JPH0830782B2 - 像点位置ずれ量の測定方法 - Google Patents

像点位置ずれ量の測定方法

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JPH0830782B2
JPH0830782B2 JP4629289A JP4629289A JPH0830782B2 JP H0830782 B2 JPH0830782 B2 JP H0830782B2 JP 4629289 A JP4629289 A JP 4629289A JP 4629289 A JP4629289 A JP 4629289A JP H0830782 B2 JPH0830782 B2 JP H0830782B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、結像光学系の像点位置ずれ量の測定方法に
関する。
〔従来の技術〕
従来、例えば双眼顕微鏡のような結像光学系の像点位
置ずれ量(合焦ずれ量)を測定する方法として、特開昭
63−147117号公報に開示された顕微鏡調整検査装置(以
下、単に調整検査装置という)を用いて行う方法があ
る。
第4図は、上記調整検査装置1(一部を示す)を取付
けた顕微鏡2の概略構成図であり、ケーラー照明装置3
を内蔵した顕微鏡2を示している。
図において4で示すのはピンホール(物体面)で、こ
のピンホール4には、光源5,補助レンズ6,ミラー7,コン
デンサーレンズ8を経て光が照射されるようになってお
り、ピンホール4は光軸上の基準位置に配備されてい
る。ピンホール4の像は、対物レンズ(被検レンズ又は
調整すべきレンズ)9を介して第1の像点10に結像(集
光)されるようになっており、この第1の像点10は、接
眼鏡筒11における接眼レンズの胴付部12から一定の距離
(位置)l0に結像されるように設定されている。
かかる構成の調整検査装置に、第5図に示すような4
分割プリズムを用いた場合、その要部は、第6図に示す
構成となっている。
第5図の4分割プリズム13は、ウェッジ方向が全て異
なる4個のウェッジプリズムにより構成されている。
第6図において、14はピンホール(第4図のピンホー
ル4に対応)、15は被検光学系(第4図の対物レンズ9
に対応)、16は基準像面(第4図の第1の像点10に対
応)、17は基準像面16付近にできるピンホール14の1次
像点、18はこの像を2次像として投影するための投影レ
ンズ、13は第5図に示す4分割プリズム、19は基準像面
16の投影レンズ18による投影像の位置に配置されたCCD
カメラの受光面、20は4個の点像で構成される映像パタ
ーンの各点像の重心位置を検出するための重心位置検出
部、21はずれ量Δを演算するための演算部、22はこの演
算結果を像点位置ずれ量として表示するための表示部で
ある。
そして、受光面19で得られたピンホール像は、第7図
に示すように、基準座標軸x,yに対して、4ケ所に得ら
れる。
ここで、第4図において、第1の像点10は、接眼鏡筒
11における接眼レンズの胴付部12から一定の距離(位
置)l0に結像されるように設定されるべきものであり、
この第1の像点10からのずれ量Δの検出にあたっての測
定方法の原理は、以下のようであった。
即ち、第7図において、受光面19で受光した4個のピ
ンホール像の各々の重心座標を図に示すごとく(x1,
y1),(x2,y2),(x3,y3)及び(x4,y4)とすれば、
合焦位置に対する像点位置ずれ量Δは次式で得られる。
(1)式において、βは投影レンズの倍率、β
撮像倍率、NA′は検出像点側の開口数であり、係数の0.
849は開口形状による補正係数である。この補正係数
は、円開口4と4分円開口との形状の違いによるもの
で、具体的には半径2とした4分円の図心の円の中心か
らの距離(正確には8/3π)として考えられる。
従って、x2,x4,y1,y3の検出値によりずれ量Δを算出
することによって基準位置からの像点位置ずれ量を求め
ることができる。
即ち、CCDカメラからのビデオ信号から、4つの像点
の各々の重心点の座標点を重心位置検出部20にて検出
し、この検出された各座標から合焦ずれ量Δに対応する
量を演算部21にて算出し、この量を検出値δとして前記
4つの像点と共に表示部22に表示するものであった。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記調整検査装置によるずれ量測定方
法では、双眼顕微鏡2の機種、すなわち被検光学系15の
開口数NA′が変わると、合焦ずれ量が同じであっても表
示部22に表示される検出値δ が変化してしまう場合がある。
被検レンズの開口数(NA)が異なる場合(NA2>NA1
の合焦ずれ量Δと検出値δの関数を模式的に示すと、第
8図aのようになっている。
第8図aにおいて、両直線の交点におけるずれ量Δ
は、投影レンズ18と4分割プリズム13と受光面19との各
相対位置関係により影響を受ける成分、検出値δは4
分割プリズム13を構成する各小プリズム(成分プリズ
ム)の角度誤差による影響を受ける成分である。そし
て、投影レンズ18と4分割プリズム13と受光面19との各
相対位置関係を通常知られている構成により異なるNAの
レンズで同一検出値となるように調整することにより、
第8図bのようにずれ量Δ=0上において開口数NA2,NA
1に係わりなく、検出値δを一定にすることができる
が、この場合でも4分割プリズム13の角度誤差により、
検出値δ=0にすることはできない。
上記検出値δは、上述のように4分割プリズム13を
構成する各小プリズム(各成分プリズム)の角度誤差に
よってδ=0とならないものであるが、この現象のとき
には、第7図に例示したような各ピンホール像の相対向
する2点を結ぶ2本の直線が直交しない。2本の直線が
直交するようにするには4分割プリズム13の角度誤差を
極めて高度な製作技術によって達成する必要があるので
実現性の乏しいというのが現状である。
従って、検出値δ=0のときには、合焦ずれが生じて
いることになり、被検レンズの調整検査上で非常に煩わ
しいものであった。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもの
で、4分割プリズムの製作上の角度誤差があっても、開
口数NAが異なるレンズに対しては検出値δ=0の場合に
合焦ずれΔ=0となって検出される、即ち4分割プリズ
ムの角度誤差を許容して測定でき、被検レンズの調整検
査上煩わしさのない像点位置ずれ量の測定方法を提供す
ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、被検結像光学
系により作られる1次ピンホール像をリレーレンズ及び
ウェッジ方向の全て異なる4個のウェッジプリズムより
成る4分割プリズムにより拡大又は縮小された4個の2
次ピンホール像として結像し、この4個の2次ピンホー
ル像の光軸に直角なる重心の位置(x1,y1),(x2,
y2),(x3,y3)及び(x4,y4)(ただしx1>x2,x3,x4
x3<x1,x2,x4、y2>y1,y3,y4、y4<y1,y2,y3)を受光素
子及び重心位置検出部により検出し、 (K,Cは定数)により、前記1次ピンホール像の光軸方
向での基準位置からのずれ量を算出することとした。
〔作用〕
上記構成の像点位置ずれ量の測定方法によれば、開口
数NAが異なるレンズに対しても検出値δ=0の場合に合
焦ずれΔ=0となって検出され、4分割プリズムの角度
誤差を許容して測定できる。
〔実施例〕
第2図は、本発明を実施するための調査検査装置の概
略構成を示す説明図、第3図a〜dは上記調整検査装置
の調整過程を示す説明図、第1図は被検光学系を有する
双眼顕微鏡の接眼鏡筒に、調整検査装置を装着した要部
説明図である。
第2図において、外筒23には投影レンズ18と4分割プ
リズム13が、それぞれ取受けられている。外筒23の一端
側には、投影レンズ18による投影像の位置にCCDカメラ2
4を配した内筒25が摺動自在に取付けられている。このC
CDカメラ24には、4分割プリズム13にて得られる4個の
点像で構成される映像パターンの各点像の重心位置を検
出するための重心位置検出部20が接続されている。この
重心位置検出部20で得られたデーターは演算部21に送ら
れ、データ入力部26で入力されたデーターと共に演算さ
れて、その演算結果が表示部22で、像点位置ずれ量Δと
して表示される。この二値化像(デジタル処理された
像)に代えて、破線で示すようにCCDカメラ24から直接
スルー画像を取り入れてもよい。
前記データ入力部24に入力されるデータは、 β1;投影レンズの倍率 β2;CCDカメラによる撮影倍率 MA′;検出像点側(被検光学系)の開口数 0.849;開口形状による補正係数 n;分割プリズムの屈折率 l;分割プリズムの分割面からCCDカメラ受光面までの距
離 αx1y1x2y2x3y3x4y4;分割プリズ
ムのX及びY方向の成分角、 である。このデータの入力によって、演算部21にて、次
式(2),(3)が求められる。
なお、上記に代えて、外部でk,Cを求めておいて、デ
ータ入力部に入力してもよい。また、1/0.849ββ
を入れておいて、被検物に対してNA′を入力部より入れ
てもよい。
外筒23の他端側には、この外筒23内に進退自在な基準
位置部材27の当接面から一定の距離l0(被検レンズの結
像点位置に相当する)の位置に設けたピンホール28を有
する基準鏡筒29が嵌め込まれている。この基準鏡筒29
は、外筒23との螺合によって、軸方向に移動自在であ
り、移動量が測定できるようになっている。
さらに、基準鏡筒29の前方(第2図において左方)に
は、この調整検査装置を調整するために、着脱自在な調
整用光学系30と照明光源31が設けられている(支部部材
は不図示)。
上記構成よりなる調整検査装置によって被検光学系を
検査する場合には、以下のように調整されたのちに測定
が行われる。
既知の開口数NA1を有する調整用光学系30を配置し、
照明光源31の像をピンホール28の位置に結像させる。
(なお、結像しないでピンホールを照明しても良い。例
えばケーラー照明がある。) 投影レンズ18、4分割プリズム13、CCDカメラ24のそ
れぞれの光軸が一致し、それぞれの間隔が所定に位置出
しされ、4分割プリズム13とCCDカメラ24の直交座標軸
が一致している(所定の設計配置状態にある)場合に
は、ピンホール28の位置(基準像面位置すなわちΔ=
0)における、CCDカメラ24と重心位置検出部20を介し
て、演算部21により検出値δ を求め、次いで基準鏡筒29を介してピンホール28を基準
像面位置(Δ=0)から軸方向の前後に移動しながらそ
の移動量Δと、検出値δの関係を求める。この関係は、
第3図aに示すようになる。
そして、既知の開口数NA2(NA2>NA1)を有する調整
用光学型32に置き換えて同様にΔ=0のときのδ値、お
よびΔ≠0のときのδ値の関係を求めると、第3図aに
示すようになる。ここで、開口数NA1,開口数NA2の調整
用光学系30,32は、顕微鏡の倍率の異なる対物レンズ
(市販品)を利用すれば開口数が異なるので便利であ
る。
第3図aにおいて、各調整用光学系30,32のΔ=0に
おけるδ値が0でないのは、4分割プリズム13の成分プ
リズムの成分角による影響によるものである。
このδ値に対してデータ入力部26を介して前記データ
(β12,NA1,NA2,n,l,αnx(n=1〜4),αny(n
=1〜4)等)を入れて補正することにより、Δ=0の
ときにδ値=0とすることができる。この線図の関係は
第3図bに示すようになる。
なお、調整検査装置の光学系(投影レンズ18,4分割プ
リズム13,CCDカメラ24)が所定の設計配置状態になって
いなく、かつ4分割プリズム13の成分角が全て等しい場
合は第3図cの状態の線図となる。また、調整検査装置
の光学系が所定の設計配置状態になく、かつ4分割プリ
ズム13の成分角も等しくない場合は第3図dの状態の線
図となる 上記のように調整された調整検査装置を第1図に示す
ように被検光学系15を有する双眼顕微鏡の接眼鏡筒11に
装着する。そして、双眼顕微鏡内に配置されたピンホー
ル14を介して、被検光学系15(開口数NA′)により得ら
れた第1の像点を調整検査装置により測定し、基準像面
16からのずれ量Δに応じて、4分割プリズム13により得
られる各像点位置をCCDカメラ24、重心位置検出部20を
介して取り込むとともに、これにデータ入力部26から入
れたデータ(β12,NA′,n,αnx(n=1〜),αny
(n=1〜4))によるC値,K値によって補正を加えて
演算部21にて演算し、その結果を表示する。そして、表
示値がδ=0にならないときには、Δ=0すなわち基準
像面位置lになっていないので、被検光学系15等を移動
あるいは被検光学系15を構成するレンズを移動してΔ=
0になるように調整する。
この表示は、例えば表示部22の画面において、第7図
の如く、CCDカメラ24によって撮影された各像点位置
を、直接表示する(いわゆるスルー画像)のものや、重
心位置検出部20を介して画像処理(ディジタル処理)し
た後の二値化像を表示するものに加えて、演算処理後の
Δ、即ち、 をディジタル的な数値で表示してもよい。
この表示によって、被検光学系15あるいは被検光学系
15を構成するレンズの調整作業を極めて容易に行うこと
ができる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の像点位置ずれ量の測定方法に
よれば、開口数NAが異なるレンズに対しても検出値δ=
0の場合に合焦ずれΔ=0と検出でき、4分割プリズム
の角度誤差を許容して測定でき、煩わしさがなく像点位
置ずれ量の測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すもので被検光学系を有
する双眼顕微鏡の接眼鏡筒に調整検査装置を装着した場
合の要部縦断面図、 第2図は本発明の一実施例で用いた調整検査装置を示す
要部縦断面図、第3図a,b,cおよびdはそれぞれ第2図
に示す調整検査装置の調整過程を示すグラフ、第4図は
従来の調整検査装置を取付けた双眼顕微鏡の概略構成
図、第5図は4分割プリズムの斜視図、第6図は従来の
調整検査装置を示す概略構成図、第7図はCCDカメラの
受光面で得られたピンホール像を示す画像図、第8図a
およびbはそれぞれ第6図に示す調整検査装置の調整過
程を示すグラフである。 11……接眼鏡筒、13……4分割プリズム 14,28……ピンホール、15……被検光学系 16……基準像面、18……投影レンズ 19……受光面、20……重心位置検出部 21……演算部、22……表示部 24……CCDカメラ、26……データ入力部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検結像光学系により作られる1次ピンホ
    ール像をリレーレンズ及びウェッジ方向の全て異なる4
    個のウェッジプリズムより成る4分割プリズムにより拡
    大又は縮小された4個の2次ピンホール像として結像
    し、この4個の2次ピンホール像の光軸に直角なる重心
    の位置(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3)及び(x4,y4
    (ただしx1>x2,x3,x4、x3<x1,x2,x4、y2>y1,y3,y4
    y4<y1,y2,y3)を受光素子及び重心位置検出部により検
    出し、 (k,Cは定数)により、前記1次ピンホール像の光軸方
    向での基準位置からのずれ量を算出することを特徴とす
    る像点位置ずれ量の測定方法。
JP4629289A 1989-02-27 1989-02-27 像点位置ずれ量の測定方法 Expired - Lifetime JPH0830782B2 (ja)

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