JPH08305887A - パラメトリック編集機能付cadシステム - Google Patents

パラメトリック編集機能付cadシステム

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Publication number
JPH08305887A
JPH08305887A JP8053190A JP5319096A JPH08305887A JP H08305887 A JPH08305887 A JP H08305887A JP 8053190 A JP8053190 A JP 8053190A JP 5319096 A JP5319096 A JP 5319096A JP H08305887 A JPH08305887 A JP H08305887A
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JP
Japan
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shape
geometric condition
graphic
geometric
parametric
Prior art date
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Application number
JP8053190A
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English (en)
Inventor
Hiroki Kondo
浩樹 近藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一旦変形された図形に対して操作者が指示し
た幾何条件変更指令を学習することにより、次回以降、
自動的に意図通りの図形を得る。 【構成】 図形10を構成する各要素1〜8の幾何条件
23及び各要素を変更する場合における変更処理優先度
24を幾何条件データ記憶部13に記憶し、寸法変更指
令の入力に応じて、図形の指定部分の寸法が指定寸法に
一致するように、各要素を幾何条件データ記憶部に記憶
されている該当要素の変更処理優先度に基づいて幾何条
件の有効・無効を判断しながら順番に変更していく。そ
して、幾何条件変更指令に応じて、指定要素の幾何条件
の有効・無効を変更して再度図形を変更し、最後に、変
更された幾何条件の有効・無効に基づいて幾何条件デー
タ記憶部に記憶されている変更処理優先度24を変更す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は図形を作成するCA
D(Computer Aided Design)システムに係わり、特に、
既に作成された図形における指定部分の寸法を簡単に変
更できるパラメトリック編集機能付CADシステムに関
する。
【0002】
【従来の技術】図形を作成するCADシステムにおける
図形を修正,削除.変更,追加等の編集を行う機能の一
つとして、既に作成済みの図形中の一部を指定して、こ
の指定部分の寸法を変更すると、同一図形内の関連する
他の部分の寸法や形状が自動的に変更されて、変更図形
が自動的に作成されるパラメトリック編集機能が実用化
されている。
【0003】このようなパラメトリック編集機能付CA
Dシステムを用いた図形変更処理手順を図26を用いて
説明する。図26(a)をこのCADシステムで作成さ
れた図形10とする。この図形10はそれぞれ1番から
8番までの番号が付された8個の要素1〜8から構成さ
れている。そして、CADシステムの図形データ記憶部
には図形10がこの図形10を構成する8つの要素1〜
8に分解された状態で記憶されている。
【0004】さらに、パラメトリック編集機能を実現す
るために、各要素1〜8毎に、該当要素が全体の図形1
0の一部を構成するために必要な幾何条件を予め設定し
ておく。この幾何条件とは、例えば要素1においては、
図示するように、[垂直]であり、かつ[長さ固定]で
ある。また、要素2においては、[水平]であり、かつ
[長さ固定]である。
【0005】そして、例えば図26(a)の図形10の
要素1と要素8との間の寸法Bを図26(b)に示すよ
うに寸法Aに変更する寸法変更指示を入力すれば、要素
1と要素8との間の寸法が寸法Bから寸法Aになるよう
に、各要素1〜要素8を前記幾何条件を順番に判断しな
がら順番に変更していく。そして、全ての要素1〜8の
変更処理が終了すると、例えば操作者が意図する図26
(b)に示す指定寸法Aを満足する図形11aが得られ
る。
【0006】しかし、指定部分の寸法Aを指定したのみ
では、必ずしも操作者が意図する図26(b)の図形1
1aが得られるとは限らなくて、例えば図26(c)に
示す寸法Aのみを満足する他の図形11bが出力される
場合もある。
【0007】このような意図しない図形11bが出力さ
れた場合、操作者は、先の変更処理をキャンセルして、
図26(c)に示す図形11bを図26(a)に示す元
の図形10に戻し、意図した形状の図形11aが得られ
るように幾何条件を変更して再度変形を試み、意図した
形状の図形11aが得られるまで試行錯誤を繰返して、
最終的な図形11aを得るようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た手法で意図した形状の図形11aを得るようにしたパ
ラメトリック編集機能付CADシステムにおいても、ま
だ解消すべき次のような課題があった。
【0009】すなわち、前述したように、操作者が意図
した形状の図形11aを得るために必要な幾何条件は、
変形前の形状の図形10に基づいて操作者が長年の経験
と勘に基づいて判断していた。
【0010】したがって、このパラメトリック編集機能
付CADシステムの処理動作に不慣れな操作者にとって
は、意図した形状の図形11aが得られるまでの試行錯
誤回数が増大して、意図した形状の図形11aが得られ
るまでに多大の労力と時間が必要であった。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、操作者による幾何条件変更操作にて一旦意
図した形状の図形が得られた後に、変更された幾何条件
を学習させることによって、同様の寸法変更指令が発生
した場合における意図した形状の図形を得るための各要
素の必要な幾何条件が容易に得られ、図形の変更作業能
率を向上できると共に、たとえ、このCADシステムに
不慣れな操作者であっても、短時間でかつ簡単に意図す
る形状の図形を得ることができるパラメトリック編集機
能付CADシステムを提供することを目的とする。
【0012】さらに、学習された図形に近似する他の図
形であれば、蓄積された学習結果を利用でき、種々の図
形に対する図形要素の変更作業をより能率的に遂行でき
るパラメトリック編集機能付CADシステムを提供する
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に本発明の請求項1のパラメトリック編集機能付CAD
システムにおいては、複数の要素で構成された図形を記
憶する図形データ記憶部と、図形データ記憶部に記憶さ
れた図形を構成する各要素の幾何条件及び各要素を変更
する場合における変更処理優先度を記憶する幾何条件デ
ータ記憶部と、図形の変更部分を指定した寸法変更指令
及び要素を指定した幾何条件変更指令が入力される入力
装置と、寸法変更指令の入力に応じて、図形データ記憶
部に記憶されている図形の指定部分の寸法が指定寸法に
一致するように、図形データ記憶部に記憶されている各
要素を、幾何条件データ記憶部に記憶されている該当要
素の変更処理優先度に基づいて幾何条件の有効・無効を
判断しながら、順番に変更していく形状変更手段と、形
状変更手段にて変更された各要素で構成された図形を表
示する表示装置と、表示装置に図形が表示された後に入
力装置を介して入力された幾何条件変更指令に応じて、
指定要素の幾何条件の有効・無効を変更して形状変更手
段を再起動して図形を再変更する幾何条件変更手段と、
幾何条件変更手段にて変更された幾何条件の有効・無効
に基づいて幾何条件データ記憶部に記憶されている変更
処理優先度を変更する処理優先度変更手段とを備えてい
る。
【0014】請求項2は、請求項1のパラメトリック編
集機能付CADシステムにおける幾何条件データ記憶部
には、各要素毎に複数の幾何条件が記憶され、かつこの
各幾何条件に対して変更処理優先度が付されている。
【0015】また、請求項3のパラメトリック編集機能
付CADシステムにおいては、複数の要素で構成された
図形を記憶する図形データ記憶部と、図形データ記憶部
に記憶された図形の形状特徴を抽出する形状解析手段
と、各種図形における形状特徴、幾何条件及び該当図形
の各要素を変更する場合の変更処理優先度を記憶するパ
ラメトリック形状辞書と、形状解析手段で抽出された該
当図形の形状特徴に同一の形状特徴を有した図形の幾何
条件及び変更処理優先度をパラメトリック形状辞書から
読出すパラメトリック形状辞書検索手段と、図形データ
記憶部に記憶された図形及びパラメトリック形状辞書検
索手段にて読出された幾何条件及び変更処理優先度を記
憶するカレント形状データバッファと、図形の変更部分
を指定した寸法変更指令及び要素を指定した幾何条件変
更指令が入力される入力装置と、寸法変更指令の入力に
応じて、カレント形状データバッファに記憶されている
図形の指定部分の寸法が指定寸法に一致するように、該
当図形の各要素を同じくカレント形状データバッファに
記憶されている変更処理優先度に基づいて幾何条件の有
効・無効を判断しながら、順番に変更していく形状変更
手段と、形状変更手段にて変更された各要素で構成され
た図形を表示する表示装置とを備えている。
【0016】請求項4の発明は、請求項3のパラメトリ
ック編集機能付CADシステムに対して、さらに、パラ
メトリック形状辞書検索手段にて同一形状特徴を有した
図形が検出されなかったとき、図形テータ記憶部に記憶
された図形に対する形状解理手段で抽出された形状特徴
及び新規作成した該当図形に対する幾何条件及び変更処
理優先度をパラメトリック形状辞書に追加登録する辞書
追加登録手段を付加している。
【0017】請求項5の発明は、請求項4のパラメトリ
ック編集機能付CADシステムに対して、表示装置に図
形が表示された後に入力装置を介して入力された幾何条
件変更指令に応じて、指定要素の幾何条件の有効・無効
を変更して形状変更手段を再起動して図形を再変更する
幾何条件変更手段と、幾何条件変更手段にて変更された
幾何条件の有効・無効に基づいてパラメトリック形状辞
書に記憶されている対応する図形の変更処理優先度を変
更する辞書記憶内容変更手段とを付加している。
【0018】請求項6の発明においては、パラメトリッ
ク形状辞書を形状辞書インタフェースを介して外部の補
助記憶装置内に形成している。このように構成された請
求項1のパラメトリック編集機能付CADシステムにお
いては、幾何条件データ記憶部内に、図形データ記憶部
に記憶された図形を構成する各要素の幾何条件及び各要
素を寸法変更指令に従って変更する場合における変更処
理優先度が記憶されている。
【0019】そして、操作者によつて入力装置を介して
図形の変更部分を指定した寸法変更指令が入力される
と、形状変更手段が起動して、図形データ記憶部に記憶
されている図形の指定部分の寸法が指定寸法に一致する
ように、図形データ記憶部に記憶されている各要素を、
幾何条件データ記憶部に記憶されている該当要素の変更
処理優先度に基づいて幾何条件の有効・無効を判断しな
がら、順番に変更していく。
【0020】すなわち、図形の指定部分の寸法が指定寸
法に一致するように各要素を変更処理優先度に従って順
番に変更していく。そして、この順版に変更していく過
程で自己の要素に設定された幾何条件を満たすように変
更するが、変更処理優先度の高い要素がこの要素の幾何
条件に基づいて変更されていた場合に、この変更によっ
て、自己の幾何条件が満たされない場合は、優先度の高
い要素の幾何条件を有効とし、優先度が低い幾何条件を
無効と判定して、この無効の幾何条件を無視して自己の
要素を変更する。
【0021】操作者は、この形状変更手段にて変更され
た図形が自己の意図しない形状の図形の場合は、要素を
指定して幾何条件の変更指令を入力する。すると、指定
要素の幾何条件の有効・無効が変更されて形状変更手段
が再起動して図形が操作者の意図した形状に再変更され
る。
【0022】そして、表示装置に操作者の意図した形状
の図形が表示されると、変更された幾何条件の有効・無
効に基づいて幾何条件データ記憶部に記憶されている変
更処理優先度が変更される。
【0023】したがって、次回以降に同様の図形変更を
行う場合は、この変更された変更処理優先度に従って各
要素が変更されるので、直ちに操作者が意図した形状の
図形が得られる。
【0024】すなわち、一度操作者の意図した図形が得
られると、この図形の変更過程で使用された各要素の幾
何条件が各要素の変更処理優先に学習結果として取込ま
れる。
【0025】また、請求項2の発明においては、一つの
要素に対して複数の幾何条件が設定される場合に、各幾
何条件に対しても変更処理優先度が付されている。した
がって、同一要素内においても、変更処理優先度の高い
幾何条件が先に判断され、より精度の高い学習効果が期
待できる。
【0026】さらに、請求項3の発明においては、各種
図形における形状特徴、幾何条件及び該当図形の各要素
を変更する場合の変更処理優先度を記憶するパラメトリ
ック形状辞書が設けられている。さらに、入力されて図
形データ記憶部に記憶された図形の形状特徴を抽出する
形状解析手段が設けられている。
【0027】そして、パラメトリック編集の対象となる
図形が入力され図形データ記憶部に書込まれると形状解
析手段が起動される。この形状解析手段は、このシステ
ムで判定可能な形状特徴項目とその判定手段に従って対
象となる図形が有する形状特徴を抽出する。この抽出さ
れた形状特徴でパラメトリック形状辞書が検索され、同
一形状特徴を有する図形の幾何条件及び変更処理優先度
が読出されてカレント形状データバッファに設定され
る。
【0028】そして、請求項1の形状変更手段とほぼ同
様の機能を有する形状変更手段が起動して、入力装置か
ら入力された寸法変更指令に応じて、カレント形状デー
タバッファに記憶されている図形の指定部分の寸法が指
定寸法に一致するように、該当図形の各要素を同じくカ
レント形状データバッファに記憶されている変更処理優
先度に基づいて幾何条件の有効・無効を判断しながら、
順番に変更していく。その結果、図形が操作者の意図し
た形状に変更される。そして、変更された図形は表示装
置に表示される。
【0029】したがって、この請求項3においては、た
とえパラメトリック形状辞書に、今回入力た図形に一致
する図形の幾何条件及び変更処理優先度が記憶されてい
なかったとして、入力された図形の特徴と一致する特徴
を有する図形の幾何条件及び変更処理優先度が記憶され
ていれば、この幾何条件及び変更処理優先度を採用して
入力した図形を変更したとしてもほぼ正しい結果が得ら
れる。
【0030】よって、パラメトリック形状辞書に記憶す
る必要のある各図形毎の幾何条件及び変更処理優先度の
数を低減でき、かつパラメトリック形状辞書に対する検
索処理速度を向上できる。また、新規に幾何条件及び変
更処理優先度を作成する回数が大幅に低減されるので、
処理能率をさらに向上できる。
【0031】また、請求項4においては、パラメトリッ
ク形状辞書に同一形状特徴が登録されていない場合は、
この新規に入力された図形に対する幾何条件及び変更処
理優先度が新規に作成されて形状特徴と共にパラメトリ
ック形状辞書に追加登録される。したがって、次回から
同一形状特徴を有した図形及び近似した図形に対する変
更処理が能率的に実施される。
【0032】さらに、請求項5においては、パラメトリ
ック形状辞書を有した請求項4の発明のCADシステム
において、請求項1のCADシステムと同様に、操作者
は、変更された図形が自己の意図しない形状の図形の場
合は、要素を指定して幾何条件の変更指令を入力する。
すると、指定要素の幾何条件の有効・無効が変更されて
形状変更手段が再起動して図形が操作者の意図した形状
に再変更される。
【0033】そして、表示装置に操作者の意図した形状
の図形が表示されると、変更された幾何条件の有効・無
効に基づいてパラメトリック形状辞書に記憶されている
変更処理優先度が変更される。したがって、次回以降に
同様の図形変更を行う場合は、この変更された変更処理
優先度に従って各要素が変更されるので、直ちに操作者
が意図した形状の図形が得られる。
【0034】請求項6においては、特定の特徴を有する
形状に対する幾何条件とその変更処理優先度が図形デー
タ記憶部から分離されて外部の補助記憶装置内に形成さ
れたパラメトリック形状辞書に貯えられるようになり、
特定の形状に施された学習結果が、その形状と同じ特徴
を有する全ての形状に適用できるようになり、学習効率
が大幅に向上する。
【0035】
【発明の実施の形態】以下本発明の各実施形態を図面を
用いて説明する。 (第1実施形態)図1は第1実施形態のパラメトリック
編集機能付CADシステムの概略構成を示すブック図で
ある。
【0036】このパラメトリック編集機能付CADシス
テムは、図示しないCADシステム本体で作成された複
数の要素で構成された図形を記憶する例えばHDD等で
形成された図形データ記憶部12と、図形を構成する各
要素の幾何条件及び変更処理優先度を記憶する同じくH
DD等で形成された幾何条件データ記憶部13と、CR
T表示装置等で形成された表示装置14と、操作者が各
種指令を入力するための入力装置15と、アプリケーシ
ョンプログラム上に構成された制御部16とで構成され
ている。
【0037】そして、アプリケーションプログラム上に
ソフト的に構成された制御部16は、表示制御部17
と、形状変更処理部18と、幾何学条件変更処理部19
と、処理優先度変更処理部20とで構成されている。さ
らに、形状変更処理部18内には、処理要素キュー21
と処理履歴記憶領域22とが形成されている。
【0038】図形データ記憶部12内には、図2に示す
ように、複数の要素で形成された図形10が記憶されて
いる。具体的には、例えば図示する図形10を構成する
8個の要素1〜8毎に、各要素1〜8の位置及び大き
さ、方向等を特定するデータが記憶されている。
【0039】また、幾何条件データ記憶部13内には、
図4に示すように、図形データ記憶部12に記憶されて
いる図形10の各要素1〜8毎に、該当要素が図形10
の一部を構成するために必要な複数の幾何条件23が記
憶されている。そして、各幾何条件23毎に、該当幾何
条件23の所属する要素1〜8を変更する場合における
優先度(変更処理優先度)24が設定されている。な
お、優先度は数字が小さい方が優先度が高いことを示
す。
【0040】例えば、図2の図形10における右端の要
素1は、[1000]の優先度24を有する[垂直]の幾何条
件23と、[1100]の優先度24を有する[長さ固定]の
幾何条件23と、[500] の優先度24を有する[要素8
との寸法]の幾何条件23が設定されている。
【0041】また、図2の図形10における要素2は、
[1200]の優先度24を有する[水平]の幾何条件23
と、[1300]の優先度24を有する[長さ固定]の幾何条
件23とか設定されている。
【0042】したがって、この2つの要素1,2を比較
すると、[500] の優先度24が最も優先度が高いので、
図形10を寸法変更指令に従って変更する場合、要素2
より先に要素1の変更が実施される。さらに、同一要素
1に内においては、最初に、[要素8との寸法]の幾何
条件23の有効・無効が判断されて、判断結果に基づい
て要素1の変更が実行される。次に、[垂直]の幾何条
件23の有効・無効が判断されて、判断結果に基づいて
要素1の変更が実行される。
【0043】前記形状変更処理部18の処理要素キュー
21内には、図3に示すように、図形10を変更する場
合における各要素1〜8の優先度24の高い順に設定さ
れた変更処理順次が設定される。
【0044】図1の表示装置14は制御部16内の表示
制御部17にて各種図形が表示制御される。表示制御部
17は必要に応じて、図形データ記憶部12内に記憶さ
れている元の図形10を読出して表示装置14へ表示出
力すると共に、形状変更処理部18にて変更された図形
を表示装置14へ表示出力する。
【0045】入力装置15は、例えばキーボードやマウ
ス等からなり、入力装置15を用いて、操作者が、表示
装置14に表示された図形データ記憶部12内から読出
した図形10の変更部分を指定して寸法変更指令を入力
したり、表示された変更済みの図形に対して要素を指定
して幾何条件変更指令を入力する。
【0046】例えば、図2に示す図形10の要素1と要
素8との間の寸法Bを図7(a)〜(d)に示すように
寸法Aへ変更する寸法変更指令が入力される。次に、制
御部16を構成する形状変更処理部18,幾何条件変更
処理部19及び処理優先度変更処理部20の動作を説明
する。
【0047】先ず、形状変更処理部18は、入力装置1
5から変更部分を指定した寸法変更指令が入力すると、
図形データ記憶部12に記憶されている図形10の形状
を変更して、例えば図7(a)に示す図形26を得て、
表示制御部17を介して表示装置14へ表示する。そし
て、図形の変形処理の履歴を処理履歴記憶領域22に逐
次記憶保持する。
【0048】この形状変更処理部6における図形の変形
処理手順を図5及び図6の流れ図を用いて説明する。図
5の流れ図が開始され、P(プログラム・ステップ)1
において、入力装置15から寸法変更指令を受領する
と、図4に示す幾何条件データ記憶部13の変更すべき
図形10の要素1〜8の各優先度24を読出して、優先
度24の高い(値の小さい)順に、各要素1〜8を配列
し直して、図3に示すように、処理要素キュー21に登
録する。
【0049】次に、P2〜P12において、処理要素キ
ュー21に記憶されている各要素1〜8を記憶順に読出
して、各要素1〜8に対してP3〜P11に示す各処理
を行う。
【0050】先ず、処理要素キュー21の先頭の要素に
対し、P3において結合チェック処理を行う。この結合
チェック処理において、P3aにて、該当要素が1番目
の要素であるか否かを判定して、1番目の要素の場合
は、この要素の対する結合チェック処理を省略する。
【0051】P3bにて、該当要素が、既に実行された
変形により他の要素との結合が離れていた場合は、結合
させる変形が許されるか否か判定した上で結合処理が実
行される(P3d)。同様に、該当要素の端点が移動可
能か否かを判定して(P3c)、可能であれば、結合さ
せる変形を実行する。なお、この変形が許されるか否か
は、その変形を実行すると既に処理した幾何条件を破壊
するか否かで判定される。
【0052】P3における結合チェック処理が終了する
と、P4へ進み、P4〜P10において、その要素に付
加されている図4に示す幾何条件データ記憶部13の全
ての幾何条件に対し、処理優先度の高い順、すなわち、
優先度の値が小さい順にP5〜P9に示す各処理を行
う。
【0053】先ず、P5にて、その幾何条件が満たされ
ているか否か判定し、満たされていない場合は、P6に
てその条件を満たすようにする変形が可能か否かを判定
する。変形可能の場合は、P7にて該当要素の変形処理
を実行する。なお、この時、その変形によって既に処理
した幾何条件が破壊されないか、又は破壊される幾何条
件の優先度が自分よりも低い場合に限って変形可能と判
定されて変形が実行される。P7の変形によって既に処
理済みの要素の幾何条件を破壊した場合は(P8)、そ
の要素を処理要素キュー21に追加登録する。
【0054】なお、図形の要素を変更処理した順番、処
理した結合状態や幾何条件とその処理内容及び処理順序
は逐次処理履歴記憶領域22へ記憶保持する。なお、P
10にて、該当要素に対する幾何条件データ記憶部13
に設定された全ての幾何条件の処理が終了すると、この
要素を処理要素キュー21から削除する(P11)。
【0055】P12において、処理要素キュー21に登
録されている全ての要素に対する前述したP2からP1
1で示す変更処理が終了すると、図形データ記憶部12
から読出した図形10に対する寸法変更指令に対応する
全ての変形処理が終了したので、図5及び図6の流れ図
を終了する。
【0056】次に、幾何条件変更処理部19は、形状変
更処理部18で得られた変更後の図形26に対して、操
作者が入力装置15を介して図形26の要素を指定した
幾何条件の変更指令を入力すると、この指定された要素
1〜8の幾何条件の有効・無効を変更して、優先度変更
処理部20を呼び出して処理優先度を変更し、さらに形
状変更処理部18において再度形状変更処理を実行させ
る。
【0057】幾何条件変更処理部19にて起動された処
理優先度変更処理部20は、履歴記憶領域22に記憶さ
れた処理履歴を遡って解析することによって、入力装置
15から操作者によって入力された幾何条件の変更指令
を実現するために変更処理優先度の変更を必要とする幾
何条件23と優先度24の増減幅を算出する。そして、
算出された新たな優先度24で幾何条件データ記憶部1
3の該当する要素の幾何条件23の優先度24を変更す
る。
【0058】なお、この時、変更処理優先度を変更する
必要があるのは幾何条件23の修正の結果処理が無視
(無効)される幾何条件であり、増減幅は修正された幾
何条件と無視される幾何条件の変更処理優先度の差分に
適切な値を加えて決定される。
【0059】この適切な値は、例えば、無視される幾何
条件とそれよりも1段階だけ優先度の高い幾何条件の処
理優先度の差分の1/2の値を採用する。次に、このよ
うに構成されたパラメトリック編集機能付CADシステ
ムにおける実際の図形10を用いて、この図形10の変
更動作を説明する。
【0060】図形データ記憶部12には図2に示した要
素1〜要素8の合計8個の要素で構成された図形10が
記憶されており、この図形10の各要素1〜8に対し
て、幾何条件データ記憶部13内に、図4に示すよう
に、複数の幾何条件23と優先度24が設定されている
と仮定する。
【0061】そして、図7(a)に示すように、点線で
示す元の図形10の要素1と要素8との間の寸法を寸法
Bから寸法Aへ変更する寸法変更指令が操作者によって
入力されたとする。
【0062】形状変更処理部18は図4に示す幾何条件
データ記憶部13に記憶された各優先度24に従って各
要素1〜8の変更処理の実行順序を決定して、図3に示
す処理要素キュー21へ各要素1〜8を登録する。な
お、一つの要素に複数の優先度24が設定されている場
合は、優先度の高い優先度を該当要素の優先度とする。
【0063】したがって、この実施形態の図形10に対
しては、図3に示すように、[要素8→要素1→要素2
→要素4→要素5→要素7→要素3→要素6]の順番に
登録される。
【0064】処理要素キュー21の登録順に各要素8〜
6の変更処理が行われる。各要素8〜6の変更処理内容
を図8及び図9に示す。以下、図8及び図9に基づいて
順番に説明する。
【0065】(1) 変更処理優先順位1番の要素8に
ついては、最初の要素なので結合チェック処理は省略さ
れ、最初から幾何条件の判定処理が実行される。[100]
の優先度24の[端点S固定]の幾何条件23は満たさ
れているので、寸法Bを寸法Aに変更するために、この
幾何条件を満たすために要素8を移動させる必要がな
い。
【0066】次に、[500] の優先度24の[要素1との
寸法]の幾何条件23に対しては、寸法Bを寸法Aに変
更するとこの幾何条件は満たされない。この場合、優先
順位がこの要素8より低く、まだ未処理の要素1を平行
移動すれば既に処理した[端点S固定]の幾何条件23
を壊さずに変形ができる。その場合に破壊される要素1
の[要素2との結合]及び[要素5との結合]の幾何条
件23は未処理であるため、変形可と判定されて、要素
1に対する変形が実行される(実行)。
【0067】残りの[垂直]と[長さ固定]との2つの
幾何条件23は満たされているので、要素の変形は実施
されない。要素8における全ての幾何条件23の処理が
終了した時点でこの要素8が処理要素キュー21から削
除される。
【0068】(2) 次に、変更処理優先順位2番の要
素1に対する変更処理が開始される。なお、変更処理優
先順位2番以降の各要素に対しては、結合チェック処理
が実施される。
【0069】この要素1と図形10における要素2との
結合は上述した要素8の変更処理過程において切断され
ている。そして、その結合を再度満たすために要素1の
要素2側の端点を移動すると、既に処理された[要素8
との寸法]の幾何条件23が破壊されるため変形できな
いと判定され、変形は実行されない(非実行)。
【0070】この要素1と要素5との結合についても同
様に、変形は実行されない(非実行)。また、残りの
[垂直]と[長さ固定]の2つの幾何条件23は満たさ
れているので、要素の変形は実施されない。
【0071】(3) 同様な手順で処理要素キュー21
に設定された各要素2,4,5,7に対する変更処理が
順番に行われる。 (4) 次に、変更処理優先順位7番の要素3に対する
変更処理が開始される。
【0072】この要素3に対しては、図9に示すよう
に、まず要素2との結合チェック処理が実行される。そ
の結果、結合条件が満たされていないことが判明する。
この場合、要素2側の端点を移動しても既に処理した幾
何条件を破壊しないので、接合を実行する(実行)。
【0073】次に、要素4との結合チェック処理におい
ては、要素4との結合は既に満たされている。さらに、
次に[勾配固定]の幾何条件23が満たされていない。
この場合、元の勾配に戻すためにいずれの端点を移動し
ても既に処理したいずれかの結合が切れてしまうたの
で、変形不可能と判断され、変形は実行されない(非実
行)。
【0074】次の[長さ固定]の幾何条件23について
も同様である(非実行)。 (5) 最後に、変更処理優先順位8番の要素6に対す
る変更処理が要素3に対する変更処理と同様に処理さ
れ、この図形10に対する寸法Bを寸法Aに変更する形
状変更処理が終了する。
【0075】その後、変更後の各要素1〜8からなる図
形26が、図7(a)の実線で示ように、表示装置14
に表示される。そして、操作者か意図していた変形後の
図形が図7(b)の形状を有した図形27であったと仮
定する。この場合、図7(a)の変更後の図形26の要
素3の勾配が図7(b)の意図した図形27の要素3の
勾配と不一致である。
【0076】操作者は、入力装置15から、この要素3
を指定して、図4に示す幾何条件データ記憶部13の該
当要素3の各幾何条件23及び優先度24を表示装置1
4へ読出して、この要素3の[勾配固定]の幾何条件2
3に対する幾何条件変更指令を入力する。
【0077】幾何条件変更処理部19はその[勾配固
定]の幾何条件23を記憶保持して、処理優先度変更処
理部20を起動する。処理優先度変更処理部20は、先
ず、要素1に適用された幾何条件を実現するために無視
されなければならない幾何条件23を、処理履歴記憶領
域22に記憶された変更処理履歴を遡って検索する。
【0078】この場合は、要素3の[勾配固定]の幾何
条件23を実行すると要素2又は要素4との結合が破壊
されるため、そのどちらかの結合が処理している部分を
検索する。すると、最初に要素4との結合処理が検索さ
れるので、要素4の要素3側の端点を移動させればよい
と判定される。そこで、要素4に付加されている各幾何
条件23を調べることにより、要素4の[長さ固定]の
幾何条件23が無視(無効)されれる必要があると判定
される。
【0079】こうして無視(無効)される幾何条件23
が判定されると、次に処理優先度変更処理部20は、新
たに適用された要素3の[勾配固定]の幾何条件23の
優先度Po=3200、無視されるべき要素4の[長さ
固定]の幾何条件23の優先度Pi=1700、及び無
視される幾何条件23よりも優先度が1段階だけ高い要
素4の[水平]の幾何条件23の優先度Pj=1600
を幾何条件データ記憶部13から検索し、優先度の増減
幅=1650を次式によって求める。
【0080】 増減幅 = Po−Pi+(Pi−Pj)/2 = 3200−1600+(1700−1600)/2 = 1650 処理優先度変更処理部20は、操作者が幾何条件変更指
令で指定した要素3の[勾配固定]の優先度[320
0]をこの算出された増減幅だけ増して[1550]に
し、幾何条件データ記憶部13の該当要素3の[勾配固
定]の幾何条件の優先度を[1550]に変更する。
【0081】すなわち、操作者にて指定された要素3の
[勾配固定]の幾何条件23の優先度24を上昇させ
て、この[勾配固定]の幾何条件23が他の要素に対す
る変更処理動作中に無視(無効)されないようにする。
【0082】その後、幾何条件変更処理部19は、形状
変更処理部18を起動して幾何条件23の変更に対する
図形の変更を実行させる。その結果、最終的に、再度変
更された図形27が表示装置14に図7(c)の実線で
示すように表示される。
【0083】以上の処理により操作者の意図した形状と
そのために必要な幾何条件とその変更処理優先度が得ら
れる。このような構成及び処理動作を行うパラメトリッ
ク編集機能付CADシステムにおいて、例えば上述した
手順で得られた図7(d)の点線で示す寸法Aに変更後
の図形27に対して、同一部分を指定して、寸法Aをさ
らに寸法Cへ変更する寸法変更指令を入力した場合を考
える。
【0084】この場合、図4に示す幾何条件データ記憶
部13の要素3の[勾配固定]の幾何条件23の優先度
24が[1550]に変更されているので、各要素1〜
8相互間の優先度に変更が生じて、処理要素キュー21
に対して、前回と異なる順序で各要素1〜8が設定され
る。具体的には、[要素8→要素1→要素2→要素3→
要素4→要素5→要素7→要素6]の順に設定される。
前回と比較すると、要素3の位置が要素4の上位に位置
する。その結果、要素3の[勾配固定]の幾何条件23
が無視(無効)されることはないので、この順位に従っ
て各要素8〜6が変更処理されると、一度で意図通りの
形状を有する図7(d)の実線で示す変更後の図形28
が得られる。
【0085】このようにパラメトリック編集機能付CA
Dシステムでおいては、元の図形10を寸法変更指令を
入力して一旦変更した図形26が意図した図形27でな
い場合は、一致していない要素を指定して幾何条件変更
指令を入力すると、この幾何条件変更指令に基づいて、
該当幾何条件が無視されるか否か(有効又は無効)が変
更されるように変更処理の優先度が変更されて、自動的
に意図した図形27が得られる。そして、幾何条件デー
タ記憶部13に記憶されている各要素の変更処理優先度
が学習されて変更される。
【0086】よって、一旦、意図した図形27が得られ
ると、その次から、同様な寸法変更指令を入力すると、
学習された変更処理の優先度に従って各要素が変更処理
されるので、一度に意図した図形28が得られる。
【0087】また、図4に示すように、一つの要素に対
して複数の幾何条件23が設定される場合に、各幾何条
件24に対しても変更処理の優先度24が付されてい
る。したがって、同一要素内においても、変更処理の優
先度の高い幾何条件23が先に判断され、より精度の高
い学習効果が期待できる。
【0088】なお、第1実施形態のCADシステムにお
いては、幾何条件変更処理部19は操作者が呼出してい
る。しかし、操作者が実行を指示するとCADシステム
側で処理の優先度を入換える幾何条件を自動的に順次選
択していって形状変更を順次実行し、操作者は表示装置
14に意図した図形が表示された時点で、選択停止指令
を入力して、この図形を特定することも可能である。
【0089】また、第1実施形態CADシステムでは変
更処理の優先度を変更する場合に、求められた増減幅だ
け指定要素3の[勾配固定]の幾何条件23の処理の優
先度24を上昇させている。しかし、要素3の[勾配固
定]の幾何条件23の処理の優先度24を変更せずに、
要素4の[長さ固定]の幾何条件23の処理の優先度2
4を低下してももよい。
【0090】さらに、第1実施形態CADシステムでは
特定の図面中に作成された図形10に対して学習機能が
働くようしているが、これに限らず、他の部品図などの
元図を表示装置14の画面中に読込んだ後に形状変更を
行い、その学習結果を元図に反映することによって、こ
れ以後他の図面にその元図を読込んで流用し、形状変更
を行った場合にも変形効率が向上するようにしてもよ
い。
【0091】また、第1実施形態CADシステムでは図
面中の特定の図形に対して学習機能が働くようにしてい
るが、これに限らず、その図面内か他の図面内かを問わ
ず、公知の形状判定手段によって類似の形状であると判
断された形状に学習結果を反映させることによって類似
形状の変形効率が向上するようにしてもよい。
【0092】(第2実施形態)図10は本発明の第2実
施形態のパラメトリック編集機能付CADシステムの概
略構成を示すブロック図である。
【0093】この第2実施形態のパラメトリック編集機
能付CADシステムは、例えばCADシステム本体で作
成された複数の要素で構成された図形を記憶する図形デ
ータ記憶部31と、パラメトリック編集対象の図形に含
まれる形状特徴,幾何条件及び変更処理優先度を記憶す
るカレント形状データバッファ39と、入力された図形
及び変更された図形を表示する表示装置32と、操作者
が図形の変更部分を指定した寸法変更指令及び要素を指
定した幾何条件変更指令を入力するための入力装置33
と、形状解析データベース35と、形状辞書インタフェ
ース38を介して外部の補助記憶装置内に形成されたパ
ラメトリック形状辞書37と、アプリケーションプログ
ラム上に形成された処理部とで構成されている。
【0094】そして、アプリケーションプログラム上に
形成された処理部は、形状解析処理部34、形状変更処
理部36、処理優先度変更処理部43、処理優先度反映
部42、新規形状カテゴリ生成部44、幾何条件生成処
理部45、形状データ追加部41、及び幾何条件適用部
40で構成されている。
【0095】次に各部の構成及び動作を順番に説明す
る。図形データ記憶部31内には、第1実施形態の図形
データ記憶部12と同様に、入力され例えば図11に示
す複数の要素1〜8で構成された図形10aを記憶す
る。なお、この第2実施形態の図形データ記憶部31内
に書込まれる図形10aは、図11に示すように、複数
の要素1〜8の他に、各要素相互間の接続点を示す各頂
点P1 〜P8 の情報も書込まれる。
【0096】また、形状データ解析データベース35内
には、図10に示すように、形状カテゴリ判定部46と
要素構成判定部47とが形成されている。形状カテゴリ
判定部46は、入力された図形が有する図形特徴として
の形状カテゴリを判定する機能を有し、図12に示す形
状カテコリテーブル50が形成されている。この形状カ
テコリテーブル50内には、この第2実施形態のCAD
システムで判定できる例えば「点」,「直線」,「凸
形」,「凹形」,「円形」,「四角形」,「台形」,
「扇形」等の対象図形を特徴する全ての形状カテゴリ毎
に、該当形状カテゴリを特定するための形状カテゴリ番
号51、形状カテゴリ名52、与えられた図形がその該
当形状カテゴリに対応するか否かを判定するための判定
プログラムで構成された形状カテゴリ判定部53が記憶
されている。例えば、図11に示す図形11aは「凸
形」の形状カテゴリに該当する。
【0097】そして、各形状カテゴリ判定部53は図2
0に示す流れ図に従って入力された図形が有する形状カ
テゴリを判定する。また、要素構成判定部47は部位判
定部48と部位リスト49とで構成されている。部位判
定部48は、例えば、図22,図23に示す流れ図に従
って、判定された「凸形」,「凹形」等の各形状カテゴ
リを構成する各要素が図形中のどの部位に属するかを判
定する。
【0098】そして、部位リスト49には、図13に示
すように、各形状カテゴリを特定する部位番号65と該
当部位の図形中の位置を示す「頭部左底面」「頭部左側
面」等の部位名が記憶保持される。なお、図13に示す
部位リスト49は凸図形の場合における各部位の部位番
号65と各部位名との関係を示す。
【0099】図10において、外部記憶装置内に形成さ
れたパラメトリック形状辞書7は、図14に示す主キー
テーブル54と、図15に示す形状特徴テーブル59
と、図16に示す幾何条件テーブル67とで構成されて
いる。
【0100】そして、形状特徴テーブル59及び幾何条
件テーブル67は、データを高速に検索できるよう形状
カテゴリ番号51毎に区分され、かつ、それぞれの区分
領域の末尾にはデータを追加するための空き領域60,
68が確保されている。
【0101】先ず、図14に示す主キーテーブル54内
には、ユニークな形状番号55毎に、該当形状の形状特
徴を示す形状カテゴリ番号51と、形状特徴テーブル5
9の該当形状カテゴリ区分におけるユニークな形状特徴
番号57と、幾何条件テーブル67の該当形状カテゴリ
区分におけるユニークな幾何条件番号58とが記憶され
ている。
【0102】図15に示す形状特徴テーブル59内は、
形状カテゴリ番号51毎に区分けされ、形状特徴番号5
7と、図形を特定する形状番号55と、構成部位数63
と、全構成要素数64と、構成部位数63分の部位番号
65とその部位に属する0個以上の図形要素の要素番号
66との組が記憶されている。さらに、その形状カテゴ
リに属する新たな形状特徴の各データを追加するための
前述した空き領域60が確保されている。
【0103】図16に示す幾何条件テーブル67内は、
形状カテゴリ番号51毎に区分され、形状特徴番号58
と、形状番号55と、全要素数64と、要素番号66毎
の0組以上の幾何条件73とその変更処理優先度74と
の組が記憶されている。さらに、その形状カテゴリに属
する新たな幾何条件のデータを追加するための前述した
空き領域68が確保されている。
【0104】図10におけるカレント形状データバッフ
ァ39内には、図17(a)(b)に示すように、現在
時点でパラメトリック編集処理対象となっている図形の
形状に対する形状特徴格納部75及び幾何条件格納部8
3とが形成されている。
【0105】図17(a)に示す形状特徴格納部75内
には形状解析処理部34で抽出された該当図形の形状特
徴が一時記憶される。具体的には、この形状特徴格納部
75内には、図形を特定する形状番号55と、形状カテ
ゴリ番号51と、形状特徴番号57と、該当図形に含ま
れる部位数79と、該当図形を構成する全要素数64
と、各部位毎に、部位番号65とその部位を構成する0
個以上の図形要素の要素番号66とが一時記憶される。
【0106】また、図17(b)に示す幾何条件格納部
73内には該当図形を構成する各要素毎の前述した各幾
何条件73及び変更処理優先度74が一時記憶される。
具体的には、この幾何条件格納部72内には、幾何条件
番号58が記憶され、かつ、該当図形を構成する各図形
要素毎に、要素番号66と、図形データ記憶部31にお
ける図形の要素ポインタ86と、その図形要素に付加さ
れた0組以上の幾何条件73とその変更処理優先度74
との組が一時記憶される。
【0107】このように構成された第2実施形態のパラ
メトリック編集機能付CADシステムにおける入力され
た図形の指定された要素の寸法及び幾何条件を変更する
パラメトリック編集処理は図18に示すメインルーチン
に従って実行される。
【0108】先に説明した第1実施形態と同様に、操作
者又はCADシステム本体から図形データ記憶部31
に、例えば図11に示す、図形要素1から8で構成され
る図形10aがパラメトリック編集対象となる図形とし
て書き込まれると、Q1にて形状解析処理部34を起動
する。この形状解析処理部34は図19に示す流れ図に
従って新規に入力された図形10aに対する形状解析処
理を実行する。
【0109】図19に示す形状解析処理部34の処理が
開始されると、まずQ21で図形の最も外側の輪郭を構
成する図形要素のみを取出す。次にQ22で該当図形1
0aをx・y座標系に載置した場合におけるY座標が最
も小さい頂点PのうちでX座標が最小の頂点Pを始点と
して、反時計回りになるように図形要素を並べ変える
(ソート)。
【0110】次に、Q24で形状解析データベース35
の形状カテゴリ判定部46に格納されている図12に示
す形状カテゴリテーブル50を検索し、このテーブル5
0に設定されている形状カテゴリ番号51が最終番号を
越えてなければQ26において該当形状カテゴリ番号5
1の形状カテゴリ判定部53を起動する。
【0111】起動された形状カテゴリ判定部53は、前
記並べ変えた各頂点P1 〜P8 及び各要素1〜8の形状
を示すデータを解析して該当形状カテゴリに相当するか
否かを判定して、対応すれば[1}を、対応しないと
[0]を形状解析処理部34へ応答する。
【0112】形状解析処理部34は、Q26で起動した
形状カテゴリ判定部53から[1]が応答されればQ2
7でこの処理ループを抜け、該当形状カテゴリ判定部5
3に対応する形状カテゴリ番号51を、Q28におい
て、カレント形状データバッファ39の図17(a)に
示す形状特徴格納部75の形状カテゴリ番号51に書込
む。そして、形状解析処理部34は、Q29にて形状解
析データベース35の部位判定部48を起動する。
【0113】一方。形状解析処理部34は、形状カテゴ
リ判定部53から該当なしの[0]が応答されると、Q
24へ戻り、図12に示す形状カテゴリテーブル50内
の次の形状カテゴリ番号51に対応する形状カテゴリ判
定部53を起動して、図形の形状を示すデータが次の形
状カテゴリに相当するか否かを判定する。
【0114】図19の形状解析処理におけるQ26の形
状カテゴリ判定部53の具体的動作を図20の流れ図を
用いて説明する。なお、図20においては、図12の形
状カテゴリテーブル50内の形状カテゴリ番号[22]
の「凸形」の形状カテゴリに対する判定処理が起動され
たと考える。
【0115】図20の流れ図において、Q31で返り値
と右曲がり頂点数が0に初期化され、Q34で2つの頂
点P4 ,P7 が右曲がりと判定され、Q41で角P5
47 が正であると判定され、Q42で線分P47
交わる要素はなしと判定され、Q43で返り値が1に設
定されると該当図形は凸型形状であると判定される。す
なわち、「凸形」の形状カテゴリを有する。
【0116】次に、図形の形状カテゴリの判定処理が終
了すると、図19の形状解析処理の流れ図に戻り、Q2
9で部位判定部48が起動され、該当図形内の全要素の
部位が特定される。
【0117】例えば上述のように「凸形」の形状カテゴ
リと判定された図形10aの場合、この「凸形」に対す
る部位判定部48が起動され、図22と図23の流れ図
に示す部位判定処理を実行する。
【0118】流れ図が開始され、まずQ51にで図21
に示す2つの右曲がり頂点前後の角度α,β,γ,δを
計算する。Q52でα+δがβ+γよりも大きいと判定
され、Q53で頂点P7 が先頭になるように図形データ
をループする。すなわち、先頭から次の右曲り点までが
凸形状の頭部となる。そして、この結果先頭となった右
曲がり点からもう1つの右曲がり点までが凸型の頭部で
あり、残りが凸部となる。
【0119】次にQ54で線分P47 の垂直二等分線
1 を生成する。その後Q55で頭部の全頂点に対する
垂直二等分線L1 との距離の最大値WMAXを計算し、
Q56で凸部の全頂点に対する線分P47 との距離の
最大値LMAXを計算する。
【0120】2つの右曲がり頂点であるP4 ,P7 と垂
直二等分線L1 との距離をd0 とし、dを頂点の垂直二
等分線L1 との距離とし、lを頂点の線分P47 との
距離とし、d0 とWMAXとLMAXとを基準として、
図13の凸型形状の部位リスト49に対応するように分
類する条件を定める。以下にその1例を示す。
【0121】頭部(先頭要素から次の右曲がり点まで)
の要素について、先頭から順に d0 +(2/3)(WMAX−d0 )≧d :頭部左底面(12001) d>d0 +(2/3)(WMAX−d0 ) :頭部左側面(12002) d0 +(2/3)(WMAX−d0 )≧d :頭頂部 (12003) ≧−d0 −(2/3)(WMAX−d0 ) −d0 −(2/3)(WMAX−d0 )>d :頭部右側面(1200
4) d≧−d −(2/3)(WMAX−d0 ) :頭部右底面(12005) 残りの要素について順に l≦(4/5)LMAX :凸部右側面(12006) (4/5)LMAX<l :凸端部 (12007) l≦(4/5)LMAX :凸部左側面(12008) この判定順序に従って、カレント形状データバッファ3
9の形状特徴格納部75に部位数79と全要素数64と
を設定する。さらに、幾何条件格納部83に要素番号6
6と図形データ記憶部31における要素ポインタ86と
を設定する。
【0122】上述した例は図23の流れ図のQ57以降
で係数A,Bとしてそれぞれ2/3,4/5を用いた場
合に相当する。以上の部位判定処理が終了すると、そし
て、図19の形状解析処理の流れ図に戻り、Q23から
Q27のループで、変更処理対象の図形10aが形状カ
テゴリテーブル50に設定された全ての形状カテゴリ判
定部53に合致しなかった場合は、図18のメインルー
チンへ戻り、Q4で新規形状カテゴリ生成部44を起動
する。
【0123】新規形状カテゴリ生成部44は、新規形状
カテゴリ判定処理手順(部)の生成と、新規部位判定処
理手順(部)の生成と、生成した新規の形状カテゴリ判
定部及び部位判部のカレント形状データバッファ39に
対する設定処理を実行する。
【0124】この新規形状カテゴリ判定手順の生成は、
図25に示すように、Q72からQ76のループで全図
形要素数に亘り、Q73において屈曲方向判定処理を実
行し、Q77で屈曲方向が図24に示す屈曲方向データ
配列89と一致するか否か調べてその形状に対応するか
否かを判定する手順を生成する。そして、処理対象であ
る図形の屈曲方向のデータ配列89と新規形状カテゴリ
用の形状カテゴリ番号、例えば9999番とを、形状解
析データベース35内の形状カテゴリテーブル50の形
状カテゴリ判定部53に登録する。
【0125】また、新規形状カテゴリ生成部44におけ
る新規部位判定手順の生成は、先頭要素から順に、屈曲
方向が変化するまでを同一の部位として判定する手順を
生成して形状解析データベース35の要素構成判定部4
7に登録する。
【0126】新規形状カテゴリ生成部44におけるカレ
ント形状データバッファ39に対する設定処理は、カレ
ント形状データバッファ39の形状特徴格納部75に、
新規に生成した形状カテゴリの形状カテゴリ番号51
と、部位数79と、全要素数64と、部位番号65と要
素番号66との組とを設定する。同時に、幾何条件格納
部83に、要素番号66と、図形データ記憶部31にお
ける図形の要素ポインタ86とを設定する。
【0127】次に、図18に示すメインルーチンにおけ
るQ3のパラメトリック形状辞書検索の動作を説明す
る。Q2において、形状解析処理で処理対象の図形の形
状カテゴリが記憶保持している既存の形状カテゴリと合
致した場合は、幾何条件適用部40を起動する。
【0128】具体的には、幾何条件適用部40は、形状
辞書インターフェース38に対し、カレント形状データ
バッファ39の形状特徴格納部75内の形状特徴のデー
タを送出し、それと同一の形状の検索命令を送出する。
【0129】形状辞書インターフェース38は、まずパ
ラメトリック形状辞書37内の図15に示す形状特徴テ
ーブル59の指定された形状カテゴリ番号51の区分の
中から、受領した形状特特徴のデータと同一の特徴を持
つデータを検索する。
【0130】同一の形状が見つかると、形状辞書インタ
ーフェース38は形状特徴番号57と形状番号55とを
記憶し、主キーテーブル54から記憶している形状番号
55のデータを検索して幾何条件番号58を取出す。
【0131】次に幾何条件テーブル59の指定された形
状カテゴリ番号の区分の中から、この幾何条件番号58
を持つデータを検索する。その後、形状辞書インターフ
ェース38は検索結果として、同一の形状が検出された
ことを示す返り値として[1]を幾何条件適用部40へ
返信し、同時にその幾何条件データと、先に記憶した形
状特徴番号61と形状番号55とを返信する。
【0132】また、上述の形状特徴データの検索で同一
の形状特徴データが検索できなかった場合、形状辞書イ
ンターフェース38は入力した図形の形状特徴に一致す
る形状特徴がパラメトリック形状辞書37内に記憶され
ていなかった事を示す返り値として[0]を返す。
【0133】図18のメインルーチンにおけるQ5のパ
ラメトリック形状辞書検索処理において該当する形状が
検出された場合、Q6へ進み、幾何条件適用部40が起
動され、幾何条件適用処理が実行される。
【0134】この幾何条件適用処理において、まずQ3
のパラメトリック形状辞書検索処理で形状辞書インター
フェース39から入力された形状特徴番号57と形状番
号55とをカレント形状データバッファ39の形状特徴
格納部75に格納し、続いて幾何条件番号58を幾何条
件格納部83に格納する。
【0135】さらに、形状辞書インターフェース38か
ら返信された幾何条件73と変更処理優先度74を、対
応する図形要素番号のデータ領域に格納する。図18の
メインルーチンにおけるQ1の形状解析処理で処理対象
の図形の形状が既存の形状カテゴリと合致せず、かつQ
4で新規形状カテゴリが生成された場合、又はQ3のパ
ラメトリック形状辞書検索で合致する形状が見つからな
かった場合は、Q7にて幾何条件生成処理部45が起動
される。
【0136】この幾何条件生成処理部45の動作は既に
公知の処理であり、操作者の指定又はシステムが自動
で、現在処理対象となっている形状に適した幾何条件7
3と変更処理優先度74が決定される。
【0137】続いてQ8にて形状データ追加部41が起
動される。形状データ追加部41は、形状辞書インター
フェース38に対してカレント形状データバッファ39
に先に設定した形状カテゴリ番号51,幾何条件73,
変更処理優先度74等のデータを送信して、形状データ
追加命令を送出する。
【0138】形状辞書インターフェース38は、先ず、
パラメトリック形状辞書37の主キーテーブル54で使
用されていない形状番号55を取得し、その形状番号5
5と形状データ追加部41から受領した形状カテゴリ番
号51を主キーテーブル54に追加する。次に、形状特
徴テーブル59の指定された形状カテゴリ番号51に対
する区分で使用されていない形状特徴番号57を取得
し、その区分の空き領域60に、形状特徴番号57と、
形状データ追加部41から受取った形状特徴データを追
加する。
【0139】続いて幾何条件テーブル67の指定された
形状カテゴリ番号51に対する区分で使用されていない
幾何条件番号58を取得し、その区分領域の空き領域6
8に、幾何条件番号58と、形状データ追加部41から
受け取った幾何条件データを追加する。
【0140】その後、形状辞書インターフェース38
は、形状データ追加部41に対して、パラメトリック形
状辞書37に対するデータの追加が完了したことを表す
返り値[0]を返し、同時に形状番号55、形状特徴番
号57、幾何条件番号58を通知する。
【0141】形状データ追加部41は、通知されたそれ
らのデータをカレント形状データバッファ39の該当部
分に設定する。次に、図18のメインルーチンにおける
Q9で形状変更処理部36を起動し、パラメトリック編
集機能による形状変更を実施する。例えば図26(a)
に示す図形の寸法値Bが図26(b)に示す寸法値Aへ
変更される。
【0142】ここで得られた図形の形状が意図するもの
と異なっていた場合、Q12で形状修正処理を行って意
図通りの例えば図26(c)に示す図形の形状を得る。
この形状修正処理の中で、処理優先度変更処理部43に
よって、カレント形状データバッファ39の幾何条件格
納部83に格納されている変更処理優先度74が変更さ
れる。
【0143】最終的に、意図通りの図形の形状が得られ
て、図形の形状が確定された後、Q12で形状に修正が
加えられていた場合は、Q14で処理優先度反映部42
が起動される。
【0144】処理優先度反映部42は、形状辞書インタ
ーフェース38に対して、カレント形状データバッファ
39に格納されている形状カテゴリ番号51と、幾何条
件番号58と、幾何条件57と送出して、幾何条件反映
命令を出力する。
【0145】形状辞書インターフェース38は、パラメ
トリック形状辞書37内の幾何条件テーブル67の指定
された形状カテゴリ番号51に対応するデータ区分の中
から、指定された幾何条件番号58を有するデータを検
索し、処理優先度反映部42から受領した変更処理優先
度74を対応する図形要素の幾何条件の処理優先度の領
域に書込む。
【0146】その後、形状辞書インターフェース38
は、処理優先度反映部42に対し、パラメトリック形状
辞書37に対する処理優先度の反映処理が終了したこと
を表す返り値として[0]を返し、処理優先度反映部4
2はそれを受けて処理を終了する。
【0147】このように構成された第2実施形態のパラ
メトリック形状辞書機能付CADシステムにおいては、
類似の形状に対して既に変更処理優先度の学習が施され
ていればその結果が適用され、また、ある形状に対して
形状変更結果を修正することで学習を施すと、その結果
がパラメトリック形状辞書37に反映され、他の類似形
状にも適用されるようになり、パラメトリック編集機能
の学習効率が大幅に向上する。
【0148】したがって、パラメトリック形状辞書37
に実際に記憶する必要のある各図形毎の幾何条件及び変
更処理優先度の数を低減でき、かつパラメトリック形状
辞書に対する検索処理速度を向上できる。また、新規に
幾何条件及び変更処理優先度を作成する回数が大幅に低
減されるので、処理能率をさらに向上できる。
【0149】なお、第2実施例システムにおいては、形
状解析データベース内に該当する形状がなかった場合、
新規の形状判定手順としては屈曲方向の判定による形状
カテゴリ判定手順のみを生成するようにした。しかし、
これに限らず、図形のデータに対する処理を記述できる
ライブラリやマクロ言語等を操作者に提供し、操作者が
が新たな形状カテゴリ判定手順と要素構成判定手順とを
作成できるようにしてもよい。
【0150】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のパラメト
リック編集機能付CADシステムにおいては、幾何条件
変更操作にて一旦意図した形状の図形が得られた後に、
変更された幾何条件を学習させて、各要素の変更処理の
実行順序を変更している。
【0151】したがって、同様の変更指令が発生した場
合における意図した形状の図形を得るための各要素の必
要な幾何条件が自動的に得られ、図形の変更作業能率を
向上できると共に、たとえ、このCADシステムに不慣
れな操作者であっても、簡単に意図する形状の図形を得
ることができる。
【0152】また、各種図形における形状特徴、幾何条
件及び該当図形の各要素を変更する場合の変更処理優先
度を記憶するパラメトリック形状辞書を設け、入力図形
の形状特徴がこのパラメトリック形状辞書に記憶さてい
る形状特徴と一致する場合は、このパラメトリック形状
辞書に記憶されている幾何条件及び変更処理優先度を用
いて図形の変更処理を実施している。
【0153】したがって、既に学習された登録され図形
に近似する図形であれば、たとえ異なる形状であっても
パラメトリック形状辞書に蓄積された学習結果を利用で
き、種々の図形に対する図形要素の変更作業をより能率
的に遂行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のパラメトリック編集
機能付CADシステムの概略構成を示すブロック図
【図2】 同実施形態システムで形状が変更される図形
及びこの図形を構成する各要素を示す図
【図3】 同実施形態システムの処理要素キューの設定
内容を示す図
【図4】 同実施形態システムの幾何条件データ記憶部
の記憶内容を示す図
【図5】 同実施形態システムの形状変更処理部の要素
に対する変更動作を示す流れ図
【図6】 同じく同実施形態システムの形状変更処理部
の要素に対する変更動作を示す流れ図
【図7】 同実施形態システムの形状変更処理部におけ
る形状変更前の図形と形状変更後の図形との比較を示す
【図8】 同実施形態システムの形状変更処理部におけ
る実際の図形の各要素の変更処理を示す図
【図9】 同じく同実施形態システムの形状変更処理部
における実際の図形の各要素の変更処理を示す図
【図10】 本発明の第2実施形態のパラメトリック編
集機能付CADシステムの概略構成を示すブロック図
【図11】 同実施形態システムで形状が変更される図
形及びこの図形を構成する各要素と各頂点を示す図
【図12】 同実施形態システムの形状カテゴリ判定部
内に形成された判定カテゴリテーブルを示す図
【図13】 同実施形態システムの要素構成判定部内に
形成された部位リストを示す図
【図14】 同実施形態システムのパラメトリック形状
辞書内に形成された主キーテーブルを示す図
【図15】 同実施形態システムのパラメトリック形状
辞書内に形成された:形状特徴テーブルを示す図
【図16】 同実施形態システムのパラメトリック形状
辞書内に形成された:幾何条件テーブルを示す図
【図17】 同実施形態システムのカレント形状データ
バッファに形成された形状特徴格納部及び幾何条件格納
部を示す図
【図18】 同実施形態システムの全体動作を示す流れ
【図19】 同実施形態システムの形状解析処理動作を
示す流れ図
【図20】 同実施形態システムの形状カテゴリ判定処
理動作を示す流れ図
【図21】 同実施形態システムの部位判定処理動作を
説明するための説明図
【図22】 同実施形態システムの部位判定処理動作を
示す流れ図
【図23】 同じく同実施形態システムの部位判定処理
動作を示す流れ図
【図24】 同実施形態システムの新規形状カテゴリ生
成部に形成される屈曲方向データ配列を示す図
【図25】 同実施形態システムの新規形状カテゴリ生
成処理動作を示す流れ図
【図26】 従来のパラメトリック編集機能付CADシ
ステムにおける形状変更前の図形と形状変更後との比較
を示す図
【符号の説明】
1〜8…要素、10.10a…変更前の図形、11a,
11b,26,27,28…変更後の図形、12,31
…図形データ記憶部、13…幾何条件データ記憶部、1
4,32…表示装置、15,33…入力装置、16…制
御部、17…表示制御部、18,36…形状変更処理
部、19…幾何条件変更処理部、20…処理優先度変更
処理部、21…処理要素キュー、22…処理履歴記憶領
域、23…幾何条件、24…優先度、34…形状解析処
理部、35…形状解析データベース、37…パラメトリ
ック形状辞書、38…形状辞書インタフェース、39…
カレント形状データバッファ、40…幾何条件適用部、
41…形状データ追加部、42…処理優先度反映部、4
3…処理優先度変更処理部、44…新規形状カテゴリ生
成部、45…幾何条件生成処理部、46…形状カテゴリ
判定部、47…要素構成判定部、48…部位判定部、4
9…部位リスト、50…形状カテゴリテーブル、54…
主キーテーブル、59…形状特徴テーブル、67…幾何
条件テーブル、75…形状特徴格納部、83…幾何条件
格納部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の要素で構成された図形を記憶する
    図形データ記憶部と、 この図形データ記憶部に記憶された図形を構成する各要
    素の幾何条件及び各要素を変更する場合における変更処
    理優先度を記憶する幾何条件データ記憶部と、 前記図形の変更部分を指定した寸法変更指令及び要素を
    指定した幾何条件変更指令が入力される入力装置と、 前記寸法変更指令の入力に応じて、前記図形データ記憶
    部に記憶されている図形の指定部分の寸法が指定寸法に
    一致するように、前記図形データ記憶部に記憶されてい
    る各要素を、前記幾何条件データ記憶部に記憶されてい
    る該当要素の変更処理優先度に基づいて幾何条件の有効
    ・無効を判断しながら、順番に変更していく形状変更手
    段と、 この形状変更手段にて変更された各要素で構成された図
    形を表示する表示装置と、 この表示装置に図形が表示された後に前記入力装置を介
    して入力された幾何条件変更指令に応じて、指定要素の
    幾何条件の有効・無効を変更して前記形状変更手段を再
    起動して前記図形を再変更する幾何条件変更手段と、 この幾何条件変更手段にて変更された幾何条件の有効・
    無効に基づいて前記幾何条件データ記憶部に記憶されて
    いる変更処理優先度を変更する処理優先度変更手段とを
    備えたパラメトリック編集機能付CADシステム。
  2. 【請求項2】 前記幾何条件データ記憶部には、各要素
    毎に複数の幾何条件が記憶され、かつこの各幾何条件に
    対して変更処理優先度が付されていることを特徴とする
    請求項1記載のパラメトリック編集機能付CADシステ
    ム。
  3. 【請求項3】 複数の要素で構成された図形を記憶する
    図形データ記憶部と、 この図形データ記憶部に記憶された図形の形状特徴を抽
    出する形状解析手段と、 各種図形における形状特徴、幾何条件及び該当図形の各
    要素を変更する場合の変更処理優先度を記憶するパラメ
    トリック形状辞書と、 前記形状解析手段で抽出された該当図形の形状特徴に同
    一の形状特徴を有した図形の幾何条件及び変更処理優先
    度を前記パラメトリック形状辞書から読出すパラメトリ
    ック形状辞書検索手段と、 前記図形データ記憶部に記憶された図形及び前記パラメ
    トリック形状辞書検索手段にて読出された幾何条件及び
    変更処理優先度を記憶するカレント形状データバッファ
    と、 前記図形の変更部分を指定した寸法変更指令及び要素を
    指定した幾何条件変更指令が入力される入力装置と、 前記寸法変更指令の入力に応じて、前記カレント形状デ
    ータバッファに記憶されている図形の指定部分の寸法が
    指定寸法に一致するように、該当図形の各要素を同じく
    カレント形状データバッファに記憶されている変更処理
    優先度に基づいて幾何条件の有効・無効を判断しなが
    ら、順番に変更していく形状変更手段と、 この形状変更手段にて変更された各要素で構成された図
    形を表示する表示装置とを備えたパラメトリック編集機
    能付CADシステム。
  4. 【請求項4】 前記パラメトリック形状辞書検索手段に
    て同一形状特徴を有した図形が検出されなかったとき、
    前記図形テータ記憶部に記憶された図形に対する前記形
    状解理手段で抽出された形状特徴及び新規作成した該当
    図形に対する幾何条件及び変更処理優先度を前記パラメ
    トリック形状辞書に追加登録する辞書追加登録手段を備
    えたことを特徴とする請求項3記載のパラメトリック編
    集機能付CADシステム。
  5. 【請求項5】 前記表示装置に図形が表示された後に前
    記入力装置を介して入力された幾何条件変更指令に応じ
    て、指定要素の幾何条件の有効・無効を変更して前記形
    状変更手段を再起動して前記図形を再変更する幾何条件
    変更手段と、 この幾何条件変更手段にて変更された幾何条件の有効・
    無効に基づいて前記パラメトリック形状辞書に記憶され
    ている対応する図形の変更処理優先度を変更する辞書記
    憶内容変更手段とを備えたことを特徴とする請求項4記
    載のパラメトリック編集機能付CADシステム。
  6. 【請求項6】 前記パラメトリック形状辞書は、形状辞
    書インタフェースを介して外部の補助記憶装置内に形成
    されていることを特徴とする請求項3記載のパラメトリ
    ック編集機能付CADシステム。
JP8053190A 1995-03-09 1996-03-11 パラメトリック編集機能付cadシステム Pending JPH08305887A (ja)

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JP8053190A JPH08305887A (ja) 1995-03-09 1996-03-11 パラメトリック編集機能付cadシステム

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JP4965995 1995-03-09
JP7-49659 1995-03-09
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006331328A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Fujitsu Ltd 仮想3次元座標空間における幾何形状の自動認識方法、その3次元cadシステム及び3次元cadプログラム
JP2012033175A (ja) * 2000-01-12 2012-02-16 Parametric Technology Corp 幾何モデルを動的に更新する方法およびシステム
JP2018136771A (ja) * 2017-02-22 2018-08-30 株式会社プロフィールド 学習装置、編集装置、学習方法、編集方法およびプログラム
JP2021502620A (ja) * 2017-09-07 2021-01-28 デトロイト エンジニアード プロダクツ,インコーポレイテッド パラメトリックモデリングのための自動化プロセス

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