JPH08306958A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH08306958A
JPH08306958A JP11088795A JP11088795A JPH08306958A JP H08306958 A JPH08306958 A JP H08306958A JP 11088795 A JP11088795 A JP 11088795A JP 11088795 A JP11088795 A JP 11088795A JP H08306958 A JPH08306958 A JP H08306958A
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gan
sic
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JP11088795A
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Yasuhiko Matsushita
保彦 松下
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 下地層が導電性およびへき開性を有し、かつ
GaN、AlNもしくはInNまたはこれらの混晶から
なる成長層が下地層とほぼ完全に格子整合した半導体装
置を提供することである。 【構成】 Alが添加されたp型6H−SiC基板10
を用いる。p型6H−SiC基板10の{0001}面
上に、p型GaN層21、p型AlGaNクラッド層2
2、n型InGaN発光層23、n型AlGaNクラッ
ド層24およびn型GaN層25を順に含むGaN成長
層20をエピタキシャル成長させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、GaN(窒化ガリウ
ム)、AlN(窒化アルミニウム)もしくはInN(窒
化インジウム)またはこれらの混晶からなる成長層を有
する半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】直接遷移型のバンド構造を有するGaN
は、青色あるいは紫色の光を発する発光ダイオード、半
導体レーザ装置等の半導体発光素子の材料として有望で
ある。しかしながら、GaNからなる良好な基板が存在
しないため、GaN系半導体発光素子を作製する際には
他の材料からなる基板を用いる必要がある。
【0003】例えば、図8に示すように、サファイア
(Al2 3 )基板30の(0001)面上に多結晶の
AlNバッファ層31を形成し、AlNバッファ層31
上にGaN成長層40を形成する。あるいは、図9に示
すように、サファイア基板30の(0001)面上に多
結晶のGaNバッファ層32を形成し、GaNバッファ
層32上にGaN成長層40を形成する。また、図10
に示すように、6H−SiC(炭化ケイ素)基板33の
(0001)面上にGaN成長層40を形成する方法も
提案されている。
【0004】図11は図9の方法を用いて作製される従
来のGaN系発光ダイオードの構造を示す断面図であ
る。図11の発光ダイオードは日経マイクロデバイス1
994年2月号の第92頁〜第93頁に開示されてい
る。
【0005】図11において、サファイア基板30上に
GaNバッファ層32が形成され、GaNバッファ層3
2上に、n型GaN層41、n型AlGaNクラッド層
42、InGaN発光層43、p型AlGaNクラッド
層44およびp型GaN層45からなるGaN成長層4
0が形成されている。p型GaN層45からn型GaN
層41の上部領域までがエッチングされ、p型GaN層
45の上面にp側電極46が形成され、n型GaN層4
1の上面にn側電極47が形成されている。このような
発光ダイオードの構造はラテラル構造と呼ばれている。
【0006】図11の発光ダイオードは、InGaN発
光層43をn型AlGaNクラッド層42およびp型A
lGaNクラッド層44で挟んだダブルヘテロ構造のp
n接合を有し、青色の光を効率よく発生することができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図12にサファイア、
GaNおよびAlNの格子を示し、表1にサファイア、
GaNおよびAlNの格子定数および格子不整合率を示
す。図12においては、GaNおよびAlNの格子が実
線で示され、サファイアの格子が破線で示される。Ga
NおよびAlNの格子において、a1 ′は格子定数a2
の√3倍である。
【0008】
【表1】
【0009】表1に示すように、GaNおよびAlNの
格子定数a2 はそれぞれ3.189Åおよび3.111
Åであり、a1 ′の値はそれぞれ5.524Åおよび
5.388Åである。サファイアの格子定数a1 は4.
758Åであるので、GaNのa1 ′の値とサファイア
の格子定数a1 との比は1.161となり、AlNのa
1 ′の値とサファイアの格子定数a1 との比は1.13
2となる。したがって、サファイアに対するGaNの格
子不整合率は+16.1%となり、サファイアに対する
AlNの格子不整合率は+13.2%となる。このよう
に、GaNおよびAlNの格子定数はサファイアの格子
定数と大きく異なっている。
【0010】図8および図9の構造を有する半導体装置
においては、サファイア基板30上に多結晶のAlNバ
ッファ層31またはGaNバッファ層32を設けること
によりGaN成長層40とサファイア基板30との格子
不整合を緩和している。しかしながら、サファイア基板
30との格子不整を緩和するためにGaN成長層40の
下地層(バッファ層)として多結晶を採用しているの
で、GaN成長層40中に格子欠陥が多くなる。その結
果、素子寿命が短くなるという問題がある。
【0011】また、サファイア基板30が絶縁物であ
り、素子の上下方向に導電性がないので、サファイア基
板30の下面に電極を形成することができない。このた
め、例えば、図11の発光ダイオードでは、n型GaN
層41に電極を形成するために、p型GaN層45から
n型GaN層41の上部領域までを精度良くエッチング
する工程が必要となる。この場合、n側電極47が形成
されるn型GaN層41の膜厚を均一にすることは容易
ではない。その結果、製造工程が複雑となり、歩留りが
低くなる。
【0012】また、サファイア基板30にへき開性がな
いため、ウエハ上に形成された各素子をへき開により分
離することができない。そのため、へき開により共振器
端面が形成される半導体レーザ装置を作製することがで
きない。
【0013】一方、図10に示す構造を有する半導体装
置においては、6H−SiC基板33が導電性およびへ
き開性を有するので、製造工程が複雑化せず、かつウエ
ハ上の各素子をへき開により分離することが可能とな
る。しかしながら、SiCの格子定数が3.08Åであ
り、GaNの格子定数が3.19Åであるため、6H−
SiC基板33とGaN成長層40との界面に3.6%
の格子不整合が存在する。それにより、GaN成長層4
0の結晶性が低下し、格子欠陥が多くなる。
【0014】本発明の目的は、下地層が導電性およびへ
き開性を有し、GaN、AlNもしくはInNまたはこ
れらの混晶からなる成長層が下地層とほぼ完全に格子整
合した半導体装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体装置
は、炭素よりも大きな原子サイズ(炭化ケイ素結晶中の
不純物元素の原子サイズ)を有する不純物元素が添加さ
れた炭化ケイ素からなる下地層上に、ガリウム、アルミ
ニウムおよびインジウムの少なくとも1つを含む窒化物
半導体からなる成長層が形成されたものである。
【0016】好ましくは、下地層と成長層とがほぼ格子
整合するように下地層に不純物元素が添加されている。
特に、不純物元素がアルミニウム、ベリリウム、ガリウ
ム、スカンジウム、チタン、クロムまたは酸素であるこ
とが好ましい。また、下地層は、{0001}成長面、
{1010}成長面、{1120}成長面または{11
1}成長面を有する炭化ケイ素基板またはその炭化ケイ
素基板上に成長した炭化ケイ素層であることが好まし
い。
【0017】
【作用】本発明に係る半導体装置においては、炭化ケイ
素からなる下地層中に炭素よりも大きな原子サイズを有
する不純物元素が添加されることにより、下地層の格子
定数が拡大する。炭化ケイ素中に添加する不純物元素の
量を選択することにより、炭化ケイ素からなる下地層の
格子定数をガリウム、アルミニウム、インジウムの少な
くとも1つを含む窒化物半導体からなる成長層の格子定
数とほぼ一致させることができる。それにより、成長層
が下地層とほぼ完全に格子整合し、成長層の結晶性が良
好となる。
【0018】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例による半導体装
置の製造方法を示す断面図である。第1の実施例では、
図1(a)に示すように、Alが添加された6H−Si
C基板10を用いる。図1(b)に示すように、Alが
添加された6H−SiC基板10の{0001}面上に
GaN成長層20をエピタキシャル成長させる。GaN
成長層20は、GaN層、AlN層、InN層、AlG
aN層、InGaN層、InAlN層およびInAlG
aN層のうち1または2以上の種類からなる積層構造を
有するが、ここでは代表的にGaN成長層と記す。
【0019】六方晶SiCの結晶成長時に、自然核発生
成長(例えばアチソン法)の段階から成長結晶にAlを
一定濃度以上添加すると、成長したSiC単結晶の格子
定数が増加する。
【0020】図2にSi融液中のAl添加量と格子定数
のa0 の拡大率との関係の測定結果を示す。図2の関係
は、LPE法(液相エピタキシャル成長法)によるSi
C成長結晶にAlを添加した場合に得られたものであ
り、成長温度は1700℃である。図2から明らかなよ
うに、Si融液中のAl添加量を増加させるにしたがっ
て、SiC結晶のa軸方向の格子定数a0 が拡大するこ
とがわかる。
【0021】表2に2H−SiC、6H−SiC、Al
N、GaNおよびInNのa軸方向の格子定数a0 およ
びc軸方向の格子定数c0 を示す。また、図3に六方晶
の単位格子を示す。
【0022】
【表2】
【0023】2H−SiCおよび6H−SiCは六方晶
SiC群の一種である。表2に示すように、2H−Si
Cおよび6H−SiCの格子定数a0 は3.08Åであ
り、AlN、GaNおよびInNの格子定数a0 よりも
小さい。そこで、図2に示すように、Si融液中のAl
添加量を適当に選択することにより、2H−SiCおよ
び6H−SiCの格子定数a0 をAlN、GaNおよび
InNの格子定数a0と一致させることができる。これ
により、完全に格子整合した6H−SiC基板10とG
aN成長層20とのヘテロ接合が得られ、GaN成長層
20の結晶性が向上する。
【0024】図4は第1の実施例による半導体装置の一
例であるGaN系発光ダイオードの構造例を示す断面図
である。図4に示すように、Alが添加された厚さ30
0μmのp型6H−SiC基板10を用いる。p型6H
−SiC基板10の{0001}面上に、MOCVD法
(有機金属化学的気相成長法)またはMBE法(分子線
エピタキシャル成長法)によりGaN成長層20が形成
される。
【0025】GaN成長層20は、Mgが添加された厚
さ2μmのp型GaN層21、Mgが添加された厚さ
0.15μmのp型AlGaNクラッド層22、Siお
よびZnが添加された厚さ0.05μmのn型InGa
N発光層23、Siが添加された厚さ0.15μmのn
型AlGaNクラッド層24、およびSiが添加された
厚さ0.5μmのn型GaN層25を順に含む。
【0026】n型GaN層25の上面にはAl/Auか
らなるn側電極26が形成され、p型6H−SiC基板
10の下面にはAu/Niからなるp側電極27が形成
されている。
【0027】図4の発光ダイオードは、n型InGaN
発光層23をp型AlGaNクラッド層22およびn型
AlGaNクラッド層24で挟んだダブルヘテロ構造の
pn接合を有し、青色の光を効率よく発生することがで
きる。
【0028】このように、p型6H−SiC基板10が
導電性を有し、素子の上下方向に導電性があるので、p
側電極27をp型6H−SiC基板10の下面に形成す
ることができる。したがって、素子の構造および製造工
程が複雑化しない。また、6H−SiC基板10がへき
開性を有するので、ウエハ上に形成された各素子をへき
開により分離することができる。さらに、p型6H−S
iC基板10とGaN成長層20との間に多結晶のバッ
ファ層が存在せず、p型6H−SiC基板10がp型G
aN層21と格子整合しているので、GaN成長層20
の結晶性が向上し、格子欠陥が少ない。
【0029】図5は本発明の第2の実施例による半導体
装置の製造方法を示す断面図である。第2の実施例にお
いても、図5(a)に示すように、Alが添加された6
H−SiC基板11を用いる。図5(b)に示すよう
に、Alが添加された6H−SiC基板11の{000
1}面上に、Alが添加された1〜10μm程度の厚さ
の6H−SiC成長層12をエピタキシャル成長させ
る。そして、図5(c)に示すように、6H−SiC成
長層12の{0001}面上にGaN成長層20をエピ
タキシャル成長させる。
【0030】本実施例では、6H−SiC基板11と6
H−SiC成長層12とがそれらの界面で互いに格子整
合するようにAl濃度がほぼ同一になる。特に、6H−
SiC基板11よりも6H−SiC成長層12の方が結
晶性が良好となるため、6H−SiC成長層12上に形
成されたGaN成長層20の結晶性が向上する。
【0031】図6は本発明の第3の実施例による半導体
装置の製造方法を示す断面図である。第3の実施例で
は、図6(a)に示すように、アンドープ(Al無添
加)の6H−SiC基板13を用いる。図6(b)に示
すように、アンドープの6H−SiC基板13の{00
01}面上に、Alが添加された6H−SiC成長層1
4をエピタキシャル成長させる。そして、図6(c)に
示すように、6H−SiC成長層14の{0001}面
上に、GaN成長層20をエピタキシャル成長させる。
【0032】本実施例においては、6H−SiC成長層
14が6H−SiC基板13と格子整合しないので、そ
れらの格子不整合がGaN成長層20にも悪影響を与え
る可能性がある。しかしながら、GaN成長層20が6
H−SiC成長層14とほぼ完全に格子整合しているの
で、従来例に比べるとGaN成長層20の結晶性が改善
される。
【0033】図7は本発明の第4の実施例による半導体
装置の製造方法を示す断面図である。第4の実施例にお
いても、図7(a)に示すように、アンドープの6H−
SiC基板13を用いる。図7(b)に示すように、ア
ンドープの6H−SiC基板13の{0001}面上
に、Alが添加された100μm以上の厚さの6H−S
iC成長層14をエピタキシャル成長させる。そして、
図7(c)に示すように、6H−SiC基板13を研
磨、エッチング等により除去する。その後、6H−Si
C成長層14の{0001}面上にGaN成長層20を
エピタキシャル成長させる。
【0034】本実施例においては、アンドープの6H−
SiC基板13を除去することにより6H−SiC成長
層14と6H−SiC基板13との格子不整合による悪
影響を取り除くことができる。
【0035】以上のように、第1〜第4の実施例によれ
ば、Alが添加された6H−SiC基板または6H−S
iC成長層の{0001}面を下地層として用いること
によりGaN成長層内のGaN層を下地層と完全に格子
整合させることが可能となる。その結果、結晶性の向上
したGaN成長層が得られ、半導体装置の特性が向上
し、素子寿命が長くなる。
【0036】また、6H−SiC基板または6H−Si
C成長層が導電性およびへき開性を有するので、半導体
装置の構造および製造工程が複雑化せず、かつウエハ上
に作製された各素子をへき開により分離することが可能
になる。さらに、へき開により形成される共振器端面を
有する半導体レーザ装置を作製することもできる。
【0037】なお、表2に示したように、2H−SiC
の格子定数a0 は6H−SiCの格子定数a0 と等し
い。したがって、Alが添加された2H−SiC基板ま
たはAlが添加された2H−SiC成長層を下地層とし
て用い、2H−SiC基板または2H−SiC成長層の
{0001}面上にGaN、AlN、InN、AlGa
N、InGaN、InAlNまたはInAlGaNから
なる成長層をエピタキシャル成長させてもよい。また、
その他の全ての六方晶SiC基板または六方晶SiC成
長層を下地層として用いることも可能であり、菱面体S
iC基板または菱面体SiC成長層を下地層として用い
ることも可能である。
【0038】さらに、立方晶SiCの各結晶面の中で
{111}面の原子配列は六方晶SiCの{0001}
面の原子配列と同一であるので、立方晶SiCの{11
1}面を下地層として用いても同様の効果がある。
【0039】また、SiC基板またはSiC成長層にA
lの代わりに、炭素の原子サイズ(0.2Å)よりも大
きな原子サイズ(SiC結晶中の不純物元素の原子サイ
ズ)を有する他の不純物元素を添加してもよい。例え
ば、Be(ベリリウム)、Ga(ガリウム)、Sc(ス
カンジウム)、Ti(チタン)、Cr(クロム)または
O(酸素)をSiC基板またはSiC成長層に添加する
ことによりSiC基板またはSiC成長層の格子定数a
0 を拡大させることができる。
【0040】また、第1〜第4の実施例では、SiC基
板またはSiC成長層に不純物元素を添加することによ
り、SiC結晶のa軸方向の格子定数a0 をGaN、A
lNもしくはInNまたはこれらの混晶からなる成長層
のa軸方向の格子定数a0 と一致させているが、SiC
基板またはSiC成長層のc軸方向の格子定数c0 をG
aN、AlNもしくはInNまたはこれらの混晶からな
る成長層のc軸方向の格子定数c0 と一致させることも
可能である。この場合、GaN、AlNおよびInNは
ウルツ鉱型結晶であるので、六方晶SiCの中でも2H
−SiCのみが下地層として使用可能である。他の型の
六方晶SiCはc軸方向の結晶の並び方がウルツ鉱型結
晶とは異なる。
【0041】表2に示したように、2H−SiCのc軸
方向の格子定数c0 は5.05Åであり、GaNおよび
InNのc軸方向の格子定数c0 はそれぞれ5.19Å
および5.70Åである。したがって、2H−SiCに
不純物元素を添加することにより2H−SiC結晶の格
子定数c0 をGaNまたはInNの格子定数c0 と一致
させることができる。
【0042】なお、表2に示したように、AlNのc軸
方向の格子定数c0 は2H−SiCのc軸方向の格子定
数c0 よりも小さいので、2H−SiCに不純物元素を
添加することにより2H−SiCの格子定数c0 をAl
Nの格子定数c0 と一致させることはできない。したが
って、2H−SiC基板または2H−SiC成長層の
{1010}面または{1120}面を成長面とする場
合、AlNは成長層として適当ではない。
【0043】したがって、不純物元素が添加された2H
−SiC基板または2H−SiC成長層を下地層として
用い、2H−SiC基板または2H−SiC成長層の
{1010}面上または{1120}面上にGaN、I
nN、AlGaN、InGaN、InAlNまたはIn
AlGaNからなる成長層をエピタキシャル成長させて
もよい。この場合にも、成長層と下地層の格子定数c0
がそれらの界面でほぼ完全に格子整合し、成長層の結晶
性が向上する。
【0044】不純物元素としては、上記と同様に、アク
セプタとなるAlの他、炭素よりも大きな原子サイズ
(SiC結晶中の不純物元素の原子サイズ)を有する他
の不純物元素を用いることができる。例えば、Be、G
a、Sc、Ti、CrまたはOを用いてもよい。このう
ち、Be、GaおよびScはアクセプタとなり、Crは
ドナーとなる。なお、上記不純物元素以外の不純物元素
も同時に添加して導電型を決定してもよい。
【0045】なお、2Hの{0001}面、2Hの{1
010}面または2Hの{1120}面から0〜10°
を傾斜した成長面を有するSiC基板またはSiC成長
層を下地層として用いてもよい。
【0046】上記のように、本発明は、GaN、AlN
もしくはInNまたはこれらの混晶からなる成長層を有
する半導体装置に適用される。本発明は、発光ダイオー
ド、半導体レーザ装置等の半導体発光素子およびその他
の種々の半導体装置に適用することができる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ガリウ
ム、アルミニウムおよびインジウムの少なくとも1つを
含む窒化物半導体からなる成長層と不純物元素が添加さ
れた炭化ケイ素からなる下地層とがほぼ完全に格子整合
するので、成長層の結晶性が良好となり、格子欠陥が少
なくなる。その結果、半導体装置の特性が向上し、素子
寿命が長くなる。
【0048】また、炭化ケイ素からなる下地層が導電性
およびへき開性を有するので、半導体装置の構造および
製造工程が複雑化せず、かつウエハ上に作製された各素
子をへき開により分離することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による半導体装置の製造
方法を示す断面図である。
【図2】Si融液中のAl添加量と格子定数a0 の拡大
率との関係の測定結果を示す図である。
【図3】六方晶の単位格子を示す図である。
【図4】第1の実施例によるGaN系発光ダイオードの
構造を示す断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造
方法を示す断面図である。
【図6】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造
方法を示す断面図である。
【図7】本発明の第4の実施例による半導体装置の製造
方法を示す断面図である。
【図8】従来の半導体装置の構造の一例を示す断面図で
ある。
【図9】従来の半導体装置の構造の他の例を示す断面図
である。
【図10】従来の半導体装置の構造のさらに他の例を示
す断面図である。
【図11】従来のGaN系発光ダイオードの構造を示す
断面図である。
【図12】GaNおよびAlNの格子およびサファイア
の格子を示す図である。
【符号の説明】
10,11,13 6H−SiC基板 12,14 6H−SiC成長層 20 GaN成長層 21 p型GaN層 22 p型AlGaNクラッド層 23 n型InGaN発光層 24 n型AlGaNクラッド層 25 n型GaN層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素よりも大きな原子サイズを有する不
    純物元素が添加された炭化ケイ素からなる下地層上に、
    ガリウム、アルミニウムおよびインジウムの少なくとも
    1つを含む窒化物半導体からなる成長層が形成されたこ
    とを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記不純物元素は、アルミニウム、ベリ
    リウム、ガリウム、スカンジウム、チタン、クロムまた
    は酸素であることを特徴とする請求項1記載の半導体装
    置。
  3. 【請求項3】 前記下地層は、{0001}成長面、
    {1010}成長面、{1120}成長面または{11
    1}成長面を有する炭化ケイ素基板または前記炭化ケイ
    素基板上にエピタキシャル成長した炭化ケイ素層である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置。
JP11088795A 1995-05-09 1995-05-09 半導体装置 Pending JPH08306958A (ja)

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