JPH08305434A - 非円形工作物の加工データ作成装置 - Google Patents

非円形工作物の加工データ作成装置

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JPH08305434A
JPH08305434A JP11339695A JP11339695A JPH08305434A JP H08305434 A JPH08305434 A JP H08305434A JP 11339695 A JP11339695 A JP 11339695A JP 11339695 A JP11339695 A JP 11339695A JP H08305434 A JPH08305434 A JP H08305434A
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data
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Tatsuhiro Yoshimura
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主軸台や砥石台を制御するX/C軸データを
熟練知識なしで作成できるとともに、入力ミスによる誤
ったX/C軸データの作成を防止する。 【構成】 主軸回転と砥石台の往復運動を制御して非円
形工作物を加工する装置の加工のために、工作物の非円
形形状を表す形状データと、砥石の直径と、前記工作物
一回転に要する時間とから、主軸の回転角度と砥石台移
動位置のX/C軸データを作成する非円形工作物の加工
データ作成装置において、予め設定又は入力された主軸
と砥石台の速度及び加速度の制限値を考慮して作成され
たX/C軸データの変位及び加速度を、工作物の一回転
分について図形として表示して(S17)、その出力結
果から加速度の制限値を前記図形上で編集手段により変
更設定し(S18,S19)、編集された制限値により
X/C軸データを再度作成する(S23)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、編集作業を視覚的に理
解しやすく熟練知識なく作業できるととともに、数値入
力を無くし入力ミスを防止する非円形工作物の加工デー
タ作成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】主軸の回転と、砥石車を備えた砥石台の
送り運動の同期制御で、カム等の非円形工作物を加工す
る研削盤等の装置では、主軸の回転角度と、砥石台の移
動位置の制御データが必要となる。(以下、X/C軸デ
ータと呼ぶ。)
【0003】X/C軸データは、通常、工作物の回転中
心から外面までの距離と、その距離を表す線分の角度を
工作物一周分について求めた形状データ(リフトデー
タ)から、研削用の砥石車の直径、および工作物が1回
転に要する時間を考慮して、主軸の回転角度と砥石台の
移動位置とを表すX/C軸データが作成され、このデー
タを基に加工が行われる。一般的に、砥石台の加速度が
大きくなるところでは形状誤差が大きくなるため、砥石
台の加速度が少なくなるようにデータ作成する。また、
工作物の外周の研削速度(以下、周速度と呼ぶ。)が急
に速くなる部分では、研削抵抗が増大して工作物がたわ
み、形状誤差の原因となっている。このような場合も、
単位時間当たりの研削量を減少させるためにX/C軸が
低い速度で動くようにデータを作成するようにしてい
る。
【0004】これをカムの研削を例にとって説明する
と、カムのリフト部の研削は砥石台の加速度が大きくな
るため、砥石台系のたわみが発生したり、サーボの追従
性誤差が大きくなるなどの原因で加工誤差が大きくな
る。そのため、砥石台がゆっくり動くようにX/C軸デ
ータを作成しなければならないのである。また、リフト
部では周速度が急に速くなるため、単位時間当たりの研
削量が急増して工作物がたわみ、削り残しが発生し形状
誤差となる。この場合も砥石台の動く速度を下げ、単位
時間当たりの研削量が少なくなるようにX/C軸データ
を作成しなければならない。このように、X/C軸デー
タは2つの要因で速度を低減しなければならなかった。
【0005】この問題に対し本願出願人は先に特開平5
−301154号の技術を提案している。この技術は予
めカムの外周上を、一定で、かつ、十分遅い研削速度で
研削できるようにX/C軸データをつくっておき、次
に、所定ステップ数ごとに前記X/C軸データを読み飛
ばして、新しいX/C軸データを作る。このとき、速度
・加速度・加速度の変化を計算して、その算出値がそれ
ぞれの制限値に納まっているかどうかを調べる。制限値
に納まっていないときには、読み飛ばすステップ数を少
なくして再度修正X/C軸データを作成する。このよう
にして、研削に使うX/C軸データが作られていくよう
にしたものである。そしてこれらの制限値は、操作者に
より非円形工作物の加工データ作成装置のキーボードか
ら数値入力されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな制限値を数値入力する非円形工作物の加工データ作
成装置では、第1に、数値を入力する際にミスがあって
も発見しにくい。これは、加工データを作成する作業に
習熟した者であれば数値の大きさに対する妥当性が判断
できるのであるが、熟練知識のない者では、数値の大き
さだけからでは加速度などの現象を理解しにくい。
【0007】そして、制御値に入力ミスがあった場合、
加工誤差の増大や、カムの焼き入れ硬度が低下したり、
CBN砥粒に損傷を与え高価なCBNホイールの寿命を
縮める。また、加工機械の追従限界を越えた制御値であ
る場合、その機械に過大な負荷を与えるだけでなく、主
軸と砥石の同時制御ができなくなる。第2に、カムのよ
うな非円形工作物でも、部分的に高い形状精度が得られ
れば良い場合があり、形状精度が低い部分については制
限値が大きくても良いのだが、形状精度の高い部分の加
速度の制限値が全体に効いてしまい、砥石台の移動速度
が遅くなり加工時間が長くなることがある。
【0008】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、これらの制限値を考慮
して、主軸台や砥石台を制御するX/C軸データを熟練
知識なしで作成できるとともに、入力ミスによる誤った
X/C軸データの作成を防止する加工データ作成装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めにこの発明では、主軸回転と砥石台の往復運動を制御
して非円形工作物を加工する装置の加工のために、工作
物の非円形形状を表す形状データと、砥石の直径と、前
記工作物一回転に要する時間とから、主軸の回転角度と
砥石台移動位置のX/C軸データを作成する非円形工作
物の加工データ作成装置において、予め設定又は入力さ
れた主軸と砥石台の速度及び加速度の制限値を考慮して
作成されたX/C軸データの変位及び加速度を、工作物
の一回転分について図形として表示する手段と、その出
力結果から加速度の制限値を前記図形上で変更設定する
編集手段と、編集された制限値により前記X/C軸デー
タを再度作成する手段と、を有する非円形工作物の加工
データ作成装置である。
【0010】
【作用】上記の手段に係る本願発明の非円形工作物の加
工データ作成装置は、予め設定又は入力された主軸と砥
石台の速度及び加速度の制限値を考慮して、工作物の非
円形形状を表す形状データと、砥石の直径と、前記工作
物一回転に要する時間とから作成したX/C軸データの
変位及び加速度を、工作物の一回転分について図形とし
て表示することにより、主軸の回転角度と砥石台移動位
置のX/C軸データが視覚的に判別しやすくなり、その
出力結果から加速度の制限値を前記図形上で変更設定で
きる編集手段を設けたから入力ミスを防ぎ、編集された
制限値によりX/C軸データを再度作成した上で、主軸
回転と砥石台の往復運動を制御して非円形工作物を加工
する装置に加工動作させることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1ないし
図11を用いて説明する。図1は本発明を適用したNC
研削盤の平面図であって、べッド1上後方には工作物に
向かって前後に運動可能に案内された砥石台2が置かれ
ており、砥石台2はべッド1に取り付けられたX軸サー
ボモータ7によりボールねじ8を介して移動位置決め可
能になっている。砥石台2には砥石車10がモータ11
によって回転駆動可能に設置される。ベッド1の前側に
はZ軸方向に設けられた摺動面上にテーブル5が移動可
能に設置され、テーブル5の上には主軸台3と心押台6
が取り付け位置を移動可能に固定されている。主軸台3
には主軸4が回転可能に支持され、主軸4は主軸台3に
取り付けられたC軸サーボモータ9により回転される。
主軸4の先端に固定されたチャック13と心押台6によ
って工作物12は支持されており、主軸4の回転が滑る
ことなく伝えられる。
【0012】図2は非円形データ前処理部30及び数値
制御装置部70の構成を示したものである。キーボード
80から入力されたデータは入出力インタフェイス81
を介して非円形データ前処理部30や数値制御装置70
に伝えられ、後述する制限値がCRT82に表示され、
その画面上でデータの編集が行われる。数値制御装置7
0はNC研削盤の各軸の制御を行うためのサーボシステ
ムであって、その中のRAM72は加工プログラムや制
御軸に関する変数を記憶しておく部分で、ROM73は
電源投入時に読み込まれる軸制御に関するソフトウェア
を記憶する部分である。それらのデータの処理にはメイ
ンプロセッサ71が使用される。サーボプロセッサ74
は主にメインプロセッサ71から与えられた軸移動の指
令値を受けて加減速の処理を行いドライブユニット75
に軸移動の指令を与える部分である。ドライブユニット
75は各軸のサーボモータ7,9を駆動するための電力
をそれぞれ供給するX軸ドライブユニット76,C軸ド
ライブユニット77からなる。
【0013】非円形データ前処理部30では与えられた
非円形の形状データから砥石径と工作物が一回転に要す
る時間を考慮してX/C軸データを計算する部分で、さ
らに主軸・砥石台の速度・加速度・加速度変化が機械の
追従限界内に納まり、工作物円周上の研削速度が一定に
近づくように、かつ、接触弧長さの変化が急変しないよ
うに修正したX/C軸データを作成する機能を備えてい
る。
【0014】形状データ記憶部31は非円形形状を表す
形状データを記憶する部分、砥石径記憶部32は砥石車
の直径を記憶する部分、主軸回転数記憶部33は加工時
に工作物が一回転に要する時間を記憶する部分、基準X
/C軸データ記憶部34は工作物と砥石を接触させたと
きの砥石台の位置と主軸の角度である基準X/C軸デー
タを記憶しておく部分、修正X/C軸データ記憶部35
は主軸・砥石台の速度・加速度・加速度変化・接触弧長
さの算出値が予め設定しておいた制限値内に納まるよう
に修正したX/C軸データを記憶しておく部分、制限値
記憶部36は予め設定又は入力された主軸・砥石台の速
度・加速度・加速度変化・接触弧長さの制限値を記憶し
ておく部分で、以上はRAM37内に設けられている。
【0015】カムプロフィール演算部50は与えられた
角度とリフトの点群を輪郭のデータに変換する部分、カ
ム周長演算部51はその輪郭の長さを計算する部分、プ
ロフィール分割点演算部52は求めた輪郭上を微小で等
しい長さに分割する部分、基準X/C軸データ演算部5
3はその等分割された点に砥石を接触させたときの砥石
台の位置と主軸の角度を計算する部分で以上はプロセッ
サ54内に設けられている。
【0016】プロセッサ47は、基準X/C軸データを
所定ステップ数ごとに飛ばして読込みそれぞれ軸の速度
・加速度・加速度の変化を計算する部分で、X/C軸デ
ータに基づきX軸及びC軸の速度(角速度)、加速度
(角加速度)、加速度変化(角加速度変化)を演算する
X軸加速度変化演算部40、C軸角加速度変化演算部4
1、X軸加速度演算部42、C軸角加速度演算部43、
X軸速度演算部44、C軸角速度演算部45及び研削時
の接触弧の長さを計算する接触弧演算部から構成され
る。X/C軸データ修正部60は計算された速度・加速
度・加速度の変化・接触弧長さの算出値が制限値を越え
た場合に前記ステップ数を減らし制限値内に納まるよう
に修正する部分である。
【0017】RAM22は、修正X/C軸を演算した制
限値を変更したCRT82上の座標を最大値として記録
する加速度記憶部20と接触弧記憶部21とからなり、
制限変更部25はその最大値から新たな制限値を逆算し
て制限値記憶部36を更新させる。
【0018】続いて本発明の一実施例の作用について図
3のフローチャートを用いて説明する。ステップ1にお
いて基準X/C軸データを読み込む。この基準X/C軸
データは次の手順により作成される。先ず入力された非
円形形状を表す形状データは形状データ記憶部31に記
憶され、与えられた角度とリフトの点群をカムプロフィ
ール演算部50で工作物の輪郭を表すデータに変換す
る。このデータから非円形工作物の周長をカム周長演算
部51で演算する。次に輪郭上を微小で等しい長さに分
割する点群をプロフィール分割点演算部52で求める。
それらの点と、砥石径記憶部32の砥石車の直径から、
工作物と砥石を接触させたときの砥石台の位置と主軸の
角度である基準X/C軸データを演算部53で計算す
る。それらのデータは基準X/C軸データ記憶部34に
記憶される。この基準X/C軸データは、機械の追従限
界よりも充分に低い速度・加速度・加速度変化で動作
し、工作物円周上の研削速度が一定になるように作られ
る。
【0019】次いでステップ2においてX/C軸データ
修正部60で主軸回転数記憶部33に記憶された加工時
の工作物一回転に要する時間と基準X/C軸データで加
工したときに要する工作物一回転の時間から新X/C軸
データを作成するときに使用するステップ数を求め、基
準X/C軸データを求めたステップ数だけ飛ばしてカム
1周分のうち1区間分の新X/C軸データを作成する。
【0020】次に新X/C軸データについて速度、加速
度、加速度変化、接触弧長さをプロセッサ47で計算す
る。まず、ステップ3においてX軸速度演算部44で新
X/C軸データのX軸速度を、C軸角速度演算部45で
新X/C軸データのC軸の角速度を各々算出する。ステ
ップ4において、求めた新X/C軸データのX軸速度、
C軸角速度それぞれが速度限界を越えているか否かを確
認し、越えている場合(YES)にはステップ5におい
て速度低減処理を行い、再度ステップ3において新X/
C軸データのX軸速度とC軸の角速度を各々算出し、再
度ステップ4において速度限界を越えているか否かのチ
ェックを行う。ステップ5における速度低減処理はステ
ップ2におけるステップ数の飛ばす数を減らして再度新
X/C軸データを作成するものである。
【0021】X軸速度、C軸角速度が速度限界を越えて
いない場合(NO)にはステップ6においてX軸加速度
演算部42で新X/C軸データのX軸加速度を、C軸角
加速度演算部43でC軸の角加速度を各々算出する。ス
テップ7において、求めた新X/C軸データのX軸加速
度、C軸角加速度それぞれが加速度限界を越えているか
否かを確認し、越えている場合(YES)にはステップ
8において加速度低減処理を行い、再度ステップ6にお
いて新X/C軸データのX軸加速度とC軸の角加速度を
各々算出し、再度ステップ7において加速度限界を越え
ているか否かのチェックを行う。ステップ8における加
速度低減処理はステップ5における速度低減処理と同様
の方法で行われる。
【0022】X軸加速度、C軸角加速度が加速度限界を
越えていない場合(NO)にはステップ9においてX軸
加速度変化演算部40で新X/C軸データのX軸加速度
変化を、C軸角加速度変化演算部41でC軸の角加速度
変化を各々算出する。ステップ10において、求めた新
X/C軸データのX軸加速度変化、C軸角加速度変化そ
れぞれが加速度変化の限界を越えているか否かを確認
し、越えている場合(YES)にはステップ8において
加速度変化低減処理を行い、再度ステップ9において新
X/C軸データのX軸加速度変化とC軸の角加速度変化
を各々算出し、再度ステップ10において加速度限界を
越えているか否かのチェックを行う。ステップ11にお
ける加速度変化低減処理もステップ5、ステップ8にお
ける速度低減処理、加速度低減処理と同様の方法で行わ
れる。
【0023】X軸加速度変化、C軸角加速度変化が加速
度変化の限界を越えていない場合(NO)にはステップ
12において、新X/C軸データと、砥石径記憶部32
に記憶されている砥石径から接触弧長さを接触弧演算部
46で計算する(接触弧の計算方法については後述す
る)。ステップ13において、求めた接触弧長さが接触
弧の限界を越えている場合(YES)にはステップ14
において接触弧低減処理を行い、再度ステップ12にお
いて新X/C軸データの接触弧長さを算出し、再度ステ
ップ13で接触弧長さが限界を越えているか否かのチェ
ックを行う。接触弧長さ低減処理もステップ5、ステッ
プ8及びステップ11における速度低減処理、加速度低
減処理、加速度変化低減処理と同様の方法で行われる。
【0024】接触弧長さが限界を越えていない場合(N
O)にはステップ15においてこの状態での新X/C軸
データを修正X/C軸データとして修正X/C軸データ
記憶部35に記憶する。ステップ16において、修正X
/C軸データが工作物一周分について作成されたかが確
認され、全区間の作成を完了していない場合(NO)に
はステップ17においてn=n+1としてステップ2に
戻り、次の1区間分の修正X/C軸データ作成動作を繰
り返し、完了した場合(YES)には一周分の修正X/
C軸データの作成終了となる。
【0025】次に接触弧の計算の方法を図4に基づいて
説明する。ステップS2で求められた新X/C軸データ
によって、砥石車10と工作物12が接触する点P1 を
求めることができる。この点P1 から、工作物12が一
回転されて除去された取り代の厚さだけ離れた元の外形
線Fを求める。次に、点線で示す外形線Fと、砥石の半
径を表す円Rwとの交点P2 を求める。この交点P2
と、砥石車10と工作物12が接触する点P1 とを結ん
で円弧Rgが得られる。円弧RgとC軸データの移動角
度dθを乗じて接触弧長さを近似して求めることができ
る。
【0026】このように砥石が1回転する間に1つの砥
粒が工作物を研削する切りくず長さである接触弧の長さ
を、砥石台の加速度や周速度とともに考慮してX/C軸
データを作成することにより、研削焼け・研削割れが防
ぐことができる。従来、カムのような非円形工作物で
は、たとえ周速を一定にした研削方法を用いても、接触
弧は工作物の回転角度によって変化する。図5に示され
るように同一のカムであっても回転中心から外面までの
距離の等しい状態が連続する部分を研削する場合(a)
の接触弧Aに対し、回転中心から外面までの距離が変化
する部分を研削する場合(b)の接触弧Bでは研削する
長さは急激に長くなる。この接触弧が急激に長くなる部
分では、砥粒1個の仕事量が増えて、研削熱が上昇し、
研削焼けや研削割れが生じる。また、このような状態で
は、砥粒にかかる負荷が増えるため、砥石の寿命が短く
なる。また、接触弧長さを考慮して作られたX/C軸デ
ータにより、従来のように研削した結果から試行錯誤に
よって速度の低減率が適正か、適正でないかを判断しな
ければならないために、たとえば、研削した結果、研削
焼け・研削割れのあった場合、それらの箇所から接触弧
の長さの変化を推測し、速度の低減率が適当かを判断し
て、条件が悪いようであれば、再度、条件を変えてX/
C軸データを計算し、再加工を繰り返すといった、非常
に手間のかかる作業を、省略することができる。さら
に、研削時の接触弧の長さを考慮しているため、研削抵
抗がほぼ一定となり、研削焼けや研削割れが無い高精度
な製品が、データ作成に関する熟練知識なしで作成でき
る。また、砥石にかかる力の変動も少なくなるため、砥
石寿命が延びて製品の精度維持に有効になる。
【0027】次にどのように速度・加速度・加速度変化
・接触弧長さの算出値を制限値内に低減させているか
を、接触弧長さを低減させる処理を例に図6及び図7に
基づいて具体的に説明する。図6は基準X/C軸データ
を表す曲線の例である。L1 ,L2 ,L3 ,L4 ・・・
L7 は基準X/C軸データを示す。Dn-2 ,Dn-1 ,D
n は修正X/C軸データである。この例は基準X/C軸
データをステップ数3の間隔で飛ばした新X/C軸デー
タからDn-1 までの修正X/C軸データを記憶し、次の
1区間分の修正X/C軸データDn を作成しようとして
いる。
【0028】図7は図3のステップ14を詳述するもの
であって、たとえばステップ2においてL7 をDn の新
X/C軸データにする。ステップ12においてこの場合
のDn-1 −Dn 間の接触孤長さを求め、ステップ13に
おいて接触孤長さが接触孤長さ限界を越えているか否か
を確認し、越えている場合(YES)にはステップ14
の接触弧低減処理として、ステップ141においてステ
ップ数を所定数3から減らして2として、新たにL6 を
Dn の新X/C軸データとする。S142においてその
新X/C軸データによるDn がDn-1 と同一であるかが
確認され、この場合はL4 ≠L6 で同一ではない(N
O)のでステップ12に戻り接触弧低減処理が終わる。
ステップ12で再度接触孤長さを求め、ステップ13で
接触孤長さの算出値が限界内であるかが確認される。こ
うして接触孤長さが限界内に収まるまでステップ数を減
らす接触弧低減処理が繰り返される。
【0029】ステップ13で接触孤長さが所定限界を越
え、繰り返しステップ数を減らす接触弧低減処理がされ
た結果、Dn の新X/C軸データが直前の修正X/C軸
データDn-1 と同一になる場合、この例ではDn-1 =D
n =L4 となる場合には、その直前の修正X/C軸デー
タDn-1 を作成し直す。ステップ142においてDn及
びDn-1 が同一である(YES)ことを確認して、ステ
ップ143においてn=n−1として1つ戻り記憶した
直前の修正X/C軸データDn-1 を削除し、それを決め
たステップ数を1つ減らし、Dn-1 の新X/C軸データ
を新たにL3 として作成し、ステップ12に戻りDn-2
−Dn-1 間の接触孤長さを求め、ステップ13において
求めた接触孤長さが限界内であるかを確認する。これに
よりDn-1 の新X/C軸データの接触孤長さが限界内に
治まった場合(YES)には、図3のステップ15以降
の動作を続け、戻した新X/C軸データのL3 を直前の
修正X/C軸データDn-1 と記憶した後、この例では次
の修正X/C軸データDnを、新X/C軸データである
L6 と所定ステップ数3とから作成する。また、ステッ
プ13においてDn-1 の新X/C軸データの接触孤長さ
がまだ限界を越えている場合(NO)には再度ステップ
141においてステップ数を減らす。この例ではDn-1
の新X/C軸データをL2 とし、以降、先と同様の接触
弧低減処理を繰り返す。以上のようにして修正X/C軸
データを順に作成して工作物一周分の修正X/C軸デー
タを求め、修正X/C軸データ記憶部35に記憶され
る。このような演算を、カム1周分について逐次進めて
いき、研削に使う修正X/C軸データが全て記憶され
る。
【0030】次に、図3に続くフローチャートである図
8のステップ17において、速度・加速度・加速度変化
・接触弧長さの算出値を制限値内に低減させた修正X/
C軸データの加速度・接触弧長さを、カム1周分につい
て、入出力インターフェース81であるCRT82に図
9のようなグラフとして出力する。図9は、横軸に研削
開始からの時間経過をとり、縦軸にそれぞれ砥石台の移
動量を表わした上下同一のグラフ91,91と、砥石台
の加速度を表わしたグラフ92と、接触弧を表わしたグ
ラフ93とを表わしている。砥石台の移動量が加速度及
び接触弧長さと同一グラフに表示されているから、カム
の形状精度の必要な部分で、加速度の大きさ及び接触弧
の長さが有効になっているかを確認することができる。
また、各グラフの最大値は、縦軸のマーカで表示された
加速度のピーク94・接触弧の長さのピーク96マーカ
で指示される。そして、ステップ18では、操作者がC
RT上の曲線から感覚的に、カムに要求される形状精度
により加速度の制限値を調整するためにその加速度の制
限値の大きさを変えたい時は、前記マーカをキーボード
81のの↑・↓キーにより上下させ、加速度の制限値を
変更する。このように数値入力をすることがないから入
力ミスを防ぐことができる。
【0031】次に、加速度の編集を行い終了した場合及
び編集を行わなかった場合ともに、接触弧の長さの制限
値の移動をステップ19で同様に行う。↑・↓キーによ
り移動するマーカは、←・→キーにより加速度のグラフ
と接触弧の長さのグラフとで切り替えることができる。
接触弧の長さの制限値も、工作物の材質・熱処理の方法
や、研削に使用される砥石の材質により調整する必要が
ある。たとえば、熱処理のされていない工作物の場合、
CBNホイールを使用したときには、砥粒が研削熱によ
り摩滅しないことを第1に考慮しなければならない。一
方、熱処理されたカムの研削では、砥粒の摩滅よりも、
研削熱による熱処理状態の状態変化が低温度状態から生
じるから注意しなければならない。したがって、非熱処
理材を研削するときは、熱処理されたカムを研削する時
よりも接触弧を長く設定できるから、カムの回転速度が
大きくなり加工能率を向上できる。なお、ピーク94、
96の数値を直接に最大値95,97としてCRT82
に表示し操作者の微小な調整を可能にしたり、↑・↓・
←・→キーの代わりに、例えば上方向を示すUキーや下
方向を示すDキー等の文字キーを利用し矢印キーのない
キーボードに対処したりすることができる。
【0032】ステップ20ではマーカの移動の有無を判
別し、マーカの移動がどちらかのグラフで行われたと判
定した場合には、ステップ21で移動したマーカのCR
T上の座標から、それぞれの制限値を制限値更新部25
で逆算し、ステップ22でその新たな制限値を制限値記
憶部36の加速度又は接触弧の長さの制限値と更新す
る。そして、ステップ23で更新された制限値により、
基準X/C軸データから再演算を行い、編集X/C軸デ
ータを作成する。また、ステップ20でマーカの移動が
両グラフで行われないと判定した場合には、ステップ1
6で作成した修正X/C軸データを、そのまま編集X/
C軸データとする。
【0033】このように処理された編集X/C軸データ
は、ステップ25で外部記憶装置にデータファイルとし
て出力される。これにより、カムの創成運動を実行する
研削パートプログラムを作成した場合には、従来は図1
0(a)の102のように膨大な点群データをそのまま
書き表わしていたが、図10(b)の101のようにデ
ータファイル名を一行とすることができるからプログラ
ムを小さく簡潔にできる。また、他の研削盤で同じ形状
のカムを加工するためにX/C軸データを複製する場
合、点群で表わされている時に比べ複製するプログラム
の部分を間違えることがない。このようにして得られた
編集X/C軸データによって、主軸の回転運動と砥石台
の往復運動とを制御して非円形工作物の加工が行われ
る。
【0034】なお、これらの機能は別の計算装置で行っ
ても同様の効果があるため、必ずしも数値制御装置の中
に組み込む必要はない。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように本願発明によれば、
非円形工作物の加工データ作成装置に予め設定又は入力
された主軸と砥石台の速度及び加速度の制限値を考慮し
て修正X/C軸データを演算後、少なくともX/C軸デ
ータの変位及び加速度を、工作物の一回転分についてC
RTで図形として操作者が見ることにより、主軸の回転
角度に対する砥石台移動位置のX/C軸データが視覚的
に分かりやすい編集ができる。また、その出力結果から
加速度の制限値を前記図形上で変更設定できる編集手段
を設け、数値入力を一切無くしたから従来のような数値
の入れ間違いによる加工不良や加工装置の追従不良によ
る砥石破損などのを防ぎ加工効率を向上できるという優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した数値制御研削盤の構成を示す
図である。
【図2】図1の数値制御研削盤の電気的構成を示す図で
ある。
【図3】本発明の一実施例における修正X/C軸データ
の算出動作を示すフローチャートである。
【図4】接触弧の求め方を示す図である。
【図5】非円形工作物における接触弧の変化を表す図で
ある。
【図6】主軸の回転角度と砥石台の往復運動との関係を
表した曲線を示す図である。
【図7】図3の加速度低減処理の具体的動作を示すフロ
ーチャートである。
【図8】図3から続き、編集X/C軸データの算出動作
を示すフローチャートである。
【図9】砥石台の移動量、砥石台の加速度及び接触弧長
さをCRT上に表示した説明図である。
【図10】編集X/C軸データをパートプログラムに書
き表わした説明図である。
【符号の説明】
1・・ベッド、2・・砥石台、3・・主軸台、4・・主
軸、6・・心押台、7X軸サーボモータ、9・・C軸サ
ーボモータ、10・・砥石車、34・・基準X/C軸デ
ータ記憶部、35・・修正X/C軸データ記憶部、36
・・制限値記憶部、40・・X軸加速度変化演算部、4
1・・C軸角加速度変化演算部、42・・X軸加速度演
算部、43・・C軸角加速度演算部、44・・X軸速度
演算部、45・・C軸角速度演算部、46・・接触弧演
算部、47,54・・プロセッサ、53・・基準X/C
軸データ演算部、60・・X/C軸データ修正部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸回転と砥石台の往復運動を制御して
    非円形工作物を加工する装置の加工のために、工作物の
    非円形形状を表す形状データと、砥石の直径と、前記工
    作物一回転に要する時間とから、主軸の回転角度と砥石
    台移動位置のX/C軸データを作成する非円形工作物の
    加工データ作成装置において、予め設定又は入力された
    主軸と砥石台の速度及び加速度の制限値を考慮して作成
    されたX/C軸データの変位及び加速度を、工作物の一
    回転分について図形として表示する手段と、その出力結
    果から加速度の制限値を前記図形上で変更設定する編集
    手段と、編集された制限値により前記X/C軸データを
    再度作成する手段と、を有することを特徴とする非円形
    工作物の加工データ作成装置。
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