磁性塗料のガラス転移温度を表2中に示すように
変更した以外は実施例1と同様にして製造を行い、磁気
テープとした。
【0038】そして、上記の各磁気テープをカセットに
組み込んだ後、磁性塗膜の表面性、摩擦係数、電磁変換
特性を測定,評価した。なお、実施例12,比較例18
〜20においては粘着特性も評価した。
【0039】なお、上記磁性塗膜の表面性は前述のよう
に非接触式3次元粗度計を用い、カットオフ値25μm
で、中心線平均粗さSRa 、最大突起高さSRp の値を
測定して評価した。
【0040】また、上記摩擦係数は、常温常湿の環境下
にてSUS304よりなるガイドピンに対する摩擦係数
を求めた。
【0041】さらに、上記電磁変換特性は、磁気テープ
に7MHzの単一周波数信号を記録・再生してRF出力
を測定し、実施例1の磁気テープの再生出力を0dBと
した場合の相対値を求めることにより評価した。
【0042】さらにまた、粘着特性は、各磁気テープを
8mmカセットに組み込み、そのリール部分を90℃の
水に2時間浸漬させ、2時間真空乾燥し、常温下で12
時間放置した後に磁気テープを引き出した場合に無負荷
の状態で引き出せるものを○、負荷のかかるものを×と
して評価した。
【0043】実施例1〜12及び比較例1〜20の磁気
テープの表面性、摩擦係数、電磁変換特性を表3に示
す。なお、実施例12及び比較例18〜20については
粘着特性も併せて示す。
【0044】
【表3】
【0045】表2,3から、中心線平均粗さSRa が5
nm以上,21nm以下であり、最大突起高さSRp
150nm以上,500nm以下の非磁性支持体A〜
G,Sを用いた実施例1〜7,12等においては、いず
れも最大突起高さSRp が150nm未満の非磁性支持
体H〜Jを用いた比較例1〜3等に比べ摩擦係数の値が
小さいことがわかる。また、上記実施例1〜7,12等
は、最大突起高さSRpが500nmよりも大である非
磁性支持体T,Uを用いた比較例18,19に比べ電磁
変換特性が良好であることもわかる。
【0046】一方、最大突起高さSRp が150nm以
上,500nm以下であっても、中心線平均粗さSRa
が21nmよりも大きい非磁性支持体L〜Nを用いた比
較例5〜7等においては、電磁変換特性が劣化してい
る。また、中心線平均粗さSR a が5nm未満である非
磁性支持体Vを用いた比較例20においては、粘着特性
が良好ではなく、非磁性支持体Uを用いた比較例19に
おいても同様である。
【0047】すなわち、非磁性支持体として、中心線平
均粗さSRa が5nm以上,21nm以下、最大突起高
さSRp が150nm以上,500nm以下であるもの
を使用することにより、安定した走行性及び良好な電磁
変換特性,高密度記録特性を有する磁気記録媒体を得る
ことが可能である。
【0048】また、表2,3から、磁性塗膜の厚さが
1.5μm以下とされている実施例1,8,9等におい
ては、用いた非磁性支持体の表面性がよく反映されてお
り、磁性塗膜の最大突起高さSRp が非磁性支持体のそ
れと大変近い値となっていることがわかる。ところが、
磁性塗膜の厚さが1.5μmよりも厚い比較例12〜1
5においては、用いた非磁性支持体の表面性があまり反
映されておらず、磁性塗膜の最大突起高さSRp が非磁
性支持体と近い値とならないことがわかる。
【0049】従って、表面性を制御した非磁性支持体上
に厚さ1.5μm以下の磁性塗膜を形成すれば、非磁性
支持体の表面性を磁性塗膜の表面性に反映させて該表面
性を制御することができ、磁性塗膜の最大突起高さSR
p を150nm以上,500nm以下として、安定した
走行性を得ることが可能である。
【0050】さらに、表2,3から磁性塗膜のガラス転
移温度が50℃以上とされている実施例1,10,11
等においては、用いた非磁性支持体の表面性がよく反映
されており、磁性塗膜の最大突起高さSRp が非磁性支
持体のそれと大変近い値となっていることがわかる。と
ころが、磁性塗膜のガラス転移温度が50℃未満とされ
ている比較例16,17においては、用いた非磁性支持
体の表面性があまり反映されておらず、磁性塗膜の最大
突起高さSRp が非磁性支持体と近い値とならないこと
がわかる。
【0051】これは、磁気記録媒体をカレンダー処理す
る場合に、磁性塗膜のガラス転移温度が50℃未満であ
ると、該磁性塗膜はガラス転移温度以上の温度に加熱さ
れることとなり、塑性変形を起こして、非磁性支持体の
表面性を反映して形成されていた突起間の隙間を埋めて
しまうためと思われる。
【0052】従って、表面性を制御した非磁性支持体上
にガラス転移温度が50℃以上の磁性塗膜を形成すれ
ば、非磁性支持体の表面性を磁性塗膜の表面性に反映さ
せて該表面性を制御することができ、磁性塗膜の最大突
起高さSRp を150nm以上,500nm以下とし
て、安定した走行性を得ることが可能である。
【0053】本発明のように、非磁性支持体上に強磁性
粉末と結合剤を主体とする磁性塗膜を含む塗膜層が形成
されてなる磁気記録媒体において、非磁性支持体の中心
線平均粗さSRa を21nm以下、かつ最大突起高さS
p を150nm以上とし、好ましくは中心線平均粗さ
SRa を5nm以上,21nm以下、最大突起高さSR
p を150nm以上,500nm以下とし、非磁性支持
体上に塗布される磁性塗膜を含む塗膜層の厚さを1.5
μm以下とし、磁性塗膜のガラス転移温度を50℃以上
とすれば、塗膜層の表面は適度な起伏を有した平滑な面
となり、塗膜層の表面のさらなる鏡面化が達成され、電
磁変換特性,高密度記録特性に優れた磁気記録媒体を得
ることができる。
【0054】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明は、非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤を主体とす
る磁性塗膜を含む塗膜層が形成されてなる磁気記録媒体
において、非磁性支持体の中心線平均粗さSRa を21
nm以下、かつ最大突起高さSRp を150nm以上と
し、好ましくは中心線平均粗さSRa を5nm以上,2
1nm以下、最大突起高さSRp を150nm以上,5
00nm以下とし、非磁性支持体上に塗布される磁性塗
膜を含む塗膜層の厚さを1.5μm以下とし、磁性塗膜
のガラス転移温度を50℃以上としているため、塗膜層
の表面は適度な起伏を有した平滑な面となり、塗膜層の
表面のさらなる鏡面化が達成され、電磁変換特性,高密
度記録特性が良好なものとなる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に強磁性粉末と結合剤を
    主体とする磁性塗膜を含む塗膜層が形成されてなる磁気
    記録媒体において、 非磁性支持体の中心線平均粗さSRa が21nm以下で
    あり、かつ最大突起高さSRp が150nm以上であ
    り、 非磁性支持体上に塗布される磁性塗膜を含む塗膜層の厚
    さが1.5μm以下であり、 磁性塗膜のガラス転移温度が50℃以上であることを特
    徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 非磁性支持体の中心線平均粗さSRa
    5nm以上,21nm以下であり、かつ最大突起高さS
    p が150nm以上,500nm以下であることを特
    徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
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