JPH08305898A - 自動券売機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 定期券発券機能付の自動券売機において、運
賃改正時等の定期券発行テストを、乗車券に印字して安
価に行う。 【構成】 自動券売機の本体を定期券発券のテストモー
ドに設定するテストモード設定手段と、そのテストモー
ド設定手段により前記自動券売機の本体が定期券発券の
テストモードに設定されたとき、発券される定期券の印
字内容をその乗車券発券ユニットから発券される乗車券
に印字して発券する制御手段とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自動券売機に係り、特
に、一つの自動券売機の本体から乗車券と定期券とを発
券することのできる定期券発券機能付の自動券売機に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、定期券発券機能付の自動券売機
は、自動券売機の本体（以下、本体という）に、乗車券
発券ユニットと定期券発券ユニットとが組込まれてい
る。そして、利用者が本体に所定の金額の金銭（プリペ
イドカード等のカードも含む）が投入されるとともに、
乗車券の料金（口座）釦や定期券の期間釦等の所定の釦
が押下されると、乗車券又は定期券が発券されるように
構成されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
定期券発券機能付の自動券売機においても、運賃改定が
ある場合、又は駅が新設される場合等のように本体の運
用が変わる場合は、その新たな運用のための処理プログ
ラムが組込まれるとともに、実際の運転に先立って、そ
の処理プログラムが正常に作動するか否かをチェックす
るために、本体から乗車券又は定期券を発券させるテス
トが行われる。

【０００４】このテストにおいて発券される乗車券は、
運用される日付データが異なるために、後に不正に使用
されるおそれはないが、定期券の場合は少なくとも１ケ
月の有効期間があるので、発券されたテスト用の定期券
の管理を誤ると不正使用されるおそれがあった。また、
定期券の用紙はカード式であるので、ロール紙を裁断し
て発券される乗車券よりもテストに要するコストがかさ
むという欠点があった。

【０００５】そこで、本発明は、上記欠点を解決するた
めになされたものであって、その目的は、テスト用で発
券される定期券の不正使用を防止できるようにするとと
もに、低コストにテストができる自動券売機を提供する
ことにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係る自動券売機
は、上記目的を達成するために、所定の乗車券を発券す
ることのできる乗車券発券ユニットと、所定の定期券を
発券することのできる定期券発券ユニットとを備えた自
動券売機において、本体を定期券発券のテストモードに
設定するテストモード設定手段と、前記テストモード設
定手段により前記本体が定期券発券のテストモードに設
定されたとき、発券される定期券の印字内容を前記乗車
券発券ユニットから発券される乗車券に印字して発券す
る制御手段とを有することを特徴としている。

【０００７】

【作用】上記構成において、制御手段は、テストモード
設定手段により本体が定期券発券のテストモードに設定
されたとき、発券される定期券の印字内容を前記乗車券
発券ユニットから発券される乗車券に印字して発券す
る。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は一実施例に係る本体ａの正面図であって、
スラントタイプの接客パネル１の上部には、本体ａの稼
動状態を表示する表示部２が設けられている。

【０００９】接客パネル１の表示部２の中央部には、利
用者に対して購入案内等の所定の案内内容を表示すると
ともに、希望する乗車券や定期券を指定するタッチパネ
ル式の表示画面３と、係員を呼出すときに押下される呼
出釦４及び購入動作を途中で中止するときに押下される
取消釦５がそれぞれ設けられている。

【００１０】接客パネル１の下部には、乗車券の発券口
９と、定期券発券時の基礎データとなる旧定期券を挿
入、又は新たな定期を発券する発券口１０と、乗車券又
は定期券の購入を硬貨で行うときの硬貨を投入する投入
口１１と、乗車券又は定期券の購入を紙幣で行うときの
紙幣を挿入する挿入口１２と、購入金銭をプリペイドカ
ード等のカードで行うときの挿入口１３と、釣銭の排出
口１４とが設けられている。

【００１１】また、表示画面３の下部には、投入金額を
表示する金額表示部６、係員と応答するときに用いられ
るマイクロホン７及びスピーカ８が並設されている。

【００１２】図１中、１５は、本体ａの内側に設けられ
た乗車券発券ユニットであって、乗車券用ロール紙を備
え、そのロール紙を所定の長さに切断するとともに、所
定の印字（発駅や金額等の印字）や、その印字内容に応
じた所定の磁気データを書込んで発券することができる
ように構成されている。

【００１３】図１中、１６は、本体ａの内側に設けられ
た定期券発券ユニットであって、定期券用カードを備
え、その定期券用カードに乗車区間等の所定の内容を印
字するとともに、その印字内容に対応した所定の磁気デ
ータを書込んで発券することができるように構成されて
いる。

【００１４】図２は、接客パネル１の裏面に当る係員パ
ネル１′を示していて、ここには、係員によって操作さ
れるキーボード１７と表示画面１８とが設けられてい
る。

【００１５】図１中、Ｃは、本体ａを統括的に制御する
制御器であって、その電気的構成は図３に示されてい
る。

【００１６】制御器Ｃは、マイクロコンピュータからな
る制御部１９を有し、この制御部１９に上述の乗車券発
券ユニット１５、定期券発券ユニット１６、及び図１で
は示されていないが、投入口１１から投入された硬貨、
又は挿入口１２から挿入された紙幣を鑑別し、釣銭が生
じたときに釣銭を放出する金銭処理ユニット２０が接続
されている。

【００１７】また、制御器Ｃには、表示画面３の表示内
容を表示制御するとともに、表示画面３からの信号を入
力するための表示・入力ドライバ２１と、係員によって
操作されるキーボード１８からの信号を入力する入力ド
ライバ２２と、表示画面１７の表示内容を制御する表示
ドライバ２３とが接続されている。

【００１８】本実施例に係る自動券売機の表示画面３を
操作しての乗車券購入、又は定期券購入は、従来のタッ
チパネル式の自動券売機と同様なので、その購入動作に
ついての説明は省略する。

【００１９】次に、図４のフローチャートを用いて本実
施例に係る自動券売機のテストモードにおける制御動作
について説明する。

【００２０】今、本体ａが稼動中で、乗車券発券ユニッ
ト１５も定期券発券ユニット１６も正常な場合は、図１
に示されるように、表示部２に「乗車券発売中」，「定
期券発売中」が表示される。したがって、利用者は、乗
車券又は定期券のいずれでも購入することができる。

【００２１】そして、今、運賃改訂等により、新たな処
理プログラムを用いての発券処理が正確に実行されるか
否かのテストが行われるものとする。また、このテスト
が定期券発行のテストであるとする。この場合、係員に
よってキーボード１８から本体ａを定期券発券のテスト
モードに設定するための信号が入力される（ステップ１
００肯定。以下、ステップをＳとする。）。

【００２２】本体ａが定期券発券のテストモード（以
下、テストモードという）に設定されると、接客パネル
１の表示部２の表示は発売中止に変わり、利用者に対し
て券購入ができない旨報知される（図４のフローチャー
トでは省略）。

【００２３】本体ａがテストモードに設定された後、テ
ストのために発券される定期券の発行条件、つまり区
間，月数等の発行条件が表示画面３から入力される（Ｓ
１０２）。なお、この発行条件の入力は、挿入口１０か
ら上述の発行条件のデータの記載された旧定期券と同様
のテスト用のカードを挿入するようにしてもよい。

【００２４】次いで、投入口１１又は挿入口１２から定
期券購入条件を満たす金銭の投入が行なわれる。つま
り、利用者が定期券購入時と同じように実際に金銭が投
入される（Ｓ１０４）。なお、金銭投入は、硬貨等の金
銭を用いずに、テスト用のプリペイドカードを挿入口１
３に挿入するようにしてもよい。

【００２５】定期券の発行条件の入力が終了し、金銭投
入条件が満たされると（Ｓ１０４肯定）、定期券発行の
ための所定の演算処理が行われ（Ｓ１０６）、その演算
結果に基づいて定期券に印字すべき内容が確定する。そ
して、その印字内容が乗車券発券ユニ１５から発券され
る乗車券に印字されて発券される（Ｓ１１０、Ｓ１１
２）。図５は、乗車券に定期券の内容を印字した例が示
されている。ここに示されるように、印字される内容
は、実際の定期券に印字される内容と異なり、係員がチ
ェックできる駅コード等で示されている。したがって、
本発明で印字というときは、定期券に実際に印字される
形態で印字されるだけでなく、このように係員がチェッ
クできる形態で印字される場合をも含んでいる。

【００２６】係員は、発券された乗車券の印字内容を確
認することにより、定期券が正常に発券されるか否かを
チェックすることができる。しかも、発券された乗車券
は定期券と形状が相違しているだけでなく、磁気データ
も定期券と相違するので、後に不正使用されるおそれが
なく、発券される乗車券は定期券のカードよりも安価な
ので、低コストにテストを行うことができる。

【００２７】

【発明の効果】本発明に係る自動券売機は、本体を定期
券発券のテストモードに設定するテストモード設定手段
と、そのテストモード設定手段により前記本体が定期券
発券のテストモードに設定されたとき、発券される定期
券の印字内容を乗車券発券ユニットから発券される乗車
券に印字して発券する制御手段とからなるので、係員
は、発券された乗車券の印字内容を確認することによ
り、定期券が正常に発券されるか否かをチェックするこ
とができる。しかも、発券された乗車券は定期券と形状
が相違しているだけでなく、磁気データも定期券と相違
するので、後に不正使用されるおそれがなく、乗車券の
用紙は定期券のカードよりも安価なので、低コストにテ
ストを行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る自動券売機の正面図で
ある。

【図２】係員パネルの正面図である。

【図３】制御器の電気的構成を示すブロック図である。

【図４】制御動作を示すフローチャートである。

【図５】乗車券に印字した例を示す説明図である。

【符号の説明】

ａ 自動券売機の本体（本体） Ｃ 制御器 １ 接客パネル ２ 表示部 ３ 表示画面 ９，１０ 発券口 １１ 投入口 １２ 挿入口 １５ 乗車券発券ユニット １６ 定期券発券ユニット １９ 制御部 ２０ 金銭処理ユニット ２１ 表示・入力ドライバ ２２ 入力ドライバ ２３ 表示ドライバ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の乗車券を発券することのできる乗
   車券発券ユニットと、所定の定期券を発券することので
   きる定期券発券ユニットとを備えた自動券売機におい
   て、 前記自動券売機の本体を定期券発券のテストモードに設
   定するテストモード設定手段と、 前記テストモード設定手段により前記自動券売機の本体
   が定期券発券のテストモードに設定されたとき、発券さ
   れる定期券の印字内容を前記乗車券発券ユニットから発
   券される乗車券に印字して発券する制御手段と、 を有することを特徴とする自動券売機。